星薬科大学報第68号 平成20年9月 星一先生ゆかりの話 昭和25年度卒 旧制8回 栗 原 忠 聖 当時 父の仕事関連などもあって 医師になりたい と思い 中学4年の時 医科大や医学部を受験しまし たが 合格できませんでした 中学五年一学期に入っ て 医学部を有する私立総合大学の他学部予科に 補 欠募集で合格し入学しました その大学の医学部に転 部するつもりでした しかし 父が病気になり 医学部への転部費用や学 費その他経済的なことを考えると とても医学部に進 学することは無理と考えるに至りました そこで 医 療関連で 薬学が近い領域で学習期間も短いので 薬 学へ進路を変更しようと考えたのです 本稿は平成20年1月18日 金 青山霊園にて開催され た 星一先生墓前祭 で話させていただいた 星一先生 働きながら卒業できるところと聞いて ゆかりの話 の内容に 関連事項を追記しまとめたも 働きながら卒業できるとPRしていた医学部が群 のです 馬 に で き る と か 薬 学 で は 既 に そ の 体 制 を と っ て いると当校がPRしていたのです 所謂 SSC Self はじめに Supporting Collegeです そこで 下宿 通学等種々 ただ今御紹介いただきました 専門学校第8回 昭和 状況を勘案して 医学関連の薬学を選ぼうと考えた次 25年度 1950年度 卒の栗原忠聖で御座います 本日 第です 当時は 薬学の大学は 東大 京大で 薬学は 星先生の御墓前にお招きいただき 星先生にお礼を申 薬学専門学校でした 勿論 受験資格は 中学五年卒 し上げ 関連あることをお話させていただく機会を与 です えていただき 光栄でございます 御配慮いただいた 中嶋学長 河村先輩はじめ大学関係の皆様に 厚くお 皆さんは それなら受けたらと思うでしょう 礼申し上げます しかし ここで 又難問があるのです 五年生一学 期に補欠募集で入学した大学学部予科一年生の学生で 星先生にお目にかかって したので 専門学校を受験する為には 予科一年修了 丁度 60年前 昭和23年 星先生に 初めてお目に 見込みの証明書の提出が必要です しかし その理由 かかることが叶い 当校を受験することが出来たので だったら 証明書の発行は難しく留年になるかもしれ す きっと このような経験をして 入学した学生は ないといわれました 大学予科一年修了予定の証明書 いないでしょう このことが 私にとって 薬学に進 がないと 中学五年卒と同等にならないので 薬学専 み 今日も活動させていただいている出発点です 門学校の受験が出来ません 何故お目にかかったのか お目にかかれたのか 星先生への紹介状をもって それでは 何故 星先生にお会いしたのか お会い 伯父にこの様な話をしていたら 星先生に面識が できたのか 何故その様なことをしたのか 多少 当 あるので 紹介状を書いてやるから 星先生にお会い 時の背景を申し上げないとお判りにならないと思いま して じかに御相談してみたらどうかといわれたので す す ただし 条件は 誰の手助けも受けずに 全部自分 私達の時代は 所謂 旧制大学 高等専門学校制の ひとりで手配し 星先生に直接お会いしてお願いする 最後の時代に当たっていました 中学は五年制で 高 ことでした ですから 勇気をだして星製薬の秘書室 等学校や大学各部予科は 四年生からも受験でき 五 に電話して 紹介状を持参するので星先生にお目にか 年生になっても受験できるシステムでした ただし かりたい旨お伝えして 数日後の空襲で焼けたビル 今 高等専門学校は五年卒のみ受験できるのです のTOCの前身 の星製薬 社長室でお目にかかりまし 13
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