資 料 8 水 害 保 険 について 平 成 27 年 12 月 18 日 水 害 時 の 避 難 応 急 対 策 検 討 ワーキンググループ( 第 2 回 )
住 宅 家 財 の 被 害 に 対 する 自 助 による 備 え 1 今 回 の 水 害 時 における 主 な 状 況 床 上 浸 水 により 畳 床 や 壁 等 の 交 換 修 理 が 必 要 になった 電 化 製 品 等 の 家 財 が 使 えなくなった 保 険 金 共 済 金 や 公 的 助 成 では 修 理 費 用 をまかなえなかった 建 物 の 事 故 例 集 中 豪 雨 で 土 砂 崩 れが 起 きて 建 物 が 全 壊 に なった 家 財 の 事 故 例 下 水 道 の 処 理 能 力 を 超 える 集 中 豪 雨 により 床 上 浸 水 が 発 生 し 1 階 の 家 電 製 品 家 具 などが 壊 れて 使 えなくなってしまった 実 態 課 題 住 宅 家 財 の 被 害 に 対 する 備 え 水 害 に 対 応 した 住 宅 家 財 の 保 険 共 済 に 加 入 していない 被 災 者 がいる 補 償 額 が 十 分 な 契 約 をしていない 被 災 者 がいる 高 額 な 住 宅 再 建 費 用 行 政 からの 支 給 額 よりも 住 宅 修 理 費 用 が 高 額 となることが 多 い 十 分 な 保 険 等 に 入 っているかどうか で 生 活 再 建 を 前 向 きに 進 められる かどうか 大 きく 変 わってくる 論 点 と 対 策 の 方 向 性 保 険 共 済 の 補 償 内 容 についての わかりやすい 情 報 提 供 保 険 共 済 による 補 償 対 象 や 補 償 額 等 について 一 層 わかりやすい 情 報 提 供 が 必 要 ではないか 普 及 促 進 活 動 の 強 化 保 険 会 社 や 共 済 の 周 知 活 動 に 加 え 国 による 普 及 促 進 を 進 めるべきでは ないか
住 宅 家 財 に 対 する 損 害 保 険 共 済 の 加 入 率 2 H22~H25に 発 生 した 自 然 災 害 により 被 災 し 被 災 者 生 活 再 建 支 援 金 の 支 給 を 受 けた 世 帯 に 対 するアンケート 調 査 によると 約 87%の 世 帯 は 住 宅 家 財 に 対 する 損 害 保 険 共 済 に 加 入 している 住 宅 家 財 に 対 する 損 害 保 険 共 済 への 加 入 状 況 ( 被 災 前 )( 複 数 回 答 ) (n=6,888) 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 住 宅 火 災 保 険 37.6% 住 宅 総 合 保 険 19.8% 地 震 保 険 特 約 31.1% 農 協 の 共 済 25.4% 漁 協 の 共 済 1.5% その 他 の 共 済 7.4% いずれにも 加 入 していない 12.7% いずれかの 保 険 共 済 に 加 入 87.3% 無 回 答 の 世 帯 を 除 く
水 害 による 損 害 を 補 償 する 火 災 保 険 共 済 の 割 合 ( 建 物 ) 建 物 を 対 象 とした 火 災 保 険 共 済 契 約 のうち 水 害 による 損 害 を 補 償 するものは 見 舞 金 等 が 支 払 われるものを 含 めて 約 82% 戸 建 住 宅 集 合 住 宅 保 険 1 なし, 26% あり, 74% なし, 38% あり, 62% なし, 28% あり, 72% 共 済 2 あり ( 見 舞 金 等 ), 3 保 険 + 共 済 あり なし, 18% 34% ( 見 舞 金 等 ), あり, 66% 12% あり, 70% 1 損 害 保 険 料 率 算 出 機 構 資 料 による (2014 年 度 末 における 全 保 険 会 社 の 建 物 ( 住 宅 )を 対 象 とした 火 災 保 険 保 有 契 約 2,091 万 件 を 集 計 保 険 の 対 象 となる 建 物 の 評 価 について 再 調 達 価 額 を 基 準 とするものと 時 価 額 を 基 準 とするものがある ) 2 日 本 共 済 協 会 資 料 による (2014 年 度 末 におけるJA 共 済 連 JF 共 水 連 全 労 済 全 国 生 協 連 の 建 物 ( 住 宅 )を 対 象 とした 共 済 保 有 契 約 1,173 万 件 を 集 計 住 宅 のみのデータ 抽 出 が 困 難 なものを 除 く これらの 共 済 では 共 済 の 対 象 となる 建 物 の 評 価 について 再 調 達 価 額 を 基 準 としている ) 3 あり( 見 舞 金 等 ) は 全 壊 等 の 場 合 でも 支 払 額 が 共 済 金 額 ( 建 物 評 価 額 以 内 で 設 定 した 契 約 金 額 )の50%に 満 たないもの( 水 災 補 償 なし 約 1% を 含 む) 3
水 害 による 損 害 を 補 償 する 火 災 保 険 共 済 の 割 合 ( 家 財 ) 家 財 を 対 象 とした 火 災 保 険 共 済 契 約 のうち 水 害 による 損 害 を 補 償 するものは 見 舞 金 等 が 支 払 われるものを 含 めて 約 85% 戸 建 住 宅 集 合 住 宅 保 険 1 なし, 31% あり, 69% なし, 19% あり, 81% なし, 25% あり, 75% 共 済 2 3 あり ( 見 舞 金 等 ), 57% あり, 43% 保 険 + 共 済 あり ( 見 舞 金 等 ), 23% なし, 15% あり, 62% 1 損 害 保 険 料 率 算 出 機 構 資 料 による (2014 年 度 末 における 全 保 険 会 社 の 家 財 ( 住 宅 )を 対 象 とした 火 災 保 険 保 有 契 約 1,363 万 件 を 集 計 保 険 の 対 象 となる 家 財 の 評 価 について 再 調 達 価 額 を 基 準 とするものと 時 価 額 を 基 準 とするものがある ) 2 日 本 共 済 協 会 資 料 による (2014 年 度 末 におけるJA 共 済 連 JF 共 水 連 全 労 済 全 国 生 協 連 の 家 財 ( 住 宅 )を 対 象 とした 共 済 保 有 契 約 942 万 件 を 集 計 住 宅 のみのデータ 抽 出 が 困 難 なものを 除 く これらの 共 済 では 共 済 の 対 象 となる 家 財 の 評 価 について 再 調 達 価 額 を 基 準 としている ) 3 あり( 見 舞 金 等 ) は 全 壊 等 の 場 合 でも 支 払 額 が 共 済 金 額 ( 家 財 評 価 額 以 内 で 設 定 した 契 約 金 額 )の50%に 満 たないもの( 水 災 補 償 なし 約 1% を 含 む) 4
住 宅 家 財 に 対 する 損 害 保 険 金 共 済 金 (H22~H23に 発 生 した 水 害 で 被 災 者 生 活 再 建 支 援 金 の 支 給 を 受 けた 世 帯 ) 全 壊 大 規 模 半 壊 等 の 被 害 を 受 けた 世 帯 のうち 保 険 共 済 に 加 入 している 世 帯 の 約 33%は 1000 以 上 の 損 害 保 険 金 共 済 金 を 受 け 取 っている 損 害 保 険 共 済 等 の 保 険 金 共 済 金 の 額 (n=227) 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 100 未 満 10.1% 100 以 上 300 未 満 300 以 上 500 未 満 16.3% 15.4% 500 以 上 700 未 満 700 以 上 1000 未 満 12.8% 12.8% 1000 以 上 2000 未 満 22.0% 2000 以 上 10.6% H22~H23に 発 生 した 水 害 ( 平 成 22 年 7 月 梅 雨 前 線 による 大 雨 災 害 平 成 22 年 10 月 20 日 からの 鹿 児 島 県 奄 美 地 方 における 大 雨 災 害 平 成 23 年 7 月 新 潟 福 島 豪 雨 災 害 平 成 23 年 9 月 台 風 第 12 号 災 害 平 成 23 年 9 月 台 風 第 15 号 災 害 平 成 23 年 9 月 25 日 からの 鹿 児 島 県 奄 美 地 方 における 大 雨 災 害 平 成 23 年 11 月 2 日 からの 鹿 児 島 県 奄 美 地 方 における 大 雨 災 害 )により 被 災 し 被 災 者 生 活 再 建 支 援 金 の 支 給 を 受 けた 世 帯 に 対 するアンケート 調 査 による 住 宅 家 財 に 対 する 損 害 保 険 共 済 について どれも 加 入 していない 又 は 無 回 答 以 外 の 世 帯 で 損 害 保 険 共 済 保 険 等 の 保 険 金 の 額 について 回 答 のあったものを 集 計 ( 被 災 者 生 活 再 建 支 援 金 の 額 が 異 常 値 となっているものを 除 く ) 5
補 償 内 容 による 自 己 負 担 額 の 違 い 保 険 料 試 算 例 補 償 内 容 あり ( 再 調 達 価 額 による 契 約 ) あり ( 時 価 による 契 約 ) なし 保 険 価 額 共 済 価 額 再 調 達 価 額 保 険 価 額 共 済 価 額 時 価 額 保 険 価 額 共 済 価 額 水 災 補 償 なし 保 険 金 共 済 金 の 額 及 び 自 己 負 担 額 ( 全 壊 の 場 合 ) 復 旧 に 必 要 な 金 額 2000 復 旧 に 必 要 な 金 額 2000 復 旧 に 必 要 な 金 額 2000 保 険 金 共 済 金 の 額 2000 保 険 金 共 済 金 の 額 1200 保 険 金 共 済 金 の 額 自 己 負 担 額 自 己 負 担 額 自 己 負 担 額 保 険 料 試 算 例 ( 建 物 )( 年 間 ) 木 造 一 戸 建 3.2 ~8.4 ( 茨 城 県 内 4.0 ) 鉄 骨 造 一 戸 建 1.6 ~2.9 ( 茨 城 県 内 1.8 ) ( 現 在 は 一 部 の 保 険 共 済 のみ) ( 現 在 は 一 部 の 保 険 共 済 のみ) 木 造 一 戸 建 2.3 ~7.5 ( 茨 城 県 内 3.1 ) 鉄 骨 造 一 戸 建 1.3 ~2.6 ( 茨 城 県 内 1.5 ) 保 険 料 試 算 例 ( 年 間 )は 大 手 損 害 保 険 会 社 の 商 品 における 標 準 的 な 補 償 プランによる 参 考 値 (2000 年 築 建 物 保 険 金 額 2000 1 年 契 約 ) 保 険 金 共 済 金 の 支 払 額 が 縮 小 される 保 険 共 済 契 約 もある 見 舞 金 相 当 額 や 損 害 程 度 によらずに 定 額 の 一 時 金 のみが 支 払 われる 保 険 共 済 もある なし なし ( 免 責 金 額 のみ) 800 2000 が ある 場 合 と ない 場 合 で 保 険 料 の 差 は 年 間 0.3 ~ 0.9 程 度 6
戸 建 住 宅 の 保 険 料 試 算 例 ( 建 物 家 財 ) 建 物 と 家 財 の 両 方 を 対 象 とした 保 険 に 加 入 する 場 合 がある 場 合 とない 場 合 で 保 険 料 の 差 は0.8 ~1.8 程 度 補 償 内 容 建 物 種 別 保 険 料 試 算 例 ( 年 間 ) 建 物 家 財 建 物 + 家 財 あり ( 再 調 達 価 額 による 契 約 ) 木 造 一 戸 建 鉄 骨 造 一 戸 建 木 造 一 戸 建 3.2 ~8.4 ( 茨 城 県 内 4.0 ) 1.6 ~2.9 ( 茨 城 県 内 1.8 ) 2.3 ~7.5 ( 茨 城 県 内 3.1 ) 2.2 ~4.5 ( 茨 城 県 内 2.6 ) 1.3 ~1.9 ( 茨 城 県 内 1.4 ) 1.3 ~3.6 ( 茨 城 県 内 1.7 ) 5.4 ~12.9 ( 茨 城 県 内 6.6 ) 2.9 ~4.8 ( 茨 城 県 内 3.2 ) 3.6 ~11.1 ( 茨 城 県 内 4.8 ) 建 物 + 家 財 で0.8 ~ 1.8 程 度 の 差 なし 鉄 骨 造 一 戸 建 1.3 ~2.6 ( 茨 城 県 内 1.5 ) 0.8 ~1.4 ( 茨 城 県 内 0.9 ) 2.1 ~4.0 ( 茨 城 県 内 2.4 ) 保 険 料 試 算 例 ( 年 間 )は 大 手 損 害 保 険 会 社 の 商 品 における 標 準 的 な 補 償 プランによる 参 考 値 (2000 年 築 建 物 保 険 金 額 2000 家 財 保 険 金 額 1000 1 年 契 約 ) 世 帯 主 が35 歳 前 後 で 夫 婦 と 子 供 1~2 名 の 場 合 家 財 の 評 価 額 の 目 安 は1000 程 度 7
主 な 風 水 害 等 による 保 険 金 支 払 実 績 ( 参 考 ) 保 険 金 支 払 いの 実 例 平 成 23 年 9 月 台 風 12 号 水 害 により 建 物 全 損 保 険 金 額 2,100 ( 建 物 ) 建 物 保 険 金 額 は 保 険 価 額 と 同 額 に 設 定 保 険 価 額 は 再 調 達 価 格 で 設 定 支 払 損 害 保 険 金 の 額 2,100 大 手 損 害 保 険 会 社 資 料 による ( 参 考 ) 水 害 に 対 応 した 火 災 保 険 へ の 加 入 について 住 宅 ローンを 利 用 する 際 には 担 保 物 件 の 保 全 のため 火 災 保 険 への 加 入 を 求 められる 場 合 が 多 い 現 在 保 険 会 社 が 販 売 している 標 準 的 なプランの 火 災 保 険 では 多 く の 場 合 水 害 に 対 応 した 補 償 内 容 と なっている 一 般 社 団 法 人 日 本 損 害 保 険 協 会 資 料 による 8
近 年 における 災 害 の 傾 向 1 時 間 降 水 量 50mm 以 上 の 短 時 間 強 雨 の 発 生 回 数 は 徐 々に 増 加 してきている 気 象 庁 公 表 データをもとに 内 閣 府 作 成 保 険 金 の 平 均 支 払 額 は 火 災 が 多 いが 事 故 件 数 は 水 災 風 災 雪 災 等 の 自 然 災 害 が 多 い 個 人 向 け 火 災 保 険 大 手 損 害 保 険 会 社 資 料 による 9
( 参 考 ) 被 災 者 生 活 再 建 支 援 制 度 の 概 要 1. 制 度 の 対 象 となる 自 然 災 害 1 災 害 救 助 法 施 行 令 第 1 条 第 1 項 第 1 号 又 は 第 2 号 に 該 当 する 被 害 が 発 生 した 市 町 村 2 10 世 帯 以 上 の 住 宅 全 壊 被 害 が 発 生 した 市 町 村 3 100 世 帯 以 上 の 住 宅 全 壊 被 害 が 発 生 した 都 道 府 県 4 1 又 は2の 市 町 村 を 含 む 都 道 府 県 で5 世 帯 以 上 の 住 宅 全 壊 被 害 が 発 生 した 市 町 村 ( 人 口 10 万 人 未 満 に 限 る) 等 2. 制 度 の 対 象 となる 被 災 世 帯 一 定 規 模 以 上 の 自 然 災 害 により 1 住 宅 が 全 壊 した 世 帯 2 住 宅 が 半 壊 又 は 住 宅 の 敷 地 に 被 害 が 生 じ その 住 宅 をやむを 得 ず 解 体 した 世 帯 3 災 害 による 危 険 な 状 態 が 継 続 し 住 宅 に 居 住 不 能 な 状 態 が 長 期 間 継 続 している 世 帯 4 住 宅 が 半 壊 し 大 規 模 な 補 修 を 行 わなければ 居 住 することが 困 難 な 世 帯 ( 大 規 模 半 壊 世 帯 ) 3. 支 援 金 の 支 給 額 支 給 額 は 以 下 の2つの 支 援 金 の 合 計 額 となる 1 住 宅 の 被 害 程 度 に 応 じて 支 給 する 支 援 金 ( 基 礎 支 援 金 ) 住 宅 の 被 害 程 度 全 壊 (2.1に 該 当 ) 解 体 (2.2に 該 当 ) 世 帯 人 数 が1 人 の 場 合 は 各 該 当 欄 の 金 額 の3/4の 額 長 期 避 難 (2.3に 該 当 ) 大 規 模 半 壊 (2.4に 該 当 ) 支 給 額 100 100 100 50 2 住 宅 の 再 建 方 法 に 応 じて 支 給 する 支 援 金 ( 加 算 支 援 金 ) 住 宅 の 再 建 方 法 建 設 購 入 補 修 賃 借 ( 公 営 住 宅 以 外 ) 支 給 額 200 100 50 一 旦 住 宅 を 賃 借 した 後 自 ら 居 住 する 住 宅 を 建 設 購 入 ( 又 は 補 修 )する 場 合 は 合 計 で200( 又 は100) 10