第 6 回 家 畜 衛 生 委 員 会 の 会 議 概 要 ( 畜 産 家 畜 衛 生 部 会 常 設 委 員 会 ) Ⅰ 日 時 平 成 20 年 3 月 3 日 ( 月 ) 13:30~17:00 Ⅱ 場 所 日 本 獣 医 師 会 会 議 室 Ⅲ 出 席 者 委 員 委 員 長 戸 谷 孝 治 日 本 獣 医 師 会 理 事 副 委 員 長 丸 山 崇 全 国 家 畜 衛 生 職 員 会 顧 問 ( 株 式 会 社 中 部 衛 生 検 査 センター 副 所 長 ) 市 場 強 広 島 県 獣 医 師 会 理 事 大 久 保 忠 宜 東 京 都 獣 医 師 会 理 事 大 園 正 陽 鹿 児 島 県 獣 医 師 会 理 事 ( 鹿 児 島 県 家 畜 畜 産 物 衛 生 指 導 協 会 専 務 理 事 ) 高 橋 勝 一 宮 城 県 獣 医 師 会 事 務 局 長 武 隈 俊 和 北 海 道 獣 医 師 会 理 事 ( 北 海 道 石 狩 家 畜 保 健 衛 生 所 長 ) 丹 波 義 彰 神 奈 川 県 獣 医 師 会 ( 神 奈 川 県 足 柄 家 畜 保 健 衛 生 所 長 ) 新 田 正 憲 富 山 県 獣 医 師 会 ( 富 山 県 東 部 家 畜 保 健 衛 生 所 長 ) 函 城 悦 司 兵 庫 県 獣 医 師 会 ( 兵 庫 県 立 農 林 水 産 技 術 総 合 センター 淡 路 農 業 技 術 センター 所 長 ) 森 川 政 道 愛 媛 県 獣 医 師 会 ( 愛 媛 県 八 幡 浜 家 畜 保 健 衛 生 所 防 疫 課 長 ) 農 林 水 産 省 小 原 健 児 ( 消 費 安 全 局 動 物 衛 生 課 課 長 補 佐 ) 本 会 山 根 義 久 ( 会 長 ) 大 森 伸 男 ( 専 務 理 事 )ほか Ⅳ 議 事 1 報 告 事 項 第 5 回 家 畜 衛 生 委 員 会 の 協 議 結 果 2 説 明 事 項 ( 農 林 水 産 省 ) 最 近 における 家 畜 衛 生 をめぐる 事 情 地 域 における 家 畜 保 健 衛 生 業 務 推 進 の 方 向 3 協 議 検 討 事 項 (1) 家 畜 衛 生 委 員 会 検 討 テーマのうち 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 取 り 組 みの 現 状 と 課 題 についての 各 委 員 提 出 意 見 の 協 議 取 りまとめ (2) 次 回 委 員 会 における 検 討 について( 協 議 検 討 の 方 向 ) Ⅴ 会 議 概 要 開 会 に 当 たり 山 根 会 長 から 次 の 趣 旨 の 挨 拶 があった 1
(1) 最 近 輸 入 穀 物 価 格 の 急 騰 に 伴 い 家 畜 飼 料 等 も 高 騰 している 欧 米 諸 国 の 穀 物 自 給 率 が 平 均 100%であるのに 対 し 我 が 国 は 3 割 に 満 たないような 状 況 であり 今 後 の 安 定 した 畜 産 物 の 生 産 を 危 惧 せずにいられない (2) その 一 方 で 家 畜 人 工 授 精 優 良 技 術 発 表 全 国 大 会 や 家 畜 診 療 等 技 術 全 国 研 究 集 会 等 での 優 秀 な 発 表 を 聞 くに 及 び 多 くの 関 係 者 が 日 々 大 変 な 努 力 を 傾 注 していることを 改 めて 認 識 するとともに 我 が 国 の 畜 産 に 希 望 を 感 じる (3) 家 畜 衛 生 については 生 産 物 の 衛 生 のみならず 食 の 安 全 安 心 から 人 と 動 物 の 共 通 感 染 症 まで 幅 広 い 対 応 を 求 められており 特 に 我 が 国 の 畜 産 物 の 生 産 流 通 の 安 全 確 保 のために 本 委 員 会 は 重 要 な 使 命 を 担 うことから 実 りある 議 論 を 依 頼 したい 1 報 告 事 項 第 5 回 家 畜 衛 生 委 員 会 の 協 議 結 果 事 務 局 から 第 5 回 委 員 会 の 会 議 概 要 として 1 副 委 員 長 に 丸 山 委 員 が 選 任 されたこ と 2 農 林 水 産 省 担 当 官 から 福 島 県 でのブルセラ 病 及 び 神 奈 川 県 でのヨーネ 病 の 疑 似 患 畜 について 説 明 がされたこと 3 次 回 の 委 員 会 では 各 委 員 から 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 についての 現 状 と 課 題 及 び 対 応 の 方 向 について 意 見 を 提 出 いただいた 上 で 開 催 することとした 旨 等 が 報 告 された 2 説 明 事 項 ( 農 林 水 産 省 ) 最 近 における 家 畜 衛 生 をめぐる 事 情 地 域 における 家 畜 保 健 衛 生 業 務 推 進 の 方 向 (1) 農 林 水 産 省 消 費 安 全 局 動 物 衛 生 課 の 小 原 課 長 補 佐 から 最 近 における 家 畜 衛 生 を めぐる 事 情 特 に 地 域 における 家 畜 保 健 衛 生 業 務 推 進 の 方 向 として 資 料 をもとに 次 の 内 容 について 説 明 が 行 われた ア 家 畜 伝 染 に 対 する 国 内 防 疫 の 取 組 み 家 畜 伝 染 病 予 防 法 に 基 づく 飼 養 衛 生 管 理 基 準 の 設 定 家 畜 伝 染 病 予 防 法 に 基 づく 特 定 家 畜 伝 染 病 防 疫 指 針 の 作 成 高 病 原 性 鳥 インフルエンザ( 平 成 19 年 )の 発 生 とその 対 応 高 病 原 性 鳥 インフルエンザに 関 する 防 疫 演 習 等 実 施 成 績 イ HACCPを 活 用 した 飼 養 衛 生 管 理 の 仕 組 み 農 場 段 階 におけるHACCP 方 式 を 活 用 した 衛 生 管 理 の 推 進 法 令 制 度 と 認 証 基 準 農 場 指 導 員 の 養 成 ウ 養 豚 衛 生 の 取 組 み 養 豚 農 場 における 衛 生 対 策 の 推 進 方 向 3 協 議 検 討 事 項 (1) 家 畜 衛 生 委 員 会 検 討 テーマのうち 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 取 り 組 みの 現 状 と 課 題 についての 各 委 員 提 出 意 見 の 協 議 取 りまとめ 大 森 専 務 理 事 から 本 委 員 会 の 開 催 に 先 立 ち 委 員 会 の 検 討 課 題 にも 関 連 する 内 2
容 として 広 島 県 家 畜 畜 産 物 衛 生 指 導 協 会 の 瀧 口 会 長 から 家 畜 衛 生 の 基 本 的 な 考 え 方 として 1 行 政 組 織 の 強 化 2 自 衛 防 疫 組 織 の 強 化 及 び3 家 畜 診 療 体 制 の 拡 充 強 化 の 必 要 性 等 について 意 見 提 起 があったことが 報 告 された 続 いて 事 務 局 から 各 委 員 提 出 の 意 見 集 約 について さらに 戸 谷 委 員 長 から 民 間 家 畜 防 疫 員 の 現 状 等 について 資 料 に 基 づき 説 明 された 後 次 のとおり 意 見 交 換 がな された ア 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 取 り 組 みの 現 状 と 課 題 a 地 域 により 畜 産 物 の 生 産 量 飼 養 形 態 診 療 体 制 ( 共 済 の 診 療 事 業 ) 自 衛 防 疫 の 対 応 はそれぞれ 異 なっているが 生 産 者 地 域 住 民 消 費 者 を 守 るための 基 幹 的 役 割 を 担 っているのは 家 畜 保 健 衛 生 所 であり それらの 業 務 の 遂 行 は 日 本 の 畜 産 を 守 ることである b 愛 媛 県 では 家 保 職 員 が 4 名 退 職 するが 採 用 は1 名 である また 待 遇 改 善 策 としては 平 成 20 年 度 から 初 任 給 調 整 手 当 てが 10 年 間 の 期 限 付 きで 支 給 されるこ ととなったが 昨 年 より 毎 月 の 特 殊 勤 務 手 当 てがなくなり 管 理 職 以 外 は 日 額 で の 手 当 てが 支 給 されることとなった さらに 機 構 改 革 により 家 畜 病 性 鑑 定 室 は 人 数 を 増 員 して 家 畜 病 性 鑑 定 所 となるが 家 保 は 5 カ 所 のうち 2 カ 所 が 支 所 と なり 2 名 が 課 長 級 から 課 長 補 佐 級 待 遇 となる なお ネットワークについては 共 済 家 畜 診 療 所 と 家 保 は 病 性 鑑 定 等 での 連 携 は 取 れており 開 業 獣 医 師 も 検 査 依 頼 に 訪 れる 等 緊 密 な 関 係 にある c 富 山 県 では 全 市 町 村 獣 医 師 会 人 工 授 精 師 協 会 農 協 が 参 画 して 家 畜 衛 生 推 進 協 議 会 を 設 置 しており 設 立 当 初 の 親 睦 団 体 的 な 組 織 から 現 在 年 3 回 鳥 インフルエンザ 防 疫 演 習 を 実 施 したり 市 町 村 での 防 疫 マニュアル 作 成 を 依 頼 する 等 充 実 した 活 動 を 行 うようになった 市 町 村 からは 畜 産 公 衆 衛 生 部 門 の 担 当 が 出 席 するが 担 当 者 は 事 務 職 で 2 3 年 で 移 動 する 等 市 町 村 で 温 度 差 がある 一 方 獣 医 師 会 は 様 々な 分 野 を 網 羅 しており 県 では 課 題 対 応 等 の 方 向 性 を 示 してもらうことを 期 待 している なお 自 衛 防 疫 については これまで 市 町 村 と 衛 指 協 が 中 心 になりワクチン 接 種 等 を 実 施 していたが 農 家 の 減 少 で 地 域 での 関 係 が 希 薄 になっており 今 後 さらに 協 議 会 での 対 応 を 推 進 することとしている d 北 海 道 では 家 畜 保 健 衛 生 所 の 獣 医 師 職 員 はもとより 開 業 共 済 獣 医 師 自 衛 防 疫 組 織 の 人 員 もすべて 獣 医 師 会 の 会 員 であり ネットワークという 観 点 では 相 互 に 連 携 が 取 れていると 言 える しかし 獣 医 師 職 員 については 家 畜 衛 生 及 び 食 品 衛 生 分 野 で 50 名 の 欠 員 が 出 ており 今 後 獣 医 師 の 確 保 状 況 等 により 業 務 対 応 や ネットワーク 構 築 に 影 響 があることが 懸 念 されている そこで 家 畜 防 疫 病 性 鑑 定 に 基 づく 疾 病 診 断 等 は 行 政 が 実 施 するが 生 産 者 や 消 費 者 への 対 応 農 家 の 指 導 等 は 家 保 OB 獣 医 師 職 員 の 活 用 を 考 慮 すべきであり これをネットワークに 組 み 込 むとともに 一 方 で 新 規 産 業 動 物 獣 医 師 の 確 保 のため 待 遇 改 善 を 推 進 する 必 要 があ る e 東 京 都 では 養 豚 協 議 会 や 養 鶏 協 議 会 が 解 散 し JA の 獣 医 師 1 名 と 共 済 獣 医 師 2 名 という 状 況 である また 動 物 薬 事 関 係 を 担 当 する 農 林 水 産 部 食 料 安 全 室 に 3 名 の 獣 医 師 が 勤 務 しているが 獣 医 師 会 を 指 導 監 督 する 立 場 にあるため 現 職 にあ 3
る 時 は 獣 医 師 会 を 退 会 してしまう なお 東 京 とは これまで 定 年 再 雇 用 制 度 は 職 員 定 数 外 であったが 再 任 用 制 度 への 移 行 に 伴 い 職 員 定 数 内 となり 獣 医 師 会 の 会 員 がさらに 減 少 傾 向 にあるため 獣 医 師 会 では 休 会 制 度 を 検 討 している ネットワ ークについては 家 保 の 指 導 で 獣 医 師 会 が 自 主 的 に 活 動 しているが 市 町 村 には 畜 産 関 係 獣 医 職 がなく 担 当 が 2 3 年 で 移 動 するといった 状 況 で 連 携 も 取 れていない が 家 保 が 中 心 に 活 動 すればネットワークは 円 滑 に 機 能 すると 思 われる f 鹿 児 島 県 では 家 保 を 中 心 に 地 区 自 衛 防 疫 推 進 協 議 会 が 設 置 され その 下 部 組 織 として 市 町 村 職 員 の 他 共 済 開 業 農 家 が 参 画 する 市 町 村 自 衛 防 疫 推 進 協 議 会 と 委 託 契 約 を 結 び 自 衛 防 疫 のネットワーク 体 制 を 構 築 しているが やはり 緊 急 時 には OB 獣 医 師 職 員 を 活 用 した 組 織 体 制 が 必 要 である g 宮 城 県 では 過 去 においては 6 カ 所 の 家 保 に 獣 医 師 会 の 支 部 と 衛 指 協 があり 月 1 回 程 度 家 保 単 位 で 連 絡 会 議 事 業 推 進 会 議 を 実 施 する 等 連 携 が 取 れていた が 家 保 の 整 備 統 合 により 獣 医 師 会 が 分 離 するとともに 衛 指 協 も 解 散 して 連 携 しずらい 状 況 となった イ 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 推 進 のためのネットワーク 体 制 の 構 築 a これまで 家 保 と 農 家 の 関 係 が 緊 密 であったため 情 報 交 換 が 容 易 にできる 状 況 に あったが 現 在 は 情 報 の 共 有 が 困 難 である 一 方 では 高 度 な 飼 養 技 術 衛 生 管 理 等 の 指 導 が 求 められており 地 域 におけるネットワークの 構 築 が 必 要 と 考 えられ る しかし 家 保 の 職 員 が 不 足 し 補 充 する 採 用 者 もなく 開 業 や 共 済 獣 医 師 も 高 齢 化 する 等 家 畜 防 疫 体 制 を 構 築 するには 大 変 困 難 な 状 況 となっている b ネットワークの 議 論 の 方 向 としては まず 生 産 者 や 消 費 者 からの 要 求 が 高 度 化 しているということ そして 家 畜 衛 生 業 務 を 考 えた 場 合 単 に 員 数 の 問 題 では なく 専 門 知 識 と 経 験 を 要 する 者 が 求 められている このため 疾 病 の 発 生 予 防 や まん 延 防 止 等 の 業 務 については 獣 医 師 の 資 格 だけはでなく 家 畜 防 疫 員 の 身 分 が 必 要 とされる 点 も 考 慮 する 必 要 がある さらに 高 病 原 性 鳥 インフルエンザが 発 生 した 際 には 国 動 物 衛 生 研 究 所 近 隣 県 公 衆 衛 生 分 野 等 から 獣 医 師 を 動 員 しても 足 らず 地 元 の 民 間 獣 医 師 等 の 協 力 を 求 めたことも 踏 まえる 必 要 がある c 家 畜 衛 生 関 係 の 勤 務 獣 医 師 職 員 の 不 足 や 採 用 難 に 獣 医 師 会 がどのように 取 組 む のか さらに 公 益 法 人 改 革 に 際 し 公 益 認 定 を 受 けるための 公 益 目 的 事 業 を 推 進 する 上 で 地 域 ネットワークに 獣 医 師 会 がどのような 役 割 を 果 たせるのか この 2 点 を 念 頭 に 議 論 する 必 要 がある d 地 域 防 疫 対 策 は 家 保 が 中 心 に 対 応 するが 近 年 の 人 員 予 算 不 足 等 により 緊 急 対 応 迅 速 な 情 報 収 集 が 困 難 な 現 状 を 踏 まえ 獣 医 師 会 がどのような 支 援 体 制 を 構 築 するか 議 論 する 必 要 がある 大 分 県 での GPS マップ 事 業 は 県 が 一 元 的 に 実 施 する 必 要 があり 産 業 動 物 獣 医 師 不 足 の 改 善 については 処 遇 の 見 直 し 教 育 現 場 の 整 備 充 実 等 大 変 な 時 間 を 要 することから 家 保 OB 職 員 等 の 活 用 が 近 道 である が まず 統 一 的 な 研 修 等 で 人 材 養 成 できる 組 織 体 制 作 りが 必 要 である なお ネッ トワークについては 獣 医 師 会 が 畜 産 物 等 の 情 報 を 一 元 化 して 相 互 に 共 有 できる 体 制 の 確 立 に 取 組 むべきである e 神 奈 川 県 では 市 町 村 の 段 階 で 災 害 の 際 に 食 肉 検 査 センターの 自 家 発 電 機 を 利 4
用 した 電 気 の 供 給 や 食 料 保 存 のため 冷 蔵 庫 の 貸 与 等 を 取 り 決 めているが 鳥 インフ ルエンザ 発 生 時 の 小 動 物 開 業 獣 医 師 による 愛 玩 鳥 等 の 相 談 窓 口 としての 対 応 等 に ついても 行 政 と 県 獣 医 師 会 等 が 地 域 の 防 疫 対 策 協 定 を 締 結 して 対 応 すると 良 い f 家 保 の 獣 医 師 は 減 員 しており 獣 医 師 でなくとも 専 門 知 識 を 有 する 県 職 員 であれ ば 防 疫 員 となりうる 状 況 であるためか 多 くの 都 道 府 県 が 民 間 獣 医 師 を 家 畜 防 疫 員 に 任 命 していない 緊 急 時 にはやはり 専 門 知 識 や 経 験 を 有 する 獣 医 師 が 不 可 欠 であ り やはり 獣 医 師 が 知 事 の 権 限 を 有 し 県 職 員 の 身 分 を 担 保 する 家 畜 防 疫 員 となる よう 獣 医 師 会 で 働 きかけるとともに 獣 医 師 会 が 防 疫 員 派 遣 等 の 役 割 を 果 たすこと も 検 討 する 必 要 がある g 地 域 の 事 情 にもよるが 家 畜 防 疫 員 を 民 間 の 嘱 託 獣 医 師 で 補 うことになると 獣 医 師 職 員 の 職 務 が 奪 われ 民 間 の 嘱 託 を 低 賃 金 で 雇 用 するような 方 向 に 進 むこ とが 懸 念 される h 家 畜 防 疫 員 については 県 が 獣 医 師 を 任 命 するのが 最 良 だが 地 域 により 任 命 せずともマニュアルで 対 応 を 依 頼 したり 任 命 したくても 人 材 が 不 足 している 等 様 々な 状 況 があり これを 一 律 とすることは 困 難 である また 任 命 していても 緊 急 時 に 獣 医 師 が 不 足 するケースも 想 定 され ネットワークは 地 域 に 限 定 するこ となく 範 囲 を 拡 大 できるよう 柔 軟 な 組 織 とすることが 望 ましい i 富 山 県 では 現 状 で 民 間 の 防 疫 員 に 任 命 できるのは 家 保 の OB 獣 医 師 職 員 と 共 済 の 若 い 獣 医 師 数 名 程 度 である 過 去 に OB に 話 をした 際 高 齢 者 は 難 しいとい う 見 解 であった そこで 65 歳 以 下 の OB を 対 象 とする 方 向 を 模 索 したが 若 い 職 員 は 獣 医 師 が 不 足 するなら OB より 他 県 の 獣 医 師 職 員 の 派 遣 を 依 頼 すべきとの 意 見 であり このような 理 想 と 現 実 のギャップも 考 慮 すべきである j 県 が 緊 急 時 に 獣 医 師 職 員 が 不 足 すると 認 識 しているなら OB 獣 医 師 職 員 を 活 用 する 研 修 等 は 県 が 企 画 し 家 畜 防 疫 員 に 任 命 できるような 人 材 育 成 の 事 業 を 獣 医 師 会 に 依 頼 すべきである k 地 域 ネットワークの 重 要 性 をまず 関 係 者 が 理 解 し その 中 で 獣 医 師 会 獣 医 師 がどのような 役 割 を 担 うべきか さらに システムはどのような 仕 組 みとするの か 検 討 する 必 要 がある l 獣 医 師 会 として 取 り 組 むためには しっかりとした 事 務 局 執 行 体 制 が 必 要 であ り 財 源 確 保 も 考 慮 する 必 要 がある そのため 獣 医 師 会 が 狂 犬 病 予 防 注 射 のよ うな 公 益 的 な 事 業 への 取 り 組 みを 模 索 すべきである m 緊 急 時 での 対 応 なら 公 益 法 人 の 責 務 となり 得 るのではないか 獣 医 師 会 で 指 定 した 獣 医 師 を 派 遣 するような 取 組 み 等 も 考 えられ 緊 急 課 題 として 恒 常 的 に 獣 医 師 が 必 要 な 形 とし 経 費 については 生 産 者 団 体 等 の 受 益 者 負 担 とするのでなく 行 政 から 支 出 するのが 望 ましい ウ その 他 a 鹿 児 島 県 では 家 保 職 員 の 待 遇 改 善 の 取 組 みとして 行 政 では 獣 医 職 について 特 別 職 との 認 識 が 低 いため 獣 医 師 会 が 家 保 職 員 獣 医 師 の 職 務 等 を 理 解 するよう 農 政 部 長 に 要 請 するとともに 3 月 の 県 議 会 で 議 員 から 質 問 を 依 頼 したところで 5
ある b 現 在 の 社 会 情 勢 財 政 状 況 等 から すぐに 待 遇 が 改 善 されるとは 思 えないが 家 畜 衛 生 獣 医 師 職 員 の 評 価 処 遇 のあり 方 は 保 持 しておくべきである 他 の 職 種 と 業 務 を 取 り 合 う 等 厳 しい 状 況 の 中 理 想 は 掲 げながら 今 出 来 ること 例 えば 地 方 獣 医 師 会 が 積 極 的 に 要 請 活 動 を 行 う 必 要 がある (2) 次 回 委 員 会 における 検 討 について( 協 議 検 討 の 方 向 ) 戸 谷 委 員 長 から 次 回 委 員 会 については これまでの 意 見 交 換 委 員 提 出 の 意 見 を 踏 まえ 報 告 書 の 取 りまとめ 作 業 を 進 めることとされ 家 畜 衛 生 委 員 会 協 議 テー マに 係 る 協 議 事 項 の 各 項 目 について 次 の 各 委 員 に 報 告 書 の 執 筆 を 依 頼 すること とし 担 当 の 委 員 に 次 回 委 員 会 までに 報 告 書 の 素 案 を 提 出 いただくこととされた 1 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 取 組 みの 現 状 ( 大 園 委 員 ) 2 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 の 課 題 ( 武 隈 委 員 ) 3 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 推 進 のためのネットワーク 体 制 の 構 築 ( 丹 波 委 員 ) 4 地 域 における 家 畜 防 疫 対 策 の 今 後 のあり 方 ( 丸 山 副 委 員 長 ) 4 まとめ 戸 谷 委 員 長 から 報 告 書 の 執 筆 担 当 委 員 は これまでの 意 見 交 換 等 を 踏 まえ 5 月 初 旬 頃 までに 報 告 書 の 原 案 を 事 務 局 に 提 出 することとし これを 委 員 長 と 副 委 員 長 で 調 整 のうえ 5 月 末 から 6 月 の 間 に 次 回 委 員 会 を 開 催 することとされた 6