筋 筋 膜 性 疼 痛 症 候 群 と 分 子 整 合 栄 養 学 のセミナー ( 第 Ⅰ 部 ) 筋 筋 膜 性 疼 痛 症 候 群 と 分 子 整 合 栄 養 学 の 重 要 性 トリガーポイント 研 究 所 佐 藤 恒 士 2013.01.14 サンピアン 川 崎
現 代 痛 み 医 療 の 問 題 点 高 い 発 症 率 再 発 率 慢 性 化 率 人 生 の 質 の 低 下 と 経 済 的 負 担 筋 筋 膜 性 疼 痛 症 候 群 の 概 念 が 知 られていない 栄 養 素 の 過 不 足 の 影 響 が 軽 視 されている 新 陳 代 謝 及 び 内 分 泌 不 足 の 影 響 も 軽 視 されている
発 症 率 再 発 率 慢 性 化 率 が 高 い 18 歳 以 上 の15%は 慢 性 疼 痛 を 持 っている 慶 応 大 医 学 部 の 戸 山 芳 昭 教 授 らのグループが 実 施 したイン ターネット 調 査 で こんな 結 果 が 出 た 調 査 は 全 国 から 無 作 為 に 抽 出 した1 万 1507 人 を 対 象 に 実 施 その 結 果 全 体 の 15 4%が 筋 骨 格 系 の 慢 性 疼 痛 を 持 っており 特 に 働 き 盛 り の30~50 代 で 多 いことが 分 かった 痛 みの 部 位 は 腰 が6 5%と 最 も 多 く 55%の 頸 部 (けいぶ)と 肩 さらに26%の 膝 と 続 いている また 慢 性 疼 痛 を 持 っている 人 の42%が 何 らかの 治 療 を 求 めているが そのうち 医 療 機 関 を 受 診 してい る 人 は19%にすぎなかった
痛 みと 構 造 の 変 化 との 関 係 一 般 に 信 じられていること 構 造 ( 形 態 )の 変 化 椎 間 板 ヘルニア 脊 柱 管 狭 窄 症 軟 骨 のすり 減 り 痛 みの 発 現
構 造 的 アプローチから 機 能 的 アプローチへ 損 傷 不 快 な 刺 激 代 償 機 能 の 変 化 運 動 機 能 内 蔵 機 能 構 造 ( 形 態 )の 変 化 椎 間 板 ヘルニア 脊 柱 管 狭 窄 症 軟 骨 のすり 減 り 痛 みの 発 現
機 能 障 害 へのアプローチが 重 要 1, 臨 床 像 は 主 に 機 能 の 変 化 と 関 連 があり 構 造 的 な 病 理 との 関 連 は 少 ない 2, 機 能 の 変 化 は 顕 著 な 病 理 学 的 変 化 を 起 こすことがある 3,この 事 から 明 確 に 診 断 された 構 造 的 な 病 理 (ヘルニアなど)は 無 関 係 の 事 があり 得 る 4, 機 能 の 変 化 は 可 逆 的 なので 適 切 な 治 療 が 行 われれば 治 療 効 果 はすみや かである 5, 慢 性 疼 痛 はその 由 来 がなんであり 運 動 パターンに 変 化 をもたらし 機 能 障 害 の 原 因 となる 6, 機 能 というものは はっきり 形 の 決 まった 組 織 ではなく 遠 く 隔 たっている 組 織 間 の 相 関 関 係 や 相 互 作 用 を 意 味 する (Karel Lewit)
無 症 状 の 椎 間 板 異 常 ヘルニア 76% 正 常 24% 椎 間 板 変 性 85% 正 常 15% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 Volvo 賞 受 賞 論 文 (Boos N et al,spine,1995) %
腰 痛 がなくても 背 骨 や 骨 盤 の 異 常 はある 脊 椎 辷 り 症 腰 仙 移 行 椎 潜 在 性 二 分 脊 椎 椎 間 狭 小 変 形 性 脊 椎 症 脊 柱 側 彎 症 腰 椎 前 彎 過 剰 腰 椎 前 彎 減 少 骨 粗 鬆 症 腰 痛 患 者 (200 名 ) 1.5% 13.5% 3.0% 21.5% 20.0% 30.0% 1.0% 22.0% 1.0% 健 常 者 (200 名 ) 2.5% 9.5% 26.0% 31.0% 34.0% 45.5% 2.5% 22.0% 2.5% 椎 体 圧 迫 骨 折 0% 10.5% Fullenlove TM & Williams AJ : Radiology,1957
画 像 検 査 は 役 に 立 たない 5つの 異 なる 職 種 を 対 象 に 1 年 間 にわたって 腰 部 をMRI で 繰 り 返 し 撮 影 した 結 果 椎 間 板 異 常 と 腰 痛 や 職 種 との 関 連 性 はなく 調 査 期 間 中 に 腰 痛 を 発 症 した 者 のMRI 所 見 にも 変 化 なし (Savage RA et al,eur Spine J,1997) 672 件 の 体 系 的 レビューでは 画 像 所 見 と 腰 痛 との 間 に 関 連 性 は 認 められない (Boos N & Lander PH,Eur Spine J,1996)
神 経 が 圧 迫 されると 痛 む? 神 経 線 維 は 通 常,その 末 端 にある 受 容 器 から 信 号 を 伝 えるものであって,その 途 中 が 興 奮 を 起 こし たりするようなことはありません 熊 澤 孝 朗 著 痛 みを 知 る より 神 経 は 圧 迫 されると 麻 痺 を 起 こします
神 経 が 圧 迫 されると 痛 む? 痛 みを 受 け 取 る 場 所 = 侵 害 受 容 器 信 号 を 運 ぶ 役 割 = 神 経 信 号 の 意 味 を 感 じ 取 る 役 割 = 脳
トリガーポイントが 起 こす 様 々な 症 状 痛 み 凝 り しびれ 感 (ジンジンする ピリピリするなど) 感 覚 の 麻 痺 異 常 ( 聴 覚 触 覚 視 覚 など) 筋 力 低 下 関 節 の 可 動 域 制 限 自 律 神 経 系 の 乱 れ 内 分 泌 系 の 乱 れ 免 疫 系 への 影 響 ( 皮 膚 抵 抗 の 低 下 ) 自 己 受 容 性 の 乱 れ( 位 置 感 覚 の 乱 れ) 気 分 の 落 ち 込 み 感 情 の 乱 れ
不 定 愁 訴 ( 自 律 神 経 失 調 症 ) 疲 れやすい だるい 不 眠 食 欲 不 振 めまい 頭 痛 頭 が 重 い やる 気 が 出 ない いらいらする 目 が 疲 れる 目 が 開 かない ドライアイ 涙 目 耳 鳴 り 耳 が 詰 まった 感 じ 口 が 渇 く 味 覚 異 常 喉 が 痛 い 息 苦 しい 動 悸 血 圧 が 変 動 する 肩 首 がこる 腰 が 痛 む 関 節 が 痛 む 手 足 が 冷 える 手 足 がしびれる 頻 尿 尿 が 出 にくい 残 尿 感 下 痢 便 秘 胸 が 焼 ける お 腹 が 張 る 抑 うつ 不 安 感 神 経 質
不 定 愁 訴 を 引 き 起 こす 代 表 的 な 筋 めまい 胸 鎖 乳 突 筋 頭 痛 僧 帽 筋 胸 鎖 乳 突 筋 涙 目 胸 鎖 乳 突 筋 耳 鳴 り 咬 筋 胸 鎖 乳 突 筋 不 整 脈 左 の 大 胸 筋 頻 尿 下 腹 部 の 筋 胸 が 焼 ける お 腹 が 張 る 上 腹 部 の 筋 抑 うつ 不 安 感 神 経 質 項 筋 斜 角 筋
痛 みは 恒 常 性 を 乱 す 痛 み 不 快 な 感 情 視 床 下 部 大 脳 辺 縁 系 脳 幹 網 様 体 自 律 神 経 の 異 常 消 化 管 の 機 能 障 害 心 臓 血 管 系 機 能 障 害 精 神 症 状 うつ 気 分 やる 気 が 出 ない イライラする 不 眠 入 眠 障 害 中 途 覚 醒
痛 みの 悪 循 環 大 脳 辺 縁 系 心 の 痛 み ストレス うつ 状 態 うつ 病 細 胞 老 化 寿 命 短 縮 痛 みストレス 交 感 神 経 活 動 亢 進 血 管 収 縮 細 胞 の 虚 血 酸 化 ストレス 過 酸 化 物 質 生 成 ミトコンドリアと 核 の 遺 伝 子 損 傷 不 眠 血 圧 上 昇 脈 拍 増 加 動 脈 硬 化 筋 肉 硬 直 皮 下 浮 腫 皮 膚 乾 燥 細 胞 の 異 形 化 (ガンの 発 症 )
トリガーポイントと と 関 連 痛 トリガー=ひきがね 痛 い! 障 害 部 位 と 痛 みを 感 じる 所 が 異 なる 現 象 = 関 連 痛
トリガーポイントの 成 り 立 ち ケガ 精 神 的 打 撃 過 負 荷 発 痛 物 質 筋 拘 縮 筋 線 維 損 傷 治 癒 力 阻 害 因 子 血 流 減 少 老 廃 物 蓄 積
治 癒 力 阻 害 因 子 の 重 要 性 永 続 化 要 因 を 矯 正 することが 重 要 であることは 歩 道 の 穴 につまづいて 下 腿 の 骨 を 折 った 男 についての 逸 話 によって 示 される その 男 は 治 療 を 受 けて 下 腿 の 骨 は 治 癒 したが 2ヶ 月 後 同 じ 穴 につまづ いて 再 び 下 腿 を 骨 折 した 誰 もその 穴 を 埋 めていなかった もしわれわれが 穴 を 埋 める 事 なくすなわち 多 くの 永 続 化 要 因 を 矯 正 す ることなく 筋 膜 痛 症 候 群 を 治 療 すると 患 者 は 治 療 と 再 発 の 果 てしない 悪 循 環 を 運 命 づけられる 何 ヶ 月 も または 何 年 間 にもわたって 筋 膜 痛 に 苦 しんだ 患 者 に 対 して わ れわれはほとんどの 時 間 を 穴 を 埋 める 事 に 費 やす 必 要 があると 考 えてい る (Travell&Saimons)
治 癒 力 阻 害 因 子 構 造 的 要 因 : 下 肢 長 不 等 短 い 上 腕 半 側 小 骨 盤 モートン 足 構 造 栄 養 素 不 足 :ビタミンミネラル 不 足 新 陳 代 謝 及 び 内 分 泌 不 足 : 低 血 糖 症 甲 状 腺 機 能 低 下 痛 風 体 質 心 理 的 要 因 : 不 安 心 配 人 間 関 係 のトラブル 活 性 化 要 因 : 労 働 趣 味 スポーツ 癖 姿
構 造 的 要 因 持 続 的 な 筋 筋 膜 性 疼 痛 症 候 群 を 持 つ 患 者 のほとん どにおいて 物 理 的 ストレスがトリガーポイントを 持 続 させている そのような 物 理 的 なストレスの 一 般 的 な 原 因 は 骨 格 の 非 対 称 と 不 均 衡 である 1 下 肢 長 不 等 2 半 側 小 骨 盤 3 長 い 第 二 中 足 骨 (モートン 足 ) 4 短 い 上 腕
下 肢 長 不 等 のチェック
半 側 小 骨 盤 の 矯 正 小 骨 盤
モートン 足 (ギリシャ 足 )の 矯 正 モートン 足 の 患 者 は 腰 部 大 腿 部 膝 部 下 腿 部 及 び 足 背 部 にしびれやチクチクする 感 じを 伴 う 事 があり この 足 の 患 者 は 例 外 なく 足 根 が 虚 弱 で 足 関 節 を 捻 ったりくじいたり したという 経 験 を 持 つ 第 二 中 足 骨 に 重 心 がかかる 為 あ たかもナイフの 刃 の 上 にある ように 足 が 左 右 に 揺 れる これを 代 償 する 為 にほとんど の 人 はその 歩 行 姿 勢 が 変 化 し 中 臀 筋 長 腓 骨 筋 などのトリ ガーポイントを 活 性 化 させる
栄 養 素 の 過 不 足 栄 養 不 足 はしばしば 重 大 な 永 続 的 要 因 となる 筋 膜 治 療 にによって 一 時 的 な 回 復 しか 得 られない 時 は ビタミンB1,B6,B12,および 葉 酸 の 不 足 が 原 因 と なっていることがある ビタミンCの 不 足 は 運 動 後 の 硬 直 の 原 因 となり 喫 煙 者 ではビタミンのレベルが 低 いのが 通 常 である 適 切 なCa K Fe 及 び 何 種 類 かの 微 量 ミネラルもま た 筋 肉 が 正 常 に 機 能 する 為 に 不 可 欠 である
新 陳 代 謝 および 内 分 泌 不 足 低 血 糖 症 甲 状 腺 機 能 低 下 高 尿 酸 血 症 など 新 陳 代 謝 及 び 内 分 泌 不 足 はトリガーポイント を 永 続 化 させる 筋 肉 の 新 陳 代 謝 を 妨 げているものが 貧 血 ま たは 酸 素 圧 低 下 を 含 むいずれであっても 明 らかにトリガーポイントを 永 続 化 させる
溝 口 徹 先 生 プロフィール 新 宿 溝 口 クリニック 院 長 ( 栄 養 療 法 専 門 ) 辻 堂 クリニック 副 院 長 ( 一 般 診 療 施 設 ) 栄 養 解 析 医 栄 養 解 析 レポート 監 修 福 島 県 立 医 科 大 学 卒 業 横 浜 市 立 大 学 医 学 部 付 属 病 院 国 立 循 環 器 病 センター 勤 務 を 経 て 神 奈 川 県 藤 沢 市 に 溝 口 クリニック( 現 辻 堂 クリニック)を 開 設 痛 みを 専 門 に 扱 うペインクリニックを 中 心 に 広 く 内 科 系 疾 患 の 診 療 にも 従 事 2000 年 から 一 般 診 療 に 分 子 栄 養 学 的 アプローチを 応 用 し 始 め 治 療 が 困 難 な 疾 患 にたいする 栄 養 療 法 を 実 践 し 多 くの 改 善 症 例 を 持 つ 2003 年 日 本 初 の 栄 養 療 法 専 門 クリニック 新 宿 溝 口 クリニック を 開 設 毎 日 の 診 療 とともに 患 者 や 医 師 むけの 講 演 活 動 を 行 っている
溝 口 徹 先 生 の 著 書 図 解 でわかる 最 新 栄 養 医 学 うつ は 食 べ 物 が 原 因 だった! 子 どもの 困 った は 食 事 でよくなる うつ は 食 べ 物 が 原 因 だった! 脳 から うつ が 消 える 食 事 脳 の 栄 養 不 足 が 老 化 を 早 める! 診 たて 違 いの 心 の 病 実 は 栄 養 欠 損 だった! 脳 の 栄 養 不 足 が 老 化 を 早 める! 医 師 が 選 択 した 驚 異 の 栄 養 療 法 私 に 還 る 処 方 箋 こころと 体 をつなぐ 栄 養 の 魅 力 薬 がいらない 体 になる 食 べ 方 など
加 茂 淳 先 生 プロフィール 日 本 整 形 外 科 学 会 専 門 医 日 本 リウマチ 学 会 専 門 医 日 本 心 療 内 科 学 会 認 定 登 録 医 筋 筋 膜 性 疼 痛 症 候 群 (MPS) 研 究 会 名 誉 会 長 トリガーポイント 研 究 所 名 誉 顧 問 金 沢 大 学 医 学 部 卒 業 腰 痛 の 原 因 は 神 経 が 圧 迫 されることや 脊 椎 の 構 造 異 常 などとされ ていることに 疑 問 を 抱 き 真 因 は 筋 肉 の 痙 攣 ではないかと 考 え それ に 基 づく 治 療 法 で 多 くの 腰 痛 患 者 を 救 済 してきた ホームページは 腰 痛 など 筋 骨 格 系 の 痛 みを 抱 える 人 々の 駆 け 込 み 寺 的 存 在 となって いる (wikipedia)
加 茂 淳 先 生 の 著 書 や 記 事 日 経 premie iliholi iliholi 脊 柱 管 狭 窄 症 椎 間 板 ヘルニアを 自 宅 で 治 す 本 脊 柱 管 狭 窄 症 に 勝 つ わかさ 夢 21 健 康 安 心 はつらつ 元 気 など