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研究動向紹介 修士論文概要 次元計測に基づくテレオペレーションシステム 中京大学大学院 情報科学研究科 情報科学専攻 日比野 翔太郎 高所や災害現場などの極限環境での作業には人的被害が起こりやすいというリスクが常に伴う その 対策の一つとしてテレオペレーションロボットと呼ばれる遠隔操作ロボットによる作業が挙げられる しかしテレオペレーションシステムには問題がある 例えば 情報を正確に伝達する事が出来ない 通 信に遅延が発生してしまう 自分がロボットを自分が考えた通りに操作できない等の問題である この 為テレオペレーションシステムでは オペレータに熟練が必要とされる 一方で 自律型のロボットの 開発は困難である 本研究ではオペレータが対象を認識し その位置を与えること でその作業対象に対する作業モーションを自動設定させる半自動 型のテレオペレーションシステムを開発する 遠隔地で計測され た三次元データに対して オペレータは仮想物体を重畳する つ まり 対象の位置を認識できる この仮想物体をキーボード マ ウス操作で動かし画像上の対象と重ねることで対象の位置を認識 Fig. 1 システムの完成予想図 させる また 極限環境ではキャリブレーションがずれてしまう 事も考えられる為キャリブレーションシステムを搭載する Fig.1 にシステムの完成予想図を示す 今回の実験ではロボットアームが机に固定してある為 作業対 象をロボットアームの可動範囲内に設置し 三次元カメラもその 付近に設置する この時作業対象とロボットアームのハンド部分 が画面内に収まるように配置する このときキャリブレーション を正確に行う為 ハンド部分が画像の中心になるようにする ロ ボットアームには DENSO 社製の VS-6242G を使用する また 三 次元計測機器には Microsoft 社の Kinect を使用した Fig. 2 に実 Fig. 2 実験装置 験装置に使用した装置を示す 今回四つの実験を行った 実験 1 として対象物体の検出に成功 した 実験 2 としてキャリブレーションシステムを使用してキャ リブレーションに成功した 実験 3 として本システムを使用して 六角ボルトを実際に取り外すことに成功した 実験 4 としてステ ムを使用した場合とティーチングペンダントを使用した場合で比 較実験を行った 作業開始から対象物体への作業を終了するまで にかかったタイム 対象との接触回数 作業の失敗回数を比較し 評価を行った 本システムとティーチングペンダントを対象物体 の位置角度などを変更し それぞれ 10 パターンずつ計測した そ の結果 本システムを使用した場合とティーチングペンダントを 使用した場合では 1 分 30 秒近くタイムを短縮する事に成功した Fig. 3 に実験 3 の様子を示す 20 Fig. 3 ボルトの取り外し
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