2010 年 4 月 実 施 平 成 22 年 度 バーチャルリアリティ 技 術 者 認 定 試 験 ベーシックコース 試 験 問 題 実 施 日 2010 年 4 月 17 日 ( 土 ) 試 験 時 間 13:00~14:30 (90 分 ) 会 場 東 京 大 学 工 学 部 2 号 館 212 号 講 義 室 注 意 事 項 1. 受 験 票 と 身 分 証 明 書 を 机 の 上 に よ く 見 え る よ う に 提 示 し て く だ さ い. 2. 時 計 筆 記 用 具 以 外 の, ペ ン ケ ー ス や 携 帯 電 話 な ど は 机 の 上 に 置 か な い で く だ さ い. 3. 呼 び 出 し 音 や 振 動 音 の す る 携 帯 電 話 な ど の 電 源 は 切 っ て く だ さ い. 4. 本 試 験 の 出 題 形 式 は 選 択 式 です. 鉛 筆 を 用 いて, 各 小 問 に 対 応 す る カタカナの 記 号 を1つ だけ 印 で 囲 ってください. 5. 書 き 損 じ は 消 し ゴ ム で 完 全 に 消 し, 解 答 欄 に は 印 以 外 の 文 字 等 を 記 入 し な い で く だ さ い. 6. 試 験 時 間 中 は, 乱 丁 落 丁, 印 刷 不 鮮 明 に 関 す る 質 問 以 外 は お 受 け で き ま せ ん. 7. 不 正 行 為 が あ っ た と き は, す べ て の 回 答 が 無 効 に な り ま す. 8. そ の 他, 試 験 監 督 者 の 指 示 に 従 っ て く だ さ い. 退 席 時 の 注 意 事 項 試 験 開 始 後 15 分 経 過 し た 時 点 で 中 途 退 出 で き ま す. 中 途 退 出 す る 場 合 に は, 試 験 監 督 者 に 解 答 用 紙 を 必 ず 手 渡 し て く だ さ い. 問 題 用 紙 は お 持 ち 帰 り 下 さ い. 試 験 終 了 時 間 5 分 前 か ら は 退 出 で き ま せ ん. 試 験 終 了 後, 試 験 監 督 者 が 解 答 用 紙 を 回 収 しますので, 着 席 したままお 持 ち 下 さい. この 試 験 の 合 格 者 の 受 験 番 号 と 模 範 解 答 を4 月 27 日 ( 火 ) 正 午 以 降 に, 当 学 会 ホーム ページ(http://www.vrsj.org) 上 で 発 表 し ま す. 4 月 27 日 ( 火 ) 中 に 受 験 者 全 員 に 合 否 通 知 書 を, 合 格 者 に 認 定 証 を 発 送 し ま す. 到 着 は そ の 数 日 後 と な り ま す. 特 定 非 営 利 活 動 法 人 日 本 バーチャルリアリティ 学 会 113-0033 東 京 都 文 京 区 本 郷 2-28-3 山 越 ビ ル 301 TEL 03-5840-8777
第 1 問 以 下 は, バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ と は 何 か に 関 す る 問 題 で あ る. (1) 下 記 の 文 章 に お い て,( ) に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. 米 国 継 承 英 語 辞 典 (The American Heritage Dictionary) の 第 3 版 で は, バ ー チ ャ ル と は, existing in ( a )or effect though not in actual ( b )or form と 定 義 さ れ て い る. ア. reality イ. appearance ウ. essence エ. observance オ. nature ア. reality イ. existence ウ. fact エ. theory オ. matter つぶ 人 間 は 眼 を 瞑 っ て い て も 自 分 の 身 体 が ど の よ う な 形 を し て い る か が 分 か っ て い る.こ れ は, 体 性 感 覚 や 平 衡 感 覚 と い う よ う な 自 己 受 容 感 覚 に よ っ て い る. 通 常 我 々 が 経 験 し て い る 実 空 間 で は こ の 自 己 受 容 感 覚 と 眼 や 耳 で 観 察 す る 空 間 の 視 聴 覚 情 報 と が 一 致 し て い る わ け で あ る. 例 え ば, 眼 を 瞑 っ た 状 態 で 自 分 の 手 が あ る と 思 っ た 位 置 に, 眼 を 開 け て 見 る と ち ゃ ん と そ こ に 自 分 の 手 が 見 え て い る. 実 は こ の よ う に 人 間 の 異 な る 感 覚 ( c ) 間 に 矛 盾 の な い 状 態 が 現 実 空 間 の 特 徴 で あ る.コ ン ピ ュ ー タ が 生 成 し た 人 工 環 境 の な か で も そ れ を 矛 盾 な く 実 現 す る の が ( d ) な の で あ る. ア. 情 報 イ. 図 式 ウ. 空 間 エ. モ ダ リ テ ィ オ. 領 域 d の 解 答 群 ア. 没 入 感 イ. 自 己 投 射 性 ウ. 臨 場 感 エ. 存 在 感 オ. 空 間 性 (2) バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ は,ど の よ う な 道 具 と な り う る か を 書 い た 次 の 文 章 に つ い て, 適 切 で な い も の は ど れ か, 記 号 で 答 え よ. ア. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ は, イ マ ジ ネ ー シ ョ ン を 形 に す る 創 造 の 道 具 と な る. イ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ は, 体 感 ゲ ー ム な ど の 娯 楽 に 用 い る こ と が で き る. ウ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ は, 現 実 の 物 理 的 素 材 を 生 産 す る こ と が で き る. エ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ は, 遠 方 の 状 態 を 伝 え て, 制 御 す る こ と を 可 能 と す る. オ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ は, 様 々 な 現 象 を 作 り 出 せ る の で, 教 育 に 用 い る こ と が で き る. 1
第 2 問 以 下 は, バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 構 成 に 関 す る 問 題 で あ る. 該 当 す る も の を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. (1) バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 世 界 に つ い て, 適 切 な 記 述 を 解 答 群 か ら 選 べ. ア. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 世 界 は, す べ て が 計 算 機 で 生 成 さ れ た も の か ら 作 ら れ て い る 必 要 が あ る. イ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 世 界 は, 現 実 世 界 の 情 報 と 乖 離 し て い る 場 合 に, 理 想 的 な 情 報 に 基 づ く こ と に よ っ て ロ ボ ッ ト な ど を 正 確 に 制 御 す る こ と が 可 能 と な る. ウ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 世 界 をイ ン タ ー ネ ッ ト に 展 開 さ れ る デ ー タ 世 界 と 接 続 す る こ と は, 安 全 性 の 観 点 か ら 行 わ れ な い. エ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 世 界 が, 遠 方 の 現 実 世 界 の 情 報 を 取 り 込 む こ と に よ っ て, 遠 方 の 現 実 を 再 現 す る 場 合, テ レ イ グ ジ ス タ ン ス, テ レ プ レ ゼ ン ス を 呼 ば れ る. (2) バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ の 概 念 モ デ ル と し て, 立 方 体 状 の 構 成 に 基 づ く 説 明 が MIT か ら 提 案 さ れ た.こ の モ デ ル に つ い て の 次 の 記 述 の 中 で, 適 切 で な い も の は ど れ か, 記 号 で 答 え よ. ア. Autonomy は, 自 律 性 で あ り, シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に よ る 世 界 法 則 の 内 蔵 の 度 合 い を 表 し て い る. イ. Interaction は, 対 話 性 で あ り, 世 界 が 言 語 的 対 話 を ど の 程 度 実 現 し て い る か を 表 し て い る. ウ. Presence は, 臨 場 感 で あ り, 世 界 の 表 現 が ど の 程 度, 臨 場 感 の 高 い も の で あ る か を 表 し て い る. エ. AIP の 立 方 体 に お い て, 例 え ば, 全 天 周 の シ ア タ ー は,Presence は 達 成 し て い る が, 世 界 の 仕 組 み も, 入 力 も 備 え な い た め, Presence だ け を 持 つ 頂 点 に 位 置 づ け ら れ る. 第 3 問 次 の 文 章 は,バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ 技 術 の 歴 史 の 中 で, 今 日 の 発 展 に つ な が っ て き た 代 表 的 な 研 究 や シ ス テ ム 事 例 に つ い て 説 明 し た も の で あ る. 文 中 の ( ) に 最 も 適 す る こ と ば を 各 解 答 群 の 中 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. (1) M. Krueger は, 鑑 賞 者 が 作 品 を 対 話 的 に 鑑 賞 する( a )という 新 しいアートの 概 念 を 作 り 出 した. METAPLAY と い う 作 品 で は, 鑑 賞 者 の 姿 を ビ デ オ カ メ ラ で 撮 影 し,シ ル エ ッ ト と し て 作 品 の 中 に 合 成 す る こ と で, 鑑 賞 者 自 身 が 作 品 を 構 成 す る 形 態 で あ っ た. 2
ア. イ ン タ ラ ク テ ィ ブ ア ー ト イ. イ ン タ ー ネ ッ ト ア ー ト ウ. パ フ ォ ー マ ン ス ア ー ト エ. デ ジ タ ル ア ー ト オ. ビ デ オ ア ー ト (2) I. Sutherland が 1968 年 に 開 発 し た 最 初 の HMD(Head Mounted Display) は, 小 型 の CRT とハ ー フ ミ ラ ー を 用 い た 光 学 式 シ ー ス ル ー の シ ス テ ム で, 利 用 者 の 頭 の 回 転 を 計 測 す る た め に ( b )セ ン サ を 取 り 付 け る こ と で, 利 用 者 は 自 分 が 向 い て い る 方 向 の 映 像 を 見 る こ と が で き た. ア. 磁 気 式 イ. 赤 外 線 式 ウ. 機 械 式 エ. ジ ャ イ ロ 式 オ. 光 学 式 (3) ノ ー ス カ ロ ラ イ ナ 大 学 で 行 わ れ た CG 映 像 に 触 る こ と を 目 指 し た GROPE プ ロ ジ ェ ク ト で は,( c ) の 力 覚 フ ィ ー ド バ ッ ク 装 置 を 用 い, 分 子 結 合 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 結 果 と し て 得 ら れ る 分 子 間 反 力 を 力 覚 で 表 現 す る 試 み 等 が 行 わ れ た. ア.ス ト リ ン グ 型 イ. マ ス タ ー ア ー ム 型 ウ. 対 象 型 エ. マ ウ ス 型 オ. ペ ン 型 第 4 問 以 下 は, 動 揺 病 や 前 庭 視 覚 の 相 互 作 用 に 関 す る 問 題 で あ る.(1)~(3)の 問 い に 対 す る 答 え を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. (1) 動 揺 病 に 関 し て 間 違 っ て い る も の は ど れ か. ア. 動 揺 病 に 対 す る 感 受 性 は 12~15 歳 ま で が 高 く,そ の 後 は 加 齢 に 伴 っ て 低 下 す る. イ. シ ミ ュ レ ー タ 酔 に つ い て は, 実 機 や 実 車 の 経 験 が 豊 富 な 人 ほ ど 酔 い 易 い. ウ. 回 転 感 覚 の 感 受 性 と 動 揺 病 感 受 性 と の 間 に 強 い 相 関 が 見 ら れ る. エ. 身 体 の 運 動 や 姿 勢 の 情 報 を 受 容 す る 感 覚 系 の 間 で 情 報 の 矛 盾 が あ る と 動 揺 病 が 発 生 す る. オ. 通 常 と は 違 っ た 感 覚 情 報 の 組 合 せ が 入 力 さ れ る と, 記 憶 か ら 予 期 さ れ る 組 合 せ と の 間 に 不 一 致 が 生 じ て 動 揺 病 が 発 生 す る. 3
(2) 動 揺 病 に お け る 視 覚 の 関 与 に 関 し て 間 違 っ て い る も の は ど れ か. ア. 前 方 の 道 路 が よ く 見 え る と, 車 酔 い 発 生 率 は 全 く 見 え な い 場 合 の 約 1/3 に 低 下 す る. イ. 乗 り 物 内 の 静 止 物 を 注 視 し て い る と 閉 眼 時 よ り も 酔 い 易 い. ウ. 視 野 の 広 範 囲 に 視 運 動 刺 激 が 与 え ら れ る と ベ ク シ ョ ン が 生 じ,こ れ に 身 体 運 動 刺 激 が 加 わ る こ と に よっ て 視 覚 性 動 揺 病 が 発 生 す る. エ. バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ を 用 い た ゲ ー ム や ア ミ ュ ー ズ メ ン ト で も 動 揺 病 が 起 こ り, VR 酔 あ る い は サ イ バ ー 酔 と 呼 ば れ て い る. オ. 主 観 的 鉛 直 の 方 向 を 変 化 さ せ る 刺 激 は, 方 向 を 変 化 さ せ な い 刺 激 よ り も 強 い 動 揺 病 を 発 生 さ せ る. (3) 眼 球 運 動 に お け る 前 庭 視 覚 の 相 互 作 用 に 関 す る 以 下 の 文 章 で, 各 ( )に 最 も 適 す る も の は そ れ ぞ れ ど れ か. 眼 球 運 動 では 前 庭 感 覚 と 視 覚 が 協 調 して 反 射 性 の 調 節 をしている. 注 視 点 を 新 たな 視 覚 対 象 に 移 動 す る 時 に は 眼 球 と 頭 部 を 回 転 し, 注 視 の 方 向 を 一 定 に 保 つ よ う に ( a )と 前 庭 動 眼 反 射 が 眼 球 運 動 を 調 整 す る. 首 を ま わ し て 動 く 指 標 を 追 跡 す る 際 に は,( b )を 前 庭 動 眼 反 射 が 打 ち 消 す よ う に 働 い て, 主 に 頭 部 が 回 転 す る. 自 分 の 運 動 に よ っ て 視 野 が 動 く 時 に は,( c )と 前 庭 動 眼 反 射 が 協 調 し て 眼 球 を 動 か し, 視 野 の 網 膜 像 を 安 定 さ せ る よ う に 働 く. ア. サ ッ ケ ー ド イ. 追 跡 眼 球 運 動 ウ. 視 運 動 性 眼 球 運 動 エ. ニ ス タ グ ム ス オ. 代 償 性 眼 球 運 動 ア. 前 庭 頸 反 射 イ. 追 跡 眼 球 運 動 ウ. 眼 球 反 対 回 旋 エ. ニス タ グ ム ス オ. 代 償 性 眼 球 運 動 ア. サ ッ ケ ー ド イ. 姿 勢 反 射 ウ. 視 運 動 性 眼 球 運 動 エ. 眼 球 反 対 回 旋 オ. 代 償 性 眼 球 運 動 第 5 問 以 下 は, 味 覚 嗅 覚 の 情 報 伝 達 に 関 する 問 題 である.( 号 で 答 え よ. ) に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 から 選 び, 記 4
(1) 味 覚 嗅 覚 は ( a )に よ っ て 得 ら れ る 感 覚 で あ り,( b )に よ っ て 得 ら れ る 視 覚 聴 覚 体 性 感 覚 と は 異 な る 点 が 非 常 に 多 い. 味 は, 舌 や 上 あ ご, 喉 の 奥 に 存 在 す る ( c ) の 先 に あ る 味 受 容 体 に 味 物 質 が 結 合 す る こ と で 感 知 さ れ る. 一 方, 匂 い は ( d ) 内 に あ る 嗅 細 胞 の 受 容 体 に 匂 い 物 質 が 結 合 す る こ と で 感 知 さ れ る. a お よ び b の 解 答 群 ア. 物 理 刺 激 イ. 記 憶 の 想 起 ウ. 化 学 物 質 の 刺 激 エ. 断 続 的 な 刺 激 オ. 快 刺 激 ア. 絨 毛 イ. 味 角 ウ. 迷 走 神 経 エ. 粘 膜 オ. 味 蕾 d の 解 答 群 ア. 糸 球 体 層 イ. 嗅 球 ウ. 鼻 腔 エ. 気 管 オ. 梨 状 皮 質 (2) 脳 内 で 順 々 に 処 理 さ れ て き た 味 覚 情 報 と 嗅 覚 情 報 は,( e ) に 入 力 さ れ,そ こ で 多 感 覚 処 理 さ れ る と と も に, 好 き 嫌 い を 判 断 す る 扁 桃 体 や 記 憶 処 理 に 深 く 関 わ る 海 馬 に 送 ら れ る. e の 解 答 群 ア. 視 床 下 部 イ. 眼 窩 前 頭 皮 質 ウ. 橋 エ. ブ ロ ー カ 野 オ. ウ ェ ル ニ ッ ケ 野 第 6 問 以 下 は, 音 の 高 さ の 知 覚,お よ び 聴 覚 に よ る 空 間 知 覚 の 基 礎 に 関 す る 問 題 で あ る. (1)と(2)の 問 い に 従 っ て, 最 も 適 す る も の を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. (1) 音 の 高 さ の 知 覚 に つ い て 間 違 っ て い る も の は ど れ か. ア. 私 た ち は, 私 た ち が 聴 く こ と の で き る 全 周 波 数 帯 域 に わ た っ て, 絶 対 的 な 音 の 高 さ の 知 覚 に 加 え, オ ク タ ー ブ ご と に 等 価 に 感 じ る よ う な 周 期 的 な 音 の 高 さ の 知 覚 を 得 る こ と が で き る. イ. 音 の 高 さ の 知 覚 を も た ら す 情 報 は, 蝸 牛 内 で 複 合 的 に 符 号 化 さ れ て い る. ウ. 多 く の 楽 器 音 や 音 声 を 構 成 し て い る 複 合 音 は 基 本 音 と そ の 整 数 倍 の 倍 音 成 分 か ら 成 る. エ. 複 合 音 の 基 本 音 成 分 が 欠 け て い て も, 明 瞭 な 音 の 高 さ を 知 覚 す る こ と が で き る. オ. 正 弦 波 の 高 さ の 知 覚 は そ の 周 波 数 と 一 対 一 で 対 応 し て い る. 5
(2) 以 下 は, 聴 覚 に よ る 空 間 知 覚 に つ い て 述 べ た 文 章 で あ る.( ) 最 も 適 す る も の に を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. 現 在 もっとも 普 及 している 簡 易 的 な 立 体 音 響 システムが 所 謂 ス テ レ オ で あ る が,ステレオで 用 い ら れ て い る 空 間 知 覚 の 手 が か り 情 報 が 両 耳 間 差 で あ る.2 つ あ る と 考 え ら れ て い る 両 耳 間 差 の う ち 両 耳 間 ( a ) は, 各 耳 と 音 源 ま で の 距 離 が 左 右 で 異 な る こ と に よ っ て 生 じ る.ま た 聴 覚 系 は 頭 部 や 耳 介 が 音 を 遮 ることによって 音 源 に 加 える 複 雑 なスペクトルパタンの 変 化 を 空 間 知 覚 に 利 用 できることもわかっ て お り,こ れ を 頭 部 伝 達 関 数 と 呼 ぶ ( 英 語 表 記 の 頭 文 字 を と っ て ( b ) と 略 称 さ れ る ). 測 定 さ れ た 頭 部 伝 達 関 数 を 音 源 にたたみ 込 むことで, 原 理 的 に は 完 全 に 音 源 の 空 間 位 置 を 再 現 す る こ と が で き る. しかし, 音 の 空 間 知 覚 は 聴 覚 系 の 処 理 だ け で 決 ま る も の で は な く, 特 に 大 きく 視 覚 の 影 響 を 受 けること が わ か っ て い る.そ の 事 実 は 音 源 定 位 が 視 覚 で 知 覚 さ れ た 位 置 に よ っ て バ イ ア ス を う け る( c ) 効 果 と い う 現 象 に よ っ て 示 さ れ る. こ の 現 象 は, 空 間 知 覚 に 関 しては 一 般 に 視 覚 の 方 が 精 度 が 高 いため 聴 覚 も そ れ を 利 用 し て い る か ら だ,と 解 釈 さ れ て お り, 各 感 覚 モ ダ リ テ ィ は 一 般 に ( d ) に 統 合 さ れ 全 体 と し て 効 率 よ く 精 度 を 高 め て い る と 考 え ら れ る. ア. レ ベ ル 差 イ. 時 間 差 ウ. 音 色 差 エ. 周 波 数 差 ア. HTTF イ. RHTF ウ. HRTF エ. TFRH ア. 腹 話 術 イ. カ ク テ ル パ ー テ ィ ウ. ダ ブ ル フ ラ ッ シ ュ エ. マ ガ ー ク d の 解 答 群 ア. 個 別 的 イ. 抑 制 的 ウ. 相 補 的 エ. 加 算 的 第 7 問 以 下 は, 皮 膚 と 触 覚 受 容 器 に 関 する 設 問 である.( 号 で 答 え よ. ) 内 に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 の 中 から 選 び, 記 皮 膚 は 無 毛 部 と 有 毛 部 に 分 け ら れ る. 無 毛 部 は,( a ) な ど の 部 分 で あ り, 触 情 報 取 得 に 重 要 な 役 割 を 果 た す. 無 毛 部, 有 毛 部 と も に, 皮 膚 は 外 側 か ら 内 側 に 向 か っ て, 表 皮,( b ), 皮 下 組 織 か ら な る. 皮 膚 感 覚 受 容 器 は, 表 皮 と( b )の 境 か ら 皮 下 組 織 に か け て 分 布 す る. 皮 膚 感 覚 受 容 器 に は, 触 覚 情 報 を 受 容 す る ( c ), 温 度 情 報 を 受 容 す る 温 度 受 容 器, 痛 み 情 報 を 受 容 す る 侵 害 受 容 器 な ど が あ る. 無 毛 部 に あ る 6
大 径 有 髄 の ( c d ), パ は チ ニ 小 体,( e ), ル フ ィ ニ 終 末 ( の 4 種 類 で あ る. ア. 手 背 イ. 頬 ウ. 手 掌 エ. 額 オ. 耳 ア. 有 棘 細 胞 層 イ. 角 層 ウ. 皮 下 層 エ. 真 皮 オ. 厚 皮 ア. 化 学 受 容 器 イ. 機 械 受 容 器 ウ. 伸 張 受 容 器 エ. 固 有 受 容 器 オ. 振 動 受 容 器 d の 解 答 群 ア. ゴ ル ジ 終 末 イ. ウ ェ ー バ ー 小 体 ウ. 触 覚 盤 エ. 毛 包 受 容 器 オ. マ イ ス ナ ー 小 体 e の 解 答 群 ア. メ ル ケ ル 触 盤 イ. ピ ン カ ス 小 体 ウ. 自 由 神 経 終 末 エ. ゴ ル ジ マ ッ ツ オ ニ 小 体 オ. ポ リ モ ー ダ ル 受 容 器 第 8 問 以 下 は,モーションキャプチャシステムの 特 徴 比 較 に 関 する 問 題 である.( 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. )に 最 も 適 するものを (1) モーションキャプチャを 利 用 する 場 合 には, 事 前 に( a )を 行 うことが 重 要 であり,これによって ( b ) が 大 き く 変 化 す る. ア. エ バ リ ュ エ ー シ ョ ン イ. ア ノ テ ー シ ョ ン ウ. ロ ー テ ー シ ョ ン エ. キ ャ リ ブ レ ー シ ョ ン オ. イ ン ス ト レ ー シ ョ ン ア. 使 い や す さ イ. 計 測 精 度 ウ. 計 測 速 度 エ. 駆 動 時 間 オ. 装 着 時 間 (2) 超 音 波 セ ン サ や カ メ ラ を 使 っ た モ ー シ ョ ン キ ャ プ チ ャ で は, 計 測 対 象 の( c )が 大 き な 問 題 と な っ て 7
い る. 例 え ば カ メ ラ を 使 っ た モ ー シ ョ ン キ ャ プ チ ャ に お い て( c )の 問 題 を 回 避 す る た め に は,( d ) を 用 い る 方 法 が 有 効 で あ る が, 完 全 な 解 決 に は 至 ら な い. 一 方 ( e ) を 利 用 し た モ ー シ ョ ン キ ャ プ チ ャ で は, 本 質 的 に ( c ) に よ る 問 題 が 生 じ な い 点 が 大 き な 特 徴 と な っ て い る. ア. 複 雑 化 イ. 隠 れ ウ. 高 コ ス ト 化 エ. 多 色 化 オ. 反 射 d の 解 答 群 ア. X 線 カ メ ラ イ. カ ラ ー 画 像 ウ. 大 量 の カ メ ラ エ. 高 速 な カ メ ラ オ. 偏 光 e の 解 答 群 ア. 加 速 度 セ ン サ イ. 高 解 像 度 カ メ ラ ウ. 広 角 カ メ ラ エ. パ ッ シ ブ 型 オ. ア ク テ ィ ブ 型 第 9 問 以 下 は, 生 理 的 特 性 の 計 測 に 関 する 問 題 である.( 答 え よ. ) に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 から 選 び, 記 号 で (1) 生 理 指 標 の 代 表 的 な も の の 一 つ で あ る 心 電 図 か ら は,( a )を 求 め る こ と が で き,さ ら に( a ) か ら ( b ) を 求 め る こ と が で き る. ア. 酸 素 化 ヘ モ グ ロ ビ ン 濃 度 イ. 皮 膚 電 気 活 動 ウ. 脳 活 動 エ. 心 拍 数 オ. ア ド レ ナ リ ン 分 泌 量 ア. 発 汗 量 イ. 運 動 強 度 ウ. 瞬 き エ. 脳 血 流 オ. 脳 波 (2) 筋 肉 の 電 気 的 な 活 動 を 計 測 し た も の が( c )で あ る.こ の う ち, 皮 膚 上 に 電 極 を 貼 付 し, 筋 肉 全 体 の 活 動 を 計 測 す る も の を ( d ) と い う.( d ) の 測 定 時 に は, ノ イ ズ の 影 響 を 減 ら す た め, 2 個 の 電 極 に よ り 計 測 し た 信 号 を ( e ) す る. ア. EDA イ. MEG ウ. PET エ. EEG オ. EMG 8
d の 解 答 群 ア. 表 面 筋 電 図 イ. MRI ウ. 脳 磁 図 エ. 脳 波 オ. GSR e の 解 答 群 ア. 乗 算 イ. 反 転 増 幅 ウ. 除 算 エ. 差 動 増 幅 オ. 非 反 転 増 幅 第 10 問 以 下 は, 体 性 感 覚 ディスプレイに 関 する 問 題 である.( 号 で 答 え よ. ) に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 から 選 び, 記 皮 膚 感 覚 呈 示 装 置 を 開 発 する 際 には 空 間 分 解 能 の 目 安 として 使 われる 指 標 である( a )に 基 づいて, 刺 激 装 置 の 密 度 を 決 め る こ と と な る. 皮 膚 感 覚 受 容 器 を 刺 激 す る 方 法 と し て は,( b )や( c )を 用 い た も の な ど が あ る.( b )は, 携 帯 電 話 に 入 っ て い る よ う な 偏 心 お も り が つ い た モ ー タ や ボ イ ス コ イ ル の ア レ イ に よ っ て 構 成 さ れ, 主 に 腕 や 背 中 な ど 比 較 的 2 点 弁 別 閾 が 大 き い 場 所 で 使 わ れ る. 一 方 指 先 な ど の 2 点 弁 別 閾 が 数 ミ リ の 小 さ い 場 所 で は, ピ エ ゾ 素 子 の 振 動 を て こ を 使 っ て 拡 大 す る こ と で ピ ン ア レ イ の ピ ン を 駆 動 す る 方 式 や,( c )ノ ズ ル ア レ イ を 用 い て 刺 激 を 行 う こ と が 行 わ れ て い る. 特 に( c )ノ ズ ル ア レ イ で は, 皮 膚 の 圧 覚 が( d ) 性 質 を 利 用 す る こ と で,ノ ズ ル の 直 径 が 小 さ い 場 合 は 圧 迫 で は な く 吸 引 に よ っ て も 圧 覚 呈 示 が 可 能 と な っ て い る.ま た,そ の ノ ズ ル の 直 径 に よ っ て も 刺 激 さ れ る 感 覚 受 容 器 を( e ) に 刺 激 で き る こ と が わ か っ て き て い る. ア. 閾 値 イ. 2 点 弁 別 閾 ウ. 1 点 弁 別 閾 エ. 3 点 弁 別 閾 オ. 5 点 弁 別 閾 ア. 磁 気 イ. 電 熱 線 ウ. 振 動 子 エ. セ ン サ オ. 赤 外 線 ア. 空 気 圧 イ. 油 圧 ウ. 大 気 圧 エ. 電 圧 オ. 水 圧 d の 解 答 群 ア. 応 力 の 向 き と ひ ず み の 大 き さ に 比 例 す る イ. 応 力 の 向 き で は な く ひ ず み の 大 き さ に 比 例 す る ウ. 応 力 の 向 き で は な く ひ ず み の 大 き さ に 反 比 例 す る エ. 応 力 の 大 き さ で は な く ひ ず み の 向 き に 反 比 例 す る 9
オ. 応 力 の 向 き と ひ ず み の 大 き さ に 反 比 例 す る e の 解 答 群 ア. 大 雑 把 に イ. 網 羅 的 ウ. 選 択 的 エ. 集 中 的 オ. 拡 散 的 第 11 問 以 下 は, 聴 覚 デ ィ ス プ レ イ に 関 す る 問 題 で あ る.( よ. ) に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え 音 像 定 位 伝 達 関 数 合 成 法 は,( a )でのみ 正 しく 音 が 聞 こえることを 目 的 とした 方 式 である. 音 源 か ら 両 耳 ま で の 全 て の 物 理 現 象 を ( b )と し て と ら え, 両 耳 そ れ ぞ れ の 位 置 に 届 く 音 を ( c ) 等 で 呈 示 し て い る. 通 常 の ( c )に よ る 両 耳 型 呈 示 を( d )と 呼 ぶ. 一 方, 室 内 に 置 い た 複 数 の ス ピ ー カ に よ り ユ ー ザ の 耳 元 に 目 的 の 音 を 合 成 す る ( e ) と い う 呈 示 方 法 も あ る. ア. 音 源 の そ ば イ. 両 耳 の 位 置 ウ. 壁 面 の そ ば エ. 両 耳 の 中 点 オ. 原 点 ア. 原 因 と 結 果 イ. 非 可 逆 現 象 ウ. 関 数 エ. 伝 達 関 数 オ. 数 式 ア. レ ベ ル メ ー タ イ. ア ン プ ウ. ヘ ッ ド ホ ン エ. ノ イ ズ オ. S/N 比 d の 解 答 群 ア. ト ラ ン ス オ ー ラ ル 再 生 イ. ト リ オ ー ラ ル 再 生 ウ.モ ノ ラ ル 再 生 エ. ス テ レ オ 再 生 オ. バ イ ノ ー ラ ル 再 生 e の 解 答 群 ア. ト ラ バ ー サ ル 再 生 イ. ト ラ ン ス オ ー ラ ル 再 生 ウ. モ ノ ク ロ 再 生 エ. ス テ レ オ 再 生 オ. バ イ ラ ル 再 生 10
第 12 問 次 の バ ー チ ャ ル 世 界 に つ い て の 説 明 で, 間 違 っ て い る も の は ど れ か. ア. バ ー チ ャ ル 世 界 は, 体 験 者 に 提 示 さ れ る だ け で な く, 時 間 経 過 や 体 験 者 の 行 動 に 応 じ て 変 化 す る 必 要 が あ る. イ. バ ー チ ャ ル 世 界 に は 汎 用 性 が 必 要 な の で, 大 規 模 な バ ー チ ャ ル 世 界 の 場 合 で も 物 体 を 構 成 す る 分 子 の 種 類 と 位 置 を 最 小 単 位 と し て モ デ リ ン グ す る. ウ. バ ー チ ャ ル 世 界 に は リ ア ル タ イ ム 性 が 必 要 な の で, 大 規 模 な バ ー チ ャ ル 世 界 の 場 合 で も, 提 示 の リ ア ル タ イ ム 性 を 考 慮 し て モ デ リ ン グ し な け れ ば な ら な い. 第 13 問 以 下 は, 柔 軟 物 の 変 形 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に 関 す る 問 題 で あ る. (1)~(5)の 問 い に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. (1) 変 形 と は, 外 力 に よ り 物 体 表 面 や 内 部 に 移 動,つ ま り( a )が 生 じ る 状 態 を い う. 一 般 に, 変 位 が 微 小 で あ れ ば, 物 体 は ( b )を 示 す. ア. 塑 性 イ. 粘 性 ウ. 力 覚 エ. 変 位 オ. 破 壊 ア. 弾 性 変 形 イ. 過 渡 運 動 ウ. つ り 合 い エ. せ ん 断 オ. 塑 性 (2) 変 形 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン は, 見 た 目 や 触 感 に 影 響 す る た め, バ ー チ ャ ル 環 境 の 視 覚 や 力 触 覚 表 現 に お い て 重 要 な 役 割 を 果 た す.( c )に 基 づ く 変 形 モ デ ル に は, 代 表 的 な も の に,バ ネ 質 点 モ デ ル や 有 限 要 素 モ デ ル が あ る. ア. 破 壊 力 学 イ. 幾 何 学 ウ. 物 理 法 則 エ. 生 理 学 (3) バ ネ 質 点 モ デ ル は, 物 体 を 質 点 と 質 点 間 を 結 ぶ( d )で 表 現 し, 各 質 点 の 運 動 を 解 い て 物 体 変 形 を 表 現 す る モ デ ル で あ る. 有 限 要 素 モ デ ル は, 物 体 を 3 角 形 要 素 な ど の 集 合 と し て 表 現 し, 各 要 素 に 成 り 立 つ 支 配 方 程 式 の ( e )に よ り 得 ら れ る 連 立 方 程 式 を 解 い て, 弾 性 論 に 基 づ い た 物 体 変 形 を 表 現 す る モ デ ル で あ る. 1 1
d の 解 答 群 ア. 剛 体 イ. 流 体 ウ. 紐 エ. バ ネ e の 解 答 群 ア. 差 分 イ. 一 般 化 ウ. 重 ね 合 わ せ エ. 積 分 (4) 弾 性 の 説 明 と し て 最 も 適 切 も の は ど れ か. ア. 弾 性 と は,2 物 体 が 衝 突 後 に ひ と か た ま り と な っ て 運 動 す る 状 態 を い う. イ. 弾 性 と は, 作 用 す る 外 力 を 取 り 去 る と 元 に 戻 る 性 質 を い う. ウ. 弾 性 と は, 破 壊 に 要 す る エ ネ ル ギ ー が 小 さ く も ろ い 性 質 を い う. エ. 弾 性 と は, 作 用 す る 外 力 に よ っ て 体 積 を 保 存 し た 状 態 で 変 形 す る 性 質 を い う. オ. 弾 性 と は, 作 用 す る 外 力 を 取 り 去 っ て も 元 に 戻 ら な い 性 質 を い う. (5) 変 形 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に つ い て, 間 違 っ て い る も の は ど れ か. ア. バ ネ 質 点 モ デ ル は, 簡 潔 な 実 装 に よ り 物 体 変 形 を 表 現 可 能 と す る. イ. 有 限 要 素 モ デ ル は 弾 性 論 に お け る パ ラ メ ー タ( 弾 性 率,ポ ア ソ ン 比 )に 基 づ く 高 精 度 の 変 形 を 可 能 と す る 一 方, 実 装 が 複 雑 で あ り 計 算 量 が 多 い. ウ. 変 形 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン を 行 う た め に,モ デ ル 要 素 の 位 置 や 弾 性 パ ラ メ ー タ を 事 前 に 設 定 す る 必 要 は な い. エ. 弾 性 パ ラ メ ー タ の 計 測 法 に は, 引 張 試 験, 超 音 波 エ ラ ス ト グ ラ フ ィ, MRE (Magnetic Resonance Elastography) な ど が あ る. オ. 変 形 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 忠 実 性 と 実 時 間 性 に は ト レ ー ド オ フ の 関 係 が あ る. 第 14 問 (1) 次 の 物 理 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン に つ い て の 説 明 文 の ( ) に 最 も 適 す る 記 号 を 答 え よ. 下 の 解 答 群 の ア ~ エ の 処 理 は, 剛 体 の 物 理 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 処 理 の 一 部 で あ る. シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 手 順 に 合 う よ う に ア ~ エ を 並 べ 替 え る と, ( a ) ( b ) ( c ) エ の 順 に な る. 12
a~c の 解 答 群 ア. 抗 力, 摩 擦 力, 重 力 の 計 算 イ. Bounding Volume で の 接 触 判 定 ウ. 物 体 形 状 で の 接 触 判 定 エ. 剛 体 の 速 度 位 置 の 更 新 ( 数 値 積 分 ) (2) 次 の バ ー チ ャ ル リ ア リ テ ィ シ ス テ ム に 関 す る 説 明 の ( ) に 最 も 適 す る も の を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. 剛 体 の 運 動 は, 剛 体 に 働 く 力 と 作 用 点 が わ か れ ば, 運 動 方 程 式 を 数 値 積 分 す る こ と で 求 め る こ と で シ ミ ュ レ ー シ ョ ン で き る. 剛 体 に 働 く 力 の う ち 重 力 や( d )や( e )は す ぐ に 求 ま る が, ( f )や( g )の よ う な 拘 束 力 は, 拘 束 条 件 を 満 た す よ う な 力 と し て 与 え ら れ る た め, 簡 単 に は 求 ま ら な い. こ の た め, 物 理 シ ミ ュ レ ー タ は, 拘 束 力 の 計 算 方 法 で 特 徴 付 け る こ と が で き る.( h )の シ ミ ュ レ ー タ で は 拘 束 力 は バ ネ ダ ン パ モ デ ル の 状 態 か ら す ぐ に 求 ま る た め 1 ス テ ッ プ あ た り の 計 算 量 は 少 な い. し か し, バ ネ ダ ン パ モ デ ル が 収 束 す る た め に は, 1 ス テ ッ プ の 時 間 刻 み t を 小 さ く し な け れ ば な ら な い. 一 方,( i )のシミュレータでは, 拘 束 力 を 拘 束 条 件 と 運 動 方 程 式 を 連 立 させて 解 くため 計 算 量 が 多 い が, t を 大 き く と る こ と が で き る. d~g の 解 答 群 ア. 静 止 摩 擦 力 イ. 動 摩 擦 力 ウ. 抗 力 エ. 応 力 オ. バ ネ に よ る 力 h お よ び i の 解 答 群 ア. 解 析 法 イ. 掃 き 出 し 法 ウ. ペ ナ ル テ ィ 法 エ. 繰 り 返 し 法 第 15 問 以 下 は, 人 間 の 運 動 を 計 算 機 上 で 表 現 す る た め の 人 体 モ デ ル と そ の 運 動 生 成 に 関 す る 問 題 で あ る. (1)~(3) の 問 い の そ れ ぞ れ に, 解 答 を 解 答 群 か ら 選 び, 記 号 で 答 え よ. (1) 人 体 の 剛 体 リ ン ク 系 モ デ ル に つ い て の 以 下 の 記 述 の う ち, 間 違 っ て い る も の は ど れ か. ア. 剛 体 リ ン ク 系 は, 関 節 で 接 続 さ れ た 複 数 の 剛 体 か ら な る. イ. 通 常, 股 関 節 は 3 自 由 度 の 球 面 関 節 と し て 表 現 さ れ る. ウ. 通 常, 肘 関 節 は 1 自 由 度 の 回 転 関 節 と し て 表 現 さ れ る. エ. 多 数 の 球 面 関 節 と 回 転 関 節 を 使 う こ と で, 実 際 の 人 体 の 運 動 を 厳 密 に 表 現 す る モ デ ル が で き る. 13
オ. 実 際 の 人 体 の 肩 関 節 や 膝 関 節 で は, 回 転 と と も に 回 転 中 心 が 移 動 す る. (2) 次 の 文 章 の (a) (b) に 入 る 語 句 の 組 み 合 わ せ と し て 最 も 適 し た も の は ど れ か. 逆 運 動 学 の 解 法 に は 大 き く 分 け て 解 析 的 手 法 と 数 値 的 手 法 が あ る. 解 析 的 手 法 は,リ ン ク の 位 置 を 関 節 角 の 関 数 と し て 表 し,そ の ( a ) を 求 め る 方 法 で あ る. 数 値 的 手 法 の 一 つ と し て, ( b ) を 評 価 関 数 と す る 最 適 化 問 題 を 解 く 方 法 が あ る. 1 導 関 数 2 逆 関 数 3 関 節 速 度 の 2 乗 和 4 速 度 誤 差 の 2 乗 5 位 置 誤 差 の 2 乗 ア. (a) 1 (b) 3 イ. (a) 1 (b) 4 ウ. (a) 2 (b) 3 エ. (a) 2 (b) 4 オ. (a) 2 (b) 5 (3) 逆 運 動 学 問 題 が 無 数 の 解 を 持 つ 場 合 の 例 と し て 最 も 適 切 な も の は ど れ か. ア. 障 害 物 が な い と き, 物 体 を 与 え ら れ た 始 点 か ら 終 点 ま で 移 動 す る 経 路 は 無 数 に あ る. イ. 手 の 位 置 姿 勢 と 肩 関 節 の 位 置 を 固 定 し た ま ま, 肘 を あ る 円 弧 上 の 別 の 位 置 に 移 動 さ せ る こ と が で き る. ウ. 腕 を 静 止 さ せ る の に 必 要 な 筋 張 力 の 組 み 合 わ せ は 無 数 に あ る. エ. 肩 関 節 の 位 置 を 固 定 す る と, 手 が 到 達 で き な い 領 域 が あ る. オ. 人 が 手 を あ る 位 置 か ら 別 の 位 置 ま で 移 動 さ せ る と き の 速 さ の 時 間 変 化 を グ ラ フ に す る と, 一 釣 般 に 鐘 形 に な る. 14