弁護士が精選! 重要労働判例 - 第7回 学校法人専修大学(地位確認等反訴請求控訴)事件 | WEB労政時報(WEB限定記事)



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27-045人事規程270401

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要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

 

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続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

基発第 号

(1) 児 童 福 祉 施 設 等 の 職 員 が 出 産 する 場 合 ( 以 下 産 休 の 場 合 という ) 次 のア 又 はイに 掲 げる 期 間 ア その 職 員 の 出 産 予 定 日 の6 週 間 多 胎 妊 娠 の 場 合 は14 週 間 前 の 日 から 産 後 8 週 間 を

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大 第 7 回 学 校 法 人 専 修 大 学 ( 地 位 確 認 等 反 訴 請 求 控 訴 ) 事 件 学 校 法 人 専 修 大 学 ( 地 位 確 認 等 反 訴 請 求 控 訴 ) 事 件 ( 東 京 高 裁 平 25.7.10 判 決 ) 業 務 上 疾 病 ( 頸 肩 腕 症 候 群 )により 休 職 中 で 労 災 保 険 給 付 ( 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 )を 受 けている 従 業 員 に 対 し 労 働 基 準 法 81 条 の 打 切 補 償 を 支 払 って 行 った 解 雇 について 解 雇 は 無 効 であるとして 労 働 契 約 上 の 地 位 確 認 請 求 が 認 容 された 例 掲 載 誌 :[ 一 審 ] 東 京 地 裁 平 24.9.28 判 決 労 判 1062 号 5ページ 裁 判 例 および 掲 載 誌 に 関 する 略 称 については こちらをご 覧 ください 1 事 案 の 概 要 原 告 ( 反 訴 被 告 学 校 法 人 専 修 大 学 以 下 Y 大 学 )が 同 大 学 の 従 業 員 であって 業 務 上 疾 病 ( 頸 肩 腕 症 候 群 )により 休 職 し 労 災 保 険 給 付 ( 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 )を 受 けていた 被 告 ( 反 訴 原 告 以 下 X )に 対 し Xの 休 職 期 間 満 了 後 に 労 働 基 準 法 ( 以 下 労 基 法 )81 条 の 打 切 補 償 を 支 払 って 行 った 解 雇 ( 以 下 本 件 解 雇 )は 有 効 であ るとして 地 位 不 存 在 確 認 を 求 める 訴 えを 提 起 したところ Xが 本 件 解 雇 は 労 基 法 19 条 1 項 本 文 に 違 反 し 無 効 であるとして 地 位 確 認 および 不 当 解 雇 等 を 理 由 とする 損 害 賠 償 を 求 める 反 訴 を 提 起 した 事 案 である 本 件 はその 反 訴 請 求 の 控 訴 審 である [1] 本 判 決 の 認 定 した 事 実 概 要 は 以 下 [ 図 表 ]のとおり 年 月 日 事 実 H14.3 Xが 肩 こり 等 の 症 状 を 訴 えるようになる H15.3.13 Xがクリニックを 受 診 し 頸 肩 腕 症 候 群 ( 右 胸 郭 出 口 症 候 群 左 手 指 病 変 ) に 罹 患 (りかん)しており( 以 下 本 件 疾 病 ) 症 状 所 見 著 明 当 面 2か 月 間 の 休 業 通 院 加 療 を 要 するとの 診 断 を 受 けた

H15.5.1~ H16.6.2 H16.6.3 H17.5.13 H17.6.3 H17.12~ H19.3.31 H19.11.6 H20.6.25 H21.1.17 H21.12.8 H22.1.29 H23.1.17~ H23.10.29 Y 大 学 はXを 従 前 と 異 なる 課 に 異 動 させたものの 本 件 疾 病 を 原 因 とする 欠 勤 が 続 き 症 状 に 改 善 の 兆 しはなかった H15.5.1~H15.6.2の 欠 勤 は 有 給 休 暇 として 処 理 された Y 大 学 は その 後 のXの 欠 勤 (H15.6.3~H16.6.2)は 就 業 規 則 に 定 める 私 傷 病 によ る 欠 勤 に 当 たるとして Xを1 年 間 の 私 傷 病 休 職 に 付 した Xは 頸 肩 腕 症 候 群 症 状 改 善 が 進 み 就 労 可 能 ただし 勤 務 諸 条 件 について 十 分 な 配 慮 が 必 要 との 診 断 を 受 けた Y 大 学 は 上 記 診 断 により Xを 復 職 させた Xは 完 治 していなかった 本 件 疾 病 により 業 務 に 従 事 することができなくな り H18.1.17から 長 期 欠 勤 を 余 儀 なくされたことから H19.3.31 付 でY 大 学 を 退 職 した 中 央 労 働 基 準 監 督 署 長 は H15.3.20の 時 点 で 本 件 疾 病 は 業 務 上 の 疾 病 に 当 たる ものと 認 定 ( 以 下 本 件 労 災 認 定 )し 上 記 欠 勤 中 のXに 対 し 労 災 保 険 給 付 ( 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 等 )の 支 給 を 決 定 した Y 大 学 は 本 件 労 災 認 定 を 受 け XのH19.3.31 付 退 職 を 取 り 消 し 同 日 にさかの ぼってXを 復 職 させた(もっとも Xは 勤 務 できる 状 態 ではなかったことから 引 き 続 き 欠 勤 した) また Y 大 学 は 本 件 労 災 認 定 を 踏 まえ Xの 本 件 疾 病 に 基 づく 欠 勤 私 傷 病 休 職 に ついても 遡 及 的 に 学 校 法 人 専 修 大 学 勤 務 員 災 害 補 償 規 程 ( 以 下 本 件 災 害 補 償 規 程 )に 基 づく 労 働 災 害 による 欠 勤 に 当 たるものと 認 定 した Xが 長 期 欠 勤 を 開 始 してから 本 件 災 害 補 償 規 程 に 欠 勤 期 間 として 定 められた3 年 が 経 過 したものの 本 件 疾 病 の 状 態 にほとんど 変 化 はなく 就 労 できない 状 態 が 続 いたため Y 大 学 は 本 件 災 害 補 償 規 程 に 基 づき Xを2 年 の 業 務 災 害 休 職 ( 以 下 本 件 業 務 災 害 休 職 )に 付 した Xは 本 件 業 務 災 害 休 職 期 間 中 に 頸 肩 腕 症 候 群 診 断 主 文 療 養 治 療 によ り 症 状 所 見 は 改 善 し 下 記 の 注 意 配 慮 のもとで 就 労 可 能 と 見 なします との 診 断 を 受 けたことから Y 大 学 に 診 断 書 を 提 出 し 職 場 復 帰 訓 練 としてリハビリ 就 労 を 目 的 とする 復 職 を 求 めた Y 大 学 の 指 示 により 同 大 学 の 産 業 医 がXと 面 談 したところ 当 該 産 業 医 は 右 肩 上 がりに 改 善 は 現 時 点 では 難 しいと 思 われるので まず 短 縮 業 務 にて 復 職 し その 後 については 業 務 再 開 後 再 度 検 討 が 必 要 と 思 われる との 報 告 書 をY 大 学 に 提 出 した Y 大 学 は 当 該 報 告 書 の 内 容 等 を 踏 まえ Xの 復 職 は 認 められないと 判 断 した 本 件 災 害 補 償 規 程 に 定 められた 本 件 業 務 災 害 休 職 の 期 間 (2 年 )が 経 過 したことか ら Y 大 学 は Xに 対 し 復 職 を 可 能 とする 客 観 的 資 料 の 提 出 を 求 めたが Xはこれ に 応 じず 復 職 が 不 可 能 であることを 前 提 として 訓 練 としての リハビリ 就 労 を 要 求 した そこで Y 大 学 は 本 件 業 務 災 害 休 職 期 間 の 満 了 は 本 件 災 害 補 償 規 程 に 定 める 解 雇 事 由 に 該 当 すると 判 断 し H23.10.24 労 基 法 81 条 に 基 づき 打 切 補 償 金 として

1629 万 3996 円 をXに 支 給 した 上 解 雇 の 意 思 表 示 を 行 い 当 該 意 思 表 示 は H23.10.29 Xに 到 達 した [2] 主 な 争 点 本 件 の 争 点 は 1 本 件 解 雇 の 有 効 性 ((ⅰ) 労 基 法 19 条 1 項 の 解 雇 制 限 に 違 反 するか (ⅱ) 違 反 しないとしても 労 働 契 約 法 16 条 の 解 雇 権 濫 用 法 理 が 適 用 され 無 効 とならな いか) 2 一 連 の 手 続 きの 中 でY 大 学 がXに 対 して 行 った 解 雇 および 本 訴 の 提 訴 等 が 不 法 行 為 に 該 当 するか 否 かである 本 稿 では 上 記 争 点 のうち 主 な 争 点 として 検 討 判 断 がなされている1(ⅰ)について 取 り 上 げる Xは 当 該 争 点 について 労 基 法 81 条 の 第 75 条 の 規 定 によって 補 償 を 受 ける 労 働 者 とは 使 用 者 自 らが 負 担 する 療 養 給 付 等 の 支 給 を 受 けている 労 働 者 に 限 られ 労 働 者 災 害 補 償 保 険 法 ( 以 下 労 災 保 険 法 )により 労 基 法 上 の 災 害 補 償 に 相 当 する 給 付 の 支 払 いを 受 けている 労 働 者 は 含 まれないなどと 主 張 した 一 方 Y 大 学 は 業 務 上 負 傷 し または 疾 病 にかかり 労 災 保 険 法 により 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 を 受 けている 労 働 者 は 労 基 法 81 条 の 第 75 条 の 規 定 によって 補 償 を 受 け ている 労 働 者 に 該 当 し 使 用 者 は 平 均 賃 金 1200 日 分 の 打 切 補 償 を 支 払 うことにより 労 基 法 19 条 1 項 本 文 による 解 雇 制 限 の 適 用 を 免 れることができるなどと 主 張 した 第 1 審 において 裁 判 所 は Xは 労 基 法 81 条 の 第 75 条 の 規 定 ( 療 養 補 償 )によって 補 償 を 受 ける 労 働 者 に 該 当 しないと 判 断 し 本 件 解 雇 は 無 効 であるとしたため Y 大 学 が 控 訴 した 2 判 断 本 判 決 は 主 に 以 下 の 理 由 から 労 災 保 険 法 により 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 を 受 けて いる 労 働 者 は 労 基 法 81 条 の 第 75 条 の 規 定 によって 補 償 を 受 ける 労 働 者 に 該 当 しな いと 判 断 し Y 大 学 の 控 訴 を 棄 却 した [1] 労 基 法 81 条 は 同 法 の 第 75 条 の 規 定 によって 補 償 を 受 ける 労 働 者 が 療 養 開 始 後 3 年 を 経 過 しても 負 傷 または 疾 病 が 治 らない 場 合 打 切 補 償 を 支 払 うことができる 旨 を 定 めており 労 災 保 険 法 に 基 づく 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 を 受 けている 労 働 者 につい ては 何 ら 触 れていない また 労 基 法 84 条 1 項 は 労 災 保 険 法 に 基 づいて 災 害 補 償 に 相 当 する 給 付 がなされるべき ものである 場 合 には 使 用 者 はこの 災 害 補 償 をする 義 務 を 免 れるものとしているにとどま り この 場 合 に 使 用 者 が 災 害 補 償 を 行 ったものとみなすなどとは 規 定 していない [2] 労 基 法 19 条 1 項 ただし 書 前 段 の 打 切 補 償 の 支 払 いによる 解 雇 制 限 解 除 の 趣 旨 は 療 養 が 長 期 化 した 場 合 に 使 用 者 の 災 害 補 償 の 負 担 を 軽 減 することにあると 解 されるため 療 養 開 始 後 3 年 を 経 過 しても 負 傷 または 疾 病 が 治 らずに 労 働 ができない 労 働 者 に 対 し 1 労 基 法 上 の 災 害 補 償 を 行 っている 場 合 には 打 切 補 償 を 支 払 うことにより 解 雇 することが 可 能 となるが 2 労 災 保 険 法 に 基 づく 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 がなされている 場 合 には 打 切 補 償 の 支 払 いによって 解 雇 することができない との 差 が 設 けられたことは 合 理 的 で ある 2の 場 合 雇 用 関 係 が 継 続 する 限 り 使 用 者 は 社 会 保 険 料 等 を 負 担 しなければならない が 使 用 者 の 負 担 がこうした 範 囲 にとどまる 限 りにおいては 症 状 が 未 だ 固 定 せず 回 復 す る 可 能 性 がある 労 働 者 について 解 雇 制 限 を 解 除 せず その 職 場 への 復 帰 の 可 能 性 を 維 持 し て 労 働 者 を 保 護 する 趣 旨 によるものと 解 されることから 使 用 者 による 社 会 保 険 料 等 の 負 担 が 不 合 理 なものとはいえない

[3] 上 記 のように 解 すると 1 療 養 開 始 後 3 年 を 経 過 しても 負 傷 または 疾 病 が 治 らずに 労 働 ができない 労 働 者 について 傷 病 補 償 年 金 の 支 給 がされている 場 合 には 打 切 補 償 を 支 払 ったものとみなされて 解 雇 が 可 能 となるのに 対 し 療 養 補 償 給 付 休 業 補 償 給 付 の 支 給 がなされているにとどまる 場 合 には 使 用 者 が 現 実 に 打 切 補 償 を 支 払 っても 解 雇 することが できないという 大 きな 差 が 生 じることとなる しかし 1 負 傷 または 疾 病 の 症 状 が 厚 生 労 働 省 令 で 定 める 重 篤 な 傷 病 等 級 に 該 当 する 場 合 ( 編 注 : 傷 病 等 級 1 級 ないし3 級 に 該 当 する 常 態 として 労 働 不 能 な 状 態 の 場 合 )は 復 職 の 可 能 性 が 低 いものとして 雇 用 関 係 を 解 消 することを 認 めるのに 対 し 2 症 状 がそこまで 重 くない 場 合 には 復 職 の 可 能 性 を 維 持 して 労 働 者 を 保 護 しようとする 趣 旨 によるものと 解 されるのであって 上 記 のような 差 異 も 合 理 的 である 3 実 務 上 のポイント 労 働 災 害 を 被 った 労 働 者 の 解 雇 制 限 等 を 定 める 労 基 法 19 条 では その 制 限 が 解 除 される ケースについて ただし 書 きにおいて 1 同 法 81 条 による 打 切 補 償 が 行 われた 場 合 と 2 天 災 事 変 その 他 やむを 得 ない 事 由 のために 事 業 の 継 続 が 不 可 能 となった 場 合 の 二 つ に 限 定 している 本 判 決 は このうち 前 者 に 該 当 するケースについて 負 傷 または 疾 病 の 療 養 開 始 から3 年 を 経 過 してもなお 療 養 が 必 要 な 労 働 者 に 対 し 1 労 基 法 75 条 による 療 養 補 償 を 行 っている 使 用 者 が 打 切 補 償 を 支 払 う 場 合 か 2 労 災 保 険 法 上 の 傷 病 補 償 年 金 が 支 給 されることとなった 場 合 ( 労 災 保 険 法 により 打 切 補 償 を 支 払 ったものとみなされるた め)に 限 定 した 一 般 に 労 働 災 害 が 発 生 した 場 合 において (ⅰ) 労 災 保 険 法 上 の 療 養 補 償 給 付 が 受 けら れること また (ⅱ) 被 災 した 労 働 者 が 休 業 する 場 合 でも 休 業 4 日 目 以 降 は 労 災 保 険 法 上 の 休 業 補 償 給 付 が 受 けられること( 休 業 特 別 支 給 金 も 支 給 される なお 労 災 保 険 の 適 用 がある 場 合 であっても 使 用 者 は 休 業 する 最 初 の3 日 間 については 労 基 法 76 条 に 基 づ く 責 任 を 負 う) (ⅲ) 労 災 保 険 は 政 府 が 管 掌 する 保 険 制 度 であり 使 用 者 の 資 力 に 関 係 な く 確 実 に 療 養 の 費 用 その 他 の 給 付 等 を 受 領 できること 等 の 理 由 から 労 働 者 が 使 用 者 から 労 基 法 上 の 療 養 補 償 を 受 けることはまれであり 通 常 労 災 保 険 法 に 基 づく 保 険 給 付 を 受 ける そして 労 働 者 が 労 災 保 険 法 に 基 づく 保 険 給 付 を 受 けている 場 合 使 用 者 は 労 基 法 75 条 による 療 養 補 償 を 免 責 されるため 打 切 補 償 を 行 おうとしても 当 該 補 償 を 履 行 することが できなくなることから 労 基 法 上 の 打 切 補 償 が 実 際 になされることは 実 務 において 少 な い したがって 本 判 決 を 前 提 とする 限 り 労 基 法 81 条 の 打 切 補 償 を 支 払 うことによって 同 法 19 条 1 項 本 文 の 解 雇 制 限 を 解 除 される 労 働 者 は 極 めて 限 定 されることとなる 本 判 決 の 結 論 が 維 持 されたまま 確 定 すれば 使 用 者 は 上 記 1 2の 労 働 者 以 外 は 打 切 補 償 を 支 払 って 解 雇 することができないことになり 実 務 に 大 きな 影 響 を 及 ぼすものと 考 え られる なお Y 大 学 は 本 控 訴 審 判 決 を 不 服 として 上 告 を 行 ったようである 著 者 紹 介 清 水 池 徹 しみずいけ とおる 森 濱 田 松 本 法 律 事 務 所 弁 護 士 2009 年 同 志 社 大 学 法 学 部 卒 業 2010 年 弁 護 士 登 録 森 濱 田 松 本 法 律 事 務 所 http://www.mhmjapan.com/

裁 判 例 と 掲 載 誌 1 本 文 中 で 引 用 した 裁 判 例 の 表 記 方 法 は 次 のとおり 事 件 名 (1) 係 属 裁 判 所 (2) 法 廷 もしくは 支 部 名 (3) 判 決 決 定 言 渡 日 (4) 判 決 決 定 の 別 (5) 掲 載 誌 名 および 通 巻 番 号 (6) ( 例 ) 小 倉 電 話 局 事 件 (1) 最 高 裁 (2) 三 小 (3) 昭 43.3.12(4) 判 決 (5) 民 集 22 巻 3 号 (6) 2 裁 判 所 名 は 次 のとおり 略 称 した 最 高 裁 最 高 裁 判 所 ( 後 ろに 続 く 一 小 二 小 三 小 および 大 とは そ れぞれ 第 一 第 二 第 三 の 各 小 法 廷 および 大 法 廷 における 言 い 渡 しであることを 示 す) 高 裁 高 等 裁 判 所 地 裁 地 方 裁 判 所 ( 支 部 については 地 裁 支 部 のように 続 けて 記 載 ) 3 掲 載 誌 の 略 称 は 次 のとおり( 五 十 音 順 ) 刑 集 : 最 高 裁 判 所 刑 事 判 例 集 ( 最 高 裁 判 所 ) 判 時 : 判 例 時 報 ( 判 例 時 報 社 ) 判 タ: 判 例 タイムズ ( 判 例 タイムズ 社 ) 民 集 : 最 高 裁 判 所 民 事 判 例 集 ( 最 高 裁 判 所 ) 労 経 速 : 労 働 経 済 判 例 速 報 ( 経 団 連 ) 労 旬 : 労 働 法 律 旬 報 ( 労 働 旬 報 社 ) 労 判 : 労 働 判 例 ( 産 労 総 合 研 究 所 ) 労 民 集 : 労 働 関 係 民 事 裁 判 例 集 ( 最 高 裁 判 所 )