14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 < 来 週 の 投 資 環 境 > 7 月 2 日 ~ 7 月 6 日 来 週 の 金 融 市 場 見 通 し 消 費 税 増 税 も 財 政 懸 念 はくすぶる 消 費 税 関 連 法 案 が 衆 院 を 通 過 した 財 政 面 では 好 材 料 ではあるが 増 税 にはリスクもある 経 済 への 悪 影 響 は 懸 念 材 料 だ 97 年 の 消 費 税 率 引 き 上 げでは 翌 年 度 に 大 規 模 な 緊 急 経 済 対 策 が 策 定 され 財 政 は 改 善 しなかった 財 政 健 全 化 が 軌 道 に 乗 るまでは 財 政 懸 念 はくすぶり 続 ける 1. 株 価 : 上 値 を 探 る 予 想 レンジ 日 経 平 均 株 価 ( 来 週 )8,7~9,5 円 (7 月 )8,2~9,5 円 EU 首 脳 会 議 でのスペインの 銀 行 向 け 緊 急 融 資 の 条 件 緩 和 などを 受 け 日 経 平 均 株 価 は 9, 円 を 回 復 し た 騰 落 レシオは 買 われ 過 ぎとされる 12%を 超 えて きており 更 なる 上 昇 には ECBによる 利 下 げなど の 追 加 措 置 が 必 要 となりそう ECBが 追 加 措 置 を 見 送 ると 失 望 売 りが 広 がる 可 能 性 もある 上 値 を 探 る 展 開 を 予 想 するが 週 後 半 にECB 理 事 会 米 雇 用 統 計 発 表 を 控 えるため 徐 々に 様 子 見 姿 勢 も 強 まりそうだ 2. 長 期 金 利 :.8% 台 でのレンジ 継 続 予 想 レンジ 新 発 1 年 債 利 回 り ( 来 週 ).8~.9% (7 月 ).75~1.% 消 費 税 関 連 法 案 の 衆 院 通 過 は 支 援 材 料 ながら 債 券 相 場 への 影 響 は 限 定 的 となっている 欧 州 問 題 への 懸 念 が 後 退 しており リスクオンの 動 きが 強 まると 長 期 金 利 は 一 段 と 上 昇 する 可 能 性 も ただ ECBが 利 下 げに 踏 み 切 ると 日 銀 に 対 しても 緩 和 圧 力 が 強 ま りそう リスク 回 避 が 一 服 している 中 で 実 施 される 1 年 国 債 入 札 の 結 果 も 確 認 したい 長 期 金 利 は.8% 台 でのレンジが 継 続 しそうだ < 本 資 料 に 関 してご 留 意 していただきたい 事 項 > 本 資 料 は ご 投 資 家 の 皆 様 に 投 資 判 断 の 参 考 となる 情 報 の 提 供 を 目 的 として しんきんアセットマネジメント 投 信 株 式 会 社 が 作 成 し た 資 料 であり 金 融 商 品 取 引 法 に 基 づく 開 示 資 料 ではありません 本 資 料 は 信 頼 できると 考 えられる 情 報 源 から 作 成 しておりますが 当 社 はその 正 確 性 完 全 性 を 保 証 するものではありません ま た いかなるデータも 過 去 のものであり 将 来 の 投 資 成 果 を 保 証 示 唆 するものではありません 本 資 料 の 内 容 は 当 社 の 見 解 を 示 しているに 過 ぎず 将 来 の 投 資 成 果 を 保 証 示 唆 するものではありません 記 載 内 容 は 作 成 時 点 の ものですので 予 告 なく 変 更 する 場 合 があります 投 資 信 託 は 預 金 や 保 険 契 約 とは 異 なり 預 金 保 険 機 構 保 険 契 約 者 保 護 機 構 の 補 償 の 対 象 ではありません また 金 融 機 関 でご 購 入 いただいた 投 資 信 託 は 投 資 者 保 護 基 金 の 対 象 ではありません 投 資 信 託 は 値 動 きのある 有 価 証 券 等 ( 外 貨 建 資 産 には 為 替 リスクもあります)に 投 資 しますので 基 準 価 額 は 変 動 します したが って 預 金 と 異 なり 投 資 元 本 が 保 証 されているものではありません 運 用 による 損 益 はすべて 投 資 者 の 皆 様 に 帰 属 します 特 定 ファンドの 取 得 のお 申 込 みに 当 たっては 販 売 会 社 より 当 該 ファンドの 投 資 信 託 説 明 書 ( 交 付 目 論 見 書 )をあらかじめ 又 は 同 時 にお 渡 しいたしますので 必 ず 内 容 をご 確 認 の 上 ご 自 身 でご 判 断 ください また 請 求 目 論 見 書 については 販 売 会 社 にご 請 求 い ただければ 当 該 販 売 会 社 を 通 じて 交 付 いたします 1 8 ( 円 ) 11, 1,5 1, 9,5 9, 8,5 図 表 1. 日 経 平 均 株 価 予 想 レンジ 上 限 8, 下 限 7,5 11/7 11/9 11/11 12/3 12/5 12/7 1.3 1.2 1.1 1..9.8 ( 出 所 )Bloomberg より しんきん 投 信 作 成 図 表 2. 新 発 1 年 物 国 債 利 回 り 予 想 レンジ 上 限 下 限.7 11/7 11/9 11/11 12/3 12/5 12/7 ( 出 所 )Bloomberg より しんきん 投 信 作 成 3. 為 替 : 円 弱 含 み 予 想 レンジ ドル 円 レート ( 円 /ドル) 図 表 3. 74 ドル 円 レート ( 来 週 )78.~82. 円 (7 月 )78.~84. 円 EU 首 脳 会 議 で スペインの 銀 行 向 け 融 資 で 条 件 緩 76 78 和 やユーロ 圏 の 金 融 安 全 網 の 欧 州 安 定 機 構 (ESM) 8 が 銀 行 に 対 し 直 接 資 本 増 強 できる 制 度 などで 合 意 した 82 ことから ユーロへの 懸 念 が 後 退 している リスク 回 84 避 一 服 で 円 がやや 弱 含 む 展 開 となりそう ただ 米 中 央 銀 行 (FRB)はツイスト オペの 延 長 を 決 定 して おり 緩 和 姿 勢 は 変 わっていない ドル 円 は 方 向 感 が 86 88 出 にくそうだ ( 出 所 )Bloomberg より しんきん 投 信 作 成 (212.6.29 シニアストラテジスト 鈴 木 和 仁 E-Mail : k.suzuki@skam.co.jp) 予 想 レンジ 上 限 下 限 11/7 11/9 11/11 12/3 12/5 12/7
トピックス しんきんアセットマネジメント 投 信 株 式 会 社 金 融 商 品 取 引 業 者 関 東 財 務 局 長 ( 金 商 ) 第 338 号 14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 1. 消 費 税 以 外 の 間 接 税 に 注 目 消 費 増 税 のリスク シナリオ 社 会 保 障 と 税 の 一 体 改 革 関 連 法 案 ( 一 体 改 革 法 案 )が 6 月 26 日 に 衆 議 院 で 可 決 された 同 法 案 は 今 後 参 議 院 での 採 決 を 経 て 成 立 する 運 びとなっている 一 部 の 与 党 議 員 が 参 院 での 法 案 可 決 を 阻 止 するべく 離 党 の 構 えをみ せているが 2 大 政 党 による 賛 成 多 数 の 構 図 に 今 のところ 変 化 はない 一 体 改 革 法 案 が 成 立 すれば 214 年 4 月 か らの 段 階 的 な 消 費 税 率 の 引 き 上 げなどが 実 施 される 見 通 しだ( 図 表 1) 消 費 増 税 に 伴 う 国 内 景 気 の 打 撃 は 不 可 避 だが その 一 方 で 22 年 度 までに 基 礎 的 財 政 収 支 を 黒 字 化 させることによって 政 府 債 務 残 高 の 増 加 に 歯 止 め をかける という 政 府 の 財 政 健 全 化 シナリオが ようやく 軌 道 に 乗 ることになる( 図 表 2) もっとも 物 価 下 落 (デフレ) 局 面 の 消 費 増 税 の 有 効 性 を 疑 問 視 する 向 きは 与 党 内 にも 多 数 存 在 している 政 府 の 財 政 健 全 化 シナリオ 通 りに 消 費 税 率 を 引 き 上 げた 場 合 でも 景 気 悪 化 に 伴 って 法 人 税 や 所 得 税 が 減 収 となれば 結 果 的 に 財 政 健 全 化 が 進 展 しない 可 能 性 も 否 定 できない また 景 気 がいったん 悪 化 すれば 追 加 の 財 政 刺 激 策 を 打 ち 出 さざるを 得 ず 数 次 の 補 正 予 算 の 編 成 によって 結 果 的 に 国 債 発 行 額 の 上 方 修 正 を 余 儀 なくされることは 過 去 の 景 気 後 退 局 面 での 財 政 対 応 をみれば 明 らかだ( 図 表 3) 景 気 の 変 動 に 左 右 されない 消 費 税 を 税 収 の 軸 にすれば そうでない 時 よりも 税 収 は 安 定 化 する との 指 摘 もあるが 過 去 をみると 消 費 税 率 引 き 上 げによる 税 収 の 増 加 は 消 費 税 以 外 の 間 接 税 の 減 収 によって 相 殺 されており 結 果 的 に 税 収 の 安 定 的 な 増 加 に 貢 献 していない( 図 表 4) さらに 近 年 景 気 対 策 として 多 用 されるエコカー 補 助 金 やエコポイントなどは 負 の 消 費 税 でもある 消 費 税 率 が 引 上 げられた 後 に 他 の 間 接 税 が 減 収 となったり 補 助 金 が 増 額 されるのであれば 本 末 転 倒 である 図 表 1. 一 体 改 革 法 案 の 骨 子 消 費 税 率 を214 年 4 月 に8% 15 年 1 月 に1%に 引 上 げ 税 率 引 上 げに 経 済 状 況 好 転 ( 名 目 3% 実 質 2% 成 長 )を 条 件 とする 景 気 条 項 明 記 税 率 8%で 低 所 得 者 に 現 金 給 付 今 後 の 公 的 年 金 制 度 高 齢 者 医 療 保 険 制 度 改 革 は 国 民 会 議 で 議 論 4 2-2 -4 ( 対 GDP 比 %) 図 表 2. 政 府 の 財 政 運 営 戦 略 基 礎 的 財 政 収 支 22 年 度 までに 黒 字 化 子 育 て 支 援 は 現 行 の 認 定 こども 園 拡 充 で 対 応 -6 215 年 度 まで に21 年 度 に 厚 生 年 金 と 共 済 年 金 を 一 元 化 -8 比 べ 半 減 短 時 間 労 働 者 に 厚 生 年 金 の 適 用 拡 大 -1 ( 年 ) 8 85 9 95 5 1 15 2 ( 注 ) 基 礎 的 財 政 収 支 (プライマリー バランス)= 一 般 政 府 部 門 の 純 貸 出 (+)/ 純 借 入 (-) + 同 ( 出 所 ) 時 事 通 信 社 記 事 より しんきん 投 信 作 成 支 払 利 子 - 同 受 取 利 子 ( 出 所 ) 内 閣 府 国 民 経 済 計 算 より しんきん 投 信 作 成 6 5 4 図 表 3. 一 般 会 計 予 算 ( 歳 入 )の 公 債 金 ( 兆 円 ) 当 初 予 算 補 正 後 予 算 ( 兆 円 ) 5 4 3 消 費 税 他 の 間 接 税 補 助 金 間 接 税 計 図 表 4. 間 接 税 の 内 訳 3 2 2 1 1 ( 年 度 ) -1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 ( 年 ) 8 85 9 95 5 1 ( 出 所 ) 財 務 省 財 政 金 融 統 計 月 報 より しんきん 投 信 作 成 ( 注 1) 間 接 税 は 国 民 経 済 計 算 における 生 産 輸 入 品 に 課 される 税 から 補 助 金 を 控 除 したネットヘ ース ( 注 2) 国 民 経 済 計 算 における 付 加 価 値 型 税 (VAT) を 消 費 税 としている ( 出 所 ) 内 閣 府 国 民 経 済 計 算 より しんきん 投 信 作 成 2 8
14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 2. 消 費 税 率 と 失 業 率 の 関 係 消 費 税 に 代 表 される 間 接 税 は 企 業 にとって 生 産 コストの 一 部 を 構 成 するものとみなされる 点 で 法 人 税 や 所 得 税 などの 直 接 税 と 異 なる 企 業 は 今 後 消 費 増 税 というコスト 増 に 直 面 することになるが デフレ 下 の 日 本 では コストの 最 終 製 品 サービス 価 格 への 転 嫁 は 容 易 ではない 一 方 海 外 で 販 売 される 製 品 には 日 本 の 消 費 税 は 課 されない( 輸 出 額 に 対 応 した 仕 入 れ 税 額 が 輸 出 企 業 に 還 付 される) 97 年 の 消 費 税 率 引 上 げをきっかけに 日 本 企 業 が 輸 出 依 存 度 を 高 めたのは コスト 削 減 に 向 けた 企 業 努 力 の 賜 物 という 面 がある( 図 表 5) ただ 政 府 の 立 場 か らすれば 日 本 企 業 が 輸 出 への 依 存 度 を 高 めた 分 消 費 税 を 徴 収 し 損 ねたかたちだ 逆 に 輸 入 品 には 日 本 の 消 費 税 が 課 される 輸 出 と 同 額 の 輸 入 が 存 在 するのであれば 貿 易 取 引 が 消 費 税 収 に 与 える 影 響 は 中 立 かもしれない しかし 現 実 に 日 本 は 対 外 黒 字 国 であり 黒 字 が 増 えるほど 消 費 税 は 海 外 に 流 出 す る 輸 出 で 稼 いだ 収 益 の 一 部 は 法 人 税 として 徴 収 されるものの 法 人 税 は 最 終 利 益 が 赤 字 の 企 業 からは 徴 収 できな いうえ( 消 費 税 は 徴 収 できる) 海 外 景 気 の 影 響 を 受 けやすいため 税 収 の 安 定 性 は 消 費 税 よりも 大 幅 に 劣 る し かも 輸 出 によって 消 費 増 税 のコストを 回 避 することが 困 難 な 零 細 企 業 は 人 件 費 削 減 などによってコスト 削 減 を 図 らざるを 得 ない( 図 表 6) 結 果 的 に 消 費 税 率 の 引 き 上 げが 失 業 の 増 加 につながる 可 能 性 があり そのことは 主 要 先 進 国 における 間 接 税 率 と 失 業 率 の 関 係 からも 示 唆 されている( 図 表 7) 財 政 健 全 化 の 手 段 として 消 費 増 税 を 選 択 した 日 本 国 民 は 今 まさに 高 失 業 率 国 家 への 転 換 を 受 け 入 れる 覚 悟 が 試 されているといえよう 図 表 5. 企 業 は 輸 出 シフトで 税 負 担 増 を 軽 減 5.5 2 7 図 表 6. 零 細 企 業 の 輸 出 シフトは 困 難 租 税 公 課 比 率 ( 左 目 盛 ) 18 5. 16 4.5 14 輸 出 比 率 ( 右 目 盛 ) 4. 12 3.5 1 6 5 4 3 2 1 租 税 公 課 比 率 大 企 業 中 小 企 業 零 細 企 業 3. ( 年 度 ) 8 ( 年 度 ) 81 83 85 87 89 91 93 95 97 99 1 3 5 7 9 85 9 95 5 1 ( 注 1) 租 税 公 課 比 率 は 企 業 の 付 加 価 値 に 占 める 租 税 公 課 の 割 合 ( 法 人 企 業 統 計 年 報 全 企 業 ) ( 注 1) 租 税 公 課 比 率 については 図 表 5 参 照 ( 注 2) 輸 出 比 率 は 名 目 GDPに 占 める 輸 出 の 割 合 ( 注 2) 大 企 業 : 資 本 金 1 億 円 以 上 中 小 企 業 : 同 1 千 万 ~1 億 円 未 満 大 企 業 : 同 1 億 円 以 上 ( 出 所 ) 内 閣 府 国 民 経 済 計 算 財 務 省 財 政 金 融 統 計 月 報 より しんきん 投 信 作 成 ( 出 所 ) 財 務 省 財 政 金 融 統 計 月 報 より しんきん 投 信 作 成 16 図 表 7. 主 要 先 進 国 (G7)の 間 接 税 率 と 失 業 率 14 イタリア フランス 間 接 税 率 12 1 8 6 日 本 英 国 R 2 =.42 米 国 カナダ ドイツ 4 3 4 5 6 7 8 9 1 失 業 率 ( 注 1) 間 接 税 率 失 業 率 ともに 直 近 5か 年 の 平 均 値 ( 注 2) 間 接 税 の 定 義 は 図 表 4と 同 様 間 接 税 率 は 名 目 GDPに 占 める 間 接 税 の 割 合 ( 出 所 )OECD 内 閣 府 米 経 済 分 析 局 などより しんきん 投 信 作 成 みやざき (212.6.29 チーフエコノミスト 宮 嵜 ひろし 浩 E-Mail : h.miyazaki@skam.co.jp) 3 8
14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 来 週 の 投 資 戦 略 消 費 税 増 税 も 債 券 市 場 は 日 銀 に 依 存 1. 消 費 税 増 税 は 債 券 市 場 にプラスだが 26 日 に 消 費 税 関 連 法 案 が 衆 院 を 通 過 したことを 受 け ムーディーズは 日 本 の 消 費 税 引 き 上 げに 向 けた 動 きは ク レジットにポジティブ となるとの 認 識 を 示 した 他 方 今 年 5 月 に 日 本 国 債 の 格 付 けを 引 き 下 げたフィッチは 法 案 が 成 立 する 可 能 性 が 高 いことは 既 に 格 付 けに 織 り 込 み 済 みで それ 自 体 は 日 本 国 債 の 格 付 けには 影 響 を 与 え ないとの 考 えを 示 した さらにフィッチは 追 加 的 な 財 政 健 全 化 策 がなければ 格 下 げになる 可 能 性 があると 厳 しい 見 方 を 示 した 消 費 税 引 き 上 げで 財 政 不 安 は 後 退 する 可 能 性 があるものの 財 政 健 全 化 までの 道 のりは 長 そ うだ 5 月 下 旬 から 日 本 国 債 のCDSスプレッドは 低 下 してきており( 図 表 1) 消 費 税 引 き 上 げ 法 案 の 成 立 を 織 り 込 んでいる 格 好 だが まだ 消 費 税 関 連 法 案 が 衆 院 を 通 過 した 段 階 であり 金 融 市 場 の 反 応 は 限 定 的 となっている これまで 日 本 の 債 券 市 場 は 98 年 12 月 から 翌 年 2 月 にかけての 運 用 部 ショック 21 年 夏 の 小 沢 ショックなど 需 給 懸 念 や 財 政 不 安 で 急 落 する 場 面 を 経 験 していることから( 図 表 2) 消 費 税 関 連 法 案 の 成 立 は 債 券 市 場 にはプ ラスと 考 えられる ただ 97 年 に 消 費 税 率 が 引 き 上 げられたが 翌 年 度 には 大 規 模 な 緊 急 経 済 対 策 で 補 正 予 算 が 組 まれたこともあり 国 債 発 行 額 は 減 少 しなかった( 図 表 3) 政 府 は 215 年 度 に 基 礎 的 財 政 収 支 の 赤 字 を 半 減 さ 18 16 14 12 1 8 6 4 2 1/1 (bp) 1/4 図 表 1. 各 国 のCDSスプレッド 1/7 1/1 11/1 11/4 11/7 11/1 日 本 アメリカ 英 国 CDSスプレッド: 社 債 国 債 の 保 証 コスト ( 出 所 )Bloombergより しんきん 投 信 作 成 12/4 12/7 6. 5. 4. 3. 2. 1.. 図 表 2. 長 期 金 利 株 価 の 動 き ( 円 ) 運 用 部 ショック VaRショック 小 沢 ショック 94/1 95/1 96/1 97/1 98/1 99/1 /1 1/1 2/1 3/1 4/1 5/1 6/1 7/1 8/1 9/1 1/1 11/1 25, 2, 15, 1, 5, 長 期 金 利 ( 左 目 盛 ) 日 経 平 均 株 価 ( 右 目 盛 ) ( 出 所 )Bloombergより しんきん 投 信 作 成 18 16 14 12 1 8 6 4 2 ( 兆 円 ) 図 表 3. 国 債 発 行 額 の 推 移 199 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2 21 22 23 24 25 26 27 28 29 21 211 新 規 債 借 換 債 財 投 債 ( 出 所 ) 財 務 省 より しんきん 投 信 作 成 ( 年 度 ) 図 表 4. 国 債 発 行 残 高 とマネタリーベース 8 ( 兆 円 ) ( 兆 円 ) 14 7 12 6 1 5 8 4 3 6 2 4 1 2 9/1 92/1 94/1 96/1 98/1 /1 2/1 4/1 6/1 8/1 1/1 ( 年 / 月 月 次 ) 国 債 発 行 残 高 ( 左 目 盛 ) マネタリーベース( 右 目 盛 ) ( 出 所 ) 日 銀 より しんきん 投 信 作 成 4 8
14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 せ 22 年 度 には 黒 字 化 させるとの 方 針 を 打 ち 出 しているが 消 費 税 だけでの 実 現 は 難 しい 状 況 だけに 財 政 不 安 は 完 全 に 払 拭 することは 出 来 ない 消 費 税 関 連 法 案 が 成 立 しても その 後 の 財 政 再 建 への 取 り 組 みを 確 認 して いく 必 要 がある 2. 日 銀 は 直 接 / 間 接 的 に 国 債 市 場 を 支 える 国 債 の 発 行 額 は 26 年 度 から 28 年 度 にかけいったん 減 少 したものの 29 年 度 から 再 び 増 加 に 転 じ 国 債 残 高 は 今 年 の 3 月 末 時 点 で 7 兆 円 を 大 きく 超 える 水 準 まで 拡 大 してきている( 図 表 4) 日 銀 は 現 在 資 産 買 入 等 の 基 金 のほかにも 年 間 21.6 兆 円 の 国 債 購 入 を 行 っている 日 銀 の 国 債 購 入 が 呼 び 水 ともなり 国 内 銀 行 は 貸 出 が 伸 びない 中 で 国 債 投 資 を 増 やし 国 内 金 利 を 押 し 下 げている 格 好 になっている( 図 表 5 6) 日 銀 が 直 接 間 接 的 に 国 債 市 場 を 支 えていると 言 える それ 故 日 銀 が 支 えている 間 に 財 政 健 全 化 が 進 展 しないと 国 債 の 暴 落 シ ナリオが 実 現 しかねない 危 険 性 がある 日 銀 による 資 産 買 入 等 の 基 金 を 通 じた 固 定 金 利 方 式 の 共 通 担 保 資 金 供 給 オペで 札 割 れ( 応 札 額 が 入 札 予 定 額 に 満 たない)が 頻 発 しているなど 日 銀 による 資 金 供 給 はやや 手 詰 まり 状 態 にある 財 政 が 大 きく 改 善 しない 間 は 日 銀 は 資 産 買 入 等 の 基 金 の 購 入 対 象 を 拡 大 するなどの 工 夫 をしながら 金 融 緩 和 政 策 を 継 続 する 可 能 性 が 高 そうだ 6 図 表 5. 国 内 銀 の 保 有 有 価 証 券 と 貸 出 金 残 高 ( 兆 円 ) 25 図 表 6. 国 内 銀 の 保 有 国 債 残 高 と 長 期 金 利 ( 兆 円 ). 5 2.5 4 3 2 15 1 1. 1.5 1 5 2. 3. 2. 1.. -1. -2. -3. -4. 94/1 95/1 96/1 97/1 98/1 99/1 /1 1/1 2/1 3/1 4/1 5/1 6/1 7/1 8/1 9/1 1/1 11/1 有 価 証 券 保 有 国 債 貸 出 金 ( 出 所 ) 日 本 銀 行 より しんきん 投 信 作 成 ( 参 考 ) 日 本 の 消 費 者 物 価 指 数 およびBEI ( 年 / 月 月 次 ) 消 費 者 物 価 指 数 ( 生 鮮 食 品 を 除 く 前 年 比 ) BEI(1 年 ) 7/4 7/8 7/12 8/4 8/8 8/12 9/4 9/8 9/12 1/4 1/8 1/12 11/4 11/8 11/12 12/4 BEI: 物 価 連 動 債 が 織 り 込 む 期 待 インフレ 率 ( 出 所 )Bloomberg QUICKより しんきん 投 信 作 成 ( 年 / 月 ) 99/1 /1 1/1 2/1 3/1 4/1 5/1 6/1 7/1 8/1 9/1 1/1 11/1 ( 年 / 月 月 次 ) 保 有 国 債 ( 左 目 盛 ) 長 期 金 利 ( 右 逆 目 盛 ) ( 出 所 ) 日 本 銀 行 Bloombergより しんきん 投 信 作 成 (bp=.1%) 6 5 4 3 2 1-1 -2-3 -4 ( 参 考 ) 個 別 銘 柄 のBEI 14/3 14/6 14/9 14/12 15/3 15/6 15/9 15/12 16/3 16/6 16/9 16/12 17/3 17/6 17/9 17/12 18/3 18/6 BEI: 物 価 連 動 債 が 織 り 込 む 期 待 インフレ 率 ( 出 所 )QUICKより しんきん 投 信 作 成 2.5 ( 償 還 日 ) (212.6.29 シニアストラテジスト 鈴 木 和 仁 E-Mail : k.suzuki@skam.co.jp) 5 8
来 週 の 注 目 点 しんきんアセットマネジメント 投 信 株 式 会 社 金 融 商 品 取 引 業 者 関 東 財 務 局 長 ( 金 商 ) 第 338 号 14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 1. 日 銀 短 観 (6 月 調 査 ) 7 月 2 日 ( 月 ) 午 前 8 時 5 分 発 表 来 週 2 日 に 発 表 される 日 銀 短 観 (6 月 調 査 )では 大 企 業 製 造 業 の 業 況 判 断 の 悪 化 が 示 される 見 通 しだ 欧 州 景 気 の 停 滞 などを 背 景 にした 輸 出 の 鈍 化 や 為 替 の 円 高 が 輸 出 企 業 の 収 益 環 境 の 悪 化 につながったとみられる 一 方 大 企 業 非 製 造 業 については 震 災 復 興 需 要 の 本 格 化 や 原 油 など 資 源 エネルギー 相 場 の 下 落 などを 受 け て 業 況 判 断 は 改 善 の 見 込 み 大 企 業 全 体 の 業 況 判 断 は 概 ね 横 這 いとなり 企 業 マインドの 改 善 一 服 が 確 認 され ることになりそうだ 2. 欧 州 中 央 銀 行 (ECB) 理 事 会 7 月 5 日 ( 木 ) 午 後 8 時 45 分 に 結 果 発 表 クーレECB 専 任 理 事 は 6 月 2 日 来 週 7 日 のECB 理 事 会 で 利 下 げが 議 論 されるとの 見 通 しを 示 した E CBは 22 日 にも 担 保 不 足 で 融 資 を 受 けられないスペインの 銀 行 に 配 慮 して 差 入 れ 担 保 基 準 の 緩 和 に 踏 み 切 っ じなら ており 今 後 の 追 加 金 融 緩 和 に 向 けた 地 均 しともとれる 動 きが 続 いている ユーロ 圏 の 経 済 環 境 をみると 原 油 相 場 が 下 落 する 中 ドイツを 含 めたユーロ 圏 景 気 の 下 振 れリスクが 増 大 するなど 利 下 げの 条 件 は 揃 いつつある 来 週 の 利 下 げ 実 施 の 可 否 については 現 時 点 では 流 動 的 だが 市 場 ではECBの 金 融 緩 和 を 織 り 込 む 動 きが 一 段 と 広 がりそうだ 主 な 内 外 経 済 スケジュール 7 月 2 日 ( 月 ) 日 銀 短 観 (6 月 調 査 ) 業 況 判 断 DI ( 良 い - 悪 い %ポイント) 12 年 3 月 調 査 12 年 6 月 調 査 ( 予 測 ) 最 近 先 行 き 最 近 先 行 き 大 企 業 製 造 業 4 3 5 7 非 製 造 業 5 5 7 7 中 小 企 業 製 造 業 1 15 12 13 非 製 造 業 11 16 1 12 ( 注 )12 年 6 月 調 査 は 当 社 予 測 6 月 の 新 車 登 録 台 数 米 6 月 のISM 製 造 業 景 況 指 数 ユーロ 圏 6 月 のPMI 製 造 業 景 況 指 数 ( 確 報 値 ) ユーロ 圏 5 月 の 失 業 率 中 国 6 月 のHSBC 製 造 業 購 買 担 当 者 指 数 (PMI) 3 日 ( 火 ) 1 年 利 付 国 債 入 札 6 月 のマネタリーベース 5 月 の 毎 月 勤 労 統 計 米 5 月 の 製 造 業 受 注 ユーロ 圏 5 月 の 生 産 者 物 価 指 数 米 週 間 小 売 売 上 高 指 数 米 ABC 消 費 者 信 頼 感 指 数 豪 中 銀 政 策 決 定 会 合 4 日 ( 水 ) 第 5 回 生 活 意 識 に 関 するアンケート 調 査 の 結 果 ( 日 銀 ) 米 休 日 ( 独 立 記 念 日 ) ユーロ 圏 5 月 の 小 売 売 上 高 5 日 ( 木 ) 国 庫 短 期 証 券 入 札 (3 か 月 ) 流 動 性 供 給 入 札 日 銀 支 店 長 会 議 7 月 の 地 域 経 済 報 告 ( 日 銀 ) 6 月 末 の 東 京 都 心 オフィス 空 室 率 ( 三 鬼 商 事 ) 5 月 の 家 計 消 費 状 況 調 査 米 6 月 のISM 非 製 造 業 景 況 指 数 米 6 月 のADP 雇 用 統 計 6 8
14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 5 日 ( 木 ) 米 MBA 住 宅 ローン 申 請 指 数 米 新 規 失 業 保 険 申 請 件 数 米 失 業 保 険 継 続 受 給 者 数 欧 州 中 央 銀 行 (ECB) 理 事 会 現 状 維 持 の 予 想 212 年 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 ( 予 ) レポ 金 利 1. 1. 1. 1. 1. 1. 1. ( 注 ) 月 末 値 直 近 の 数 値 は 当 社 予 測 6 日 ( 金 ) 国 庫 短 期 証 券 入 札 (6 か 月 ) 5 月 の 景 気 動 向 指 数 米 6 月 の 雇 用 統 計 みやざき (212.6.29 チーフエコノミスト 宮 嵜 ひろし 浩 E-Mail : h.miyazaki@skam.co.jp) 7 8
14-31 東 京 都 中 央 区 京 橋 3 丁 目 8 番 1 号 URL:http:// www.skam.co.jp フリーダイヤル 12-781812 ( 土 日 休 日 を 除 く9:~17:) 携 帯 PHSからは 3-5524-8181 お 申 込 みに 際 しての 留 意 事 項 投 資 信 託 に 係 るリスクについて 投 資 信 託 は 株 式 や 債 券 等 の 値 動 きのある 有 価 証 券 等 ( 外 貨 建 資 産 には 為 替 リスク もあります)に 投 資 しますので 基 準 価 額 は 変 動 します したがって 預 金 と 異 なり 投 資 元 本 が 保 証 されているものではありません 運 用 による 損 益 はすべて 投 資 者 の 皆 様 に 帰 属 します また 投 資 信 託 は 個 別 の 投 資 信 託 ごとに 投 資 対 象 資 産 の 種 類 や 投 資 制 限 取 引 市 場 投 資 対 象 国 等 が 異 なることから リスクの 内 容 や 性 質 が 異 なりますので ご 投 資 に 当 たっては 交 付 目 論 見 書 や 契 約 締 結 前 交 付 書 面 をよくご 覧 ください 投 資 信 託 に 係 る 費 用 について (お 客 様 に 直 接 ご 負 担 いただく 費 用 ) ご 購 入 時 の 費 用 購 入 時 手 数 料 上 限 3.15%( 税 抜 3.%) ご 換 金 時 の 費 用 信 託 財 産 留 保 額 上 限.3% ( 保 有 期 間 中 に 間 接 的 にご 負 担 いただく 費 用 ) 運 用 管 理 費 用 ( 信 託 報 酬 ) 純 資 産 総 額 に 対 して 上 限 年 率 1.554%( 税 抜 年 率 1.48%) その 他 の 費 用 監 査 費 用 信 託 財 産 に 関 する 租 税 信 託 事 務 の 処 理 に 要 する 諸 費 用 有 価 証 券 売 買 時 の 売 買 手 数 料 等 及 び 外 貨 建 資 産 の 保 管 等 に 要 する 費 用 は フ ァンドより 実 費 として 間 接 的 にご 負 担 いただきます また 運 用 状 況 等 により 変 動 するものであり 事 前 に 料 率 上 限 額 等 を 示 すことができません 投 資 信 託 に 係 る 上 記 費 用 ( 手 数 料 等 )の 合 計 額 については ご 投 資 家 の 皆 様 がファ ンドを 保 有 される 期 間 等 に 応 じて 異 なりますので 表 示 することができません ご 注 意 上 記 に 記 載 しているリスクや 費 用 につきましては 一 般 的 な 投 資 信 託 を 想 定 してお ります 費 用 の 料 率 につきましては しんきんアセットマネジメント 投 信 が 運 用 する 全 ての 投 資 信 託 のうち ご 負 担 いただくそれぞれの 費 用 における 最 高 の 料 率 を 記 載 し ております 投 資 信 託 に 係 るリスクや 費 用 は それぞれの 投 資 信 託 により 異 なります ので ご 投 資 される 際 には 事 前 に 交 付 目 論 見 書 や 契 約 締 結 前 書 面 をよくお 読 みくだ さい 日 経 平 均 株 価 に 関 する 著 作 権 知 的 所 有 権 その 他 一 切 の 権 利 は 日 本 経 済 新 聞 社 に 帰 属 します 本 件 商 品 を 日 本 経 済 新 聞 社 および 日 本 経 済 新 聞 デジタルメディア が 保 証 するも のではありません また 日 本 経 済 新 聞 社 は 日 経 平 均 株 価 の 内 容 を 変 える 権 利 および 公 表 を 停 止 する 権 利 を 有 しています 東 証 株 価 指 数 (TOPIX)は 東 京 証 券 取 引 所 の 知 的 財 産 であり この 指 数 の 算 出 数 値 の 公 表 利 用 など 株 価 指 数 に 関 するすべての 権 利 は 東 京 証 券 取 引 所 が 有 してい ます 東 京 証 券 取 引 所 は TOPIX の 算 出 若 しくは 公 表 の 方 法 の 変 更 TOPIX の 算 出 若 しくは 公 表 の 停 止 又 は TOPIX の 商 標 の 変 更 若 しくは 使 用 の 停 止 を 行 う 権 利 を 有 しています 東 証 REIT 指 数 は 東 京 証 券 取 引 所 の 知 的 財 産 であり この 指 数 の 算 出 数 値 の 公 表 利 用 など 東 証 REIT 指 数 に 関 するすべての 権 利 は 東 京 証 券 取 引 所 が 有 し ています 8 8