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ような 厚 生 年 金 基 金 関 係 の 法 改 正 がなされており (2)については 平 成 16 年 10 月 1 日 から (1) 及 び(3)については 平 成 17 年 4 月 1 日 から 施 行 されている (1) 免 除 保 険 料 率 の 凍 結 解 除 ( 母 体 企 業 ( 事 業 主 )から 厚 生 年 金 基 金 への 拠 出 金 であ る 免 除 保 険 料 の 料 率 につき 平 成 11 年 9 月 末 以 降 見 直 されていなかったが 直 近 の 厚 生 年 金 本 体 の 予 定 利 率 及 び 死 亡 率 により 見 直 す ) (2) 最 低 責 任 準 備 金 の 算 定 方 法 の 変 更 ( 免 除 保 険 料 率 の 凍 結 解 除 によっても 最 低 責 任 準 備 金 の 算 定 は 過 去 法 (いわゆるコロガシ 計 算 )による 具 体 的 には 免 除 保 険 料 率 の 凍 結 開 始 時 ( 平 成 11 年 9 月 末 )の 最 低 責 任 準 備 金 に その 後 の 免 除 保 険 料 厚 生 年 金 本 体 の 実 績 利 回 りによる 運 用 収 益 及 び 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )からの 交 付 金 等 を 加 算 し 代 行 給 付 等 を 減 算 する ) (3) 交 付 金 の 支 払 ( 一 定 の 場 合 に 厚 生 年 金 基 金 は 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 交 付 金 を 受 け 取 る ) これらは 厚 生 年 金 基 金 の 安 定 化 や 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )との 財 政 中 立 化 現 行 の 取 扱 いとの 連 続 性 などの 観 点 によるものとされている 特 に (3)で 示 したように 今 回 の 法 改 正 によって 厚 生 年 金 保 険 法 附 則 第 30 条 及 び 厚 生 年 金 基 金 令 第 60 条 の 2 が 新 たに 設 けられ 厚 生 年 金 基 金 は 一 定 の 場 合 には 所 定 の 申 請 を 行 うことにより 翌 事 業 年 度 に 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 以 下 の 金 額 の 交 付 金 を 受 けることとなった 1 厚 生 年 金 基 金 の 事 業 年 度 の 末 日 における 最 低 責 任 準 備 金 の 額 が 過 去 期 間 代 行 給 付 現 価 ( 注 1)の 額 の 1/4 以 上 1/2 未 満 の 場 合 1/2 を 下 回 る 差 額 の 1/5 2 厚 生 年 金 基 金 の 事 業 年 度 の 末 日 における 最 低 責 任 準 備 金 の 額 が 過 去 期 間 代 行 給 付 現 価 の 額 の 1/4 未 満 の 場 合 1/2 を 下 回 る 差 額 ( 注 1) 過 去 期 間 代 行 給 付 現 価 とは 当 該 基 金 の 加 入 員 及 び 加 入 員 であった 者 につい て 加 入 員 であった 期 間 に 係 る 代 行 給 付 の 予 想 額 を 凍 結 解 除 後 の 代 行 保 険 料 率 の 算 定 基 礎 と 同 じ 死 亡 率 及 び 予 定 利 率 によって 算 定 した 現 価 であり( 厚 生 年 金 保 険 法 第 132 条 第 2 項 及 び 附 則 第 30 条 第 2 項 ) その 計 算 の 基 礎 となる 予 定 利 率 は 本 実 務 対 応 報 告 の 公 表 日 現 在 年 3.2%とされている( 厚 生 年 金 基 金 令 第 60 条 の 2 第 4 項 ) なお 当 該 改 正 に 伴 い 厚 生 年 金 基 金 の 財 政 計 算 上 厚 生 年 金 基 金 が 負 う 債 務 は 上 乗 せ 部 分 については 数 理 債 務 ( 将 来 の 給 付 現 価 から 将 来 の 標 準 掛 金 による 収 入 現 価 を 控 除 して 算 定 される ) 代 行 部 分 については 最 低 責 任 準 備 金 となることが 明 らか になった また 厚 生 年 金 基 金 の 財 政 計 算 上 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )からの 交 付 金 は 最 低 責 任 準 備 金 を 増 加 させることとなる 交 付 金 の 会 計 処 理 - 2 -

Q2 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 受 け 取 る 交 付 金 について 母 体 企 業 ( 事 業 主 )の 会 計 処 理 はどのように 行 うか A 退 職 給 付 会 計 基 準 意 見 書 三 3(1)なお 書 きの1では 厚 生 年 金 基 金 制 度 についても 1 つの 退 職 給 付 制 度 とみなして 財 政 計 算 上 の 計 算 方 法 にかかわらず 同 一 の 会 計 処 理 を 適 用 するものとされている したがって 母 体 企 業 ( 事 業 主 )は 代 行 部 分 も 含 め 全 体 として 退 職 給 付 債 務 及 び 退 職 給 付 費 用 の 計 算 を 行 うこととなる この 際 Q1 で 示 したような 法 改 正 によって 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 ) から 受 け 取 ることとなった 交 付 金 は 交 付 される 都 度 退 職 給 付 費 用 から 控 除 するこ とになる これは 母 体 企 業 ( 事 業 主 ) 以 外 からの 拠 出 がある 場 合 の 処 理 として 従 業 員 からの 拠 出 部 分 と 同 様 に 考 えられること 当 該 交 付 により 年 金 資 産 を 増 加 させる こととなるが 年 金 資 産 の 運 用 により 生 じる 収 益 ではないため 年 金 資 産 の 期 待 運 用 収 益 と 実 際 の 運 用 成 果 との 差 異 である 数 理 計 算 上 の 差 異 には 該 当 しないと 考 えられる ことなどによる( 注 2) ( 注 2) 交 付 金 を 受 け 取 る 手 続 としては 当 該 基 金 の 3 月 期 決 算 に 係 る 財 務 状 況 をその 翌 事 業 年 度 の 9 月 頃 までに 行 われる 代 議 員 会 で 承 認 し 2 月 までに 当 該 基 金 が 交 付 申 請 を 行 い 3 月 末 までには 交 付 されることとなると 見 込 まれている ここで 年 金 資 産 として 適 格 な 資 産 とは 退 職 給 付 の 支 払 に 充 当 できる 資 産 である( 日 本 公 認 会 計 士 協 会 会 計 制 度 委 員 会 報 告 第 13 号 退 職 給 付 会 計 に 関 する 実 務 指 針 ( 中 間 報 告 ) 第 8 項 )ため 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 受 け 取 ることとなった 交 付 金 は 交 付 申 請 を 行 い 政 府 から 承 認 の 通 知 を 受 けた 段 階 で 処 理 することとなる 交 付 金 の 開 示 Q3 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 交 付 金 を 受 け 取 る 場 合 に 母 体 企 業 ( 事 業 主 )の 開 示 はどのように 行 うか A 企 業 の 採 用 する 退 職 給 付 制 度 及 び 退 職 給 付 債 務 等 の 内 容 については 注 記 すること とされており これには 退 職 給 付 費 用 の 内 訳 も 含 まれている( 退 職 給 付 会 計 基 準 六 ) Q2 で 示 したように 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 受 け 取 ることとなった 交 付 金 は 交 付 される 都 度 退 職 給 付 費 用 から 控 除 することになるため 退 職 給 付 費 用 の 内 訳 のその 他 ( 退 職 給 付 会 計 基 準 六 2(2)6 この 点 については 財 務 諸 表 等 の 用 語 様 式 及 び 作 成 方 法 に 関 する 規 則 第 8 条 の 13 第 1 項 第 3 号 も 参 照 のこと )と して 当 該 交 付 金 の 額 を 記 載 することとなる 適 用 時 期 本 実 務 対 応 報 告 は 現 行 の 退 職 給 付 会 計 基 準 に 則 して 当 面 必 要 と 考 えられる 実 務 上 の - 3 -

取 扱 いを 示 すものであり 公 表 日 以 後 適 用 する - 4 -

議 決 本 実 務 対 応 報 告 は 第 115 回 企 業 会 計 基 準 委 員 会 に 出 席 した 委 員 12 名 のうち 11 名 の 賛 成 により 承 認 された なお 本 実 務 対 応 報 告 の 公 表 に 反 対 する 委 員 1 名 から 次 の 意 見 が 出 されている 平 成 16 年 法 改 正 の 趣 旨 及 び 経 済 的 実 態 からすれば 会 計 上 も 厚 生 年 金 基 金 制 度 にお ける 代 行 部 分 の 債 務 を 最 低 責 任 準 備 金 とする 取 扱 いに 変 更 するべきであり 本 実 務 対 応 報 告 のように 従 前 同 様 当 該 代 行 部 分 についても 発 生 給 付 評 価 方 式 による 退 職 給 付 債 務 (PBO)とすることは 母 体 企 業 ( 事 業 主 )の 財 政 状 態 を 適 正 に 示 していないと 考 える また 代 行 部 分 の 債 務 を 最 低 責 任 準 備 金 とすることに 反 対 する 意 見 の 中 には 将 来 受 け 取 る 交 付 金 は 年 金 資 産 の 会 計 問 題 (したがって 受 け 取 る 時 期 と 金 額 が 明 確 ではない 交 付 金 は 交 付 の 都 度 処 理 される )であり 交 付 金 現 価 を 資 産 計 上 できないと 考 えているも のがあるが これだけでも 限 定 的 に 資 産 計 上 する 方 が 結 果 的 に 適 切 である さらに 本 実 務 対 応 報 告 では 追 加 論 点 もあることから 議 論 の 要 点 を 示 すに 止 め 今 後 検 討 するものとしているが 時 期 が 明 示 されず 適 当 ではないと 考 える ( 参 考 ) 検 討 にあたって 本 実 務 対 応 報 告 の 審 議 の 中 では 厚 生 年 金 基 金 に 関 する 交 付 金 の 会 計 処 理 を 検 討 するにあた り 次 のように 厚 生 年 金 基 金 制 度 に 対 する 退 職 給 付 会 計 基 準 の 適 用 を 見 直 すべきではないか という 意 見 があった(なお 平 成 24 年 5 月 に 企 業 会 計 基 準 第 26 号 退 職 給 付 に 関 する 会 計 基 準 が 公 表 され 以 下 に 示 された 意 見 中 の 内 容 及 び 用 語 の 一 部 が 変 更 されている ) (1) 退 職 給 付 会 計 基 準 の 対 象 外 とすべきであるという 意 見 これらの 意 見 の 中 には 厚 生 年 金 基 金 制 度 における 代 行 部 分 を 退 職 給 付 会 計 基 準 の 対 象 外 とすべきであるという 意 見 があった これは 今 回 の 法 改 正 により もはや 代 行 部 分 に 係 る 数 理 上 のリスク( 死 亡 率 等 の 変 化 による 負 担 の 不 確 実 性 )はなく したがって 実 質 的 に 母 体 企 業 ( 事 業 主 )の 代 行 部 分 に 係 る 退 職 給 付 債 務 は 存 在 しなくなったと 考 えられる ことによる すなわち 厚 生 年 金 基 金 の 代 行 部 分 の 給 付 責 任 ( 支 給 責 任 )は 引 き 続 き 当 該 基 金 にあるものの 一 定 の 場 合 に 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 交 付 金 を 受 け 取 ることが 示 さ れ また 最 低 責 任 準 備 金 の 算 定 方 法 が 過 去 法 (いわゆるコロガシ 計 算 )によることが 恒 久 化 されたため 当 該 基 金 にはその 財 源 を 調 達 する 責 任 はなく 代 行 部 分 の 給 付 について は 免 除 保 険 料 ( 及 びその 運 用 収 益 )と 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )からの 交 付 金 によって 行 われ ることによる この 意 見 は 厚 生 年 金 基 金 制 度 を 1 つの 私 的 な 年 金 制 度 ではなく 私 的 な 年 金 制 度 と 実 質 的 な 公 的 年 金 制 度 の 2 つの 年 金 制 度 から 構 成 されるとみる 見 方 と 考 えられ る この 意 見 の 場 合 には 代 行 部 分 に 係 る 債 務 を もはや 厚 生 年 金 基 金 やその 母 体 企 業 ( 事 - 5 -

業 主 )の 退 職 給 付 債 務 とは 異 なる 債 務 とみるため 退 職 給 付 会 計 基 準 の 対 象 外 として 代 行 部 分 に 係 る 債 務 とこれに 対 応 する 年 金 資 産 をそれぞれ 母 体 企 業 ( 事 業 主 )の 負 債 及 び 資 産 として 計 上 することや あるいは 代 行 部 分 に 係 る 債 務 の 額 を 年 金 資 産 と 退 職 給 付 債 務 のいずれからも 控 除 して 取 り 扱 うことが 考 えられる しかしながら 今 回 の 法 改 正 によっても 厚 生 年 金 基 金 の 代 行 部 分 の 給 付 を 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )が 行 うわけではなく 給 付 責 任 は 従 来 どおり 当 該 基 金 にある また 厚 生 年 金 基 金 の 実 績 運 用 利 回 りが 厚 生 年 金 本 体 の 実 績 運 用 利 回 りを 下 回 った 場 合 には 当 該 基 金 がそ の 負 担 を 負 う( 上 回 った 場 合 には 当 該 基 金 がその 利 益 を 享 受 する )という 代 行 部 分 に 係 る 運 用 リスク( 資 産 運 用 収 益 の 変 化 による 負 担 の 不 確 実 性 )を 有 している すなわち 退 職 給 付 会 計 基 準 意 見 書 三 3(1)なお 書 きの1で 示 されたような 実 態 の 一 部 (1 つの 運 営 主 体 に よって 資 産 が 一 体 として 運 用 され 一 括 して 給 付 が 行 われており 区 分 計 算 することが 難 しいこと)は これまでと 同 様 であり この 点 を 重 視 した 意 見 によった 場 合 には 厚 生 年 金 基 金 制 度 を 会 計 上 1 つの 年 金 制 度 ではなく 2 つの 年 金 制 度 から 構 成 されるとみる 見 方 に 変 えるような 再 検 討 には 至 らない また 厚 生 年 金 基 金 制 度 における 代 行 部 分 を 退 職 給 付 会 計 基 準 の 対 象 外 とすべきである という 意 見 に 関 連 する 見 方 として 厚 生 年 金 基 金 制 度 は 1 つの 私 的 な 年 金 制 度 であるもの の 代 行 部 分 に 係 る 債 務 は 今 回 の 法 改 正 により もはや 退 職 給 付 債 務 とはいえず むし ろ 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )からの 借 入 金 ( 最 低 責 任 準 備 金 で 評 価 )と 考 え 会 計 上 同 額 を 年 金 資 産 から 控 除 すべきとする 見 方 がある このような 見 方 は 最 低 責 任 準 備 金 の 算 定 方 法 が 過 去 法 (いわゆるコロガシ 計 算 )によることが 恒 久 化 されたことから 代 行 部 分 に 関 する 債 務 は 国 から 資 金 を 預 かり 返 還 する 義 務 を 負 うという 性 格 を 有 することとなった と 考 えられることによる このような 見 方 に 対 しては 前 述 したように 今 回 の 法 改 正 でも 厚 生 年 金 基 金 の 代 行 部 分 の 給 付 は 従 来 どおり 当 該 基 金 が 行 い 法 改 正 によって 代 行 給 付 を 確 実 に 行 えるように 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 一 定 の 交 付 金 を 受 け 取 ることとされたものであり 代 行 部 分 に 係 る 債 務 を 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )からの 借 入 金 と 考 えるほどの 大 きな 変 化 があ ったとはいえないのではないかという 意 見 がある この 意 見 の 中 には 特 に 法 令 によっ て 借 入 金 が 認 められていない 厚 生 年 金 基 金 において 代 行 部 分 に 係 る 債 務 を 借 入 金 と 考 え 資 産 運 用 規 模 の 拡 大 を 図 る 目 的 の 負 債 とみることは 取 引 を 擬 制 しすぎる 見 方 となるので はないかという 指 摘 もある (2) 代 行 部 分 の 債 務 は 最 低 責 任 準 備 金 とすべきであるという 意 見 厚 生 年 金 基 金 の 代 行 部 分 を 退 職 給 付 会 計 基 準 の 対 象 と 考 える 場 合 であっても 今 回 の 法 改 正 によって 代 行 部 分 について 母 体 企 業 ( 事 業 主 )が 最 低 責 任 準 備 金 を 超 えて 負 担 する ことは 実 質 的 になくなったため これまでの 考 え 方 を 見 直 し 代 行 部 分 の 債 務 は 最 低 責 任 準 備 金 とすべきであるという 意 見 があった これは 今 回 の 法 改 正 が 免 除 保 険 料 率 の 凍 - 6 -

結 解 除 に 際 し 最 低 責 任 準 備 金 の 算 定 方 法 を 今 後 も 過 去 法 (いわゆるコロガシ 計 算 )とす るとともに 給 付 現 価 の 増 大 に 伴 う 不 足 額 ( 過 去 期 間 代 行 給 付 現 価 と 最 低 責 任 準 備 金 との 差 額 )について 財 源 手 当 しようとするものであり 代 行 部 分 に 係 る 運 用 リスクはあるもの の 数 理 上 のリスクはなくなったため 企 業 が 将 来 に 資 金 負 担 する 可 能 性 のある 金 額 を 基 礎 として 負 債 を 算 定 することが 適 切 であると 考 えられることによる この 意 見 は 常 に 当 該 不 足 額 について 財 源 手 当 を 行 うこととすると 巨 額 の 資 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 厚 生 年 金 基 金 に 動 き 双 方 の 資 産 運 用 に 影 響 を 与 えるため 法 令 上 は 法 改 正 時 点 ですべての 不 足 額 を 交 付 金 として 受 け 取 ることとはされなかったに 過 ぎないと 考 えるものである この 意 見 には 当 該 交 付 金 について 交 付 される 都 度 退 職 給 付 費 用 から 控 除 することは 適 正 な 期 間 損 益 計 算 を 妨 げることになるというものも 含 まれる 他 方 当 該 意 見 に 対 しては 少 なくとも 退 職 給 付 会 計 基 準 意 見 書 で 示 されたような 代 行 部 分 に 係 る 運 用 リスクはこれまでと 同 様 であり 今 回 の 法 改 正 によっても 会 計 上 は 一 定 の 場 合 に 厚 生 年 金 基 金 が 政 府 ( 厚 生 年 金 本 体 )から 一 定 の 交 付 金 を 受 け 取 ることとされた ものとみて 退 職 給 付 会 計 基 準 の 設 定 時 から 基 本 的 な 前 提 を 変 える 制 度 改 革 があったもの とまではいえないのではないかという 意 見 がある この 意 見 は 母 体 企 業 ( 事 業 主 )にと って 基 金 が 受 け 取 る 交 付 金 は 年 金 資 産 の 会 計 問 題 であり(したがって 受 け 取 る 時 期 と 金 額 が 明 確 ではない 交 付 金 は 交 付 の 都 度 処 理 される ) 一 方 代 行 部 分 を 含 む 給 付 につ いては 退 職 給 付 債 務 の 会 計 問 題 であるため それぞれ 別 々に 会 計 処 理 し 年 金 資 産 と 退 職 給 付 債 務 は 退 職 給 付 引 当 金 として 表 示 上 のみ 純 額 とされているとみる 見 方 を 踏 まえたもの と 考 えられる 代 行 部 分 の 債 務 は 最 低 責 任 準 備 金 とすべきであるという 意 見 に 関 連 しては 今 回 の 法 改 正 に 伴 い 厚 生 年 金 基 金 の 財 政 計 算 上 厚 生 年 金 基 金 が 負 う 代 行 部 分 の 債 務 については 最 低 責 任 準 備 金 となることが 明 らかになったことを 受 けて これまでの 考 え 方 を 見 直 さない 場 合 には 最 低 責 任 準 備 金 を 上 回 る 金 額 だけ 退 職 給 付 債 務 が 過 大 になるのではないかとい う 指 摘 がある このような 意 見 には 厚 生 年 金 基 金 という 独 特 の 制 度 においては 他 の 会 計 処 理 との 関 連 よりも 今 回 の 法 改 正 の 趣 旨 を 反 映 させることを 優 先 すべきではないかと いうものもある さらに 今 後 金 利 や 資 産 運 用 環 境 の 変 化 などによっては 発 生 給 付 評 価 方 式 に 基 づく 退 職 給 付 債 務 が 最 低 責 任 準 備 金 を 下 回 ることもあり 得 るという 指 摘 もある しかしながら これらの 点 に 関 しては もともと 退 職 給 付 会 計 基 準 では 例 えば 退 職 一 時 金 制 度 における 要 支 給 額 など 退 職 給 付 に 係 る 債 務 を 支 払 予 定 額 や 決 済 価 額 ( 又 はそ の 現 在 価 値 )とするものではなく 退 職 給 付 のうち 発 生 基 準 に 基 づき 当 期 までに 費 用 とし て 計 上 された 結 果 の 残 高 を 退 職 給 付 債 務 としているため 会 計 上 過 大 計 上 や 過 小 計 上 と なるとはいえないという 意 見 もある この 意 見 は 退 職 給 付 会 計 基 準 では 未 認 識 の 過 去 勤 務 債 務 及 び 数 理 計 算 上 の 差 異 等 は 貸 借 対 照 表 に 計 上 しないこととしており 企 業 が 負 担 することとなる 金 額 を 直 接 的 に 負 債 計 上 するわけではないという 考 え 方 に 基 づくものと 思 われる - 7 -

さらに 負 債 が 過 大 に 計 上 されているのではないかという 指 摘 に 対 しては 今 回 の 法 改 正 による 母 体 企 業 ( 事 業 主 )の 負 担 の 変 化 によっても 法 的 な 退 職 給 付 に 係 る 債 務 は 引 き 続 き 厚 生 年 金 基 金 にあり 代 行 返 上 のように 債 務 が 消 滅 した 場 合 と 同 じ 処 理 は 適 用 できず また これは 1 契 約 上 の 義 務 を 履 行 したとき 2 契 約 上 の 義 務 が 消 滅 したとき 又 は3 契 約 上 の 第 一 次 債 務 者 の 地 位 から 免 責 されたときを 除 き 金 融 負 債 の 消 滅 を 認 識 していな いことと 同 様 であるという 意 見 もある 仮 に 貸 借 対 照 表 上 支 払 予 定 額 や 決 済 価 額 を 反 映 させるように 代 行 部 分 の 債 務 を 最 低 責 任 準 備 金 とした 場 合 には これまでの 退 職 給 付 債 務 からの 変 更 をどのように 処 理 するか( 例 えば 残 高 の 差 額 は 一 時 的 な 損 益 となるかどうか 一 時 的 な 損 益 となるとしても 関 連 して 損 益 計 上 する 未 認 識 項 目 をどのように 把 握 するかなど)について 前 述 したような 貸 借 対 照 表 に 計 上 しないこととしている 未 認 識 の 過 去 勤 務 債 務 及 び 数 理 計 算 上 の 差 異 等 の 取 扱 い ( 例 えば 貸 借 対 照 表 に 計 上 することとするか その 場 合 における 相 手 項 目 の 処 理 はどう するかなど)とも 併 せ 検 討 すべき 論 点 は 少 なくないという 意 見 もある これらの 意 見 については 確 定 給 付 型 の 企 業 年 金 制 度 を 前 提 とした 会 計 処 理 を 示 している 退 職 給 付 会 計 基 準 において 何 をもって 確 定 給 付 型 と 捉 えるかなど 国 際 的 にも 議 論 されつつある 事 項 も 含 まれており また 厚 生 年 金 基 金 制 度 が 通 常 の 確 定 給 付 型 の 企 業 年 金 制 度 と 異 なる 特 殊 な 制 度 といっても 退 職 給 付 会 計 基 準 の 中 で 例 外 的 に 対 応 することの 便 益 と 他 の 会 計 処 理 へ の 影 響 との 比 較 衡 量 など なお 検 討 を 要 すると 考 えられることから 本 実 務 対 応 報 告 では 議 論 の 要 点 を 示 すに 止 め 現 行 の 退 職 給 付 会 計 基 準 に 則 して 当 面 必 要 と 考 えられる 実 務 上 の 取 扱 いを 示 すこととした なお 上 述 した 議 論 については 将 来 の 退 職 給 付 制 度 の 見 直 しや 退 職 給 付 会 計 に 関 する 国 際 的 な 議 論 の 進 展 を 踏 まえ 今 後 検 討 するものとする 以 上 - 8 -