黙 示 録 の 福 音 2 主 の 幻 を 見 るヨハネ 1:9-20 こういう 不 思 議 な 経 験 は あなたには 魅 力 がありますか? それとも 初 め から 抵 抗 を 感 じますか? 私 たちがこの 16 年 ほどかけて 読 んできた 300 頁 の 中 には これと 似 た 記 事 はあまり 無 かったと 思 います 強 いて 探 せば 使 徒 行 伝 の 22 章 パウロが 自 分 の 使 命 や 体 験 を 語 るところで 彼 がエルサレムの 神 殿 で 祈 っていたとき 我 を 忘 れた 状 態 になって 主 にお 会 いし た と 告 白 する 場 面 があります パウロは 第 二 コリント 書 の 中 でも 自 分 は 14 年 前 に 第 三 の 天 にまで 引 き 上 げられた 人 を 知 っている と 告 白 します 明 らかに 彼 は 自 分 の 宗 教 体 験 を 語 っているのです しかしパウロは その 不 思 議 な 体 験 をした 事 実 を 告 白 するだけで その 内 容 については 語 りません ところが 黙 示 録 を 書 いたこのヨハネと 名 乗 る 人 物 は 自 分 に 語 りかける 声 の 主 を 見 たと 言 って その 方 のお 姿 まで 言 葉 で 描 写 します 人 間 の 言 葉 で 表 現 できる 限 界 を 超 えた 何 かを 見 たのですから 当 然 ヨハネの 表 現 自 体 に 無 理 があります 仕 方 なく 彼 は ~のような という 言 葉 を 多 用 します 人 の 子 のような 方 ( 人 間 の 姿 )であった 白 い 羊 毛 のような また 雪 の ような 白 さ 足 は しんちゅうのよう で お 顔 は 照 りつける 太 陽 のよ う であった それ 以 上 は 表 現 できないから 推 測 してくれ と 言 うか のようです しかし 推 測 しろ と 言 っても 読 む 人 がこの 体 験 者 と 全 く 同 じ 体 質 同 じセンスを 持 っている 訳 ではありませんし 全 部 が 全 部 この 言 葉 の 通 りに 視 覚 化 できるものでもありません 鋭 い 両 刃 の 剣 が 口 から 突 き 出 て いるの などは 異 様 という 外 はなく 想 像 すること 自 体 苦 痛 を 伴 います もちろん これも わが 口 を 鋭 い 剣 として 御 手 の 陰 に 置 き というイザヤ 書 49 章 のイメ - 1 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
ージから 連 想 解 釈 できますけれど これは そのまま 液 晶 ディスプレイに 写 せる 絵 ではありません でも 確 かに こういう 場 合 旧 約 聖 書 をどれだけ 読 んでいるかで 理 解 の 差 が 出 ます 私 は 42 年 前 に 発 疹 チフスの 高 熱 で 人 事 不 省 だった 時 以 外 あまりヘンな ものは 見 たことがありません 知 人 の 中 には キリストを 信 じて 聖 書 と 真 剣 に 取 り 組 むうちに そんな 幻 を 実 際 に 見 た という 人 には 何 度 か 会 いま した 病 気 から 来 る 症 状 もありますが 天 使 を 見 て 勇 気 を 得 たと 言 う 人 確 かに 主 が 現 れて 御 言 葉 を 下 さったと 言 う 人 の 体 験 は 私 はソッとしておいて 上 げるようにしています ただそういう 経 験 が 特 に 命 の 息 に 触 れる 高 度 の 宗 教 体 験 だとか 信 仰 があればあなたにも 与 えられると 言 い 出 せば 私 はお 付 き 合 いを 御 勘 弁 願 うことにしています これは 使 徒 パウロもコロサイ 書 で 固 く 戒 めた(2:18)ことです 黙 示 録 が 描 く 体 験 は 全 く 事 情 が 違 っていました 前 回 このヨハネの 黙 示 録 は 超 緊 急 時 の 希 望 の 文 学 と 表 現 しました これは 絶 望 して 信 仰 を 捨 て る 危 険 に 直 面 する 人 に 待 て キリストは 負 けるのではない 勝 つのだ! と 呼 び 掛 けて 彼 の 命 を 取 り 戻 すための 緊 急 文 書 でした 地 上 を 支 配 する 全 能 の 権 力 と 見 えたローマ 帝 国 が この 信 仰 だけは 許 さない キリストを 捨 てるか それとも 死 を 選 ぶかだ と 迫 った 時 に 何 もかも 敗 北 ですべてが 無 駄 か という 所 へ 追 い 詰 められた 人 たちを 言 わば 代 表 して ヨハネ はこの 途 方 もない 幻 を 見 せられたのです 1.ヨハネがこれを 見 たのはどこで どんな 時 だったか :9-11. 9.わたしは あなたがたの 兄 弟 であり 共 にイエスと 結 ばれて その 苦 難 支 配 忍 耐 にあずかっているヨハネである わたしは 神 の 言 葉 とイエスの 証 しのゆえにパトモスという 島 にいた 10.ある 主 の 日 のこと わたしは 霊 に 満 たされていたが 後 ろの 方 でラッパのように 響 く 大 声 を 聞 いた 11.そ - 2 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
の 声 はこう 言 った あなたの 見 ていることを 巻 物 に 書 いて エフェソ ス ミルナ ペルガモン ティアティラ サルディス フィラデルフィア ラオ ディキアの 七 つの 教 会 に 送 れ パトモスという 島 は ローマ 帝 国 が 流 刑 の 地 に 使 っていた 場 所 で 日 本 で 言 えばさしずめ 隠 岐 とか 佐 渡 とか 俊 寛 が 流 されたのは 鬼 界 ケ 島 ですか ああいう 遠 島 の 刑 で 行 かされる 場 所 がパトモスでした 今 日 ではギリシ ャ 領 に 入 っていて ドデカニソス 諸 島 の 北 端 にあります ヨハネが 神 の 言 葉 とイエスの 証 しのゆえに この 島 にいた と 言 うのは 恐 らく キリスト を 伝 えた 罪 で 捕 らえられて 流 罪 になっていたという 意 味 でしょう 先 程 ヨハネは 迫 害 されて 追 い 詰 められた 人 を 代 表 してと 申 しましたが ここで 彼 自 身 が わたしは あなたがたの 兄 弟 であり 共 にイエスと 結 ばれて その 苦 難 支 配 忍 耐 にあずかっている というのは 正 味 この 通 りで これは 単 なる 言 葉 の 綾 ではなかったのです そのヨハネが ある 主 の 日 というと まさに 仲 間 の 兄 弟 たちが 各 地 で 人 目 を 避 けて 集 まっていたその 時 に 神 の 霊 に 捕 らえられたのです in spirit になった という 表 現 が 使 ってありますが これはヨハネが 神 の 息 吹 ( 霊 )の 力 に 捕 らえられた と 理 解 できます 慣 例 の 訳 語 を 使 えば 聖 霊 の 支 配 力 が 彼 を 捕 えたのです パウロの 言 葉 で 言 うなら エクスタシス に 入 った あるいは 第 三 の 天 に 引 き 上 げられた と 言 うところでしょう そ れだけの 危 険 な 袋 小 路 に 追 い 詰 められている 教 会 を 神 様 は 全 部 このヨハネ という 人 の 中 に 御 覧 になったからです この 場 合 はヨハネ 自 身 が 苦 しむ 教 会 を 代 表 していたのです あなたが 今 日 見 た 内 容 を 苦 しむ 七 つの 教 会 に 書 き 送 れ と 告 げたその 声 は トランペットのように 鋭 く 力 強 く 鳴 り 響 いたと 言 います そして その 声 の 主 を 見 ようと ヨハネが 振 り 返 るところから キリストのお 姿 が 浮 かび 上 がります - 3 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
2.ヨハネが 見 たお 方 の 姿 は どんなだったか :12-16. 12. 私 は 語 りかける 声 の 主 を 見 ようとして 振 り 向 いた 振 り 向 くと 七 つ の 金 の 燭 台 が 見 え 13. 燭 台 の 中 央 には 人 の 子 のような 方 がおり 足 まで 届 く 衣 を 着 て 胸 には 金 の 帯 を 締 めておられた 14.その 頭 その 髪 の 毛 は 白 い 羊 毛 に 似 て 雪 のように 白 く 目 はまるで 燃 え 盛 る 炎 声 は 大 水 のとど ろきのようであった 15. 足 は 炉 で 精 錬 されたしんちゅうのように 輝 き 声 は 大 水 のとどろきのようであった 16. 右 の 手 に 七 つの 星 を 持 ち 口 からは 鋭 い 両 刃 の 剣 が 出 て 顔 は 強 く 照 り 輝 く 太 陽 のようであった 金 の 燭 台 は モーセに 示 された 幕 屋 の 調 度 の 中 に 出 ますが あれは 七 つに 枝 別 れして 七 つの 明 かりを 載 せる 燭 台 で 数 は 一 個 です ここに 出 るのは 七 個 並 んでいる 金 の 燭 台 と その 真 ん 中 に 厳 然 と 立 たれる 主 です 燭 台 は 暗 黒 の 世 界 に 光 を 掲 げる 使 命 を 持 つ 者 としての 教 会 の 姿 を 象 徴 します これは 次 の 段 落 の 終 わりのところで 明 らかになります エペソ スミルナを 初 めと する 七 つの 諸 教 会 の 真 ん 中 に 教 会 の 命 の 源 である 方 がスックと 立 っておら れる 七 つの 燭 台 は 決 して 風 前 の 灯 ではない! この 時 七 つのランプがどんな 形 に 並 んでいたか と 想 像 しますが 多 分 聖 書 地 図 にある 七 つの 町 の 並 び 方 で 見 えたのではないか と 言 う 見 方 はリアリズムに 過 ぎて 夢 をこわしますか それともヨハネの 気 持 ちを 一 層 強 く 表 わして 正 解 でしょうか 人 の 子 のような 方 はダニエル 書 の 描 く 絵 ですし 足 まで 届 く 衣 は 大 祭 司 の 威 厳 胸 に 金 の 帯 は 王 者 の 姿 出 エジプト 記 やマカバイ 記 に 描 かれたものです ダニエル 書 に 出 る 日 の 老 いたる 者 は 白 髪 の 威 厳 ある 人 物 の 絵 です ダニエル 書 では 聖 なる 神 御 自 身 を 表 すのですが ここでは 雪 のように 白 い 頭 羊 毛 のように 真 っ 白 な 髪 の 毛 は キリストの 聖 なる 威 厳 の 絵 になっています 炎 のように 燃 える 目 高 貴 な 合 金 のように 輝 - 4 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
く 足 ごうごうと 轟 く 滝 を 思 わせるその 声 これらはみなダニエル 書 (10 章 )や エゼキエル 書 (43 章 )に 原 型 が 見 られる 聖 書 特 有 の 表 現 です ヨハネ 自 身 がそういう 言 葉 を 読 んで 育 った 人 こういう 言 葉 の 中 にドップ リ 浸 かった 人 でした ヨハネが 兄 弟 と 呼 んだ 教 会 苦 難 を 一 緒 に 味 わっ ている 教 会 も 同 じでした ですから この 書 を 受 取 った 人 たちには ヨハネ の 言 葉 の 一 つ 一 つが 分 かるのです そのすごい 方 が 右 手 に 七 つの 星 を 持 つ というのは 強 大 な 力 で 教 会 を 捕 まえて 守 っている 不 安 におののくな という 意 味 です 両 刃 の 剣 は 世 界 の 審 判 者 これはイザヤ 書 の 絵 ですし(11 章 49 章 ) 最 後 のところ 光 がまさに 絶 頂 に 達 した 真 昼 の 太 陽 は 士 師 記 のギリシャ 訳 に 出 る 勝 利 者 の 顔 です これだけの 輝 かしい 絵 を 重 ねて 見 せながら キリストの 教 会 は 圧 し 潰 されるのではない 滅 びるのではない 誰 の 手 が 七 つの 星 を 右 手 に 支 えているか 目 を 開 いて 見 よ! と ここは 黙 示 録 のテーマそのもの が 出 ているタイトル シーンだと 言 いましょうか 3.ヨハネはその 方 を 見 て どうなったか :17-20. 17.わたしは その 方 を 見 ると その 足 もとに 倒 れて 死 んだようになった すると その 方 は 右 手 をわたしの 上 に 置 いて 言 われた 恐 れるな わたし は 最 初 の 者 にして 最 後 の 者 18.また 生 きている 者 である 一 度 は 死 んだが 見 よ 世 々 限 りなく 生 きて 死 と 陰 府 の 鍵 を 持 っている 19.さあ 見 たこ とを 今 あることを 今 後 起 ころうとしていることを 書 き 留 めよ 20.あな たは わたしの 右 の 手 に 七 つの 星 と 七 つの 金 の 燭 台 とを 見 たが それらの 秘 められた 意 味 はこうだ 七 つの 星 は 七 つの 教 会 の 天 使 たち 七 つの 燭 台 は 七 つの 教 会 である ヨハネが 主 の 足 もとに 倒 れ 伏 して 死 人 のように なったのは 主 よ - 5 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
離 れて 下 さい 罪 ある 者 でございます と 言 ったペテロの 心 境 でしょうか それとも あまりの 強 大 な 力 に 圧 倒 されて 感 動 のあまり 気 を 失 ったという ダニエル 書 10 章 と 重 なるのでしょうか ダニエル 書 の 方 はこうなっています どうでしょう あまりにも 似 ていると 思 いませんか 私 はひとり 壮 大 な 幻 を 眺 めていたが 聞 きながら 意 識 を 失 い 地 に 倒 れた その 後 にこう 記 されます 突 然 ひとつの 手 がわたしに 触 れ て 引 き 起 こしたので 私 は 手 と 膝 をついた (10:9,10) ヨハネの 体 に 右 手 を 置 いたその 方 の 言 葉 もう 恐 れることはない す べての 初 めを 造 った 者 が 私 だ すべての 完 成 を 実 現 するのも 私 である 生 きて 生 きて 生 き 続 ける 者 それが 私 の 名 である というと これは 聖 書 の 表 現 に 関 する 限 り 生 ける 神 以 外 の 何 者 でもあり 得 ない 方 の 宣 言 です ところが その 後 を 見 るとこれは 十 字 架 で 死 んで 死 を 征 服 して 復 活 した キリスト 御 自 身 の 宣 言 以 外 ではあり 得 ないのです この 不 思 議 な 二 重 写 しは 4 節 5 節 のそれと 同 じです 神 はキリストを 通 して 初 めて 体 験 される キリ ストを 信 じ 仰 ぐことは 神 を 信 じ 仰 ぐことと 同 じになる 少 なくとも 神 御 自 身 は それで 宜 しいとおっしゃる! 死 と 陰 府 の 鍵 を 握 る は 私 はすでに 死 から 鍵 を 奪 い 去 った 私 は 死 を さえ 支 配 する 主 である 死 はだから あなたをもう 支 配 できない それが 分 かるか という 宣 言 とチャレンジです これは 死 の 前 に 立 つ 人 にとって どんな 力 と 重 みを 持 ったでしょう まとめ 黙 示 録 1 章 からの 感 想 です 昨 日 ある 方 から 久 し 振 りに 懐 かしいお 便 りを 頂 きました 私 が 8 月 に 差 し 上 げた 手 紙 にお 返 事 を 下 さったのですが とても 嬉 しく 思 いました 私 も 二 年 か 三 年 に 一 度 忘 れないように 努 力 して 書 きますが 今 度 頂 いたお 手 紙 - 6 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
は 8 年 ぶりです 家 内 と 一 緒 に 読 ませて 頂 いて 喜 びと 心 の 痛 みと 相 半 ばし て 味 わいました 痛 みと 言 いますのは 数 学 の 学 者 から 転 向 して 京 都 大 学 の 医 学 部 に 入 学 な さった 御 子 息 が 何 度 も 入 院 して 病 気 と 戦 われた 末 に 結 局 挫 折 して 自 殺 なさ ったのです 現 代 社 会 の 痛 みとか 身 近 に 病 気 の 方 が 何 人 もいらっしゃると か そんな 理 屈 や 事 実 の 数 字 ではなくて 私 自 身 も 弟 が 二 人 妹 が 一 人 悲 し い 死 に 方 をしておりますし 一 人 は 明 らかに 精 神 科 の 病 棟 から 飛 び 下 りたも のですから 病 気 のことは 人 ごとではありません 日 頃 から 元 気 で 立 派 なお 医 者 さんになっていて 欲 しい と お 父 さんのためにも 祈 る 思 いでいま したのに 小 生 ども 夫 婦 も 入 院 病 後 の 回 復 など 合 わせて 約 3 年 大 学 退 官 後 始 めた 農 村 青 年 の 新 しい 教 育 過 疎 のムラの 再 建 ことごとく 失 敗 とそ こまで 読 んで 胸 を 締 め 付 けられる 思 いでした こんな 事 をお 話 ししますの は キリストの 勝 利 を 語 る 黙 示 録 のテーマを 考 える 時 に どんな 行 き 詰 まり も 悲 惨 も キリストの 目 に 留 まっていることを 言 いたいからです でも 正 直 に 申 しまして 主 よ 何 故 ですか! と 叫 びたくなるくらいでした 息 子 さんの 死 と 言 い 御 自 身 と 奥 様 の 健 康 と 言 い 晩 年 のすべてを 賭 けた 事 業 の 挫 折 と 言 い まあ 人 間 としてがっかりしない 方 が 不 思 議 でしょう でもそ れ 以 上 に 祈 らなければ! またペンを 執 らねば! と 決 心 を 新 たに したのは 次 のお 言 葉 でした とりわけ 一 度 二 度 退 転 したキリスト 教 信 仰 の 復 活 の 努 力 しかし 再 び 背 教 と 荒 廃 かかる 彷 徨 の 中 で とその 後 に 御 自 分 の 年 令 をお 書 きになっ ていました この 兄 弟 を 存 じ 上 げる 方 は 多 分 二 三 人 と 思 いますが 少 しでも 思 い 出 の 中 に 残 っている 方 は どうかあなたの 祈 りの 中 でもお 支 えください 信 仰 を 圧 し 潰 す 力 との 戦 いは 今 も 続 いています あるいは あなたがご 存 じの 別 の 方 が 七 つの 教 会 の 打 ちのめされた 信 者 と 同 じところにいて 叫 ん - 7 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
でいるかも 知 れません 私 たちにできることは 祈 ることだけしか 無 いかも 知 れない 本 当 に 先 日 の 飯 島 正 久 氏 の 言 葉 をお 借 りするなら 言 って 差 し 上 げる 言 葉 もないケースもある のです 私 にできることは ただ 黙 って 一 緒 に 祈 っていることしかない とも 言 われました でも 何 か 一 言 お 伝 え できることがあれば 何 でしょう それは 頑 張 れ しっかり! という 言 葉 ではありません あなたの 信 仰 の 力 で 克 服 せよ! というハッパかけでもない それは ここの 言 葉 で 言 うなら 七 つの 燭 台 の 真 ん 中 に 立 つキリストは 決 してランプをお 消 しにな らない ということしかない 死 を 征 服 して 復 活 した 方 が 右 手 を 私 の 上 に 置 いている という 事 実 しかない あなた 自 身 が 仮 に 倒 れ 伏 して 死 んだ 姿 でも 彼 は 死 と 陰 府 の 鍵 を 握 って 勝 利 する という このキリストの 絵 し かない ヨハネは 実 にその 倒 れ 伏 した 人 たちを 代 表 して この 黙 示 録 の 内 容 を 見 せ て 頂 いた 無 理 にも 目 を 一 杯 に 開 いて 見 せられたのでした (1988/09/18) 研 究 者 のための 注 1.パトモス 島 の 東 岸 のくびれた 湾 にある 港 スカラ から 南 へ 聖 ヨ ハネ 修 道 院 の 聳 え 立 つホーラ の 丘 陵 に 上 る 道 の 中 程 に 伝 承 が 伝 える 黙 示 録 執 筆 の 地 がギリシャ 教 会 によって 保 存 されてい ます 通 称 ( 復 活 洞 )の 名 で 知 られる 聖 洞 窟 は 聖 ヨハネ テオロゴス 小 会 堂 になっています 2.パトモスと 呼 ばれる 島 に 私 は 来 ていた がアオリスト 時 称 で 表 現 されて いるのは そこへ 送 られた 時 点 での 理 由 ( 罪 状 )が 神 の 言 葉 とイエスの 証 言 であ った 事 を 表 すものと 思 われます Zahn も 正 しく 指 摘 する 通 り ヨハネが 黙 示 を 受 け た 時 点 でも 著 作 の 時 点 でも なおパトモスにいたことと 矛 盾 するものではありませ ん ( による ) - 8 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.
3. わたしは 霊 に 満 たされていたが ( 新 共 同 訳 )は がアオリスト 時 称 で あることを 考 えれば 霊 に 満 たされた 命 の 息 吹 に 捕 らえられた 状 態 になった と 訳 す 方 が 正 しいでしょう その 時 点 での 霊 的 状 況 の 変 化 状 態 への 進 入 を は 表 現 します シュラッター 蓮 見 訳 御 霊 の 中 へ 移 され はこの 移 行 を 表 わすものです なお の 用 例 は LXX 中 には 見 られませんが Rist はこれに 近 い 表 現 として エゼ 3:12 ( 霊 が 私 を 引 き 上 げ た)に 言 及 します 4. 主 の 日 に は 新 約 本 文 中 では 唯 一 の 用 例 です この 頃 から それまで 週 の 第 一 日 と 呼 ばれていた 日 が 主 の 日 と 呼 ばれるように なったことは 歴 史 から 知 られます Lohse と 同 じ 見 方 を 取 って ヨハネと 兄 弟 たち との 共 同 意 識 と 結 び 付 けて 解 しました 5. 人 の 子 のような 方 は 表 現 自 体 としては 人 間 の 外 観 をした 方 の 意 味 ですが 明 らかにダニ 7:13 に 言 及 すると 見 て 良 いでしょう 同 じ 箇 所 に 出 る 日 の 老 いたる 者 ( 日 数 を 経 て 老 いた 者 )は 白 い 羊 毛 に 似 て 雪 のように 白 い 頭 と 頭 髪 という 形 でヨハネの 描 く 絵 の 中 に 組 み 込 まれています 6. 七 つの 星 が 七 つの 教 会 の であるという 意 味 は これらの 教 会 の 使 者 つ まり 長 老 ないし 伝 道 者 と 見 る 見 方 もありますが 黙 示 録 自 体 のスタイルから 見 て 何 らかの 意 味 でこれを 代 表 し 守 護 する 御 使 いと 見 るのが 自 然 です 7.なぜこれらの 七 つの 市 か コロサイは 何 故 入 らないか 等 疑 問 は 残 りますが Lohse の 説 明 が 参 考 になります - 9 - Copyright えりにか 社 2008 All Rights Reserved.