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入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

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Ⅱ 公 務 災 害 通 勤 災 害 の 認 定 基 準 1 公 務 災 害 認 定 の 要 件 21 (1) 公 務 遂 行 性 21 (2) 公 務 起 因 性 21 2 公 務 上 の 負 傷 22 3 公 務 上 の 疾 病 26 4 特 定 の 事 案 の 認 定 について 28 (1) 腰 痛 事 案 28 (2) 頸 部 痛 膝 痛 事 案 31 (3) 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 31 (4) 精 神 疾 患 事 案 及 び 自 殺 事 案 35 (5) 上 肢 疾 患 事 案 40 (6) 汚 染 血 液 事 案 42 困 難 事 案 に 関 するQ&A Q1 自 宅 とレクリエーション 会 場 との 間 の 往 復 途 上 における 災 害 について 補 償 を 受 けることができますか 46 Q2 災 害 性 腰 痛 の 認 定 基 準 にいう 通 常 の 動 作 とは 異 なる 動 作 とは どのような 動 作 をいうのですか 46 Q3 災 害 性 腰 痛 の 認 定 通 知 に ただし 急 性 症 状 のみ ということが 記 されることがありますが これはどういうことですか 47 5 通 勤 災 害 認 定 の 要 件 48 6 通 勤 の 範 囲 48 (1) 勤 務 のため 48 (2) 住 居 49 (3) 勤 務 場 所 50 (4) 通 勤 の 始 点 終 点 50 (5) 合 理 的 な 経 路 及 び 方 法 50 (6) 逸 脱 中 断 52 (7) 日 常 生 活 上 必 要 な 行 為 53 7 公 務 災 害 として 取 り 扱 われる 通 勤 災 害 55 通 勤 災 害 に 関 するQ&A Ql 通 勤 届 と 違 う 方 法 で 通 勤 したときは 通 勤 災 害 にならないのですか 57 Q2 職 員 が 通 勤 途 上 に 交 通 事 故 を 起 こして 負 傷 しました 職 員 の 過 失 が 大 きい 場 合 であっても 通 勤 災 害 の 認 定 を 受 けられますか 57 Q3 自 損 事 故 ( 例 えば 凍 結 路 面 でスリップして 転 倒 )で 負 傷 した 場 合 でも 補 償 は 受 けられますか 57-20 -

Ⅱ 公 務 災 害 通 勤 災 害 の 認 定 基 準 1 公 務 災 害 認 定 の 要 件 公 務 災 害 と 認 められるためには 下 記 2つの 要 件 を 満 たす 必 要 があります 公 務 遂 行 性 職 員 が 公 務 に 従 事 し 任 命 権 者 の 支 配 管 理 下 にある 状 況 で 災 害 が 発 生 したこと 公 務 起 因 性 公 務 と 災 害 との 間 に 相 当 因 果 関 係 があること (1) 公 務 遂 行 性 次 のアからオに 掲 げる 場 合 に 公 務 遂 行 性 があるものと 認 められます ア 任 命 権 者 の 支 配 下 にあり かつ 施 設 管 理 下 にあって 公 務 に 従 事 している 場 合 ( 例 ) 通 常 の 職 務 を 行 っている 場 合 イ 通 常 又 は 臨 時 に 割 り 当 てられた 職 務 は 行 っていないが 任 命 権 者 の 支 配 下 にあり かつ 施 設 管 理 下 にある 場 合 ( 例 ) 休 憩 時 間 中 に 施 設 内 で 行 動 している 場 合 ウ 任 命 権 者 の 支 配 下 にあるが 管 理 施 設 を 離 れて 公 務 に 従 事 している 場 合 ( 例 ) 出 張 ( 旅 行 命 令 ) 中 の 場 合 エ 特 別 の 事 情 下 における 出 勤 又 は 退 勤 途 上 にある 場 合 ( 例 ) 緊 急 用 務 のための 出 勤 途 上 の 場 合 オ 地 方 公 務 員 法 第 42 条 の 規 定 に 基 づき 任 命 権 者 が 企 画 立 案 実 施 したレクリエーション 等 に 参 加 している 場 合 (2) 公 務 起 因 性 公 務 遂 行 性 が 認 められても 本 人 の 有 していた 素 因 又 は 基 礎 疾 患 が 相 対 的 に 有 力 な 原 因 となり 単 に 公 務 遂 行 中 に 発 症 した 場 合 私 的 怨 恨 (けんか 等 )による 場 合 など 公 務 から 逸 脱 していると 考 えられる 行 為 による 場 合 等 の 災 害 については 公 務 起 因 性 が 認 められず 公 務 災 害 として 認 めるこ とはできません 相 当 因 果 関 係 が 認 められるとは 災 害 発 生 の 原 因 のうち 公 務 が 他 の 原 因 ( 素 因 基 礎 疾 患 等 )と 比 較 して 相 対 的 に 有 力 な 原 因 と 認 められる 必 要 があります したがって 複 数 ある 災 害 の 原 因 のひとつが 公 務 であるだけでは 相 当 因 果 関 係 は 認 められず 公 務 災 害 とは 認 められません - 21 -

2 公 務 上 の 負 傷 次 の(1)から(8)に 掲 げる 場 合 に 発 生 した 負 傷 は 原 則 として 公 務 上 の 災 害 となります ただし これらの 場 合 においても 1 故 意 によるもの 2 本 人 の 素 因 によるもの 3 天 災 地 変 によるもの 4 偶 発 的 事 故 によるもの 5 私 的 怨 恨 によるものは 公 務 外 となります (1) 職 務 執 行 等 に 起 因 する 負 傷 ア 通 常 又 は 臨 時 に 割 り 当 てられた 職 務 を 遂 行 中 の 負 傷 ( 例 )ごみ 回 収 中 に 負 傷 した 場 合 研 修 に 参 加 中 に 負 傷 した 場 合 イ 職 務 の 遂 行 に 通 常 伴 うと 認 められる 合 理 的 な 行 為 中 の 負 傷 ( 例 )トイレに 行 き 用 便 を 済 ませる 行 為 中 に 負 傷 した 場 合 ウ 職 務 の 遂 行 に 必 要 な 準 備 行 為 又 は 後 始 末 行 為 中 の 負 傷 ( 例 ) 勤 務 開 始 前 着 替 えを 行 っていた 際 に 負 傷 した 場 合 エ 勤 務 場 所 において 負 傷 し 又 は 疾 病 にかかった 職 員 を 救 助 する 行 為 中 の 負 傷 ( 例 ) 負 傷 した 同 僚 職 員 を 救 助 する 際 に 負 傷 した 場 合 オ 非 常 災 害 時 において 勤 務 場 所 又 はその 附 属 施 設 を 防 護 する 行 為 中 の 負 傷 ( 例 ) 緊 急 時 のために 入 居 が 義 務 付 けられている 病 院 の 待 機 宿 舎 を 災 害 等 から 防 護 する 場 合 事 例 重 さ1kgのゴミをゴミ 捨 て 場 に 持 って 行 くため 庁 内 を 歩 いていた 気 がつくと 腰 に 痛 みを 感 じたので 医 療 機 関 を 受 診 したところ 腰 椎 ヘルニア と 診 断 された 公 務 外 ( 理 由 ) 公 務 と 災 害 との 間 に 相 当 因 果 関 係 が 認 められず 公 務 起 因 性 がないため (2) 出 張 ( 旅 行 命 令 ) 中 又 は 赴 任 期 間 中 の 負 傷 出 張 ( 旅 行 命 令 ) 中 又 は 赴 任 期 間 中 の 負 傷 については 下 記 の 場 合 を 除 き 原 則 として 公 務 災 害 とされています ア 合 理 的 な 経 路 又 は 方 法 によらない 順 路 にある 場 合 イ 恣 意 的 行 為 を 行 っている 場 合 事 例 連 絡 会 議 終 了 後 職 場 に 戻 るため 会 場 外 の 道 路 を 歩 いていたところ 交 通 事 故 に 遭 い 負 傷 した 公 務 上 (3) 特 別 の 事 情 下 の 出 退 勤 途 上 の 負 傷 通 常 通 勤 途 上 の 災 害 は 通 勤 災 害 の 対 象 となりますが 下 記 の 場 合 は 公 務 災 害 の 対 象 となりま す - 22 -

ア 通 勤 手 段 を 拘 束 された 場 合 等 任 命 権 者 の 強 い 支 配 拘 束 下 にある 出 退 勤 ( 例 ) 公 務 運 営 上 の 必 要 により 車 での 出 勤 を 命 ぜられている 場 合 イ 特 命 を 受 けての 出 勤 等 任 命 権 者 の 管 理 責 任 の 及 ぶ 範 囲 内 にある 場 合 ( 例 ) 災 害 突 発 事 故 に 対 応 するため 予 め 出 勤 することを 命 ぜられている 場 合 ウ 社 会 通 念 上 異 常 な 時 間 帯 における 通 勤 又 は 異 常 な 勤 務 形 態 に 伴 う 通 勤 (ア) 午 後 10 時 から 翌 日 の 午 前 7 時 30 分 までの 間 に 開 始 する 勤 務 につくことを 命 ぜられた 場 合 の 出 勤 の 途 上 (イ) 午 後 10 時 から 翌 日 の 午 前 5 時 までの 間 に 勤 務 が 終 了 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 (ウ) 宿 日 直 勤 務 を 命 ぜられ 直 接 当 該 勤 務 につくため 出 勤 し 又 は 当 該 勤 務 を 終 了 して 退 勤 する 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 (エ) 引 き 続 いて 24 時 間 以 上 ( 休 憩 休 息 時 間 仮 眠 時 間 等 を 含 む )となった 勤 務 が 終 了 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 (オ) 週 休 日 及 びこれに 相 当 する 日 に 特 に 勤 務 することを 命 ぜられた 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 (カ) 休 日 ( 年 末 年 始 を 含 む )に 特 に 勤 務 することを 命 ぜられた 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 (キ) 週 休 日 に 勤 務 時 間 の 割 振 りが 変 更 されたことにより 勤 務 することとなった 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 (ク) 上 記 (ア)から(キ)に 掲 げる 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 に 準 ずると 認 められる 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 a 通 常 の 勤 務 が 終 了 した 後 引 き 続 き4 時 間 以 上 の 時 間 外 勤 務 に 服 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 b 特 に 命 ぜられて1 時 間 以 上 早 く 出 勤 する 場 合 の 出 勤 の 途 上 c 午 後 10 時 から 翌 日 の 午 前 5 時 までの 時 間 帯 を3 時 間 以 上 含 む 勤 務 が 終 了 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 (4)レクリエーション 参 加 中 の 負 傷 レクリエーションは 職 員 の 職 務 ではないので レクリエーション 中 の 災 害 は 本 来 公 務 災 害 の 対 象 とは 考 えにくいものです しかし 下 記 要 件 を 満 たした 場 合 には レクリエーション 中 の 災 害 も 公 務 災 害 の 対 象 となります ア 地 方 公 務 員 法 第 42 条 の 規 定 に 基 づくものであること イ 任 命 権 者 が 形 式 的 にも 実 質 的 にも 主 催 者 ( 又 は 共 同 主 催 者 )として 企 画 立 案 実 施 した ものであること - 23 -

次 のものについても 上 記 要 件 を 満 たす 限 りにおいては 公 務 災 害 の 対 象 となるレクリエー ションと 認 められます ア 複 数 の 任 命 権 者 が 共 同 して 実 施 したレクリエーション イ 地 方 公 務 員 法 第 42 条 の 規 定 に 基 づき 任 命 権 者 が 地 方 公 務 員 等 共 済 組 合 法 に 基 づく 共 済 組 合 若 しくは 職 員 の 厚 生 福 利 事 業 を 行 うことを 主 たる 目 的 とする 団 体 で 条 例 により 設 置 され かつ 地 方 公 共 団 体 の 長 等 の 監 督 の 下 にあるものと 共 同 して 実 施 したレクリエーション( 複 数 の 任 命 権 者 が 共 同 して 行 った 運 動 競 技 会 に 代 表 選 手 として 当 該 任 命 権 者 から 指 名 されて 参 加 している 場 合 を 含 む ) ウ その 他 任 命 権 者 の 支 配 管 理 の 下 に 実 施 されたレクリエーション 注 意 事 項 1 共 済 組 合 には 共 済 組 合 のほか 地 方 公 務 員 等 共 済 組 合 法 附 則 第 29 条 の 規 定 による 健 康 保 険 組 合 が 含 まれます 2 地 方 公 共 団 体 の 長 等 には 教 育 委 員 会 選 挙 管 理 委 員 会 等 が 含 まれます 3 共 同 して 実 施 したレクリエーション とは 任 命 権 者 が 当 該 レクリエーションの 形 式 的 な 主 催 者 としてのみならず 実 質 的 な 主 催 者 として 当 該 計 画 を 立 案 し 共 催 者 と 共 同 して 実 施 したレクリエ ーションをいいます 4 参 加 している 場 合 とは 所 定 の 時 間 帯 において 当 該 レクリエーションに 出 場 し 又 は 応 援 して いる 場 合 をいい 準 備 運 動 を 行 っている 場 合 及 びこれに 準 ずる 場 合 も 含 みます 5 その 他 任 命 権 者 の 支 配 管 理 の 下 に 実 施 されたレクリエーション の 場 合 は 形 式 的 又 は 実 質 的 に 企 画 立 案 実 施 について 任 命 権 者 がどう 関 与 したかを 詳 細 に 検 討 し 公 務 上 の 災 害 か 否 かを 判 断 す ることになります 6 上 記 要 件 を 満 たし かつ 実 質 的 に 任 命 権 者 が 企 画 立 案 実 施 したレクリエーション 中 の 災 害 であ っても 参 加 者 が 任 命 権 者 の 支 配 管 理 の 下 に 行 動 していると 認 められないもの( 広 範 囲 を 全 く 自 由 に 滑 れるスキーなどが 考 えられる )については 公 務 災 害 にはなりません 7 企 画 立 案 について 任 命 権 者 が 形 式 的 実 質 的 にも 参 加 していたとしても 実 施 方 法 において 主 催 者 からの 開 催 通 知 等 を 全 職 員 へ 周 知 することなく 該 当 する 運 動 部 の 職 員 のみが 参 加 するような 場 合 は 地 方 公 務 員 法 第 42 条 に 基 づいて 実 施 されたものとは 認 められません これは 当 該 レクリエーションは 所 属 団 体 の1サークルとしての 対 抗 戦 的 な 扱 いであり すべて の 職 員 が 公 平 に 参 加 できるような 機 会 があるとは 言 えないためです (5) 設 備 の 不 完 全 又 は 管 理 上 の 不 注 意 による 負 傷 次 の 場 合 に 発 生 した 負 傷 で 勤 務 場 所 又 はその 附 属 施 設 の 設 備 の 不 完 全 又 は 管 理 上 の 不 注 意 によ - 24 -

るもの ア 専 用 交 通 機 関 による 出 退 勤 の 途 上 にある 場 合 イ 勤 務 開 始 前 又 は 終 了 後 に 施 設 構 内 で 行 動 している 場 合 ウ 休 息 休 憩 時 間 中 に 施 設 を 利 用 している 場 合 事 例 職 員 が 勤 務 公 署 において 敷 地 内 のマンホールの 蓋 に 乗 ったときに 蓋 の 一 部 が 腐 食 していたために 蓋 が 抜 け マンホールの 中 に 落 ち 負 傷 した 公 務 上 (6) 宿 舎 の 不 完 全 又 は 管 理 上 の 不 注 意 による 負 傷 公 務 運 営 上 の 必 要 により 入 居 が 義 務 づけられている 宿 舎 において 当 該 宿 舎 の 不 完 全 又 は 管 理 上 の 不 注 意 によって 発 生 した 負 傷 (7) 職 務 遂 行 に 伴 う 怨 恨 による 負 傷 私 的 怨 恨 により 第 三 者 との 間 で 生 じた 暴 力 行 為 等 の 加 害 行 為 による 負 傷 は 公 務 災 害 とは 認 め られませんが その 負 傷 が 職 務 遂 行 に 伴 う 怨 恨 によるものと 認 められる 場 合 は 公 務 災 害 と 認 めら れます 事 例 1 職 員 が 住 民 の 苦 情 対 応 をしていたところ 突 然 住 民 に 殴 られ 負 傷 した 公 務 上 事 例 2 職 員 が 住 民 の 苦 情 対 応 をしていたところ 突 然 住 民 に 殴 られ 負 傷 した 職 員 に 事 情 を 聞 くと 当 該 住 民 は 職 員 の 隣 人 であり 日 頃 から 言 い 争 いをするなどトラブルになっていた 公 務 外 ( 理 由 ) 住 民 の 暴 力 行 為 は 職 員 の 私 的 怨 恨 によるものと 考 えられるため (8) 公 務 上 の 負 傷 又 は 疾 病 と 相 当 因 果 関 係 をもって 発 生 した 負 傷 例 えば 公 務 上 の 負 傷 又 は 疾 病 で 療 養 中 機 能 回 復 訓 練 を 行 っているときに 発 生 した 負 傷 は 公 務 災 害 と 認 められます 事 例 下 肢 を 負 傷 したため 病 院 でリハビリを 行 っていたところ バランスを 崩 して 右 手 を 負 傷 した 公 務 上 - 25 -

3 公 務 上 の 疾 病 規 則 別 表 第 1 (1) 公 務 上 の 負 傷 に 起 因 する 疾 病 公 務 上 の 負 傷 に 起 因 する 疾 病 とは 公 務 上 の 負 傷 と 相 当 因 果 関 係 をもって 発 症 した 疾 病 をいうもの であり 公 務 上 の 負 傷 によって 直 接 発 症 する 疾 病 の 他 その 疾 病 が 原 因 となって 続 発 する 疾 病 も 含 ま れます ( 例 ) 腰 痛 の 持 病 があったところ 転 倒 により 急 性 腰 痛 症 となった 公 務 が 原 因 で 脱 臼 となり その 後 日 常 動 作 でも 脱 臼 するようになった( 反 復 性 脱 臼 ) ( 参 考 ) 基 礎 疾 患 又 は 既 存 疾 病 の 著 明 な 増 悪 による 発 症 ( 例 ) 急 性 腰 痛 症 など ( 傷 病 状 況 ) 発 症 ( 自 然 的 経 過 ) 公 務 ( 時 間 的 経 過 ) 素 因 素 因 とは 遺 伝 的 体 質 的 にある 特 定 の 傷 病 に 罹 患 しやすい 状 態 をいうものです 例 えば 素 因 の 一 つに 特 定 の 食 物 又 は 薬 物 等 に 対 して 特 異 な 反 応 を 示 す 特 異 体 質 があり 素 因 はその 傷 病 の 発 生 に 当 たり 内 因 又 は 条 件 として 作 用 します 同 じ 職 場 環 境 下 にある 職 員 の 中 でも 疾 病 に 罹 患 する 者 としない 者 とがあり また 罹 患 しても その 症 状 の 程 度 に 軽 重 の 差 があるなど 職 員 の 体 質 やその 疾 病 に 対 する 抵 抗 力 等 に 個 人 的 な 差 異 が あります 一 般 に 同 じ 条 件 下 であれば 一 つの 原 因 に 対 しては 常 に 同 じ 結 果 が 生 ずるものですが ある 外 因 に 対 しそこに 内 因 又 は 条 件 が 加 わることによって その 結 果 の 態 様 が 異 なってくる 場 合 があります 通 常 素 因 を 有 する 者 は 素 因 を 有 しない 者 と 比 べて 傷 病 に 罹 患 しやすい 状 態 にあるといえます 例 えば アトピー 性 皮 膚 炎 年 齢 相 応 の 加 齢 変 化 に 基 づく 膝 内 障 椎 間 板 ヘルニアに 基 づく 腰 部 椎 間 症 などがこれに 当 たります - 26 -

基 礎 疾 患 基 礎 疾 患 とは 現 存 する 傷 病 に 先 行 して 継 続 的 に 存 在 し 現 存 する 傷 病 の 発 症 の 基 礎 となった 既 往 の 病 的 状 態 を 言 います 例 えば 脳 出 血 に 対 する 高 血 圧 症 脳 血 栓 症 に 対 する 脳 動 脈 硬 化 心 筋 梗 塞 に 対 する 冠 状 動 脈 硬 化 がこれに 当 たります (2) 物 理 的 因 子 にさらされる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 疾 病 ( 例 ) 暑 熱 な 場 所 における 業 務 に 従 事 したため 生 じた 熱 中 症 高 熱 物 体 を 取 り 扱 う 業 務 に 従 事 したため 生 じた 熱 傷 (3) 身 体 に 過 度 の 負 担 のかかる 作 業 態 様 の 業 務 に 従 事 したため 生 じた 疾 病 ( 例 ) 重 量 物 を 取 り 扱 う 業 務 等 に 従 事 したため 生 じた 腰 痛 (4) 化 学 物 質 等 にさらされる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 疾 病 ( 例 ) 石 綿 にさらされる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 良 性 石 綿 胸 水 又 はびまん 性 胸 膜 肥 厚 (5) 粉 じんを 飛 散 する 場 所 における 業 務 に 従 事 したため 生 じた 疾 病 ( 例 )じんぱい 症 (6) 細 菌 ウイルス 等 の 病 原 体 にさらされる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 疾 病 ( 例 ) 患 者 に 対 する 看 護 業 務 に 従 事 したため 生 じた 結 核 等 の 伝 染 性 疾 患 (7)がん 原 性 物 質 又 はがん 原 性 因 子 にさらされる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 疾 病 ( 例 ) 石 綿 にさらされる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 肺 がん 又 は 中 皮 しゅ (8) 相 当 の 期 間 にわたって 継 続 的 に 行 う 長 時 間 の 業 務 その 他 血 管 病 変 等 を 著 しく 増 悪 させる 業 務 に 従 事 したため 生 じた 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 等 の 疾 病 ( 例 ) 長 時 間 の 業 務 に 従 事 したため 生 じた 心 筋 梗 塞 脳 出 血 等 の 心 血 管 疾 患 又 は 脳 血 管 疾 患 (9) 人 の 生 命 にかかわる 事 故 への 遭 遇 その 他 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 を 与 える 事 象 を 伴 う 業 務 に 従 事 したため 生 じた 精 神 及 び 行 動 の 障 害 並 びにこれに 付 随 する 疾 病 ( 例 ) 多 数 の 死 傷 者 が 発 生 した 災 害 対 応 業 務 に 従 事 したため 生 じた 精 神 疾 患 - 27 -

(10)(1)から(9)までに 掲 げるもののほか 公 務 に 起 因 することの 明 らかな 疾 病 平 成 15 年 9 月 24 日 地 基 補 第 153 号 公 務 上 の 災 害 の 認 定 基 準 について 2(3) ア 伝 染 病 又 は 風 土 病 に 罹 患 する 虞 のある 地 域 に 出 張 した 場 合 における 当 該 伝 染 病 又 は 風 土 病 イ 健 康 管 理 上 の 必 要 により 任 命 権 者 が 取 った 措 置 ( 予 防 注 射 及 び 予 防 接 種 を 含 む )により 発 生 した 疾 病 ウ 公 務 運 営 上 の 必 要 により 入 居 が 義 務 付 けられている 宿 舎 の 不 完 全 又 は 管 理 上 の 不 注 意 によ り 発 生 した 疾 病 エ 次 に 掲 げる 場 合 に 発 生 した 疾 病 で 勤 務 場 所 又 はその 付 属 施 設 の 不 完 全 又 は 管 理 上 の 不 注 意 その 他 所 属 部 局 の 責 めに 帰 すべき 事 由 により 発 生 したもの (ア) 所 属 部 局 が 専 用 の 交 通 機 関 を 職 員 の 出 勤 又 は 退 勤 の 用 に 供 している 場 合 において 当 該 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 にあるとき (イ) 勤 務 のため 勤 務 開 始 前 又 は 勤 務 終 了 後 に 施 設 構 内 で 行 動 している 場 合 (ウ) 休 息 時 間 又 は 休 憩 時 間 中 に 勤 務 場 所 又 はその 付 属 施 設 を 利 用 している 場 合 オ 職 務 の 遂 行 に 伴 う 怨 恨 によって 発 生 した 疾 病 カ 所 属 部 局 の 提 供 する 飲 食 物 による 食 中 毒 キ アからカまでに 掲 げるもののほか 公 務 と 相 当 因 果 関 係 をもって 発 生 したことが 明 らかな 疾 病 ( 例 ) 椎 間 板 ヘルニア 等 の 素 因 基 礎 疾 患 があるが 公 務 と 相 当 因 果 関 係 をもって 発 生 した 腰 痛 4 特 定 の 事 案 の 認 定 について 公 務 上 外 の 認 定 については できる 限 り 迅 速 に 行 われる 必 要 がありますが その 反 面 認 定 の 結 果 如 何 により 被 災 職 員 の 利 益 が 大 きく 左 右 されることもありますので 慎 重 な 検 討 も 欠 かすことがで きません 特 に 腰 痛 頸 部 痛 膝 痛 等 の 事 案 精 神 疾 患 事 案 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 上 肢 業 務 に 基 づく 疾 病 事 案 や 災 害 発 生 から 時 間 が 経 過 した 事 案 である 場 合 には 公 務 ( 通 勤 ) 災 害 に 該 当 す る 事 案 であるかどうかについての 判 断 が 困 難 な 場 合 もあります このような 困 難 事 案 が 発 生 した 場 合 には 通 常 の 必 要 書 類 の 他 多 くの 添 付 資 料 が 必 要 となります どのような 資 料 を 添 付 すべきかわからないときは 以 下 の 事 項 によるほか あらかじめ 電 話 等 で 相 談 してください (1) 腰 痛 事 案 人 間 は 二 本 足 で 立 って 上 肢 を 使 って 行 動 するため 腰 部 は 構 造 的 弱 点 であり 腰 痛 は 誰 しもが 生 涯 に1 度 は 経 験 するといわれるほど 多 発 するものです 腰 痛 の 中 には 公 務 遂 行 中 に 発 症 したものであっても 公 務 それ 自 体 が 直 接 の 原 因 となっている - 28 -

のではなく 加 齢 変 化 や 日 常 生 活 の 動 作 等 により 発 症 するものが 少 なからずあるため 公 務 上 外 の 認 定 の 判 断 が 難 しい 疾 病 の1つです そこで 公 務 災 害 における 腰 痛 の 事 案 は その 発 生 原 因 により 次 のとおりとされています 公 務 災 害 における 腰 痛 災 害 性 の 原 因 による 腰 痛 災 害 性 の 原 因 によらない 腰 痛 ア 災 害 性 の 原 因 による 腰 痛 認 定 基 準 公 務 上 の 負 傷 ( 急 激 な 力 の 作 用 による 内 部 組 織 の 損 傷 を 含 みます )に 起 因 して 発 症 した 腰 痛 で 次 の1から3に 掲 げる 要 件 のいずれをも 満 たしているものは 公 務 上 の 疾 病 とし ます 1 腰 部 の 負 傷 又 は 腰 部 の 負 傷 を 生 ぜしめたと 考 えられる 通 常 の 動 作 とは 異 なる 動 作 に よる 腰 部 に 対 する 急 激 な 力 の 作 用 が 公 務 遂 行 中 に 突 発 的 な 出 来 事 として 生 じたと 明 ら かに 認 められるものであること 2 腰 部 に 作 用 した 力 が 腰 痛 を 発 症 させ 腰 痛 の 既 往 症 を 再 発 させ 又 は 基 礎 疾 患 を 著 し く 増 悪 させたと 医 学 的 に 認 めるに 足 るものであること 3 医 学 上 療 養 を 必 要 とするもの 事 例 1 重 量 物 の 運 搬 作 業 中 に 転 倒 したり 重 量 物 を2 人 がかりで 運 搬 する 最 中 にそのうちの1 人 の 者 が 滑 って 肩 から 荷 をはずしたりしたような 事 故 的 な 事 由 (アクシデント)により 瞬 時 に 重 量 が 腰 部 に 負 荷 された 場 合 公 務 上 事 例 2 事 故 的 な 事 由 (アクシデント)はないが 重 量 物 の 取 扱 いに 当 たって その 取 扱 い 物 が 予 想 に 反 して 著 しく 重 かったり 軽 かったりしたときや 重 量 物 の 取 扱 いに 不 適 当 な 姿 勢 をとったときに 脊 柱 を 支 持 する ための 力 が 腰 部 に 異 常 に 作 用 した 場 合 公 務 上 - 29 -

イ 災 害 性 の 原 因 によらない 腰 痛 (ア) 腰 部 に 過 度 の 負 担 がかかる 業 務 が 比 較 的 短 期 間 の 場 合 認 定 基 準 次 の1から3に 掲 げる 要 件 のいずれをも 満 たしているものは 公 務 上 の 疾 病 としま す 1 次 に 掲 げる 業 務 等 腰 部 に 過 度 の 負 担 のかかる 業 務 に 比 較 的 短 期 間 (おおむね3か 月 から 数 年 以 内 をいう ) 従 事 する 職 員 に 発 症 した 腰 痛 a 重 量 物 (おおむね 20kg 以 上 のものをいう ) 又 は 軽 重 不 同 の 物 を 繰 り 返 し 中 腰 で 取 り 扱 う 業 務 b 腰 部 にとって 極 めて 不 自 然 又 は 極 めて 非 生 理 的 な 姿 勢 で 毎 日 数 時 間 程 度 行 う 業 務 c 腰 部 の 伸 展 を 行 うことのできない 同 一 作 業 姿 勢 を 長 期 間 にわたり 持 続 して 行 う 業 務 d 腰 部 に 著 しく 粗 大 な 振 動 を 受 ける 作 業 を 継 続 して 行 う 業 務 2 職 員 の 業 務 内 容 作 業 態 様 作 業 従 事 期 間 及 び 身 体 的 条 件 からみて 当 該 業 務 に 起 因 して 発 症 したものと 認 められること 3 医 学 上 療 養 を 必 要 とすること (イ) 腰 部 に 過 度 の 負 担 がかかる 業 務 が 相 当 長 期 間 にわたって 継 続 した 場 合 認 定 基 準 次 の1から3に 掲 げる 要 件 のいずれをも 満 たしているものは 公 務 上 の 疾 病 としま す 1 次 に 掲 げる 業 務 に 相 当 長 期 間 (おおむね 10 年 以 上 をいう )にわたって 継 続 して 従 事 する 職 員 に 発 症 した 慢 性 的 な 腰 痛 のうち 胸 腰 椎 に 著 しく 病 的 な 変 性 ( 高 度 の 椎 間 板 変 性 や 椎 体 の 辺 縁 隆 起 等 )が 認 められ かつ その 程 度 が 通 常 の 加 齢 による 骨 変 化 の 程 度 を 明 らかに 越 えるもの a 重 量 物 を 取 り 扱 う 業 務 (おおむね 30kg 以 上 の 重 量 物 を 勤 務 時 間 の3 分 の1 程 度 以 上 取 り 扱 う 業 務 又 はおおむね 20kg 以 上 の 重 量 物 を 勤 務 時 間 の 半 分 程 度 以 上 取 り 扱 う 業 務 をいう ) b 腰 部 に 過 度 の 負 担 のかかる 作 業 態 様 の 業 務 ( 重 量 物 を 取 り 扱 う 業 務 と 同 程 度 以 上 に 腰 部 に 負 担 のかかる 業 務 を 言 う ) 2 職 員 の 業 務 内 容 作 業 態 様 作 業 従 事 期 間 及 び 身 体 的 条 件 からみて 当 該 業 務 に 起 因 して 発 症 したものと 認 められること 3 医 学 上 療 養 を 必 要 とすること - 30 -

(2) 頸 部 痛 膝 痛 事 案 頸 椎 捻 挫 等 の 頸 部 痛 事 案 や 膝 半 月 板 損 傷 等 の 膝 痛 事 案 については 腰 痛 事 案 と 同 様 に 加 齢 変 化 等 の 素 因 基 礎 疾 患 等 が 関 与 していることも 多 く 公 務 上 外 の 認 定 や 治 療 の 範 囲 治 ゆの 考 え 方 は 腰 痛 の 事 案 に 準 じて 取 り 扱 います これらの 事 案 の 場 合 は 認 定 請 求 を 行 う 際 に 支 部 様 式 17 号 既 往 歴 報 告 書 を 併 せて 提 出 して ください (3) 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 心 筋 梗 塞 等 の 心 血 管 疾 患 や 脳 梗 塞 等 の 脳 血 管 疾 患 は 高 血 圧 症 や 血 管 病 変 ( 動 脈 硬 化 症 など) 等 の 個 体 的 要 因 を 基 礎 として 加 齢 等 の 属 性 や 生 活 的 要 因 職 務 上 の 要 因 が 作 用 して 発 症 するものです そのため 公 務 中 に 心 血 管 疾 患 や 脳 血 管 疾 患 を 発 症 した 場 合 であっても その ままでは 公 務 起 因 性 を 認 めることが 困 難 です したがって 認 定 に 当 たっては 公 務 と 傷 病 の 発 症 との 間 に 相 当 因 果 関 係 が 認 められるかどうか を 調 査 します ア 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 の 対 象 となる 傷 病 以 下 の 傷 病 が 心 血 管 疾 患 事 案 脳 血 管 疾 患 事 案 の 対 象 となります( 負 傷 に 起 因 するものは 除 きます) 心 血 管 疾 患 脳 血 管 疾 患 狭 心 症 心 筋 梗 塞 心 停 止 ( 心 臓 性 突 然 死 を 含 む ) 重 度 の 不 整 脈 ( 心 室 細 動 等 ) 肺 塞 栓 症 大 動 脈 瘤 破 裂 ( 解 離 性 大 動 脈 瘤 を 含 む ) くも 膜 下 出 血 脳 出 血 脳 梗 塞 ( 脳 血 栓 症 脳 塞 栓 症 ラクナ 梗 塞 ) 高 血 圧 性 脳 症 なお 対 象 疾 患 以 外 の 詳 細 不 明 等 の 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 並 びに 過 重 負 荷 を 受 けたこと により 発 症 したと 考 えられる 循 環 器 系 の 疾 患 についても 過 重 な 職 務 に 従 事 したことにより 医 学 経 験 則 上 当 該 疾 患 発 症 の 相 対 的 有 力 原 因 と 認 められる 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 担 を 受 けていた と 認 められる 場 合 には 公 務 と 相 当 因 果 関 係 をもって 発 生 したことが 明 らかな 疾 病 と 認 められま す - 31 -

イ 認 定 基 準 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 は 心 血 管 疾 患 及 び 脳 血 管 疾 患 の 公 務 上 災 害 の 認 定 につ いて( 通 知 ) ( 平 成 22 年 7 月 1 日 付 け 地 基 補 第 168 号 )に 基 づき 取 り 扱 います 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 の 認 定 基 準 ( 概 要 ) 1 職 務 に 関 連 して 異 常 な 出 来 事 突 発 的 事 態 に 遭 遇 した 2 通 常 の 日 常 の 職 務 に 比 較 して 特 に 過 重 な 職 務 に 従 事 した のいずれかに 該 当 した 上 で 3 医 学 経 験 則 上 発 症 の 基 礎 となる 病 態 を 自 然 的 経 過 を 早 めて 著 しく 増 悪 させ 疾 患 の 発 症 原 因 とするに 足 る 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 ( 以 下 過 重 負 荷 といいます )を 受 けてい たことが 明 らかに 認 められること 4 過 重 負 荷 を 受 けてから 疾 患 の 症 状 が 顕 在 化 するまでの 時 間 的 間 隔 が 医 学 上 妥 当 と 認 められ ること 1か2のいずれかに 該 当 した 上 で 3 及 び4の 要 件 を 満 たす 場 合 に 公 務 上 の 災 害 と 認 められま す ウ 調 査 要 件 の 検 討 対 象 疾 病 が 認 定 基 準 に 該 当 するか 否 かについて 具 体 的 には 次 のとおり 検 討 を 行 います 1 職 務 に 関 連 して 異 常 な 出 来 事 突 発 的 事 態 に 遭 遇 した 以 下 のような 状 況 に 該 当 するかを 検 討 医 学 経 験 則 上 対 象 疾 患 を 発 症 させる 可 能 性 のあるような 爆 発 物 薬 物 等 による 犯 罪 異 常 な 自 然 現 像 火 災 等 の 異 常 な 状 態 に 職 務 に 関 連 して 遭 遇 した 日 常 は 肉 体 的 労 働 を 行 わない 職 員 が 勤 務 場 所 の 火 災 等 の 特 別 な 事 態 の 発 生 により 過 重 な 肉 体 的 労 働 に 従 事 した 暴 風 豪 雪 猛 暑 等 異 常 な 気 象 条 件 下 で 長 時 間 にわたって 職 務 に 従 事 した 緊 急 に 強 度 の 身 体 的 負 荷 を 強 いられる 突 発 的 予 測 困 難 な 異 常 な 事 態 急 激 で 著 しい 作 業 環 境 の 変 化 の 下 で 職 務 に 従 事 した - 32 -

2 通 常 の 職 務 に 比 較 して 特 に 過 重 な 職 務 に 従 事 した 医 学 経 験 則 上 対 象 疾 患 を 発 症 させる 可 能 性 があると 認 められるような 特 に 過 重 な 職 務 に 従 事 したかを 検 討 ( 以 下 のような 特 に 過 重 な 職 務 の 遂 行 を 余 儀 なくされたもの) 発 症 前 1 週 間 から3 週 間 にわたり 不 眠 不 休 等 の 特 に 過 重 で 長 時 間 の 時 間 外 勤 務 に 従 事 発 症 前 1か 月 程 度 にわたり 週 当 たり 平 均 25 時 間 程 度 以 上 の 連 続 する 時 間 外 勤 務 に 従 事 発 症 前 1か 月 を 超 え 週 当 たり 平 均 20 時 間 程 度 以 上 の 連 続 する 時 間 外 勤 務 に 従 事 以 下 の 状 況 については 医 学 経 験 則 上 強 度 の 過 重 性 があると 認 められる 場 合 は 評 価 に 加 え る 交 替 制 勤 務 職 員 の 深 夜 勤 務 中 の 頻 回 出 動 及 び 深 夜 勤 務 時 間 数 の 著 しい 増 加 仮 眠 時 間 の 著 しい 減 少 等 の 職 務 従 事 状 況 著 しい 騒 音 等 の 不 健 康 な 勤 務 環 境 下 における 職 務 への 従 事 状 況 緊 急 呼 出 等 公 務 の 性 質 を 有 する 出 勤 の 状 況 精 神 的 緊 張 を 伴 う 職 務 への 従 事 状 況 ( 特 に 精 神 的 緊 張 の 程 度 が 著 しいと 認 められるもの については その 実 態 を 検 討 し 医 学 経 験 則 に 照 らして 評 価 する ) 特 に 過 重 な 職 務 等 への 従 事 状 況 の 評 価 については 被 災 職 員 と 職 種 職 務 経 験 及 び 年 齢 等 が 同 程 度 の 職 員 にとっても 特 に 過 重 な 精 神 的 肉 体 的 負 荷 と 認 められるか 否 かについて 客 観 的 に 行 います 対 象 疾 患 の 発 症 機 序 等 について 被 災 職 員 が 有 する 高 血 圧 症 血 管 病 変 等 の 素 因 基 礎 疾 患 の 病 態 が 高 度 であると 認 められる 場 合 対 象 疾 患 の 発 症 に 関 し 公 務 が 相 対 的 に 有 力 な 原 因 となったか 否 かについては 医 学 経 験 則 に 照 ら して 特 に 慎 重 に 判 断 します エ 調 査 事 項 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 については 次 の(ア)から(カ)までの 事 項 を 調 査 します - 33 -

(ア) 一 般 的 事 項 (イ) 災 害 発 生 の 状 況 (ウ) 災 害 発 生 前 の 職 務 従 事 状 況 及 び 生 活 状 況 等 (エ) 被 災 職 員 の 身 体 状 況 に 関 する 事 項 (オ) 発 症 前 の 被 災 職 員 の 前 駆 症 状 又 は 警 告 症 状 の 有 無 及 びその 詳 細 (カ) 発 症 後 の 医 師 の 所 見 等 オ 認 定 請 求 の 手 続 きについて 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 の 認 定 請 求 については 上 記 エの 事 項 を 調 査 するため 各 種 資 料 の 提 出 を 求 めることとなります 一 例 は 以 下 のとおりですが 事 案 ごとに 支 部 から 提 出 す べき 資 料 を 別 途 提 示 します 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 に 当 たっての 提 出 資 料 ( 一 例 ) 被 災 職 員 の 主 治 医 の 所 見 書 カルテの 写 し 各 種 検 査 結 果 の 写 しなど 医 学 的 資 料 所 属 に 対 する 調 査 票 ( 災 害 発 生 前 の 勤 務 状 況 精 神 的 な 負 荷 がかかる 事 項 等 について) 被 災 職 員 の 職 務 歴 被 災 職 員 の 所 属 の 人 員 配 置 図 事 務 分 掌 表 災 害 発 生 前 の 時 間 外 勤 務 命 令 簿 の 写 し 災 害 発 生 前 の 休 暇 取 得 状 況 がわかる 資 料 ( 休 暇 簿 の 写 しなど) 通 勤 届 の 写 し 健 康 診 断 の 記 録 の 写 し 被 災 職 員 の 肉 体 的 精 神 的 不 調 和 の 状 況 に 関 する 調 査 票 なお 認 定 請 求 書 を 記 入 するに 当 たっては 以 下 の 事 項 に 留 意 してください 災 害 発 生 の 状 況 について 所 属 部 局 の 長 の 証 明 を 行 うに 当 たり 全 ての 内 容 を 証 明 できな い 場 合 には 証 明 できる 箇 所 と 証 明 できない 箇 所 が はっきりとわかるように 記 入 してくださ い 任 命 権 者 の 意 見 において 当 該 事 案 について 公 務 上 外 の 判 断 が 困 難 ある 場 合 には 判 断 困 難 のため 貴 職 で 判 定 願 います と 記 入 してください - 34 -

カ 認 定 までの 経 過 について 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 は 通 常 の 事 案 に 比 べて 調 査 事 項 が 多 く 様 々な 資 料 が 必 要 となります また 事 案 の 性 質 上 支 部 において 公 務 上 外 を 判 断 することが 困 難 であるため 原 則 として 基 金 本 部 へ 協 議 を 行 います したがって 通 常 の 事 案 と 比 較 して 認 定 結 果 が 出 るまで 時 間 がかかることが 予 想 されます キ プライバシーの 保 護 について 心 血 管 疾 患 事 案 及 び 脳 血 管 疾 患 事 案 の 認 定 に 当 たっては 詳 細 な 調 査 が 必 要 となりますが その 特 別 な 性 質 に 鑑 み 関 係 者 等 に 対 して 調 査 を 実 施 する 際 には 特 にプライバシーの 保 護 に 配 慮 する とともに 収 集 した 諸 資 料 の 保 全 に 注 意 してください (4) 精 神 疾 患 事 案 及 び 自 殺 事 案 ア 精 神 疾 患 事 案 の 認 定 基 準 精 神 疾 患 は その 発 症 原 因 として 公 務 が 相 対 的 に 有 力 であった 場 合 に 公 務 起 因 性 が 認 められま す 認 定 に 当 たっては 被 災 職 員 の 業 務 上 の 事 項 に 加 えて 被 災 職 員 の 個 体 側 要 因 や 生 活 的 要 因 に ついて 調 査 を 行 います イ 認 定 基 準 精 神 疾 患 事 案 は 精 神 疾 患 等 の 公 務 災 害 の 認 定 について( 通 知 ) ( 平 成 24 年 3 月 16 日 付 け 地 基 補 第 61 号 )に 基 づき 取 り 扱 います 精 神 疾 患 事 案 の 認 定 基 準 ( 概 要 ) 1 発 症 前 のおおむね6か 月 の 間 に 業 務 により 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 を 受 けたこと 具 体 的 には 以 下 のような 事 象 を 伴 う 業 務 に 従 事 したこと 人 の 生 命 にかかわる 事 故 への 遭 遇 その 他 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 を 与 える 事 象 2 業 務 以 外 の 負 荷 及 び 個 体 側 要 因 により 対 象 疾 病 を 発 症 したとは 認 められないこと 上 記 1と2のいずれにも 該 当 した 場 合 に 公 務 上 の 災 害 と 認 められます - 35 -

ウ 調 査 要 件 の 検 討 精 神 疾 患 事 案 に 係 る 対 象 疾 病 が 認 定 要 件 に 該 当 するものか 否 かを 判 断 するに 当 たって 具 体 的 に は 次 のとおり 検 討 を 行 います (ア) 業 務 による 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 の 検 討 について 業 務 負 荷 の 強 さを 検 討 対 象 疾 病 発 症 前 のおおむね6か 月 の 間 に 対 象 疾 病 の 発 症 に 関 与 したと 考 えられる 業 務 による 出 来 事 ( 対 人 関 係 のトラブルを 含 む )として 具 体 的 にどのようなものがあったのかを 把 握 し その 出 来 事 に 対 応 した 適 当 な 着 眼 事 項 に 基 づいて 分 析 した 上 で その 負 荷 の 強 さを 検 討 します 業 務 による 負 荷 を 受 けたことが 認 められるか 否 かは 被 災 職 員 の 主 観 によるのではなく 被 災 職 員 と 職 種 職 業 務 経 験 等 が 同 等 程 度 の 職 員 を 基 準 にして 客 観 的 に 判 断 します 検 討 の 結 果 その 出 来 事 が 次 の 場 合 に 該 当 するときは 発 症 前 のおおむね6か 月 の 間 に 業 務 により 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 を 受 けるような 事 象 があったと 判 断 します a 人 の 生 命 にかかわる 事 故 への 遭 遇 ( 業 務 による 負 荷 の 類 型 及 び 程 度 がこれと 同 種 同 程 度 の ものを 含 む ) 1 生 死 にかかわる 極 度 の 苦 痛 を 伴 う 又 は 永 久 労 働 不 能 となる 後 遺 障 害 を 残 すような 業 務 上 の 病 気 やけがをしたと 認 められる 場 合 2 1に 準 ずるような 出 来 事 に 遭 遇 したと 認 められる 場 合 b その 他 強 度 の 精 神 的 又 は 肉 体 的 負 荷 を 与 える 事 象 1 第 三 者 による 暴 行 重 大 な 交 通 事 故 等 の 発 生 により おおむね2か 月 以 上 の 入 院 を 要 す る 又 は 災 害 補 償 制 度 の 障 害 補 償 年 金 に 該 当 する 若 しくは 原 職 への 復 帰 ができなくなる 後 遺 障 害 を 残 すような 業 務 上 の 病 気 やけがをしたと 認 められる 場 合 2 発 症 直 前 の2 週 間 程 度 以 上 の 期 間 において いわゆる 不 眠 不 休 の 状 態 下 で 行 う 犯 罪 の 捜 査 若 しくは 火 災 の 鎮 圧 又 は 危 険 不 快 不 健 康 な 場 所 等 において 行 う 人 命 の 救 助 その 他 の 被 害 の 防 禦 等 に 従 事 したと 認 められる 場 合 (1 日 当 たりの 勤 務 時 間 が 特 に 短 い 場 合 手 待 時 間 が 多 い 等 の 勤 務 密 度 が 特 に 低 い 場 合 を 除 く ) - 36 -

3 2の 職 務 遂 行 中 における 二 次 災 害 重 大 事 故 等 の 発 生 への 対 処 等 に 従 事 したと 認 められる 場 合 4 発 症 直 前 の1か 月 におおむね 160 時 間 を 超 えるような 又 は 発 症 直 前 の3 週 間 におおむね 120 時 間 以 上 の 時 間 外 勤 務 を 行 ったと 認 められる 場 合 ( 手 待 時 間 が 多 い 等 の 勤 務 密 度 が 特 に 低 い 場 合 を 除 く ) 5 発 症 直 前 の 連 続 した2か 月 間 に1 月 当 たりおおむね 120 時 間 以 上 の 又 は 発 症 直 前 の 連 続 した3か 月 間 に1 月 当 たりおおむね 100 時 間 以 上 の 時 間 外 勤 務 を 行 ったと 認 められる 場 合 6 発 症 直 前 の1か 月 以 上 の 長 期 間 にわたって 質 的 に 過 重 な 業 務 を 行 ったこと 等 により 1 月 当 たりおおむね 100 時 間 以 上 の 時 間 外 勤 務 を 行 ったと 認 められる 場 合 7 上 司 同 僚 部 下 等 の 事 故 傷 病 等 による 休 業 又 は 欠 員 が 発 生 し かつ それに 対 して 職 場 の 適 切 な 支 援 協 力 等 がなされなかったこと 等 により 2から6までに 準 ずる 肉 体 的 過 労 等 を 生 じさせる 業 務 に 従 事 したと 認 められる 場 合 8 組 織 の 責 任 者 として 連 続 して 行 う 困 難 な 対 外 折 衝 又 は 重 大 な 決 断 等 を 伴 う 業 務 に 従 事 し たと 認 められる 場 合 9 機 構 組 織 等 の 改 革 又 は 人 事 異 動 等 による 急 激 かつ 著 しい 職 務 内 容 の 変 化 を 伴 う 業 務 に 従 事 したと 認 められる 場 合 10 職 場 でひどい 嫌 がらせ いじめ 又 は 暴 行 を 執 拗 に 受 けたと 認 められる 場 合 11 重 大 な 不 祥 事 が 発 生 し 責 任 者 としてその 対 応 に 当 たったと 認 められる 場 合 12 1から11までに 準 ずるような 業 務 による 負 荷 があったと 認 められる 場 合 時 間 外 勤 務 の 評 価 について 時 間 外 勤 務 を 評 価 する 場 合 には 時 間 外 勤 務 の 命 令 を 受 けて 行 った 業 務 のみを 対 象 とします た だし 時 間 外 勤 務 命 令 を 受 けていない 場 合 でも その 必 要 性 等 を 客 観 的 な 根 拠 によって 判 断 できる 活 動 については 時 間 外 勤 務 時 間 数 に 加 えて 評 価 することがあります - 37 -

(イ) 業 務 以 外 の 負 荷 及 び 個 体 側 要 因 の 検 討 について 業 務 以 外 の 負 荷 の 検 討 精 神 疾 患 発 症 前 のおおむね6か 月 の 間 に 以 下 のような 業 務 以 外 の 出 来 事 が 認 められる 場 合 に は それらの 出 来 事 が 客 観 的 に 精 神 疾 患 を 発 症 させるおそれのある 程 度 のものか 検 討 します 被 災 職 員 自 身 の 出 来 事 ( 離 婚 等 の 家 庭 問 題 事 故 事 件 けが 病 気 等 ) 被 災 職 員 の 家 族 の 出 来 事 ( 配 偶 者 や 子 どもの 死 亡 けが 病 気 等 ) 金 銭 関 係 ( 財 産 の 損 失 収 入 の 減 少 等 ) 個 体 側 要 因 の 検 討 被 災 職 員 に 以 下 のような 要 因 が 認 められる 場 合 には それらが 客 観 的 に 精 神 疾 患 を 発 症 させる おそれのある 程 度 のものか 検 討 します 精 神 疾 患 の 既 往 歴 社 会 適 応 状 況 における 問 題 ( 過 去 の 学 校 生 活 職 業 生 活 等 における 適 応 に 困 難 が 認 められる 場 合 ) アルコール 等 依 存 症 性 格 傾 向 における 偏 り(ただし 社 会 適 応 状 況 に 問 題 がない 場 合 を 除 く ) エ 自 殺 事 案 の 認 定 について 精 神 疾 患 が 原 因 で 自 殺 した 事 案 ( 以 下 自 殺 事 案 という )においては 公 務 と 精 神 疾 患 との 間 に 相 当 因 果 関 係 が 認 められ かつ 当 該 精 神 疾 患 と 自 殺 との 間 に 相 当 因 果 関 係 が 認 められる ときに 自 殺 についての 公 務 起 因 性 が 認 められます 認 定 に 当 たっては 当 該 精 神 疾 患 と 自 殺 の 関 連 について 医 学 的 な 因 果 関 係 の 判 断 を 特 に 慎 重 に 行 います また 公 務 に 関 連 する 自 殺 であって も 精 神 疾 患 に 起 因 しない 自 殺 は 公 務 起 因 性 は 認 められません オ 調 査 事 項 精 神 疾 患 事 案 及 び 自 殺 事 案 については 次 の(ア)から(オ)までの 事 項 を 調 査 します (ア) 一 般 的 事 項 ( 被 災 職 員 の 氏 名 年 齢 所 属 等 ) (イ) 災 害 発 生 ( 精 神 疾 患 事 案 の 場 合 は 精 神 疾 患 の 発 症 自 殺 事 案 の 場 合 は 自 殺 行 為 による 死 亡 等 をいう )の 状 況 (ウ) 災 害 発 生 前 の 勤 務 状 況 (エ) 災 害 発 生 前 の 身 体 生 活 状 況 (オ) その 他 の 事 項 - 38 -

カ 認 定 請 求 の 手 続 きについて 精 神 疾 患 事 案 の 認 定 請 求 については 上 記 オの 事 項 を 調 査 するため 各 種 資 料 の 提 出 を 求 めるこ ととなります 一 例 は 以 下 のとおりですが 事 案 ごとに 別 途 支 部 から 提 出 すべき 資 料 を 提 示 し ます 精 神 疾 患 事 案 に 当 たっての 提 出 資 料 ( 一 例 ) 被 災 職 員 の 主 治 医 の 所 見 書 カルテの 写 し 各 種 検 査 結 果 の 写 しなど 医 学 的 資 料 所 属 に 対 する 調 査 票 ( 災 害 発 生 前 の 勤 務 状 況 精 神 的 な 負 荷 がかかる 事 項 等 について) 被 災 職 員 の 職 務 歴 被 災 職 員 の 所 属 の 人 員 配 置 図 事 務 分 掌 表 災 害 発 生 前 の 時 間 外 勤 務 命 令 簿 の 写 し 災 害 発 生 前 の 休 暇 取 得 状 況 がわかる 資 料 ( 休 暇 簿 の 写 しなど) 通 勤 届 の 写 し 健 康 診 断 の 記 録 の 写 し 被 災 職 員 の 肉 体 的 精 神 的 不 調 和 の 状 況 に 関 する 調 査 票 なお 認 定 請 求 書 を 記 入 するに 当 たっては 以 下 の 事 項 に 留 意 してください 災 害 発 生 の 状 況 について 所 属 部 局 の 長 の 証 明 を 行 うに 当 たり 全 ての 内 容 を 証 明 できな い 場 合 には 証 明 できる 箇 所 と 証 明 できない 箇 所 が はっきりとわかるように 記 入 してくださ い 任 命 権 者 の 意 見 において 当 該 事 案 について 公 務 上 外 の 判 断 が 困 難 である 場 合 には 判 断 困 難 のため 貴 職 で 判 定 願 います と 記 入 してください キ 認 定 までの 経 過 について 精 神 疾 患 事 案 は 通 常 の 事 案 に 比 べて 調 査 事 項 が 多 く 様 々な 資 料 が 必 要 となります また 事 案 の 性 質 上 支 部 において 公 務 上 外 を 判 断 することが 困 難 であるため 原 則 として 基 金 本 部 へ 協 議 を 行 います したがって 通 常 の 事 案 と 比 較 して 認 定 結 果 が 出 るまで 時 間 がかかることが 予 想 さ れます ク プライバシーの 保 護 について 精 神 疾 患 事 案 の 認 定 に 当 たっては 詳 細 な 調 査 が 必 要 となりますが その 特 別 な 性 質 に 鑑 み 関 係 者 等 に 対 して 調 査 を 実 施 する 際 には 特 にプライバシーの 保 護 に 配 慮 するとともに 収 集 した 諸 資 料 の 保 全 に 注 意 してください - 39 -

(5) 上 肢 疾 患 事 案 ア 上 肢 業 務 に 基 づく 疾 病 上 肢 に 過 度 の 負 担 のかかる 業 務 により 上 腕 前 腕 や 手 指 等 に 発 症 した 運 動 器 の 障 害 ( 以 下 上 肢 障 害 という )については 認 定 に 当 たって 公 務 と 疾 病 の 発 症 との 間 に 相 当 因 果 関 係 が 認 めら れるかどうかを 調 査 することとなります 具 体 的 には 上 肢 業 務 に 基 づく 疾 病 の 取 扱 について ( 平 成 9 年 4 月 1 日 付 け 地 基 補 第 103 号 ) によって 取 り 扱 います イ 認 定 基 準 次 の1~3の 要 件 を 満 たし 医 学 上 療 養 が 必 要 と 認 められる 上 肢 障 害 については 公 務 上 の 災 害 と 認 められます 上 肢 業 務 に 基 づく 疾 病 の 認 定 基 準 ( 概 要 ) 1 上 肢 等 に 負 担 のかかる 作 業 を 主 とする 業 務 に 相 当 期 間 従 事 した 後 に 発 症 したものである こと 2 発 症 前 に 過 重 な 業 務 に 従 事 したこと 3 過 重 な 業 務 への 従 事 と 発 症 までの 経 過 が 医 学 上 妥 当 なものと 認 められること なお 上 肢 業 務 に 伴 う 上 肢 等 の 運 動 器 の 障 害 は 加 齢 や 日 常 生 活 とも 密 接 に 関 連 しており その 発 症 には 業 務 以 外 の 個 体 要 因 ( 例 えば 年 齢 素 因 体 力 等 )や 日 常 生 活 要 因 ( 例 えば 家 事 労 働 育 児 スポーツ 等 )が 関 与 しています また 上 肢 等 に 負 担 のかかる 作 業 と 同 様 な 動 作 は 日 常 生 活 の 中 にも 多 数 存 在 しています したがって これらの 要 因 も 検 討 した 上 で 上 肢 業 務 従 事 者 が 業 務 により 上 肢 を 過 度 に 使 用 し たことが 原 因 となって 上 肢 障 害 を 発 症 したと 認 められる 場 合 には 公 務 に 起 因 することが 明 らかな ものとして 取 り 扱 います - 40 -

上 肢 等 に 負 担 のかかる 作 業 について 上 肢 等 に 負 担 のかかる 作 業 とは 次 のいずれかに 該 当 する 上 肢 等 を 過 度 に 使 用 する 必 要 の ある 作 業 をいいます (ア) 上 肢 の 反 復 動 作 の 多 い 作 業 (イ) 上 肢 を 上 げた 状 態 で 行 う 作 業 (ウ) 頸 部 肩 の 動 きが 少 なく 姿 勢 が 拘 束 される 作 業 (エ) 上 肢 等 の 特 定 の 部 位 に 負 担 のかかる 状 態 で 行 う 作 業 相 当 期 間 従 事 した について 相 当 期 間 従 事 した とは 一 般 的 には 発 症 までに6か 月 程 度 以 上 上 肢 業 務 に 従 事 したこ とをいいます 過 重 な 業 務 について 過 重 な 業 務 とは 上 肢 等 に 負 担 のかかる 作 業 を 主 とする 業 務 において 医 学 経 験 則 上 上 肢 障 害 の 発 症 の 有 力 な 原 因 と 認 められる 業 務 量 を 有 するものをいいます ウ 診 断 病 名 について 上 肢 障 害 の 診 断 病 名 は 多 種 多 様 にわたることが 考 えられますが 代 表 的 なものを 例 示 すれば 腱 鞘 炎 上 顆 炎 頸 肩 腕 症 候 群 手 根 管 症 候 群 などが 挙 げられます 認 定 に 当 たっては 単 に 診 断 病 名 のみをもって 判 断 するのではなく 専 門 医 によって 詳 細 に 把 握 された 症 状 及 び 所 見 に 従 って 公 務 上 外 の 判 断 を 行 います エ 認 定 請 求 の 手 続 きについて 上 肢 障 害 事 案 の 認 定 請 求 については 上 肢 業 務 への 従 事 状 況 等 を 調 査 するため 各 種 資 料 の 提 出 を 求 めることとなります 調 査 事 項 の 一 例 は 以 下 のとおりですが 事 案 ごとに 別 途 支 部 から 提 出 すべき 資 料 を 提 示 します 上 肢 障 害 事 案 に 当 たっての 調 査 事 項 ( 一 例 ) 職 歴 職 務 の 内 容 ( 作 業 内 容 月 平 均 業 務 量 作 業 時 間 等 ) 業 務 環 境 ( 作 業 場 所 の 状 況 作 業 における 使 用 機 器 作 業 姿 勢 等 ) 勤 務 の 状 況 ( 勤 務 時 間 数 勤 務 時 間 の 割 振 りの 状 況 発 病 前 6か 月 間 における 時 間 外 勤 務 時 間 数 休 暇 等 の 取 得 状 況 等 ) - 41 -

請 求 者 の 生 活 の 状 況 ( 通 勤 の 事 情 運 動 歴 等 ) 身 体 の 状 況 ( 健 康 診 断 の 結 果 体 格 体 質 等 ) 当 該 勤 務 所 において 同 様 の 症 状 を 訴 えている 同 種 の 職 員 の 有 無 及 びそれらの 職 員 の 療 養 の 状 況 等 (6) 汚 染 血 液 事 案 公 務 災 害 の 対 象 となる 傷 病 は 公 務 災 害 の 認 定 を 行 う 前 提 となる 傷 病 が 発 症 ( 発 生 )し 治 療 が 必 要 な 場 合 に 限 られています しかし 肝 炎 エイズ 等 については 感 染 力 が 強 く 感 染 した 場 合 治 ゆが 難 しいことなどから 患 者 に 使 用 した 注 射 針 を 誤 って 自 分 の 指 などに 刺 してしまう いわゆる 針 刺 し 事 故 等 について 特 例 として 発 症 以 前 にも 一 定 の 処 置 や 検 査 を 療 養 補 償 の 対 象 としています ( 受 傷 部 位 の 洗 浄 消 毒 等 の 処 置 も 補 償 する ) また この 特 例 は 病 院 等 に 勤 務 する 医 療 従 事 者 に 限 らず 全 職 員 が 対 象 となります なお 発 症 した 場 合 には 公 務 と 相 当 因 果 関 係 をもって 発 症 したと 認 められる 限 り 公 務 上 の 災 害 として 他 の 疾 病 と 同 様 に 補 償 の 対 象 となります ア B 型 肝 炎 (HBV) 発 症 前 であっても 次 の 場 合 については 当 該 負 傷 等 を 公 務 災 害 とみなして 一 定 の 処 置 や 検 査 を 療 養 補 償 の 対 象 とします ただし 負 傷 等 以 前 又 は 直 後 の 検 査 により 既 にHBVに 感 染 していた ことが 明 らかな 場 合 は その 後 の 検 査 は 療 養 補 償 の 対 象 にはなりません HBs 抗 原 陽 性 血 液 に 汚 染 された 注 射 針 等 により 負 傷 した 場 合 又 は 公 務 に 起 因 して 既 存 の 負 傷 部 位 眼 球 等 にHBs 抗 原 陽 性 血 液 が 付 着 した 場 合 療 養 の 範 囲 HBウイルス 感 染 の 危 険 が 極 めて 高 いと 判 断 された 場 合 縫 合 消 毒 洗 浄 等 の 処 置 とともに 抗 HBs 人 免 疫 グロブリン 製 剤 の 注 射 が 認 められます B 型 肝 炎 ワクチンの 接 種 は 汚 染 血 のHBe 抗 原 が 陽 性 の 場 合 に 限 ります 検 査 については 医 師 が 必 要 と 認 めた 場 合 被 災 直 後 の1 回 だけでなく 追 跡 検 査 も 認 められます しかし 概 ね 2~6か 月 といわれる 潜 伏 期 間 を 過 ぎ 長 期 ( 概 ね1 年 程 度 )にわたり 検 査 結 果 が 陰 性 の 場 合 原 則 的 にその 後 の 検 査 は 療 養 補 償 の 対 象 とはなりませんので 注 意 してください また 長 期 にわたり 検 査 結 果 が 陰 性 の 場 合 には 治 ゆ 報 告 書 を 提 出 してください イ C 型 肝 炎 (HCV) 発 症 前 であっても 次 の 場 合 については 当 該 負 傷 等 を 公 務 災 害 とみなして 下 記 の 処 置 や 検 査 を 療 養 補 償 の 対 象 とします ただし 負 傷 等 以 前 又 は 直 後 の 検 査 により 既 にHCVに 感 染 していた ことが 明 らかな 場 合 は その 後 の 検 査 は 療 養 補 償 の 対 象 にはなりません - 42 -

感 染 確 認 前 HCVに 汚 染 された 血 液 等 を 含 む 注 射 針 等 により 公 務 上 負 傷 した 場 合 又 は 公 務 に 起 因 して 既 存 の 負 傷 部 位 眼 球 等 にHCVに 汚 染 された 血 液 等 が 付 着 した 場 合 療 養 の 範 囲 洗 浄 消 毒 等 の 処 置 及 びHCV 抗 体 検 査 等 の 検 査 医 師 が 必 要 と 認 めた 場 合 検 査 は 1 回 だけでなく 追 跡 検 査 も 認 められますが 長 期 ( 概 ね6か 月 程 度 )にわたり 検 査 結 果 が 陰 性 の 場 合 原 則 的 にその 後 の 検 査 は 療 養 補 償 の 対 象 と はなりませんので 注 意 してください また 長 期 にわたり 検 査 結 果 が 陰 性 の 場 合 には 治 ゆ 報 告 書 を 提 出 してください 感 染 確 認 後 HCV 抗 体 検 査 の 結 果 陽 性 と 判 断 され C 型 肝 炎 として 治 療 を 要 する 状 態 であると 医 師 が 判 断 した 場 合 療 養 の 範 囲 1か 月 程 度 のインターフェロン 製 剤 (IFN) 投 与 上 記 IFN 投 与 後 は C 型 慢 性 活 動 型 肝 炎 に 移 行 した 場 合 のみ 健 康 保 険 に 準 拠 した 取 扱 いでIFN 投 与 が 療 養 補 償 の 対 象 となります ウ エイズ( 後 天 性 免 疫 不 全 症 候 群 :HIV) 発 症 前 であっても 次 の 場 合 については 当 該 負 傷 等 を 公 務 災 害 とみなして 下 記 の 処 置 や 検 査 を 療 養 補 償 の 対 象 とします ただし 負 傷 等 以 前 又 は 直 後 の 検 査 により 既 にHIVに 感 染 していたこと が 明 らかな 場 合 は その 後 の 検 査 は 療 養 補 償 の 対 象 にはなりません 感 染 確 認 前 HIVに 汚 染 された 血 液 等 を 含 む 注 射 針 等 により 公 務 上 負 傷 した 場 合 又 は 公 務 に 起 因 して 既 存 の 負 傷 部 位 眼 球 等 にHIVに 汚 染 された 血 液 等 が 付 着 した 場 合 療 養 の 範 囲 洗 浄 消 毒 等 の 処 置 及 びHIV 抗 体 検 査 等 の 検 査 医 師 がHIVに 感 染 した 可 能 性 が 極 めて 高 いと 判 断 し 当 該 負 傷 等 の 治 療 の 一 環 としてA ZT(レトロビル) 3TC(エビビル) 及 び Indinavir(クリキシバン)の3 剤 の 投 与 が 行 われた 場 合 は 療 養 補 償 の 対 象 とします 医 師 が 必 要 と 認 めた 場 合 検 査 は1 回 だけでなく 追 跡 検 査 も 認 められますが 長 期 ( 概 ね3 月 ~4 月 程 度 )にわたり 検 査 結 果 が 陰 性 の 場 合 原 則 的 にその 後 の 検 査 は 療 養 補 償 の 対 象 とはなりませんので 注 意 してください また 長 期 にわたり 検 査 結 果 が 陰 性 の 場 合 には 治 ゆ 報 告 書 を 提 出 してください - 43 -

感 染 確 認 後 HIVについては 感 染 をもって 発 症 とみます したがって 医 学 上 必 要 な 治 療 は 療 養 補 償 の 対 象 となります また 検 査 についても 療 養 補 償 の 対 象 となります エ 梅 毒 次 の 場 合 には 当 該 負 傷 等 を 公 務 災 害 とみなして 抗 生 物 質 の 投 与 を 対 象 とします 梅 毒 血 清 反 応 強 陽 性 患 者 に 使 用 した 注 射 針 等 により 刺 傷 し 当 該 刺 傷 を 原 因 として 梅 毒 の 感 染 の 危 険 が 医 学 上 極 めて 高 いと 判 断 され 当 該 刺 傷 に 対 する 治 療 の 一 環 として 医 師 が 必 要 と 認 めて 抗 生 物 質 の 投 与 が 行 われた 場 合 オ MRSA(メチシリン 耐 性 黄 色 ブドウ 球 菌 ) MRSAについては 健 康 保 菌 者 のように 保 菌 が 確 認 されたのみで 療 養 補 償 の 対 象 となるのでは なく MRSA 感 染 症 として 療 養 が 必 要 な 状 態 であり 医 学 上 必 要 な 治 療 が 行 われる 場 合 に 公 務 災 害 の 対 象 となりうるものです 上 記 肝 炎 やエイズと 取 扱 いが 異 なりますので 注 意 してください カ ATLA( 成 人 T 細 胞 白 血 病 ) 感 染 率 はHIVより 高 いこと 発 症 した 場 合 の 死 亡 率 が 高 いことから 上 記 と 同 様 に 医 学 的 に 必 要 と 認 められる 最 小 限 度 の 期 間 の 経 過 観 察 を 認 めています キ 破 傷 風 一 般 的 に 破 傷 風 に 感 染 すると7~10 日 後 に 発 病 しますが 潜 伏 期 の 長 いものは1か 月 前 後 から 数 か 月 に 及 ぶものもあり 完 全 に 発 症 を 抑 えるためには 通 常 1 年 で3 回 の 予 防 注 射 が 必 要 とされて います しかし 通 常 切 創 等 において 破 傷 風 が 発 症 することは 少 ないと 考 えられ 一 般 的 な 予 防 措 置 は 療 養 補 償 の 対 象 となりません ただし 医 師 が 負 傷 の 部 位 とその 状 態 その 地 域 における 破 傷 風 の 状 況 被 災 時 の 状 況 等 から 見 て 当 該 切 創 等 により 破 傷 風 が 発 症 する 可 能 性 が 極 めて 高 く 破 傷 風 トキソイドを 注 射 する 等 の 予 防 措 置 が 必 要 と 判 断 した 場 合 には 療 養 補 償 の 対 象 となります その 場 合 の 注 射 の 回 数 は 医 師 の 診 断 に 基 づき 判 断 することとします ク 汚 染 血 液 が 明 らかでない 場 合 病 院 内 で 使 用 されたことは 明 らかであるが その 患 者 が 特 定 できない 注 射 針 で 受 傷 した 場 合 は - 44 -

病 院 内 に 上 記 に 掲 げる 患 者 がおり その 者 に 使 用 した 可 能 性 が 高 く 感 染 の 危 険 性 が 高 いと 医 師 が 判 断 した 場 合 には 危 険 性 のある 感 染 症 について 公 務 災 害 の 対 象 となります また 清 掃 職 員 が 不 燃 ゴミの 中 にあった 注 射 針 で 受 傷 するなど 不 特 定 多 数 のものが 使 用 した 注 射 針 による 受 傷 の 場 合 においても 感 染 の 危 険 性 が 高 いと 医 師 が 判 断 した 場 合 には 危 険 性 のある 感 染 症 について 公 務 災 害 の 対 象 となります ケ 留 意 事 項 下 記 の 場 合 は 原 則 として 療 養 補 償 の 対 象 となりませんので 特 に 注 意 してください(たとえ 医 師 の 判 断 でこのような 治 療 がなされても 被 災 職 員 の 負 担 となる 場 合 があります ) (ア) 負 傷 を 伴 わず 単 に 汚 染 された 血 液 が 皮 膚 に 付 着 した 場 合 の 事 故 (イ) 負 傷 血 液 の 付 着 以 前 から 既 に 感 染 していたことが 判 明 している 場 合 や 負 傷 等 の 直 後 に 行 われた 検 査 により 感 染 が 明 らかになった 場 合 におけるその 後 の 検 査 料 (ウ) HBe 抗 原 陽 性 血 液 以 外 の 場 合 でのB 型 肝 炎 ワクチンの 投 与 (エ) C 型 肝 炎 に 係 る 経 過 観 察 中 のインターフェロン 製 剤 やグロブリン 製 剤 の 投 与 - 45 -

困 難 事 案 に 関 するQ&A Q1 自 宅 とレクリエーション 会 場 との 間 の 往 復 途 上 における 災 害 について 補 償 を 受 け ることができますか 地 方 公 務 員 法 第 42 条 の 規 定 に 基 づくレクリエーションで 形 式 的 にもまた 実 質 的 にも 任 命 権 者 が 企 画 立 案 実 施 したものについては 任 命 権 者 の 支 配 拘 束 性 を 認 めて 当 該 レクリエーション 参 加 中 の 災 害 は 公 務 上 の 災 害 として 取 り 扱 うこととしています このようなレクリエーションに 参 加 するために 自 宅 と 会 場 を 往 復 する 途 中 に 災 害 にあった 場 合 は 通 勤 災 害 に 該 当 するものとして 取 り 扱 っています これは レクリエーション 参 加 のための 往 復 行 為 が 勤 務 のための 往 復 行 為 と 同 様 に 解 釈 されているからです ですから 補 償 を 受 けるため には 通 常 の 通 勤 災 害 と 同 様 に 合 理 的 な 経 路 及 び 方 法 により 往 復 することが 必 要 です なお レクリエーションに 参 加 するために 勤 務 公 署 に 参 加 者 が 集 まり その 後 借 上 げ 車 等 でレ クリエーション 会 場 に 移 動 する 途 中 の 災 害 については 勤 務 場 所 相 互 間 の 移 動 中 の 災 害 とされ 公 務 災 害 として 取 り 扱 われます Q2 災 害 性 腰 痛 の 認 定 基 準 にいう 通 常 の 動 作 とは 異 なる 動 作 とは どのような 動 作 をいうのですか 日 常 被 災 職 員 が 当 該 被 災 に 係 る 職 務 を 遂 行 する 際 に 通 常 行 っている 動 作 との 対 比 において 次 のような 点 で 異 なっている 動 作 が 該 当 します (P.28 以 降 参 照 ) 予 見 不 可 能 な 事 故 的 な 事 由 があったこと 日 常 の 経 験 による 予 想 に 著 しく 反 する 負 荷 があったと 客 観 的 に 認 められること 重 量 物 の 取 扱 いに 不 適 当 な 姿 勢 であったと 客 観 的 に 認 められること いずれも 外 見 上 又 は 客 観 的 に 認 められることが 必 要 であり 単 に ダンボール 箱 を 持 ち 上 げる 際 軽 いと 思 ったが 持 つと 重 かった あるいは 無 理 な 姿 勢 となった というだけでは 不 十 分 です このような 場 合 には 軽 いと 予 想 した 理 由 や 実 際 の 重 量 具 体 的 な 姿 勢 ( 膝 や 腰 の 角 度 など) なぜ 無 理 な 姿 勢 になったのか(スペースが 狭 いなど) 等 について 明 らかにする 必 要 があります - 46 -

Q3 災 害 性 腰 痛 の 認 定 通 知 に ただし 急 性 症 状 のみ ということが 記 されることが ありますが これはどういうことですか 災 害 性 腰 痛 の 認 定 のときに 特 に 既 往 歴 や 基 礎 疾 患 があるものについて 質 問 のように 急 性 症 状 のみ という 条 件 を 付 けることがあります これは 基 金 の 療 養 補 償 の 範 囲 が 今 回 の 災 害 によ る 急 性 症 状 ( 急 激 に 増 加 した 痛 みということ)の 消 退 までに 限 られるということです したがって 治 ゆについては 療 養 の 結 果 完 治 しないときには 慢 性 症 状 に 移 行 したと 認 められる 時 期 をもっ て 治 ゆとして 取 り 扱 うものです 災 害 発 生 時 に すでに 慢 性 の 腰 痛 があった 場 合 には 今 回 の 災 害 による 痛 みが 消 退 して 当 該 慢 性 の 痛 みに 戻 るまでの 間 が 公 務 災 害 の 対 象 となります 一 般 的 に 災 害 性 腰 痛 の 場 合 には 明 らかな 既 往 歴 や 基 礎 疾 患 が 見 い 出 せないときにも 上 記 の ような 考 え 方 で 取 り 扱 うものです それは 腰 痛 の 場 合 適 切 な 療 養 によれば 一 定 の 期 間 で 回 復 す るものとされており にもかかわらず 慢 性 症 状 が 続 くということは その 症 状 は 今 回 の 災 害 による ものというよりも 被 災 職 員 の 素 因 ( 基 礎 疾 患 のほか 加 齢 等 による 腰 部 自 体 の 変 化 その 他 体 質 のようなもの )によるものと 考 えられているからです - 47 -

5 通 勤 災 害 認 定 の 要 件 通 勤 災 害 とは 通 勤 に 直 接 起 因 し 又 は 通 勤 と 相 当 因 果 関 係 のある 負 傷 疾 病 等 をいいます 通 勤 災 害 として 認 められるためには 当 該 通 勤 行 為 が 下 記 2つの 要 件 を 満 たす 必 要 があります 勤 務 のための 移 動 行 為 であること 合 理 的 な 経 路 及 び 方 法 により 行 われること 通 勤 起 因 性 が 認 められない 例 1 自 殺 その 他 被 災 職 員 の 故 意 により 負 傷 した 場 合 2 私 的 な 喧 嘩 をして 負 傷 した 場 合 3 天 災 地 変 により 負 傷 した 場 合 6 通 勤 の 範 囲 (1) 勤 務 のため 勤 務 のため とは 勤 務 に 就 くため 又 は 勤 務 を 終 了 したことにより 行 われる 移 動 をいうもの であり 当 該 往 復 行 為 が 全 体 としてみて 勤 務 と 密 接 な 関 連 性 を 持 って 行 われることが 必 要 です ア 住 居 と 勤 務 場 所 との 往 復 イ 複 数 就 業 者 の 就 業 の 場 所 から 勤 務 場 所 への 移 動 就 業 の 場 所 ( 国 等 ) 勤 務 場 所 ( 公 署 ) 複 数 就 業 者 とは 例 えば 職 員 が 国 立 大 学 等 の 非 常 勤 講 師 となり 週 1 2 回 定 期 的 に 勤 務 場 所 と 就 業 場 所 との 間 を 移 動 する 者 等 のことをいいます この 場 合 勤 務 場 所 ( 公 署 )から 就 業 場 所 への 移 動 は 認 められません この 場 合 は 国 家 公 務 員 災 害 補 償 制 度 等 で 対 応 することとなります ウ 単 身 赴 任 者 の 赴 任 先 住 居 と 帰 省 先 住 居 との 間 の 移 動 休 日 休 日 勤 務 日 休 日 休 日 土 日 月 火 水 木 金 土 日 移 動 前 々 日 前 日 当 日 当 日 翌 日 翌 々 日 該 当 非 該 当 赴 任 先 住 居 と 帰 省 先 住 居 との 間 の 往 復 の 移 動 が 勤 務 に 就 く1 当 日 若 しくは 前 日 又 は2 勤 務 に 従 事 した 当 日 若 しくは 翌 日 に 行 われた 場 合 をいいます - 48 -

前 々 日 又 は 翌 々 日 に 行 われた 場 合 については 交 通 機 関 の 状 況 等 の 合 理 的 な 理 由 が 必 要 と なります 勤 務 のため と 認 められる 例 1 通 勤 の 途 中 で 作 業 衣 定 期 券 等 勤 務 又 は 通 勤 に 関 係 のあるものを 忘 れたことに 気 付 き これを 取 りに 戻 る 場 合 2 交 通 途 絶 スト 等 の 交 通 事 情 により 許 可 を 受 けて 引 き 返 す 場 合 3レクリエーション( 公 務 災 害 と 認 定 される 場 合 に 限 る )に 参 加 する 場 合 4 次 の 勤 務 時 間 までの 間 に 相 当 の 間 隔 がある 場 合 において 住 居 との 間 を 移 動 する 場 合 5 遅 刻 して 出 勤 し 又 は 早 退 する 場 合 ( 短 時 間 の 休 息 時 間 や 勤 務 時 間 中 に 私 用 で 帰 るのは 勤 務 を 終 了 して 帰 る 場 合 とは 認 められないので 通 勤 とはしません ) 6 通 勤 ラッシュを 避 けるための 早 出 等 をする 場 合 7 単 身 赴 任 者 が 月 曜 日 からの 勤 務 に 備 え 日 曜 日 に 帰 省 先 住 居 から 赴 任 先 住 居 に 移 動 する 場 合 勤 務 のため と 認 められない 例 1 出 勤 途 中 で 自 己 の 都 合 により 引 き 返 す 場 合 2 休 日 等 に 勤 務 公 署 の 運 動 施 設 を 利 用 するため 住 居 と 勤 務 公 署 の 間 を 移 動 する 場 合 3 勤 務 終 了 後 相 当 時 間 にわたり 囲 碁 等 私 用 を 弁 じた 後 帰 宅 する 場 合 (2) 住 居 住 居 とは 職 員 が 居 住 して 日 常 生 活 の 用 に 供 している 生 活 の 本 拠 としての 家 屋 のほか 勤 務 の 都 合 その 他 特 別 の 事 情 がある 場 合 において 特 に 設 けられた 宿 泊 の 場 所 などをいいます 住 居 と 認 められる 例 1 家 族 と 共 に 生 活 している 家 2 単 身 赴 任 者 の 家 族 が 住 む 自 宅 ( 要 件 は 次 のとおり ) ア 住 居 を2か 所 に 置 かなければならない 合 理 的 な 理 由 があること イ 週 末 帰 宅 が 概 ね 月 1 回 以 上 反 復 継 続 的 に 行 われていること ウ イの 場 合 の 移 動 経 路 及 び 方 法 は 社 会 通 念 上 合 理 性 が 認 められること 3 通 常 の 勤 務 のために 又 は 長 時 間 の 残 業 早 出 出 勤 等 に 備 えて 設 けた 宿 泊 場 所 4 交 通 事 情 等 のために 一 時 宿 泊 する 旅 館 ホテル 等 5 家 族 が 長 期 入 院 し 看 病 する 必 要 がある 場 合 の 病 院 6 台 風 等 で 避 難 した 場 所 から 出 勤 する 場 合 の 当 該 避 難 場 所 - 49 -

住 居 と 認 められない 例 1 地 方 出 身 者 の 一 時 的 帰 省 先 2 単 身 赴 任 者 が 年 末 年 始 のみ 家 族 と 共 に 過 ごす 場 合 の 家 族 が 住 む 自 宅 3 家 族 と 共 に 郷 里 の 実 家 に 行 き そこから 出 勤 する 場 合 の 当 該 実 家 (3) 勤 務 場 所 勤 務 場 所 とは 職 務 を 遂 行 する 場 所 として 明 示 又 は 黙 示 の 指 定 を 受 けた 場 所 をいいます この 場 合 通 常 の 勤 務 公 署 のほか いわゆる 外 勤 業 務 に 従 事 する 職 員 で 特 定 の 区 域 を 担 当 し 特 定 の 区 域 内 にある 用 務 先 と 自 宅 との 間 を 往 復 する 際 の 用 務 先 などもこれに 該 当 します 勤 務 場 所 と 認 められる 例 1 通 常 の 勤 務 提 供 の 場 所 2レクリエーション( 公 務 災 害 と 認 定 される 場 合 に 限 る )の 場 所 勤 務 場 所 と 認 められない 例 同 僚 との 懇 親 会 同 僚 の 送 別 会 の 会 場 (4) 通 勤 の 始 点 終 点 通 勤 は 住 居 と 勤 務 先 との 間 を 往 復 する 行 為 であることから 住 居 勤 務 場 所 がそれぞれ 通 勤 の 始 点 終 点 となります 通 勤 における 始 点 終 点 の 境 界 については 原 則 として 不 特 定 多 数 の 人 の 通 行 が 自 由 に 認 められているか 否 かによって 判 断 することになります 住 居 の 場 合 の 境 界 は 門 が マンション 等 においては 自 室 のドアがその 地 点 とされています 勤 務 場 所 の 場 合 は 原 則 として 勤 務 公 署 の 施 設 構 内 の 出 入 口 がその 地 点 とされています なお 始 点 終 点 については 施 設 状 況 等 により 複 雑 であることから 個 別 判 断 が 特 に 必 要 となります (5) 合 理 的 な 経 路 及 び 方 法 合 理 的 な 経 路 及 び 方 法 とは 社 会 通 念 上 住 居 と 勤 務 場 所 とを 往 復 する 場 合 に 職 員 が 通 常 用 いると 認 められる 経 路 及 び 方 法 のことをいいます - 50 -

合 理 的 な 経 路 と 認 められる 例 経 路 の 合 理 的 解 釈 によるもの 1 定 期 券 による 経 路 2 通 勤 届 による 経 路 3 定 期 券 による 経 路 ではないが 通 常 これと 代 替 することが 考 えられる 経 路 通 勤 事 情 によるもの 又 は 通 勤 に 伴 う 合 理 的 必 要 行 為 1 経 路 上 の 道 路 工 事 等 当 日 の 交 通 事 情 によりやむを 得 ず 迂 回 する 経 路 2 事 故 スト 等 の 場 合 の 代 替 輸 送 機 関 による 経 路 3 座 席 確 保 や 急 行 列 車 利 用 のため1 2 駅 戻 る 経 路 4 誤 って1 2 駅 乗 り 越 して 戻 る 経 路 5 乗 降 駅 以 外 の 駅 へ 定 期 券 を 購 入 しに 行 く 経 路 6 通 常 の 経 路 を 少 し 離 れた 場 所 にある 便 所 に 行 く 経 路 7 自 動 車 通 勤 の 者 がガソリン 補 給 のためにガソリンスタンドに 立 ち 寄 る 経 路 8 自 動 車 通 勤 の 者 がその 自 動 車 を 修 理 するため 最 小 限 度 の 迂 回 をする 経 路 その 他 1 共 稼 ぎの 職 員 が 子 どもを 託 児 所 に 送 迎 する 経 路 右 側 通 行 左 側 通 行 道 路 については 右 側 左 側 のいずれを 通 行 していても 順 路 であれば 仮 に ささいな 行 為 を 行 うための 横 断 行 為 があったとしても 経 路 と 認 められ その 意 味 では 道 路 は1 本 の 線 として 認 め 交 差 点 駅 構 内 など 経 路 の 分 岐 する 場 所 は1つの 点 と 認 めることとしています 合 理 的 な 経 路 と 認 められない 例 1 鉄 道 線 路 高 速 道 路 を 歩 行 する 場 合 の 経 路 2 交 通 事 情 によらず 著 しく 遠 回 りとなる 経 路 3 通 行 が 禁 止 された 場 所 を 歩 行 する 経 路 4 自 動 車 で 高 校 生 の 子 どもを 最 寄 り 駅 まで 送 っていく 経 路 - 51 -

合 理 的 な 方 法 と 認 められる 例 1 電 車 バス 等 公 共 交 通 機 関 を 利 用 する 場 合 2 自 家 用 自 動 車 ( 友 人 のものに 同 乗 する 場 合 を 含 む ) 自 転 車 等 を 使 用 する 場 合 3 徒 歩 による 場 合 4 通 常 電 車 バス 等 の 公 共 交 通 機 関 を 利 用 している 者 が a 雨 天 のため 家 族 に 自 家 用 自 動 車 で 送 らせた 場 合 b 遅 刻 を 避 けるため タクシーを 利 用 した 場 合 合 理 的 な 方 法 と 認 められない 例 1 運 転 免 許 を 有 しない 者 が 運 転 する 自 動 車 を 利 用 する 場 合 2 飲 酒 運 転 又 はそれを 知 りながら 同 乗 する 場 合 3 自 動 車 専 用 道 路 など 歩 行 が 禁 止 されている 場 所 を 歩 いて 通 行 する 場 合 4 特 段 の 事 情 がなく 社 会 通 念 上 自 転 車 を 利 用 することが 相 当 でない 距 離 を 自 転 車 で 通 行 する 場 合 (6) 逸 脱 中 断 逸 脱 とは 通 勤 とは 関 係 のない 目 的 で 合 理 的 な 経 路 から 逸 れることをいい 中 断 とは 合 理 的 な 経 路 上 において 通 勤 目 的 から 離 れた 行 為 を 行 うことをいいます なお 通 勤 の 途 中 において 逸 脱 中 断 した 時 点 で 合 理 的 な 経 路 に 復 帰 した 場 合 でもその 後 は 一 切 通 勤 と 認 められません(ただし 日 常 生 活 上 必 要 な 行 為 であって 総 務 省 令 で 定 めるものに 該 当 す る 場 合 は 除 く ) 逸 脱 又 は 中 断 に 該 当 しない 例 1 経 路 上 の 店 で タバコ 雑 誌 等 を 購 入 する 場 合 2 経 路 上 又 は 駅 構 内 の 売 店 で ソバ コーヒー 等 立 食 立 ち 飲 みする 場 合 逸 ( 脱 例 ) 勤 中 務 断 開 に 始 前 該 着 当 する 替 えを 例 行 っていた 際 に 負 傷 した 場 合 1 通 勤 途 中 で 娯 楽 等 のため 麻 雀 ゴルフ 練 習 ボーリング 料 亭 等 での 飲 食 等 をする 場 合 2 観 劇 等 のため 回 り 道 をする 場 合 3 同 僚 の 送 別 会 に 行 く 場 合 4 冠 婚 葬 祭 に 行 く 場 合 - 52 -

区 分 当 該 行 為 中 当 該 行 為 後 逸 脱 中 断 に 当 たらない 場 合 逸 脱 又 は 中 断 に 該 当 するが 日 常 生 活 上 必 要 な 行 為 であ って 総 務 省 令 で 定 めるものに 該 当 する 場 合 逸 脱 又 は 中 断 に 該 当 し 日 常 生 活 上 必 要 な 行 為 であって 総 務 省 令 で 定 めるものに 該 当 しない 場 合 経 路 に 復 した 後 通 勤 災 害 認 定 基 本 図 1 通 勤 のための 往 復 であり 合 理 的 経 路 及 び 方 法 による 場 合 住 居 勤 務 場 所 2 逸 脱 又 は 中 断 が 日 用 品 の 購 入 等 でない 場 合 ( 経 路 に 復 したとしても 通 勤 としない ) 住 居 逸 脱 中 断 勤 務 場 所 3 逸 脱 又 は 中 断 が 日 用 品 の 購 入 等 である 場 合 ( 経 路 に 復 した 後 は 通 勤 とする ) 住 居 逸 脱 中 断 勤 務 場 所 部 分 での 被 災 は 通 勤 災 害 に 該 当 する (7) 日 常 生 活 上 必 要 な 行 為 (6)の 逸 脱 中 断 が 日 常 生 活 上 必 要 な 行 為 をやむを 得 ない 事 由 により 行 うための 最 小 限 度 のものである 場 合 には 当 該 逸 脱 中 断 の 間 に 生 じた 災 害 を 除 き 合 理 的 経 路 に 復 帰 し た 後 は 通 勤 災 害 として 取 り 扱 います ア 日 用 品 の 購 入 パン 米 酒 類 等 の 飲 食 料 品 家 庭 用 薬 品 下 着 ワイシャツ 背 広 オーバー 等 の 衣 料 品 石 油 等 の 家 庭 用 燃 料 品 身 廻 り 品 文 房 具 書 籍 等 電 球 台 所 用 品 等 子 供 の 玩 具 等 の 日 用 品 を 購 入 する 行 為 - 53 -

日 用 品 に 該 当 しない 例 装 飾 品 宝 石 等 の 奢 侈 品 テレビ 冷 蔵 庫 自 動 車 家 具 等 の 耐 久 消 費 財 スキー ゴルフ 等 のスポーツ 用 品 やむを 得 ない 事 由 最 小 限 度 のもの に 該 当 しない 例 通 勤 経 路 上 にスーパーマーケットがあるにも 関 わらず 経 路 から 数 キロ 離 れたスーパーマーケ ットが 気 に 入 っているからという 理 由 で 当 該 スーパーマーケットに 買 いに 行 く 行 為 イ 日 用 品 の 購 入 に 準 ずる 行 為 独 身 職 員 が 通 勤 途 中 で 食 事 をする 行 為 クリーニング 店 理 髪 店 美 容 院 に 行 く 行 為 テレビ 冷 蔵 庫 等 の 修 理 を 依 頼 しに 行 く 行 為 税 金 光 熱 水 費 等 を 支 払 いに 行 く 行 為 市 役 所 等 に 住 民 登 録 戸 籍 抄 本 等 を 取 りに 行 く 行 為 単 身 赴 任 者 が 帰 省 先 住 居 と 勤 務 場 所 間 の 移 動 又 は 帰 省 先 住 居 と 赴 任 先 住 居 間 の 移 動 に 際 し これらの 移 動 に 長 時 間 要 することにより 食 堂 で 食 事 をする 場 合 や 自 家 用 自 動 車 内 等 で 仮 眠 をとる 場 合 ウ 教 育 機 関 等 で 教 育 を 受 ける 行 為 学 校 教 育 法 第 1 条 に 規 定 する 学 校 ( 大 学 高 等 学 校 高 等 専 門 学 校 等 ) 職 業 能 力 開 発 促 進 法 第 15 条 の6 第 3 項 に 規 定 する 公 共 職 業 能 力 開 発 施 設 ( 職 業 能 力 開 発 校 職 業 能 力 開 発 大 学 校 職 業 能 力 開 発 促 進 センター) 学 校 教 育 法 第 124 条 に 規 定 する 専 修 学 校 職 業 能 力 開 発 促 進 法 第 27 条 に 規 定 する 職 業 能 力 開 発 総 合 大 学 校 における 職 業 訓 練 学 校 教 育 法 第 134 条 に 規 定 する 各 種 学 校 (ただし 一 般 的 に 職 業 に 必 要 な 技 術 に 関 し 1 年 以 上 の 修 業 期 間 を 定 めて 行 われるものに 限 る ) 上 記 のほか 教 育 訓 練 の 態 様 及 び 形 態 がこれらに 準 ずると 認 められる 教 育 訓 練 趣 味 又 は 娯 楽 のためのものは 該 当 しません - 54 -

エ 病 院 又 は 診 療 所 において 診 察 又 は 治 療 を 受 けることその 他 これに 準 ずる 行 為 病 院 又 は 診 療 所 において 診 察 又 は 治 療 を 受 けることに 該 当 する 行 為 ( 人 工 透 析 を 受 ける 行 為 を 含 む ) 病 院 又 は 診 療 所 において 診 察 又 は 治 療 を 受 けることに 準 ずる 行 為 ( 例 ) 接 骨 あん 摩 はり きゅう 等 の 施 術 を 受 けるため 施 術 所 に 立 ち 寄 る 行 為 家 族 の 見 舞 い 等 のため 病 院 等 に 立 ち 寄 る 行 為 オ 選 挙 権 の 行 使 その 他 これに 準 ずる 行 為 カ 家 族 の 介 護 等 行 為 負 傷 疾 病 又 は 老 齢 により 2 週 間 以 上 の 期 間 にわたり 日 常 生 活 を 営 むのに 支 障 がある 配 偶 者 子 父 母 配 偶 者 の 父 母 及 び 職 員 と 同 居 している 次 に 掲 げる 者 の 介 護 ( 継 続 的 反 復 して 行 われるものに 限 る ) (ア) 孫 祖 父 母 及 び 兄 弟 姉 妹 (イ) 職 員 との 間 において 事 実 上 子 と 同 様 の 関 係 にあると 認 められる 者 及 び 職 員 又 は 配 偶 者 との 間 において 事 実 上 父 母 と 同 様 の 関 係 にあると 認 められる 者 配 偶 者 については 婚 姻 の 届 出 をしていないが 事 実 上 婚 姻 関 係 と 同 様 の 事 情 にある 者 を 含 む 介 護 に 該 当 する 例 歩 行 が 不 可 能 であり 食 事 や 着 替 えにも 一 部 介 助 を 必 要 とする 母 の 介 護 を 行 うために 母 と 同 居 している 姉 の 住 む 家 に 毎 日 立 ち 寄 る 場 合 人 に 暴 力 をふるう しばしば 興 奮 し 騒 ぎ 立 てる 等 の 状 況 にある 祖 父 が 施 設 に 一 時 的 に 入 所 し たことから 介 護 を 行 うために 当 該 施 設 に 立 ち 寄 る 場 合 介 護 に 該 当 しない 例 単 に 様 子 を 見 に 行 く 場 合 通 常 介 護 を 行 っている 者 に 代 わって たまたま 介 護 を 行 う 場 合 7 公 務 災 害 として 取 り 扱 われる 通 勤 災 害 通 勤 途 上 の 公 務 災 害 となるものは 当 然 公 務 災 害 認 定 請 求 書 で 請 求 することになります 公 務 災 害 か 通 勤 災 害 か 判 断 が 困 難 なときは 事 前 に 支 部 に 相 談 して 正 しい 請 求 書 を 提 出 してください - 55 -

(1) 出 張 に 係 る 通 勤 自 宅 から 直 接 用 務 地 へ 用 務 地 から 直 接 自 宅 へ 向 かう 途 上 での 災 害 職 員 のマイカーによる 出 張 自 動 車 を 利 用 する 旨 の 旅 行 命 令 を 受 けた 公 務 出 張 中 であれば マイカーを 利 用 して 出 張 した としても 公 務 の 中 断 がない 限 り 認 定 上 の 問 題 はありません (2) 任 命 権 者 の 支 配 拘 束 下 にある 通 勤 ア 公 務 運 営 上 の 必 要 により 特 定 の 交 通 機 関 によって 出 勤 又 は 退 勤 することを 強 制 されている 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 イ 突 発 事 故 その 他 これに 類 する 緊 急 用 務 のため 直 ちに 又 はあらかじめ 出 勤 することを 命 ぜら れた 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 ウ 所 属 部 局 が 専 用 の 交 通 機 関 を 職 員 の 出 勤 又 は 退 勤 の 用 に 供 している 場 合 における 当 該 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 (3) 特 別 な 事 情 下 における 通 勤 ア 午 後 10 時 から 翌 日 の 午 前 7 時 30 分 までの 間 に 開 始 する 勤 務 につくことを 命 ぜられた 場 合 の 出 勤 の 途 上 イ 午 後 10 時 から 翌 日 の 午 前 5 時 までの 間 に 勤 務 が 終 了 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 ウ 宿 日 直 勤 務 を 命 ぜられ 直 接 当 該 勤 務 につくため 出 勤 し 又 は 当 該 勤 務 を 終 了 して 退 勤 する 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 エ 引 き 続 いて 24 時 間 以 上 ( 休 憩 休 息 時 間 仮 眠 時 間 等 を 含 む )となった 勤 務 が 終 了 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 オ 週 休 日 及 びこれに 相 当 する 日 に 特 に 勤 務 することを 命 ぜられた 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 カ 休 日 ( 年 末 年 始 を 含 む )に 特 に 勤 務 することを 命 ぜられた 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 キ 週 休 日 に 勤 務 時 間 の 割 振 りが 変 更 されたことにより 勤 務 することとなった 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 ク 上 記 アからキに 掲 げる 場 合 の 出 勤 又 は 退 勤 に 準 ずると 認 められる 出 勤 又 は 退 勤 の 途 上 (ア) 通 常 の 勤 務 が 終 了 した 後 引 き 続 き4 時 間 以 上 の 時 間 外 勤 務 に 服 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 (イ) 特 に 命 じられて1 時 間 以 上 早 く 出 勤 する 場 合 の 出 勤 の 途 上 (ウ) 午 後 10 時 から 翌 日 の 午 前 5 時 までの 時 間 帯 を3 時 間 以 上 含 む 勤 務 が 終 了 した 場 合 の 退 勤 の 途 上 - 56 -

通 勤 災 害 に 関 するQ&A Q1 通 勤 届 と 違 う 方 法 で 通 勤 したときは 通 勤 災 害 にならないのですか 通 勤 届 による 方 法 とは 違 う 方 法 ( 交 通 機 関 等 )で 通 勤 している 場 合 に 起 こった 災 害 であっても その 方 法 が 当 該 通 勤 のための 合 理 的 な 方 法 と 認 められれば 通 勤 災 害 になります Q2 職 員 が 通 勤 途 上 に 交 通 事 故 を 起 こして 負 傷 しました 職 員 の 過 失 が 大 きい 場 合 であっても 通 勤 災 害 の 認 定 を 受 けられますか 認 定 基 準 に 該 当 する 限 り 過 失 の 程 度 にかかわらず 認 定 を 受 けることができます ただし 法 第 30 条 で 負 傷 又 は 疾 病 の 原 因 が 職 員 の 故 意 の 犯 罪 行 為 又 は 職 員 の 重 大 な 過 失 等 による 場 合 には 休 業 補 償 傷 病 補 償 年 金 又 は 障 害 補 償 の 全 部 又 は 一 部 の 支 給 を 行 わないことが できると 規 定 されていますので 職 員 に 重 過 失 が 認 められる 場 合 には 休 業 補 償 傷 病 補 償 年 金 又 は 障 害 補 償 について 補 償 が 制 限 されることがあります Q3 自 損 事 故 ( 例 えば 凍 結 路 面 でスリップして 転 倒 )で 負 傷 した 場 合 でも 補 償 は 受 けられますか 自 損 事 故 や 職 員 に 過 失 があるような 事 故 の 場 合 であっても 補 償 を 受 けることはできます ただし 法 第 30 条 で 負 傷 又 は 疾 病 の 原 因 が 職 員 の 故 意 の 犯 罪 行 為 又 は 職 員 の 重 大 な 過 失 等 による 場 合 には 休 業 補 償 傷 病 補 償 年 金 又 は 障 害 補 償 の 全 部 又 は 一 部 の 支 給 を 行 わないこと ができると 規 定 されていますので 職 員 に 重 過 失 が 認 められる 場 合 には 休 業 補 償 傷 病 補 償 年 金 又 は 障 害 補 償 について 補 償 が 制 限 されることがあります - 57 -