佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 平 成 19 年 3 月 佐 賀 県 県 土 づくり 本 部 建 築 住 宅 課
目 次 はじめに 1 第 1 章 計 画 の 概 要 1. 計 画 策 定 の 趣 旨 3 2. 計 画 策 定 の 位 置 づけ 3 3. 計 画 の 期 間 4 4. 計 画 の 基 本 構 成 4 第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 1. 想 定 される 地 震 規 模 と 被 害 の 状 況 5 2. 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 11 第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 1. 耐 震 診 断 改 修 の 促 進 に 係 る 基 本 的 な 取 組 み 方 針 15 2. 耐 震 改 修 促 進 に 向 けた 役 割 分 担 16 第 4 章 耐 震 改 修 促 進 のための 総 合 的 な 取 組 み 第 1 節 耐 震 化 の 促 進 を 図 るための 施 策 17 1) 耐 震 化 に 関 する 啓 発 及 び 知 識 の 普 及 19 2) 耐 震 化 を 促 進 するための 環 境 整 備 25 3) 耐 震 化 を 促 進 するための 支 援 策 31 4) 総 合 的 な 安 全 対 策 に 関 する 取 組 み 37 5) 公 共 建 築 物 の 耐 震 化 の 取 組 み 44 第 2 節 法 に 基 づく 耐 震 改 修 促 進 のための 指 導 等 46 1) 指 導 等 の 考 え 方 47 2) 耐 震 改 修 促 進 法 による 指 導 等 の 実 施 48 3) 建 築 基 準 法 による 勧 告 又 は 命 令 等 の 実 施 50 第 3 節 その 他 耐 震 改 修 を 促 進 するための 事 項 51 1) 市 町 計 画 の 策 定 促 進 51 2) 計 画 推 進 組 織 の 構 築 52 参 考 資 料 53
はじめに はじめに 平 成 7 年 1 月 17 日 に 発 生 した 阪 神 淡 路 大 震 災 では 地 震 により 6,434 名 の 尊 い 犠 牲 者 と 約 24 万 棟 に 及 ぶ 住 宅 建 築 物 の 倒 壊 等 甚 大 な 被 害 をもたらした このうち 地 震 による 直 接 的 な 死 者 数 は 5,502 人 であり さらにこの 約 9 割 の 4,831 人 が 住 宅 建 築 物 の 倒 壊 等 によるものであっ た この 教 訓 を 踏 まえ 国 は 平 成 7 年 10 月 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 ( 以 下 耐 震 改 修 促 進 法 という 平 成 7 年 12 月 より 施 行 )を 制 定 し 建 築 物 の 耐 震 化 に 取 り 組 んできた しかし 近 年 平 成 16 年 10 月 の 新 潟 中 越 地 震 平 成 17 年 3 月 の 福 岡 県 西 方 沖 地 震 など 大 地 震 が 頻 発 しており わが 国 において 大 地 震 はいつどこで 発 生 してもおかしくないとの 認 識 が 広 が っている このように 建 築 物 の 地 震 対 策 が 緊 急 の 課 題 とされるなか 中 央 防 災 会 議 の 地 震 防 災 戦 略 地 震 防 災 推 進 会 議 の 提 言 等 を 踏 まえ 耐 震 改 修 促 進 法 が 平 成 17 年 11 月 7 日 に 改 正 された これを 受 け 政 令 や 省 令 及 び 関 連 する 国 土 交 通 省 告 示 が 平 成 18 年 1 月 26 日 から 施 行 された この 法 改 正 において 国 による 基 本 方 針 の 作 成 地 方 公 共 団 体 による 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 が 位 置 づけられるとともに 国 民 の 建 築 物 の 地 震 に 対 する 安 全 性 確 保 等 についての 努 力 義 務 が 明 文 化 された また 耐 震 関 係 規 定 に 適 合 しない 特 定 建 築 物 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 についての 指 導 助 言 や 必 要 な 指 示 さらに 倒 壊 の 危 険 性 が 高 い 建 築 物 に 対 する 改 修 命 令 ( 建 築 基 準 法 に 基 づく) などの 措 置 が 講 じられることとなった 本 県 においても 当 該 法 律 改 正 及 び 国 の 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 基 本 的 な 方 針 ( 基 本 方 針 : 平 成 18 年 1 月 )を 踏 まえ 将 来 発 生 が 懸 念 される 大 地 震 に 対 する 備 えとして 県 内 の 官 公 署 病 院 学 校 集 会 施 設 その 他 多 数 の 利 用 がある 建 築 物 ( 特 定 建 築 物 ) 避 難 施 設 となる 建 築 物 をはじめ 昭 和 56 年 の 建 築 基 準 法 改 正 による 新 耐 震 基 準 施 行 以 前 に 建 てられた 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 を 促 進 するため 耐 震 性 向 上 に 関 する 総 合 的 な 施 策 の 基 本 とな る 佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 定 めるものである なお 耐 震 化 の 取 組 については 次 期 計 画 を 策 定 するまでは 本 計 画 によることとし 本 計 画 に 記 載 している 耐 震 改 修 促 進 法 の 条 文 等 については 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 ( 平 成 25 年 法 律 第 20 号 )により 読 み 替 えるものとする 以 下 に 耐 震 改 修 促 進 法 改 正 の 概 要 を 示 す 特 定 建 築 物 ( 法 第 6 条 ) 次 に 掲 げる 建 築 物 のうち 地 震 に 対 する 安 全 性 に 係 る 建 築 基 準 法 又 はこれに 基 づく 命 令 若 しく は 条 例 の 規 定 ( 耐 震 関 係 規 定 )に 適 合 しない 建 築 物 で 同 法 第 三 条 第 二 項 の 規 定 ( 法 令 等 適 用 の 際 現 に 存 する 建 築 物 敷 地 建 築 修 繕 若 しくは 模 様 替 の 工 事 中 の 建 築 物 敷 地 についての 適 用 除 外 )の 適 用 を 受 けているもの 一 学 校 体 育 館 病 院 劇 場 観 覧 場 集 会 場 展 示 場 百 貨 店 事 務 所 老 人 ホームその 他 多 数 の 者 が 利 用 する 建 築 物 で 政 令 で 定 めるものであって 政 令 で 定 める 規 模 以 上 のもの 二 火 薬 類 石 油 類 その 他 政 令 で 定 める 危 険 物 であって 政 令 で 定 める 数 量 以 上 のものの 貯 蔵 場 又 は 処 理 場 の 用 途 に 供 する 建 築 物 三 地 震 によって 倒 壊 した 場 合 においてその 敷 地 に 接 する 道 路 の 通 行 を 妨 げ 多 数 の 者 の 円 滑 な 避 難 を 困 難 とするおそれがあるものとして 政 令 で 定 める 建 築 物 であって その 敷 地 が 前 条 第 三 項 第 一 号 の 規 定 により 都 道 府 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 に 記 載 された 道 路 に 接 するもの 1
佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 耐 震 改 修 促 進 法 改 正 の 概 要 耐 震 改 修 促 進 法 の 制 定 ( 平 成 7 年 10 月 ) 新 潟 県 中 越 地 震 や 福 岡 県 西 方 沖 地 震 など 大 地 震 の 頻 発 どこで 地 震 が 発 生 してもおかしくない 状 況 東 海 地 震 東 南 海 南 海 地 震 首 都 直 下 地 震 等 の 発 生 の 切 迫 性 いつ 地 震 が 発 生 してもおかしくない 状 況 中 央 防 災 会 議 地 震 防 災 戦 略 東 海 東 南 海 南 海 地 震 の 死 者 数 等 を 10 年 後 半 減 地 震 防 災 推 進 会 議 の 提 言 住 宅 及 び 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 の 目 標 約 75% 9 割 耐 震 改 修 促 進 法 の 改 正 計 画 的 な 耐 震 化 の 推 進 国 は 基 本 方 針 を 作 成 し 地 方 公 共 団 体 は 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 作 成 都 道 府 県 義 務 づけ 市 町 村 努 力 義 務 改 正 の ポ イ ン ト 建 築 物 に 対 する 指 導 等 の 強 化 道 路 を 閉 塞 させる 住 宅 建 築 物 に 指 導 助 言 を 実 施 地 方 公 共 団 体 による 指 示 等 の 対 象 に 学 校 老 人 ホーム 等 を 追 加 地 方 公 共 団 体 の 指 示 に 従 わない 特 定 建 築 物 を 公 表 倒 壊 の 危 険 性 の 高 い 特 定 建 築 物 については 建 築 基 準 法 により 改 修 を 命 令 支 援 措 置 の 拡 充 耐 震 改 修 計 画 の 認 定 対 象 に 一 定 の 改 築 を 伴 う 耐 震 改 修 工 事 等 を 追 加 耐 震 改 修 支 援 センターによる 耐 震 改 修 に 係 る 情 報 提 供 等 効 果 地 震 による 死 者 数 経 済 被 害 が 減 少 東 海 地 震 の 被 害 の 軽 減 ( 耐 震 化 の 効 果 ) 東 南 海 南 海 地 震 の 被 害 の 軽 減 ( 耐 震 化 の 効 果 ) 効 死 者 数 :6700 人 3200 人 死 者 数 :6600 人 2900 人 経 済 被 害 :11.6 兆 円 減 少 経 済 被 害 :18.8 兆 円 減 少 果 建 築 物 の 耐 震 化 により 緊 急 輸 送 道 路 や 避 難 路 が 確 保 仮 設 住 宅 やがれきの 減 少 が 図 られ 早 期 の 復 旧 復 興 に 寄 与 2
第 1 章 計 画 の 概 要 第 1 章 計 画 の 概 要 1. 計 画 策 定 の 趣 旨 佐 賀 県 では 耐 震 改 修 促 進 法 の 改 正 を 受 けて 地 震 による 建 築 物 の 倒 壊 等 の 被 害 から 県 民 の 生 命 身 体 及 び 財 産 を 保 護 するため 県 市 町 及 び 建 築 関 係 団 体 等 が 連 携 して 既 存 建 築 物 の 耐 震 診 断 耐 震 改 修 を 総 合 的 かつ 計 画 的 に 促 進 するための 枠 組 みを 定 めることを 目 的 として 佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 を 策 定 する 2. 計 画 策 定 の 位 置 づけ 本 計 画 は 耐 震 改 修 促 進 法 に 定 められた 基 本 方 針 に 基 づき 作 成 するもので 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るため 耐 震 化 の 目 標 や 施 策 地 震 に 対 する 安 全 性 の 啓 発 普 及 や 措 置 等 の 事 項 を 定 め 県 内 の 耐 震 診 断 改 修 の 促 進 に 関 する 施 策 の 方 向 性 を 示 すマスタープランとして 位 置 づける また 策 定 においては 佐 賀 県 地 域 防 災 計 画 等 に 定 められている 防 災 関 連 施 策 等 を 踏 まえるとともに 佐 賀 県 住 宅 マスタープラン 等 における 住 宅 施 策 との 整 合 を 図 るものとす る 災 害 対 策 基 本 法 防 災 基 本 計 画 ( 中 央 防 災 会 議 ) 第 2 編 震 災 対 策 編 3. 地 震 に 強 いまちづくり (2) 建 築 物 の 安 全 改 正 耐 震 改 修 促 進 法 国 の 基 本 方 針 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 を 図 るための 基 本 的 な 方 針 住 生 活 基 本 法 住 生 活 基 本 計 画 ( 全 国 計 画 ) 佐 賀 県 地 域 防 災 計 画 佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 佐 賀 県 住 宅 マスタープラン 耐 震 改 修 促 進 のためのマスタープラン 計 画 的 な 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 促 進 ( 支 援 ) 地 震 に 対 する 安 全 性 の 向 上 に 関 する 啓 発 普 及 市 町 地 域 防 災 計 画 地 域 の 実 情 を 反 映 した 耐 震 改 修 促 進 のための 実 施 計 画 市 町 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 防 災 対 策 住 宅 施 策 県 内 の 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 3
佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 3. 計 画 の 期 間 本 計 画 は 平 成 19 年 度 から 平 成 27 年 度 までの 9 年 間 を 計 画 期 間 とし 耐 震 化 の 目 標 と 目 標 達 成 に 向 けた 取 組 みを 明 らかにする なお 今 後 の 社 会 経 済 情 勢 の 変 化 等 を 考 慮 し 計 画 期 間 中 であっても 必 要 に 応 じて 計 画 の 見 直 しを 行 うものとする 4. 計 画 の 基 本 構 成 本 計 画 の 基 本 構 成 は 以 下 のとおりとする 佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 構 成 第 1 章 計 画 の 概 要 第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 第 4 章 耐 震 改 修 促 進 のための 総 合 的 な 取 組 み 第 1 節 耐 震 化 の 促 進 を 図 るための 施 策 第 2 節 法 に 基 づく 耐 震 改 修 促 進 のための 指 導 等 第 3 節 その 他 耐 震 改 修 を 促 進 するための 事 項 4
第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 1. 想 定 される 地 震 規 模 と 被 害 の 状 況 佐 賀 県 地 域 防 災 会 議 が 作 成 した 佐 賀 県 地 域 防 災 計 画 ( 震 災 編 ) による 想 定 地 震 及 び 被 害 想 定 を 示 す 1) 地 震 に 関 する 佐 賀 県 の 特 性 (1) 地 質 等 の 状 況 軟 弱 地 盤 地 帯 にある 県 南 部 は 地 震 動 の 増 幅 による 相 当 規 模 の 被 害 が 懸 念 されている 県 南 部 の 大 部 分 を 占 める 佐 賀 平 野 白 石 平 野 は 軟 弱 な 沖 積 層 が 広 がり 自 然 排 水 が 困 難 な 日 本 有 数 の 軟 弱 地 盤 地 帯 となっている また 県 西 部 の 丘 陵 地 帯 から 東 松 浦 半 島 の 上 場 台 地 にかけ た 地 域 は 地 質 的 にもろい この 有 明 海 に 面 する 地 域 では 軟 弱 な 有 明 粘 土 層 が 分 布 し 地 震 動 の 増 幅 による 相 当 規 模 の 被 害 が 懸 念 されている また 県 内 の 建 物 の 多 くが 堆 積 岩 類 上 に 分 布 しており 建 物 自 身 の 耐 震 対 策 とともに 地 盤 条 件 を 考 慮 した 総 合 的 な 対 策 が 重 要 である 地 質 <その 他 の 値 すべて> 埋 立 地 堆 積 岩 類 変 成 岩 類 水 域 火 成 岩 類 土 地 分 類 図 ( 旧 国 土 庁 )より 作 成 各 市 町 地 形 図 より 作 成 5 緊 急 輸 送 道 路 国 道 主 要 地 方 道 県 道! 建 物
佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 (2) 活 断 層 の 状 況 県 内 に 影 響 を 与 える 活 断 層 は 福 岡 県 の 水 縄 断 層 を 除 き 確 実 度 活 動 度 ともに 小 さい 佐 賀 県 内 において 影 響 を 与 えると 思 われる 活 断 層 は 下 表 及 び 下 図 に 示 されるとおりであり 福 岡 県 の 警 固 断 層 水 縄 断 層 を 除 いて 県 内 のものは 確 実 度 活 動 度 ともに 小 さいものとなってい る 活 断 層 名 所 在 地 長 さ 確 実 度 活 動 度 川 久 保 断 層 佐 賀 市 大 和 町 8.8km Ⅱ~Ⅲ 男 女 神 社 付 近 佐 賀 市 三 日 月 町 3.5km Ⅱ~Ⅲ 真 名 子 ~ 荒 谷 峠 付 近 唐 津 市 福 岡 県 6.0km Ⅱ 西 葉 (さえ) 断 層 鹿 島 市 3.5km Ⅱ C 水 縄 (みのう) 断 層 福 岡 県 24.1km Ⅰ Ⅱ B C 警 固 (けご) 断 層 福 岡 県 福 岡 市 ~ 太 宰 府 市 18.5km Ⅰ C ( 注 ) 確 実 度 Ⅰ: 活 断 層 であることが 確 実 なもの Ⅱ: 活 断 層 であると 推 定 されるもの Ⅲ : 活 断 層 の 疑 いのある 形 状 活 動 度 A : 第 四 紀 における 平 均 変 位 速 度 1~10m/ 千 年 B : 0.1~1m/ 千 年 C : 0.1m 以 下 / 千 年 出 典 : 活 断 層 研 究 会 編 新 編 日 本 の 活 断 層 ( 東 京 大 学 出 版 会 1991 年 ) 福 岡 県 消 防 防 災 安 全 課 福 岡 県 の 地 震 に 関 する 防 災 アセスメント 調 査 報 告 書 警 固 断 層 系 の 調 査 結 果 県 内 及 び 周 辺 の 活 断 層 真 名 子 ~ 荒 谷 峠 付 近 警 固 断 層 川 久 保 断 層 水 縄 断 層 男 女 神 社 付 近 西 葉 断 層 6
第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 (3) 既 往 地 震 の 状 況 これまで 大 規 模 地 震 の 発 生 はなかったが 福 岡 県 西 方 沖 地 震 では 震 度 6 弱 を 記 録 した 佐 賀 県 においては 平 成 16 年 までは 大 規 模 な 地 震 の 発 生 はなく 頻 度 として 年 3 回 程 度 震 度 3 以 下 がほとんどであったが 平 成 17 年 3 月 20 日 に 発 生 した 地 震 ( 震 央 : 福 岡 県 西 方 沖 )で は みやき 町 において 県 内 で 初 めて 震 度 6 弱 を 記 録 し 他 の 市 町 においても 震 度 5 強 ~4を 観 測 した 本 県 における 過 去 の 主 要 被 害 地 震 は 下 表 のとおりである 発 生 年 月 日 679 年 - 月 - 日 ( 天 武 7 年 ) 1700 年 4 月 15 日 ( 元 禄 13 年 2 月 26 日 ) 1703 年 6 月 22 日 ( 元 禄 16 年 5 月 9 日 ) 1769 年 8 月 29 日 ( 明 和 6 年 7 月 28 日 ) 1792 年 5 月 21 日 ( 寛 政 4 年 4 月 1 日 ) 1831 年 11 月 14 日 ( 天 保 2 年 10 月 11 日 ) 1889 年 7 月 28 日 ( 明 治 22 年 ) 1898 年 8 月 10~12 日 ( 明 治 31 年 ) 1929 年 8 月 8 日 ( 昭 和 4 年 ) 1931 年 11 月 2 日 ( 昭 和 6 年 ) 1946 年 12 月 21 日 ( 昭 和 21 年 ) 1966 年 11 月 12 日 ( 昭 和 41 年 ) 1968 年 4 月 1 日 ( 昭 和 43 年 ) 1987 年 3 月 18 日 ( 昭 和 62 年 ) 2001 年 3 月 24 日 ( 平 成 13 年 ) 2005 年 3 月 20 日 ( 平 成 17 年 ) 震 央 地 名 筑 紫 国 地 震 の 規 模 (マク ニチュート ) 6.5~7.5 記 家 屋 倒 壊 多 く 幅 6m 長 さ10kmの 地 割 れを 生 ず 壱 岐 対 馬 7.0 佐 賀 平 戸 ( 瓦 落 つ) 有 感 小 城 不 明 古 湯 温 泉 の 城 山 崩 れ 温 泉 埋 まる 日 向 豊 後 7.7 佐 嘉 表 も 大 地 震 町 屋 の 外 瓦 等 崩 落 川 原 小 路 屋 敷 大 破 雲 仙 岳 6.4 佐 賀 領 鹿 島 領 蓮 池 領 で 死 者 18 名 流 家 59 棟 ( 眉 山 崩 壊 による 津 波 被 害 ) 肥 前 6.1 肥 前 国 地 大 いに 震 い 佐 賀 城 石 垣 崩 れ 領 内 潰 家 多 し 熊 本 6.3 神 埼 郡 斉 郷 村 の 水 田 四 五 町 破 裂 して 黒 き 小 砂 噴 き 出 す 佐 賀 郡 藤 津 郡 杵 島 郡 で 家 屋 の 倒 壊 あり 福 岡 県 西 部 6.0 糸 島 地 震 唐 津 でラムネ 瓶 倒 れる 壁 面 に 亀 裂 福 岡 県 5.1 佐 賀 神 埼 両 郡 の 所 々で 壁 に 亀 裂 崖 崩 れ 三 瀬 雷 山 付 近 村 で 器 物 の 転 倒 日 向 灘 7.1 佐 賀 市 で 電 灯 線 切 断 の 小 被 害 南 海 道 沖 8.0 佐 賀 神 埼 杵 島 各 郡 で 家 屋 の 倒 壊 あり 佐 賀 地 方 も 瓦 が 落 ち 煙 突 が 倒 れたところもある 有 明 海 5.5 佐 賀 市 内 で 棚 の 上 のコップや 花 瓶 落 下 陶 器 店 の 大 皿 割 れる 神 埼 唐 津 でガラス 破 損 日 向 灘 7.5 佐 賀 市 及 び 佐 賀 神 埼 両 郡 で 高 圧 配 電 線 2か 所 切 断 家 庭 用 配 線 9か 所 切 断 日 向 灘 6.6 大 きな 被 害 なし 安 芸 灘 6.7 大 きな 被 害 なし 福 岡 県 西 方 沖 7.0 ( 資 料 ) 福 岡 管 区 気 象 台 要 報 第 25 号 ( 昭 和 45 年 3 月 ) 第 36 号 ( 昭 和 56 年 2 月 ) 佐 賀 県 災 異 誌 第 1 巻 (1964 年 3 月 ) 第 2 巻 (1974 年 3 月 ) 日 本 被 害 地 震 総 覧 (1996 年 ) 福 岡 管 区 気 象 台 災 害 時 自 然 現 象 報 告 書 2005 年 第 1 号 ( 平 成 17 年 4 月 ) 事 みやき 町 で 震 度 6 弱 を 観 測 人 的 被 害 重 傷 1 名 軽 傷 14 名 家 屋 被 害 半 壊 1 件 一 部 損 壊 136 件 7
佐 賀 県 耐 震 改 修 促 進 計 画 2) 想 定 される 地 震 規 模 活 動 すれば 被 害 が 最 大 となると 考 えられる 川 久 保 断 層 に 起 因 する 地 震 を 想 定 地 震 とする 佐 賀 県 地 域 防 災 計 画 では 震 災 等 被 害 シミュレーション 調 査 ( 平 成 7~8 年 度 ) に 基 づく 地 震 被 害 想 定 が 行 われており 以 下 のとおり 想 定 地 震 が 設 定 されている 想 定 地 震 震 源 川 久 保 断 層 系 規 模 M6.7 想 定 地 震 の 設 定 にあたっては 防 災 対 策 の 前 提 となるものであり 常 に 最 悪 の 事 態 の 発 生 を 考 慮 することが 必 要 なことから 確 実 度 活 動 度 とも 小 さいが 県 内 の 活 断 層 の 中 で 延 長 が 最 も 長 く 活 動 すれば 被 害 が 最 大 となると 考 えられる 川 久 保 断 層 が 男 女 神 社 付 近 の 断 層 まで 伸 びてい ると 仮 定 し それに 起 因 する 地 震 を 想 定 地 震 としている なお この 設 定 は 川 久 保 断 層 が 将 来 地 震 を 起 こすという 予 測 や 可 能 性 を 示 唆 したものではない 想 定 地 震 県 全 体 の 被 害 が 最 も 大 きいとされる 川 久 保 断 層 系 を 震 源 に 想 定 マグニチュード 6.7 の 地 震 が 生 じたことを 想 定 川 久 保 断 層 系 東 は 日 の 隈 山 付 近 まで 延 びている 可 能 性 があり 西 は 男 女 神 社 付 近 の 断 層 とつながってい る 可 能 性 がある この 拡 がりを 仮 定 すると マグニチュード 6.7 となり 大 きな 被 害 が 佐 賀 市 に 及 び 長 崎 自 動 車 道 や 長 崎 本 線 など 交 通 施 設 に 及 ぼす 影 響 も 甚 大 となる 可 能 性 がある 液 状 化 震 源 から 南 に 位 置 する 低 平 地 部 に 液 状 化 可 能 性 地 域 が 広 がる 液 状 化 危 険 度 の 高 い 地 域 : 佐 賀 市 神 埼 市 小 城 市 東 与 賀 町 川 副 町 白 石 町 1. 想 定 される 地 震 規 模 と 被 害 の 状 況 は 佐 賀 県 防 災 会 議 が 作 成 した 佐 賀 県 地 域 防 災 計 画 ( 第 3 編 震 災 対 策 ) ( 平 成 17 年 9 月 )による 8
第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 3) 想 定 される 被 害 の 状 況 佐 賀 市 に 被 害 が 集 中 し 県 内 避 難 者 数 は 約 7 万 人 うち 旧 佐 賀 市 は 約 3.7 万 人 と 想 定 される 前 述 の 想 定 地 震 によってもたらされる 予 想 震 度 分 布 及 び 液 状 化 予 測 分 布 は 以 下 のとおりであ る 予 想 震 度 分 布 地 表 面 加 速 度 については 震 源 の 川 久 保 断 層 系 よりも 北 部 では 山 間 部 で 地 盤 が 岩 盤 とな っているために 大 きいところでも250g al( 震 度 6 弱 相 当 ) 未 満 にとどまり 県 北 部 及 び 西 部 の 大 半 で150gal( 震 度 5 強 相 当 ) 未 満 になる 震 源 の 川 久 保 断 層 系 よりも 南 部 では 軟 弱 地 盤 が 大 半 を 占 めているため 大 きな 地 表 面 加 速 度 となる 特 に 佐 賀 市 中 部 小 城 市 北 部 神 埼 市 西 部 では 大 半 が350~450ga l( 震 度 6 強 相 当 ) 以 上 となる 250gal( 震 度 6 弱 相 当 ) 以 上 となる 地 域 は 県 の 低 平 地 部 全 域 に 広 がっている 液 状 化 予 測 分 布 予 想 震 度 分 布 データなし 震 度 階 5 弱 以 下 震 度 階 5 強 震 度 階 6 弱 震 度 階 6 強 震 度 階 7 液 状 化 予 測 分 布 震 源 の 川 久 保 断 層 系 の 南 に 位 置 する 低 平 地 部 に 液 状 化 の 可 能 性 がある 地 域 が 広 がってい る 特 に 佐 賀 市 神 埼 市 小 城 市 東 与 賀 町 川 副 町 白 石 町 あたりには 液 状 化 の 可 能 性 が 高 い 地 域 があるが これらの 地 域 は もともと 液 状 化 への 安 全 性 が 低 く 地 表 面 加 速 度 250 gal( 震 度 6 弱 相 当 ) 程 度 の 揺 れでも 液 状 化 する 可 能 性 が 高 い データなし 1.5 以 上 0.5~1.5: 危 険 度 小 0.0~0.5: 危 険 度 大 9
第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 想 定 地 震 によってもたらされる 建 築 物 大 破 数 及 び 人 的 被 害 数 ( 死 者 )の 県 内 の 分 布 状 況 は 下 図 のとおりである 建 築 物 大 破 数 ( 平 均 ) 人 的 被 害 数 死 者 ( 平 均 ) 上 記 予 測 結 果 に 基 づいて 想 定 される 主 な 被 害 は 下 表 のとおりである 想 定 被 害 の 概 況 ( 佐 賀 県 地 域 防 災 計 画 における 震 災 等 被 害 シミュレーション 調 査 ( 平 成 7~8 年 度 ) による 想 定 被 害 ) 川 久 保 断 層 が 動 いた 場 合 非 常 に 大 きな 被 害 が 県 内 に 生 じる 可 能 性 があることを 示 唆 佐 賀 市 ( 旧 市 )に 建 築 物 被 害 や 地 震 火 災 被 害 が 集 中 県 北 部 や 西 部 での 建 築 物 被 害 は 小 規 模 に 留 まり 被 害 が 大 きくなる 地 域 は 低 平 地 部 に 限 定 地 盤 条 件 による 揺 れの 違 いに 伴 う 建 築 物 被 害 の 想 定 から 考 えられる 県 内 避 難 者 数 は 約 7 万 人 うち 佐 賀 市 ( 旧 市 )は 約 3.7 万 人 被 害 項 目 被 害 数 量 建 築 物 被 害 大 破 数 平 均 7,663 件 [ 最 大 13,590 件 ] 中 破 数 平 均 38,624 件 [ 最 大 60,521 件 ] 炎 上 火 災 発 生 件 数 平 均 145 件 [ 最 大 262 件 ] 水 道 給 水 停 止 世 帯 戸 数 82,419 戸 ライフライン 被 害 電 力 供 給 停 止 需 要 家 数 148,357 戸 電 話 施 設 通 話 不 能 加 入 者 数 119,707 戸 建 築 物 倒 壊 死 者 数 平 均 228 人 [ 最 大 560 人 ] 人 的 被 害 による 負 傷 者 数 平 均 744 人 [ 最 大 1,828 人 ] 火 災 による 死 傷 者 2,734 人 ~3,068 人 避 難 者 数 約 7 万 人 注 1) 建 築 物 の 種 類 ( 木 造 鉄 骨 鉄 筋 )や 建 築 物 の 建 歴 ( 古 い 新 しい) 及 び 地 盤 の 種 類 ( 軟 弱 堅 固 液 状 化 を 考 慮 )で 被 災 の 確 率 を 算 出 2) 表 中 平 均 とは 平 均 的 な 被 害 として 最 大 とは 被 害 の 上 限 に 近 いものとして 考 えられる 数 値 3) 炎 上 火 災 件 数 は 冬 の 夕 方 で 住 民 による 初 期 消 火 で 消 火 できない 火 災 の 発 生 件 数 を 算 出 4) ライフライン 被 害 のうち 水 道 は 水 道 管 の 種 類 管 径 延 長 地 盤 などにより 被 災 確 率 を 算 出 また 電 力 電 話 は 電 柱 の 倒 壊 架 空 線 地 中 線 の 断 線 などにより 被 災 を 評 価 5) 人 的 被 害 は 過 去 の 地 震 統 計 から 家 屋 の 被 災 率 と 人 的 被 災 率 の 相 関 関 係 から 算 出 また 火 災 による 死 傷 者 については 予 想 震 度 が6 強 以 上 となる 佐 賀 市 小 城 市 の 人 口 集 中 地 区 を 対 象 とした 数 値 10
第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 2. 耐 震 化 の 現 状 と 目 標 1) 目 標 設 定 の 考 え 方 佐 賀 県 では 国 の 基 本 方 針 の 被 害 を 半 減 させる ことを 前 提 とし 国 と 同 様 に 平 成 27 年 度 の 耐 震 化 率 の 目 標 を90%としながら 建 物 の 用 途 役 割 を 考 慮 し 重 点 目 標 を 設 定 する 目 標 設 定 の 基 本 的 な 考 え 方 国 に 準 拠 した 総 括 的 な 目 標 の 設 定 重 点 的 かつ 優 先 的 に 取 り 組 むべき 建 築 物 の 戦 略 的 な 目 標 設 定 2) 防 災 上 重 要 な 建 物 の 現 状 と 目 標 防 災 上 重 要 な 建 物 の 耐 震 化 率 の 目 標 :100%( 平 成 27 年 度 末 ) 地 域 防 災 計 画 に 位 置 づけられた 次 の 建 物 については 建 物 利 用 者 の 身 体 生 命 財 産 を 守 る 以 外 に 地 震 発 生 後 の 災 害 対 策 拠 点 機 能 救 助 救 急 医 療 等 拠 点 機 能 や 避 難 収 容 施 設 と しての 重 要 な 役 割 がある そのため これらの 建 物 の 耐 震 性 の 確 保 は 非 常 に 重 要 であること から 特 定 建 築 物 に 限 らず 特 定 建 築 物 以 外 の 建 物 についても 耐 震 化 率 の 目 標 を100%とす る 防 災 上 重 要 な 建 築 物 施 設 の 設 定 の 視 点 建 築 物 の 主 な 用 途 目 標 災 害 応 急 対 策 に 必 要 な 建 築 物 ( 拠 点 施 設 ) 本 庁 舎 出 先 庁 舎 警 察 署 等 救 護 活 動 に 必 要 な 建 築 物 ( 救 護 施 設 ) 消 防 関 係 施 設 保 健 福 祉 事 務 所 病 院 等 避 難 所 として 位 置 づけられた 建 築 物 ( 避 難 施 公 民 館 集 会 施 設 学 校 等 100% 設 ) 主 な 用 途 全 棟 数 S57 以 降 建 築 棟 数 S56 以 前 建 築 棟 数 耐 震 化 率 の 推 計 H18 年 現 在 拠 点 施 設 本 庁 舎 出 先 庁 舎 警 察 署 等 111 41 70 64.0% 救 護 施 設 消 防 関 係 施 設 保 健 福 祉 事 務 所 病 院 等 243 168 75 84.4% 避 難 施 設 公 民 館 集 会 施 設 学 校 等 1,349 589 760 68.3% これらの 建 物 については 早 期 の 耐 震 改 修 を 促 進 する 必 要 があることから 耐 震 診 断 につ いては 平 成 23 年 までに 終 了 することを 目 標 とし 耐 震 改 修 についても 診 断 結 果 に 応 じ 早 期 の 耐 震 改 修 の 実 施 を 促 進 していく 耐 震 化 率 の 推 計 は 昭 和 57 年 以 降 に 建 設 された 建 物 の 棟 数 に 昭 和 56 年 以 前 に 建 設 された 建 物 のうち 国 が 示 した 耐 震 性 があると 推 計 される 建 物 の 割 合 から 算 出 した 棟 数 又 は 耐 震 診 断 により 耐 震 性 が 有 ることが 確 認 された 棟 数 を 加 えた 棟 数 を 耐 震 性 あり として 推 計 している 11
第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 3) 災 害 時 要 援 護 者 が 利 用 する 建 物 の 現 状 と 目 標 災 害 時 要 援 護 者 が 利 用 する 建 物 の 耐 震 化 率 の 目 標 :100%( 平 成 27 年 度 末 ) 学 校 幼 稚 園 保 育 所 社 会 福 祉 施 設 等 の 建 物 については 利 用 者 が 災 害 時 の 要 援 護 者 で あることから 地 震 発 生 時 に 他 の 建 物 と 比 較 して 被 害 が 拡 大 するおそれがあること 特 定 建 築 物 に 該 当 しない 低 層 の 建 物 などが 多 いことを 考 慮 し 特 定 建 築 物 に 限 らず 特 定 建 築 物 以 外 の 建 物 についても 耐 震 化 率 の 目 標 を100%とする 主 な 用 途 全 棟 数 S57 以 降 建 築 棟 数 S56 以 前 建 築 棟 数 耐 震 化 率 の 推 計 H18 年 現 在 災 害 時 要 援 護 者 が 利 用 する 施 設 学 校 幼 稚 園 保 育 所 社 会 福 祉 施 設 等 2,420 1,330 1,090 70.2% 棟 数 は 防 災 上 重 要 な 建 物 と 一 部 重 複 している これらの 建 物 については 早 期 の 耐 震 改 修 を 促 進 する 必 要 があることから 耐 震 診 断 につ いては 平 成 23 年 までに 終 了 することを 目 標 とし 耐 震 改 修 についても 診 断 結 果 に 応 じ 早 期 の 耐 震 改 修 の 実 施 を 促 進 していく 4) 特 定 建 築 物 の 現 状 と 目 標 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 の 目 標 :90%( 平 成 27 年 度 末 ) 防 災 上 重 要 な 建 物 及 び 災 害 時 要 援 護 者 が 利 用 する 建 物 以 外 の 特 定 建 築 物 は 県 内 に 1,522 棟 あり このうち 新 耐 震 基 準 が 定 められた S56 以 前 の 建 物 が 648 棟 で 全 体 の 43%を 占 め ており 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 の 状 況 は 全 体 平 均 で 79%と 推 計 される これらの 特 定 建 築 物 については 耐 震 化 に 向 けた 適 切 な 施 策 の 実 施 により 耐 震 化 率 の 目 標 を 90%とする 主 な 用 途 全 棟 数 S57 以 降 建 築 棟 数 S56 以 前 建 築 棟 数 耐 震 化 率 の 推 計 H18 年 現 在 その 他 の 特 定 建 築 物 1,522 874 648 79.0% これらの 建 物 のうち 緊 急 輸 送 道 路 沿 いの 建 物 については 地 域 防 災 の 観 点 から 早 期 の 耐 震 改 修 を 促 進 する 必 要 があることから 耐 震 診 断 については 平 成 23 年 までに 終 了 すること を 目 標 とし 耐 震 改 修 についても 診 断 結 果 に 応 じ 早 期 の 耐 震 改 修 の 実 施 を 促 進 していく 12
第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 5) 住 宅 の 現 状 と 目 標 住 宅 の 耐 震 化 率 の 目 標 :90%( 平 成 27 年 度 末 ) 住 宅 の 耐 震 化 の 状 況 は 平 成 15 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 等 から 平 成 18 年 度 では 全 体 で 約 66.1% と 推 計 される 本 県 の 住 宅 は 戸 建 て 住 宅 の 戸 数 が 約 20 万 8 千 戸 共 同 住 宅 等 が 約 6 万 8 千 戸 あり 戸 建 て 住 宅 の 占 める 割 合 が 高 くなっている また 昭 和 56 年 以 前 の 建 物 では 木 造 住 宅 の 割 合 が 高 くなっている 耐 震 改 修 工 事 の 状 況 は 平 成 15 年 住 宅 土 地 統 計 調 査 によると 耐 震 工 事 をした 住 宅 の 割 合 は2% 程 度 と 低 い 水 準 にとどまっている 戸 建 て 住 宅 共 同 住 宅 等 の 別 にみた 耐 震 化 状 況 は 戸 建 て 住 宅 が6 割 弱 共 同 住 宅 等 が9 割 超 と 耐 震 化 率 に 差 がある これは 共 同 住 宅 においては 新 耐 震 基 準 以 降 に 建 設 された 住 宅 が 多 いことや S56 年 以 前 に 建 設 された 建 物 でも 耐 震 基 準 を 満 たすものが 多 いことによるものと 考 え られる 耐 震 改 修 と 新 築 や 建 替 による 耐 震 化 された 住 宅 の 増 加 を 合 わせて 最 終 的 に90%の 達 成 を 見 込 むものとする 用 途 住 宅 全 戸 数 S57 以 降 建 築 戸 数 S56 以 前 建 築 戸 数 耐 震 化 率 の 推 計 平 成 18 年 現 在 (%) 275,700 159,700 116,000 66.1% 目 標 の 達 成 のためには 特 に 戸 数 が 多 く 耐 震 化 率 の 低 い 戸 建 て 住 宅 の 耐 震 改 修 による 促 進 化 の 促 進 が 重 要 となり 年 間 約 5,000 戸 のペースで 耐 震 改 修 が 行 われる 必 要 がある 更 に DID 地 区 内 等 の 住 宅 が 密 集 した 地 域 や 緊 急 輸 送 道 路 沿 いの 住 宅 耐 震 改 修 の 合 意 形 成 が 図 りにくい 共 同 住 宅 については 重 点 的 に 耐 震 診 断 の 実 施 を 促 し 早 期 の 耐 震 改 修 の 実 施 を 促 進 していく 耐 震 診 断 耐 震 改 修 の 対 象 は 昭 和 56 年 5 月 31 日 の 建 築 基 準 法 改 正 による 新 耐 震 基 準 施 行 以 前 に 着 工 された 住 宅 建 築 物 である 以 下 同 じ 13
第 2 章 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 実 施 に 関 する 目 標 参 考 国 が 示 す 目 標 設 定 の 考 え 方 中 央 防 災 会 議 の 建 築 物 の 耐 震 化 緊 急 対 策 方 針 ( 平 成 17 年 9 月 ) では 平 成 27 年 までに 死 者 数 及 び 経 済 被 害 額 を 被 害 想 定 から 半 減 させる 観 点 から 住 宅 及 び 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 を 少 なくとも 90%にすべき としている また その 対 応 として 建 て 替 えを 従 来 より 増 加 させ 耐 震 改 修 を 従 来 の2~3 倍 のペースで 実 施 することが 示 されている 観 点 10 年 後 に 死 者 数 及 び 経 済 被 害 額 を 被 害 想 定 から 半 減 させる 非 全 壊 目 標 住 宅 及 び 特 定 建 築 物 の 耐 震 化 率 現 状 :75% 平 成 27 年 :9 割 とする 全 壊 対 応 建 て 替 えを 従 来 より 増 加 耐 震 改 修 ペースを 従 来 の2~3 倍 で 実 施 半 減 させる 非 全 壊 全 壊 建 て 替 え 耐 震 化 従 来 より 増 加 従 来 の2~3 倍 のペース 耐 震 化 率 :75% 90% 全 建 物 被 害 半 減 被 害 半 減 の 対 応 具 体 的 には 以 下 の 目 標 値 を 定 め 目 標 達 成 に 必 要 な 戸 数 や 棟 数 を 明 らかにしている 住 宅 現 状 の 耐 震 化 戸 数 改 修 約 5 万 戸 / 年 建 替 え 約 40 万 戸 / 年 特 定 建 築 物 現 状 の 耐 震 化 棟 数 改 修 約 1 千 棟 / 年 建 替 え 約 1 千 棟 / 年 目 標 達 成 に 必 要 な 戸 数 改 修 約 10~15 万 戸 / 年 建 替 え 約 45~50 万 戸 / 年 目 標 達 成 に 必 要 な 棟 数 改 修 約 3 千 棟 / 年 建 替 え 約 2 千 棟 / 年 14
第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 1. 耐 震 診 断 改 修 の 促 進 に 係 る 基 本 的 な 取 組 み 方 針 取 組 方 針 総 合 的 かつ 横 断 的 な 耐 震 化 の 施 策 を 展 開 する 住 宅 建 築 物 の 耐 震 改 修 の 目 標 達 成 に 向 け 国 の 基 本 方 針 を 踏 まえ 所 有 者 等 が 自 らの 安 全 安 心 の 確 保 地 域 の 防 災 安 全 性 向 上 を 意 識 して 取 組 むことを 基 本 に 県 市 町 関 係 団 体 県 民 の 各 関 係 主 体 が 連 携 し 協 働 して 住 宅 建 築 物 の 耐 震 診 断 及 び 耐 震 改 修 の 促 進 に 関 する 総 合 的 かつ 横 断 的 な 施 策 に 取 組 むものとする 取 組 方 針 早 期 に 取 り 組 む 必 要 のある 建 物 の 耐 震 化 を 重 点 的 に 推 進 する 地 震 発 生 後 の 災 害 対 策 拠 点 機 能 を 確 保 することや 建 物 利 用 者 の 状 況 及 び 建 物 の 立 地 状 況 等 による 甚 大 な 被 害 を 軽 減 する 観 点 から 地 域 防 災 計 画 に 位 置 づけられた 防 災 上 重 要 な 建 物 災 害 時 要 援 護 者 が 利 用 する 建 物 倒 壊 時 の 影 響 が 大 きい DID 地 区 内 や 緊 急 輸 送 道 路 沿 道 の 建 物 耐 震 化 の 合 意 形 成 が 難 しい 分 譲 マンション 等 など 早 期 に 取 り 組 む 必 要 のある 建 物 の 耐 震 化 を 重 点 的 に 推 進 するものとする これらの 早 期 に 取 り 組 む 必 要 のある 建 物 の 耐 震 改 修 を 促 進 するためには 耐 震 診 断 により 建 築 物 の 耐 震 性 を 確 認 することが 必 要 なことから まずは 耐 震 診 断 の 実 施 を 推 進 する 15
第 3 章 耐 震 化 の 基 本 方 針 2. 耐 震 改 修 促 進 に 向 けた 役 割 分 担 改 正 された 耐 震 改 修 促 進 法 では 計 画 的 な 耐 震 化 を 推 進 するため 国 県 市 町 村 国 民 のそれぞれの 主 体 の 努 力 義 務 が 規 定 されている 県 市 町 関 係 団 体 及 び 建 物 所 有 者 は 適 切 な 役 割 分 担 のもとに それぞれ 連 携 しな がら 住 宅 建 築 物 の 耐 震 化 の 促 進 に 取 り 組 むものとする 役 割 分 担 関 係 主 体 が 適 切 な 役 割 分 担 のもと 相 互 に 連 携 しながら 耐 震 化 に 取 り 組 む 関 係 主 体 の 役 割 関 係 主 体 国 県 市 町 関 係 団 体 所 有 者 基 本 方 針 の 策 定 支 援 普 及 啓 発 環 境 の 整 備 所 有 建 物 の 耐 震 改 修 の 実 施 情 報 提 供 技 術 開 発 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 法 に 基 づく 指 導 等 所 有 建 物 の 耐 震 改 修 の 実 施 支 援 普 及 啓 発 環 境 の 整 備 市 町 村 支 援 協 議 会 の 設 置 耐 震 改 修 促 進 計 画 の 策 定 法 に 基 づく 指 導 等 ( 佐 賀 市 ) 支 援 普 及 啓 発 環 境 の 整 備 所 有 建 物 の 耐 震 改 修 の 実 施 協 議 会 への 参 加 普 及 啓 発 情 報 収 集 情 報 提 供 協 議 会 への 参 加 役 割 区 分 所 有 建 物 の 耐 震 改 修 の 実 施 ブロック 塀 の 倒 壊 防 止 家 具 の 転 倒 防 止 など 16