6-2 地 区 総 合 整 備 の 事 例 (1) 米 野 名 駅 南 地 区 総 合 整 備 米 野 名 駅 南 地 区 ( 約 180ha)は 名 古 屋 駅 の 南 に 位 置 し 周 囲 を 広 小 路 線 江 川 線 岩 井 町 線 名 古 屋 環 状 線 に 囲 まれた 地 区 である

都 市 計 画 概 要 2013 第 2 編 名 古 屋 の 都 市 計 画 の 現 況 第 6 章 市 街 地 の 開 発 整 備 6-1 市 街 地 整 備 の 沿 革 と 方 針 6-2 地 区 総 合 整 備 の 事 例 6-3 土 地 区 画 整 理 事 業 6-4 市 街 地 再 開 発 事 業 6-5 優 良 建 築 物 等 整 備 事 業 6-6 開 発 行 為 6-7 都 心 部 の 開 発 6-8 拠 点 開 発 計 画

6-2 地 区 総 合 整 備 の 事 例 (1) 米 野 名 駅 南 地 区 総 合 整 備 米 野 名 駅 南 地 区 ( 約 180ha)は 名 古 屋 駅 の 南 に 位 置 し 周 囲 を 広 小 路 線 江 川 線 岩 井 町 線 名 古 屋 環 状 線 に 囲 まれた 地 区 である 本 地 区 は 主 要 なターミナル 駅 である 名 古 屋 駅 に 隣 接 する 地 区 にもかかわらず 米 野 地 区 太 閤 地 区 における 木 造 家 屋 密 集 地 での 防 災 機 能 や 住 環 境 の 改 善 が 課 題 となっていた また 笹 島 地 区 では 大 規 模 遊 休 地 となっている 旧 国 鉄 笹 島 貨 物 駅 跡 地 におけ る 新 たな 土 地 利 用 への 転 換 が 課 題 となっていた これらの 課 題 に 対 処 するため 昭 和 55 年 の 名 古 屋 市 基 本 計 画 において 地 区 総 合 整 備 に 米 野 地 区 を 位 置 づけ 昭 和 63 年 の 名 古 屋 市 新 基 本 計 画 において 米 野 名 駅 南 地 区 に 区 域 を 拡 大 している 土 地 区 画 整 理 事 業 公 園 整 備 事 業 等 の 各 種 の 事 業 手 法 を 導 入 することにより 大 規 模 敷 地 の 再 開 発 の 促 進 等 による 商 業 業 務 機 能 の 強 化 木 造 家 屋 密 集 地 の 整 備 改 善 道 路 公 園 など 主 要 な 公 共 施 設 の 整 備 による 防 災 機 能 の 強 化 を 図 り 名 古 屋 都 心 の 新 し い 核 の 形 成 を 目 指 している ア ささしまライブ 24 土 地 区 画 整 理 事 業 都 心 部 に 残 された 希 少 な 大 規 模 遊 休 土 地 である 旧 国 鉄 笹 島 貨 物 駅 跡 地 の 土 地 利 用 転 換 を 図 るため 平 成 11 年 度 に 事 業 着 手 した 現 在 は 地 区 内 の 民 間 事 業 者 の 開 発 計 画 と 調 整 をとりつつ 道 路 公 園 等 の 都 市 基 盤 の 整 備 を 進 めている ( 本 章 6-3(3)14 参 照 ) また 地 区 内 における 土 地 の 高 度 利 用 や 快 適 で 魅 力 ある 都 市 空 間 の 形 成 を 目 指 し 平 成 16 年 にはささしま ライブ 24 地 区 計 画 を 決 定 している イ 椿 町 線 街 路 事 業 名 古 屋 駅 西 口 からささしまライブ24 地 区 へのアクセ ス 改 善 及 び 名 古 屋 駅 周 辺 の 交 通 ネットワークの 強 化 の ため 平 成 12 年 度 に 太 閤 地 区 における 整 備 に 着 手 した 現 在 は ささしまライブ 24 土 地 区 画 整 理 事 業 による 整 備 区 間 と 併 せて 早 期 の 供 用 開 始 を 目 指 している ウ 米 野 公 園 整 備 事 業 地 震 等 災 害 時 の 地 域 住 民 の 一 次 避 難 地 救 護 活 動 拠 点 となる 防 災 公 園 として 平 成 10 年 に 事 業 着 手 した 現 在 は 用 地 買 収 もほぼ 終 わっており 避 難 地 としての 活 用 が 可 能 となっている エ 生 活 こみち 整 備 促 進 事 業 災 害 時 に 消 火 や 避 難 の 支 障 となる 狭 あい 道 路 が 多 数 存 在 する 米 野 地 区 において 狭 あい 道 路 の 拡 幅 整 備 を 目 的 とした 生 活 こみち 整 備 促 進 事 業 を 平 成 17 年 度 から 実 施 している ( 第 2 編 第 14 章 14-4(4) 参 照 ) オ 都 市 防 災 不 燃 化 促 進 事 業 耐 火 建 築 物 への 建 替 えを 図 ることにより 安 全 な 避 難 路 とするとともに 都 心 部 へ 至 る 幹 線 道 路 にふさわし い 土 地 利 用 を 実 現 することを 目 標 とし 広 小 路 線 地 区 において 昭 和 61 年 度 から 平 成 27 年 度 までの 計 画 で 事 業 を 実 施 している ( 第 2 編 第 14 章 14-3 参 照 ) 図 2-6-14 米 野 名 駅 南 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(2) 筒 井 地 区 総 合 整 備 筒 井 地 区 ( 約 120ha)は JR 中 央 本 線 千 種 駅 の 北 西 に 位 置 する 住 宅 地 を 中 心 とした 既 成 市 街 地 の 区 域 を 対 象 と している このうち 新 出 来 筒 井 葵 及 び 黒 門 百 人 地 区 は 昭 和 21 年 当 時 復 興 土 地 区 画 整 理 事 業 としてスタートし たが 事 業 計 画 等 の 見 直 しにより 昭 和 44 年 に 事 業 区 域 か ら 除 外 された その 後 名 古 屋 市 基 本 計 画 において こ れらの 地 区 を 含 む 区 域 を 一 元 化 し 筒 井 地 区 と 称 し 各 種 整 備 手 法 を 複 合 的 に 駆 使 して 総 合 的 に 整 備 を 行 う 地 区 と して 位 置 づけるとともに 都 市 再 開 発 方 針 により 具 体 的 な 事 業 を 進 めることとなった これらの 4 地 区 は 戦 災 を 受 けていない 地 区 であり 老 朽 化 した 木 造 家 屋 が 密 集 し 公 共 施 設 が 未 整 備 な 状 況 に あるため 特 に 生 活 道 路 が 狭 く 住 環 境 の 整 備 及 び 防 災 性 の 向 上 が 課 題 となっている これに 伴 い 人 口 の 減 少 と 高 齢 化 が 進 み 地 域 の 活 力 も 低 下 し 商 店 街 も 衰 退 の 傾 向 に ある また JR 中 央 本 線 地 下 鉄 東 山 線 の 千 種 駅 及 び 地 下 鉄 桜 通 線 車 道 駅 に 近 接 し 交 通 結 節 点 にふさわしい 地 区 として 整 備 すべき 千 種 駅 周 辺 地 区 がある ア 新 出 来 地 区 本 地 区 については 土 地 区 画 整 理 事 業 と 密 集 住 宅 市 街 地 整 備 促 進 事 業 ( 現 在 の 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 ) との 合 併 施 行 により 整 備 を 進 めた イ 筒 井 地 区 本 地 区 についても 土 地 区 画 整 理 事 業 と 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 との 合 併 施 行 により 整 備 を 進 めている ウ 葵 地 区 本 地 区 についても 土 地 区 画 整 理 事 業 と 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 との 合 併 施 行 により 整 備 を 進 めている (ア イ ウは 本 章 6-3 第 14 章 14-4(3)も 参 照 ) エ 黒 門 百 人 地 区 本 地 区 ( 約 11.1ha)では 赤 萩 町 線 ( 計 画 幅 員 30m 延 長 378m)については 街 路 事 業 外 堀 町 線 ( 計 画 幅 員 15m 延 長 140m)については 居 住 環 境 整 備 事 業 の 認 可 を 昭 和 56 年 7 月 13 日 に 受 け 用 地 買 収 に 着 手 した 赤 萩 町 線 については 平 成 元 年 9 月 外 堀 町 線 につい ては 昭 和 61 年 3 月 にそれぞれ 開 通 している また 居 住 環 境 整 備 事 業 は 昭 和 60 年 度 に 完 了 して いる オ 千 種 駅 周 辺 地 区 本 地 区 は 商 業 業 務 機 能 の 集 積 および 都 心 居 住 の 促 進 がはかられている 図 2-6-15 筒 井 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(3) 大 曽 根 地 区 総 合 整 備 大 曽 根 地 区 ( 約 130ha)は 昭 和 38 年 に 土 地 区 画 整 理 を 施 行 すべき 区 域 として 都 市 計 画 決 定 されており 大 曽 根 駅 を 中 心 に 広 義 の 再 開 発 を 促 進 し 商 業 業 務 拠 点 の 形 成 と 木 造 住 宅 等 の 密 集 地 の 整 備 改 善 による 住 宅 及 び 住 工 複 合 地 の 実 現 をめざしている 大 曽 根 地 区 総 合 整 備 の 区 域 は 大 曽 根 地 区 大 曽 根 北 地 区 からなっている 地 区 整 備 の 手 法 は 土 地 区 画 整 理 事 業 をベースにしており 各 々の 地 区 課 題 に 応 じてその 他 の 手 法 をあわせて 導 入 し 整 備 を 進 めている 2 大 曽 根 地 区 の 事 業 概 要 大 曽 根 地 区 は 土 地 区 画 整 理 の 都 市 計 画 決 定 区 域 の 一 部 について 昭 和 39 年 に 事 業 着 手 して 以 来 地 区 整 備 を 進 め 大 曽 根 駅 前 広 場 及 び 国 道 19 号 の 整 備 等 が 行 われた 当 時 における 地 区 整 備 のニーズの 多 様 化 傾 向 は 大 曽 根 地 区 も 同 様 であり 土 地 区 画 整 理 事 業 の 単 独 手 法 のみ での 対 応 が 限 界 となっていた そこで 同 地 区 の 整 備 にあたっては 多 様 化 した 地 区 整 備 のニーズに 対 応 するとともに 商 店 街 という 特 殊 性 から 地 区 課 題 に 対 応 する 各 種 の 整 備 手 法 を 導 入 して 次 のような 総 合 的 な 取 組 みが 進 められた ア 土 地 区 画 整 理 事 業 の 推 進 道 路 駅 前 広 場 等 の 都 市 基 盤 整 備 イ ふるさとの 顔 づくりモデル 土 地 区 画 整 理 事 業 及 び まちづくり 総 合 支 援 事 業 の 導 入 ショッピングモールを 中 心 としたグレードの 高 い 整 備 の 実 現 ウ コミュニティ マートモデル 事 業 地 区 の 指 定 及 び 高 度 化 事 業 の 導 入 ( 西 地 区 ) 店 舗 等 商 業 的 施 設 の 整 備 推 進 エ 地 区 更 新 計 画 の 承 認 及 び 建 築 協 定 の 許 可 優 良 建 築 物 等 整 備 事 業 の 導 入 ( 西 地 区 ) 一 定 のルールに 基 づく 建 物 ( 店 舗 )の 更 新 及 び 建 物 の 一 部 共 同 化 の 実 施 オ 再 開 発 等 の 検 討 ( 東 地 区 ) 土 地 の 高 度 利 用 をめざすも 計 画 案 に 対 する 地 権 者 の 100% 同 意 が 得 られず 平 成 13 年 に 断 念 カ まちづくりのための 地 元 協 議 会 の 設 立 街 づくり 申 し 合 わせ 建 物 づくりガイドブック ( 西 地 区 ) 等 により 建 物 店 舗 づくりのルール 化 等 地 元 の 主 体 的 なまちづくり 活 動 の 推 進 3 大 曽 根 北 地 区 の 事 業 概 要 大 曽 根 北 地 区 は 土 地 区 画 整 理 の 都 市 計 画 決 定 以 来 決 定 区 域 の 一 部 について 事 業 が 未 着 手 となっていた しかし 地 区 の 南 に 隣 接 する 大 曽 根 地 区 の 整 備 の 進 ち ょくによって 国 道 19 号 の 整 備 が 緊 急 の 課 題 となり 区 画 街 路 の 整 備 の 遅 れ 等 もあって 昭 和 60 年 に 土 地 区 画 整 理 事 業 に 着 手 し 平 成 4 年 に 隣 接 地 区 を 合 併 編 入 して 地 区 拡 大 を 図 った 同 地 区 整 備 の 概 要 は 次 のとおりである ア 土 地 区 画 整 理 事 業 の 推 進 道 路 公 園 等 の 都 市 基 盤 の 整 備 ( 本 章 6-3(3)9 参 照 ) イ 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 ( 密 集 住 宅 市 街 地 整 備 型 ) の 推 進 老 朽 住 宅 の 解 消 コミュニティ 住 宅 の 供 給 公 園 等 公 共 施 設 の 整 備 集 会 所 等 生 活 環 境 施 設 の 整 備 ( 第 2 編 第 14 章 14-4(3)5 参 照 ) ウ 公 園 の 整 備 推 進 都 市 計 画 公 園 の 整 備 エ 住 宅 の 整 備 民 間 資 本 及 び 公 的 資 本 による 高 層 集 合 住 宅 の 建 設 図 2-6-16 大 曽 根 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(4) 小 幡 地 区 総 合 整 備 小 幡 地 区 ( 約 60ha)は 守 山 区 の 行 政 商 業 の 中 心 的 役 割 を 果 たす 地 区 であり 小 幡 地 区 居 住 環 境 整 備 事 業 と 小 幡 駅 前 第 一 種 市 街 地 再 開 発 事 業 を 実 施 した 居 住 環 境 整 備 事 業 は 昭 和 50 年 に 制 度 化 されたもので 幹 線 補 助 幹 線 街 路 に 囲 まれた 一 住 区 程 度 の 地 区 につい て 周 辺 道 路 の 整 備 区 画 街 路 歩 行 者 優 先 道 路 等 の 系 統 的 整 備 道 路 照 明 植 裁 等 を 実 施 することにより 地 区 内 への 流 入 通 過 交 通 を 制 限 排 除 し 安 全 な 歩 行 者 空 間 を 確 保 するなど 良 好 な 居 住 環 境 の 形 成 を 図 る 事 業 である 小 幡 地 区 居 住 環 境 整 備 事 業 地 区 は おおむね 都 市 計 画 道 路 守 山 本 通 線 松 川 橋 線 山 の 手 通 線 公 園 線 に 囲 ま れた 約 64ha の 地 区 であり 以 前 に 耕 地 整 理 がなされて 道 路 も 狭 小 ながら 整 備 されていた しかし 松 川 橋 線 守 山 本 通 線 及 び 地 区 を 横 断 する 小 幡 瀬 古 線 が 未 整 備 の 状 況 にあり 通 過 交 通 の 顕 著 な 増 加 により 交 通 の 危 険 が 増 大 していた このような 課 題 を 解 消 するため 昭 和 53 年 度 建 設 省 ( 現 在 の 国 土 交 通 省 )の 事 業 採 択 を 受 け 地 区 の 航 空 写 真 測 量 を 実 施 し 事 業 に 着 手 した 法 的 手 続 の 経 緯 は 次 のとおりである ア 都 市 計 画 決 定 昭 和 31 年 8 月 13 日 都 市 計 画 道 路 3 路 線 ( 松 川 橋 線 小 幡 瀬 古 線 守 山 本 通 線 ) 昭 和 60 年 2 月 26 日 都 市 計 画 道 路 5 路 線 ( 小 幡 1 号 線 ~ 小 幡 5 号 線 ) 平 成 4 年 3 月 30 日 都 市 計 画 道 路 公 園 線 イ 都 市 計 画 事 業 認 可 昭 和 54 年 10 月 5 日 松 川 橋 線 昭 和 56 年 4 月 20 日 小 幡 瀬 古 線 昭 和 59 年 5 月 11 日 守 山 本 通 線 昭 和 60 年 6 月 10 日 小 幡 1 号 線 ~ 小 幡 5 号 線 平 成 4 年 12 月 7 日 守 山 本 通 線 ( 延 伸 部 ) 平 成 5 年 12 月 6 日 公 園 線 一 方 小 幡 駅 前 第 一 種 市 街 地 再 開 発 事 業 は 主 要 駅 で ある 小 幡 駅 前 の 立 地 を 生 かした 地 域 中 心 地 としてふさわ しい 整 備 を 行 うため 実 施 され 平 成 14 年 2 月 1 日 をも ってすべての 工 事 を 完 了 している ( 本 章 6-4(3)4 参 照 ) 居 住 環 境 整 備 事 業 の 主 な 内 容 としては 松 川 橋 線 守 山 本 通 線 の 整 備 による 通 過 交 通 の 排 除 小 幡 瀬 古 線 及 び 小 幡 1 号 線 から 小 幡 5 号 線 までの 整 備 による 地 区 内 交 通 の 円 滑 化 並 びに 地 区 内 の 発 生 集 中 交 通 のための 骨 格 道 路 の 確 保 歩 行 者 優 先 道 路 の 整 備 による 街 路 植 栽 街 路 灯 設 置 安 全 確 保 などがあり これにより 交 通 安 全 と 現 場 の 整 備 を 図 り もって 健 全 な 市 街 地 の 発 展 に 寄 与 している 事 業 の 実 施 状 況 は 次 のとおりである ア 松 川 橋 線 昭 和 61 年 度 完 了 イ 小 幡 瀬 古 線 及 び 守 山 区 役 所 前 交 差 点 改 良 昭 和 62 年 度 完 了 ウ 守 山 本 通 線 平 成 13 年 度 完 了 エ 公 園 線 平 成 12 年 度 完 了 オ 区 画 街 路 小 幡 1 号 線 ~ 小 幡 5 号 線 小 幡 1 号 線 ~3 号 線 については 平 成 2 年 度 までにおお むね 整 備 を 完 了 した 小 幡 1 号 線 においては 2 件 の 用 地 買 収 が 残 っていたが 単 独 事 業 として 平 成 4 年 度 と 平 成 13 年 度 にそれぞれ 用 地 買 収 及 び 整 備 を 行 い 全 線 が 完 了 した また 小 幡 4 号 線 は 平 成 10 年 度 に 小 幡 5 号 線 は 平 成 14 年 度 に 整 備 を 完 了 した カ 歩 行 者 優 先 道 路 小 幡 6 号 線 ~ 小 幡 10 号 線 小 幡 6 号 線 ~9 号 線 については 平 成 3 年 度 までに 整 備 を 完 了 した また 小 幡 10 号 線 についても 平 成 8 年 度 に 整 備 を 完 了 した 図 2-6-17 小 幡 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(5) 鳴 海 地 区 総 合 整 備 鳴 海 地 区 ( 約 190ha)は 名 鉄 鳴 海 駅 周 辺 とその 北 側 に 広 がる 地 区 で 旧 東 海 道 の 宿 場 町 として 古 くから 栄 え 今 日 でも 鳴 海 駅 を 中 心 に 後 背 商 圏 を 抱 えた 商 店 街 形 成 が 見 られる 市 街 地 として 商 業 交 通 の 要 所 となっている しかし 鳴 海 駅 周 辺 地 区 は 商 店 街 の 魅 力 低 下 家 屋 の 老 朽 化 などの 問 題 も 有 しており 地 域 中 心 地 としての 魅 力 ある 商 業 機 能 の 集 積 が 求 められている また 周 辺 の 居 住 地 区 でも 細 街 路 が 多 く 家 屋 の 老 朽 化 などが 相 まって 居 住 環 境 の 悪 化 災 害 危 険 性 の 増 大 などの 課 題 を 抱 えている 以 上 のようなことから 名 古 屋 新 世 紀 計 画 2010 では 安 全 で 快 適 な 既 成 市 街 地 の 再 生 を 図 る 地 区 として 位 置 づ けられ 有 松 大 高 地 区 とともに 本 市 南 東 部 の 交 流 拠 点 として 活 性 化 を 図 り 住 商 の 調 和 のとれたまちづくり をめざしている 緑 区 の 表 玄 関 にふさわしい 活 気 とうる おいのあるまちづくり をテーマに 駅 前 広 場 などの 整 備 商 店 街 の 環 境 整 備 による 便 利 で 魅 力 ある 地 域 中 心 地 の 形 成 生 活 道 路 の 整 備 による 居 住 環 境 の 整 った 住 宅 地 の 形 成 緑 の 保 全 扇 川 の 水 面 による 水 と 緑 の 豊 かなま ちの 形 成 を 目 標 としている 駅 周 辺 の 約 3.2ha においては 鳴 海 駅 前 第 二 種 市 街 地 再 開 発 事 業 を 施 行 しており A~Dの 4 工 区 のうち D 工 区 において 平 成 17 年 度 に 施 設 建 築 物 (リベスタ 鳴 海 ) 平 成 21 年 度 に 鳴 海 南 駅 前 広 場 及 び 古 鳴 海 停 車 場 線 の 整 備 が 完 了 した C 工 区 については 特 定 建 築 者 制 度 の 活 用 により 施 設 建 築 物 を 整 備 している A B 工 区 につい ても 建 物 移 転 用 地 取 得 を 進 めている ( 本 章 6-4(3)5 参 照 ) 再 開 発 区 域 以 外 の 古 鳴 海 停 車 場 線 の 整 備 については 浅 間 橋 から 本 町 交 差 点 までの 本 町 工 区 を 沿 道 整 備 街 路 事 業 により 整 備 し 平 成 21 年 度 に 完 了 した 名 鉄 名 古 屋 本 線 の 連 続 立 体 交 差 事 業 は 平 成 19 年 度 に 事 業 完 了 した 古 鳴 海 停 車 場 線 鳴 海 駅 前 第 二 種 市 街 地 再 開 発 事 業 名 鉄 名 古 屋 本 線 図 2-6-18 鳴 海 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(6) 有 松 地 区 総 合 整 備 有 松 地 区 (80ha)は 本 市 の 東 南 部 に 位 置 し 旧 有 松 町 の 中 心 市 街 地 として 発 展 してきた 地 区 である 本 地 区 は 江 戸 時 代 より 有 松 絞 の 産 地 として 広 く 知 られ 特 に 旧 東 海 道 沿 いには 伝 統 的 建 築 物 が 今 も 残 っており 本 市 の 町 並 み 保 存 地 区 の 指 定 を 受 けている しかし 都 市 計 画 道 路 有 松 線 をはじめとする 道 路 や 駅 前 広 場 等 の 公 共 施 設 の 整 備 が 十 分 でなく また 本 地 区 内 は 木 造 住 宅 密 集 地 でもあり 生 活 道 路 が 狭 いなど 基 盤 整 備 商 業 環 境 の 整 備 などの 課 題 を 抱 えていた このような 状 況 を 踏 まえ 本 市 では 昭 和 55 年 に 名 古 屋 市 基 本 計 画 において 地 区 総 合 整 備 を 推 進 する 地 区 とし て 位 置 づけ 地 区 課 題 の 抽 出 を 行 い 地 元 説 明 会 などを 実 施 した また 昭 和 63 年 には 名 古 屋 市 新 基 本 計 画 において 本 市 東 南 部 の 外 縁 拠 点 域 として 位 置 づけ 歴 史 的 環 境 の 残 る 地 区 の 特 性 と 整 備 課 題 に 対 応 した 各 種 の 事 業 の 実 施 に 向 けて 調 査 検 討 を 進 めてきた そして 名 古 屋 新 世 紀 計 画 2010 では 本 市 東 部 の 交 流 拠 点 として 位 置 づけており 歴 史 文 化 資 源 と 調 和 のと れた 良 好 な 市 街 地 の 形 成 を 進 めるために 各 種 事 業 を 推 進 してきた ア 主 要 事 業 本 地 区 では 地 区 の 骨 格 となる 都 市 計 画 道 路 有 松 線 及 び 敷 田 大 久 伝 線 と 駅 前 広 場 の 整 備 を 中 心 に 行 ってき た 名 鉄 有 松 駅 の 南 側 においては 都 市 計 画 道 路 有 松 線 と 生 活 道 路 宅 地 の 利 用 増 進 を 図 るため 土 地 区 画 整 理 事 業 を 行 った また 名 鉄 有 松 駅 の 北 側 においては 駅 前 広 場 都 市 計 画 道 路 有 松 線 東 丘 線 大 将 ヶ 根 線 の 整 備 とともに 地 域 の 拠 点 となる 第 一 種 市 街 地 再 開 発 事 業 を 行 ってきた ( 本 章 6-3(3)12 6-4(3)6 参 照 ) イ 歴 史 的 町 並 みの 保 存 名 古 屋 市 では 市 内 に 残 された 貴 重 な 歴 史 的 町 並 み を 保 存 するため 保 存 地 区 を 4 カ 所 指 定 しており 有 松 地 区 もその 一 つとして 指 定 されている 有 松 地 区 は 江 戸 時 代 以 来 の 有 松 絞 の 製 造 販 売 により 繁 栄 したまちであり 塗 籠 造 虫 籠 窓 卯 建 な どを 有 する 商 家 が 並 んでいるのが 特 徴 である 地 区 は 旧 東 海 道 を 中 心 として 名 鉄 名 古 屋 本 線 と 国 道 1 号 に 囲 まれた 19.5ha であり 旧 東 海 道 沿 い 地 区 と 周 辺 地 区 の 2 つの 区 域 に 区 分 されている 旧 東 海 道 沿 い 地 区 は 歴 史 的 な 町 並 みの 保 存 を 重 視 した 整 備 を 進 めることとし 周 辺 地 区 は 歴 史 的 な 町 並 みとの 調 和 を 図 りながら 住 環 境 の 整 備 を 進 めることとしてい る 図 2-6-19 有 松 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(ア) 有 松 駅 南 地 区 計 画 まちなみ 指 針 有 松 まちな みづくり 助 成 有 松 駅 南 地 区 について 旧 東 海 道 の 歴 史 的 な 町 並 み に 調 和 した 地 区 にふさわしい 町 並 み 景 観 の 形 成 を 図 る ため また 有 松 駅 周 辺 については 駅 前 にふさわしい 賑 わいのある 市 街 地 の 形 成 を 図 る 目 的 で 地 区 計 画 を 定 め ている 地 区 計 画 の 主 な 内 容 は 建 築 物 の 用 途 制 限 壁 面 後 退 高 さ 制 限 などを 定 めている また まちなみ 指 針 として 統 一 感 のある 建 築 物 を 建 てることを 目 的 として 建 築 物 のデザインの 指 針 を 定 めた 内 容 は 屋 根 外 壁 玄 関 窓 門 壁 などの 形 式 材 質 色 彩 についてである 次 に 有 松 線 に 面 した 建 物 について 旧 東 海 道 沿 いの 歴 史 的 な 町 並 みに 調 和 した 建 物 の 移 転 建 替 えに 際 し 助 成 金 を 支 給 する 有 松 まちなみづくり 助 成 制 度 を 設 置 している (イ) 旧 東 海 道 の 無 電 柱 化 事 業 旧 東 海 道 について 歩 行 者 の 交 通 安 全 災 害 に 強 い まちづくりなどを 目 的 として 電 柱 の 無 柱 化 工 事 が 平 成 20 年 度 から 施 行 し 平 成 24 年 度 に 完 了 した これ により 往 時 の 景 色 が 蘇 ることとなった 各 種 課 題 のうち 地 区 の 骨 格 道 路 である 大 高 町 線 の 整 備 とその 周 辺 の 生 活 道 路 の 整 備 宅 地 の 利 用 増 進 を 図 るた めの 土 地 区 画 整 理 事 業 を 大 高 駅 前 地 区 で 推 進 するととも に 土 地 区 画 整 理 事 業 地 区 に 接 続 する 大 高 北 線 大 高 町 線 の 一 部 を 街 路 事 業 として 整 備 を 進 めている ( 本 章 6-3(3)13 参 照 ) (7) 大 高 地 区 総 合 整 備 大 高 地 区 ( 約 160ha)は 大 高 城 の 城 下 町 の 形 態 を 残 し た 市 街 地 であるが 木 造 住 宅 が 密 集 し 生 活 道 路 の 不 足 や 大 高 町 線 をはじめとした 都 市 計 画 道 路 が 未 整 備 な 地 区 である 以 上 のようなことから 昭 和 55 年 に 名 古 屋 市 基 本 計 画 において 地 区 総 合 整 備 を 推 進 すべき 地 区 として 位 置 づ けている また 昭 和 63 年 には 名 古 屋 市 新 基 本 計 画 において 外 縁 拠 点 として 位 置 づけ 整 備 方 針 に 沿 った 事 業 の 実 施 に 向 けた 検 討 を 進 めてきた さらに 名 古 屋 新 世 紀 計 画 2010 では 本 市 南 東 部 の 交 流 拠 点 として 位 置 づけ 居 住 環 境 や 防 災 面 の 向 上 を 目 的 とし 整 備 を 推 進 してきた 整 備 の 方 針 としては 風 景 のあるまちづくり をテー マに 地 震 火 災 に 強 い 安 全 なまちづくり 公 園 道 路 等 の 公 共 施 設 が 整 備 されたまちづくり 静 かで 落 ち 着 い た 住 宅 地 を 中 心 とするまちづくり 歴 史 的 な 町 並 みを 生 かした 魅 力 あるまちづくりを 掲 げている 図 2-6-20 大 高 地 区 総 合 整 備 区 域 図 (8) 白 鳥 地 区 総 合 整 備 白 鳥 地 区 ( 約 110ha)は 熱 田 神 宮 の 北 西 に 位 置 し 地 区 内 には 白 鳥 御 陵 や 断 夫 山 古 墳 等 の 歴 史 的 遺 産 が 数 多 く 残 る 堀 川 の 両 岸 に 広 がる 歴 史 性 豊 かな 地 区 である 本 地 区 は 営 林 局 ( 現 在 の 中 部 森 林 管 理 局 ) 白 鳥 貯 木 場 を 中 心 に 古 くから 木 材 集 散 地 として 発 展 してきたが 社 会 経 済 情 勢 の 変 化 により 木 材 関 連 産 業 等 の 土 地 利 用 転 換 の 機 運 が 高 まり また 都 心 近 く( 栄 から 南 へ 約 4 km)に 位 置 し 交 通 の 便 が 良 いにもかかわらず 人 口 の 減 少 高 齢 化 が 進 み 商 工 業 活 動 は 横 ばいの 傾 向 にあった これらの 課 題 に 対 処 するため 昭 和 62 年 度 に 73.2ha

について 建 設 大 臣 ( 現 在 の 国 土 交 通 大 臣 )の 整 備 計 画 の 承 認 を 得 て 良 好 な 住 宅 の 建 設 と 公 共 施 設 の 整 備 を 総 合 的 に 行 う 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 促 進 事 業 に 着 手 した 本 事 業 は 貯 木 場 跡 地 旧 国 鉄 白 鳥 貨 物 駅 跡 地 の 土 地 利 用 転 換 を 機 に 熱 田 の 町 と 堀 川 をよみがえらせ 堀 川 を 軸 に 歴 史 と 新 しい 都 市 文 化 の 融 合 を 図 り 21 世 紀 に 向 けて 地 域 の 活 性 化 と 住 環 境 を 向 上 させ 歴 史 と 水 と 緑 に 囲 まれた 魅 力 あるまちづくりをめざすものである 整 備 の 基 本 方 針 は 以 下 のとおりである 都 心 周 辺 部 における 居 住 人 口 の 回 復 と 職 住 近 接 のために 魅 力 ある 都 市 型 住 宅 の 建 設 を 行 い 地 区 の 特 色 である 親 水 歴 史 空 間 と 有 機 的 に 構 成 された 親 水 公 園 住 区 と 呼 びうるような 魅 力 ある 居 住 空 間 を 形 成 する あわせて 木 造 家 屋 の 密 集 老 朽 地 区 を 整 備 する 人 が 住 み 働 き 憩 う 活 気 あるまちづくりのため に 土 地 の 高 度 利 用 を 図 り 住 機 能 と 商 機 能 の 複 合 化 を 推 進 するとともに 住 民 の 憩 いの 場 あるいは 活 性 化 のための 施 設 の 導 入 を 行 う 堀 川 親 水 空 間 の 創 出 とあわせて 歴 史 とのふれあい をかもしだす 歴 史 文 化 環 境 の 整 備 を 図 る また 地 下 鉄 日 比 野 駅 周 辺 において 白 鳥 地 区 の 玄 関 口 にふさわしい 魅 力 的 な 市 街 地 を 形 成 することを 目 的 と して 平 成 2 年 度 より 日 比 野 第 一 種 市 街 地 再 開 発 事 業 を 実 施 している ( 本 章 6-4(3)3 参 照 ) さらに 地 区 南 部 の 老 朽 木 造 住 宅 が 密 集 している 一 番 一 丁 目 地 区 において 生 活 道 路 の 整 備 老 朽 木 造 住 宅 の 改 善 をめざして 平 成 5 年 度 に 4.58ha についてコミュニ ティ 住 環 境 整 備 事 業 ( 現 在 の 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 ) を 実 施 し 平 成 19 年 度 に 完 了 した ( 第 2 編 第 14 章 14-4(3)4 参 照 ) 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 をはじめ 市 街 地 再 開 発 事 業 街 路 事 業 等 の 各 種 手 法 により 道 路 公 園 河 川 等 の 公 共 施 設 の 整 備 を 本 市 が 住 宅 の 建 設 を 主 に 住 宅 都 市 整 備 公 団 ( 現 在 の 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 )が 実 施 した 公 共 施 設 の 整 備 は 広 域 避 難 場 所 に 指 定 されている 白 鳥 公 園 ( 地 区 公 園 ) 日 比 野 交 差 点 と 高 蔵 交 差 点 ( 国 道 19 号 )をつなぎ 東 西 交 通 の 円 滑 化 を 図 る 雁 道 線 と 大 宝 線 の 整 備 日 比 野 交 差 点 と 一 番 一 丁 目 交 差 点 ( 国 道 1 号 )を つなぎ 南 北 交 通 の 円 滑 化 を 図 る 西 町 線 整 備 を 完 了 し(と もに 幹 線 街 路 ) 道 路 のネットワークの 拡 充 を 図 るととも に 平 成 7 年 度 に 事 業 認 可 を 得 て 大 宝 第 二 公 園 ( 街 区 公 園 ) を 整 備 して 公 園 の 適 正 配 置 に 努 めている また 堀 川 ( 一 級 河 川 )においては 河 川 改 修 にあわせて 水 辺 環 境 の 整 備 を 進 め 平 成 14 年 度 に 完 了 した( 緑 政 土 木 局 事 業 ) 住 宅 建 設 は 1,800 戸 の 計 画 に 対 し 住 宅 都 市 整 備 公 団 等 民 間 建 設 分 も 含 め 約 2,000 戸 を 整 備 した なお 白 鳥 地 区 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 促 進 事 業 は その 後 その 時 々の 市 街 地 整 備 住 宅 整 備 の 課 題 を 反 映 して 様 々な 事 業 制 度 が 創 設 され 何 度 かの 整 理 統 合 に よる 補 助 制 度 の 合 理 化 を 経 て 平 成 10 年 度 創 設 の 住 宅 市 街 地 整 備 総 合 支 援 事 業 に 集 約 され 平 成 14 年 度 に 事 業 を 終 了 した また 地 区 中 央 の 大 規 模 敷 地 は 平 成 元 年 度 に 開 催 さ れた 市 制 百 周 年 記 念 事 業 世 界 デザイン 博 覧 会 のメイン 会 場 として 利 用 され 現 在 その 跡 地 は 名 古 屋 国 際 会 議 場 を 含 む 白 鳥 記 念 広 場 として 整 備 され 人 と 情 報 の 交 流 の 場 として 利 用 されている 白 鳥 地 区 総 合 整 備 区 域 白 鳥 地 区 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 促 進 事 業 区 域 日 比 野 市 街 地 再 開 発 事 業 区 域 一 番 一 丁 目 コミュニティ 住 環 境 整 備 事 業 区 域 図 2-6-21 白 鳥 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(9) 千 種 台 地 区 総 合 整 備 千 種 台 地 区 ( 約 100ha)は 東 部 丘 陵 地 に 位 置 し 豊 かな 緑 と 変 化 のある 地 形 とに 恵 まれ また 今 池 池 下 等 の 都 心 地 域 にも 近 く 住 宅 地 として 恵 まれた 立 地 条 件 にあ る 本 地 区 では 戦 後 の 住 宅 難 を 解 消 するため 昭 和 24 年 以 来 約 20 年 間 にわたって 市 営 住 宅 や 名 古 屋 市 住 宅 供 給 公 社 による 賃 貸 住 宅 や 分 譲 住 宅 の 供 給 が 行 われ 昭 和 40 年 までに 地 区 内 の 住 宅 供 給 は 約 2,500 戸 を 数 え 市 内 の 住 宅 団 地 の 中 でも 最 大 規 模 のものが 形 成 されていた しかし 地 区 内 の 公 的 住 宅 は 戦 災 による 膨 大 な 住 宅 不 足 の 中 で 緊 急 的 な 処 置 により 供 給 されており これら 古 い 公 的 住 宅 が 新 しい 住 要 求 に 対 応 するための 住 宅 改 善 施 策 はなかなか 進 まず 長 期 的 な 観 点 から 建 替 え 計 画 が 必 要 であった また 地 区 内 に 地 下 鉄 延 伸 が 計 画 され 周 辺 を 含 めた 千 種 台 地 区 を 一 体 的 に 整 備 することが 望 まれた そのため 昭 和 60 年 度 に 千 種 台 地 区 住 環 境 整 備 調 査 を 実 施 した 後 昭 和 61 年 度 に 千 種 台 地 区 住 宅 整 備 基 本 構 想 案 を 策 定 し その 後 関 係 部 局 に 加 えて 学 識 経 験 者 等 を 交 えてより 具 体 的 な 検 討 を 行 い 平 成 元 年 度 に 千 種 台 地 区 住 宅 整 備 基 本 計 画 案 を 策 定 するとともに 関 係 者 等 への 説 明 会 を 実 施 し 平 成 3 年 度 から 千 種 台 ふれあいタウン 整 備 事 業 に 着 手 した 千 種 台 ふれあいタウン 整 備 事 業 は 市 営 住 宅 団 地 の 建 替 えにあわせて 豊 かな 自 然 環 境 を 生 かしつつ 高 齢 者 にも 配 慮 した 総 合 的 なまちづくりを 進 め 世 代 間 の 交 流 が 活 発 に 行 われ 心 の 豊 かさとふれあいのあるモデルタ ウンを 建 設 することを 目 的 としている この 事 業 では 地 区 計 画 などの 都 市 計 画 制 度 を 活 用 し て 土 地 の 高 度 利 用 を 図 り 各 種 の 公 共 施 設 や 道 路 公 園 等 の 整 備 をあわせて 行 っている ア 地 区 の 概 要 (ア) 所 在 地 千 種 区 自 由 ケ 丘 希 望 ケ 丘 霞 ケ 丘 ほか (イ) 面 積 約 100ha(うち 公 的 賃 貸 住 宅 34.63ha) (ウ) 公 的 賃 貸 住 宅 戸 数 ( 事 業 前 ) 市 営 住 宅 2,175 戸 公 社 賃 貸 住 宅 178 戸 県 職 員 住 宅 100 戸 (エ) 建 設 年 度 昭 和 26~54 年 イ 地 区 整 備 の 概 要 (ア) 建 設 住 宅 戸 数 市 営 住 宅 1,722 戸 公 社 住 宅 242 戸 (イ) 施 設 整 備 等 高 齢 者 福 祉 施 設 ( 特 別 養 護 老 人 ホーム デイサービス) 文 化 教 育 等 施 設 ( 大 学 ) センター 施 設 ( 商 業 施 設 定 期 借 地 権 付 分 譲 住 宅 ) 駅 前 広 場 自 転 車 駐 車 場 及 び 交 番 (ウ) 道 路 等 の 整 備 都 市 計 画 道 路 緑 の 散 策 路 保 全 緑 地 多 目 的 広 場 3 事 業 実 施 状 況 本 地 区 では 平 成 3 年 度 に 北 希 望 荘 の 建 替 事 業 に 着 手 し 平 成 19 年 度 にはセンター 地 区 に 定 期 借 地 権 付 分 譲 住 宅 の 建 設 を 含 めて 1,964 戸 の 新 住 宅 が 完 成 した この 新 住 宅 の 中 には 高 齢 者 専 用 住 宅 である 霞 ヶ 丘 などのシル バー 住 宅 67 戸 や 定 住 促 進 住 宅 32 戸 が 含 まれる 高 齢 者 福 祉 施 設 である なごやかハウス 希 望 ヶ 丘 は 平 成 8 年 度 に 完 成 し 平 成 15 年 度 の 地 下 鉄 4 号 線 自 由 ヶ 丘 駅 の 開 業 にあわせて センター 地 区 には 商 業 施 設 及 び 駅 前 広 場 が 整 備 された また 文 化 教 育 等 施 設 として 平 成 21 年 度 には 愛 知 工 業 大 学 が 開 校 し 平 成 25 年 度 には 自 由 ヶ 丘 交 番 が 地 下 鉄 駅 近 傍 に 移 転 した なお 本 事 業 は 平 成 27 年 度 に 完 了 予 定 図 2-6-22 千 種 台 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(10) 神 宮 東 地 区 総 合 整 備 神 宮 東 地 区 ( 約 120ha)は 熱 田 神 宮 の 東 側 に 位 置 し 戦 前 から 大 規 模 内 陸 工 業 地 帯 を 形 成 していた また 地 区 内 は 復 興 土 地 区 画 整 理 事 業 により 幹 線 道 路 などの 基 盤 整 備 は 完 了 していたが 一 部 の 地 区 では 木 造 家 屋 が 密 集 していた このため 昭 和 50 年 前 後 から 工 場 の 地 区 外 転 出 が 始 ま ったのを 契 機 として 土 地 の 高 度 利 用 上 防 災 上 の 課 題 に 対 処 すべく 次 のような 整 備 の 基 本 方 針 を 立 てた 安 全 な 避 難 地 の 確 保 による 都 市 防 災 機 能 の 向 上 職 住 近 接 化 を 目 的 とした 定 住 性 のある 住 宅 地 の 形 成 都 市 魅 力 増 大 のため 広 域 的 視 野 に 立 った 公 共 公 益 施 設 の 導 入 この 方 針 により 土 地 の 高 度 利 用 を 促 進 し 都 市 機 能 の 更 新 を 図 るため 建 設 省 ( 現 在 の 国 土 交 通 省 )の 制 度 要 綱 に 基 づき 昭 和 54 年 度 に 52.6ha について 良 好 な 住 宅 の 建 設 と 公 共 施 設 の 整 備 を 総 合 的 に 行 う 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 促 進 事 業 のモデル 地 区 として 建 設 大 臣 の 整 備 計 画 の 承 認 を 得 て 事 業 に 着 手 した なお 神 宮 東 地 区 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 促 進 事 業 は 平 成 6 年 度 に 他 の 事 業 を 統 合 して 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 事 業 に 名 称 変 更 をし さらに 平 成 7 年 度 からは 大 都 市 地 域 における 住 宅 及 び 住 宅 地 の 供 給 の 促 進 に 関 する 特 別 措 置 法 の 改 正 に 伴 い 創 設 された 都 心 共 同 住 宅 供 給 事 業 に 位 置 づけられた また 地 区 南 部 の 三 本 松 花 表 地 区 において 防 災 機 能 の 向 上 を 目 指 して 昭 和 57 年 度 より 都 市 防 災 不 燃 化 促 進 事 業 を 実 施 し 平 成 8 年 度 に 完 了 した ( 第 2 編 第 14 章 14-3(1) 参 照 ) 特 定 住 宅 市 街 地 総 合 整 備 促 進 事 業 により 道 路 公 園 河 川 下 水 道 等 の 公 共 施 設 の 整 備 を 名 古 屋 市 が 住 宅 の 建 設 を 主 に 住 宅 都 市 整 備 公 団 ( 現 在 の 独 立 行 政 法 人 都 市 再 生 機 構 )が 実 施 した 広 域 避 難 場 所 として 指 定 されている 神 宮 東 公 園 ( 地 区 公 園 ) 歩 行 者 の 安 全 に 配 慮 した 神 宮 東 1 号 線 を 始 めとす る 区 画 街 路 地 区 中 央 を 南 北 につなぐ 自 転 車 歩 行 者 専 用 道 路 の 三 本 松 線 ( 特 殊 街 路 ) 等 公 共 施 設 を 整 備 した 住 宅 の 建 設 は 計 画 2,400 戸 の 内 住 宅 都 市 整 備 公 団 等 により 約 1,870 戸 を 整 備 した 図 2-6-23 神 宮 東 地 区 総 合 整 備 区 域 図

(11) 築 地 地 区 総 合 整 備 築 地 地 区 ( 約 250ha)は 名 古 屋 の 都 心 部 から 南 へ 約 8km 離 れた 港 区 の 東 部 に 位 置 し 周 囲 を 港 北 緑 地 中 川 運 河 堀 川 で 囲 まれた 区 域 である 明 治 以 降 名 古 屋 港 の 後 背 地 として 発 展 したが 昭 和 30 年 代 以 降 港 湾 機 能 の 近 代 化 コンテナ 化 により ガ ーデンふ 頭 は 港 全 体 の 中 で 相 対 的 に 港 湾 機 能 が 低 下 し これに 伴 い 地 区 の 人 口 も 減 少 し 商 業 業 務 などの 面 で 大 きく 影 響 を 受 けるようになった 本 事 業 はこうした 状 況 を 受 け 地 区 特 有 の 問 題 解 決 を 図 るとともに 名 古 屋 の 海 の 玄 関 にふさわしい 市 民 に 親 しまれる 港 まちづくりをめざし 種 々の 手 法 を 用 いて 総 合 的 な 整 備 を 図 るものである ア 江 川 線 街 路 事 業 未 拡 幅 部 分 の 用 地 買 収 及 び 緑 道 整 備 ( 延 長 1,817m 幅 員 50m) イ 名 古 屋 港 線 街 路 事 業 未 拡 幅 部 分 の 用 地 買 収 及 び 歩 道 整 備 ( 延 長 1,570m 幅 員 15m) ウ 歩 行 者 系 道 路 整 備 歩 行 者 の 安 全 道 路 環 境 の 改 善 のためのコミュニ ティ 道 路 の 整 備 ( 延 長 5,418m) エ 浜 密 集 住 宅 市 街 地 整 備 促 進 事 業 生 活 道 路 の 拡 幅 に 伴 う 老 朽 住 宅 の 改 善 コミュニ ティ 住 宅 公 園 集 会 所 等 の 整 備 ( 面 積 7.1ha) オ 築 地 第 一 種 市 街 地 再 開 発 事 業 江 川 線 沿 道 の 高 度 利 用 と 港 橋 地 区 のシンボル 核 施 設 としてのビル( 住 宅 棟 12 階 商 業 業 務 施 設 棟 8 階 )を 建 設 ( 面 積 0.47ha) カ 築 地 口 地 区 再 開 発 促 進 事 業 江 川 線 の 移 転 促 進 を 図 るため 建 物 を 共 同 で 建 設 す る 権 利 者 に 対 し 調 査 設 計 費 等 を 助 成 ( 面 積 0.5ha 3 地 区 ) キ 築 地 ポートタウン 計 画 の 推 進 当 地 区 では 港 湾 物 流 機 能 の 沖 合 展 開 等 周 辺 を 取 り 巻 く 環 境 変 化 に 対 応 するため 名 古 屋 港 管 理 組 合 と 共 に 土 地 利 用 転 換 や 市 民 に 親 しまれる 港 まちづくりを 促 進 している 名 古 屋 港 管 理 組 合 と 共 同 で 策 定 した 築 地 ポートタウン 計 画 ( 平 成 3 年 度 策 定 平 成 19 年 度 見 直 し)は 住 民 企 業 行 政 が 共 通 の 目 標 を 持 ち 連 携 しながら 港 まちづくりを 進 めていくための 指 針 とし て 活 用 されている 前 回 の 見 直 しからの 社 会 情 勢 の 変 化 や 平 成 23 年 12 月 に 策 定 された 名 古 屋 市 都 市 計 画 マスタープランで 当 地 域 が 重 点 地 域 に 位 置 づけられていることを 受 け 多 様 な 主 体 の 参 画 で 取 り 組 む 地 域 まちづくりをめざし 港 まちづくり 連 絡 会 に 専 門 部 会 を 設 置 し 平 成 25 年 度 から 計 画 の 見 直 しに 取 り 組 んでいる 凡 例 1 江 川 線 街 路 事 業 2 名 古 屋 港 線 街 路 事 業 3 築 地 第 一 種 市 街 地 再 開 発 事 業 4 築 地 口 地 区 再 開 発 促 進 事 業 5 浜 密 集 住 宅 市 街 地 整 備 促 進 事 業 6 歩 行 者 系 道 路 等 整 備 7 ウォーターフロント 整 備 8 キャナルモール 整 備 9 港 橋 広 場 公 園 10 都 市 景 観 整 備 地 区 11 名 四 国 道 沿 道 環 境 対 策 12 築 地 ポートタウン 地 区 図 2-6-24 築 地 地 区 総 合 整 備 区 域 図