構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 1 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 作 成 主 体 の 名 称 山 形 県 最 上 郡 大 蔵 村 2 構 造 改 革 特 別 区 域 の 名 称 大 蔵 トマト リキュール 特 区 3 構 造 改 革 特 別 区 域 の 範 囲 山 形 県 最 上 郡 大 蔵 村 の 全 域 4 構 造 改 革 特 別 区 域 の 特 性 (1) 地 勢 及 び 気 象 本 村 は 山 形 県 の 北 部 最 上 郡 の 最 南 端 に 位 置 し 北 東 部 を 最 上 川 が 流 れ 南 西 部 は 月 山 の 山 頂 付 近 まで 達 してい 村 域 は 概 ね 東 西 13km 南 北 25km 総 面 積 211.59km2で その 内 85% 余 りが 山 林 となってい 標 高 は 最 上 川 沿 いに 広 がる 農 耕 地 が60m 程 度 であり 南 西 部 の 月 山 山 頂 付 近 は1,00 0m を 超 す 標 高 となってい 村 内 の 集 落 は 大 小 27 集 落 に 分 かれ 村 役 場 や 学 校 をはじめとする 中 心 的 な 公 共 施 設 は 村 の 北 部 である 清 水 合 海 地 区 に 立 地 していまた 村 の 中 央 部 には 日 本 棚 田 百 選 に 選 定 された 山 間 農 地 や 沼 水 の 美 しい 風 景 が 残 っている ほか 開 湯 千 二 百 余 年 の 歴 史 があり 湯 治 場 として 親 しまれる 肘 折 温 泉 郷 があ 本 村 の 気 象 条 件 は 裏 日 本 特 有 の 厳 しいもので 夏 季 には 集 中 豪 雨 冬 季 には 多 雪 で 年 間 の 降 水 量 が 概 ね1,500mm を 超 え 日 照 時 間 が 少 ない 地 域 であ 特 に 積 雪 期 には 北 西 からの 季 節 風 が 強 く 最 深 積 雪 は 肘 折 地 区 で470cm ( 昭 和 49 年 2 月 )を 記 録 するなど 特 別 豪 雪 地 帯 に 指 定 されてい (2) 沿 革 最 上 川 の 舟 運 に 交 通 の 多 くを 依 存 していた 中 世 に 現 在 の 山 形 市 にあった 成 沢 城 から 本 村 清 水 地 区 の 比 良 台 に 清 水 城 を 築 城 し 最 上 川 の 舟 運 を 統 制 下 に 置 き 当 時 最 上 郡 の 大 半 を 治 めていた 清 水 城 七 代 目 の 城 主 清 水 大 蔵 大 輔 義 親 公 に 由 来 して 大 蔵 村 とされたといわれてい 明 治 22 年 市 町 村 制 の 施 行 により 清 水 町 村 合 海 町 村 南 山 村 赤 松 村 の 4 村 を 合 併 し 現 在 の 大 蔵 村 となって 以 来 町 村 合 併 法 による 合 併 は 行 われず 昨 年 村 制 施 行 120 周 年 を 迎 えた
(3) 人 口 の 減 少 と 地 域 活 力 の 減 退 国 勢 調 査 の 結 果 における 本 村 の 人 口 については 昭 和 30 年 の9,044 人 をピークに その 後 鉱 山 の 閉 山 や 高 度 経 済 成 長 に 起 因 し 過 疎 化 が 急 激 に 進 み 平 成 17 年 国 勢 調 査 では 4,226 人 と 半 減 してい 加 えて 少 子 高 齢 化 の 進 行 が 大 きな 課 題 となってい 平 成 22 年 9 月 1 日 現 在 の 住 民 基 本 台 帳 による 幼 年 人 口 比 率 が11.6%に 対 し 老 年 人 口 比 率 が31.5%と 年 々 増 加 していこのため 村 内 の 小 学 校 中 学 校 においては 教 育 環 境 の 悪 化 を 防 ぐため 平 成 21 年 4 月 にそれぞれ1 校 に 統 廃 合 され 学 校 がなくなった 地 域 で は 地 域 活 力 の 低 下 が 懸 念 されてい (4) 産 業 1 農 業 農 業 は 本 村 の 基 幹 産 業 であるが 中 山 間 地 である 立 地 条 件 から 大 規 模 に 圃 場 を 確 保 することが 難 しく 地 形 に 沿 って 整 備 された 圃 場 で 稲 作 を 中 心 と した 農 業 が 営 まれてい 近 年 生 産 基 盤 の 整 備 経 営 の 近 代 化 等 の 対 策 を 積 極 的 に 進 め 施 設 園 芸 が 盛 んに 行 われるようになった 特 に 雨 よけハウスの 利 用 による 栽 培 技 術 の 向 上 や 選 果 場 の 整 備 を 契 機 として 大 玉 の 夏 秋 トマトやミニトマトの 栽 培 が 飛 躍 的 に 増 加 し 村 の 特 産 として また 山 形 県 の 地 域 産 業 資 源 としても 認 定 され るまでに 成 長 した そうした 結 果 本 村 の 農 業 総 生 産 額 に 占 める 畑 作 物 の 割 合 が27%に 達 し 最 上 地 域 平 均 の14%に 比 べ 大 きく 上 回 ってい 2 商 業 工 業 本 村 の 商 業 購 買 力 は 隣 接 する 新 庄 市 郊 外 の 大 型 小 売 店 舗 に 大 きく 依 存 し 村 内 の 商 店 は 日 用 雑 貨 品 や 食 料 品 を 中 心 とした 個 人 による 経 営 となってい 一 方 工 業 についても 小 規 模 の 縫 製 工 場 が 進 出 しているが 地 域 の 雇 用 を 誘 発 するものではない これも 隣 接 する 新 庄 中 核 工 業 団 地 に 進 出 した 企 業 に 大 きく 依 存 しているが ここ 数 年 来 の 経 済 不 況 により 撤 退 や 規 模 を 縮 小 す る 企 業 が 多 く 雇 用 の 確 保 が 大 きな 課 題 となってい 3 観 光 本 村 の 観 光 資 源 は 肘 折 温 泉 を 中 心 とした 休 養 保 養 型 の 湯 治 が 中 心 となってい 加 えて 自 然 志 向 の 高 まりから 日 本 棚 田 百 選 に 認 定 された 四 ケ 村 の 棚 田 や 月 山 葉 山 を 訪 れる 観 光 客 も 増 加 傾 向 を 示 しているが 本 村 観 光 の 中 心 となっている 肘 折 温 泉 の 入 湯 客 数 は ここ 数 年 逓 減 傾 向 となって い こうしたことから 本 村 では 景 観 や 環 境 文 化 といった 地 域 資 源 を 守 り そうした 地 域 資 源 を 生 かし 交 流 人 口 の 拡 大 による 地 域 活 性 化 を 提 唱 する 日 本 で 最 も 美 しい 村 連 合 の 活 動 を 行 ってい 今 後 地 域 住 民 と 一 体 と
なり 棚 田 や 肘 折 温 泉 巨 木 清 水 城 址 伝 統 芸 能 などの 景 観 や 文 化 を 守 りよ り 魅 力 的 なものとする 活 動 が 重 要 となってい (5) 規 制 の 特 例 措 置 を 講 じる 必 要 性 本 村 の 基 幹 産 業 である 農 業 においては 米 をはじめとした 農 産 物 価 格 の 低 迷 や 生 産 資 材 の 高 止 まり 担 い 手 不 足 などにより 農 家 は 非 常 に 厳 しい 経 営 状 況 となっていさらに 肘 折 温 泉 を 中 心 とした 観 光 客 数 の 落 ち 込 みも 大 きく 地 域 全 体 に 亘 り 産 業 の 衰 退 が 顕 著 になっていこうしたことから 本 村 にと っては 地 域 活 力 の 低 下 が 緊 急 に 対 応 を 要 する 課 題 となってい 5 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 意 義 本 村 の 夏 秋 トマトは 昭 和 60 年 に 初 めて 本 格 的 な 栽 培 が 始 まって 以 来 四 半 世 紀 の 時 を 経 て 大 蔵 トマト のブランドに 成 長 した こうした 本 村 が 誇 る 特 産 品 の 一 つである 大 蔵 トマトに 417 年 の 歴 史 を 誇 る 創 り 酒 屋 の 繊 細 な 技 術 による リキュールといった 新 たな 付 加 価 値 をつけ 全 国 に 発 信 することは 特 色 ある 地 域 として 都 市 部 からの 誘 客 に 一 層 弾 みがつく また 他 の 農 作 物 や 地 域 資 源 との 組 み 合 わせなど 新 たな 可 能 性 が 生 まれ 地 域 の 魅 力 向 上 とともに 地 域 の 活 性 化 が 図 られ 6 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 目 標 特 例 措 置 を 活 用 することにより 小 規 模 でも 本 村 の 特 産 品 である 大 蔵 トマトを 用 いたリキュール 製 造 が 可 能 となり 大 蔵 トマトの 青 果 とともに 新 たな 地 域 の 特 産 品 としてブランド 化 を 目 指 す また 製 造 したリキュールを 温 泉 旅 館 で 提 供 す ることにより 食 材 の 多 様 化 とともに 他 温 泉 地 との 差 別 化 を 進 め 都 市 部 からの 誘 客 を 図 さらに 交 流 人 口 の 増 加 により 本 村 の 農 産 物 や 農 産 加 工 品 の 販 売 拡 大 による 地 域 産 業 の 活 性 化 や 雇 用 の 場 の 確 保 など 若 者 の 定 住 促 進 を 目 標 とす 7 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 実 施 が 構 造 改 革 特 別 区 域 に 及 ぼす 経 済 的 社 会 的 効 果 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 実 施 により 新 商 品 の 開 発 が 促 進 され 生 産 農 家 加 工 業 者 等 において 起 業 の 機 会 が 広 がり 地 域 内 での 雇 用 の 場 が 確 保 されまた 大 蔵 トマトの 規 格 外 品 として 処 分 していたものを 原 料 として 使 用 することが 可 能 となり 生 産 農 家 の 所 得 向 上 につながり 生 産 意 欲 の 向 上 が 図 られ さらに 大 蔵 トマトという 特 産 からトマトリキュールという 新 たな 特 産 品 が 生 まれ 大 蔵 トマトの 消 費 販 路 拡 大 につながるとともに 肘 折 温 泉 で 提 供 するこ とにより 観 光 資 源 と 本 リキュールが 有 効 的 に 結 びつき 地 産 地 消 による 食 の 魅 力 向 上 と 大 蔵 村 の PR 効 果 が 期 待 され 村 総 合 計 画 ( 平 成 21 年 度 策 定 )の1 0 年 後 の 目 標 である 交 流 人 口 の50 万 人 の 達 成 農 業 を 起 点 とした 産 出 額 50%
アップの 達 成 の 一 助 として 地 域 の 活 性 化 につなが こうした 取 り 組 みにより 地 域 内 ツアーの 策 定 地 域 住 民 によるガイド 付 きで の 受 け 入 れ 案 内 など 新 たなコミュニティービジネスにもつながる 可 能 性 があり 本 計 画 が 地 域 経 済 活 性 化 に 資 するものと 考 え 酒 造 免 許 取 得 者 数 及 び 新 商 品 開 発 の 目 標 ( 単 位 : 件 ) 項 目 実 績 目 標 目 標 ( 平 成 22 年 度 ) ( 平 成 23 年 度 ) ( 平 成 25 年 度 ) 酒 造 免 許 取 得 者 数 1 1 新 商 品 数 1 3 肘 折 温 泉 郷 における 入 湯 客 ( 単 位 : 人 / 年 ) 項 目 実 績 (21 年 度 ) 目 標 (23 年 度 ) 目 標 (25 年 度 ) 宿 泊 数 101,232 113,000 125,000 日 帰 り 10,082 11,000 12,000 計 111,314 124,000 137,000 ( 入 湯 税 ベース) 8 特 定 事 業 の 名 称 709 特 産 酒 類 の 製 造 事 業 9 構 造 改 革 特 別 区 域 において 実 施 し 又 はその 実 施 を 促 進 しようとする 特 定 事 業 に 関 連 する 事 業 その 他 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 実 施 に 関 し 地 方 公 共 団 体 が 必 要 と 認 める 事 項 本 計 画 で 最 低 製 造 数 量 基 準 の 特 例 を 受 けることにより 現 時 点 で 交 流 人 口 の 少 ない 大 蔵 村 でも 特 産 品 を 使 用 したリキュールの 製 造 が 比 較 的 容 易 となり 地 産 地 消 による 生 産 量 の 拡 大 が 図 られまた 製 造 したリキュールを 村 内 の 旅 館 飲 食 店 等 のみでの 提 供 に 限 定 し 大 蔵 村 に 訪 れないと 味 わうことができない 特 産 品 とすることで 新 たな 観 光 資 源 として 観 光 客 の 増 加 が 見 込 まれ さらに 東 京 大 蔵 会 や 大 蔵 村 が 加 盟 する 日 本 で 最 も 美 しい 村 連 合 のネット ワークを 通 じて 首 都 圏 で PR 活 動 を 実 施 していく 上 で 大 蔵 トマトリキュール といった 新 たな 商 品 を 紹 介 することは 本 村 の 知 名 度 向 上 とともに 大 蔵 トマト の 魅 力 向 上 につながるものと 確 信 してい 別 紙 構 造 改 革 特 別 区 域 において 実 施 又 は 実 施 を 促 進 しようとする 特 定 事 業 の 内 容 実 施 主 体 及 び 開 始 の 日 並 びに 特 定 事 業 ごとの 規 制 の 特 例 措 置 の 内 容
別 紙 1 特 定 事 業 の 名 称 709 特 産 酒 類 の 製 造 事 業 2 当 該 規 制 の 特 例 措 置 を 受 けようとする 者 構 造 改 革 特 別 区 域 内 において 生 産 された 地 域 の 特 産 である 大 蔵 トマト( 大 玉 トマト ミニトマト)を 原 料 としたリキュールを 製 造 しようとする 者 3 当 該 規 制 の 特 例 措 置 の 適 用 開 始 日 本 構 造 改 革 特 別 区 域 計 画 の 認 定 を 受 けた 日 4 特 定 事 業 の 内 容 (1) 事 業 に 関 与 する 主 体 上 記 2に 記 載 の 者 で 酒 類 製 造 免 許 を 受 けた 者 (2) 事 業 が 行 われる 区 域 山 形 県 最 上 郡 大 蔵 村 の 全 域 (3) 事 業 の 実 施 期 間 上 記 2に 記 載 の 者 が 酒 類 製 造 免 許 を 受 けた 日 以 降 (4) 事 業 により 実 現 される 行 為 や 整 備 される 施 設 上 記 2に 記 載 の 者 が 地 域 の 特 産 物 を 原 料 としたリキュールの 提 供 販 売 を 通 じ て 地 域 の 活 性 化 を 図 るために 特 産 酒 類 を 製 造 す 5 当 該 規 制 の 特 例 措 置 の 内 容 当 該 規 制 の 特 例 措 置 により 構 造 改 革 特 別 区 域 内 において 本 村 が 指 定 する 地 域 の 特 産 物 である 大 蔵 トマト( 大 玉 トマト ミニトマト)を 原 料 としたリキュールを 製 造 しよ うとする 場 合 には 酒 類 製 造 免 許 に 係 る 最 低 製 造 数 量 基 準 (6キロリットル)が 1キ ロリットルに 引 き 下 げられ より 小 規 模 な 主 体 も 酒 類 製 造 免 許 を 受 けることが 可 能 とな このことは 新 しい 地 場 産 品 の 創 造 とともに 新 たな 地 域 雇 用 の 場 確 保 にもつながり 地 域 全 体 の 活 性 化 がはかられ このようなことから 本 村 においては 当 該 特 例 措 置 の 適 用 が 必 要 であ なお 当 該 特 例 措 置 により 酒 類 の 製 造 許 可 を 受 けた 場 合 酒 税 の 納 税 義 務 者 として 必 要 な 納 税 申 告 や 記 帳 義 務 が 発 生 し 税 務 当 局 の 検 査 及 び 調 査 の 対 象 とされこのため 村 は 無 免 許 製 造 を 防 止 するために 制 度 内 容 を 広 報 周 知 するとともに 製 造 者 が 酒 税 法 に 違 反 しないよう 指 導 及 び 支 援 を 行 う