氏 名 米 山 直 樹 本 籍 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 授 与 の 題 目 論 文 審 査 委 員 新 潟 県 博 士 ( 文 学 ) 社 博 甲 第 19 号 平 成 12 年 3 月 22 日 課 程 博 士 ( 学



Similar documents
Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

< F2D A C5817A C495B6817A>

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

●幼児教育振興法案

(1) 社 会 保 険 等 未 加 入 建 設 業 者 の 確 認 方 法 等 受 注 者 から 提 出 される 施 工 体 制 台 帳 及 び 添 付 書 類 により 確 認 を 行 います (2) 違 反 した 受 注 者 へのペナルティー 違 反 した 受 注 者 に 対 しては 下 記 のペ

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

Microsoft Word 役員選挙規程.doc

有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の

( 続 紙 1 ) 京 都 大 学 博 士 ( 法 学 ) 氏 名 小 塚 真 啓 論 文 題 目 税 法 上 の 配 当 概 念 の 意 義 と 課 題 ( 論 文 内 容 の 要 旨 ) 本 論 文 は 法 人 から 株 主 が 受 け 取 る 配 当 が 株 主 においてなぜ 所 得 として

< F2D8ED089EF95DB8CAF939996A289C193FC91CE8DF42E6A7464>

<4D F736F F D A94BD837D836C B4B92F62E646F6378>

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

は 共 有 名 義 )で 所 有 権 保 存 登 記 又 は 所 有 権 移 転 登 記 を された も の で あ る こと (3) 居 室 便 所 台 所 及 び 風 呂 を 備 え 居 住 の ために 使 用 す る 部 分 の 延 べ 床 面 積 が 5 0 平 方 メ ー ト ル 以 上

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

<4D F736F F D B3817A8E9096E291E D86939A905C>

Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

Taro-08国立大学法人宮崎大学授業

m07 北見工業大学 様式①

Taro-条文.jtd

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

18 国立高等専門学校機構

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

<4D F736F F D AC90D1955D92E CC82CC895E DD8C D2816A2E646F63>

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

学校安全の推進に関する計画の取組事例

(Microsoft Word - \212\356\226{\225\373\220j _\217C\220\263\201j.doc)

公表表紙

1 書 誌 作 成 機 能 (NACSIS-CAT)の 軽 量 化 合 理 化 電 子 情 報 資 源 への 適 切 な 対 応 のための 資 源 ( 人 的 資 源,システム 資 源, 経 費 を 含 む) の 確 保 のために, 書 誌 作 成 と 書 誌 管 理 作 業 の 軽 量 化 を 図

<947A957A8E9197BF C E786C73>

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36




<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

Microsoft Word - 公表用答申422号.doc

< F2D8AC493C CC81698EF3928D8ED2816A2E6A7464>

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

独立行政法人国立病院機構

2. 会 計 規 程 の 業 務 (1) 規 程 と 実 際 の 業 務 の 調 査 規 程 や 運 用 方 針 に 規 定 されている 業 務 ( 帳 票 )が 実 際 に 行 われているか( 作 成 されている か)どうかについて 調 べてみた 以 下 の 表 は 規 程 の 条 項 とそこに

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

2 1.ヒアリング 対 象 (1) 対 象 範 囲 分 類 年 金 医 療 保 険 雇 用 保 険 税 備 考 厚 生 年 金 の 資 格 喪 失 国 民 年 金 の 加 入 老 齢 給 付 裁 定 請 求 など 健 康 保 険 の 資 格 喪 失 国 民 健 康 保 険 の 加 入 健 康 保 険

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

Microsoft PowerPoint - 14説明資料


<6E32355F8D918DDB8BA697CD8BE28D C8EAE312E786C73>

(Microsoft Word - \221\346\202P\202U\201@\214i\212\317.doc)

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第076号.doc

5

6 構 造 等 コンクリートブロック 造 平 屋 建 て4 戸 長 屋 16 棟 64 戸 建 築 年 1 戸 当 床 面 積 棟 数 住 戸 改 善 後 床 面 積 昭 和 42 年 36.00m m2 昭 和 43 年 36.50m m2 昭 和 44 年 36.

別記

スライド 1

リング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 に 係 る 繰 延 税 金 資 産 について 回 収 可 能 性 がないも のとする 原 則 的 な 取 扱 いに 対 して スケジューリング 不 能 な 将 来 減 算 一 時 差 異 を 回 収 できることを 反 証 できる 場 合 に 原 則

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)


1.H26年エイズ発生動向年報ー概要

小山市保育所整備計画

Microsoft Word - 19年度(行情)答申第081号.doc

2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数

0605調査用紙(公民)

H28記入説明書(納付金・調整金)8

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

<4D F736F F D DC C5817A A4F8D91906C8CA48B868ED282CC8EF393FC>

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

Microsoft Word - 19年度(行個)答申第94号.doc

する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

加 算 税 制 度 の 見 直 し 等 1. 現 行 制 度 の 概 要 関 税 においては 国 税 ( 輸 入 貨 物 に 対 する 内 国 消 費 税 を 含 む 以 下 同 じ ) の 制 度 と 同 様 の 過 少 申 告 加 算 税 無 申 告 加 算 税 及 び 重 加 算 税 の 制



1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

(2) 勤 続 5 年 を 超 え 10 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の140 (3) 勤 続 10 年 を 超 え 20 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の180 (4)

Microsoft Word - 目次.doc

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D D3188C091538AC7979D8B4B92F F292B98CF092CA81698A94816A2E646F63>

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

別 表 1 土 地 建 物 提 案 型 の 供 給 計 画 に 関 する 評 価 項 目 と 評 価 点 数 表 項 目 区 分 評 価 内 容 と 点 数 一 般 評 価 項 目 立 地 条 件 (1) 交 通 利 便 性 ( 徒 歩 =80m/1 分 ) 25 (2) 生 活 利 便

<4D F736F F D2095BD90AC E D738FEE816A939A905C91E D862E646F63>

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

<4D F736F F D2091E F18CB48D C481698E7B90DD8F9590AC89DB816A2E646F63>

Microsoft Word - 都市計画法第34条第11号及び第12号

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

福 山 市 では, 福 山 市 民 の 安 全 に 関 する 条 例 ( 平 成 10 年 条 例 第 12 号 )に 基 づき, 安 全 で 住 みよい 地 域 社 会 の 形 成 を 推 進 しています また, 各 地 域 では, 防 犯 を 始 め 様 々な 安 心 安 全 活 動 に 熱 心

27-045人事規程270401

Transcription:

Title 自 閉 症 児 を 中 心 とした 発 達 障 害 児 への 行 動 論 的 介 入 Author(s) Citation 米 山, 直 樹 金 沢 大 学 大 学 院 社 会 環 境 科 学 研 究 科 博 士 論 文 要 旨, 平 成 12 年 度 6 月 : 12-17 Issue Date 2000-06 Type Others Text version URL http://hdl.handle.net/2297/4675 Right *KURAに 登 録 されているコンテンツの 著 作 権 は, 執 筆 者, 出 版 社 ( 学 協 会 )などが 有 します *KURAに 登 録 されているコンテンツの 利 用 については, 著 作 権 法 に 規 定 されている 私 的 使 用 や 引 用 などの 範 囲 内 で 行 ってください * 著 作 権 法 に 規 定 されている 私 的 使 用 や 引 用 などの 範 囲 を 超 える 利 用 を 行 う 場 合 には, 著 作 権 者 の 許 諾 を 得 てください ただし, 著 作 権 者 から 著 作 権 等 管 理 事 業 者 ( 学 術 著 作 権 協 会, 日 本 著 作 出 版 権 管 理 システムなど)に 権 利 委 託 されているコンテンツの 利 用 手 続 については, 各 著 作 権 等 管 理 事 業 者 に 確 認 してください http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspac

氏 名 米 山 直 樹 本 籍 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 授 与 の 題 目 論 文 審 査 委 員 新 潟 県 博 士 ( 文 学 ) 社 博 甲 第 19 号 平 成 12 年 3 月 22 日 課 程 博 士 ( 学 位 規 則 第 4 条 第 1 項 ) 自 閉 症 児 を 中 心 とした 発 達 障 害 児 への 行 動 論 的 介 入 (Behavioraltreatmemsfbrdevelopmentaldisorders, especiallyautisticchildren) 委 員 長 久 野 能 弘 委 員 木 村 敦 子, 吉 村 浩 一 学 位 論 文 要 旨 自 閉 症 とは,1 相 互 的 対 人 交 渉 の 質 的 欠 陥,2 言 語 非 言 語 コミュニケーション, 想 像 的 活 動 の 質 的 欠 陥,3 活 動 や 興 味 の 範 囲 の 著 しい 狭 まり,という3つの 症 状 を 主 な 特 徴 とする 発 達 障 害 である 1943 年 にLeoKannerによって 初 めてその 存 在 が 報 告 され,それ 以 降,その 原 因 論 の 探 求 とともに, さまざまな 治 療 教 育 的 アプローチの 効 果 が 検 討 されてきた 原 因 論 と 治 療 教 育 的 アプローチは 両 者 と も 密 接 に 結 びついており, 原 因 論 についての 仮 説 が 多 くの 治 療 教 育 的 アプローチを 生 み 出 してきたと も 言 える 原 因 論 として- 番 初 めに 考 えられたのは, 自 閉 症 は 保 護 者 の 誤 った 育 児 の 結 果 として 発 症 するという 心 因 論 であった しかし,この 心 因 論 も1968 年 のRutterの 論 文 発 表 以 降 は 陰 を 潜 め, 現 在 では 科 学 性 に 裏 付 けられた 形 で 生 物 学 的 原 因 論 と 心 理 学 的 原 因 論 が 発 表 されている 心 理 学 的 原 因 論 としては, 自 閉 症 児 に 認 められる 刺 激 の 過 剰 選 択 性 を 重 視 する 知 覚 障 害 説 や, 自 閉 症 児 にこれも 良 く 認 められるエコラリアやイントネーションの 異 常 を 重 視 する 言 語 認 知 障 害 説,あるいは 近 年, 認 知 心 理 学 の 分 野 で 注 目 を 集 めている 心 の 理 論 障 害 説 などがあげられる 本 研 究 ではこれらの 原 因 論 とは 別 の 仮 説 である 社 会 的 対 蘂 人 機 能 障 害 説 に 着 目 した これは, 人 に 生 得 的 に 付 与 されている 対 人 関 係 を 持 つためのコミュニケーション システムが 自 閉 症 児 においては 特 異 的 に 障 害 を 受 けており,その 結 果, 言 語 や 表 象 機 能 に 異 常 が 生 じてくるという 仮 説 である そし てこのコミュニケーション システムが 機 能 しないことによって, 叙 述 的 言 語 行 動 の 基 礎 となる 前 言 語 的 コミュニケーション 行 動 が 自 閉 症 児 において 成 立 しにくくなると 考 えられている 事 実, 自 閉 症 児 においては 要 求 的 伝 達 行 動 は 成 立 するものの, 他 の 発 達 障 害 児 で 認 められる 叙 述 的 伝 達 行 動 が 自 閉 症 児 には 成 立 しにくいことが 報 告 されている このような 障 害 の 特 異 性 から, 自 閉 症 が 疑 われる 場 合 には 早 期 から 治 療 的 介 入 が 導 入 される 必 要 が あるが, 対 壜 象 児 が 低 年 齢 の 場 合, 診 断 の 正 確 性 が 低 下 するため 確 定 診 断 がなされるのが 遅 れてしまう という 問 題 がある しかし, 原 因 論 が 明 らかではない 現 状 でも, 多 くの 仮 説 が2 次 性 の 障 害 が 生 じて くる 可 能 性 を 指 摘 していることを 考 えあわせると, 自 閉 症 と 良 く 似 た 症 状 を 対 象 児 が 示 しているなら ば,2 次 性 の 障 害 の 発 生 を 防 止 する 意 味 でも 早 期 に 介 入 する 必 要 があると 考 えられる そこで 本 研 究 でも, 医 師 による 確 定 診 断 が 下 されていない 発 達 障 害 児 に 対 しても 積 極 的 に 介 入 を 行 い,その 結 果 を 報 告 した また, 本 研 究 では 自 閉 症 児 を 中 心 とした 発 達 障 害 児 に 言 語 行 動 を 修 得 させるためには,どの 様 な 方 -13-

針 に 基 づく 治 療 的 介 入 が 効 果 を 持 つのかも 検 討 することとした 一 つの 方 向 性 としてはどの 様 な 順 序 で 訓 練 課 題 を 導 入 すべきかというのがあげられる 本 研 究 では, 訓 練 者 に 対 する 接 近 行 動 の 形 成 ( 第 4 章 ), 要 求 言 語 表 現 の 形 成 ( 第 5 章 ),そして 叙 述 的 言 語 の 基 礎 となる 前 言 語 的 コミュニケーション 行 動 成 立 のためのアイコンタクトの 形 成 ( 第 6 章 )という 順 序 での 介 入 が 妥 当 なものか 検 討 した さらに 本 研 究 では, 介 入 技 法 として, 行 動 理 論 に 基 づく 技 法 を 採 用 し,その 効 果 を 検 討 した 過 去, 行 動 理 論 に 基 づく 療 育 訓 練 に 対 しては 感 情 的 な 批 判 が 多 く 向 けられてきた しかし, 行 動 理 論 に 基 づ く 介 入 は, 基 礎 実 験 からのデータを 基 に 作 られた 理 論 を 重 視 した 科 学 性 客 観 性 に 富 むものであり, かつ, 訓 練 技 法 も 効 果 があるか 無 いかといった 非 常 にプラグマティックな 視 点 から 選 択 されている そして 最 も 大 きな 特 徴 は, 障 害 児 が 示 す 不 適 応 行 動 の 原 因 を 障 害 のせいにするのではなく, 環 境 との 関 係 で 捉 えることにある この 視 点 は 治 療 的 介 入 が 環 境 に 向 けられることを 示 しており, 本 研 究 も 適 応 行 動 の 形 成 や 不 適 応 行 動 の 除 去 に 際 しては, 障 害 児 とその 障 害 児 を 取 り 巻 く 環 境 との 相 互 作 用 に 重 点 を 置 くという 立 場 で 介 入 を 行 っている 従 って, 以 上 の 点 から 本 研 究 は 早 期 介 入 の 有 効 性, 訓 練 課 題 導 入 の 順 序 の 妥 当 性, 及 び 行 動 理 論 に 基 づく 療 育 訓 練 の 効 果 について 明 らかにするという3つの 目 的 を 有 しているといえる 次 に, 各 章 の 概 略 を 説 明 する まず 第 1 章 では, 自 閉 症 について,その 症 状 についての 説 明 を 行 った 後,その 原 因 論 を 生 物 学 的 説 明 と 心 理 学 的 説 明 の2 側 面 から 述 べた 中 でも, 心 理 学 的 説 明 においては, 自 閉 症 の 特 徴 である 対 人 関 係 の 形 成 の 困 難 さについて 触 れ,そこから 波 及 的 に 障 害 を 受 ける 前 言 語 的 コミュニケーション 行 動 について 説 明 した さらに 現 在 行 われている 行 動 理 論 的 アプローチ 以 外 の 療 育 方 法 である 語 用 論 的 ア プローチとTEACCHプログラムについて 紹 介 し, 行 動 理 論 に 基 づく 療 育 訓 練 との 比 較 を 行 った 続 く 第 2 章 では, 初 めに 幼 児 期 前 期 における 発 達 障 害, 特 に 自 閉 症 の 確 定 診 断 の 難 しさについて 説 明 した そしてそうした 困 難 を 考 慮 に 入 れても, 早 期 介 入 は 必 要 との 主 張 を 行 った 自 閉 症 は 様 々な 特 異 的 症 状 を 示 す 症 候 群 であるとはいえ,それら 全 ての 症 状 が 生 来 性 のものではなく,それらの 症 状 の 中 の-つが 他 の 症 状 を 引 き 起 こすと 言 われている そうした2 次 性 の 障 害 を 防 止 する 意 味 でも, 早 期 からの 治 療 的 介 入 は 重 要 と 考 えられる また, 本 研 究 では 治 療 的 介 入 に 用 いられる 技 法 として, 行 動 理 論 に 基 づく 技 法 を 採 用 しており,この 章 においてその 有 効 性, 科 学 性, 客 観 性 を 説 明 した 第 3 章 では, 自 閉 症 女 子 生 徒 を 対 象 として, 行 動 論 的 療 育 訓 練 の 代 表 的 な 技 法 である 見 本 あわせ 手 続 きを 導 入 した 事 例 を 紹 介 した この 対 象 児 は B',と D,,の 弁 別 は 既 に 成 立 していたが,その 小 文 字 である `b と d',の 弁 別 が 成 立 していなかった そこで 当 初, 単 純 な 見 本 合 わせ 課 題 で 両 者 の 弁 別 を 訓 練 したが,20セッションに 渡 る 訓 練 でも 学 習 は 成 立 しなかった そのため, B',と b に 対 しては ビ", `D と d に 対 しては `デ',というそれぞれ 共 通 の 媒 介 反 応 を 訓 練 し,その 後, 再 度 `b',と `d',の 弁 別 を 行 った その 結 果 対 象 児 は 速 やかに b と d の 弁 別 を 成 立 させた この 結 果 は, 自 閉 症 児 に 見 られる 刺 激 間 の 関 係 性 を 形 成 する 能 力 の 障 害 は, 異 なる 特 徴 をもつ 刺 激 を 媒 介 反 応 とすることで, 補 うことが 可 能 であることを 示 唆 しているといえる そして 続 く 第 4 章, 第 5 章, 及 び 第 6 章 では, 言 語 訓 練 において 介 入 すべき 対 象 の 順 序 性 を 検 討 し た まず 第 4 章 では, 対 人 回 避 傾 向 のある 無 発 語 の 就 学 前 の 自 閉 症 女 児 に, 訓 練 者 に 対 する 接 近 行 動 の 形 成 を 試 みた 訓 練 者 からの 働 きかけは, 当 初 は 弱 い 刺 激 提 示 から 始 め, 徐 々に 頭 を 撫 でる 等 の 強 い 刺 激 提 示 に 移 行 させた さらに 対 罎 象 児 が 要 求 しそうな 玩 具 を 視 線 を 基 に 速 やかに 提 示 するなど, 強 化 子 提 示 者 としての 機 能 を 増 すような 働 きかけを 行 った その 結 果,6セッションで 対 象 児 の 訓 練 者 に 対 する 回 避 傾 向 は 消 え 逆 に 自 発 的 接 近 行 動 を 示 すまでになった この 事 例 からは, 障 害 児 への 面 接 開 始 当 初 の 対 応 は, 訓 練 者 自 身 の 強 化 価 を 高 めることと, 対 象 児 において 不 安 を 生 じさせない 形 で 行 うことが 重 要 であることが 示 唆 された 第 4 章 において 訓 練 者 への 接 近 行 動 を 示 すようになった 対 象 児 は, 同 時 に 物 品 の 要 求 など, 要 求 行 動 を 訓 練 者 に 対 し 示 すようになった しかし,その 際 用 いられていた 要 求 伝 達 行 動 の 形 態 は, 相 手 と -14-

なる 大 人 の 手 を 要 求 対 象 物 に 対 して 向 けさせるというクレーン 行 動 がほとんどを 占 めていた そこで 第 5 章 では,クレーン 行 動 を 要 求 伝 達 表 現 として 用 いる 対 象 児 に,より 社 会 的 に 適 応 的 な 要 求 表 現 で ある とって,', `ちょうだい `あけて',といった 要 求 言 語 行 動 を 訓 練 することとした これらの 要 求 伝 達 表 現 は 機 会 利 用 型 指 導 法 の 手 続 きに 従 って, 遊 び 場 面 を 通 じて 段 階 的 に 形 成 されていった そ の 結 果, 速 やかに 要 求 場 面 では 言 語 行 動 によって 要 求 がなされるようになり,しかも 要 求 場 面 ごとに 異 なる 反 応 型 が 表 出 されるようになった この 成 果 は,クレーン 行 動 などの 社 会 的 に 適 切 ではない 反 応 型 でも 要 求 行 動 が 表 出 されているのならば, 機 能 的 に 等 価 な 代 替 的 行 動 を 訓 練 すれば,そうした 不 適 切 な 行 動 の 頻 度 を 減 らすことができ, 逆 に 適 切 な 行 動 の 頻 度 を 増 やすことが 可 能 であることを 意 味 している しかし, 一 方,この 手 続 きでは 要 求 表 現 を 訓 練 することはできるが, 他 者 への 注 意 やアイ コンタクトといった 社 会 的 行 動 を 形 成 することはできないことも 示 された そこで, 第 6 章 では, 叙 述 的 伝 達 行 動 の 基 礎 と 考 えられている 前 言 語 的 コミュニケーション 行 動 の 中 でも 共 同 注 意 の 成 立 条 件 について,アイコンタクトの 有 無 との 関 連 で 検 討 を 行 った この 共 同 注 意 とは, 従 来 の 発 達 心 理 学 において `こども,', 大 人,', ` 環 境 の 中 にある 刺 激,,の 関 係 を 論 じてきた 三 項 関 係 をさらに 機 能 的 に 詳 細 化 したもので, 具 体 的 には, 大 人 が 外 界 の 特 定 の 事 象 を 凝 視 した 場 合 に 子 どもが 大 人 の 視 線 を 追 ってそれを 凝 視 する 行 動 のことを 言 う この 共 同 注 意 を 分 析 する 方 法 には 視 点 取 得 課 題 と 凝 視 モニター 課 題 の2つがあるが, 本 研 究 では 視 点 取 得 課 題 を 用 いて4 人 の 発 達 障 害 児 を 対 象 に 実 験 を 行 った うち2 人 にはアイコンタクトが 成 立 しており,もう2 人 にはアイコンタクト が 成 立 していなかった 実 験 の 結 果,アイコンタクトが 成 立 していた2 人 は 視 点 取 得 課 題 を 通 過 でき たが, 他 の2 人 は 通 過 できなかった そこで, 通 過 できなかった2 人 にアイコンタクト 訓 練 を 実 施 し, 再 度 視 点 取 得 課 題 を 実 施 したところ, 一 定 以 上 の 成 績 の 上 昇 が 認 められた アイコンタクトが 成 立 し ていることは, 他 者 への 注 意 を 向 ける 行 動 が 成 立 していることを 意 味 する そして 相 手 の 視 線 を 情 報 として 利 用 するためには,その 前 提 条 件 として 他 者 への 注 意 が 成 立 しておかなければならないことが 示 唆 された 先 にも 述 べたように,こうした 共 同 注 意 などの 前 言 語 的 コミュニケーション 行 動 は 叙 述 的 言 語 成 立 の 為 の 前 提 条 件 になるので, 自 閉 症 などの 対 人 的 相 互 交 渉 能 力 に 障 害 のある 子 どもに 対 し ては, 要 求 表 現 とは 別 個 に 介 入 していかなければならない 点 であると 思 われる しかし, 子 どもの 特 性 によっては,そうした 要 求 的 伝 達 行 動 と 叙 述 的 伝 達 行 動 が 相 補 的 に 機 能 する 場 合 もある 第 7 章 では, 自 閉 症 の 確 定 診 断 が 下 されていない 段 階 から 早 期 介 入 を 行 った 発 達 障 害 児 の 事 例 を 報 告 した 対 象 児 は 介 入 当 初 全 くの 無 発 語 で,さらに 自 閉 症 に 特 有 の 行 動 も 観 察 されていた しかし, 介 入 後 5ヶ 月 で 自 閉 的 な 症 状 は 減 少 し, 有 意 味 語 も2 語 文 の 生 成 まで 可 能 な 状 態 になった このような 急 速 な 変 化 が 生 じた 理 由 として,ルーチン 遊 びのような 同 じ 内 容 を 繰 り 返 すような 遊 びを 継 続 することによって, 他 者 との 相 互 作 用 的 関 わりを 要 求 場 面 以 外 で 形 成 できたことと,さらに,そ の 遊 びの 内 容 が 対 象 児 の 興 味 関 心 に 則 したものであったので, 共 同 で 遊 んでいた 対 象 者 に 注 意 が 向 くようになり, 引 いては 対 象 者 の 模 倣 を 行 えるまでに 変 化 し, 模 倣 行 動 によって 習 得 した 言 語 を 自 発 的 に 使 用 できる 様 になったためだと 考 えられる 第 8 章 では,これらの 知 見 が 行 動 理 論 に 基 づく 療 育 訓 練 の 成 果 であることを 確 認 し,さらに 早 期 介 入 による 効 果 と 言 語 習 得 の 順 序 性 に 則 した 形 でその 介 入 がなされる 必 要 性 を 説 明 した 本 研 究 は, 確 定 診 断 がなされる 以 前 の 段 階 から 自 閉 症 を 疑 われる 発 達 障 害 児 に 対 し 早 期 介 入 を 行 う 必 要 性 を 示 したといえる さらにそこで 用 いられる 手 続 きとして 科 学 性 客 観 性 をもった 行 動 理 論 に 基 づく 療 育 訓 練 の 有 効 性 を 証 明 し,さらに 介 入 する 際 の 注 意 点 として, 言 語 獲 得 の 順 序 性 を 重 視 する 必 要 性 も 述 べた これらの 知 見 は, 障 害 児 療 育 における 基 礎 的 な 資 料 饅 であるばかりでなく, 今 後 の 特 殊 教 育 分 野 における 重 要 な 資 料 となるであろう -15-

Abstract Thepmmsesofthisdissertationweretodefinebehavioralpeculiaritiesofchildrenwithdevelopmenta1 disorders2especiallyautism,andtoexaminespecialeducationsfbrthemanintroductionwasdescnbed intheflrsttwochapters Inchapterone,sometreatmentsfbrautlsmwerecomparedandestimatedmreviewingtheresearchesaboutautism Inchaptertwo,effbctivenessofbehavioralapproachwerementioned homthepointofviewthattreatmentsfbrdevelopmemaldisorderswercregardedasmoreimportantthan diagnosis,reportsofresearchesweredescribed 丘 omchapterthreetochaptersevenchapterthreewas areportofoneautisticchild,whowastaughtdiscriminationbyatwo-choiceconditionaldiscrimination procedureusingmediativesthnulichapterfburwasareportofoneautisticchildwhoseescape-avoidant behaviorwasmodifiedatplayingsimation,withhabimationtothetramer,andfbrmationofconditioned orsocialreinfbrcement ChapterflvereportedanautisticchildwhoseG`cranebehavior,,,usingadult1shand asifitisanlnstrument,waschangcdtodcmandmgverbalbehavior Inchaptersix,childrenwithdevclopmentaldisordersparticipatedinthepsychologicalexperilnentwithVisualPerspective-TaskingTask Theresultssuggestedthatlheeye-contactwasnecessaryfbrjointattentionbehaviorlnchapterseven,acqUisitionprocessofverbalbehaviorwasanalyzedinadevelopmemalretardedchildlnchaptereight,all oftheseresultswerediscussedintennsofbehaviorallanguagetrainingprogramfbrchildrenwidldevelopmentaldisorders,especiallyautism. -16-

学 位 論 文 審 査 結 果 の 要 旨 米 山 論 文 は8 章 から 成 り, 最 初 の2つの 章 では 自 閉 症 児 を 中 心 とした 発 達 障 害 児 を 巡 る 研 究 が 内 外 の200を 越 える 論 文 を 参 考 に 展 開 されるとともに, 発 達 的 視 点 に 立 ち, 旧 来 の 行 動 論, 行 動 分 析 的 ア プローチを 越 えた 実 践 的 な 技 法 の 開 発 の 必 要 性 が 説 かれている 過 去 に 構 築 された 療 育 論 や 技 法 は 数 多 いが, 理 論 と 技 法 の 間 には 明 確 な 整 合 性 があり,その 有 用 性 は 系 統 だった 検 証 手 続 きのもとにその 効 果 を 実 証 されなければならない 米 山 は 過 去 の 自 閉 症 児 研 究 の 知 見 から,これらの 障 害 児 の 療 育 に は 対 人 コミュニケーション,わけても, 言 語 行 動 の 形 成 が 不 可 欠 であり,これらの 子 供 たちに 自 発 的 で, 無 理 のない 社 会 適 応 を 獲 得 させるためにはまず, 健 常 児 の 辿 る 言 語 獲 得 の 道 を 順 序 良 く 辿 らせる ことが 必 要 であるとした 行 動 分 析 の 知 見 によれば, 言 語 行 動 はマンド( 要 求 言 語 )の 成 立 とタクト ( 叙 述 言 語 )の 成 立 から 始 まるが, 発 達 的 視 点 に 立 った 研 究 からはまず, 親 や 治 療 者 に 対 する 愛 着 や 接 近 行 動 をもとにアイコンタクトが 形 成 され, 模 倣 行 動 が 出 現 するといった 流 れと, 一 方 で, 要 求 の 行 動 化 に 発 し 言 語 化 に 転 ずる 流 れと, 他 方 で, 形 成 されたアイコンタクトが 親 や 治 療 者 の 見 ている 対 象 に 目 を 向 ける 行 動 へと 発 展 ( 共 同 注 視 )する 流 れが 想 定 される 米 山 はそこに 再 び 行 動 分 析 的 立 場 を 持 ち 込 んで, 要 求 の 行 動 化 から 言 語 化 への 流 れは 模 倣 行 動 の 獲 得 にともなって 要 求 言 語 (マンド) へと 発 展 し,アイコンタクトから 共 同 注 視 の 流 れは 模 倣 行 動 の 獲 得 にともなって 叙 述 言 語 に 発 展 する という 言 語 発 達 の 模 式 を 想 定 する 米 山 のこのような 療 育 論 もしくは 療 育 技 法 の 独 創 的 なところは, 行 動 分 析 理 論 と 発 達 理 論 の 統 合 にあり, 従 来 経 験 的 に 組 み 立 てられてきた 行 動 分 析 の 技 法 に 言 語 発 達 における 順 序 性 といった 視 点 を 取 り 入 れて,より 無 理 のない 言 語 学 習 の 課 題 を 設 定 したただけでなく, 臨 床 上 の 成 果 としてみずからの 理 論 の 正 さを 証 明 したことにある 以 下,6つの 章 では 彼 が 着 想 した 言 語 発 達 過 程 の 模 式 図 に 従 って1) 接 近 行 動 の 形 成,2) 要 求 行 動 の 形 成,3)アイコンタクト 及 び 共 同 注 視 行 動 の 形 成,4) 要 求 言 語 の 形 成,5) 叙 述 言 語 の 形 成 が 試 みられるとともに 最 後 の 章 では, 6) 発 達 障 害 児 の 言 語 獲 得 の 経 過 の 詳 細 な 分 析 がなされており, 彼 の 療 育 理 論 の 正 当 性 やそれらの 理 論 のもとに 開 発 された 技 法 の 有 効 性 が 療 育 の 実 践 を 通 じて 明 らかにされた 審 査 は 論 文 展 開 の 論 理 性, 研 究 方 法 の 周 到 性, 及 び 臨 床 的 有 用 性 の3つの 側 面 から 加 えられた そ の 結 果 このどの 側 面 からみても 米 山 の 論 文 は 本 邦 の 臨 床 領 域 における 水 準 を 凌 ぐものであり, 臨 床 心 理 学 およびその 実 践 に 寄 与 するところの 多 いものであるという 点 で3 名 の 審 査 者 の 評 価 は 一 致 した 欲 をいえば, 発 達 論 及 び 行 動 論 に 属 する 代 表 的 な 流 派 の 詳 細 な 技 法 の 紹 介 が 欲 しかったとの 指 摘 もさ れたが, 言 語 発 達 過 程 の 模 式 にもとづいて 各 章 が 設 定 され, 健 常 児 の 発 達 の 時 間 軸 に 沿 って 課 題 が 設 定 され, 治 療 が 順 序 立 て 展 開 されている 点 は 特 に 評 価 が 高 かった 口 頭 発 表 会 での 演 者 の 応 答 及 び 検 討 薑 会 での 出 席 者 の 評 価 も 参 考 に, 審 査 委 員 会 は 米 山 論 文 が 博 士 論 文 として 相 応 しい 水 準 のものだと 結 論 した 米 山 には 行 動 分 析 研 究, 心 理 臨 床 研 究 への 掲 載 を 含 む4 編 の 副 論 文 と 日 本 動 物 心 理 学 会 での 2つの 口 頭 発 表, 日 本 行 動 分 析 学 会, 及 び 日 本 行 動 療 法 学 会, 北 陸 心 理 学 等 でのポスター 報 告 を 含 む 計 7つの 発 表 もあり, 彼 がすでに 日 本 臨 床 心 理 士 の 資 格 ( 第 7430 号 )を 得 ていることも 考 慮 するとき, 彼 が 独 立 した 研 究 者, 臨 床 家 として 自 立 可 能 な 人 材 であり, 本 邦 の 臨 床 心 理 学 の 分 野 への 貢 献 が 期 待 されるという 点 でも 審 査 委 員 の 評 価 は 一 致 し, 合 格 とした -17-