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1 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 47 < 申 立 人 の 主 張 > 無 担 保 私 募 債 を 購 入 したが その 後 の 発 行 体 の 財 務 状 況 について 何 の 説 明 もないまま 追 加 購 入 した 重 要 事 項 に 係 る 説 明 義 務 違 反 であり 買 付 代 金 200 万 円 の 返 還 を 求 める 本 件 私 募 債 は 特 定 の 船 舶 が 生 み 出 す 傭 船 料 というキャッシュフロー を 裏 づけとする 証 券 化 商 品 であり 発 行 体 の 財 務 状 況 が 本 件 債 券 の 償 還 や 利 払 いに 直 接 影 響 を 与 えるものではない 重 要 事 項 の 説 明 を 怠 っ た 事 実 はなく 請 求 に 応 じることはできない 平 成 23 年 9 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 46 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 勧 誘 時 の 説 明 状 況 について 双 方 の 主 張 に 対 立 があり 事 実 関 係 の 把 握 は 困 難 である 被 申 立 人 が 自 ら 負 う 説 明 義 務 を 完 全 に 果 たしたかど うか 疑 わしいが 申 立 人 にも 過 失 があることは 否 定 できないことから 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 2 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 72 < 申 立 人 の 主 張 > 元 本 欠 損 利 払 い 遅 延 の 心 配 はないと 言 われ 私 募 債 400 万 円 を 購 入 したが 勧 誘 時 に 発 行 体 の 財 務 状 況 について 何 の 説 明 もなかった 重 要 事 項 に 係 る 説 明 義 務 違 反 であり 買 付 代 金 400 万 円 の 返 還 を 求 める 本 件 私 募 債 は 特 定 の 船 舶 が 生 み 出 す 傭 船 料 というキャッシュフロー を 裏 づけとする 証 券 化 商 品 であり 発 行 体 の 財 務 状 況 が 本 件 債 券 の 償 還 や 利 払 いに 直 接 影 響 を 与 えるものではない 重 要 事 項 の 説 明 を 怠 っ た 事 実 はなく 請 求 に 応 じることはできない 平 成 23 年 9 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 86 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 双 方 の 主 張 に 隔 たりがあり 事 実 認 定 は 困 難 ではあるが 本 件 債 券 の 販 売 時 点 ですでに 元 本 毀 損 リスクが 高 まっていたものと 考 えられると ころ 被 申 立 人 がどの 程 度 まで 申 立 人 に 説 明 す べきであったか 法 的 判 断 はなされていないもの の 被 申 立 人 に 相 応 の 過 失 があることは 否 定 し 難 い よって 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 3 売 買 取 引 に 関 する 過 当 売 買 投 資 信 託 女 84 < 申 立 人 の 主 張 > 経 済 知 識 の 乏 しい 高 齢 の 未 亡 人 に 対 し 平 成 16 年 から 平 成 22 年 の 間 に 新 興 国 株 式 投 信 などリスクの 高 い 商 品 の 購 入 を 集 中 的 に 勧 誘 そ れらの 殆 どが 長 期 投 資 をうたっているにもかかわらず 43か 月 間 に42 回 の 投 信 の 売 買 を 勧 めて 執 行 するという 過 当 売 買 を 行 った この 結 果 生 じ た3,000 万 円 以 上 の 損 失 の 賠 償 を 求 める ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 乗 換 えに ついては 少 しやり 過 ぎであり 手 数 料 の3 分 の1 程 度 の 返 還 で 折 り 合 わないか 示 唆 したものの 双 方 受 け 入 れられないとしたことから あっせ ん 手 続 による の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 申 立 人 は 昭 和 56 年 に 口 座 開 設 以 来 幅 広 く 取 引 しており 経 済 知 識 に 乏 しい 顧 客 ではない 平 成 16 年 12 月 から20 年 6 月 までの 担 当 者 は 買 付 商 品 の 商 品 内 容 売 却 商 品 の 状 況 を 説 明 し 了 承 いただいたうえで 約 定 しており 実 現 損 益 はプラスの 状 態 であった 平 成 20 年 7 月 以 降 の 担 当 者 は リーマンショックを 境 に 評 価 損 が 急 拡 大 したこともあり 新 たな 提 案 は 見 合 わせていたが 相 場 環 境 がやや 改 善 したことから 保 有 6 銘 柄 を 売 却 し 新 たな 投 信 を 案 内 し これにより2,420 万 円 の 譲 渡 損 となったが 損 失 の 状 況 を 説 明 し 了 承 いただいた また 保 有 株 式 22 銘 柄 を 売 却 し 前 述 の 投 信 の 買 増 しを 提 案 し1,170 万 円 の 譲 渡 損 となったが 同 意 を 得 たうえで 約 定 したものである 従 って 3,000 万 円 以 上 の 損 失 は 多 数 回 の 売 買 により 拡 大 したものではなく 請 求 には 応 じられない 1

4 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 76 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 より 勧 誘 され 社 債 を 購 入 したが 勧 誘 時 に 証 券 取 引 等 監 視 委 員 会 より 指 摘 された 事 実 関 係 について 知 らされずに 購 入 したものであ るため 200 万 円 の 損 害 賠 償 請 求 をする 証 券 取 引 等 監 視 委 員 会 及 び 関 東 財 務 局 による 検 査 において 重 要 な 事 項 につき 誤 解 を 生 ぜしめるべき 表 示 に 該 当 すると 指 摘 されたこと は 認 める 本 件 に 関 しては 事 実 関 係 に 基 づき 相 応 の 解 決 を 求 め る 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 し 和 解 案 を 提 案 したところ 双 方 が 受 諾 し 被 申 立 人 が192 万 円 を 支 払 うことで 双 方 の 主 張 及 び 資 料 によれば 被 申 立 人 が 本 件 社 債 の 勧 誘 に 際 し 申 立 人 に 重 要 な 事 項 につき 誤 解 を 生 じせしめるべき 表 示 をしたことが 認 められるので 被 申 立 人 に 責 任 があることは 明 らかである なお 申 立 人 の 損 害 額 から 受 取 り 済 み 利 金 相 当 額 を 控 除 することが 適 当 であ る 5 勧 誘 に 関 する 断 定 的 判 断 の 提 供 投 資 信 託 男 66 < 申 立 人 の 主 張 > 申 立 人 は 被 申 立 人 担 当 者 より 投 資 信 託 の 購 入 を 勧 められ 言 われる がままに 購 入 したが 申 立 人 は 多 忙 であるとともに 商 品 性 についての 知 識 がないのに 被 申 立 人 担 当 者 は 十 分 な 説 明 を 行 わず 断 定 的 判 断 の 提 供 と 虚 偽 の 説 明 を 行 った したがって 被 申 立 人 の 適 合 性 原 則 違 反 説 明 義 務 違 反 断 定 的 判 断 の 提 供 の 禁 止 違 反 等 を 起 因 として 本 件 投 資 信 託 に 生 じた 損 失 1,019 万 円 を 損 害 賠 償 請 求 する 申 立 人 は 投 資 信 託 の 取 引 経 験 があり 価 格 変 動 リスク 等 があることも 十 分 に 承 知 していた 本 件 取 引 は 申 立 人 の 方 から 投 資 信 託 を 紹 介 して ほしいとの 申 し 出 があり 申 立 人 の 投 資 意 向 と 判 断 によって 行 われたも のである 被 申 立 人 は 目 論 見 書 販 売 用 説 明 書 などの 資 料 の 交 付 面 談 及 び 電 話 による 説 明 などにより 商 品 性 リスク 等 を 説 明 している 被 申 立 人 に 適 合 性 原 則 違 反 説 明 義 務 違 反 断 定 的 判 断 の 提 供 の 禁 止 違 反 等 はなく 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 双 方 の 主 張 が 大 きく 食 い 違 うものの 被 申 立 人 担 当 者 に 違 法 勧 誘 があったとは 認 められず 売 りを 止 め た 助 言 が 不 適 切 との 議 論 はあるものの 仮 に 不 適 切 であったとしても 損 害 額 は 数 十 万 であった と 考 えられることから 和 解 の 可 能 性 について 双 方 に 確 認 したところ 被 申 立 人 が 和 解 する 意 思 がないことを 明 確 にしたため 不 調 打 切 り 6 勧 誘 に 関 する 適 合 性 の 原 則 債 券 男 < 申 立 人 の 主 張 > 父 の 残 してくれた 資 産 をそのままの 形 で 維 持 するよう 伝 えたにもかか わらず 大 幅 な 損 失 となった 適 合 性 の 原 則 違 反 説 明 義 務 違 反 誤 っ た 情 報 の 提 供 による 不 当 な 勧 誘 であり 1 億 円 の 支 払 を 求 める 申 立 人 が 保 有 資 産 の 状 況 等 からみて 適 合 性 で 問 題 になる 顧 客 では ない また 担 当 者 はそれぞれの 商 品 の 内 容 特 性 リスク 等 の 説 明 を 十 分 な 時 間 をかけて 行 っている よって 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 当 事 者 双 方 の 主 張 が 真 っ 向 から 対 立 している 中 客 観 的 に 見 て 投 資 経 験 の 浅 い 申 立 人 との 話 し 合 いの 継 続 が 可 能 かどうか 被 申 立 人 に 打 診 したが 被 申 立 人 からは 金 銭 的 な 解 決 には 一 切 応 じられ ないとの 回 答 があり あっせんでの 解 決 は 困 難 であり の いと 判 断 し 不 調 打 切 り 2

7 事 務 処 理 に 関 する 事 務 処 理 ミス 株 式 女 58 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 の 善 管 注 意 義 務 違 反 による 相 続 事 務 処 理 の 大 幅 遅 延 により 株 式 の 売 却 機 会 を 喪 失 し 損 害 を 被 ったため 損 害 金 307 万 円 の 賠 償 を 求 める 一 般 的 に 相 続 を 原 因 とする 名 義 変 更 手 続 きは 時 間 を 要 する 手 続 きで あるが 本 件 においては 被 相 続 人 の 戸 籍 の 一 部 が 不 足 しており 通 常 よ りも 時 間 を 要 する 結 果 となった したがって 被 申 立 人 に 善 管 注 意 義 務 違 反 は 存 在 しない また 申 立 人 は 現 在 に 至 るまで 本 件 株 式 を 保 有 してお り 損 害 は 全 く 発 生 していないため 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 次 の 見 解 を 示 し 双 方 に 互 譲 を 求 めたところ 108 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 被 申 立 人 の 相 続 手 続 が 遅 延 しなかったとして も 本 件 株 式 はいわゆる 資 産 株 とされるもので あり 本 年 3 月 の 震 災 前 に 売 却 されることはな かったと 推 測 される しかし 震 災 発 生 後 には 今 後 の 成 行 きに 不 安 を 感 じ 申 立 人 が 売 却 しようと することは 十 分 あり 得 ることであり その 場 合 震 災 発 生 後 から 本 件 相 続 手 続 が 完 了 するまで 売 却 機 会 を 奪 われたという 主 張 には 一 定 の 合 理 性 があることから 和 解 案 に 示 した 金 額 によ り 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 であると 考 える 8 事 務 処 理 に 関 する 事 務 処 理 ミス 株 式 女 53 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 の 善 管 注 意 義 務 違 反 による 相 続 事 務 処 理 の 大 幅 遅 延 により 株 式 の 売 却 機 会 を 喪 失 し 損 害 を 被 ったため 損 害 金 297 万 円 の 賠 償 を 求 める 一 般 的 に 相 続 を 原 因 とする 名 義 変 更 手 続 きは 時 間 を 要 する 手 続 きで あるが 本 件 においては 被 相 続 人 の 戸 籍 の 一 部 が 不 足 しており 通 常 よ りも 時 間 を 要 する 結 果 となった したがって 被 申 立 人 に 善 管 注 意 義 務 違 反 は 存 在 しない また 申 立 人 は 現 在 に 至 るまで 本 件 株 式 を 保 有 してお り 損 害 は 全 く 発 生 していないため 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 次 の 見 解 を 示 し 双 方 に 互 譲 を 求 めたところ 104 万 2,400 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 被 申 立 人 の 相 続 手 続 が 遅 延 しなかったとして も 本 件 株 式 は 資 産 株 であり 本 年 3 月 の 震 災 前 に 売 却 されることはなかったと 推 測 される し かし 震 災 発 生 後 には 今 後 の 成 行 きに 不 安 を 感 じ 申 立 人 が 売 却 しようとすることは 十 分 あり 得 ることであり その 場 合 震 災 発 生 後 から 本 件 相 続 手 続 が 完 了 するまで 売 却 機 会 を 奪 われた という 主 張 には 合 理 性 があることから 和 解 案 に 示 した 金 額 により 双 方 が 互 譲 し 和 解 すること が 相 当 であると 考 える 9 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 株 式 男 78 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 から 買 い 付 けた 株 式 が 値 下 がりする 可 能 性 との 不 確 実 な 情 報 を 提 供 され 売 却 したが その 後 値 下 がりすることなく 推 移 し ている 原 状 回 復 に 要 する 費 用 約 30 万 円 の 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 本 件 株 式 の 企 業 を 取 り 巻 く 環 境 等 について 情 報 提 供 したが 早 い 段 階 での 損 切 りを 決 断 したのは 申 立 人 本 人 である よって 請 求 に 応 じることはできない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 歩 み 寄 り の 余 地 がないか 慎 重 に 事 情 聴 取 したが 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり あっせん 手 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 3

10 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 株 式 女 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 から 買 い 付 けた 株 式 が 値 下 がりする 可 能 性 との 不 確 実 な 情 報 を 提 供 され 売 却 したが その 後 値 下 がりすることなく 推 移 し ている 原 状 回 復 に 要 する 費 用 約 30 万 円 の 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 本 件 株 式 の 企 業 を 取 り 巻 く 環 境 等 について 情 報 提 供 したが 早 い 段 階 での 損 切 りを 決 断 したのは 申 立 人 本 人 である よって 請 求 に 応 じることはできない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 歩 み 寄 り の 余 地 がないか 慎 重 に 事 情 聴 取 したが 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり あっせん 手 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 11 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 79 < 申 立 人 の 主 張 > 日 本 航 空 発 行 の 転 換 社 債 について 十 分 な 説 明 がないまま 購 入 した が 元 本 が 大 きく 欠 損 した 転 換 社 債 がどういうものかを 理 解 できていな かったが 元 来 が 国 営 企 業 ですから と 言 われ 安 心 させらた 格 付 けと いうものも 後 になって 聞 かされた 発 生 した 損 害 金 799 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 に 対 しては 資 料 をもとに 商 品 内 容 リスク 格 付 け 等 詳 細 にわ たって 説 明 を 行 っており 申 立 人 自 身 の 判 断 で 購 入 している 勧 誘 時 に 担 当 者 は 大 丈 夫 ではないか という 趣 旨 の 発 言 をしたのは 事 実 だが 元 本 が 保 証 されるとの 説 明 は 行 っていない よって 請 求 に 応 じることは できない 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 した 上 双 方 に 互 譲 を 求 めたところ 被 申 立 人 が100 万 円 を 支 払 うことで 双 方 が 合 意 し 和 解 成 立 本 件 CBの 説 明 については 双 方 の 主 張 には 隔 たりがあり また 投 資 経 験 についても 双 方 の 認 識 に 差 異 があった しかしながら 本 件 CBの 発 行 会 社 の 経 営 が 悪 化 し 低 い 格 付 けをされて いる 状 況 であるにもかかわらず 十 分 な 投 資 経 験 のない 申 立 人 に 本 件 CBを 勧 誘 したことは 適 合 性 の 原 則 に 照 らして 問 題 があった 可 能 性 があると 考 えられる 他 方 申 立 人 も 本 件 CBの リスクを 十 分 把 握 しないまま 安 易 に 担 当 者 の 勧 誘 に 応 じた 側 面 がある よって 和 解 案 で 解 決 することが 相 当 と 考 える 12 勧 誘 に 関 する 断 定 的 判 断 の 提 供 債 券 女 86 < 申 立 人 の 主 張 > 発 行 体 が 政 府 の 管 理 下 にあるので 安 全 であるとCBを 勧 められ 購 入 し たが 元 本 を 大 きく 欠 損 している 勧 誘 時 の 不 適 切 な 説 明 によるもので 発 生 した 損 害 金 のうち400 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 は これまで25 年 以 上 にわたり 国 内 株 式 ( 現 物 信 用 ) 外 国 株 式 投 信 国 内 CB 外 国 債 などに 幅 広 く 投 資 してきた 投 資 家 であり 通 算 で500 万 円 弱 の 利 益 を 出 している 約 10 年 前 には 説 明 不 要 確 認 書 を 当 社 に 提 出 しており 本 件 CBの 仕 組 みは 熟 知 していた 証 左 である よっ て 請 求 には 応 じられない 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 した 上 双 方 に 互 譲 を 求 めたところ 被 申 立 人 が50 万 円 を 支 払 うことで 双 方 が 合 意 し 和 解 成 立 本 件 の 事 実 関 係 についての 双 方 の 主 張 は 全 く 異 なっており 対 立 したままであったが 本 件 C B 発 行 会 社 の 経 営 が 悪 化 していることが 一 般 的 に 認 識 されており かつ 低 い 格 付 けがされて いた 本 件 CBについて 高 齢 の 申 立 人 に 勧 誘 し たことは 適 合 性 の 原 則 に 照 らし 問 題 があった 可 能 性 があると 考 えられる 他 方 申 立 人 も 本 件 CBのリスクを 十 分 把 握 しないまま 安 易 に 担 当 者 の 勧 誘 に 応 じた 側 面 がある よって 和 解 案 で 解 決 することが 相 当 と 考 える 4

13 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 投 資 信 託 女 77 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 和 解 案 の 被 申 立 人 担 当 者 は 投 資 経 験 の 乏 しい 申 立 人 に 対 し 複 雑 な 仕 組 み ( の 提 示 が 可 能 かどうか 模 索 したが 当 事 者 双 方 の の 債 券 や 投 信 を 次 々に 乗 り 換 えさせた 購 入 した 商 品 の 損 益 状 況 を 的 確 に 情 報 提 供 することなく 申 立 人 の 意 向 に 反 して 売 買 を 繰 り 返 した 発 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 での 解 決 は 困 難 であると 判 断 し の 見 込 み 生 した 損 害 金 271 万 円 の 賠 償 を 求 める はないとして 不 調 打 切 り 申 立 人 は 10 年 以 上 前 から 口 座 開 設 し 証 券 投 資 を 行 ってきており 申 立 人 の 意 向 に 沿 った 商 品 を 提 案 し その 都 度 十 分 な 説 明 をしたうえで 申 立 人 の 判 断 により 購 入 を 決 めている よって 請 求 に 応 じることはでき ない 14 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 投 資 信 託 男 76 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 は 投 資 経 験 の 乏 しい 申 立 人 に 対 し 複 雑 な 仕 組 み の 債 券 や 投 信 を 次 々に 乗 り 換 えさせた 購 入 した 商 品 の 損 益 状 況 を 的 確 に 情 報 提 供 することなく 申 立 人 の 意 向 に 反 して 売 買 を 繰 り 返 した 発 生 した 損 害 金 182 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 10 年 以 上 前 から 口 座 開 設 し 証 券 投 資 を 行 ってきており 申 立 人 の 意 向 に 沿 った 商 品 を 提 案 し その 都 度 十 分 な 説 明 をしたうえで 申 立 人 の 判 断 により 購 入 を 決 めている よって 請 求 に 応 じることはでき ない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 和 解 案 の 提 示 が 可 能 かどうか 模 索 したが 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 によ る 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはない として 不 調 打 切 り 15 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 投 資 信 託 男 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 は 投 資 経 験 の 乏 しい 申 立 人 に 対 し 複 雑 な 仕 組 み の 債 券 や 投 信 を 次 々に 乗 り 換 えさせた 購 入 した 商 品 の 損 益 状 況 を 的 確 に 情 報 提 供 することなく 申 立 人 の 意 向 に 反 して 売 買 を 繰 り 返 した 発 生 した 損 害 金 8 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 10 年 以 上 前 から 口 座 開 設 し 証 券 投 資 を 行 ってきており 申 立 人 の 意 向 に 沿 った 商 品 を 提 案 し その 都 度 十 分 な 説 明 をしたうえで 申 立 人 の 判 断 により 購 入 を 決 めている よって 請 求 に 応 じることはでき ない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 和 解 案 の 提 示 が 可 能 かどうか 模 索 したが 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 によ る 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはない として 不 調 打 切 り 5

16 勧 誘 に 関 する 適 合 性 の 原 則 株 式 女 79 < 申 立 人 の 主 張 > 変 額 年 金 保 険 を 解 約 して 被 申 立 人 会 社 に 振 り 込 んだが 担 当 者 は 全 額 を 証 券 取 引 ( 株 式 投 信 等 )に 充 当 し 損 失 を 拡 大 させた 本 年 に 入 って 認 知 症 と 診 断 されたが 当 時 複 雑 な 金 融 取 引 の 仕 組 みを 理 解 できたとは 考 えられない 過 当 取 引 適 合 性 原 則 違 反 であり 発 生 した 損 害 金 2,860 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 が 行 った 取 引 は 申 立 人 自 身 の 判 断 と 責 任 による 結 果 であ り 損 益 はすべて 申 立 人 に 帰 属 する 申 立 人 が 取 引 時 において 認 知 症 の 症 状 があった 事 実 はなく 認 知 症 と 診 断 されたのは 本 件 発 覚 後 であり 適 合 性 に 問 題 はなかったと 認 識 している ただし 諸 般 の 事 情 を 考 慮 し あっせんの 場 において 解 決 の 糸 口 は 探 りたい 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 1,000 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 被 申 立 人 担 当 者 は 申 立 人 の 資 産 総 額 を 十 分 把 握 することなく 変 額 年 金 保 険 を 解 約 して 取 得 した 総 金 額 を 株 式 運 用 に 委 ねさせ 申 立 人 の 株 取 引 に 対 する 認 識 の 程 度 等 を 十 分 把 握 せず 取 引 を 継 続 させたことは 適 合 性 の 観 点 から 問 題 があるが 他 方 申 立 人 も 被 申 立 人 担 当 者 にす べてを 委 ねて 自 分 自 身 で 注 意 を 怠 ったという 点 において 過 失 がある 以 上 の 点 を 勘 案 し 和 解 案 で 解 決 することが 相 当 である 17 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 有 価 証 券 デリバ ティブ 男 66 < 申 立 人 の 主 張 > 日 経 225 先 物 取 引 株 式 信 用 取 引 において 被 申 立 人 担 当 者 からの 断 定 的 判 断 の 提 供 や 損 失 保 証 の 約 束 により 損 失 を 被 った よって 合 計 554 万 円 及 び 現 物 株 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 長 年 証 券 会 社 に 勤 務 しており 証 券 取 引 のリスクや 自 己 責 任 の 原 則 について 一 般 顧 客 以 上 に 十 分 認 識 している 申 立 人 の 主 張 す るような 事 実 はなく すべて 申 立 人 の 判 断 で 行 われた 取 引 である よっ て 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 10 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 申 立 人 の 損 失 と 担 当 者 の 行 為 に 何 ら 因 果 関 係 がないと 強 く 主 張 したため 被 申 立 人 に 賠 償 責 任 を 求 めることは 困 難 であると 判 断 し 不 調 打 切 り 18 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 70 < 申 立 人 の 主 張 > 元 本 保 証 の 商 品 しかやらないと 言 ってあったところ 銀 行 から 紹 介 され EB 債 を 購 入 した 投 信 方 針 を 伝 えてあったので 安 心 していたが 元 本 を 大 きく 欠 損 した 発 生 した 損 害 金 1,800 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 から 元 本 保 証 の 商 品 しかやらない とは 聞 いておらず 本 件 EB 債 については 値 上 がり 益 重 視 投 資 期 間 は 中 長 期 との 投 資 意 向 に 沿 って 勧 め 申 立 人 の 判 断 により 契 約 に 至 ったもので 適 合 性 原 則 違 反 や 説 明 義 務 違 反 には 当 たらない よって 請 求 に 応 じることはできない 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 被 申 立 人 が250 万 円 を 支 払 うことで 被 申 立 人 は 基 本 的 な 内 容 やリスクについての 説 明 は 行 ってはいるものの 十 分 な 説 明 であっ たとは 言 い 難 い 6

19 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 投 資 信 託 男 61 < 申 立 人 の 主 張 > 分 配 金 の 計 算 手 数 料 等 について 被 申 立 人 担 当 者 から 不 十 分 かつ 虚 偽 の 説 明 を 受 け 投 信 を 購 入 した 現 時 点 の 評 価 損 68 万 円 の 賠 償 を 求 める 勧 誘 時 に 被 申 立 人 担 当 者 は 販 売 用 資 料 目 論 見 書 等 をもとに 本 件 投 信 の 商 品 内 容 リスク 等 について 詳 しく 説 明 しており 誤 った 説 明 をし た 事 実 はない よって 請 求 に 応 じることはできない ( の 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 に 金 銭 的 解 決 に 応 じる 用 意 があるか 打 診 した が その 意 思 のないことを 確 認 したため あっせ ん 手 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 20 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 有 価 証 券 デリバ ティブ 男 64 < 申 立 人 の 主 張 > 日 経 平 均 先 物 取 引 の 勧 誘 時 における 説 明 不 足 虚 偽 の 説 明 及 び 無 断 売 買 により 被 った 損 害 506 万 円 の 賠 償 を 求 める 日 経 平 均 先 物 取 引 の 勧 誘 時 における 説 明 不 足 については 一 部 認 める が 虚 偽 の 説 明 及 び 無 断 売 買 については 否 認 し 506 万 円 の 損 害 賠 償 請 求 については 応 じることはできない 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 次 の 見 解 を 示 したところ 被 申 立 人 が105 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 双 方 が 合 意 し 説 明 義 務 違 反 があったとまでは 直 ちに 認 め 難 いが 無 断 売 買 誤 発 注 があったとする 申 立 人 の 主 張 に 対 して 被 申 立 人 はこれを 否 認 できる 絶 対 的 な 証 拠 を 有 しておらず 申 立 人 の 主 張 を ある 程 度 受 け 入 れざるを 得 ないと 思 料 される よって 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 21 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 金 融 先 物 デリバ ティブ 法 人 < 申 立 人 の 主 張 > 外 貨 取 引 をしたこともなく 貿 易 をしたこともないにもかかわらず 通 貨 オプ ション 取 引 を 勧 誘 し 危 険 性 や 解 約 時 に 多 額 の 資 金 が 必 要 との 説 明 も 受 けずに 契 約 した よって この 取 引 により 生 じた 損 失 8,900 万 円 の 賠 償 を 求 める 担 当 者 は 為 替 相 場 の 見 通 し 商 品 内 容 リスク 担 保 が 必 要 であること 等 について 取 引 関 係 書 類 のサンプルなどを 使 用 して 十 分 に 説 明 した 申 立 人 には 十 分 な 時 間 をかけて 検 討 してもらい 商 品 内 容 等 に 関 する 理 解 及 び 投 資 意 向 等 を 確 認 し 約 定 したものであり 説 明 義 務 違 反 はない 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 被 申 立 人 が890 万 円 を 支 払 うことで 本 件 につき 早 期 円 満 解 決 を 図 ることを 第 一 義 とすれば 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 適 当 であると 思 料 される 7

22 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 70 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 より 勧 誘 されて 仕 組 債 を 購 入 し 損 失 が 発 生 したが 申 立 人 は 仕 組 債 の 商 品 知 識 がなく 被 申 立 人 は 十 分 な 説 明 を 行 っていないため 損 失 4,018 万 円 を 損 害 賠 償 請 求 する 申 立 人 は 証 券 取 引 経 験 があり 有 価 証 券 に 関 する 知 識 も 十 分 持 ち 合 わせている 被 申 立 人 担 当 者 はタームシートに 基 づいて 商 品 内 容 や 各 リスクについて 十 分 に 説 明 を 行 い 申 立 人 が 各 種 リスクを 理 解 した 上 で 投 資 意 思 確 認 書 を 受 け 入 れている よって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられな い ( の 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 本 件 仕 組 債 に 係 る 被 申 立 人 の 説 明 不 足 は 免 れないとして 和 解 の 糸 口 を 探 ったが 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとし て 不 調 打 切 り 23 売 買 取 引 に 関 する 無 断 売 買 株 式 男 64 < 申 立 人 の 主 張 > 売 却 する 意 思 表 示 をしていないにもかかわらず 売 却 されてしまった 国 内 株 について 原 状 回 復 に 要 する 費 用 279 万 円 の 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 の 誤 った 判 断 と 確 認 不 足 によるもので 応 分 の 負 担 をする 用 意 がある 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し279 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 未 確 認 売 買 の 原 状 回 復 について 被 申 立 人 担 当 者 が 適 切 な 説 明 と 措 置 を 実 施 しなかったた めと 認 められ 法 的 にも 被 害 者 である 申 立 人 が 原 状 回 復 に 要 した 費 用 が 時 期 価 格 等 におい て 不 合 理 なものでない 限 り 被 申 立 人 が 全 額 負 担 するのが 相 当 である 24 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 債 券 法 人 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 は 申 立 人 が 公 益 法 人 であって 基 本 財 産 の 安 全 確 実 な 運 用 を 義 務 づけられていることを 知 っていながら 複 雑 かつ 難 解 で 高 リスクの 仕 組 債 の 購 入 を 勧 めてきた 安 全 確 実 であると 誤 信 して 購 入 したその 結 果 元 本 を 大 きく 欠 損 している 錯 誤 無 効 による 購 入 代 金 1 億 円 の 返 還 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 申 立 人 担 当 者 に 対 し 本 件 仕 組 債 の 商 品 内 容 リスク 等 について 説 明 資 料 等 を 用 いて 約 1 時 間 を 要 して 説 明 を 行 ってお り それを 受 けて 申 立 人 自 身 が 公 益 法 人 としての 立 場 を 勘 案 したうえ で 申 立 人 の 判 断 により 購 入 を 決 めたものである よって 請 求 に 応 じるこ とはできない ( の 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みは ないとして 不 調 打 切 り 8

25 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 64 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 勧 誘 時 の 期 限 前 償 還 条 項 付 他 社 株 転 換 条 項 付 社 債 を 勧 められ 商 品 内 ( の 説 明 状 況 について 主 張 が 対 立 しており 事 実 認 容 リスク 等 について 詳 しい 説 明 がないまま2 銘 柄 を 購 入 したが いず れも 損 失 を 被 った 説 明 義 務 違 反 であり 発 生 した 損 害 金 575 万 円 の 賠 定 は 困 難 であることから あっせんでの 和 解 は 不 可 能 と 判 断 し 不 調 打 切 り 償 を 求 める 申 立 人 の 投 資 意 向 を 確 認 のうえ 商 品 内 容 リスク 等 について 十 分 時 間 をかけて 説 明 し 申 立 人 の 責 任 と 判 断 により 購 入 する 旨 の 確 認 をとっ たうえで 契 約 している よって 請 求 には 応 じられない 26 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 71 < 申 立 人 の 主 張 > 申 立 人 は 高 齢 で 金 融 商 品 の 知 識 がないにも 拘 らず 被 申 立 人 担 当 者 は 十 分 な 説 明 を 行 わずに 仕 組 債 を 勧 誘 し 申 立 人 はこれを 購 入 し 損 失 が 生 じた よって 説 明 義 務 違 反 を 起 因 として 4382 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 本 件 仕 組 債 を 含 む 金 融 商 品 に 対 する 知 識 経 験 及 び 判 断 力 を 十 分 に 有 している また 被 申 立 人 担 当 者 は 商 品 説 明 資 料 を 用 いて 十 分 に 説 明 し 申 立 人 は 十 分 理 解 の 上 で 購 入 を 決 めている よって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みは ないとして 不 調 打 切 り 27 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 69 < 申 立 人 の 主 張 > 申 立 人 は 仕 組 債 等 を 契 約 していた これは 被 申 立 人 が 代 理 権 のない 妻 を 取 引 代 理 人 として 申 立 人 との 取 引 を 行 ったものである 被 申 立 人 は 取 引 代 理 人 制 度 を 悪 用 し 安 全 志 向 で 元 本 保 証 の 運 用 をしている 無 知 な 高 齢 者 に 対 して 取 引 の 仕 組 みやリスクについて 全 く 説 明 せず 回 転 売 買 を 行 ったものであり 契 約 は 無 効 である したがって2,908 万 円 の 損 害 賠 償 請 求 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 各 金 融 商 品 の 内 容 仕 組 み リスク 等 について 説 明 資 料 等 を 用 いて 十 分 に 説 明 し 申 立 人 の 取 引 代 理 人 である 妻 は 被 申 立 人 担 当 者 の 説 明 を 理 解 し リスク 等 を 認 識 した 上 で 自 らの 意 思 で 取 引 を 行 ったものであるため いずれの 取 引 も 有 効 であり 被 申 立 人 の 勧 誘 に 何 ら 違 法 性 は 認 められない よって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられ ない ( の 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 の 申 立 人 に 対 する 説 明 義 務 適 合 性 原 則 への 対 応 状 況 に 全 く 問 題 ないとは 言 えないのではな いかという 観 点 から 損 失 額 の3 分 の1 相 当 で の 和 解 が 可 能 か 双 方 に 検 討 を 求 めたが 被 申 立 人 が 和 解 の 意 思 がないことを 明 確 にしたこと から 不 調 打 切 り 9

28 勧 誘 に 関 する 適 合 性 の 原 則 債 券 法 人 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 より 元 本 返 還 が 確 実 な 商 品 であるかのようにメザニン 債 を ( の 提 案 され 不 十 分 かつ 誤 った 説 明 を 受 け 申 立 人 はこれを 購 入 したが 元 本 は 全 額 毀 損 した 勧 誘 時 に 適 合 性 原 則 違 反 及 び 説 明 義 務 違 反 等 があったため 9,546 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 勧 誘 に 際 して 申 立 人 の 投 資 目 的 及 び 投 資 意 向 を 確 認 の 上 で 申 立 人 の 担 当 者 に 適 切 に 説 明 を 行 い 約 定 に 至 ったもの であり 適 合 性 原 則 違 反 説 明 義 務 違 反 の 事 実 はなく 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 一 応 の 説 明 をしていることは 確 認 できたが 申 立 人 法 人 の 性 格 上 からして 本 件 商 品 は 適 格 性 に 欠 けるとして 双 方 に 互 譲 を 求 めたが 当 事 者 双 方 に 歩 み 寄 りの 余 地 がなく 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みは ないとして 不 調 打 切 り 29 売 買 取 引 に 関 する 無 断 売 買 投 資 信 託 男 65 < 申 立 人 の 主 張 > 自 分 が 関 知 しないところで 妻 に 承 諾 させて 投 信 を 乗 換 えさせ 1,800 万 円 の 損 害 を 被 った 原 状 回 復 及 び 慰 謝 料 を 求 める 申 立 人 は 会 社 の 経 営 者 で 多 忙 であり 本 件 口 座 に 関 するやり 取 りは 日 常 的 に 申 立 人 の 妻 と 行 ってきた 担 当 者 は 本 件 取 引 について 申 立 人 の 妻 の 承 諾 を 得 て 申 立 人 に 確 認 しなくてもいいか 問 いかけたが 自 分 が 見 ているとの 趣 旨 を 述 べたことから 申 立 人 に 確 認 しなかった 本 件 取 引 以 前 の 状 況 や 取 引 時 の 事 情 に 照 らせば 担 当 者 が 無 断 売 買 を 行 った とまでは 必 ずしも 言 い 切 れないとも 考 えられる 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 次 の 見 解 を 示 したところ 双 方 が 受 諾 し 被 申 立 人 が 売 却 し た 投 信 の9 割 を 返 還 し 買 付 取 引 を 抹 消 するこ とで 申 立 人 と 被 申 立 人 との 取 引 において 従 前 申 立 人 の 妻 の 関 与 が 認 められるが 申 立 人 の 代 理 人 として 関 与 したものではなく 本 件 において も 代 理 人 として 取 引 したとは 認 められない しか し 申 立 人 も 取 引 残 高 報 告 によりその 事 実 を 認 識 することが 可 能 であったにもかかわらずそれ を 放 置 した 事 実 が 認 められる 従 って 被 申 立 人 は 申 立 人 が 本 件 取 引 前 に 保 有 していた 投 信 の9 割 に 相 当 する 残 高 口 数 を 返 還 し 買 付 取 引 は 申 立 人 に 帰 属 しな 手 続 を 行 う ことが 適 当 と 認 められる 30 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 69 < 申 立 人 の 主 張 > 元 本 欠 損 利 払 い 遅 延 の 心 配 はないと 言 われ 2 本 の 無 担 保 私 募 債 計 2,600 万 円 を 購 入 したが 勧 誘 時 に 発 行 体 の 財 務 状 況 について 何 の 説 明 もなかった 重 要 事 項 に 係 る 説 明 義 務 違 反 であり 買 付 代 金 2,600 万 円 の 返 還 を 求 める 本 件 私 募 債 は 特 定 の 船 舶 が 生 み 出 す 傭 船 料 というキャッシュフロー を 裏 づけとする 証 券 化 商 品 であり 発 行 体 の 財 務 状 況 が 本 件 債 券 の 償 還 や 利 払 いに 直 接 影 響 を 与 えるものではない 重 要 事 項 の 説 明 を 怠 っ た 事 実 はなく 請 求 に 応 じることはできない 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 750 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 重 要 事 項 の 説 明 に 関 しては 双 方 の 主 張 が 平 行 線 で 事 実 認 定 は 困 難 だが デフォルトした 場 合 には 船 舶 を 売 却 ( 又 は 競 売 )することになり かつ 船 舶 売 却 代 金 が 銀 行 借 入 れの 返 済 に 優 先 して 充 当 され 本 件 私 募 債 の 償 却 は 劣 後 する ことになっているため 船 舶 の 価 格 がどのように 変 動 するかは 重 要 な 要 素 であるところ その 点 の 説 明 はされていなかったと 推 測 される 以 上 の 点 を 勘 案 し 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 10

31 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 株 式 女 70 < 申 立 人 の 主 張 > 担 当 者 より 投 資 信 託 の 評 価 損 を 取 り 戻 すには 株 式 しかないと 強 引 に ( の 中 国 株 取 引 と 信 用 取 引 を 勧 められ 取 引 したが 損 失 が 生 じた 申 立 人 は 高 齢 で 株 式 取 引 経 験 知 識 がなく 担 当 者 の 言 われるがままに 取 引 した ものであるため 損 失 385 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 保 有 していた 投 資 信 託 でかなりの 評 価 損 を 蒙 っていたた め 担 当 者 は 株 式 取 引 で 評 価 損 の 取 り 戻 しを 図 ってはどうかと 中 国 株 式 取 引 と 信 用 取 引 を 提 案 し リスク リターンを 十 分 に 説 明 し 申 立 人 は 取 引 を 行 った 申 立 人 は 投 資 経 験 知 識 を 有 し また 強 引 に 販 売 した 事 実 は 存 在 せず 申 立 人 の 請 求 は 実 質 的 に 損 失 補 てんを 求 めるものであ り その 請 求 は 成 り 立 たない 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 は 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みは ないとして 不 調 打 切 り 32 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 投 資 信 託 法 人 < 申 立 人 の 主 張 > 投 信 を 勧 められ 十 分 な 説 明 を 受 けないまま 購 入 した 購 入 後 に 被 申 立 人 担 当 者 からリスクの 高 さを 認 識 させられ 不 安 になって 売 却 した が 大 きな 損 失 が 出 た 発 生 した 損 害 金 705 万 円 のうち450 万 円 の 賠 償 を 求 める 事 実 認 識 に 相 違 がある 部 分 はあるものの 勧 誘 時 の 説 明 に 適 切 さを 欠 いていた 部 分 があることから あっせんの 場 で 解 決 に 向 け 話 し 合 う 用 意 がある 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 405 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 双 方 の 事 実 認 識 に 相 違 はあるものの 申 立 人 の 資 金 性 格 に 鑑 みれば 被 申 立 人 担 当 者 の 説 明 は 適 切 さに 欠 いていた 部 分 があり 本 件 投 信 のリスクについて 申 立 人 が 十 分 な 理 解 を 得 るに 至 らなかった 点 があることから 和 解 案 で 解 決 することが 相 当 である 33 売 買 取 引 に 関 する 無 断 売 買 株 式 男 64 < 申 立 人 の 主 張 > 信 用 取 引 の 建 玉 を 強 制 決 済 され 売 却 損 が 生 じた 強 制 決 済 される 前 に 追 加 証 拠 金 が 必 要 である 旨 の 情 報 が 分 かりやすく 伝 えられていな かった 強 制 決 済 により 生 じた 損 失 につき 賠 償 を 求 める 申 立 人 は その 証 券 知 識 取 引 経 験 から 証 券 投 資 に 十 分 に 精 通 した 投 資 家 でありながら 被 申 立 人 が 表 示 した 追 加 証 拠 金 について わか らなかった 気 が 付 かなかった という 主 張 は 認 めがたい 申 立 人 に 対 し 万 が 一 不 明 な 点 があれば いつでも 問 い 合 わせをするよう 案 内 していたが 問 い 合 わせは 一 切 無 かった よって 請 求 に 応 じることはでき ない その 他 ( 解 決 委 員 が 手 続 を 実 施 しないことと した) 平 成 23 年 11 月 解 決 委 員 が 次 の 見 解 を 示 し 解 決 手 続 を 行 わないこととした インターネットによる 取 引 は 非 対 面 性 及 び 非 書 面 性 という 特 性 を 有 することから 投 資 者 は 通 常 の 取 引 に 比 してより 一 層 自 己 の 責 任 及 び 判 断 により 取 引 を 行 うことが 求 められる 本 件 についても 申 立 人 自 ら 確 認 し 適 時 適 切 に 対 応 すべきところ 被 申 立 人 から 提 供 された 情 報 を 申 立 人 が 確 認 を 怠 ったことにより 生 じた ものであり 被 申 立 人 に 損 害 賠 償 責 任 を 問 うべ き 過 失 はないと 認 められる 以 上 解 決 手 続 を 行 わないことが 適 当 である 11

34 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 69 < 申 立 人 の 主 張 > 数 カ 月 後 には 元 本 と 利 息 が 返 還 されると 言 われ 十 分 な 説 明 がないま ( の まデジタルクーポン 社 債 を 購 入 したが 元 本 を 大 きく 割 り 込 んでいる 説 明 義 務 に 反 しており 売 却 した 場 合 に 発 生 する 損 害 金 200 万 円 の 賠 償 を 求 める 商 品 内 容 リスク 等 について 十 分 時 間 をかけて 説 明 し 申 立 人 の 判 断 により 購 入 を 決 めたもので 数 カ 月 後 には 元 本 と 利 息 が 返 還 される と 説 明 した 事 実 はない よって 請 求 に 応 じることはできない 平 成 23 年 12 月 双 方 の 主 張 が 平 行 線 である ものの 解 決 委 員 は 和 解 の 可 能 性 を 探 り 被 申 立 人 が 一 定 の 金 額 の 支 払 いに 応 じるか どうか 打 診 したが 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 35 勧 誘 に 関 する 適 合 性 の 原 則 投 資 信 託 男 79 < 申 立 人 の 主 張 > 銀 行 の 定 期 預 金 より 利 回 りの 良 い 商 品 である と 言 われ 商 品 内 容 リスク 等 について 詳 しい 説 明 が 一 切 ないまま 投 信 を 勧 められ 購 入 した 高 齢 者 に 対 する 不 当 な 勧 誘 であり 発 生 した 損 害 金 1,157 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 本 件 投 信 の 購 入 前 に 複 数 の 株 式 売 買 の 経 験 があり 利 益 も 得 ている 本 件 投 信 の 勧 誘 にあたっては リスク 等 の 説 明 を 十 分 行 っ たうえで 申 立 人 の 判 断 により 契 約 しており 請 求 は 不 当 である ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 詳 しく 説 明 したとの 主 張 を 覆 すことはなく 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり あっせ ん 手 続 による 解 決 は 困 難 である よって 和 解 成 立 の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 36 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 65 < 申 立 人 の 主 張 > 担 当 者 から 船 舶 が 担 保 になっているので 安 全 な 商 品 と 勧 められ 債 券 を 購 入 したが 船 舶 が 競 売 にかけられ 殆 ど 無 価 値 となった よって 投 資 額 200 万 円 の 返 還 を 求 める 申 立 人 は 購 入 時 リスク 説 明 を 受 けており リスクが 記 載 された 投 資 確 認 書 に 署 名 押 印 している 説 明 義 務 違 反 はなく 請 求 には 応 じられない 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 58 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 重 要 事 項 説 明 書 には 発 行 体 又 は 発 行 体 の 貸 付 先 の 信 用 リスク 等 の 記 載 があるが いずれ も 抽 象 的 一 般 的 なもので それ 以 外 に 発 行 体 等 の 財 務 経 営 状 況 に 関 する 記 載 はなく 十 分 説 明 義 務 を 果 たしているとは 言 い 難 いが 他 方 申 立 人 も 十 分 な 判 断 能 力 を 有 しており 本 件 債 券 の 購 入 に 際 して 十 分 調 査 し 被 申 立 人 に 質 問 するなどして 商 品 性 を 理 解 したうえで 判 断 すべきであった 以 上 の 点 を 勘 案 し 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 12

37 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 60 < 申 立 人 の 主 張 > リスクのない 商 品 だけをお 願 いすると 伝 えていたが 被 申 立 人 担 当 者 は リスクはない 安 全 な 商 品 最 悪 の 場 合 でも 元 金 は 必 ず 戻 る と 説 明 し 私 募 債 を 勧 誘 した よって 2,000 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 の 投 資 経 験 などを 鑑 みれば 申 立 人 の 適 合 性 は 十 分 に 認 めら れる また 被 申 立 人 担 当 者 は 本 社 債 説 明 書 等 を 予 め 交 付 した 上 各 書 面 の 内 容 に 沿 って 商 品 内 容 及 びリスクについて 適 切 に 説 明 を 行 って おり 説 明 義 務 違 反 はない したがって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられな い 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 600 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 重 要 事 項 についてどの 程 度 まで 説 明 したか 双 方 の 主 張 に 隔 たりがあるが 本 件 に 至 った 諸 般 の 事 情 を 総 合 考 慮 し 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 38 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 58 < 申 立 人 の 主 張 > リスクのある 商 品 は 買 わないと 再 三 伝 えていたが 被 申 立 人 担 当 者 は リスクを 否 定 し 最 悪 の 場 合 でも 元 金 は 必 ず 戻 ると 説 明 し 数 ヶ 月 後 に 経 営 不 振 になるような 会 社 の 私 募 債 を 販 売 した よって 2,000 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 の 投 資 経 験 などを 鑑 みれば 申 立 人 の 適 合 性 は 十 分 に 認 めら れる また 被 申 立 人 担 当 者 は 本 社 債 説 明 書 等 を 予 め 交 付 した 上 各 書 面 の 内 容 に 沿 って 商 品 内 容 及 びリスクについて 適 切 に 説 明 を 行 って おり 元 本 保 証 などと 言 った 事 実 はなく 説 明 義 務 違 反 はない したがっ て 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 600 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 和 解 重 要 事 項 についてどの 程 度 まで 説 明 したか 双 方 の 主 張 に 隔 たりがあるが 本 件 に 至 った 諸 般 の 事 情 を 総 合 考 慮 し 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 39 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 投 資 信 託 女 55 < 申 立 人 の 主 張 > 安 全 な 商 品 です と 言 われ 十 分 な 説 明 を 受 けないまま 投 信 を 勧 めら れ4,168 万 円 を 支 払 い 購 入 したが 購 入 直 後 から 価 格 が 大 きく 下 がり 突 然 本 件 商 品 については 運 用 において 犯 罪 行 為 が 見 つかり 売 買 中 止 となり 清 算 することとなった との 報 告 を 受 けた その 後 の 事 件 の 経 緯 等 について 被 申 立 人 担 当 者 から 何 の 説 明 もなく 状 況 が 把 握 できていな い 支 払 い 済 の4,168 万 円 の 賠 償 を 求 める 一 方 の 離 脱 申 立 人 による あっせんの 取 下 げ 本 件 商 品 については 申 立 人 に 対 して 十 分 時 間 をかけ 説 明 し 申 立 人 の 判 断 と 責 任 により 購 入 している 申 立 人 の 主 張 する 点 は 事 実 無 根 で あり 請 求 に 応 じることはできない 13

40 売 買 取 引 に 関 する その 他 投 資 信 託 法 人 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 19 年 に 申 立 人 は 被 申 立 人 担 当 者 に 株 式 投 資 信 託 など 全 てを 売 却 するよう 伝 えたが 担 当 者 は 全 取 引 を 終 了 させず 再 三 督 促 したにも かかわらず 遅 々として 取 引 を 終 了 させなかったため 全 取 引 が 終 了 し たのは 平 成 21 年 であった 取 引 終 了 の 遅 れにより 生 じた 損 失 2700 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 金 融 商 品 取 引 の 豊 富 な 知 識 と 経 験 を 有 した 投 資 家 であり 売 買 注 文 の 手 続 きを 熟 知 しており 自 己 の 意 思 で 売 却 注 文 をしないでい たに 過 ぎない よって 申 立 人 の 請 求 に 応 じる 余 地 はない ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 金 銭 的 負 担 をせず これ 以 上 を 続 けな い との 和 解 ができるか 双 方 に 確 認 したところ 申 立 人 は 和 解 をする 意 思 がないことを 明 確 にし たため 不 調 打 切 り 41 売 買 取 引 に 関 する その 他 投 資 信 託 女 82 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 19 年 に 申 立 人 は 被 申 立 人 担 当 者 に 株 式 投 資 信 託 など 全 てを 売 却 するよう 伝 えたが 担 当 者 は 全 取 引 を 終 了 させず 再 三 督 促 したにも かかわらず 遅 々として 取 引 を 終 了 させなかったため 全 取 引 が 終 了 し たのは 平 成 21 年 であった 取 引 終 了 の 遅 れにより 生 じた 損 失 1 億 5 千 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める ( の 平 成 23 年 12 月 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがある 中 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 金 銭 的 負 担 をせず これ 以 上 を 続 けな い との 和 解 ができるか 双 方 に 確 認 したところ 申 立 人 が 和 解 をする 意 思 がないことを 明 確 にし たため 不 調 打 切 り 申 立 人 は 金 融 商 品 取 引 の 豊 富 な 知 識 と 経 験 を 有 した 投 資 家 であり 売 買 注 文 の 手 続 きを 熟 知 しており 自 己 の 意 思 で 売 却 注 文 をしないでい たに 過 ぎない よって 申 立 人 の 請 求 に 応 じる 余 地 はない 42 売 買 取 引 に 関 する その 他 投 資 信 託 男 83 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 19 年 に 申 立 人 は 被 申 立 人 担 当 者 に 株 式 投 資 信 託 など 全 てを 売 却 するよう 伝 えたが 担 当 者 は 全 取 引 を 終 了 させず 再 三 督 促 したにも かかわらず 遅 々として 取 引 を 終 了 させなかったため 全 取 引 が 終 了 し たのは 平 成 21 年 であった 取 引 終 了 の 遅 れにより 生 じた 損 失 1000 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める ( の 平 成 23 年 12 月 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがある 中 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 金 銭 的 負 担 をせず これ 以 上 を 続 けな い との 和 解 ができるか 双 方 に 確 認 したところ 申 立 人 が 和 解 をする 意 思 がないことを 明 確 にし たため 不 調 打 切 り 申 立 人 は 金 融 商 品 取 引 の 豊 富 な 知 識 と 経 験 を 有 した 投 資 家 であり 売 買 注 文 の 手 続 きを 熟 知 しており 自 己 の 意 思 で 売 却 注 文 をしないでい たに 過 ぎない よって 申 立 人 の 請 求 に 応 じる 余 地 はない 14

43 売 買 取 引 に 関 する その 他 投 資 信 託 男 26 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 19 年 に 申 立 人 は 被 申 立 人 担 当 者 に 株 式 投 資 信 託 など 全 てを 売 却 するよう 伝 えたが 担 当 者 は 全 取 引 を 終 了 させず 再 三 督 促 したにも かかわらず 遅 々として 取 引 を 終 了 させなかったため 全 取 引 が 終 了 し たのは 平 成 21 年 であった 取 引 終 了 の 遅 れにより 生 じた 損 失 970 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 金 融 商 品 取 引 の 豊 富 な 知 識 と 経 験 を 有 した 投 資 家 であり 売 買 注 文 の 手 続 きを 熟 知 しており 自 己 の 意 思 で 売 却 注 文 をしないでい たに 過 ぎない よって 申 立 人 の 請 求 に 応 じる 余 地 はない ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 被 申 立 人 が 金 銭 的 負 担 をせず これ 以 上 を 続 けな い との 和 解 ができるか 双 方 に 確 認 したところ 申 立 人 は 和 解 をする 意 思 がないことを 明 確 にし たため 不 調 打 切 り 44 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 65 < 申 立 人 の 主 張 > 特 別 な 人 にしか 売 らない 商 品 と 言 われ 証 券 会 社 の 人 も 良 く 知 らない ような 難 しい 私 募 債 を 被 申 立 人 担 当 者 は 素 人 に 良 く 説 明 せずに 販 売 し た よって これによる 損 失 200 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 の 投 資 経 験 などを 鑑 みれば 申 立 人 の 適 合 性 は 十 分 に 認 めら れる また 被 申 立 人 担 当 者 は 本 社 債 説 明 書 等 を 予 め 交 付 した 上 各 書 面 の 内 容 に 沿 って 商 品 内 容 及 びリスクについて 適 切 に 説 明 を 行 って おり 説 明 義 務 違 反 はない したがって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられな い 45 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 73 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 より 私 募 債 を 購 入 する 際 被 申 立 人 は 発 行 会 社 が 事 業 を 引 き 継 いだ 会 社 に 対 し 貸 付 と 債 務 引 受 を 行 っている 事 実 を 告 げなかっ た 多 額 の 未 回 収 の 恐 れを 的 確 に 説 明 されていれば 購 入 しなかった 本 件 私 募 債 に 生 じた 損 失 200 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 が 発 行 会 社 の 貸 付 事 実 と 債 務 引 受 事 実 を 告 げずに 申 立 人 に 本 件 私 募 債 を 勧 誘 した 事 実 は 認 める 事 実 関 係 に 基 づき 相 応 の 解 決 を 図 る 用 意 がある 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 56 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 申 立 人 は 株 式 現 物 の 投 資 経 験 を 有 していたと はいえ 本 件 社 債 は 仕 組 みが 複 雑 であり 適 合 性 の 原 則 に 照 らして 問 題 がなかったとは 言 えな い また 様 々なリスク 要 因 について 十 分 に 説 明 をしなかった あるいは 安 全 性 を 強 調 しすぎ た 可 能 性 は 否 定 できない 他 方 申 立 人 におい ても 一 定 の 判 断 能 力 はあり 商 品 性 及 びその リスクを 十 分 に 理 解 したうえで 購 入 すべきであっ たとの 点 も 否 定 できない よって 和 解 案 に 示 し た 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 193 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 双 方 の 主 張 及 び 資 料 によれば 被 申 立 人 が 本 件 債 券 の 勧 誘 に 際 し 申 立 人 に 重 要 事 項 に つき 誤 解 を 生 ぜしめるべき 表 示 をしたことが 認 められるので 被 申 立 人 に 責 任 があることは 明 らかであるが すでに 受 領 済 の 利 金 を 控 除 した うえで 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 15

46 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 65 < 申 立 人 の 主 張 > 特 定 のお 客 様 だけに 紹 介 しているのでお 得 で 大 丈 夫 と 言 われ 詳 しい 内 容 やリスクなどの 説 明 も 受 けないまま 私 募 債 を 購 入 した よって 20 0 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 知 識 経 験 が 十 分 にあり 適 合 性 が 問 題 となる 余 地 はない ま た 被 申 立 人 担 当 者 は 本 社 債 説 明 書 等 を 予 め 交 付 した 上 各 書 面 の 内 容 に 沿 って 商 品 内 容 及 びリスクについて 適 切 に 説 明 を 行 っており 説 明 義 務 違 反 はない したがって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 60 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 重 要 事 項 について 被 申 立 人 の 説 明 の 不 備 は 否 定 できないながら 申 立 人 においても 本 件 債 券 購 入 にあたって 事 前 に 十 分 調 査 し 商 品 性 について 被 申 立 人 担 当 者 に 質 問 するなどすべ きだったと 言 えることから 本 件 に 至 った 諸 般 の 事 情 を 総 合 考 慮 し 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 47 勧 誘 に 関 する 誤 った 情 報 の 提 供 債 券 男 56 < 申 立 人 の 主 張 > 誤 認 勧 誘 により 購 入 させられたデジタルクーポン 債 について 被 申 立 人 が 事 故 確 認 申 請 手 続 についての 詳 しい 説 明 のないまま 事 故 処 理 とし て 売 却 したが 本 件 事 故 確 認 申 請 は 受 理 されなかった これにより 発 生 した429 万 円 の 賠 償 を 求 める 本 件 は 申 立 人 からの 取 消 しの 要 求 があったため 本 件 債 券 の 買 付 取 消 処 理 について 申 立 人 に 当 局 の 承 認 が 下 りない 可 能 性 を 指 摘 した 上 で 申 立 人 の 意 向 を 確 認 し 取 消 処 理 を 行 ったものであり 申 立 人 に は 本 件 取 消 処 理 による 損 害 金 の 発 生 について 責 任 があることから 応 分 の 負 担 を 求 める 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 365 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 被 申 立 人 の 取 消 処 理 についての 説 明 が 不 足 していたことから 取 消 処 理 により 発 生 した 損 害 金 の85%を 被 申 立 人 が 負 担 して 和 解 することが 適 当 であると 考 える 48 勧 誘 に 関 する 適 合 性 の 原 則 債 券 男 88 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 は 申 立 人 が 保 有 していた 債 券 が 償 還 したにもかか わらず 別 の 債 券 の 購 入 に 充 てさせ 償 還 金 等 の 支 払 いに 応 じない 別 の 債 券 を 勧 めたときに 申 立 人 は 入 院 加 療 中 で かつ 点 滴 中 で 体 力 思 考 力 判 断 力 がかなり 低 下 しており 有 効 な 意 思 表 示 ができる 状 態 では なかった これは 債 務 不 履 行 であり 当 該 償 還 された 債 券 の 元 本 300 万 円 及 び 利 子 の 支 払 いを 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 面 前 で 商 品 内 容 リスク 等 について 説 明 し 申 立 人 の 意 思 を 確 認 したものと 認 識 しているが 申 立 人 が 高 齢 で 入 院 中 であ り かつ 点 滴 中 であった 状 況 を 踏 まえれば 親 族 の 同 席 を 求 める 等 配 慮 すべきであったと 思 われる よって あっせんの 場 において 妥 当 な 解 決 を 図 る 用 意 がある 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 21 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 無 断 売 買 や 適 合 性 原 則 等 の 法 令 違 反 行 為 が あったとは 判 断 できないながら 入 院 点 滴 中 で 意 識 が 朦 朧 としていた 申 立 人 に 対 し 勧 誘 を 行 ったこと 自 体 に 問 題 があることから 約 定 取 消 しではなく 買 付 代 金 と 売 却 代 金 との 差 額 を 被 申 立 人 が 賠 償 すべきであり 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 え る 16

49 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 有 価 証 券 デリバ ティブ 男 39 < 申 立 人 の 主 張 > 申 立 人 は 証 券 取 引 の 経 験 がほとんどなかったが 被 申 立 人 より 株 式 アドバイザーに 任 せて 完 全 ヘッジポジションを 取 れば 確 実 に 勝 てると 勧 誘 されオプション 取 引 を 開 始 した ところが 株 価 の 大 暴 落 時 にヘッジが 切 れており 追 証 が 発 生 し 更 なる 暴 落 で 強 制 決 済 をされ 損 害 が 拡 大 し た 適 合 性 原 則 違 反 説 明 義 務 違 反 及 び 断 定 的 判 断 の 提 供 等 により 被 った 損 失 7,079 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 申 立 人 に 対 し 本 件 取 引 の 仕 組 及 びリスクを 説 明 したが 確 実 に 勝 てる 取 引 と 発 言 した 事 実 はない ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 当 事 者 双 方 に 譲 歩 を 求 めたが 当 事 者 双 方 が 裁 判 で 争 うと いう 意 思 を 明 らかにしたため 和 解 の 意 思 がな 不 調 打 切 り 50 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 は 80 歳 という 高 齢 者 に 対 し 商 品 内 容 について 理 解 困 難 な 仕 組 債 を 勧 誘 し 多 大 な 評 価 損 を 出 させた 途 中 で 償 還 される 可 能 性 があることは 理 解 していたが 最 長 30 年 保 有 しなければならな い 商 品 の 勧 誘 は 不 当 であり 評 価 損 4988 万 円 の 賠 償 を 求 める 担 当 者 は 申 立 人 の 投 資 目 的 投 資 意 向 等 を 確 認 し 十 分 な 時 間 を かけて 商 品 説 明 しており 途 中 で 償 還 される 可 能 性 があることは 理 解 していた と 述 べているとおり 反 対 に 途 中 償 還 されない 場 合 があるこ と つまり 満 期 償 還 となることも 理 解 していたはずであることから 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 歩 み 寄 り の 余 地 がないか 慎 重 に 事 情 聴 取 したが 当 事 者 双 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり あっせん での 解 決 は 困 難 であると 判 断 し 不 調 打 切 り 51 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 男 54 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 と 同 じ 系 列 の 銀 行 担 当 者 に マンション 購 入 ローンの 内 入 金 の 入 金 を 依 頼 したところ 被 申 立 人 担 当 者 と 来 訪 し 銀 行 持 株 会 社 株 の 購 入 を 勧 誘 された 銀 行 からの 融 資 を 受 けており 言 うままに 契 約 した が 詳 しい 内 容 についての 説 明 がなく 後 日 外 国 債 券 の 購 入 だと 知 っ た よって 購 入 代 金 全 額 の 返 金 を 求 める 申 立 人 は 本 件 債 券 の 契 約 条 件 の 書 かれた 外 国 証 券 内 容 説 明 書 を 受 け 取 って その 内 容 を 確 認 しており 外 国 証 券 取 引 確 認 書 に 自 ら 署 名 捺 印 している 担 当 者 は 本 件 債 券 の 内 容 及 びリスクについて 十 分 に 説 明 している よって 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 説 明 状 況 に ついて 双 方 の 主 張 に 開 きがあり 適 合 性 の 原 則 に 関 しても 問 題 があるとは 言 い 難 いため あっ せん 手 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 17

52 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 65 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 から 潰 れる 可 能 性 は 皆 無 であって 心 配 はいらない などと 勧 誘 され 十 分 な 説 明 がないまま 私 募 債 を 購 入 した よって これ による 損 失 600 万 円 の 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 証 券 投 資 に 関 する 知 識 経 験 が 十 分 にあることなどから 適 合 性 が 問 題 となる 余 地 はない また 担 当 者 は 必 要 かつ 十 分 な 範 囲 で 説 明 を 行 っており 説 明 義 務 違 反 はない よって 請 求 には 応 じられない 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 174 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで 重 要 事 項 説 明 書 の 記 載 は いずれも 抽 象 的 一 般 的 なものであり ファンドの 財 務 経 営 状 況 に 関 する 特 段 の 記 載 もなく 船 価 自 体 上 下 の 変 動 の 激 しいものであることなどの 事 情 に 鑑 み ると 説 明 が 不 十 分 だった 可 能 性 が 高 い 他 方 申 立 人 においても 十 分 な 判 断 能 力 はあ り 商 品 性 及 びそのリスクを 十 分 に 理 解 して 購 入 すべきであったとの 点 も 否 定 できない 53 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 49 < 申 立 人 の 主 張 > 仕 組 債 であると 知 らせず 元 本 割 れの 可 能 性 があることや 中 途 解 約 が 出 来 ないことなど 全 くリスク 説 明 を 受 けないまま 元 本 保 証 の 商 品 と 誤 解 して 仕 組 債 を 購 入 した よって 売 買 は 無 効 であり 預 けた 購 入 資 金 500 万 円 の 返 還 を 求 める 申 立 人 は 既 に10 年 近 い 投 資 経 験 があり 商 品 やリスクの 理 解 力 は 十 分 にあったと 判 断 する 担 当 者 は 申 立 人 に 対 し 当 時 の 日 経 平 均 株 価 を 例 に 利 率 決 定 や 早 期 償 還 判 定 中 途 解 約 が 出 来 ないことや 元 本 毀 損 リスクについて 十 分 説 明 している よって 請 求 に 応 じることは 出 来 ない 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 被 申 立 人 が14 万 円 を 支 払 うことで 申 立 人 は 仕 組 債 の 説 明 を 受 けていないとは 言 えず また 申 立 人 自 身 の 相 場 観 を 持 ち 合 わせ ていなかったとは 言 えない しかしながら 被 申 立 人 は 申 立 人 の 理 解 度 を 十 分 に 確 認 したかど うか 疑 わしい 点 は 否 定 出 来 ない よって 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 54 勧 誘 に 関 する 適 合 性 の 原 則 投 資 信 託 女 85 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 より 国 債 を 売 却 して 投 信 を 買 い 付 けるよう 勧 められ 申 立 人 は 高 齢 で 商 品 知 識 がなく 被 申 立 人 担 当 者 が 十 分 な 説 明 を 行 わな かったため 申 立 人 は 理 解 することができないまま 本 件 投 信 を 購 入 し た その 後 も 理 解 できずに2 3 回 投 信 を 買 い 替 えて 損 失 が 生 じた よっ て 損 失 500 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 被 申 立 人 担 当 者 は 各 取 引 において 申 立 人 の 意 向 に 配 慮 しつつ 十 分 かつ 丁 寧 な 説 明 を 行 い いずれも 申 立 人 の 理 解 のもとに 取 引 が 成 立 したものである よって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない ( の 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 双 方 の 主 張 に 隔 たりがあり 続 による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みはないとして 不 調 打 切 り 18

55 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 株 式 男 71 < 申 立 人 の 主 張 > 平 成 23 年 12 月 解 決 委 員 は 当 事 者 双 申 立 人 は 相 続 により 株 式 を 取 得 したところ 被 申 立 人 担 当 者 は 申 立 人 ( の 方 の 主 張 に 大 きな 隔 たりがあり 続 に 株 式 の 知 識 経 験 がないにも 拘 らず 外 国 株 を 売 り 込 み 続 け 更 に 外 国 株 で 生 じた 損 失 を 取 り 戻 しましょうと 信 用 取 引 を 勧 誘 し 申 立 人 はこれを による 解 決 は 困 難 であり の 見 込 みは ないとして 不 調 打 切 り 取 引 した 適 合 性 原 則 違 反 及 び 説 明 義 務 違 反 を 起 因 として 生 じた 損 失 1,005 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 申 立 人 は 総 合 取 引 申 込 書 で 株 式 投 資 経 験 30 年 以 上 取 引 対 象 は 株 式 値 上 り 益 重 視 と 申 告 しており 適 合 性 原 則 違 反 には 当 たらな い また 外 国 株 式 取 引 及 び 信 用 取 引 においても 十 分 に 説 明 をしてい る したがって 申 立 人 の 請 求 には 応 じられない 56 売 買 取 引 に 関 する その 他 金 融 先 物 デリバ ティブ 男 41 < 申 立 人 の 主 張 > 店 頭 外 国 為 替 証 拠 金 取 引 において 取 引 画 面 について 誤 った 説 明 を 受 けたため タイミングを 間 違 えて 決 済 し 損 失 を 出 した 発 生 した 損 害 金 80 万 円 の 賠 償 を 求 める 説 明 の 不 備 は 認 められない 申 立 人 が 成 行 注 文 を 出 した 際 に 相 場 の 急 変 により 約 定 値 が 表 示 レートと 大 きく 乖 離 したもので 損 益 は 申 立 人 に 帰 属 する よって 請 求 に 応 じることはできない 示 し 双 方 に 和 解 を 勧 告 したところ 被 申 立 人 が8 万 円 を 支 払 うことで 双 方 の 主 張 に 隔 たりがあるものの 取 引 画 面 に 係 る 説 明 において 長 時 間 に 及 ぶ 口 頭 での やりとりが 行 われていた 状 況 に 鑑 みると 十 分 な 意 思 疎 通 ができなかった 可 能 性 があり その 結 果 申 立 人 が 主 張 する 誤 った 説 明 が 行 われ た 余 地 が 全 くなかったとまでは 現 段 階 では 直 ち に 言 い 切 り 難 く 仮 に 誤 った 説 明 が 行 われたと してもその 後 の 申 立 人 の 取 引 にどの 程 度 影 響 があったかは 検 証 不 能 ではありながらも 双 方 が 本 件 の 早 期 解 決 を 望 んでいることから 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 すること を 勧 告 する 57 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 債 券 女 58 < 申 立 人 の 主 張 > 5 年 後 には 必 ず 現 金 で 戻 るから 損 はしないと 言 われ 十 分 な 説 明 を 受 け ないまま 豪 ドル 建 ディスカウント 債 を 購 入 した これによる 損 失 69 万 円 の 賠 償 を 求 める 担 当 者 は 当 該 債 券 の 商 品 内 容 やリスク 等 について 説 明 を 行 い 申 立 人 承 認 の 元 に 行 われた 取 引 であり 請 求 には 応 じられない 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 申 立 人 が 本 件 債 券 を59 万 円 で 被 申 立 人 に 売 却 し 被 申 立 人 が 申 立 人 に 対 し 和 解 金 3 万 円 を 支 払 うこと で 被 申 立 人 は 申 立 人 が 買 いたくない と 言 っ ているにもかかわらず 強 引 に 勧 誘 を 行 ったのは 事 実 であり 不 適 切 な 説 明 をした 可 能 性 もある ことから 和 解 案 に 示 した 金 額 で 双 方 が 互 譲 し 和 解 することが 相 当 と 考 える 19

58 勧 誘 に 関 する 説 明 義 務 違 反 投 資 信 託 女 73 < 申 立 人 の 主 張 > 被 申 立 人 担 当 者 の 不 動 産 投 資 信 託 購 入 の 勧 誘 に 際 し 申 立 人 は 金 融 資 産 は 退 職 金 も 含 まれ 老 後 のための 大 切 なお 金 であると 伝 えていた にも 拘 らず 安 全 である 旨 の 話 をしリスクに 関 する 重 要 事 項 の 説 明 を 行 っていない よって 説 明 義 務 違 反 などを 起 因 として2,000 万 円 の 損 害 賠 償 を 求 める 一 方 の 離 脱 あっせん 期 日 前 に 申 立 人 よりあっせん 取 下 げ なし ( 答 弁 書 提 出 前 に 申 立 人 からあっせん 取 下 げ) 59 勧 誘 に 関 する 断 定 的 判 断 の 提 供 株 式 女 65 < 申 立 人 の 主 張 > 投 資 したことのない 外 国 株 式 を 勧 誘 され 大 丈 夫 です と 断 定 的 に 言 われ 安 心 して 投 資 したが 大 きな 損 失 を 被 った 発 生 した 損 害 金 96 万 円 の 賠 償 を 求 める 強 引 に 勧 誘 した 結 果 損 失 を 招 いたのは 事 実 であり あっせんの 場 で 誠 意 をもって 話 合 いを 行 う 用 があるが 申 立 人 の 株 式 投 資 歴 を 考 慮 する と 損 失 額 全 額 の 請 求 に 応 じることはできない 平 成 23 年 12 月 あっせん 委 員 が 次 の 見 解 を 示 したところ 当 事 者 双 方 が 合 意 し 80 万 円 を 申 立 人 に 支 払 うことで <あっせん 委 員 の 見 解 > 事 実 関 係 に 係 る 当 事 者 双 方 の 争 いは 基 本 的 になく 被 申 立 人 担 当 者 の 過 失 は 明 らかである が 損 害 賠 償 額 の 算 定 に 齟 齬 があり 和 解 案 に 示 した 和 解 金 により 解 決 することが 妥 当 と 考 え る 20