平 成 26 年 12 月 パブリックコメント 資 料 固 定 資 産 税 前 納 報 奨 金 の 廃 止 について 1. 前 納 報 奨 金 制 度 とは (1) 制 度 の 目 的 前 納 報 奨 金 制 度 は シャウプ 勧 告 ( GHQが 派 遣 した 米 国 の 税 制 使 節 団 から 出 された 日 本 の 新 税 制 に 対 する 勧 告 のこと)に 基 づき 昭 和 25 年 の 地 方 税 法 施 行 時 から 創 設 された 制 度 です この 制 度 の 本 来 の 目 的 は シャウプ 勧 告 の 意 訳 によると 次 の2 点 です 1 戦 後 の 混 乱 した 経 済 事 情 の 中 における 新 たな 地 方 税 制 に 対 する 国 民 理 解 と 納 税 意 欲 を 高 め 地 方 財 政 の 基 盤 を 安 定 化 させること 2 納 期 前 に 納 付 された 税 金 による 金 利 確 保 (2) 制 度 の 概 要 地 方 税 法 第 321 条 及 び 第 365 条 に 規 定 があり 市 町 村 民 税 や 固 定 資 産 税 の 年 税 額 全 額 を 第 1 期 の 納 期 限 までに 前 納 した 場 合 報 奨 金 が 交 付 される 制 度 です 報 奨 金 の 交 付 率 や 金 額 は 各 自 治 体 の 条 例 で 定 めるとされています 参 考 地 方 税 法 ( 昭 和 25 年 7 月 31 日 法 律 第 226 号 ) 抜 粋 ( 個 人 の 市 町 村 民 税 の 納 期 前 の 納 付 ) 第 321 条 個 人 の 市 町 村 民 税 の 納 税 者 は 納 税 通 知 書 に 記 載 された 納 付 額 のうち 到 来 し た 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 納 付 しようとする 場 合 においては 当 該 納 期 後 の 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 をあわせて 納 付 することができる 2 前 項 の 規 定 によつて 個 人 の 市 町 村 民 税 の 納 税 者 が 当 該 納 期 の 後 の 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 納 付 した 場 合 においては 市 町 村 は 当 該 市 町 村 の 条 例 で 定 める 金 額 の 報 奨 金 をその 納 税 者 に 交 付 することができる 但 し 当 該 納 税 者 の 未 納 に 係 る 地 方 団 体 の 徴 収 金 がある 場 合 においては この 限 りでない 3 前 項 の 報 奨 金 の 額 は 第 1 項 の 規 定 によつて 納 期 前 に 納 付 した 税 額 の 百 分 の 一 に 納 期 前 に 係 る 月 数 (1 月 未 満 の 端 数 がある 場 合 においては 14 日 以 下 は 切 り 捨 て 15 日 以 上 は1 月 とする )を 乗 じて 得 た 額 をこえることができない ( 固 定 資 産 税 に 係 る 納 期 前 の 納 付 ) 第 365 条 固 定 資 産 税 の 納 税 者 は 納 税 通 知 書 に 記 載 された 納 付 額 のうち 到 来 した 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 納 付 しようとする 場 合 においては 当 該 納 期 の 後 の 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 をあわせて 納 付 することができる 2 前 項 の 規 定 によつて 固 定 資 産 税 の 納 税 者 が 当 該 納 期 の 後 の 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 納 付 した 場 合 においては 市 町 村 は 当 該 市 町 村 の 条 例 で 定 める 金 額 の 報 奨 金 をその 納 税 者 に 交 付 することができる 但 し 当 該 納 税 者 の 未 納 に 係 る 地 方 団 体 の 徴 収 金 がある 場 合 においては この 限 りでない 3 前 項 の 報 奨 金 の 額 は 第 1 項 の 規 定 によつて 納 期 前 に 納 付 した 税 額 の 百 分 の 一 に 納 期 前 に 係 る 月 数 (1 月 未 満 の 端 数 がある 場 合 においては 14 日 以 下 は 切 り 捨 て 15 日 以 上 は1 月 とする )を 乗 じて 得 た 額 をこえることができない
(3) 善 通 寺 市 の 状 況 善 通 寺 市 においては 固 定 資 産 税 の 納 期 前 前 納 に 対 する 報 奨 金 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 ( 交 付 率 :0.1% 限 度 額 :2 万 円 )に 基 づき 交 付 を 行 っています 参 考 善 通 寺 市 税 条 例 ( 昭 和 29 年 7 月 1 日 条 例 第 26 号 ) 抜 粋 ( 固 定 資 産 税 の 納 期 前 の 納 付 ) 第 70 条 固 定 資 産 税 の 納 税 者 は 納 税 通 知 書 に 記 載 された 納 付 額 のうち 到 来 した 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 納 付 しようとする 場 合 においては 当 該 納 期 の 後 の 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 併 せて 納 付 することができる 2 前 項 の 規 定 によつて 固 定 資 産 税 の 納 税 者 が 第 1 期 納 期 月 の1 日 から 同 月 24 日 まで に 年 税 額 を 一 時 に 納 付 した 場 合 には 納 期 前 に 納 付 した 税 額 の 100 分 の 0.1 に 納 期 前 に 係 る 月 数 (1 月 未 満 の 端 数 がある 場 合 においては 14 日 以 下 は 切 り 捨 て 15 日 以 上 は1 月 とする )を 乗 じて 得 た 額 (2 万 円 を 超 える 場 合 は2 万 円 とする )の 報 奨 金 を 交 付 する ただし 当 該 納 税 者 の 未 納 に 係 る 徴 収 金 がある 場 合 においては これを 交 付 しない 1 報 奨 金 の 計 算 方 法 <2 期 分 の 税 額 > < 交 付 率 > < 前 納 月 数 > = < 報 奨 金 額 > 前 納 月 数 の 計 算 方 法 1 期 分 ( 4 月 ) 2 期 分 ( 7 月 ) 5 6 7 3か 月 3 期 分 (12 月 ) 5 6 7 8 9 10 11 12 8か 月 4 期 分 ( 2 月 ) 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 10 か 月 計 21 か 月 計 算 例 年 税 額 20 万 円 ( 各 期 税 額 5 万 円 )を4 月 24 日 までに 全 額 納 付 した 場 合 5 万 円 0.1% 21か 月 = 1,050 円 2 固 定 資 産 税 前 納 報 奨 金 交 付 額 平 成 25 年 度 には 納 税 義 務 者 13,300 人 のうち 7,804 人 率 にして 58.7% の 方 に 全 期 前 納 していただき 報 奨 金 額 は 3,991,122 円 でした 過 去 5 年 間 の 交 付 実 績 は 下 表 のとおりです 年 度 21 年 度 22 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 年 税 額 1,678,853,500 1,649,997,600 1,631,904,100 1,510,047,300 1,496,766,300 納 税 義 務 者 数 13,419 13,379 13,439 13,338 13,300 前 納 額 936,247,600 930,900,500 889,054,500 819,974,500 861,207,600 前 納 者 数 7,920 7,815 7,711 7,760 7,804 報 奨 金 額 4,419,606 4,411,403 4,192,386 3,904,804 3,991,122
2. 報 奨 金 制 度 の 見 直 し 廃 止 について (1) 見 直 し 廃 止 の 理 由 近 年 善 通 寺 市 も 含 め 多 くの 自 治 体 が 報 奨 金 制 度 の 廃 止 見 直 しを 行 っ ていますが その 主 な 理 由 は 次 のとおりです 1 日 本 経 済 の 発 展 に 伴 って 納 税 環 境 も 変 化 し 導 入 時 の 目 的 は 達 成 された 2 個 人 住 民 税 については 報 奨 金 の 対 象 とならない 特 別 徴 収 ( 給 与 や 年 金 からの 天 引 き)される 方 が 増 加 し 不 均 衡 を 是 正 する 必 要 がある 3 制 度 が 適 用 される 税 目 が 限 定 され かつ 全 額 一 括 納 付 できるだけの 資 力 に 余 裕 がない 方 には 利 用 しづらい 制 度 であることから 納 税 者 間 に 不 公 平 感 が 生 じている 4 年 々 厳 しくなる 財 政 状 況 の 中 行 財 政 改 革 の 一 環 として 検 討 が 必 要 5 近 隣 市 町 や 全 国 的 にも 制 度 の 廃 止 や 見 直 しが 実 施 されている (2) 県 内 の 状 況 現 在 個 人 住 民 税 の 前 納 報 奨 金 については 8 市 全 てで 廃 止 されており 固 定 資 産 税 の 前 納 報 奨 金 については 善 通 寺 市 と 東 かがわ 市 を 除 く6 市 が 廃 止 しています 市 民 税 固 定 資 産 税 高 松 市 平 成 18 年 度 から 廃 止 平 成 21 年 度 から 廃 止 丸 亀 市 平 成 13 年 度 から 廃 止 平 成 23 年 度 から 廃 止 坂 出 市 平 成 14 年 度 から 廃 止 平 成 26 年 度 から 廃 止 善 通 寺 市 平 成 8 年 度 から 廃 止 交 付 率 0.1% 限 度 額 2 万 円 観 音 寺 市 平 成 18 年 度 から 廃 止 平 成 26 年 度 から 廃 止 さぬき 市 平 成 19 年 度 から 廃 止 平 成 25 年 度 から 廃 止 東 かがわ 市 平 成 18 年 度 から 廃 止 交 付 率 0.5% 限 度 額 5 万 円 三 豊 市 平 成 20 年 度 から 廃 止 平 成 26 年 度 から 廃 止
(3)これまでの 取 組 み 善 通 寺 市 においては 平 成 8 年 に 市 民 税 の 前 納 報 奨 金 を 廃 止 固 定 資 産 税 の 前 納 報 奨 金 の 交 付 率 を 縮 小 (0.5% 0.3%)しました さらに 平 成 17 年 度 に 策 定 された S-PCOI( 集 中 改 革 プラン) の 中 の 財 政 改 革 プランの 一 つとして 固 定 資 産 税 前 納 報 奨 金 の 段 階 的 削 減 計 画 を 決 定 し 平 成 19~21 年 度 において 実 施 しました 限 度 額 交 付 率 報 奨 金 交 付 額 歳 出 削 減 額 ( 前 年 度 比 ) 歳 出 削 減 額 (18 年 度 比 ) 18 年 度 50,000 円 0.3% 13,714,525 円 19 年 度 20,000 円 0.3% 13,113,174 円 601,351 円 601,351 円 20 年 度 20,000 円 0.2% 9,011,926 円 4,101,248 円 4,702,599 円 21 年 度 20,000 円 0.1% 4,419,606 円 4,592,320 円 9,294,919 円 平 成 18 年 度 と 比 較 して 平 成 19 年 度 は 約 60 万 円 平 成 20 年 度 は 約 470 万 円 平 成 21 年 度 は 約 930 万 円 3 年 で 合 計 約 1,460 万 円 の 歳 出 削 減 を 行 う ことができ 財 政 の 健 全 化 の 観 点 から 一 定 の 成 果 があったといえます ただし 制 度 自 体 を 廃 止 した 場 合 収 納 率 の 低 下 等 の 影 響 が 懸 念 されたこ とから 平 成 22 年 度 以 降 の 報 奨 金 については 近 隣 市 町 の 状 況 等 を 注 視 しな がら 継 続 して 検 討 することを 前 提 として 維 持 してきました (4) 廃 止 に 向 けた 検 討 の 必 要 性 前 回 の 見 直 しから5 年 が 経 過 し 全 国 的 にも 前 納 報 奨 金 の 廃 止 に 向 けての 動 きが 加 速 しています また 23 年 度 に 廃 止 した 丸 亀 市 25 年 度 に 廃 止 した さぬき 市 のいずれにおいても 制 度 廃 止 前 後 における 固 定 資 産 税 の 収 納 率 に 影 響 は 見 られませんでした また 本 来 の 制 度 目 的 である 戦 後 の 混 乱 した 経 済 事 情 の 中 における 新 た な 地 方 税 制 に 対 する 国 民 理 解 と 納 税 意 欲 を 高 めること については すでに 相 当 年 前 に 達 成 されていたのではないかと 考 えられ 金 利 確 保 の 目 的 につい ては バブル 経 済 崩 壊 による 超 低 金 利 時 代 以 降 目 的 効 果 はすでに 希 薄 化 し ていたと 考 えられます 当 初 の 目 的 達 成 に 加 え 資 力 の 異 なる 納 税 者 間 他 税 目 との 公 平 性 を 確 保 する 必 要 があることから 市 としては 報 奨 金 を 廃 止 すべきと 考 えています
3. 今 後 の 予 定 ( 報 奨 金 を 廃 止 する 場 合 ) (1) 条 例 改 正 について 善 通 寺 市 税 条 例 の 規 定 から 報 奨 金 の 交 付 に 関 する 規 定 を 削 除 する 改 正 を 行 います なお 廃 止 するのは 報 奨 金 のみとし 前 納 制 度 は 継 続 する 予 定 です 報 奨 金 は 交 付 されませんが 全 期 前 納 ( 一 括 納 付 )は 今 後 も 利 用 いただけます 参 考 善 通 寺 市 税 条 例 ( 昭 和 29 年 7 月 1 日 条 例 第 26 号 ) 抜 粋 ( 固 定 資 産 税 の 納 期 前 の 納 付 ) 第 70 条 固 定 資 産 税 の 納 税 者 は 納 税 通 知 書 に 記 載 された 納 付 額 のうち 到 来 した 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 納 付 しようとする 場 合 においては 当 該 納 期 の 後 の 納 期 に 係 る 納 付 額 に 相 当 する 金 額 の 税 金 を 併 せて 納 付 することができる 2 前 項 の 規 定 によつて 固 定 資 産 税 の 納 税 者 が 第 1 期 納 期 月 の1 日 から 同 月 24 日 まで に 年 税 額 を 一 時 に 納 付 した 場 合 には 納 期 前 に 納 付 した 税 額 の 100 分 の 0.1 に 納 期 前 に 係 る 月 数 (1 月 未 満 の 端 数 がある 場 合 においては 14 日 以 下 は 切 り 捨 て 15 日 以 上 は1 月 とする )を 乗 じて 得 た 額 (2 万 円 を 超 える 場 合 は2 万 円 とする )の 報 奨 金 を 交 付 する ただし 当 該 納 税 者 の 未 納 に 係 る 徴 収 金 がある 場 合 においては これを 交 付 しない (2) 施 行 日 について 納 税 者 の 皆 様 への 周 知 また 納 付 方 法 を 変 更 される 場 合 の 手 続 きに 一 定 期 間 が 必 要 なことから 平 成 28 年 4 月 1 日 を 予 定 しています ( 平 成 27 年 度 課 税 分 については 前 納 された 場 合 報 奨 金 が 交 付 されます ) (3) 必 要 な 手 続 きについて 引 き 続 き 全 期 前 納 ( 一 括 納 付 )を 希 望 される 場 合 は 手 続 き 不 要 ですが 口 座 振 替 をご 利 用 の 方 で 全 期 前 納 から 期 別 納 付 ( 年 4 回 )へ 変 更 される 場 合 は 事 前 に 手 続 きが 必 要 になります 全 期 前 納 されている 方 で 引 き 続 き 全 期 前 納 される 方 窓 口 納 付 ( 納 付 書 )の 場 合 手 続 きは 必 要 ありません 納 付 窓 口 で 全 期 分 の 納 付 書 で 納 付 していただきます 口 座 振 替 の 場 合 手 続 きは 必 要 ありません 第 1 期 の 納 期 限 に1 年 間 の 税 額 を 一 括 して 引 落 しいたします 全 期 前 納 されている 方 で 期 別 納 付 に 変 更 される 方 窓 口 納 付 ( 納 付 書 )の 場 合 手 続 きは 必 要 ありません 納 付 窓 口 で 期 別 ごとの 納 付 書 で 納 付 していただきます 口 座 振 替 の 場 合 手 続 きが 必 要 です 期 別 振 替 の 申 込 みの 為 口 座 振 替 依 頼 書 を 提 出 していただく 必 要 があります
(4) 周 知 方 法 等 市 広 報 紙 市 ホームページ 等 による 周 知 を 実 施 しますが 市 外 在 住 の 方 や 法 人 の 納 税 者 の 方 もいることから 平 成 27 年 4 月 の 納 税 通 知 書 に 納 付 方 法 を 変 更 される 場 合 に 必 要 となる 口 座 振 替 依 頼 書 と 廃 止 のお 知 らせを 同 封 する 予 定 です 平 成 28 年 度 から 廃 止 することとした 場 合 のスケジュール 案 平 成 26 年 12 月 パブリックコメント 実 施 ~ 平 成 27 年 1 月 平 成 27 年 2 月 条 例 改 正 案 の 検 討 平 成 27 年 3 月 3 月 市 議 会 条 例 改 正 案 の 提 出 平 成 27 年 4 月 広 報 紙 4 月 号 への 掲 載 市 ホームページへの 掲 載 開 始 平 成 27 年 度 納 税 通 知 書 の 送 付 廃 止 についてのお 知 らせ 口 座 振 替 依 頼 書 を 同 封 随 時 口 座 振 替 ( 納 付 方 法 )の 変 更 手 続 き 平 成 28 年 2 月 広 報 紙 2 月 号 への 掲 載 随 時 口 座 振 替 ( 納 付 方 法 )の 変 更 手 続 き 平 成 28 年 4 月 報 奨 金 廃 止 平 成 28 年 度 納 税 通 知 書 の 送 付 廃 止 についてのお 知 らせ 同 封