市 民 公 開 講 座 女 性 のライフサイクルと 健 康 管 理 慶 應 義 塾 大 学 医 学 部 産 婦 人 科 教 授 吉 村 𣳾 典
女 性 のライフステージ 女 性 は 生 理 的 ライフステージによって ホルモンの 状 態 が 大 きく 変 化 する 女 性 には ホルモンの 変 化 にともなう 病 気 が 多 い 近 年 女 性 の 社 会 進 出 が 進 み 女 性 の 病 気 が 変 化 して 来 た 小 児 期 思 春 期 二 次 性 徴 月 経 異 常 望 まない 妊 娠 性 感 染 症 性 成 熟 期 月 経 異 常 月 経 前 症 候 群 妊 娠 出 産 不 妊 症 子 宮 内 膜 症 子 宮 筋 腫 子 宮 頸 癌 更 年 期 更 年 期 障 害 抑 うつ 子 宮 体 癌 老 年 期 尿 失 禁 性 交 障 害 アルツハイマー 骨 粗 鬆 症 寝 たきり
女 性 のライフサイクルの 変 化 ~ 出 産 回 数 の 減 少 と 月 経 回 数 の 増 加 ~ 昔 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 初 閉 経 分 娩 経 今 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 初 閉 経 分 娩 経 現 代 女 性 : 初 経 が 早 い 初 産 が 遅 い 出 産 回 数 が 少 ない 堀 口 雅 子 ; 臨 床 婦 人 科 産 (2000)より 改 変
女 性 骨 盤 内 臓 器 における 生 殖 器 卵 管 子 宮 卵 巣 膀 胱 恥 骨 腟 直 腸 仙 骨
女 性 の 内 性 器 卵 管 子 宮 筋 層 子 宮 卵 巣 子 宮 内 腔 子 宮 内 膜 腟
生 理 と は 医 学 的 には 月 経 と 呼 ぶ 約 1か 月 の 間 隔 で 自 発 的 に 起 こり 限 られた 日 数 で 自 然 に 止 まる 子 宮 内 膜 からの 周 期 的 出 血
月 経 周 期 月 経 周 期 の 正 常 範 囲 は25~38 日 0 7 14 21 28 月 経 3~7 日 排 卵 月 経 周 期 は 視 床 下 部 ー 下 垂 体 ー 卵 巣 のホルモン 系 列 の 支 配 下 にある Output は 卵 巣 および 子 宮 内 膜 による 多 彩 な 生 命 反 応 である
視 床 下 部 - 下 垂 体 - 卵 巣 系 視 床 下 部 GnRH ( 性 腺 刺 激 ホルモン 放 出 ホルモン) 下 垂 体 FSH ( 卵 胞 刺 激 ホルモン) LH ( 黄 体 化 ホルモン) 卵 巣 negative feedback E2 (エストラジオール: 卵 胞 ホルモン) P4 (プロゲステロン: 黄 体 ホルモン)
視 床 下 部 - 下 垂 体 - 卵 巣 系 と 月 経 周 期 視 床 下 部 GnRH 0 7 14 21 28 LH FSH 下 垂 体 FSH LH P4 卵 巣 E2 E2 P4
月 経 周 期 における 変 化 視 床 下 部 GnRH 20 IU/L 0 7 FSH 14 21 LH 28 FSH LH 下 垂 体 H 下 垂 体 ng/ml 0.5 10 P4 E2 P4 FSH LH E2 卵 巣 H 36.5C 低 温 期 高 温 期 基 礎 体 温 36.0C 卵 巣 E2 20mm 卵 胞 期 黄 体 期 卵 胞 発 育 P4 10mm 増 殖 期 分 泌 期 子 宮 内 膜
月 経 周 期 のモニタリング 手 法 IU/L 0 7 14 21 28 FSH 頸 管 粘 液 検 査 20 FSH LH LH 下 垂 体 H 採 血 ng/ml 0.5 10 P4 E2 P4 E2 卵 巣 H 自 己 記 録 36.5C 低 温 期 高 温 期 基 礎 体 温 36.0C 20mm 卵 胞 期 黄 体 期 卵 胞 発 育 経 腟 超 音 波 断 層 検 査 10mm 増 殖 期 分 泌 期 子 宮 内 膜
過 激 なダイエットで 卵 巣 機 能 停 止 ダイエットは 皮 下 脂 肪 の 減 少 とともに 女 性 ホルモン 産 生 を 調 節 している 脳 からの 上 位 ホルモン 産 生 を 抑 制 する 女 性 ホルモンの 産 生 機 序 視 床 下 部 上 位 ホルモン 絶 食 脳 下 垂 体 中 間 ホルモン 卵 巣 女 性 ホルモン
体 脂 肪 率 と 卵 巣 機 能 停 止 体 脂 肪 率 15%を 下 回 ると 卵 巣 機 能 障 害 が 増 加 し 10% 以 下 では 卵 巣 機 能 停 止 が 必 発 する 月 経 異 常 の 頻 度 ( % ) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 体 脂 肪 率 と 月 経 異 常 0 10 12 14 16 18 20 22 24 体 脂 肪 率 (%) 福 岡 ら(2004) 母 性 衛 生
BMIと 無 月 経 体 重 ( キ ロ ) 80 75 70 65 60 55 50 正 常 であってもBMIが21 以 下 で 第 1 度 無 月 経 が 発 症 しやす く BMIが16では 治 療 しても 排 卵 が 戻 らなくなる 肥 満 * BMIと 無 月 経 BMI 25: 肥 満 BMI=23 BMI=21: 第 1 度 無 月 経 BMI<18.5:やせ BMI=18: 第 2 度 無 月 経 45 40 35 やせ BMI=16: 不 可 逆 無 月 経 30 145 150 155 160 165 170 175 身 長 (cm) * BMI= 体 重 (kg) 身 長 (m) 2
女 性 の 骨 量 は 思 春 期 で 決 まる 女 性 の 骨 量 の 増 加 は13-14 歳 をピークとして 20 歳 でとまる 20 歳 以 後 骨 量 は 減 る 一 方 である 相 対 的 骨 量 増 加 量 10 8 6 4 2 腰 椎 骨 密 度 の 年 間 増 加 量 0 9-10 10-11 11-12 12-13 13-14 14-15 年 齢 15-16 16-17 17-18 18-20 福 岡 ら(2004) 母 性 衛 生
無 月 経 と 骨 塩 量 思 春 期 での 過 激 なダイエットは 遺 伝 的 に 決 まった 大 切 な 最 大 骨 量 を 失 うことになる 相 対 的 骨 塩 量 ( % ) 120 100 80 60 40 20 思 春 期 の 無 月 経 と 骨 塩 量 0 正 常 短 期 長 期 原 発 性 無 月 経 戸 田 ら(1998) 思 春 期 学
やせと 妊 娠 無 月 経 をきたすこともある やせ では そもそも 妊 娠 が 難 しいが 仮 に 妊 娠 しても 妊 娠 前 や 妊 娠 中 の 低 栄 養 状 態 が 胎 児 を 成 人 病 予 備 軍 にしてしまう 低 栄 養 状 態 の 妊 娠 胎 児 の 栄 養 不 足 過 酷 な 状 況 に 応 じた 特 殊 な 代 謝 経 路 の 確 立 その 特 殊 な 代 謝 経 路 は 出 生 後 も 不 変 高 血 圧 高 脂 血 症 動 脈 硬 化 糖 尿 病 骨 粗 鬆 症 認 知 能 低 下 Barker 仮 説 : 出 生 児 の 体 重 が 少 ないほど 成 人 病 の 発 現 率 が 高 くなる
痩 身 への 憧 れをあおるマスコミ 売 り 上 げ 重 視 の 傾 向 は 女 性 の 本 能 をくすぐるにとどまらず 病 気 へといざなっている 家 庭 環 境 の 変 化 孤 独 感 をあおる 表 現 トレンドに 乗 り 遅 れる!? マスコミ 過 剰 刺 激 痩 身 の 美 化 女 性 心 理 グルメへの 誘 い 食 行 動 の 異 常 拒 食 / 過 食
( 毎 日 新 聞 :2006,9,19)
イギリスの 対 応 医 学 会 イギリスでは 政 府 医 学 会 ファッション 業 界 が 協 同 して 誤 った 痩 身 への 憧 れ を 訂 正 し 若 年 層 を 守 っている 2000 年 5 月 保 険 省 警 告 : 拒 食 症 患 者 の9 割 が 女 性 であり その15 20%は20 年 以 内 に 死 亡 する ボディイメージ サミット 政 府 医 学 会 不 健 康 にやせたモデルの 使 用 に 対 する 自 粛 要 請 モデルの 体 格 向 上 を 促 す 自 主 規 制 要 請 No!! 業 界 2000 年 6 月 21 日 業 界 やせたモデルの 登 用 自 粛 やせすぎモデルの 登 用 を 監 視 する 自 主 規 制 機 関 設 置
月 経 周 期 に 伴 いあらわれる 症 状 イライラ 眠 気 怒 りっぽい はき 気 憂 うつ 乳 房 痛 おなかのはり 腰 痛 下 腹 部 痛 頭 痛 はき 気 腰 痛 腹 痛 少 し 腹 痛 の あることも 気 分 が 安 定 する 時 期 My Body & Cycle ( 監 修 : 種 部 恭 子 )より
月 経 前 症 候 群 むくみ イライラ 不 安 情 緒 不 安 定 おっぱいのはり( 乳 緊 ) ちくびの 痛 み( 乳 頭 痛 ) 胃 腸 症 状 ( 便 秘 / 下 痢 ) 体 重 増 加 ( 食 欲 増 進 ) 下 腹 痛 : : : 黄 体 ホルモン 女 性 は 月 経 の 前 にも つらい 時 期 が 起 こりえます 排 卵 後 に 卵 巣 が 分 泌 する 黄 体 ホルモンによって ありとあらゆる 症 状 が 出 現 する 可 能 性 があります 卵 巣 ホルモンが 全 身 管 理 に 関 与 するためです : 月 経 痛 とは 異 なり 精 神 症 状 と 乳 房 症 状 が 多 いです
PMS,PMDDとは 月 経 前 症 候 群 ; PMS (premenstrual syndrome) 月 経 前 3~10 日 の 黄 体 期 の 間 続 く 精 神 的 あるいは 身 体 的 症 状 で 月 経 発 来 とともに 減 退 ないし 消 失 するものをいう ( 日 本 産 科 婦 人 科 学 会 ) 月 経 前 不 快 気 分 障 害 ; PMDD (premenstrual dysphoric disorder) PMSの 重 症 型 あるいは 情 動 障 害 などの 精 神 症 状 が 強 いもの
月 経 前 症 候 群 と 月 経 困 難 症 月 経 困 難 症 PMS/PMDD 月 経 困 難 症 月 経 卵 胞 期 排 卵 黄 体 期 月 経 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 1 2 3 4
思 春 期 女 性 における PMSおよびPMDDの 頻 度 90 80 軽 症 もしくは 無 症 状 重 症 PMDD 85.6 93.5 70 60 50 40 30 20 10 0 スロバキア カナダ 米 国 日 本 16-18 歳 成 人 11.8 2.6 5.3 1.2 (Steiner M, et al. 2010; Takeda T, 2010)
PMSおよびPMDDの 治 療 1. カウンセリングと 生 活 指 導 2. 薬 物 療 法 精 神 安 定 剤 (コンスタン デパス リーゼ) 利 尿 剤 (アルダクトン) 鎮 痛 剤 (ロキソニン) SSRI(パキシル ルボックス ジェイゾロフト) 低 用 量 ピル 漢 方 薬
月 経 困 難 症 への 対 策 心 得 医 学 用 語 で 生 理 痛 は 月 経 困 難 症 と 呼 びます 心 得 その1 生 理 痛 は 生 理 的 な 痛 み などと 思 い 込 まない 実 際 に 偽 薬 で30 40%の 月 経 痛 が 解 消 すると 言 われています
月 経 困 難 症 への 対 策 心 得 心 得 その1 生 理 痛 は 生 理 的 な 痛 み などと 思 い 込 まない 実 際 に 偽 薬 で30 40%の 月 経 痛 が 解 消 すると 言 われています 心 得 その2 生 理 痛 は 生 理 的 な 痛 み などと 泣 き 寝 入 りしない はっきりとした 原 因 となる 疾 患 もあります ひとりで 困 っていないで 産 婦 人 科 医 にご 相 談 を
生 理 痛 の 取 り 扱 い 生 理 痛 問 診 ( 症 状 の 程 度 月 経 との 関 係 など) 婦 人 科 学 的 診 察 ( 内 診 直 腸 診 CA125 超 音 波 診 断 など) 病 変 なし 病 変 あり 薬 物 療 法 心 理 療 法 CT MRI 原 因 疾 患 の 治 療 腹 腔 鏡 下 手 術 薬 物 療 法 など
OC 服 用 希 望 者 以 外 のOC 処 方 開 始 の 主 な 理 由 副 作 用 1.3% 避 妊 効 果 19.5% 本 人 希 望 1.0% その 他 0.4% 避 妊 効 果 以 外 の 利 点 月 経 困 難 症 の 改 善 月 経 不 順 の 改 善 過 多 月 経 貧 血 の 改 善 副 効 用 77.8% 月 経 周 期 調 節 月 経 前 症 候 群 (PMS)の 改 善 子 宮 内 膜 症 の 症 状 改 善 子 宮 筋 腫 の 症 状 改 善 など (( 社 ) 日 本 家 族 計 画 協 会 北 村 邦 夫 ら)
ピル 服 用 で 生 活 に 変 化 が 現 れた 点 月 経 周 期 が 安 定 し スケジュールを 組 みやすくなった 月 経 痛 がなくなり 仕 事 など 生 活 が 楽 になった 43 57.8 月 経 量 が 減 り 仕 事 など 生 活 が 楽 になった 42.8 自 分 の 意 思 で 避 妊 を 実 行 できるようになった 避 妊 について 正 しい 理 解 が 深 まった 産 婦 人 科 に 対 する 不 安 や 怖 さがなくなった 産 婦 人 科 医 に 気 軽 に 相 談 できるようになった パートナーと 避 妊 について 話 し 合 うようになった 月 経 に 関 する 知 識 がより 深 まった 自 分 の 体 の 健 康 チェックをするようになった 出 産 を 計 画 的 に 行 うことができるようになった 肌 荒 れの 悩 みが 減 った 8.7 8.6 17 16.1 15.2 13.3 12.1 30.6 35.8 化 粧 のノリがよくなった 3 月 経 周 期 が 安 定 しダイエットがしやすくなった その 他 無 回 答 0.8 3.1 2.2 0 20 40 60 % OC 情 報 センター 服 用 者 を 対 象 としたOCに 関 する 意 識 調 査 2003 年 度
OCの 効 用 OCには 現 代 女 性 がかかえる 女 性 特 有 のトラブルや 病 気 に 対 しても 効 果 が 期 待 される 1.0 月 経 に 伴 うトラブルや 病 気 への 効 果 女 性 特 有 の 病 気 への 効 果 1.0 OC 未 使 用 者 を1.0とした 場 合 OC 未 使 用 者 を1.0とした 場 合 10 年 以 上 服 用 0.7 0.7 0.7 0.6 0.6 0.5 0.4 0.5 0.5 0.5 0.4 0.2 0 OC 未 使 用 者 月 経 困 難 症 月 経 不 順 中 間 出 血 OC 使 用 者 過 多 月 経 鉄 欠 乏 性 貧 血 0 OC 未 使 用 者 骨 盤 内 感 染 症 良 性 乳 房 卵 巣 貯 留 疾 患 嚢 胞 OC 使 用 者 卵 巣 がん 子 宮 内 膜 がん データには 中 用 量 製 剤 も 含 む 低 用 量 経 口 避 妊 薬 の 使 用 に 関 するガイドラインより 抜 粋 改 変
ピルのリスク ピルの 服 用 で 女 性 が 死 亡 するリスクはごくわずかです 10 万 人 の 女 性 が1 年 間 に 死 亡 するリスク 健 康 な 非 喫 煙 者 が 受 けるピルのリスク 1 家 庭 内 での 事 故 3 サッカー 4 妊 娠 出 産 ( 英 国 ) 6 交 通 事 故 8 スキューバダイビング 22 喫 煙 167 アフリカなど 途 上 国 での 妊 娠 出 産 1,000 以 上 (Guillebaud, 1998)
自 然 妊 娠 の 原 理 受 精 卵 の 発 育 受 精 着 床 PICK UP 排 卵 精 子 の 頸 管 通 過 射 精
不 妊 症 挙 児 を 希 望 し 通 常 の 性 生 活 をおくりながら 2 年 以 上 経 過 しても 挙 児 が 得 られない 場 合 累 積 妊 娠 率 (%) 100 80 1 2 年 2 3 年 3 5 年 5 年 以 上 原 因 不 明 不 妊 女 性 の 初 診 時 における 不 妊 期 間 別 の 治 療 後 妊 娠 率 60 40 20 0 6 12 18 24 治 療 期 間 ( 月 ) Hull MGR et al.(1985)より 改 変
自 然 妊 娠 の 原 理 の 障 害 = 不 妊 症 の 原 因 頸 管 因 子 / 男 性 因 子 ( 約 35~45%) 受 精 卵 の 発 育 着 床 受 精 頸 管 粘 液 は 通 常 排 卵 日 周 辺 に 性 状 や 分 泌 量 を 変 化 させ 精 子 の 進 入 を 助 ける 頸 管 粘 液 以 外 にも 射 精 障 害 や 精 液 の 量 的 質 的 異 常 などで 精 子 が 子 宮 腔 内 へ 進 入 できないと 不 妊 症 の 原 因 となる PICK UP 精 子 の 頸 管 通 過 排 卵 射 精
人 工 授 精 精 液 を カテーテルを 用 いて 子 宮 腔 内 へ 直 接 注 入 する 治 療 法 精 子 の 頸 管 通 過
排 卵 障 害 排 卵 障 害 による 不 妊 症 ( 約 15%) 受 精 卵 の 発 育 受 精 経 口 薬 や 注 射 剤 などの いわゆる 排 卵 誘 発 剤 が 使 用 される 着 床 PICK UP 排 卵 精 子 の 頸 管 通 過 射 精
排 卵 誘 発 剤 卵 巣 を 人 工 的 に 刺 激 するため 予 想 以 上 の 過 剰 な 反 応 が 起 こると 卵 巣 過 剰 刺 激 症 候 群 となったり 過 排 卵 による 多 胎 妊 娠 の 原 因 となりうる 排 卵 誘 発 剤 排 卵
卵 管 受 精 卵 の 発 育 受 精 卵 管 因 子 ( 約 10%) 排 卵 で 排 出 された 卵 子 は 卵 管 にpick upされる 着 床 PICK UP 卵 管 は 精 子 卵 子 双 方 の 通 路 であると 同 時 に 受 精 の 場 でもある 排 卵 精 子 の 頸 管 通 過 卵 管 が 癒 着 すると 卵 子 の pick up 障 害 を 起 こし 卵 管 が 閉 塞 すると 受 精 の 場 を 失 う 射 精
体 外 受 精 の 原 理 : 採 卵 排 卵 誘 発 剤 で 刺 激 し 多 数 の 卵 胞 を 成 育 させてから 卵 胞 液 を 経 腟 超 音 波 ガイド 下 に 穿 刺 吸 引 し 中 に 含 まれる 卵 子 を 採 取 する 卵 胞 の 穿 刺 吸 引 経 腟 超 音 波
体 外 受 精 の 原 理 : 受 精 媒 精 調 整 精 子 と 採 卵 卵 子 との 培 養 顕 微 授 精 (ICSI) 卵 細 胞 に 直 接 1つの 精 子 を 注 入 する
体 外 受 精 の 原 理 : 胚 移 植 人 工 授 精 のように カテーテルを 子 宮 腔 内 に 挿 入 し 胚 を 戻 す
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 内 膜 症 子 宮 内 膜 症 やクラミジア 性 感 染 症 は 腹 腔 内 癒 着 を 引 き 起 こし 卵 管 を 閉 塞 させてしまう 強 固 な 癒 着 受 精 PICK UP フィルム 状 癒 着 チョコレート 嚢 腫
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 内 膜 症 子 宮 内 膜 症 は 不 妊 症 の 原 因 の 約 15%を 占 める 受 精 PICK UP チョコレート 嚢 腫
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 内 膜 症
着 床 障 害 子 宮 因 子 ( 約 5%) 受 精 卵 の 発 育 受 精 着 床 の 場 である 子 宮 腔 内 に 腫 瘍 があると 物 理 的 な 障 害 となる 着 床 の 場 は 子 宮 の 中 であると 同 時 に 体 外 で 行 えないために 未 だに ブラックボックスとして 謎 を 多 く 秘 めている PICK UP 着 床 排 卵 精 子 の 頸 管 通 過 射 精
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 筋 腫 筋 層 内 筋 腫 粘 膜 下 筋 腫 漿 膜 下 筋 腫
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 筋 腫
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 腺 筋 症 肥 厚 した 筋 層 血 流 不 全 拡 大 した 内 腔 相 対 的 増 加 の 内 膜
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 腺 筋 症
性 成 熟 期 になりやすい 病 気 子 宮 筋 腫 と 子 宮 腺 筋 症 子 宮 筋 腫 子 宮 腺 筋 症
ヴェールにつつまれた 生 命 誕 生 受 精 卵 の 発 育 受 精 生 殖 補 助 医 療 (ART)の 目 覚 ましい 進 歩 があってもなお 原 因 不 明 の 不 妊 症 が 約 20%もある 生 命 の 誕 生 の 場 である 女 性 生 殖 器 には まだまだ 人 類 の 知 らない 事 実 が PICK UP 隠 されている 着 床 生 殖 年 齢 にある 女 性 が かかりやすい 病 気 が 増 加 している 排 卵 精 子 の 頸 管 通 過 できるかぎり 多 くの 女 性 に 妊 娠 分 娩 を 経 験 してほしい 射 精
女 性 内 性 器 を 襲 う がん 子 宮 体 部 卵 巣 子 宮 頸 部
がん 発 症 率 推 移 (20 代 )
がん 発 症 率 推 移 (30 代 )
妊 娠 と 子 宮 頸 がん 妊 娠 年 齢 の 晩 期 シフトで 妊 娠 前 に 子 宮 頸 がんの 発 症 ピークがやってき てしまう 時 代 になってきている 公 費 助 成 もある 子 宮 頸 がん 検 診 などで 早 期 発 見 をすることで 早 期 治 療 が 可 能 早 期 発 見 すれば 子 宮 頸 部 円 錐 切 除 や 広 汎 子 宮 頸 部 摘 出 術 など 子 宮 を 摘 らない 妊 孕 性 温 存 手 術 を 選 択 できる 可 能 性 がある しかし 早 期 発 見 早 期 治 療 より 好 ましいのは 発 症 を 未 然 に 防 ぐ 予 防 である 子 宮 頸 がんは ワクチンが 開 発 された 初 めての がん である 子 宮 頸 部
子 宮 頸 がんに 対 する 治 療 標 準 治 療 円 錐 切 除 術 または 単 純 子 宮 全 摘 術 準 広 汎 子 宮 全 摘 術 + 骨 盤 リンパ 節 郭 清 または 広 汎 子 宮 全 摘 術 広 汎 子 宮 全 摘 術 0 期 Ⅰa1 期 Ⅰa2 期 Ⅰb1 期 妊 孕 能 温 存 治 療 円 錐 切 除 術 ( 準 広 汎 ) 広 汎 性 子 宮 頸 部 摘 出 術
腹 式 広 汎 性 子 宮 頸 部 摘 出 術 (ART) 後 の 周 産 期 転 帰
広 汎 性 子 宮 頸 部 摘 出 術 による 妊 孕 能 温 存 子 宮 頸 部 初 期 浸 潤 癌 には 妊 孕 能 温 存 のために 有 用 な 術 式 である 妊 娠 するためには 生 殖 補 助 医 療 が 必 要 となる 切 迫 早 産 や 前 前 期 破 水 などの 妊 娠 合 併 症 を 認 める 癌 の 根 治 性 と 妊 孕 能 温 存 のバランスの 上 に 成 立 する 術 式 であり 腫 瘍 生 殖 周 産 期 にわたる 総 合 的 診 療 が 必 要 である
ライフサイクルの 変 化 が 現 代 女 性 にもたらした 健 康 リスク 月 経 困 難 症 月 経 のある 女 性 の 約 30% 1) 子 宮 内 膜 症 生 殖 年 齢 女 性 の 約 10% 2) 子 宮 筋 腫 生 殖 年 齢 女 性 の 約 20%~50% 3) 月 経 前 症 候 群 (PMS) 月 経 のある 女 性 の3~5% 4) 卵 巣 がん 1 万 人 あたり4.6 人 5) 1) 山 本 宝 ; 臨 床 と 薬 物 治 療 21(8):771~774(2002) 2) 武 谷 雄 二 ら; 厚 生 省 心 身 障 害 研 究 リプロダクティブヘルスからみた 子 宮 内 膜 症 の 実 態 と 対 策 に 関 する 研 究 平 成 9 年 度 研 究 報 告 書 (1997) 3) 久 保 田 俊 郎 ; 産 婦 人 科 の 世 界 54(12);1183~1191(2002) 4) 矢 本 希 夫 ; 日 本 産 科 婦 人 科 学 会 誌 51:151-154(1999) 5) 2004 年 版 患 者 数 の 動 向 と 疫 学 第 1 巻 (2004)より 概 算