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K66 号 2/9 B 面 農 業 体 験 施 設 等 (21) 施 設 の 区 分 ( 該 当 に 印 ) (22) 棟 数 (2) 建 築 延 べ 床 面 積 (24) 所 要 面 積 農 業 体 験 施 設 市 民 農 園 特 定 農 地 貸 付 けの 用 に 供 された 農 地 譲 受 後

(2) 職 員 の 初 任 給 の 状 況 ( 平 成 17 年 4 月 1 日 現 在 ) 初 任 給 2 年 後 の 給 料 初 任 給 2 年 後 の 給 料 一 般 行 政 職 技 能 労 務 職 大 学 卒 171,1 151,5 19,2 164,7 17,7 184,4 中 学 卒 1

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( 資 料 1) スギ 花 粉 症 治 療 イネ(OsCr11,Oryza sativa L.) 申 請 の 概 要 第 一 種 使 用 規 程 承 認 申 請 書 生 物 多 様 性 影 響 評 価 書 第 一, 生 物 多 様 性 影 響 の 評 価 に 当 たり 収 集 した 情 報...1 1, 宿 主 又 は 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 に 関 する 情 報...1 (1) 分 類 学 上 の 位 置 付 けおよび 自 然 環 境 における 分 布 状 況...1 (2) 使 用 等 の 歴 史 及 び 現 状...1 (3) 生 理 学 的 及 び 生 態 学 的 特 性...2 2, 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 調 製 等 に 関 する 情 報...4 (1) 供 与 核 酸 に 関 する 情 報...4 (2) ベクターに 関 する 情 報...11 (3) 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 調 製 方 法...13 (4) 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 の 存 在 状 態 及 び 当 該 核 酸 による 形 質 発 現 の 安 定 性...14 (5) 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 検 出 及 び 識 別 の 方 法 並 びにそれらの 感 度 及 び 信 頼 性...16 (6) 宿 主 又 は 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 との 相 違...16 3, 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 使 用 等 に 関 する 情 報...18 (1) 使 用 等 の 内 容...18 (2) 使 用 等 の 方 法...18 (3) 承 認 を 受 けようとする 者 による 第 一 種 使 用 等 の 開 始 後 における 情 報 収 集 の 方 法...19 (4) 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれのある 場 合 における 生 物 多 様 性 影 響 を 防 止 するための 措 置...20 (5) 実 験 室 等 での 使 用 等 又 は 第 一 種 使 用 等 が 予 定 されている 環 境 と 類 似 している 環 境 での 使 用 等 の 結 果...20 (6) 国 外 における 使 用 等 に 関 する 情 報...20 第 二, 項 目 ごとの 生 物 多 様 性 影 響 の 評 価...20 1, 競 合 における 優 位 性...20 2, 有 害 物 質 の 産 生 性...21 3, 交 雑 性...22 第 三, 生 物 多 様 性 影 響 の 総 合 的 評 価...22 引 用 文 献 リスト...24 緊 急 措 置 計 画 書

様 式 第 1( 第 7 条 関 係 ) 第 一 種 使 用 規 程 承 認 申 請 書 平 成 23 年 4 月 25 日 文 部 科 学 大 臣 髙 木 義 明 殿 環 境 大 臣 松 本 龍 殿 氏 名 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所 申 請 者 理 事 長 石 毛 光 雄 住 所 茨 城 県 つくば 市 観 音 台 2 丁 目 1 番 地 2 印 第 一 種 使 用 規 程 について 承 認 を 受 けたいので 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 使 用 等 の 規 制 による 生 物 の 多 様 性 の 確 保 に 関 する 法 律 第 4 条 第 2 項 の 規 定 により 次 のとおり 申 請 します 遺 伝 子 組 換 え 生 物 スギ 花 粉 症 治 療 イネ 等 の 種 類 の 名 称 ( 改 変 Cry j 蓄 積 イネ, Oryza sativa L.)(OsCr11) 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 第 一 種 使 用 等 の 内 容 隔 離 ほ 場 における 栽 培 保 管 運 搬 及 び 廃 棄 並 びにこれらに 付 随 す る 行 為 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 第 一 種 使 用 等 の 方 法 所 在 地 : 茨 城 県 つくば 市 観 音 台 2 丁 目 1 番 地 2 名 称 : 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所 隔 離 ほ 場 使 用 期 間 : 承 認 日 から 平 成 26 年 3 月 31 日 まで 1 隔 離 ほ 場 の 施 設 (1) 隔 離 ほ 場 内 の 水 田 ( 東 西 約 35.5 m x 南 北 約 24.6 m)を 利 用 する (2) 部 外 者 の 立 ち 入 りを 防 止 するために 隔 離 ほ 場 全 体 の 外 側 に メッシュフェンスを 設 置 している (3) 隔 離 ほ 場 であること 部 外 者 は 立 入 禁 止 であること 及 び 管 理 責 任 者 の 氏 名 を 記 載 した 標 識 を 見 やすい 所 に 掲 げている (4) 遅 くとも 出 穂 期 までには 鳥 類 の 摂 食 を 防 ぐため 隔 離 ほ 場 内 の 水 田 に 防 鳥 網 を 設 置 する (5) 使 用 した 機 械 器 具 靴 などに 付 着 した 土 本 遺 伝 子 組 換 えイネ の 種 子 等 を 洗 浄 するための 洗 場 を 設 置 しているとともに 当 該 イネ

の 隔 離 ほ 場 外 への 漏 出 を 防 止 するために 沈 殿 槽 網 等 の 設 備 を 排 水 系 統 に 設 置 している 2 隔 離 ほ 場 の 作 業 要 領 (1) 本 遺 伝 子 組 換 えイネ 及 び 比 較 対 照 のイネ 品 種 以 外 の 植 物 が 隔 離 ほ 場 内 の 栽 培 実 験 区 画 で 生 育 することを 最 小 限 に 抑 える (2) 本 遺 伝 子 組 換 えイネを 隔 離 ほ 場 外 に 運 搬 する 場 合 は 当 該 イネ が 漏 出 しないような 構 造 の 容 器 等 に 納 めてから 運 搬 する また 保 管 する 場 合 には 当 該 イネが 漏 出 しないような 構 造 の 容 器 内 に 納 め 保 管 する (3)(2) 以 外 の 場 合 には 隔 離 ほ 場 内 の 栽 培 実 験 区 画 で 栽 培 したイネ は 試 験 終 了 後 地 上 部 は 刈 り 取 り 焼 却 処 分 し 残 りのイネの 残 渣 及 び 発 生 した 植 物 は 速 やかに 水 をはった 隔 離 ほ 場 内 にすき 込 むこ とにより 確 実 に 不 活 化 する 種 子 は 漏 出 しないような 容 器 に 納 め オートクレーブまたは 焼 却 炉 を 用 い 不 活 化 する (4) 隔 離 ほ 場 で 使 用 した 機 械 器 具 又 は 隔 離 ほ 場 で 作 業 した 者 の 靴 等 は 作 業 終 了 後 隔 離 ほ 場 内 で 洗 浄 し 隔 離 ほ 場 内 の 植 物 残 渣 土 等 を 外 に 持 ち 出 さない 等 により 意 図 せずに 本 遺 伝 子 組 換 えイネが 隔 離 ほ 場 外 に 持 ち 出 されることを 防 止 する (5) 隔 離 ほ 場 の 設 備 が 本 来 有 する 機 能 を 発 揮 するよう 維 持 管 理 を 行 う (6) (1)から(5)に 掲 げる 事 項 を 第 一 種 使 用 等 をする 者 に 遵 守 させ る (7) 使 用 する 本 遺 伝 子 組 換 えイネによる 生 物 多 様 性 影 響 が 生 じるお それがあると 認 められるに 至 った 場 合 は 別 に 定 める 緊 急 措 置 計 画 に 基 づき 速 やかに 対 処 する

生 物 多 様 性 影 響 評 価 書 スギ 花 粉 症 治 療 イネ ( 改 変 Cry j 蓄 積 イネ Oryza sativa L.)(OsCr11) 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所

目 次 第 一, 生 物 多 様 性 影 響 の 評 価 に 当 たり 収 集 した 情 報... 1 1, 宿 主 又 は 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 に 関 する 情 報...1 (1) 分 類 学 上 の 位 置 付 けおよび 自 然 環 境 における 分 布 状 況...1 (2) 使 用 等 の 歴 史 及 び 現 状...1 (3) 生 理 学 的 及 び 生 態 学 的 特 性...2 2, 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 調 製 等 に 関 する 情 報...4 (1) 供 与 核 酸 に 関 する 情 報...4 (2) ベクターに 関 する 情 報...11 (3) 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 調 製 方 法...13 (4) 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 の 存 在 状 態 及 び 当 該 核 酸 による 形 質 発 現 の 安 定 性 14 (5) 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 検 出 及 び 識 別 の 方 法 並 びにそれらの 感 度 及 び 信 頼 性...16 (6) 宿 主 又 は 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 との 相 違...16 3, 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 使 用 等 に 関 する 情 報...18 (1) 使 用 等 の 内 容...18 (2) 使 用 等 の 方 法...18 (3) 承 認 を 受 けようとする 者 による 第 一 種 使 用 等 の 開 始 後 における 情 報 収 集 の 方 法...19 (4) 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれのある 場 合 における 生 物 多 様 性 影 響 を 防 止 するための 措 置...20 (5) 実 験 室 等 での 使 用 等 又 は 第 一 種 使 用 等 が 予 定 されている 環 境 と 類 似 して いる 環 境 での 使 用 等 の 結 果...20 (6) 国 外 における 使 用 等 に 関 する 情 報...20 第 二, 項 目 ごとの 生 物 多 様 性 影 響 の 評 価...20 1, 競 合 における 優 位 性...20 2, 有 害 物 質 の 産 生 性...21

3, 交 雑 性...22 第 三, 生 物 多 様 性 影 響 の 総 合 的 評 価...22 引 用 文 献 リスト... 24

第 一 生 物 多 様 性 影 響 の 評 価 に 当 たり 収 集 した 情 報 1. 宿 主 または 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 に 関 する 情 報 (1) 分 類 学 上 の 位 置 付 けおよび 自 然 環 境 における 分 布 状 況 イ 和 名 英 名 及 び 学 名 イネ Rice Oryza sativa L. ロ 宿 主 の 品 種 名 又 は 系 統 名 コシヒカリ 低 グルテリン 変 異 系 統 a123 ( 別 添 1) ( 以 後 コシヒカリa123 という ) コシヒカリについては 以 下 の 通 り 登 録 番 号 なし ( 現 行 種 苗 法 制 定 以 前 の 農 林 登 録 のため) 農 林 登 録 番 号 水 稲 農 林 100 号 登 録 年 1956 年 ハ 国 内 及 び 国 外 の 自 然 環 境 における 自 生 地 域 我 が 国 において 宿 主 植 物 種 Oryza sativa 及 び 近 縁 野 生 種 の 自 生 は 見 られない 近 縁 野 生 種 については 世 界 中 の 熱 帯 亜 熱 帯 に 分 布 し 様 々な 環 境 特 に 生 育 地 の 多 様 な 水 条 件 に 適 応 分 化 している 多 様 性 中 心 あるいは 多 様 性 の 中 核 地 域 は インドの 北 東 諸 州 (マニプ ール メガラヤ ナガランド 州 など)を 西 端 とし ラオスを 東 端 とする 東 西 に 延 びる 地 域 にあり 北 端 は 中 国 雲 南 省 のシーサンバンナ タイ 族 自 治 州 を 含 む 西 南 地 域 南 端 はミャ ンマー(ビルマ) タイのデルタと 丘 陵 部 の 境 界 地 域 にある これらの 地 域 はいずれも 山 岳 地 帯 丘 陵 地 帯 を 背 景 とする 地 域 で 現 在 では 地 形 が 複 雑 で むしろ 大 規 模 稲 作 には 適 しない 地 域 である 1) O. sativaの 祖 先 種 はO. nivaraとo. rufipogonで 遺 伝 的 多 様 性 の 中 心 はアッサム(インド) バングラディッシュからビルマ 北 タイ 雲 南 にかけた 一 帯 と 考 えられている 1) なお 圃 場 及 び 畦 畔 には 栽 培 に 伴 って 雑 草 イネが 発 生 する 場 合 があるが その 生 育 域 は 我 が 国 においては 主 に 農 耕 地 及 びその 近 傍 に 限 られている 南 アジア 及 び 東 南 アジアの 雑 草 イネは 栽 培 種 イネと 野 生 種 イネの 交 雑 のみでなく 栽 培 種 イネどうしの 遠 縁 交 雑 でも 生 じたことが 示 されていること 2,3) 我 が 国 には 野 生 種 イネ(O. nivara O. rufipogon 等 )が 自 生 していないことなどから 我 が 国 における 雑 草 イネは 栽 培 種 イネの 変 異 であり 栽 培 種 イネ 間 の 交 雑 により 雑 草 性 の 形 質 が 出 てきたものと 考 えられる (2) 使 用 等 の 歴 史 および 現 状 イ 国 内 及 び 国 外 における 第 一 種 使 用 等 の 歴 史 Oryza sativaは 紀 元 前 1 万 5 千 年 から1 万 年 の 間 に 栽 培 化 されたと 考 えられ 栽 培 の 起 源 はインド 説 中 国 説 アッサム 雲 南 説 がある 1) 日 本 へは 縄 文 時 代 晩 期 に 中 国 から 直 接 ないしは 朝 鮮 半 島 を 経 由 して 伝 来 したと 推 定 され ている 4) 我 が 国 の 農 耕 の 歴 史 とともに 存 在 し 現 在 も 我 が 国 の 最 も 重 要 な 作 物 として 広 く 栽 培 されている ロ 主 たる 栽 培 地 域 栽 培 方 法 流 通 実 態 及 び 用 途 1

アジアのモンスーン 地 帯 を 中 心 に 北 緯 53 度 ~ 南 緯 40 度 にわたる 種 々の 気 候 条 件 下 で 栽 培 されている 4) 栽 培 面 積 は 約 1 億 5500 万 ha 総 生 産 量 は6 億 tを 越 える 生 産 量 はアジア (90% 以 上 ) 中 南 米 アフリカ 北 米 旧 ソ 連 ヨーロッパの 順 日 本 でも 栽 培 地 は 北 緯 44 度 にまで 及 び また 世 界 で 最 も 生 産 力 が 高 い 地 域 である 我 が 国 では 通 常 春 に 播 種 し て 秋 に 収 穫 する この 期 間 内 で 田 植 え 可 能 となる 最 低 気 温 が13 登 熟 が 停 止 する 最 低 気 温 は15 と 見 なされている 5) 我 が 国 での 流 通 実 態 は 約 800 万 tが 国 内 で 生 産 され ほとんどが 国 内 消 費 向 けに 流 通 し ている 輸 入 は60~70 万 t 程 度 である これらのうち 約 92%が 主 に 食 用 として 消 費 され 残 りが 加 工 用 種 子 用 飼 料 用 に 使 用 されている (3) 生 理 学 的 および 生 態 学 的 特 性 イ 基 本 特 性 学 名 Oryza sativa L. (Japonica group) 本 来 は 多 年 性 であるが 栽 培 上 は 一 年 生 作 物 として 扱 われる 他 殖 性 の 風 媒 花 であるが 正 常 な 環 境 では 開 花 と 同 時 に 高 率 で 自 家 受 粉 が 行 われる 稲 は 茎 葉 根 穂 の 各 器 官 で 構 成 されている 根 は 種 子 根 と 冠 根 に 区 別 さ れる 冠 根 は 地 上 部 の 節 部 から 発 生 する 茎 は 地 上 部 の 骨 格 をなすもので ところどころ 節 で 区 切 られ 伸 長 した 節 間 は 中 空 である 葉 は 葉 身 と 葉 鞘 からなる 穂 は 茎 の 最 上 節 に つく 穂 は 総 状 花 序 型 の 分 枝 を 呈 す 6) ロ 生 息 又 は 生 息 可 能 な 環 境 の 条 件 イネの 生 育 時 期 別 の 限 界 温 度 最 適 温 度 を 次 表 に 示 す 通 常 の 栽 培 可 能 温 度 は20 以 上 で 水 稲 は 湛 水 条 件 ( 水 田 )で 栽 培 する 栽 培 土 壌 が 常 時 湛 水 され 強 度 の 還 元 土 壌 になった 場 合 は 根 腐 れを 起 こし 養 分 吸 収 生 育 が 阻 害 される 逆 に 栽 培 土 壌 の 乾 燥 が 進 行 し 土 壌 水 分 が 萎 凋 点 以 下 になった 場 合 には 生 育 は 抑 制 さ れ はなはだしいときは 旱 害 を 受 ける 7) 3) 表 1 生 育 時 期 別 の 温 度 変 化 に 対 するイネの 反 応 生 育 時 期 限 界 温 度 ( ) 限 界 温 度 ( ) 生 育 時 期 低 高 最 適 低 高 最 適 発 芽 10 45 20~35 幼 穂 分 化 15 - - 出 芽 苗 立 ち 12~13 35 25~30 幼 穂 形 成 15~20 38 - 活 着 16 35 25~28 開 花 22 35 30~33 葉 の 伸 長 7~12 45 31 登 熟 12~18 30 20~25 分 げつ 9~16 33 25~31 ハ 捕 食 性 又 は 寄 生 性 捕 食 性 並 びに 寄 生 性 は 認 められていない ニ 繁 殖 又 は 増 殖 の 様 式 1 種 子 の 脱 粒 性 散 布 様 式 休 眠 性 及 び 寿 命 2

イネは 種 子 繁 殖 性 である 種 子 の 散 布 は 籾 の 老 化 が 進 み 枝 梗 から 種 子 が 脱 落 するこ とで 行 われる しかし 現 在 の 日 本 における 栽 培 稲 では 一 般 に 脱 粒 性 は 極 めて 小 さい 7) イネの 休 眠 性 には 品 種 間 差 があり 一 般 に 日 本 型 イネ 品 種 では 秋 に 収 穫 して 室 温 に 保 管 した 場 合 翌 春 には 休 眠 は 失 われる 種 子 の 寿 命 に 関 しては 低 温 低 湿 条 件 下 では 長 期 間 の 保 存 が 可 能 であり 室 温 下 でも 種 子 水 分 を9.7% 以 下 にすることで95% 以 上 の 発 芽 率 を5 年 間 維 持 することができる 8) 一 般 の 日 本 型 イネ 品 種 の 白 色 米 の 種 子 をほ 場 の 土 壌 中 に 埋 蔵 した 場 合 大 部 分 の 種 子 では 発 芽 能 を 失 うが 一 部 に 翌 年 発 芽 するものも ある 7) 一 方 古 代 米 の 一 種 の 赤 米 の 場 合 には 3 年 間 土 壌 中 に 埋 蔵 された 状 態 でも 発 芽 可 能 で 寿 命 を 保 持 していた 2 栄 養 繁 殖 の 様 式 (ひこばえ 塊 茎 塊 根 葡 萄 枝 等 ) 並 びに 自 然 条 件 において 植 物 体 を 再 生 しうる 組 織 又 は 器 官 からの 出 芽 特 性 刈 株 から ひこばえ と 呼 ばれる 新 しい 分 けつが 発 生 し 生 長 するが 我 が 国 において は 温 暖 地 域 ( 沖 縄 等 )を 除 くと ひこばえ は 通 常 冬 の 低 温 のため 枯 死 するため 越 冬 して 成 長 することはない 3 自 殖 性 他 殖 性 の 程 度 自 家 不 和 合 性 の 有 無 近 縁 野 生 種 との 交 雑 性 及 びアポミクシ スを 生 ずる 性 質 を 有 する 場 合 にはその 程 度 イネは 極 めて 自 殖 性 が 高 い 作 物 である 同 種 の 作 物 を 近 隣 で 栽 培 すると 条 件 によ っては5% 程 度 の 自 然 交 雑 が 起 こりうるが 9) 通 常 は1ないし2%である 他 殖 性 の 程 度 を 示 す 情 報 として 開 花 期 間 の 重 複 する2 品 種 ( 花 粉 親 種 子 親 )を 用 いた 花 粉 飛 散 によ る 交 雑 試 験 が 行 われている 農 林 水 産 技 術 会 議 の 報 告 によると 東 北 農 業 試 験 場 およ び 九 州 農 業 試 験 場 による 試 験 の 結 果 隔 離 距 離 が4.5 mの 場 合 は 交 雑 率 が0.6% 以 下 10 mでは0.04% 以 下 10) また 平 成 16 年 度 に 実 施 された 調 査 では 風 下 側 に25.5 m 離 れた 位 置 での 交 雑 が 認 められ 11) 農 林 水 産 省 の 定 めた 第 1 種 使 用 規 程 承 認 組 換 え 作 物 栽 培 実 験 指 針 においてイネの 隔 離 距 離 は30 mと 定 められている 一 方 平 成 18~19 年 度 の 北 海 道 立 農 業 試 験 場 においては 他 殖 する 確 率 を 高 めるために 冷 水 処 理 により 種 子 親 に 不 稔 ( 不 稔 率 40~50%)を 生 じさせた 特 殊 な 条 件 下 で 交 雑 試 験 を 行 った その 結 果 特 殊 な 環 境 下 では 第 1 種 使 用 規 程 承 認 組 換 え 作 物 栽 培 実 験 指 針 で 定 めるイネの 隔 離 距 離 (30 m)を 超 える 距 離 ( 平 成 18 年 度 試 験 12) : 花 粉 親 から237 m 離 れた 位 置 交 雑 率 0.024% 平 成 19 年 度 試 験 13) : 花 粉 親 から600 m 離 れた 位 置 交 雑 率 0.028%)でも 交 雑 す ることが 確 認 された 自 家 不 和 合 性 アポミクシスは 報 告 されていない また 国 外 で は 栽 培 イネと 交 雑 可 能 な 近 縁 野 生 種 ( 野 生 イネ:AAゲノムを 有 するO. rufipogon O. nivara 等 )が 自 生 している 地 域 もあるが それら 野 生 イネが 我 が 国 で 自 生 しているとい う 報 告 はない 14) 4 花 粉 の 生 産 量 稔 性 形 状 媒 介 方 法 飛 散 距 離 及 び 寿 命 イネの 受 粉 形 式 は 風 媒 であり 葯 は 開 花 ( 頴 ) 直 前 には 開 裂 するため 花 粉 の 多 くは 自 花 の 雌 蕊 にかかる すなわち 開 花 前 に 自 花 の 葯 から 受 粉 してしまうため 他 家 ( 花 )からの 風 媒 による 受 粉 の 確 率 は 栽 培 品 種 においては 極 めて 低 い(1% 以 下 ) 14) 頴 3

花 には6 本 の 葯 があり 各 葯 には1000 個 以 上 の 花 粉 が 含 まれている 14) 稔 性 はほぼ100% 形 状 は 球 形 で 葯 内 では 粘 質 で 花 粉 塊 をなしているが 葯 が 開 裂 し 始 めると 花 粉 表 面 が 乾 き 粘 着 性 が 失 われ 飛 散 しやすくなる 花 粉 の 飛 散 距 離 としては(3)-ニ-3に 記 し たように 冷 水 処 理 といった 特 殊 な 条 件 下 では イネの 隔 離 距 離 (30 m)を 超 える 位 置 で (600 m) 花 粉 飛 散 による 交 雑 が 報 告 されている 12, 13) 花 粉 の 寿 命 は 一 般 に3~5 分 最 大 で10 分 程 度 とされている 14) ホ 病 原 性 病 原 性 は 認 められていない ヘ 有 害 物 質 の 産 生 性 日 本 で 一 般 的 に 栽 培 されている 水 稲 の 中 には 周 囲 の 野 生 植 物 の 生 育 を 抑 制 する 他 感 物 質 を 産 生 するものが 存 在 している 品 種 間 差 は 大 きく 特 にジャワ 型 の 在 来 品 種 と 赤 米 に おいて 強 い 活 性 を 示 すものがあるが 概 して 日 本 の 栽 培 品 種 のアレロパシー 活 性 は 低 いこ とが 報 告 されている 15) 他 感 物 質 の 残 存 期 間 は 長 くて 数 ヶ 月 程 度 と 考 えられている 2. 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 調 製 等 に 関 する 情 報 (1) 供 与 核 酸 に 関 する 情 報 イ 構 成 および 構 成 要 素 の 由 来 スギ 花 粉 症 治 療 イネ( 改 変 Cry j 蓄 積 イネ O. sativa L.)(OsCr11) 作 出 に 用 いられた 供 与 核 酸 の 発 現 カセットの 構 成 及 び 構 成 要 素 の 由 来 を 表 2に 示 した また 目 的 遺 伝 子 の 塩 基 配 列 は 別 添 2に 示 した 表 2 供 与 核 酸 のサイズと 機 能 構 成 要 素 サイズ 由 来 及 び 機 能 発 現 カセット 1 グルテリン GluB4 プロモーター 改 変 Cry j 1- F1 融 合 貯 蔵 タ ンパク 質 遺 伝 子 ( 目 的 遺 伝 子 ) グルテリン GluB4 ターミネ ーター 発 現 カセット 2 1.47 kb 1.67 kb イネ 由 来 プロモーター 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イネ 及 びスギ 由 来 翻 訳 産 物 はイネの 種 子 貯 蔵 タンパ ク 質 及 びスギの 花 粉 抗 原 タンパク 質 の 融 合 タンパク 質 0.65 kb イネ 由 来 ターミネーター 16 kd プロラミ ンプロモーター 改 変 Cry j 1- F2 融 合 貯 蔵 タ ンパク 質 遺 伝 子 0.93 kb 1.59 kb イネ 由 来 プロモーター 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イネ 及 びスギ 由 来 翻 訳 産 物 はイネの 種 子 貯 蔵 タンパ ク 質 及 びスギの 花 粉 抗 原 タンパク 質 の 融 合 タンパク 質 4

( 目 的 遺 伝 子 ) 16 kd プロラミ ンターミネータ ー 0.28 kb イネ 由 来 ターミネーター 発 現 カセット 3 10 kd プロラミ ンプロモーター 改 変 Cry j 1- F3 融 合 貯 蔵 タ ンパク 質 遺 伝 子 ( 目 的 遺 伝 子 ) 10 kd プロラミ ンターミネータ ー 0.82 kb 1.52 kb イネ 由 来 プロモーター 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イネ 及 びスギ 由 来 翻 訳 産 物 はイネの 種 子 貯 蔵 タンパ ク 質 及 びスギの 花 粉 抗 原 タンパク 質 の 融 合 タンパク 質 0.25 kb イネ 由 来 ターミネーター 発 現 カセット 4 グルテリン GluB1 プロモー ター イネ グルテリ ン GluB1 シグナ ル 配 列 シャッフル Cry j 2 遺 伝 子 ( 目 的 遺 伝 子 ) KDEL 小 胞 体 局 在 化 シグナル 2.30 kb 75 bp 1.19 kb 12 bp イネ 由 来 プロモーター 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イネ 由 来 導 入 遺 伝 子 産 物 の 小 胞 体 への 移 行 に 関 与 す るシグナル 配 列 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 であるグ ルテリン GluB1 翻 訳 開 始 点 から 75bp 領 域 スギ 由 来 スギの 花 粉 抗 原 タンパク 質 である Cry j 2 の 立 体 構 造 を 改 変 することにより スギ 花 粉 症 患 者 の IgE 抗 体 との 結 合 性 を 低 下 させたもの イネ 由 来 導 入 遺 伝 子 産 物 の 小 胞 体 係 留 に 関 与 するシ グナル 配 列 グルテリン GluB1 ターミネ ーター 0.65 kb イネ 由 来 ターミネーター 発 現 カセット 5 カルス 特 異 的 プ ロモーター (CSP) 1 点 変 異 型 ALS 遺 伝 子 10 kd プロラミ ンターミネータ ー 1.61 kb 1.93 kb 0.17 kb イネ 由 来 のプロモーター カルス( 脱 分 化 状 態 の 培 養 細 胞 ) 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 の 発 現 を 誘 導 する イネ 植 物 体 では 発 現 しないプロモーターとして 特 許 が 公 開 されている イネ 由 来 除 草 剤 ピリミノバックに 耐 性 を 示 すアセト 乳 酸 合 成 酵 素 遺 伝 子 のアミノ 酸 置 換 型 (S627I) 遺 伝 子 組 換 えイネの 選 抜 マーカー イネ 由 来 のターミネーター 発 現 カセット 3 の 10 kd プロラミンターミネーターよりも 短 い Nos ターミネー ター ロ 構 成 要 素 の 機 能 0.26 kb Agrobacterium tumefaciens 由 来 のノパリン 合 成 酵 素 遺 伝 子 のターミネーター 本 遺 伝 子 組 換 えイネは 種 子 の 胚 乳 部 分 にスギ 花 粉 抗 原 を 高 蓄 積 しており アレルギー 疾 患 の 一 種 であるスギ 花 粉 症 の 経 口 減 感 作 療 法 に 用 いる 治 療 薬 の 原 材 料 候 補 の 一 つとして 作 出 された 5

スギ 花 粉 症 は スギ(Cryptomeria japonica)の 花 粉 が 異 物 として 鼻 や 目 の 粘 膜 から 吸 収 された 際 に それを 排 除 する 免 疫 反 応 が 過 剰 になった 状 態 でありアレルギー 疾 患 の 一 種 で ある 一 般 的 な 花 粉 症 の 治 療 法 は アレルギー 反 応 の 発 現 に 係 わる 化 学 伝 達 物 質 の 作 用 や 合 成 放 出 を 抑 える 薬 物 や 免 疫 抑 制 剤 を 利 用 した 対 症 療 法 である 根 治 的 治 療 法 としては アレルギーの 原 因 物 質 である 花 粉 抗 原 を 少 しずつ 増 やしながら 注 射 していき 抗 原 に 対 す る 過 敏 性 を 減 弱 させることを 目 的 とする 減 感 作 療 法 が 採 られている しかし この 治 療 法 は 初 期 には 毎 週 2 3 回 通 院 して 注 射 を 打 つ 煩 雑 さや 抗 原 の 注 射 による 痛 みやかゆみを 伴 い 治 療 期 間 が 3-5 年 と 長 くかかること まれに 副 作 用 がおこる 可 能 性 がある 一 方 で 全 て の 患 者 が 根 治 することはないことから あまり 普 及 していない 16,17,18) これらの 問 題 点 を 改 善 した 新 しいタイプの 減 感 作 療 法 として 抗 原 を 舌 下 から 取 り 込 ませる 舌 下 減 感 作 療 法 や 抗 原 を 経 口 投 与 する 経 口 減 感 作 療 法 が 考 案 され 臨 床 研 究 が 進 められている 17,18) スギ 花 粉 症 では スギ 花 粉 に 含 まれる Cry j 1(ペクテートリアーゼ)および Cry j 2 (ポリメチルガラクツロナーゼ)と 呼 ばれる 二 種 類 の 酵 素 タンパク 質 が 主 要 な 抗 原 (アレ ルゲン)として 同 定 されている スギ 花 粉 症 の 患 者 がこれらの 天 然 型 の 抗 原 を 含 む 花 粉 エ キスを 摂 取 した 場 合 希 に 急 性 アレルギー 反 応 (アナフィラキシー)を 発 症 することが 知 られている 本 遺 伝 子 組 換 えイネでは アナフィラキシーのリスク 低 減 を 目 的 として ア レルゲンの 立 体 構 造 を 認 識 するスギ 花 粉 症 患 者 のアレルゲン 特 異 的 IgE 抗 体 との 結 合 性 を 低 下 させるため これら 二 種 類 のアレルゲンの 立 体 構 造 を 改 変 したタンパク 質 を 発 現 させ る 即 ち Cry j 1 タンパク 質 を 3 つの 断 片 に 分 割 し それぞれ 個 別 にイネ 種 子 貯 蔵 タン パク 質 と 融 合 した 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 および Cry j 2 タン パク 質 を 断 片 化 し 順 序 を 入 れ 替 えたシャッフル Cry j 2 タンパク 質 (これらをあわせて 改 変 Cry j という)( 図 1)を それぞれイネ 種 子 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 プロモータ ーによって 種 子 胚 乳 中 に 特 異 的 に 発 現 させた 本 遺 伝 子 組 換 えイネを 作 出 した この 際 に 用 いるプロモーター 及 びターミネータ( 発 現 カセット1~4で 用 いるもの)については 他 の 遺 伝 子 組 換 えイネでも 使 用 実 績 があり 種 子 胚 乳 中 で 特 異 的 に 発 現 を 誘 導 する( 他 の 組 19) 織 では 検 出 限 界 未 満 )ことが 報 告 されている したがって 導 入 遺 伝 子 も 同 様 に 種 子 胚 乳 中 で 特 異 的 に 発 現 し 他 の 組 織 では 発 現 しないと 推 定 される 以 上 に 掲 げるタンパク 質 を 発 現 させるため 以 下 の 機 能 等 を 有 する 供 与 核 酸 を 用 いる 6

図 1 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 およびシャッフル Cry j 2 タンパク 質 1 供 与 核 酸 の 構 成 要 素 の 機 能 a. 発 現 カセット1 ア) グルテリンGluB4プロモーター (GluB4pro) イネ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 であるグルテリンGluB4をコードする 遺 伝 子 の 翻 訳 開 始 点 から 上 流 1.47 kbまでのプロモーター 領 域 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イ) 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 (mglua2-f1) イネ 及 びスギ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 であるグルテリンGluA2をコード する 遺 伝 子 について 塩 基 配 列 の 一 部 (アミノ 酸 配 列 276-304の 領 域 )を 除 き 同 部 位 にCfr9Iサイトを 付 加 し スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 1の 一 部 (アミノ 酸 配 列 1-144の 領 域 )をコードする 塩 基 配 列 を 同 サイト( 別 添 2 下 線 部 分 )に 挿 入 付 加 し た 種 子 貯 蔵 タンパク 質 との 融 合 タンパク 質 は 種 子 中 で 高 蓄 積 しやすい ウ) GluB4ターミネーター (GluB4ter) イネ 由 来 グルテリンGluB-4のターミネーター ストップコドン 下 流 0.65 kbの 領 域 転 写 終 結 を 規 定 する b. 発 現 カセット2 ア) 16 kd プロラミンプロモーター (16kpro) イネ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 である16 kdプロラミンをコードする 遺 伝 7

子 の 翻 訳 開 始 点 から 上 流 0.93 kbまでのプロモーター 領 域 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イ) 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 (mglub-f2) イネ 及 びスギ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 であるグルテリンGluB1をコード する 遺 伝 子 について 塩 基 配 列 の 一 部 (アミノ 酸 配 列 272-301の 領 域 )を 除 き 同 部 位 にCfr9Iサイトを 付 加 し スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 1の 一 部 (アミノ 酸 配 列 126-257の 領 域 )をコードする 塩 基 配 列 を 同 サイト( 別 添 2 下 線 部 分 )に 挿 入 付 加 し た 種 子 貯 蔵 タンパク 質 との 融 合 タンパク 質 は 種 子 中 で 高 蓄 積 しやすい ウ) 16 kdプロラミンターミネーター (16Kter) イネ 由 来 16 kdプロラミン 遺 伝 子 のターミネーター ストップコドン 下 流 0.28 kbの 領 域 転 写 終 結 を 規 定 する c. 発 現 カセット3 ア) 10 kdプロラミンプロモーター (10Kpro) イネ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 である10 kdプロラミンをコードする 遺 伝 子 の 翻 訳 開 始 点 から 上 流 0.82 kbまでのプロモーター 領 域 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イ) 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 (mgluc-f3) イネ 及 びスギ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 であるグルテリンGluCをコードす る 遺 伝 子 について 塩 基 配 列 の 一 部 (アミノ 酸 配 列 281-317の 領 域 )を 除 き 同 部 位 に Cfr9Iサイトを 付 加 し スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 1の 一 部 (アミノ 酸 配 列 231-353の 領 域 )をコードする 塩 基 配 列 を 同 サイト( 別 添 2 下 線 部 分 )に 挿 入 付 加 し た 種 子 貯 蔵 タンパク 質 との 融 合 タンパク 質 は 種 子 中 で 高 蓄 積 しやすい ウ) 10 kdプロラミンターミネーター (10Kter) イネ 由 来 10 kdプロラミン 遺 伝 子 のターミネーター ストップコドン 下 流 0.4 kbの 領 域 転 写 終 結 を 規 定 する d. 発 現 カセット4 ア) グルテリンGluB1プロモーター (GluBpro) イネ 由 来 イネの 種 子 貯 蔵 タンパク 質 であるグルテリンGluB1をコードする 遺 伝 子 の 翻 訳 開 始 点 上 流 から2.3 kbまでのプロモーター 領 域 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させる イ) グルテリンGluB1シグナル 配 列 (GS) イネ 由 来 導 入 遺 伝 子 産 物 の 小 胞 体 への 移 行 に 関 与 するシグナル 配 列 目 的 遺 伝 子 産 物 を 種 子 貯 蔵 タンパク 質 としてタンパク 質 顆 粒 中 に 蓄 積 させる イネ 種 子 貯 蔵 タンパク 質 グルテリンGluB1 翻 訳 開 始 点 から75 bpの 領 域 ウ) シャッフル Cry j 2 遺 伝 子 (SH-Cry j 2) スギ 由 来 スギの 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 2のアミノ 酸 配 列 をシャフリング (3つの 断 片 に 分 割 し 各 断 片 の 順 序 を 入 れ 替 えて 再 結 合 )したもの エ) KDEL 小 胞 体 局 在 化 シグナル (KDEL) 8

イネ 由 来 導 入 遺 伝 子 産 物 の 小 胞 体 係 留 に 関 与 するシグナル 配 列 オ) GluB1ターミネーター (GluBter) イネ 由 来 グルテリンGluB-1 遺 伝 子 のターミネーター ストップコドン 下 流 0.65 kbの 領 域 転 写 終 結 を 規 定 する e. 発 現 カセット5 ア) カルス 特 異 的 プロモーター(CSP) イネ 由 来 カルス( 脱 分 化 状 態 の 培 養 細 胞 ) 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 の 発 現 を 誘 導 す るプロモーター(DDBJ ID:CG0060_1A)( 特 許 国 際 公 開 番 号 ; WO2003079769) カルス 以 外 のイネ 植 物 体 では 発 現 しないことが 示 されている イ) 1 点 変 異 型 ALS 遺 伝 子 (mals) イネ 由 来 アセト 乳 酸 合 成 酵 素 中 第 627 番 目 のアミノ 酸 がセリンからイソロイシ ンに 置 換 した 変 異 型 酵 素 (S627I)をコードする 遺 伝 子 除 草 剤 ピリミノバックに 耐 性 を 示 す 遺 伝 子 組 換 えイネの 選 抜 マーカーとして 働 く ウ) 10 kdプロラミンターミネーター (10Kter) イネ 由 来 10 kdプロラミン 遺 伝 子 のターミネーター 転 写 終 結 を 規 定 する 発 現 カセット3の10 kdプロラミンターミネーターよりも 短 い エ) Nosターミネーター (Noster) Agrobacterium tumefaciens 由 来 ノパリン 合 成 酵 素 遺 伝 子 のターミネーター ストップコドン 下 流 0.3 kb 領 域 転 写 終 結 を 規 定 する 2 供 与 核 酸 の 発 現 により 産 生 される 蛋 白 質 の 機 能 及 びアレルギー 性 ( 食 品 としてのアレル ギー 性 を 除 く) a. スギ 花 粉 症 主 要 抗 原 Cry j 1の 一 部 断 片 とイネ 貯 蔵 タンパク 質 との 融 合 タンパク 質 ( 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 ) 本 遺 伝 子 組 換 えイネで 種 子 特 異 的 に 発 現 する 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タ ンパク 質 は 内 生 型 のグルテリンタンパク 質 の 一 部 を 改 変 し スギ 花 粉 に 含 まれる Cry j 1タンパク 質 を 断 片 化 して 挿 入 した 新 規 タンパク 質 である 断 片 化 したCry j 1タンパク 質 はスギ 花 粉 症 アレルギー 抗 原 Cry j 1と 相 同 性 を 持 つ しかし 断 片 化 したことによりCry j 1タンパク 質 本 来 の 機 能 を 消 失 し 植 物 体 内 で 特 段 の 生 理 的 機 能 を 持 たないと 推 定 される またグルテリン 貯 蔵 タンパク 質 の 立 体 構 造 お よび 機 能 を 維 持 するため グルテリン 遺 伝 子 の 酸 性 サブユニットC 末 端 側 の 可 変 領 域 を 除 き 同 部 位 に 断 片 化 したCry j 1タンパク 質 遺 伝 子 を 挿 入 していることから 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 も 植 物 体 内 では 内 生 型 のグルテリン 貯 蔵 タンパク 質 と 同 等 の 貯 蔵 タンパク 質 として 機 能 すると 推 定 される グルテリンタンパク 質 は 貯 蔵 タンパク 質 として 種 子 の 発 芽 の 際 に 分 解 されアミノ 酸 態 窒 素 の 供 給 源 として 幼 植 物 の 生 長 に 利 用 されるが イネ 植 物 体 内 におけるそれ 以 外 の 生 物 学 的 な 機 能 は 知 られていない 本 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 は 改 変 によって 附 加 されたアミノ 酸 配 列 によって 新 たな 生 物 学 的 機 能 を 得 ること は 想 定 されない 従 って 本 新 規 タンパク 質 も 内 在 性 のグルテリンタンパク 質 と 同 様 9

に 貯 蔵 タンパク 質 として 利 用 されることが 推 定 される スギ 花 粉 症 の 減 感 作 療 法 においては 主 要 アレルゲンであるCry j 1 Cry j 2を 含 有 するスギ 花 粉 抗 原 エキスの 医 薬 品 としての 安 全 性 がすでに 調 べられており 注 射 お よび 舌 下 嚥 下 を 通 じて 投 与 による 治 療 が 可 能 になっている 17,18) しかし 皮 下 注 射 の 際 には 血 中 の 好 塩 基 球 や 組 織 中 の 肥 満 細 胞 上 のスギ 花 粉 抗 原 特 異 的 IgEとの 結 合 によるアナフィラキシー ショックの 危 険 性 が 舌 下 嚥 下 を 通 じた 投 与 に 比 較 して 高 いため 抗 原 エキスの 投 与 量 を 高 めることができない 治 療 上 の 制 約 がある そこで 注 射 の 際 の 安 全 性 を 確 保 するため IgEとの 結 合 性 を 低 下 させる 目 的 で 立 体 構 造 を 改 変 したCry j 1/Cry j 2 融 合 タンパク 質 や 多 糖 類 と 複 合 させたCry j 1 Cry j 2 T 細 胞 エピトープ 等 の 人 工 的 なアレルゲンが 開 発 され 臨 床 研 究 が 進 められている 17,18,20) スギ 花 粉 症 患 者 の 血 液 中 に 含 まれるCry j 1 特 異 的 IgE 抗 体 は Cry j 1タンパク 質 の 立 体 構 造 を 認 識 して 結 合 しアナフィラキシー ショックを 誘 導 することが 知 られて いるが 本 遺 伝 子 組 換 えイネの 胚 乳 中 に 蓄 積 する 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 では Cry j 1タンパク 質 を 本 来 の 立 体 構 造 を 取 らないように 断 片 化 して いるためCry j 1 特 異 的 IgE 抗 体 との 結 合 性 が 失 われると 推 定 されるため 同 融 合 タン パク 質 が 経 口 経 路 でアナフィラキシー ショックを 誘 発 するリスクはCry j 1タンパ ク 質 よりも 低 いことが 想 定 される ( 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 について) イネ 種 子 貯 蔵 タンパク 質 グルテリンGluA2の 酸 性 サブユニットC 末 端 側 の 可 変 領 域 の 一 部 を 除 き 同 部 位 にCfr9Iサイトを 付 加 し スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 1のアミ ノ 酸 配 列 1-144の 領 域 を 同 サイトに 挿 入 したタンパク 質 貯 蔵 タンパク 質 として 機 能 すると 推 定 される スギ 花 粉 症 アレルギー 抗 原 Cry j 1と 相 同 性 を 持 つ ( 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 について) イネ 種 子 貯 蔵 タンパク 質 グルテリンGluB1の 酸 性 サブユニットC 末 端 側 の 可 変 領 域 の 一 部 を 除 き 同 部 位 にCfr9Iサイトを 付 加 し スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 1のアミ ノ 酸 配 列 126-257の 領 域 を 同 サイトに 挿 入 したタンパク 質 貯 蔵 タンパク 質 として 機 能 すると 推 定 される スギ 花 粉 症 アレルギー 抗 原 Cry j 1と 相 同 性 を 持 つ ( 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 について) イネ 種 子 貯 蔵 タンパク 質 グルテリンGluCの 酸 性 サブユニットC 末 端 側 の 可 変 領 域 の 一 部 を 除 き 同 部 位 にCfr9Iサイトを 付 加 し スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 1のアミ ノ 酸 配 列 126-257の 領 域 を 同 サイトに 挿 入 したタンパク 質 貯 蔵 タンパク 質 として 機 能 すると 推 定 される スギ 花 粉 症 アレルギー 抗 原 Cry j 1と 相 同 性 を 持 つ b. スギ 花 粉 症 主 要 抗 原 Cry j 2の 改 変 タンパク 質 (シャッフルCry j 2タンパク 質 ) スギ 花 粉 抗 原 タンパク 質 Cry j 2のアミノ 酸 配 列 を 断 片 化 して 順 番 を 変 えた( 即 ち シャフリングした)タンパク 質 スギ 花 粉 症 アレルギー 抗 原 Cry j 2と 相 同 性 を 持 つ スギ 花 粉 症 の 減 感 作 療 法 においては すでに 主 要 アレルゲンであるCry j 1 Cry j 2を 含 有 する 花 粉 エキスの 毒 性 調 査 が 行 われ スギ 花 粉 エキスの 注 射 あるいは 経 口 投 与 による 治 療 が 可 能 になっている 17,18,20) しかし 皮 下 注 射 されたアレルゲンが 血 流 に 混 入 した 場 合 におこるアナフィラキー ショックの 危 険 性 を 排 除 できないことから 10

Cry j 1 Cry j 2の 投 与 量 を 高 めることができないことが 治 療 上 の 制 約 となっており 注 射 の 際 の 安 全 性 を 確 保 するために 立 体 構 造 を 改 変 したCry j 1/ Cry j 2 融 合 タンパ ク 質 や 多 糖 類 と 複 合 化 したCry j 1 Cry j 2 T 細 胞 エピトープ 連 結 ポリペプチド 等 の 人 工 的 なアレルゲンが 開 発 され 臨 床 研 究 が 進 められている 17,18,20) シャッフルCry j 2タンパク 質 は 本 来 の 立 体 構 造 を 維 持 していないと 考 えられるこ とから アレルゲン 性 ならびに 新 たな 生 物 学 的 機 能 や 毒 性 を 獲 得 することは 想 定 され ない 本 遺 伝 子 組 換 えイネの 胚 乳 中 に 蓄 積 するシャッフルCry j 2タンパク 質 も Cry j 2 特 異 的 IgE 抗 体 結 合 性 が 失 われることが 想 定 されるため 同 タンパク 質 が 経 口 経 路 でアナフィラキシー ショックを 誘 発 するリスクはCry j 2タンパク 質 よりも 低 いこ とが 想 定 される c. 1 点 変 異 型 (S627I)のアセト 乳 酸 合 成 酵 素 (mals 遺 伝 子 産 物 ) イネ 由 来 アセト 乳 酸 合 成 酵 素 (ALS)はイネが 持 つ 分 岐 鎖 アミノ 酸 (ロイシン バリン イソロイシン) 生 合 成 経 路 上 の 酵 素 である アセト 乳 酸 合 成 酵 素 阻 害 剤 であるピリミ ノバックは 植 物 中 の 分 岐 鎖 アミノ 酸 合 成 に 関 与 する 内 在 性 アセト 乳 酸 合 成 酵 素 の 活 性 を 特 異 的 に 阻 害 するため 除 草 剤 として 使 用 すると 植 物 中 にバリン ロイシン 及 びイソロイシンの 分 岐 鎖 アミノ 酸 が 合 成 されず 植 物 を 枯 死 させる 本 遺 伝 子 組 換 え イネでカルス 特 異 的 に 発 現 する1 点 変 異 型 (S627I)アセト 乳 酸 合 成 酵 素 は 野 生 型 のイ ネALS(644アミノ 酸 残 基 )の 第 627 番 目 のセリンがイソロイシンに 変 換 されたことで アセト 乳 酸 合 成 酵 素 阻 害 剤 ピリミノバックの 存 在 下 でも 活 性 を 示 し 分 岐 鎖 アミノ 酸 合 成 経 路 が 阻 害 されないことから 本 遺 伝 子 組 換 えイネのカルスにアセト 乳 酸 合 成 酵 素 阻 害 剤 に 対 する 耐 性 を 付 与 する イネアセト 乳 酸 合 成 酵 素 がアレルギー 性 を 持 つと いう 報 告 はない また 1 点 変 異 型 イネアセト 乳 酸 合 成 酵 素 のアミノ 酸 配 列 をもとに 既 知 のアレルゲンタンパク 質 や 既 知 の 毒 性 タンパク 質 との 相 同 性 検 索 (Allergen Database for Food Safety[ADSF]; http//allergen.nihs.go.jp/adsf/)を 行 ったとこ ろ 既 知 のアレルゲンタンパク 質 や 毒 性 タンパク 質 との 相 同 性 は 認 められなかった し たがってアレルギー 性 毒 性 を 示 す 可 能 性 は 科 学 的 な 知 見 からは 予 測 されない (2)ベクターに 関 する 情 報 イ 名 称 および 由 来 ppzp200 改 変 バイナリーベクターpCSPmALS43GW 21) 大 腸 菌 由 来 のプラスミド pbr322 及 びPseudomonas 属 細 菌 由 来 プラスミドpVS1 等 を 基 に 構 築 された ロ 特 性 1 べクターの 塩 基 数 及 び 塩 基 配 列 塩 基 数 は7.2 kb 塩 基 配 列 等 は 文 献 21 参 照 11

図 2 本 遺 伝 子 組 換 えイネ 作 出 に 用 いた 形 質 転 換 用 プラスミド(バイナリーベクター)の 構 造 トータルサイズ 26 kb L: T-DNA 領 域 レフトボーダー R: T-DNA 領 域 ライトボーダー GluB4pro: グルテリンGluB4プロモーター mglua2-f1: 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 GluB4ter: グルテリンGluB4ターミネーター 16Kpro: 16 kdプロラミンプロモーター mglub-f2: 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 16Kter: 16 kdプロラミンターミネーター 10Kpro: 10 kdプロラミンプロモーター mgluc-f3: 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 遺 伝 子 10Kter: 10 kdプロラミンターミネーター GluBpro: グルテリンGluB1プロモーター GS: イネ グルテリンGluB1シグナル 配 列 SH-Cry j 2: シャッフル Cry j 2 遺 伝 子 KDEL: KDEL 小 胞 体 局 在 化 シグナル GluBter: グルテリンGluB1ターミネーター CSP: カルス 特 異 的 プロモーター mals: 1 点 変 異 型 ALS 遺 伝 子 Noster: Nosターミネーター Sm r : バクテリアのストレプトマイシン 耐 性 遺 伝 子 Ori: ColE1 複 製 開 始 点 STA: プラスミドpVS1の 安 定 化 領 域 REP: プラスミドpVS1の 複 製 開 始 点 12

2 特 定 の 機 能 を 有 する 塩 基 配 列 がある 場 合 はその 機 能 ベクター 骨 格 には 大 腸 菌 内 で 機 能 する 複 製 開 始 領 域 であるOri 及 び アグロバクテ リウム 内 で 機 能 するREP その 他 安 定 化 領 域 であるSTAを 保 有 する また バクテリア のストレプトマイシン 耐 性 遺 伝 子 であるSm r を 含 む 3ベクターの 感 染 性 の 有 無 及 び 感 染 性 を 有 する 場 合 はその 宿 主 域 に 関 する 情 報 ベクターの 感 染 性 はない (3) 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 調 製 方 法 イ 宿 主 内 に 移 入 された 核 酸 全 体 の 構 成 バイナリーベクターの 構 成 要 素 は 表 2に 記 載 した また ベクター 内 での 供 与 核 酸 の 構 成 要 素 の 位 置 は 図 2に 示 した なお 宿 主 内 に 移 入 される 核 酸 は 図 2のLB(L)からRB(R)ま での 領 域 が 想 定 されている ロ 宿 主 内 に 移 入 された 核 酸 の 移 入 方 法 アグロバクテリウム 法 によった ハ 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 育 成 の 経 過 1 核 酸 が 移 入 された 細 胞 の 選 抜 の 方 法 プラスミドを 導 入 したアグロバクテリウムをイネ 種 子 胚 盤 由 来 のカルスに 感 染 させ ピリミノバック(1 μm)を 含 む 選 抜 培 地 で 耐 性 遺 伝 子 が 導 入 された 細 胞 を 選 抜 した 2 アグロバクテリウムの 菌 体 の 残 存 性 遺 伝 子 組 換 えイネT 3 種 子 6 粒 をマルチビーズショッカー( 安 井 器 械 製 )で 粉 末 状 に 破 砕 し 1 mlの 滅 菌 水 を 加 えて 懸 濁 した この 懸 濁 液 を25 15,000 rpmで10 分 間 遠 心 して 得 られた 上 清 画 分 0.1 mlを 50 μg/mlのスペクチノマイシンを 含 むLB 培 地 に 塗 布 して 暗 所 28 で3 日 間 培 養 した 対 照 として 遺 伝 子 組 換 えイネの 作 製 に 用 いたプラスミ ドを 導 入 した 遺 伝 子 組 換 えアグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens EHA105)を 塗 布 して 暗 所 28 で3 日 間 培 養 した 3 日 後 観 察 によりアグロバクテリウムの 残 存 性 の 確 認 を 行 った 結 果 アグロバクテリウムの 増 殖 は 観 察 されなかった( 別 添 3 図 1) このことから 本 遺 伝 子 組 換 えイネ 後 代 には 遺 伝 子 導 入 に 用 いたアグロバクテリ ウムは 残 存 していないと 判 断 した 3 生 物 多 様 性 影 響 評 価 に 必 要 な 情 報 を 収 集 するまでに 用 いられた 系 統 の 育 成 の 経 過 2007 年 から 遺 伝 子 導 入 実 験 を 開 始 し 閉 鎖 系 温 室 (P1P)で 遺 伝 子 組 換 え 植 物 体 を 育 成 し 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 シャッフルCry j 2タンパク 質 を 種 子 中 に 最 も 多 く 蓄 積 している1 系 統 を 選 抜 した この1 系 統 について 自 殖 により 世 代 を 進 めるとともに 生 物 多 様 性 影 響 評 価 に 必 要 な 情 報 を 収 集 するために 更 に 解 析 を 進 めた 2009 年 から 安 全 性 試 験 を 開 始 し 2010 年 9 月 現 在 5 世 代 目 (T 5 )の 遺 伝 子 組 換 え 植 物 を 閉 鎖 系 温 室 および 特 定 網 室 で 13

栽 培 している 世 代 と 実 施 した 試 験 を 表 3に 示 す なお 全 ての 試 験 において 対 象 品 種 は 宿 主 である 非 遺 伝 子 組 換 えのコシヒカリa123とした なお 本 申 請 により 使 用 するの はT 5 世 代 およびその 後 代 である またOsCr11は 本 系 統 のT 4 世 代 以 降 のものを 指 す 表 3 生 物 多 様 性 影 響 評 価 に 必 要 な 情 報 を 収 集 するために 行 った 試 験 (T 0 は 遺 伝 子 を 導 入 した 当 代 ) 試 験 項 目 系 統 名 遺 伝 子 組 換 えイネ 世 代 T 0 T 1 T 2 T 3 T 4 遺 伝 子 の 存 在 状 態 (サザン) (PCR) 目 的 タンパク 質 の 発 現 状 態 アグロバクテリウムの 残 存 性 形 態 および 生 態 学 的 特 性 生 育 初 期 における 低 温 耐 性 花 粉 の 稔 性 および 直 径 種 子 の 生 産 性 発 芽 率 休 眠 性 および 脱 粒 性 有 害 物 質 産 生 性 (4) 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 の 存 在 状 態 及 び 当 該 核 酸 による 形 質 発 現 の 安 定 性 イ 移 入 された 核 酸 の 複 製 物 が 存 在 する 場 所 ゲノム DNA を 用 いたサザンブロット 解 析 により 移 入 した 核 酸 は 染 色 体 上 に 挿 入 されてい ることが 示 唆 された( 別 添 4) 移 入 した 核 酸 が 核 の 染 色 体 ではなく 母 性 遺 伝 する 葉 緑 体 或 いはミトコンドリアのゲノム 上 に 挿 入 されている 場 合 には 自 殖 後 代 (T 1 世 代 )のす べての 系 統 が 移 入 遺 伝 子 を 持 ち 後 代 種 子 において 移 入 した 遺 伝 子 が 発 現 すると 想 定 され る しかし ウエスタンブロット 解 析 の 結 果 T 1 世 代 20 系 統 において 移 入 遺 伝 子 発 現 産 物 由 来 と 考 えられるシグナルが 検 出 された 系 統 と 検 出 されなかった 系 統 が 17:3 に 分 離 していた また 移 入 した 核 酸 では 核 支 配 のプロモーターにより 遺 伝 子 発 現 が 制 御 され ており 移 入 遺 伝 子 発 現 産 物 が 種 子 に 蓄 積 していることから 移 入 した 核 酸 が 核 ゲノムに 挿 入 されていることが 示 唆 された 従 って 移 入 した 核 酸 は 染 色 体 上 に 存 在 すると 判 断 した 14

ロ 供 与 核 酸 の 複 製 物 のコピー 数 及 び 複 数 世 代 における 伝 達 の 安 定 性 1 核 酸 のコピー 数 サザンブロット 解 析 の 結 果 本 遺 伝 子 組 換 えイネの 宿 主 である 非 遺 伝 子 組 換 えのコシ ヒカリa123では 内 生 型 ALS 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えられるシグナル1 本 が 検 出 された ( 別 添 4 図 2 実 線 矢 印 ) これに 対 して 本 遺 伝 子 組 換 えイネでは 内 生 型 ALS 遺 伝 子 のシグナルに 加 えて 移 入 された1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えられるシグナ ル2 本 が 検 出 された( 別 添 4 図 2 点 線 矢 印 ) mals 遺 伝 子 数 から 推 定 し 遺 伝 子 組 換 え イネに 移 入 された5つの 発 現 カセットのコピー 数 は2であると 推 定 した 2 複 数 世 代 における 遺 伝 の 安 定 性 PCRによる 分 析 の 結 果 細 胞 内 に 移 入 した 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパ ク 質 遺 伝 子 及 び シャッフルCry j 2 各 々の 遺 伝 子 について 遺 伝 子 組 換 えイネT 2 から T 4 全 ての 世 代 において 推 定 分 子 サイズと 一 致 する 増 幅 シグナルが 検 出 された( 別 添 4 図 3A) また イネ 内 生 型 のALS 遺 伝 子 を 増 幅 するプライマーを 用 いたPCRでは 鋳 型 として コシヒカリa123 及 び 遺 伝 子 組 換 えイネのどちらのDNAを 用 いた 場 合 でも 内 生 型 ALS 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えられるシグナルが 検 出 された( 別 添 4 図 3B) 一 方 イネ 内 生 型 ALS 遺 伝 子 と 区 別 して 移 入 された1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 を 増 幅 するプライマーを 用 いたPCR では コシヒカリa123のDNAを 鋳 型 とした 場 合 に シグナルは 認 められないのに 対 して 遺 伝 子 組 換 えイネT 2 からT 4 のDNAを 鋳 型 とした 場 合 は 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 に 由 来 する と 考 えられるシグナルが 検 出 された( 別 添 4 図 3B) これらのことから 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 は 遺 伝 子 組 換 えイネT 2 からT 4 全 ての 世 代 において ゲノム 上 に 安 定 して 存 在 することが 明 らかとなった ハ 供 与 核 酸 の 複 数 コピーの 存 在 状 況 本 遺 伝 子 組 換 えイネは5 種 類 の 発 現 カセットを 連 結 した10 kb 以 上 の 核 酸 が2コピー 移 入 されていることが 示 唆 されているが 染 色 体 上 の 導 入 サイト 数 は 不 明 である これはゲノム DNA 切 断 に 用 いる 制 限 酵 素 によるサザンブロットのバンドパターン 変 化 から 導 入 サイト 数 を 推 測 する 実 験 に 適 切 な 制 限 酵 素 を 選 択 することが 技 術 的 に 困 難 であったためである よって 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 が 隣 接 しているか 離 れているかは 不 明 である 今 後 医 薬 品 開 発 にむけて 本 遺 伝 子 組 換 えイネの 全 塩 基 配 列 を 取 得 する その 際 に 供 与 核 酸 の 存 在 状 況 を 確 認 する なお 本 申 請 にある 使 用 規 程 に 従 った 隔 離 ほ 場 での 限 定 的 な 使 用 で あれば 生 物 多 様 性 影 響 を 評 価 するに 当 たって 本 データは 用 いない ニ 供 与 核 酸 の 翻 訳 産 物 の 個 体 間 及 び 世 代 間 での 発 現 の 安 定 性 ( 発 現 カセット1~4について) ウエスタンブロット 解 析 の 結 果 抗 Cry j 1 抗 体 抗 Cry j 2 抗 体 抗 GluA 抗 体 抗 GluB 抗 体 及 び 抗 GluC 抗 体 のどの 抗 体 を 用 いた 場 合 でも 遺 伝 子 組 換 えイネT 2 T 3 全 ての 個 体 において また 遺 伝 子 組 換 えイネT 4 世 代 の5 個 体 全 てにおいて コシヒカリa123では 15

認 められない 移 入 遺 伝 子 発 現 産 物 由 来 と 考 えられるシグナルが 検 出 された( 別 添 5) これ らのことから イネの 胚 乳 部 分 で 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 およびシャッフルCry j 2タンパ ク 質 が 世 代 間 及 び 個 体 間 で 安 定 して 発 現 していることが 分 かった 今 後 医 薬 品 開 発 に 向 けて 本 遺 伝 子 組 換 えイネにおける 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 およびシャッフルCry j 2タン パク 質 遺 伝 子 産 物 の 葉 茎 根 等 の 各 組 織 における 発 現 解 析 データを 取 得 する なお 本 申 請 にある 使 用 規 程 に 従 った 隔 離 ほ 場 での 限 定 的 な 使 用 であれば 生 物 多 様 性 影 響 を 評 価 するに 当 たって 本 データは 用 いない ( 発 現 カセット5について) 発 現 カセット5に 含 まれるカルス 特 異 的 プロモーターは 発 現 解 析 の 結 果 プロモーター 下 流 に 連 結 した 遺 伝 子 がイネカルス 特 異 的 に 発 現 し イネ 植 物 体 各 部 位 ( 根 葉 茎 胚 乳 胚 )で 発 現 が 検 出 限 界 未 満 であることが 特 許 公 報 に 記 載 されている また 同 プロモ ーター 下 流 に1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 を 連 結 したベクターが 市 販 されており(クミアイ 化 学 工 業 株 式 会 社 ) 同 プロモーター 制 御 下 のmALS 遺 伝 子 が イネカルス 特 異 的 に 発 現 し 根 茎 葉 および 種 子 で 発 現 していないことが 調 べられている 21) このことから mals 遺 伝 子 発 現 産 物 は 本 遺 伝 子 組 換 え 植 物 体 で 発 現 していないと 推 定 される 今 後 医 薬 品 開 発 に 向 けて 本 遺 伝 子 組 換 えイネにおけるmALS 遺 伝 子 産 物 の 葉 茎 根 等 の 各 組 織 における 発 現 解 析 データを 取 得 する なお 本 申 請 にある 使 用 規 程 に 従 った 隔 離 ほ 場 での 限 定 的 な 使 用 であれば 生 物 多 様 性 影 響 を 評 価 するに 当 たって 本 データは 用 いない ホ ウイルスの 感 染 その 他 の 経 路 による 供 与 核 酸 の 野 生 動 植 物 等 への 伝 達 性 の 有 無 及 び 程 度 該 当 するウイルスの 存 在 は 報 告 されていない (5) 遺 伝 子 組 換 えの 生 物 等 の 検 出 及 び 識 別 の 方 法 並 びにそれらの 感 度 及 び 信 頼 性 別 添 4 (1)-イに 示 したPCR 法 により T 2 からT 4 の 世 代 全 てでシグナルが 得 られる コシ ヒカリa123では 常 に 得 られなかった 事 から 感 度 良 く かつ 科 学 的 に 信 頼 性 の 高 い 本 PCR 法 により コシヒカリa123と 区 別 して 本 遺 伝 子 組 換 えイネを 検 出 及 び 識 別 すること が 可 能 である (6) 宿 主 又 は 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 との 相 違 イ 供 与 核 酸 の 発 現 により 付 与 された 生 理 学 的 又 は 生 態 学 的 特 性 イネの 胚 乳 部 分 で 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タン パク 質 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 及 びシャッフルCry j 2タンパク 質 の 高 発 現 を 確 認 した( 別 添 5) 改 変 Cry j 1-F1 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F2 融 合 貯 蔵 タンパク 質 改 変 Cry j 1-F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 及 びシャッフルCry j 2タンパク 質 は 種 子 貯 蔵 タンパク 質 以 外 の 生 理 学 的 又 は 生 態 学 的 な 機 能 を 持 たないと 推 定 される 導 入 遺 伝 子 のうちmALS 遺 伝 子 は 除 草 剤 ピリチオバックナトリウム 塩 (PS)およびピリミ ノバック(PM) 耐 性 をカルスに 付 与 する mals 遺 伝 子 はカルス 特 異 的 プロモーターで 発 現 調 16

節 されているため 分 化 した 組 織 および 再 分 化 した 個 体 レベルではPSおよびPM 耐 性 は 無 い と 考 えられる したがって 貯 蔵 タンパク 質 として 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 および シャッフルCry j 2タンパク 質 が 胚 乳 中 に 高 蓄 積 する 以 外 には 移 入 された 核 酸 の 複 製 物 の 発 現 により 付 与 された 生 理 学 的 又 は 生 態 学 的 特 性 はないと 考 えられる ロ 生 理 学 的 又 は 生 態 学 的 特 性 について 遺 伝 子 組 換 え 植 物 と 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 との 間 の 相 違 コシヒカリa123 及 び 遺 伝 子 組 換 えイネのT 3 世 代 について 2010 年 3 月 24 日 に 種 子 を 次 亜 塩 素 酸 で 滅 菌 処 理 し ホルモンフリーのムラシゲ スクーグ 固 形 培 地 に 置 床 して 発 芽 を 促 し 生 育 を 開 始 させた 2010 年 4 月 5 日 に 合 成 粒 状 培 土 ボンソル 1 号 ( 住 友 化 学 製 )を 詰 めたテク ユーロポット VCA 14( 高 さ 12.3 cm 容 量 1.3 L 口 径 12.8 cm)に コシ ヒカリa123 遺 伝 子 組 換 えイネ 各 10 個 体 を 1ポットあたり1 個 体 ずつ 移 植 して 閉 鎖 系 温 室 での 栽 培 を 開 始 した 出 穂 についてはコシヒカリa123 遺 伝 子 組 換 えイネ 各 10 個 体 を 対 象 として 調 査 し 稈 長 穂 長 穂 数 については コシヒカリa123 遺 伝 子 組 換 えイネ 各 5 個 体 を 対 象 として2010 年 9 月 8 日 に 調 査 した 調 査 結 果 は 以 下 の 通 り 1 形 態 及 び 生 育 の 特 性 出 穂 期 と 稈 長 穂 長 穂 数 については 成 熟 期 に 調 査 した 遺 伝 子 組 換 えイネとコシヒ カリa123との 間 に 統 計 的 な 有 意 な 差 は 認 められなかった( 別 添 6) 2 生 育 初 期 における 低 温 耐 性 合 成 粒 状 培 土 ボンソル 1 号 を 詰 めた128 穴 セルトレイ(タキイ 製 外 寸 280 x 545 mm 口 径 30 mm 深 さ 45 mm)を 用 いて 発 芽 生 育 させた 2 葉 期 のイネを 暗 所 4 で10 日 間 処 理 した これらのイネを 閉 鎖 系 温 室 に 移 して 栽 培 を 開 始 し その 後 4 週 間 目 の 生 育 状 況 を 観 察 した コシヒカリa123 遺 伝 子 組 換 えイネともに 30 個 体 全 てが 枯 死 した ( 別 添 7) よって 本 実 験 条 件 下 では 生 育 初 期 における 遺 伝 子 組 換 えイネの 低 温 耐 性 能 の 変 化 は 認 められなかった 3 成 体 の 越 冬 性 又 は 越 夏 性 承 認 後 隔 離 ほ 場 試 験 において 調 査 を 行 う 4 花 粉 の 稔 性 及 びサイズ 花 粉 稔 性 及 びサイズについて 遺 伝 子 組 換 えイネとコシヒカリa123に 相 違 は 認 められな かった( 別 添 8) 5 種 子 の 生 産 量 脱 粒 性 休 眠 性 及 び 発 芽 率 別 添 9に 示 すとおり 一 株 粒 数 稔 実 率 脱 粒 性 休 眠 性 発 芽 率 に 関 して 有 意 な 差 は 認 められなかった 6 交 雑 率 我 が 国 に 交 雑 可 能 な 近 縁 野 生 種 が 自 生 していないとされていることから 調 査 は 行 っ 17

ていない 7 有 害 物 質 の 産 生 性 別 添 10に 示 すとおり 本 遺 伝 子 組 換 えイネの 根 から 根 圏 土 壌 中 に 分 泌 され 他 の 植 物 又 は 土 壌 微 生 物 に 影 響 を 与 えるものがないか また 本 遺 伝 子 組 換 えイネが 枯 死 した 後 に 他 の 植 物 に 影 響 を 与 えることはないか レタス 種 子 を 用 いた 他 感 作 用 試 験 を 行 なった その 結 果 根 から 分 泌 され 他 の 植 物 又 は 土 壌 微 生 物 に 影 響 を 与 えるものに 関 して コ シヒカリa123と 遺 伝 子 組 換 えイネとの 間 で 有 意 な 差 は 認 められなかった また 植 物 体 が 内 部 に 有 し 枯 死 した 後 に 他 の 植 物 に 影 響 を 与 えるものに 関 して コシヒカリa123と 遺 伝 子 組 換 えイネとの 間 で 有 意 な 差 は 認 められなかった 3. 遺 伝 子 組 換 え 生 物 等 の 使 用 等 に 関 する 情 報 本 申 請 は 本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)の 研 究 用 隔 離 ほ 場 外 での 栽 培 に 向 けた 生 物 多 様 性 影 響 評 価 に 資 するデータを 収 集 するために 行 う また 医 薬 品 開 発 (スギ 花 粉 症 治 療 薬 )の 一 環 として カルタヘナ 法 第 二 種 使 用 での 改 変 Cry j 蓄 積 米 の 加 工 プロセスの 開 発 スギ 花 粉 治 療 米 の 治 験 薬 としての 有 効 性 及 び 安 全 性 の 評 価 ( 非 臨 床 試 験 )を 行 うための 材 料 確 保 を 目 的 として 隔 離 ほ 場 において 遺 伝 子 組 換 えイネを 以 下 の 通 り 使 用 する (1) 使 用 等 の 内 容 隔 離 ほ 場 における 栽 培 保 管 運 搬 及 び 廃 棄 並 びにこれらに 付 随 する 行 為 (2) 使 用 等 の 方 法 イ 隔 離 ほ 場 の 場 所 : 茨 城 県 つくば 市 観 音 台 2 丁 目 1 番 地 2 ロ 隔 離 ほ 場 の 名 称 : 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所 隔 離 ほ 場 ハ 使 用 期 間 : 承 認 日 から 平 成 26 年 3 月 31 日 まで ニ 隔 離 ほ 場 の 施 設 1 隔 離 ほ 場 内 の 水 田 ( 東 西 約 35.5 m x 南 北 約 24.6 m)を 利 用 する 2 部 外 者 の 立 ち 入 りを 防 止 するために 隔 離 ほ 場 全 体 の 外 側 に メッシュフェンスを 設 置 している 3 隔 離 ほ 場 であること 部 外 者 は 立 入 禁 止 であること 及 び 管 理 責 任 者 の 氏 名 を 記 載 した 標 識 を 見 やすい 所 に 掲 げている 4 遅 くとも 出 穂 期 までには 鳥 類 の 摂 食 を 防 ぐため 隔 離 ほ 場 内 の 水 田 に 防 鳥 網 を 設 置 す る 18

5 使 用 した 機 械 器 具 靴 などに 付 着 した 土 本 遺 伝 子 組 換 えイネの 種 子 等 を 洗 浄 するた めの 洗 場 を 設 置 しているとともに 当 該 イネの 隔 離 ほ 場 外 への 漏 出 を 防 止 するために 沈 殿 槽 網 等 の 設 備 を 排 水 系 統 に 設 置 している ホ 隔 離 ほ 場 の 作 業 要 領 1 本 遺 伝 子 組 換 えイネ 及 び 比 較 対 照 のイネ 品 種 以 外 の 植 物 が 隔 離 ほ 場 内 の 栽 培 実 験 区 画 で 生 育 することを 最 小 限 に 抑 える イネとその 対 照 イネ 以 外 の 植 物 の 生 育 を 最 小 限 に 抑 えるために 慣 行 法 により 除 草 剤 処 理 と 中 耕 除 草 を 行 う 2 本 遺 伝 子 組 換 えイネを 隔 離 ほ 場 外 に 運 搬 する 場 合 は 当 該 イネが 漏 出 しないような 構 造 の 容 器 等 に 納 めてから 運 搬 する また 保 管 する 場 合 には 当 該 イネが 漏 出 しないよう な 構 造 の 容 器 内 に 納 め 保 管 する 3 2 以 外 の 場 合 には 隔 離 ほ 場 内 の 栽 培 実 験 区 画 で 栽 培 したイネは 試 験 終 了 後 地 上 部 は 刈 り 取 り 焼 却 処 分 し 残 りのイネの 残 渣 及 び 発 生 した 植 物 は 速 やかに 水 をはった 隔 離 ほ 場 内 にすき 込 むことにより 確 実 に 不 活 化 する 種 子 は 漏 出 しないような 容 器 に 納 め オートクレーブまたは 焼 却 炉 を 用 い 不 活 化 する 4 隔 離 ほ 場 で 使 用 した 機 械 器 具 又 は 隔 離 ほ 場 で 作 業 した 者 の 靴 等 は 作 業 終 了 後 隔 離 ほ 場 内 で 洗 浄 し 隔 離 ほ 場 内 の 植 物 残 渣 土 等 を 外 に 持 ち 出 さない 等 により 意 図 せず に 本 遺 伝 子 組 換 えイネが 隔 離 ほ 場 外 に 持 ち 出 されることを 防 止 する 5 隔 離 ほ 場 の 設 備 が 本 来 有 する 機 能 を 発 揮 するよう 維 持 管 理 を 行 う 6 1から5に 掲 げる 事 項 を 第 一 種 使 用 等 をする 者 に 遵 守 させる 7 使 用 する 本 遺 伝 子 組 換 えイネによる 生 物 多 様 性 影 響 が 生 じるおそれがあると 認 められ るに 至 った 場 合 は 別 に 定 める 緊 急 措 置 計 画 に 基 づき 速 やかに 対 処 する ヘ 隔 離 ほ 場 の 地 図 及 び 隔 離 ほ 場 内 における 試 験 区 の 配 置 図 別 紙 のとおり なお 第 一 種 使 用 等 を 予 定 している 隔 離 ほ 場 周 辺 における 栽 培 イネの 分 布 については 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所 及 び 他 の 独 立 行 政 法 人 の 試 験 水 田 は 隔 離 ほ 場 からは70 m 以 上 離 れた 場 所 にある また 一 般 農 家 の 水 田 は 隔 離 ほ 場 からは600 m 以 上 離 れた 場 所 にある いずれも 農 林 水 産 省 の 定 めた 第 1 種 使 用 規 程 承 認 組 換 え 作 物 栽 培 実 験 指 針 において 規 定 されているイネの 隔 離 距 離 は30 mを 上 回 っている (3) 承 認 を 受 けようとする 者 による 第 一 種 使 用 等 の 開 始 後 における 情 報 収 集 の 方 法 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所 のホームページを 通 して 栽 培 実 験 計 画 書 モニタリ ング 実 施 計 画 書 等 の 本 件 に 付 いての 情 報 をお 知 らせすると 同 時 に 情 報 収 集 を 行 う 19

(4) 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれのある 場 合 における 生 物 多 様 性 影 響 を 防 止 するための 措 置 緊 急 措 置 計 画 書 を 参 照 (5) 実 験 室 等 での 使 用 等 又 は 第 一 種 使 用 等 が 予 定 されている 環 境 と 類 似 の 環 境 での 使 用 等 の 結 果 なし (6) 国 外 における 使 用 等 に 関 する 情 報 なし 第 二 項 目 ごとの 生 物 多 様 性 影 響 の 評 価 1. 競 合 における 優 位 性 (1) 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 の 特 定 閉 鎖 系 温 室 での 栽 培 試 験 において 本 遺 伝 子 組 換 えイネと 宿 主 であるコシヒカリa123の 形 態 および 生 育 の 特 性 生 育 初 期 における 低 温 耐 性 花 粉 の 稔 性 及 びサイズ 種 子 の 生 産 量 脱 粒 性 休 眠 性 及 び 発 芽 率 における 相 違 について 調 査 した 結 果 遺 伝 子 組 換 えイネと コシヒカリa123に 統 計 的 有 意 な 差 は 認 められなかった 本 遺 伝 子 組 換 えイネは 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させるプロモーターで 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 シャッフルCry j 2タンパク 質 の 発 現 を 制 御 していることから 生 育 にあたって 競 合 における 優 位 性 が 高 まるとは 想 定 されない また 本 遺 伝 子 組 換 えイネ は 目 的 遺 伝 子 に 加 えて マーカー 遺 伝 子 として1 種 類 の 除 草 剤 耐 性 遺 伝 子 を 有 しているが カルス 特 異 的 プロモーターで 発 現 調 節 されているため 分 化 した 組 織 および 再 分 化 した 個 体 レベルでは 除 草 剤 耐 性 は 無 いと 考 えられる 上 記 を 踏 まえ 遺 伝 子 組 換 えイネの 競 合 における 優 位 性 において 本 遺 伝 子 組 換 えイネ (OsCr11)を 第 一 種 使 用 規 程 に 従 い 隔 離 ほ 場 に 限 定 して 使 用 する 場 合 野 生 植 物 と 競 合 する ことはなく 競 合 における 優 位 性 に 起 因 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 植 物 は 特 定 さ れなかった (2) 影 響 の 具 体 的 内 容 の 評 価 競 合 における 優 位 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 が 特 定 されなかっ たことから 影 響 の 具 体 的 内 容 の 評 価 は 実 施 していない (3) 影 響 の 生 じやすさの 評 価 競 合 における 優 位 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 が 特 定 されなかっ たことから 影 響 の 生 じやすさの 評 価 は 実 施 していない (4) 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれの 有 無 等 の 判 断 本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)を 第 一 種 使 用 規 程 に 従 って 使 用 する 場 合 競 合 における 優 位 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 は 特 定 されず 生 物 多 様 性 への 影 響 20

が 生 じるおそれはないと 判 断 した 2. 有 害 物 質 の 産 生 性 (1) 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 の 特 定 本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)は 胚 乳 中 に 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 シャッフル Cry j 2タンパク 質 を 高 蓄 積 させる Cry j 1 Cry j 2タンパク 質 を 持 つスギ 花 粉 は 最 大 飛 散 時 期 には 空 気 中 に 大 量 に 浮 遊 していることから スギ 花 粉 の 飛 散 時 期 に 我 が 国 の 自 然 環 境 下 で 生 物 はCry j 1 Cry j 2タンパク 質 に 大 量 曝 露 していると 考 えられ る また 近 年 風 媒 性 の 牧 草 や 樹 木 の 花 粉 症 の 治 療 法 を 開 発 するための 臨 床 研 究 が 行 わ れており 治 療 用 の 抗 原 としてアレルゲンの 立 体 構 造 を 認 識 する 抗 原 特 異 的 IgEとの 結 合 性 を 低 下 させるために 天 然 型 アレルゲンのアミノ 酸 配 列 を 並 べ 替 えた 人 工 アレルゲンが 使 用 されている 19) これらの 既 に 安 全 に 臨 床 試 験 が 実 施 されてきた 人 工 アレルゲンと 同 様 の 手 法 で 安 全 性 を 高 める 改 変 を 施 した 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 および シャッフル Cry j 2タンパク 質 を 含 む 遺 伝 子 組 換 えイネについて 閉 鎖 系 温 室 において 後 作 試 験 鋤 き 込 み 試 験 土 壌 微 生 物 相 の 調 査 を 行 った 結 果 遺 伝 子 組 換 えイネとコシヒ カリa123との 間 に 有 意 な 差 は 検 出 されなかった 以 上 のことから ヒトやマウスに 対 する 改 変 Cry j 蓄 積 米 自 体 に 有 害 性 はないと 考 えられる さらに 隔 離 ほ 場 はフェンスで 囲 ま れていること また 出 穂 期 以 降 は 防 鳥 網 で 試 験 水 田 を 覆 うことから 第 一 種 使 用 規 定 に 従 って 使 用 した 場 合 イネの 種 子 を 摂 食 する 野 生 の 鳥 類 等 の 生 物 多 様 性 に 影 響 を 与 える 可 能 性 は 考 え 難 い 一 方 昆 虫 等 への 影 響 については 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 シ ャッフル Cry j 2タンパク 質 の 発 現 部 位 が 胚 乳 のみであることから 種 子 形 成 期 以 降 に 米 を 食 べる( 吸 汁 する)カメムシ(クモヘリカメムシ アカヒゲホソミドリカスミカメ 等 ) やウンカ 等 の 昆 虫 に 影 響 が 現 れる 可 能 性 は 完 全 に 否 定 できない しかし 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 昆 虫 類 は 隔 離 ほ 場 に 来 訪 するものに 限 定 的 である 本 遺 伝 子 組 換 えイネは 目 的 遺 伝 子 に 加 えて マーカー 遺 伝 子 として1 種 類 の 除 草 剤 耐 性 遺 伝 子 を 有 しているが カル ス 特 異 的 プロモーターで 発 現 調 節 されているため 分 化 した 組 織 および 再 分 化 した 個 体 レ ベルでは 発 現 していないと 推 定 されることから 生 物 多 様 性 に 影 響 を 与 えるとは 考 え 難 い 上 記 を 踏 まえ 本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)を 第 一 種 使 用 規 程 に 従 って 使 用 する 場 合 有 害 物 質 の 産 生 性 において 影 響 をうける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 は 特 定 されなかった (2) 影 響 の 具 体 的 内 容 の 評 価 有 害 物 質 の 産 生 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 が 特 定 されなかった ことから 影 響 の 具 体 的 内 容 の 評 価 は 実 施 していない (3) 影 響 の 生 じやすさの 評 価 有 害 物 質 の 産 生 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 が 特 定 されなかった ことから 影 響 の 生 じやすさの 評 価 は 実 施 していない (4) 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれの 有 無 等 の 判 断 21

本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)を 第 一 種 使 用 規 程 に 従 って 使 用 する 場 合 上 記 の 評 価 から 有 害 物 質 の 産 生 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 は 特 定 されず 生 物 多 様 性 への 影 響 が 生 じるおそれはないと 判 断 した 3. 交 雑 性 (1) 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 動 植 物 等 の 特 定 野 生 種 イネであるO. nivara O. rufipogon 等 の 植 物 は 栽 培 種 イネ(O. sativa L.)の 近 縁 野 生 植 物 であり 国 外 のイネ 栽 培 地 近 辺 の 自 生 地 においては 栽 培 種 イネと 交 雑 するこ とが 知 られている しかし これらの 植 物 が 我 が 国 に 自 生 しているという 報 告 はない 以 上 のことから 交 雑 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 植 物 は 特 定 されなかっ た (2) 影 響 の 具 体 的 内 容 の 評 価 交 雑 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 植 物 は 特 定 されなかったので 影 響 の 具 体 的 内 容 の 評 価 は 実 施 していない (3) 影 響 の 生 じやすさの 評 価 交 雑 性 に 関 して 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 野 生 植 物 は 特 定 されなかったので 影 響 の 生 じやすさの 評 価 は 実 施 していない (4) 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれの 有 無 等 の 判 断 本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)を 第 一 種 使 用 規 程 に 従 って 使 用 する 場 合 上 記 の 評 価 から 交 雑 性 についての 生 物 多 様 性 への 影 響 が 生 じるおそれはないと 判 断 した 第 三 生 物 多 様 性 影 響 の 総 合 的 評 価 競 合 における 優 位 性 については 閉 鎖 系 温 室 での 栽 培 において 遺 伝 子 組 換 えイネとコシ ヒカリa123に 形 態 や 生 育 的 特 性 等 に 有 意 な 統 計 的 差 異 が 認 められなかったこと 移 入 した 除 草 剤 耐 性 遺 伝 子 は 発 現 していないと 推 定 されること 種 子 登 熟 期 の 胚 乳 組 織 で 特 異 的 に 目 的 遺 伝 子 を 発 現 させるプロモーターで 改 変 Cry j 1-F1 -F2 -F3 融 合 貯 蔵 タンパク 質 シャッ フルCry j 2タンパク 質 の 発 現 を 制 御 していることから 自 然 環 境 下 での 生 育 にあたって 競 合 における 優 位 性 を 付 与 することはないと 考 えられる また 仮 に 隔 離 ほ 場 内 において 競 合 における 優 位 性 が 認 められた 場 合 であっても 金 網 で 囲 いほ 場 からの 持 ち 出 しを 制 限 して おり 出 穂 期 における 防 鳥 網 の 設 置 等 適 切 な 措 置 を 講 じることから 本 遺 伝 子 組 換 えイネ の 野 生 植 物 に 対 する 競 合 における 優 位 性 には 影 響 しないと 判 断 した 有 害 物 質 産 生 性 については 閉 鎖 系 温 室 での 栽 培 において 遺 伝 子 組 換 えイネとコシヒカ リa123の 間 に 有 害 物 質 の 産 生 性 に 相 違 が 認 められなかったこと ヒトやマウスに 対 する 改 変 Cry j 蓄 積 米 の 有 害 性 はないと 考 えられること 移 入 した 遺 伝 子 産 物 が 新 たな 生 物 学 的 機 能 を 得 たり 毒 性 を 持 つことは 科 学 的 見 地 から 推 定 されないこと また イネを 摂 食 する 吸 汁 昆 虫 に 対 して 影 響 があったとしても 影 響 を 受 ける 可 能 性 のある 昆 虫 は 隔 離 ほ 場 に 来 訪 する ものに 限 定 的 であることから 生 物 多 様 性 影 響 は 生 じるおそれはないと 判 断 した 22

交 雑 性 については 宿 主 の 属 する 分 類 学 上 の 種 であるイネと 交 雑 可 能 な 近 縁 野 生 種 が 我 が 国 には 存 在 しないことから 生 物 多 様 性 影 響 は 生 じるおそれはないと 判 断 した 以 上 を 総 合 的 に 評 価 し 第 一 種 使 用 規 程 に 従 い 本 遺 伝 子 組 換 えイネ(OsCr11)を 隔 離 ほ 場 に 限 定 して 使 用 した 場 合 には 競 合 における 優 位 性 有 害 物 質 産 生 性 または 交 雑 性 に 起 因 する 生 物 多 様 性 影 響 が 生 ずるおそれはないと 判 断 した 23

引 用 文 献 リスト 1) 松 尾 孝 嶺 ( 監 修 )(1989) 植 物 遺 伝 資 源 集 成 1,Ⅰ. 食 用 作 物,1.イネ. 講 談 社. 東 京. 2) Ishikawa, R., Yamanaka, S., Fukuta, Y., Chitrakon, S., Bounphanousay, C., Kanyavong, K., Tang, L.-H., Nakamura, I., Sato, T. and Sato, Y.-I. (2006) Genetic erosion from modern varieties into traditional upland rice cultivars (Oryza sativa L.) in northern Thailand.Genet. Resour. Crop Evol. 53, 245-252. 3) Ishikawa, R., Toki, N., Imai, K., Sato, Y.-I., Yamagishi, H., Shimamoto, Y., Ueno, K., Morishima, H. and Sato, T. (2005) Origin of weedy rice grown in Bhutan and the force of genetic diversity. Genet. Resour. Crop Evol. 52, 395-403. 4) 蓬 原 雄 三.(1990) イネの 育 種 学. 東 京 大 学 出 版 会. 東 京. 5) 栗 原 浩 蓬 原 雄 三 津 野 幸 人 ほか.(2000) 作 物 栽 培 の 基 礎. 農 山 漁 村 文 化 協 会. 東 京. 6) 松 尾 孝 嶺 ( 編 ) (1960) 稲 の 形 態 と 機 能 農 業 技 術 協 会. 東 京 7) 松 尾 孝 嶺 清 水 正 治 角 田 重 三 郎 村 田 吉 男 熊 澤 喜 久 雄 蓬 原 雄 三 星 川 清 親 石 原 邦 平 田 熙 石 井 龍 一 ( 編 )(1990) 稲 学 大 成 ( 第 2 巻 ) 生 理 編. 農 山 漁 村 文 化 協 会. 東 京. 8) 松 尾 孝 嶺 清 水 正 治 角 田 重 三 郎 村 田 吉 男 熊 澤 喜 久 雄 蓬 原 雄 三 星 川 清 親 山 口 彦 之 菊 池 文 雄 ( 編 )(1990) 稲 学 大 成 ( 第 3 巻 ) 遺 伝 編. 農 山 漁 村 文 化 協 会. 東 京. 9) OECD. (1999) Consensus Document on the Biology of Oryza sativa (Rice), OECD Environmental Health and Safety Publications, Series on Harmonization of Regulatory Oversight in Biotechnology No.14. 10) 農 林 水 産 技 術 会 議 栽 培 実 験 対 象 作 物 別 の 隔 離 距 離 の 考 え 方 第 2 回 第 1 種 使 用 規 程 承 認 組 換 え 作 物 栽 培 実 験 指 針 検 討 会 資 料 5-1(2003) 11) 農 林 水 産 技 術 会 議 交 雑 に 関 する 新 たな 科 学 的 知 見 第 5 回 第 1 種 使 用 規 程 承 認 組 換 え 作 物 栽 培 実 験 指 針 検 討 会 資 料 1 12) 北 海 道 食 の 安 全 安 心 委 員 会 遺 伝 子 組 換 え 作 物 交 雑 等 防 止 部 会 第 1 回 平 成 18 年 度 遺 伝 子 組 換 え 作 物 交 雑 等 防 止 検 討 調 査 事 業 成 績 書 - 他 家 受 粉 による 交 雑 に 関 する 調 査 (イ ネ ) 資 料 2 ( 2007 ) http://www.pref.hokkaido.lg.jp/nr/rdonlyres/5f218264-f5fc- 46AB-AADA-C5593EB167EE/0/gmbb12gmkouzatuchousaine.pdf 13) 北 海 道 食 の 安 全 安 心 委 員 会 遺 伝 子 組 換 え 作 物 交 雑 等 防 止 部 会 第 2 回 平 成 19 年 度 遺 伝 子 組 換 え 作 物 交 雑 等 防 止 検 討 調 査 事 業 成 績 書 - 他 家 受 粉 による 交 雑 に 関 する 調 査 (イネ) 資 料 2(2008) http://www.pref.hokkaido.lg.jp/nr/rdonlyres/5f218264-f5fc-46ab-aada- C5593EB167EE/0/gmbb12gmkouzatuchousaine.pdf 14) 松 尾 孝 嶺 清 水 正 治 角 田 重 三 郎 村 田 吉 男 熊 澤 喜 久 雄 蓬 原 雄 三 星 川 清 親 山 口 彦 之 菊 池 文 雄 ( 編 ) (1990) 稲 学 大 成 第 1 巻 形 態 編 農 山 漁 村 文 化 協 会 東 京. 15) Fujii, Y., (1993), I. The Allelopathic Effect of Some Rice Varieties, in Allelopathy in the Control of Paddy Weeds, Food & Fertilizer Technology Center, Technical Bulletin No. 134, 1-6 16) 斉 藤 洋 三 村 山 貢 司 井 手 武 (2006) 花 粉 症 の 科 学. 化 学 同 人. 京 都. 17) 石 井 保 之 (2009) アレルギー 疾 患 の 予 防 治 療 の 展 望 生 化 学 第 81 巻 第 3 号,209-217. 24

18) Okubo, K. and Gotoh, M. (2009) Sublingual immunotherapy for Japanese cedar pollinosis. Allergology International: Official Journal of the Japanese Society of Allergology 58, 149-154. 19) Qu, L.Q. and Takaiwa, F. (2004) Evaluation of tissue specificity and expression strength of rice seed component gene promoters in transgenic rice. Plant Biotech. 2, 113-125. 20) Fujimura, T. and Okamoto, Y. (2010) Antigen-Specific Immunotherapy against Allergic Rhinitis: The State of the Art. Allergology International 59, 21-31. 21) Wakasa, Y., Ozawa, K. and Takaiwa, F. (2009) Higher-level accumulation of foreign gene products in transgenic rice seeds by the callus-specific selection system. J. Biosci. & Bioeng. 107, 78-83. 25

生 物 多 様 性 影 響 評 価 書 別 添 資 料 スギ 花 粉 症 治 療 イネ ( 改 変 Cry j 蓄 積 イネ, Oryza sativa L.)(OsCr11) 独 立 行 政 法 人 農 業 生 物 資 源 研 究 所

閉 鎖 系 温 室 における 生 物 多 様 性 影 響 評 価 試 験 の 方 法 及 び 結 果 別 添 1 基 本 特 性 農 林 登 録 番 号 : 水 稲 農 林 100 号 品 種 の 名 称 :コシヒカリ 系 統 : 低 グルテリン 変 異 系 統 a123 [Theor. Appl. Genet. (1997) 94,177-183] 1

別 添 2 供 与 核 酸 の 塩 基 配 列 イネ 種 子 貯 蔵 タンパク 質 グルテリンの 酸 性 サブユニット C 末 端 側 の 可 変 領 域 の 一 部 を 除 き 同 部 位 に Cfr9I サイトを 付 加 した 3 種 類 の 改 変 グルテリン 遺 伝 子 ( 改 変 GluA2, 改 変 GluB-1, 改 変 GluC)の 遺 伝 子 配 列 および 同 改 変 グル テリン 遺 伝 子 の Cfr9I サイトに 挿 入 した Cry j 1-F1 -F2 -F3 遺 伝 子 配 列 を 示 す 塩 基 配 列 ( 別 添 資 料 2-5 ページ)については 非 公 開 とします 2

別 添 3 アグロバクテリウムの 菌 体 の 残 存 性 (1) 方 法 遺 伝 子 組 換 えイネ T 3 種 子 6 粒 をマルチビーズショッカー( 安 井 器 械 製 )で 粉 末 状 に 破 砕 し 1 ml の 滅 菌 水 を 加 えて 懸 濁 した この 懸 濁 液 を 25 15,000 rpm で 10 分 間 遠 心 して 得 られた 上 清 画 分 0.1 ml を 50 μg/ml のスペクチノマイシ ンを 含 む LB 培 地 に 塗 布 して 暗 所 28 で 3 日 間 培 養 した 対 照 として 遺 伝 子 組 換 えイネの 作 製 に 用 いたプラスミドを 導 入 した 遺 伝 子 組 換 えアグロバクテ リウム(Agrobacterium tumefaciens EHA105)を 塗 布 して 暗 所 28 で 3 日 間 培 養 した (2) 結 果 遺 伝 子 組 換 えイネの 作 製 に 用 いたプラスミドを 導 入 した 遺 伝 子 組 換 えアグロバ クテリウムを 塗 布 したプレートでは アグロバクテリウムの 増 殖 が 確 認 された ( 図 1A) 一 方 遺 伝 子 組 換 えイネ T 3 種 子 粉 末 の 懸 濁 液 の 上 清 を 塗 布 したプレー トでは アグロバクテリウムの 増 殖 は 認 められなかった( 図 1B) このことから 遺 伝 子 組 換 えイネ T 3 種 子 中 に アグロバクテリウムの 菌 体 は 残 存 していないと 判 断 した [ 図 1 ] A B A : 遺 伝 子 組 換 えアグロバクテリウムを 塗 布 したプレート B : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 3 種 子 粉 末 懸 濁 液 上 清 を 塗 布 したプレート 6

別 添 4 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 の 存 在 状 態 (1) 方 法 ア サザンブロット 解 析 コシヒカリ a123 あるいは T 2 世 代 の 遺 伝 子 組 換 えイネの 緑 葉 から CTAB 法 によ りゲノム DNA を 調 製 し サザンブロット 解 析 に 用 いた 得 られたゲノム DNA10 μ g を 制 限 酵 素 Hind III で 消 化 し 0.7 %(w/v)アガロースゲルを 用 いた 電 気 泳 動 により 分 離 した 後 核 酸 用 メンブレンへ 転 写 した 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 を 検 出 するためのプローブとして ALS 遺 伝 子 の 全 領 域 を Gene Images AlkPhos Direct Labelling and Detection System (GE ヘルスケア 製 )により 標 識 して 用 いた イ PCR 解 析 コシヒカリ a123 あるいは T 2 から T 4 各 世 代 の 遺 伝 子 組 換 えイネの 緑 葉 から 簡 易 抽 出 法 ( 細 胞 工 学 別 冊 植 物 細 胞 工 学 シリーズ 新 版 植 物 の PCR 実 験 プロトコ ール 秀 潤 社 )によりゲノム DNA を 調 製 し PCR 解 析 に 用 いた 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 を 検 出 するためのプライマーとして Cry j 1-F1 遺 伝 子 を 増 幅 するための プライマー(Cry j 1-F1 F 及 び Cry j 1-F1 R) Cry j 1-F2 遺 伝 子 を 増 幅 する ためのプライマー(Cry j 1-F2 F 及 び Cry j 1-F2 R) Cry j 1-F3 遺 伝 子 を 増 幅 するためのプライマー(Cry j 1-F3 F 及 び Cry j 1-F3 R) シャッフル Cry j 2 遺 伝 子 の 一 部 を 増 幅 するためのプライマー(Cry j 2 F 及 び Cry j 2 R) イネ 内 生 型 ALS 遺 伝 子 の 一 部 を 増 幅 するためのプライマー(2mALS F2 及 び mals RT R2) 及 び イネ 内 生 型 ALS 遺 伝 子 と 区 別 して 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 の 一 部 を 増 幅 するためのプライマー(2mALS F2 及 び mals R)を 用 いた 増 幅 酵 素 として KOD-FX(TOYOBO 製 )を 用 い 反 応 サイクルとして 94 x 5 min の 後 [98 x 10 sec 55 x 30 sec 68 x 2 min]のサイクルを 30 回 繰 り 返 した 使 用 したプライマーの 塩 基 配 列 Cry j 1-F1 遺 伝 子 増 幅 用 プライマー (430 bp) Cry j 1-F1 F : 5'- gat aat ccc atc gat agc tgc tg -3' Cry j 1-F1 R : 5'- agg ctc cac gcc gaa act ctc gt -3' 7

Cry j1-f2 遺 伝 子 増 幅 用 プライマー (380 bp) Cry j 1-F2 F : 5'- tgt agt act agt gtt ttg ggc aa -3' Cry j 1-F2 R : 5'- gca tag ata gtc cag gga tca t -3' Cry j 1-F3 遺 伝 子 増 幅 用 プライマー (365 bp) Cry j 1-F3 F : 5'- ccc agg gca cgt tat gga ctt gt -3' Cry j 1-F3 R : 5'- acg ctt aga gag aga gca tgt ca -3' シャッフル Cry j 2 遺 伝 子 増 幅 用 プライマー (470 bp) Cry j 2 F : 5'- gga atc tgg ctc caa ttc gca aag -3' Cry j 2 R : 5'- acc tca gcc cta gag ttt tcc ct -3' 内 生 ALS 遺 伝 子 増 幅 用 プライマー (450 bp) 2mALS F2 : 5'- ttc gcc tac ccg ggc ggc gcg tcc atg gag -3' mals RT R2 : 5'- cat gcc aag cac atc aaa cca g -3' 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 増 幅 用 プライマー (350 bp) 2mALS F2 : 5'- ttc gcc tac ccg ggc ggc gcg tcc atg gag -3' mals R : 5'- gca cac gat agt atg caa cac c -3' 8

(2) 結 果 ア サザンブロット 解 析 a123 T 2 [ 図 2] 10 kb 3 kb 1 kb T 2 : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 世 代 コシヒカリ a123 では 内 生 型 ALS 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えられるシグナル 1 本 が 検 出 された ( 図 2 実 線 矢 印 ) これに 対 して 遺 伝 子 組 換 えイネでは 内 生 型 ALS 遺 伝 子 のシグナルに 加 えて 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えら れるシグナル 2 本 が 検 出 された ( 図 2 点 線 矢 印 ) これらのことから 遺 伝 子 組 換 えイネに 移 入 された 核 酸 のコピー 数 は 2 であると 推 定 した 9

イ PCR 解 析 [ 図 3] A Cry j 1-F1 Cry j 1-F2 Cry j 1-F3 Cry j 2 M a123 T 2 T 3 T 4 a123 T 2 T 3 T 4 a123 T 2 T 3 T 4 a123 T 2 T 3 T 4 1.0 kb 0.5 kb 0.4 kb 0.3 kb 0.2 kb B イネ 内 生 型 ALS 遺 伝 子 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 0.7 kb 0.6 kb 0.5 kb 0.4 kb M a123 T 2 T 3 T 4 0.5 kb 0.4 kb 0.3 kb M a123 T 2 T 3 T 4 M : 分 子 量 マーカー T 2 : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 世 代 T 3 : 遺 伝 子 組 換 えイ ネT 3 世 代 T 4 : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 4 世 代 細 胞 内 に 移 入 した Cry j 1-F1 Cry j 1-F2 Cry j 1-F3 及 び シャッフル Cry j 2 各 々の 遺 伝 子 について 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 から T 4 全 ての 世 代 において 推 定 分 子 サイズと 一 致 する 増 幅 シグナルが 検 出 された( 図 3 A) また イネ 内 生 型 の ALS 遺 伝 子 を 増 幅 するプライマーを 用 いた PCR では 鋳 型 として コシ ヒカリ a123 及 び 遺 伝 子 組 換 えイネのどちらの DNA を 用 いた 場 合 でも 内 生 型 ALS 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えられるシグナルが 検 出 された( 図 3B) 一 方 イネ 内 生 型 ALS 遺 伝 子 と 区 別 して 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 を 増 幅 するプライマーを 用 い た PCR では a123 の DNA を 鋳 型 とした 場 合 に シグナルは 認 められないのに 対 して 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 T 3 T 4 の DNA を 鋳 型 とした 場 合 は 1 点 変 異 型 mals 遺 伝 子 に 由 来 すると 考 えられるシグナルが 検 出 された ( 図 3 B) これらのこと から 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 は 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 から T 4 全 ての 世 代 におい て ゲノム 上 に 安 定 して 存 在 すること 及 び 本 PCR 法 を 用 いて 感 度 良 く 10

且 つ 科 学 的 に 信 頼 性 の 高 い 方 法 で コシヒカリ a123 と 区 別 して 遺 伝 子 組 換 えイネを 検 出 及 び 識 別 することが 可 能 であることが 分 かった 11

別 添 5 細 胞 内 に 移 入 した 核 酸 による 形 質 発 現 の 安 定 性 と 特 性 (1) 方 法 イネ 種 子 玄 米 を 粉 末 状 に 破 砕 し 粉 末 20 mg あたり 0.7 ml の 蛋 白 質 抽 出 液 [50 mm Tris-HCl (ph 6.8) 8 M 尿 素 4 % (w/v) SDS 5 % (w/v) β-メルカプト エタノール 20 % (w/v) グリセロール] を 加 え 室 温 で 15 分 間 激 しく 混 合 し た この 混 合 液 を 25 10,000 x g で 10 分 間 遠 心 し 得 られた 上 清 を 全 蛋 白 質 画 分 とした このうち 約 20 μg の 蛋 白 質 試 料 を 12 %(w/v) SDS-PAGE によ り 分 離 した 後 蛋 白 質 用 PVDF メンブレンへ 転 写 した 発 現 産 物 を 検 出 するため の 一 次 抗 体 として 抗 Cry j 1 抗 体 ( 林 原 生 物 化 学 研 究 所 製 ) 抗 Cry j 2 抗 体 ( 林 原 生 物 化 学 研 究 所 製 ) 抗 グルテリン(Glu)A 抗 体 [J Agric Food Chem (2006) 54, 9901-9905] 抗 GluB 抗 体 [J Agric Food Chem (2006) 54, 9901-9905] 抗 GluC 抗 体 [J Agric Food Chem (2006) 54, 9901-9905]を 用 い 二 次 抗 体 として HRP で 標 識 された 抗 ウサギ IgG 抗 体 (プロメガ 製 )を 用 いた 12

(2) 結 果 [ 図 4] CBB 染 色 a123 T 2 T 3 T 4 T 4 T 4 T 4 T 4 抗 GluA 抗 体 a123 T 2 T 3 T 4 T 4 T 4 T 4 T 4 75 kd 50 kd 37 kd 75 kd 50 kd 37 kd 25 kd 20 kd 25 kd 20 kd 15 kd 15 kd 抗 Cry j 1 抗 体 a123 T 2 T 3 T 4 T 4 T 4 T 4 T 4 抗 GluB 抗 体 a123 T 2 T 3 T 4 T 4 T 4 T 4 T 4 75 kd 50 kd 37 kd 75 kd 50 kd 37 kd 25 kd 25 kd 20 kd 20 kd 15 kd 15 kd 抗 Cry j 2 抗 体 抗 GluC 抗 体 a123 T 2 T 3 T 4 T 4 T 4 T 4 T 4 a123 T 2 T 3 T 4 T 4 T 4 T 4 T 4 75 kd 75 kd 50 kd 50 kd 37 kd 37 kd 25 kd 25 kd 20 kd 20 kd 15 kd T 2 : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 世 代 T 3 : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 3 世 代 T 4 : 遺 伝 子 組 換 えイネ T 4 世 代 15 kd 抗 Cry j 1 抗 体 抗 Cry j 2 抗 体 抗 GluA 抗 体 抗 GluB 抗 体 及 び 抗 GluC 抗 体 のどの 抗 体 を 用 いた 場 合 でも 遺 伝 子 組 換 えイネ T 2 から T 4 全 ての 世 代 にお いて また 遺 伝 子 組 換 えイネ T 4 世 代 の 5 個 体 全 てにおいて コシヒカリ a123 では 認 められない 実 線 矢 印 で 示 した 発 現 産 物 由 来 と 考 えられるシグナルが 検 13