Microsoft Word - 001-20050215-01-05.doc



Similar documents
損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一


Microsoft Word - H20中小会計指針新旧対照表 doc

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

連結計算書

別添資料

23信託の会計処理に関する実務上の取扱い

(1) 貸 借 対 照 表 ( 平 成 26 年 11 月 30 日 現 在 ) ( 単 位 : 千 円 ) 資 産 の 部 負 債 の 部 科 目 金 額 科 目 金 額 流 動 資 産 4,623,985 流 動 負 債 3,859,994 現 金 及 び 預 金 31,763 支 払 手 形


添 付 資 料 の 目 次 1.サマリー 情 報 (その 他 )に 関 する 事 項... 2 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動... 2 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用.

 

< F2D E633368D86816A89EF8C768E9696B18EE688B5>

Microsoft Word ETF・日経400ベア決算短信.doc

弁護士報酬規定(抜粋)

連 結 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 ( 平 成 27 年 4 月 1 日 から 平 成 28 年 3 月 31 日 まで ) 項 目 株 主 資 本 ( 単 位 : 百 万 円 ) 資 本 金 資 本 剰 余 金 利 益 剰 余 金 自 己 株 式 株 主 資 本 合 計 当 連 結 会

第一部【証券情報】

PowerPoint プレゼンテーション

連 結 注 記 表 ( 連 結 計 算 書 類 作 成 のための 基 本 となる 重 要 な 事 項 ) 1. 連 結 の 範 囲 に 関 する 事 項 (1) 連 結 子 会 社 の 数 3 社 連 結 子 会 社 の 名 称 株 式 会 社 ミック 株 式 会 社 モリワン 株 式 会 社 テッ

科 売 上 原 価 売 上 総 利 益 損 益 計 算 書 ( 自 平 成 26 年 4 月 1 日 至 平 成 27 年 3 月 31 日 ) 目 売 上 高 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 営 業 利 益 営 業 外 収 益 受 取 保 険 金 受 取 支 援 金 補 助 金 収 入 保

1_2013BS(0414)

損 益 計 算 書 ( 平 成 25 年 10 月 1 日 から 平 成 26 年 9 月 30 日 まで) ( 単 位 : 千 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 304,971 営 業 費 用 566,243 営 業 総 損 失 261,271 営 業 外 収 益 受 取 利 息 3,545

目 次 貸 借 対 照 表 1 損 益 計 算 書 2 キャッシュ フロー 計 算 書 3 利 益 の 処 分 に 関 する 書 類 4 国 立 大 学 法 人 等 業 務 実 施 コスト 計 算 書 5 注 記 事 項 6 附 属 明 細 書 別 紙


4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

第316回取締役会議案

平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

Microsoft PowerPoint - 基金制度

税金読本(8-5)特定口座と確定申告

6-1 第 6 章 ストック オプション 会 計 設 例 1 基 本 的 処 理 Check! 1. 費 用 の 計 上 ( 1 年 度 ) 2. 費 用 の 計 上 ( 2 年 度 )- 権 利 不 確 定 による 失 効 見 積 数 の 変 動 - 3. 費 用 の 計 上 ( 3 年 度 )-

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

注 記 事 項 (1) 当 四 半 期 連 結 累 計 期 間 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 : 無 (2) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 : 有 ( 注 ) 詳 細 は 添 付 資 料 4ページ 2.サマリー 情 報 (

2. 前 項 の 規 定 にかかわらず 証 券 会 社 等 又 は 機 構 を 通 じた 届 出 の 対 象 となっていない 事 項 については 当 会 社 の 定 める 書 式 により 株 主 名 簿 管 理 人 宛 に 届 け 出 るものとす る ( 法 人 株 主 等 の 代 表 者 ) 第

定 性 的 情 報 財 務 諸 表 等 1. 連 結 経 営 成 績 に 関 する 定 性 的 情 報 当 第 3 四 半 期 連 結 累 計 期 間 の 業 績 は 売 上 高 につきましては 前 年 同 四 半 期 累 計 期 間 比 15.1% 減 少 の 454 億 27 百 万 円 となり

<4D F736F F D E718CF68D C768E5A8F9197DE>

若 しくは 利 益 の 配 当 又 はいわゆる 中 間 配 当 ( 資 本 剰 余 金 の 額 の 減 少 に 伴 うものを 除 きます 以 下 同 じです )を した 場 合 には その 積 立 金 の 取 崩 額 を 減 2 に 記 載 す るとともに 繰 越 損 益 金 26 の 増 3 の

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 有

積 み 立 てた 剰 余 金 の 配 当 に 係 る 利 益 準 備 金 の 額 は 利 益 準 備 金 1 の 増 3 に 記 載 します ⑸ 平 成 22 年 10 月 1 日 以 後 に 適 格 合 併 に 該 当 しない 合 併 により 完 全 支 配 関 係 がある 被 合 併 法 人 か



定款  変更

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

< DD8ED891CE8FC6955C2E786C73>

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

(ⅴ) 平 成 28 年 4 月 1 日 から 平 成 35 年 12 月 31 日 までの 期 間 未 成 年 者 に 係 る 少 額 上 場 株 式 等 の 非 課 税 口 座 制 度 に 基 づき 証 券 会 社 等 の 金 融 商 品 取 引 業 者 等 に 開 設 した 未 成 年 者 口

< E95FB8CF689638AE98BC689FC90B390A CC8CA992BC82B582C982C282A282C E90E096BE8E9E8E9197BF2E786477>

(2) 実 務 上 の 取 扱 い 減 価 償 却 の 方 法 は 会 計 方 針 にあたるため その 変 更 は 本 来 会 計 方 針 の 変 更 として 遡 及 適 用 の 対 象 と なります しかしながら 減 価 償 却 方 法 の 変 更 については 会 計 方 針 の 変 更 を 会

4. その 他 (1) 期 中 における 重 要 な 子 会 社 の 異 動 ( 連 結 範 囲 の 変 更 を 伴 う 特 定 子 会 社 の 異 動 ) 無 新 規 社 ( 社 名 ) 除 外 社 ( 社 名 ) (2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の

募集新株予約権(有償ストック・オプション)の発行に関するお知らせ

<4D F736F F D208E52979C8CA78E598BC68F5790CF91A390698F9590AC8BE08CF D6A2E646F6378>

Q7 従 業 員 に 対 する 現 物 給 付 は 報 酬 給 与 額 に 含 まれます A7 法 人 が 役 員 又 は 使 用 人 のために 給 付 する 金 銭 以 外 の 物 又 は 権 利 その 他 経 済 的 利 益 (いわ ゆる 現 物 給 与 )については 所 得 税 において 給

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 24 年 4 月 1 日 至 平 成 25 年 3 月 31 日 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 包 括 信 用 購 入 あっせん 収 益 14,068,775 融 資 収 益 3,687,647 受 託 収 益 1,203,223 キャッシュプリカ 収 益

内 において 管 理 されている 上 場 株 式 等 のうち 非 課 税 管 理 勘 定 に 係 るもの( 新 規 投 資 額 で 毎 年 80 万 円 を 上 限 とします )に 係 る 配 当 等 で 未 成 年 者 口 座 に 非 課 税 管 理 勘 定 を 設 けた 日 から 同 日 の 属

(12) 配当所得の収入金額の収入すべき時期

ETF通期決算短信(サマリー情報様式)

c. 投 資 口 の 譲 渡 に 係 る 税 務 個 人 投 資 主 が 投 資 口 を 譲 渡 した 際 の 譲 渡 益 は 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 として 原 則 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%)の 税 率 による 申 告 分 離 課 税 の 対 象 となりま

「経営者保証に関するガイドライン」に基づく保証債務の整理に係る課税関係の整理

Microsoft Word - 外貨建取引.docx

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

連 結 株 主 資 本 等 変 動 計 算 書 (2015 年 6 月 1 日 から2016 年 5 月 31 日 まで) 株 主 資 本 ( 単 位 : 千 円 ) 資 本 金 資 本 剰 余 金 利 益 剰 余 金 自 己 株 式 株 主 資 本 合 計 当 期 首 残 高 2,049,318

目 次 ( 資 産 の 部 金 融 資 産 ) 1. 資 金 4 1 資 金 明 細 台 帳 ( 資 産 負 債 整 簿 ) 5 2 資 金 の 明 細 台 帳 ( 付 属 明 細 表 ) 5 2. 税 等 未 収 金 6 3 債 権 債 務 整 台 帳 ( 資 産 負 債 整 簿 ) 6 4 当

科 目 予 算 額 決 算 額 差 異 Ⅱ 投 資 活 動 収 支 の 部 1. 投 資 活 動 収 入 特 定 資 産 取 崩 収 入 13,811,848 62,532,864 48,721,016 退 職 給 付 引 当 資 産 取 崩 収 入 2,811,848 54,237,864 51,

Microsoft Word - 【第17期】有価証券報告書(課税上の取り扱い)

<重要な会計方針及び注記>

第 41 期

定款

第4回税制調査会 総4-1

<4D F736F F D E91E6318E6C94BC8AFA925A904D D838A815B8BA693AF8E9497BF2E646F63>

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 23 年 4 月 1 日 至 平 成 24 年 3 月 31 日 ) 金 額 ( 単 位 : 百 万 円 ) 売 上 高 99,163 売 上 原 価 90,815 売 上 総 利 益 8,347 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 4,661 営 業 利 益

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

養 老 保 険 の 減 額 払 済 保 険 への 変 更 1. 設 例 会 社 が 役 員 を 被 保 険 者 とし 死 亡 保 険 金 及 び 満 期 保 険 金 のいずれも 会 社 を 受 取 人 とする 養 老 保 険 に 加 入 してい る 場 合 を 解 説 します 資 金 繰 りの 都

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

<4D F736F F D208CF689768ED C8FE395FB978E8CEA8BA689EF814592E88ABC2E646F63>

ような 厚 生 年 金 基 金 関 係 の 法 改 正 がなされており (2)については 平 成 16 年 10 月 1 日 から (1) 及 び(3)については 平 成 17 年 4 月 1 日 から 施 行 されている (1) 免 除 保 険 料 率 の 凍 結 解 除 ( 母 体 企 業 (

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 23 年 4 月 1 日 至 平 成 24 年 3 月 31 日 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 包 括 信 用 購 入 あっせん 収 益 13,520,219 融 資 収 益 4,434,360 受 託 収 益 1,234,189 キャッシュプリカ 収 益

自動継続自由金利型定期預金(M型)規定

Microsoft PowerPoint - 表紙

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

Taro-匿名組合 151009 栄

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

<4D F736F F D F4390B3816A91E6398D A948EE58E91967B939995CF93AE8C768E5A8F9182C98AD682B782E989EF8C768AEE8F8082CC934B97708E77906A81762E646F63>

Microsoft Word sozei-sample1.doc

スライド 1

1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

連 結 注 記 表 1. 連 結 計 算 書 類 の 作 成 のための 基 本 となる 重 要 な 事 項 に 関 する 注 記 等 (1) 連 結 の 範 囲 に 関 する 事 項 1 連 結 子 会 社 の 数 及 び 名 称 連 結 子 会 社 の 数 0 社 連 結 子 会 社 の 名 称

1.ポイントについての 会 計 処 理 例 (1) 会 計 基 準 等 の 状 況 我 が 国 においては ポイントについて 個 別 の 会 計 処 理 の 基 準 等 は 存 在 しておらず ポイント 発 行 企 業 は 企 業 会 計 原 則 等 に 則 り 会 計 処 理 をしている 具 体

 

Microsoft PowerPoint - 表紙

<4D F736F F D208F7493FA95948E738A4A94AD8E968BC682CC8EE891B18B7982D18AEE8F8082C98AD682B782E98FF097E182C98AD682B782E98F9590AC8BE093998CF D6A B315D2E B4E88C A>

している 5. これに 対 して 親 会 社 の 持 分 変 動 による 差 額 を 資 本 剰 余 金 として 処 理 した 結 果 資 本 剰 余 金 残 高 が 負 の 値 となるような 場 合 の 取 扱 いの 明 確 化 を 求 めるコメントが 複 数 寄 せられた 6. コメントでは 親

Taro-契約条項(全部)

第1章 簿記の一巡


2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

<4D F736F F F696E74202D2082C882E982D982C DD8ED88EE688F882CC82B582AD82DD C668DDA9770>

(2) 簡 便 な 会 計 処 理 及 び 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 の 作 成 に 特 有 の 会 計 処 理 の 適 用 該 当 事 項 はありません (3) 四 半 期 連 結 財 務 諸 表 作 成 に 係 る 会 計 処 理 の 原 則 手 続 表 示 方 法 等 の 変 更 当

有 価 証 券 に 関 する 事 項 3 有 価 証 券 の 種 類 別 の 平 均 残 高 4 貯 証 率 の 期 末 値 及 び 期 中 平 均 値 ニ 組 合 の 業 務 の 運 営 に 関 する 次 に 掲 げる 事 項 (1) リスク 管 理 の 体 制 (2) 法 令 遵 守 の 体 制

1 ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 の 事 業 税 の 課 税 について ガス 供 給 業 を 行 う 法 人 は 収 入 金 額 を 課 税 標 準 として 収 入 割 の 申 告 となります ( 法 72 条 の2 72 条 の 12 第 2 号 ) ガス 供 給 業 とその 他 の 事

疑わしい取引の参考事例

Transcription:

Ⅰ 金 融 商 品 会 計 に 関 する 実 務 指 針 はじめに 1. これまで 金 融 商 品 の 会 計 処 理 では 一 部 の 取 引 につき 時 価 会 計 が 採 用 されていた が 多 くの 取 引 については 取 得 原 価 会 計 に 基 づいて 損 益 の 認 識 が 行 われてきた 他 方 先 物 取 引 オプション 取 引 及 び 市 場 性 のある 有 価 証 券 に 係 る 時 価 情 報 の 開 示 が 行 われ 企 業 の 保 有 する 金 融 商 品 に 内 在 するリスク 及 びそれが 将 来 の 損 益 及 びキャッシュ フロ ーに 与 える 影 響 を 判 断 するための 情 報 を 提 供 してきた しかしながら 最 近 の 証 券 金 融 市 場 のグローバル 化 及 び 取 引 の 高 度 化 複 雑 化 に 対 処 するために 注 記 による 時 価 情 報 の 提 供 にとどまらず 金 融 商 品 そのものの 時 価 評 価 に 係 る 会 計 処 理 をはじめ 新 た に 開 発 された 金 融 商 品 や 取 引 手 法 等 についての 会 計 処 理 の 基 準 の 整 備 が 必 要 とされる 状 況 にたち 至 っていると 考 えられる ( 金 融 商 品 に 係 る 会 計 基 準 の 設 定 に 関 する 意 見 書 ( 以 下 金 融 商 品 会 計 意 見 書 という )I.2)ことから 平 成 11 年 1 月 22 日 に 企 業 会 計 審 議 会 は 金 融 商 品 に 係 る 会 計 基 準 ( 以 下 金 融 商 品 会 計 基 準 という )を 公 表 した 2. 金 融 商 品 会 計 基 準 を 実 務 に 適 用 する 場 合 の 具 体 的 な 指 針 等 について 当 協 会 は 金 融 商 品 の 範 囲 それらの 発 生 及 び 消 滅 の 認 識 評 価 方 法 ヘッジ 会 計 並 びに 複 合 金 融 商 品 の 会 計 処 理 を 明 確 にすることを 目 的 に 今 般 金 融 商 品 会 計 に 関 する 実 務 指 針 を 取 りま とめた 本 報 告 は 金 融 商 品 会 計 基 準 が 適 用 される 企 業 の 金 融 商 品 に 係 る 取 引 についての 会 計 処 理 を 取 り 扱 っている なお 金 融 機 関 等 が 業 務 として 行 う 金 融 商 品 に 係 る 取 引 のうち 特 殊 なもの 及 び 高 度 なヘッジ 手 法 を 用 いて 行 う 取 引 の 具 体 的 な 会 計 処 理 は 別 途 取 り 扱 う - 1 -

金 融 商 品 の 範 囲 認 識 及 び 消 滅 金 融 商 品 の 範 囲 金 融 商 品 3. 金 融 商 品 会 計 意 見 書 (Ⅲ. 一.1)によれば 金 融 資 産 金 融 負 債 及 びデリバティブ 取 引 に 係 る 契 約 を 総 称 して 金 融 商 品 ということにする としている これは 取 引 当 事 者 の 一 方 の 企 業 からみた 定 義 である 二 企 業 間 で 締 結 される 契 約 である 金 融 商 品 を 中 心 に 言 い 換 えれば 金 融 商 品 とは 一 方 の 企 業 に 金 融 資 産 を 生 じさせ 他 の 企 業 に 金 融 負 債 を 生 じさせる 契 約 及 び 一 方 の 企 業 に 持 分 の 請 求 権 を 生 じさせ 他 の 企 業 にこれに 対 する 義 務 を 生 じさせる 契 約 ( 株 式 その 他 の 出 資 証 券 に 化 体 表 章 される 契 約 である )というこ とになる 金 融 資 産 4. 金 融 資 産 とは 現 金 他 の 企 業 から 現 金 若 しくはその 他 の 金 融 資 産 を 受 け 取 る 契 約 上 の 権 利 潜 在 的 に 有 利 な 条 件 で 他 の 企 業 とこれらの 金 融 資 産 若 しくは 金 融 負 債 を 交 換 す る 契 約 上 の 権 利 又 は 他 の 企 業 の 株 式 その 他 の 出 資 証 券 である 金 融 負 債 5. 金 融 負 債 とは 他 の 企 業 に 金 融 資 産 を 引 き 渡 す 契 約 上 の 義 務 又 は 潜 在 的 に 不 利 な 条 件 で 他 の 企 業 と 金 融 資 産 若 しくは 金 融 負 債 ( 他 の 企 業 に 金 融 資 産 を 引 き 渡 す 契 約 上 の 義 務 )を 交 換 する 契 約 上 の 義 務 である デリバティブ 6. デリバティブとは 次 のような 特 徴 を 有 する 金 融 商 品 である (1) その 権 利 義 務 の 価 値 が 特 定 の 金 利 有 価 証 券 価 格 現 物 商 品 価 格 外 国 為 替 相 場 各 種 の 価 格 率 の 指 数 信 用 格 付 け 信 用 指 数 又 は 類 似 する 変 数 (これらは 基 礎 数 値 と 呼 ばれる )の 変 化 に 反 応 して 変 化 する1 基 礎 数 値 を 有 し かつ 2 想 定 元 本 か 固 定 若 しくは 決 定 可 能 な 決 済 金 額 のいずれか 又 は 想 定 元 本 と 決 済 金 額 の 両 方 を 有 する 契 約 である (2) 当 初 純 投 資 が 不 要 であるか 又 は 市 況 の 変 動 に 類 似 の 反 応 を 示 すその 他 の 契 約 と 比 べ 当 初 純 投 資 をほとんど 必 要 としない (3) その 契 約 条 項 により 純 額 ( 差 金 ) 決 済 を 要 求 若 しくは 容 認 し 契 約 外 の 手 段 で 純 額 決 済 が 容 易 にでき 又 は 資 産 の 引 渡 しを 定 めていてもその 受 取 人 を 純 額 決 済 と 実 質 的 に 異 ならない 状 態 に 置 く 商 品 等 の 売 買 又 は 役 務 の 提 供 に 係 る 契 約 7. 売 買 は 取 引 当 事 者 の 一 方 ( 売 手 )が 一 定 の 財 産 権 を 相 手 方 に 与 えることを 約 し 相 手 方 ( 買 手 )がこれに 代 金 を 払 うことを 約 することによって 成 立 する 契 約 である( 民 法 第 555 条 ) 売 買 契 約 は 売 手 の 財 産 権 移 転 義 務 と 買 手 の 財 産 支 払 義 務 が 生 じる 有 償 双 務 契 約 の 典 型 であり 対 価 として 金 銭 を 与 えることが 売 買 の 特 色 とされている しかし 現 行 の 会 計 基 準 のもとでは 商 品 等 の 売 買 又 は 役 務 の 提 供 に 係 る 契 約 が 締 結 されたときには その 権 利 義 務 は 等 価 であり 現 金 又 はその 他 の 金 融 資 産 を 授 受 すべき 会 - 2 -

計 上 の 金 銭 債 権 債 務 は 生 じていないから 当 該 金 銭 債 権 債 務 を 認 識 しない 当 該 商 品 等 の 受 渡 し 又 は 役 務 提 供 の 完 了 時 に 契 約 条 件 に 従 い はじめてその 対 価 として 現 金 又 は その 他 の 金 融 資 産 を 授 受 する 片 務 的 な 権 利 又 は 義 務 に 変 わるから この 時 点 で 金 銭 債 権 債 務 を 認 識 する 有 価 証 券 に 準 じて 取 り 扱 うもの 8. 証 券 取 引 法 に 定 義 する 有 価 証 券 に 該 当 しないが これに 類 似 するもので 活 発 な 市 場 が あるもの( 例 えば 国 内 CD)は 有 価 証 券 に 準 じて 取 り 扱 う 有 価 証 券 の 消 費 貸 借 契 約 消 費 寄 託 契 約 9. 有 価 証 券 の 消 費 貸 借 契 約 及 び 消 費 寄 託 契 約 は 金 融 商 品 であり 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である 建 設 協 力 金 等 の 差 入 預 託 保 証 金 10. 将 来 返 還 される 建 設 協 力 金 等 の 差 入 預 託 保 証 金 は 金 銭 債 権 であるから 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である 商 品 ファンド 11. 商 品 ファンドは 満 期 日 又 は 期 前 償 還 日 に 現 金 で 回 収 されるので 商 品 ファンドは 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である ゴルフ 会 員 権 等 12. ゴルフ 会 員 権 等 のうち 株 式 又 は 預 託 保 証 金 から 構 成 されるものは 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である 保 険 契 約 13. 保 険 者 が 特 定 の 事 故 の 発 生 によって 生 ずる 損 害 額 等 ( 損 害 保 険 又 は 生 命 保 険 )を 通 常 保 険 金 支 払 の 形 で 填 補 することを 約 する 一 方 保 険 契 約 者 が 保 険 料 の 支 払 義 務 を 負 う 保 険 契 約 は 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 外 である 退 職 給 付 債 務 14. 退 職 給 付 債 務 は 金 融 負 債 であるが 退 職 給 付 に 係 る 会 計 基 準 に 従 って 処 理 され るため 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 外 とする 債 務 保 証 契 約 15. 債 務 保 証 契 約 ( 信 用 状 による 与 信 を 含 む ) は 金 融 商 品 であり 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である クレジット デリバティブ 16. クレジット デリバティブは 金 融 商 品 であり 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である ウェザー デリバティブ 17. ウェザー デリバティブは 金 融 商 品 であり 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である - 3 -

リース 取 引 18. リース 取 引 は リース 取 引 に 係 る 会 計 基 準 に 従 って 処 理 されるため 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 外 である ただし リース 取 引 により 認 識 された 債 権 又 は 債 務 は 金 融 資 産 又 は 金 融 負 債 であるから その 消 滅 については 金 融 商 品 会 計 基 準 に 従 って 処 理 しなけれ ばならない また リース 取 引 に 組 み 込 まれたデリバティブには 金 融 商 品 会 計 基 準 が 適 用 される 当 座 貸 越 契 約 及 び 貸 出 コミットメント 19. 当 座 貸 越 契 約 (これに 準 ずる 契 約 を 含 む ) 及 び 貸 出 コミットメントは 金 融 機 関 等 が 顧 客 と 合 意 した 一 定 の 限 度 まで 現 金 を 貸 し 付 けることを 約 する 契 約 であり 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である 現 物 商 品 に 係 るデリバティブ 取 引 (コモディティ デリバティブ 取 引 ) 20. 現 物 商 品 に 係 るデリバティブ 取 引 のうち 通 常 差 金 決 済 により 取 引 されるものとは 商 品 先 物 市 場 ロンドン 金 属 取 引 所 (LME)における 取 引 のほか コモディティ ス ワップ 原 油 取 引 におけるブック アウト(BOOK-OUT) 取 引 等 当 事 者 間 で 通 常 差 金 ( 差 額 ) 決 済 取 引 が 予 定 されているものをいい 金 融 商 品 会 計 基 準 のデリバティブ 取 引 に 該 当 するものとして 取 り 扱 う ただし 当 初 から 現 物 を 受 け 渡 すことが 明 らかなものは 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 外 である この 場 合 取 引 の 当 初 から 文 書 化 して 当 該 取 引 部 門 の 責 任 者 の 承 認 を 受 けてい ることが 必 要 である 不 動 産 の 証 券 化 21. 不 動 産 又 は 不 動 産 信 託 受 益 権 等 を 譲 り 受 けた 特 別 目 的 会 社 が 発 行 した 社 債 優 先 出 資 証 券 及 びコマーシャル ペーパーは 通 常 将 来 の 特 定 期 日 に 現 金 で 償 還 される 有 価 証 券 であり 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 である 特 別 目 的 会 社 が 譲 り 受 けた 不 動 産 の 譲 渡 人 にとって 証 券 化 の 対 象 となった 不 動 産 は 金 融 資 産 ではないから 当 該 証 券 化 は 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 外 である 譲 渡 人 が 不 動 産 信 託 を 活 用 した 仕 組 みの 中 で 当 該 信 託 受 益 権 を 特 別 目 的 会 社 に 売 却 する 取 引 も 同 様 に 譲 渡 人 にとって 金 融 商 品 会 計 基 準 の 対 象 外 である 金 融 資 産 及 び 金 融 負 債 の 発 生 の 認 識 有 価 証 券 の 売 買 契 約 の 認 識 22. 有 価 証 券 の 売 買 契 約 については 約 定 日 から 受 渡 日 までの 期 間 が 市 場 の 規 則 又 は 慣 行 に 従 った 通 常 の 期 間 である 場 合 売 買 約 定 日 に 買 手 は 有 価 証 券 の 発 生 を 認 識 し 売 手 は 有 価 証 券 の 消 滅 の 認 識 を 行 う ただし 約 定 日 基 準 に 代 えて 保 有 目 的 区 分 ごとに 買 手 は 約 定 日 から 受 渡 日 までの 時 価 の 変 動 のみを 認 識 し また 売 手 は 売 却 損 益 のみを 約 定 日 に 認 識 する 修 正 受 渡 日 基 準 によることができる [ 設 例 1] 約 定 日 から 受 渡 日 までの 期 間 が 通 常 の 期 間 よりも 長 い 場 合 売 買 契 約 は 先 渡 契 約 であ り 買 手 も 売 手 も 約 定 日 に 当 該 先 渡 契 約 による 権 利 義 務 の 発 生 を 認 識 する 受 渡 しに 係 る 通 常 の 期 間 23. 受 渡 しに 係 る 通 常 の 期 間 とは 原 則 として 我 が 国 の 上 場 有 価 証 券 については 証 券 取 引 所 の 定 める 約 定 日 から 受 渡 日 までの 日 数 など 金 融 商 品 の 種 類 ごとに かつ 市 場 - 4 -

又 は 取 引 慣 行 ごとに 通 常 受 渡 しに 要 する 日 数 をいう 例 えば 上 場 株 式 の 発 行 日 取 引 や 発 行 前 に 約 定 される 債 券 の 店 頭 取 引 等 については 個 別 具 体 的 なケースごとに 市 場 の 慣 行 であると 合 理 的 に 考 えられる 日 数 をいう 有 価 証 券 の 信 用 取 引 の 認 識 24. 有 価 証 券 の 信 用 取 引 は 当 該 有 価 証 券 に 関 する 限 り 現 物 の 売 買 取 引 と 同 一 であるか ら 原 則 として 売 買 した 有 価 証 券 に 準 じて 認 識 する 信 用 取 引 による 買 付 けは 有 価 証 券 を 買 入 れ 後 直 ちに 担 保 に 差 し 入 れたものとし そ の 買 付 け 代 金 は 当 該 信 用 取 引 を 行 った 証 券 会 社 からの 債 務 として 処 理 する 売 付 けは 有 価 証 券 の 借 入 と 当 該 有 価 証 券 の 売 却 取 引 とが 同 時 に 行 われたものであり その 売 付 代 金 は 当 該 信 用 取 引 を 行 った 証 券 会 社 に 対 する 担 保 差 入 金 ( 預 け 金 )として 処 理 する 信 用 取 引 による 買 入 有 価 証 券 又 は 借 入 有 価 証 券 は 売 買 目 的 有 価 証 券 に 準 じて 処 理 する なお 信 用 取 引 ( 売 付 け)は ヘッジ 手 段 として 利 用 することができる( 第 165 項 参 照 ) 買 入 有 価 証 券 と 保 有 有 価 証 券 との 簿 価 通 算 を 要 しない 有 価 証 券 の 空 売 りの 認 識 25. 有 価 証 券 の 空 売 りは 有 価 証 券 の 売 却 の 認 識 に 準 じて 処 理 する この 場 合 未 収 入 金 及 び 売 付 有 価 証 券 として 売 却 時 の 時 価 である 売 却 価 額 をもってそれぞれ 借 方 及 び 貸 方 に 計 上 する 売 付 有 価 証 券 は 売 買 目 的 有 価 証 券 に 準 じて 処 理 する なお 有 価 証 券 の 空 売 りは ヘッジ 手 段 として 利 用 することができる( 第 165 項 参 照 ) 貸 付 金 及 び 借 入 金 の 認 識 26. 貸 付 金 及 び 借 入 金 は 資 金 の 貸 借 日 にその 発 生 を 認 識 し その 返 金 日 に 消 滅 を 認 識 す る 有 価 証 券 の 消 費 貸 借 契 約 消 費 寄 託 契 約 27. 有 価 証 券 の 消 費 貸 借 契 約 及 び 消 費 寄 託 契 約 ( 以 下 消 費 貸 借 契 約 等 という )は 借 手 が 有 価 証 券 を 売 却 又 は 担 保 という 方 法 で 自 由 に 処 分 できる 権 利 を 有 するため 貸 手 はその 旨 及 び 貸 借 対 照 表 価 額 を 注 記 し 借 手 はその 旨 及 び 貸 借 対 照 表 日 の 時 価 を 注 記 す る ただし この 場 合 であっても 借 手 は 借 入 れ 又 はその 約 定 をした 有 価 証 券 を 売 却 した ときは 第 22 項 に 定 める 約 定 日 基 準 又 は 修 正 受 渡 日 基 準 のうち 認 識 基 準 として 採 用 す る 基 準 により 受 入 れ 及 び 売 却 処 理 を 行 い 返 還 義 務 を 時 価 で 負 債 として 認 識 しなければ ならない なお 当 該 返 還 義 務 については その 旨 及 び 時 価 の 注 記 を 行 わない 有 価 証 券 の 借 手 は 注 記 の 対 象 となったものについては 自 己 保 有 部 分 と 担 保 差 入 部 分 とに 区 分 して 注 記 しなければならない 自 由 処 分 権 を 有 する 担 保 受 入 金 融 資 産 28. 融 資 等 に 関 連 し 貸 手 が 金 融 資 産 を 担 保 として 受 渡 しを 受 け 売 却 又 は 再 担 保 という 方 法 で 自 由 に 処 分 できる 権 利 を 有 する 場 合 には 貸 手 はその 旨 及 び 貸 借 対 照 表 日 の 時 価 を 注 記 する ただし 貸 手 は 担 保 受 入 れ 又 はその 約 定 をした 担 保 受 入 金 融 資 産 を 売 却 したときは - 5 -

受 渡 日 に(ただし 有 価 証 券 については 第 22 項 に 定 める 約 定 日 基 準 又 は 修 正 受 渡 日 基 準 のうち 認 識 基 準 として 採 用 する 基 準 により) 担 保 受 入 金 融 資 産 の 時 価 での 受 入 れ 及 び 売 却 処 理 を 行 い 返 還 義 務 を 負 債 として 認 識 しなければならない なお 売 却 により 担 保 受 入 金 融 資 産 の 返 還 義 務 が 貸 借 対 照 表 に 計 上 されたものについては その 旨 及 び 時 価 の 注 記 を 行 わない 注 記 の 対 象 となったものについては 自 己 保 有 部 分 と 再 担 保 差 入 部 分 とに 区 分 して 注 記 しなければならない なお 短 期 的 な 通 知 により 担 保 差 入 金 融 資 産 を 入 れ 替 えることができる 権 利 を 借 手 ( 担 保 差 入 者 )が 有 する 場 合 には 貸 手 に 売 却 又 は 再 担 保 による 担 保 受 入 金 融 資 産 の 自 由 処 分 権 はないものとして 扱 う また オーバーナイトの 融 資 等 に 関 連 して 貸 手 が 担 保 として 受 け 入 れた 金 融 資 産 については 受 入 れと 同 時 に 当 該 資 産 を 売 却 する 場 合 を 除 き 実 質 的 に 売 却 又 は 再 担 保 できないから 自 由 処 分 権 はないものとみなす 当 初 認 識 時 の 測 定 29. 金 融 資 産 又 は 金 融 負 債 の 当 初 認 識 は 当 該 金 融 資 産 又 は 金 融 負 債 の 時 価 により 測 定 す る なお 付 随 費 用 については 第 56 項 を 参 照 のこと 金 融 資 産 の 消 滅 の 認 識 権 利 に 対 する 支 配 が 移 る 場 合 における 金 融 資 産 の 財 務 構 成 要 素 30. 財 務 構 成 要 素 アプローチにおける 財 務 構 成 要 素 には 将 来 のキャッシュの 流 入 回 収 サービス 権 信 用 リスク 及 びその 他 の 要 素 がある 将 来 のキャッシュの 流 入 は 市 場 リスクにさらされており 回 収 サービス 権 は 当 該 金 融 資 産 の 管 理 回 収 業 務 に 係 るものである 譲 受 人 の 契 約 上 の 権 利 が 譲 渡 人 及 びその 債 権 者 から 法 的 に 保 全 されていること 31. 譲 渡 された 金 融 資 産 に 対 する 譲 受 人 の 契 約 上 の 権 利 が 譲 渡 人 及 びその 債 権 者 から 法 的 に 保 全 されているかどうかについては 次 の 点 を 考 慮 して 判 定 する 1 契 約 又 は 状 況 により 譲 渡 人 は 譲 渡 を 取 り 消 すことができるか 否 か 2 譲 渡 人 が 破 産 会 社 更 生 法 民 事 再 生 法 等 の 下 に 置 かれた 場 合 管 財 人 が 当 該 譲 渡 金 融 資 産 に 対 し 返 還 請 求 権 を 行 使 できるか 否 か 上 記 2に 関 して 現 行 法 制 の 下 においては 第 三 者 対 抗 要 件 を 満 たす 場 合 に 譲 渡 金 融 資 産 は 法 的 に 保 全 されているものとして 取 り 扱 う 支 配 の 移 転 が 認 められる 譲 渡 制 限 32. 譲 渡 制 限 があっても 譲 渡 人 から 譲 受 人 への 支 配 の 移 転 が 認 められる 場 合 の 譲 渡 制 限 と は 次 のようなものである 1 譲 受 人 に 最 も 有 利 な 第 三 者 からの 購 入 の 申 込 みと 同 一 条 件 による 譲 渡 人 の 優 先 的 買 戻 権 の 存 在 2 譲 受 人 が 売 却 又 は 担 保 差 入 れをする 場 合 における 譲 渡 人 の 承 認 ( 回 収 が 不 経 済 と なったり 債 務 者 を 困 難 な 状 況 に 置 くことがないか 検 討 するための 承 認 である し たがって 譲 渡 人 の 利 益 のため 不 合 理 に 留 保 する 場 合 を 除 く ) 3 譲 受 人 が 譲 り 受 けた 資 産 を 多 数 の 第 三 者 に 売 却 することができる 場 合 における 譲 渡 人 の 競 争 相 手 への 売 却 禁 止 ( 当 該 競 争 相 手 が 唯 一 の 潜 在 的 な 買 手 である 場 合 を 除 く ) - 6 -

支 配 の 移 転 が 認 められる 譲 渡 人 の 買 戻 権 33. 譲 渡 人 に 買 戻 権 がある 場 合 でも 譲 渡 金 融 資 産 が 市 場 でいつでも 取 得 することができ るとき 又 は 買 戻 価 格 が 買 戻 時 の 時 価 であるときは 当 該 金 融 資 産 に 対 する 支 配 が 移 転 している 他 方 譲 渡 金 融 資 産 が 市 場 で 容 易 に 取 得 できないもので かつ 買 戻 価 格 が 固 定 価 格 であるものは 当 該 金 融 資 産 に 対 する 支 配 は 移 転 していない また 流 動 化 資 産 の 残 高 が 当 初 金 額 の 一 定 割 合 を 下 回 った 結 果 回 収 サービス 業 務 コ ストの 見 合 いから 譲 渡 人 が 当 該 残 高 を 買 い 戻 すクリーンアップ コールは 支 配 の 移 転 が 認 められる 買 戻 権 である 割 引 手 形 及 び 裏 書 譲 渡 手 形 34. 受 取 手 形 は その 割 引 又 は 裏 書 譲 渡 時 に 消 滅 を 認 識 する また 輸 出 荷 代 金 取 立 ての ための 荷 為 替 手 形 (DP 手 形 又 はDA 手 形 )は 外 国 為 替 取 扱 銀 行 においてその 買 い 取 りを 受 けた 時 に 手 形 債 権 の 発 生 と 消 滅 を 同 時 に 認 識 する 特 別 目 的 会 社 の 事 業 35. 金 融 商 品 会 計 基 準 注 解 ( 注 4)にいう 特 別 目 的 会 社 ( 以 下 特 別 目 的 会 社 とい う )の 事 業 は 適 正 な 価 額 で 譲 り 受 けた 金 融 資 産 から 生 ずる 収 益 を 当 該 会 社 が 発 行 す る 証 券 の 保 有 者 に 享 受 させる 目 的 に 従 って 適 正 に 遂 行 されている 必 要 がある 当 該 目 的 に 従 い 又 は 付 随 して 発 生 する 次 のような 取 引 を 行 った 場 合 には 事 業 目 的 に 従 って 適 正 に 遂 行 されていると 考 えられる 1 資 産 処 分 により 収 益 をあげ 証 券 の 保 有 者 へこれを 享 受 させる 場 合 2 証 券 の 保 有 者 への 配 当 利 払 い 及 び 償 還 等 の 時 期 まで 余 資 を 運 用 して 収 益 を 高 め る 場 合 3 事 業 目 的 を 遂 行 する 上 でデリバティブによりキャッシュ フローを 調 整 する 場 合 4 事 業 目 的 を 遂 行 する 上 でキャッシュ フローを 調 整 するための 借 入 ( 例 えば 証 券 を 完 売 するまでの 借 入 又 は 証 券 の 保 有 者 への 配 当 利 払 い 及 び 償 還 等 のための 借 入 )を 行 う 場 合 5 事 業 目 的 に 従 い 一 部 の 金 融 資 産 の 回 収 に 伴 い 譲 渡 人 から 新 たな 金 融 資 産 を 譲 り 受 けることを 繰 り 返 す 場 合 又 は 当 初 譲 り 受 けた 金 融 資 産 をすべて 回 収 した 後 譲 渡 人 から 再 度 新 たな 金 融 資 産 を 譲 り 受 ける 場 合 金 融 資 産 の 消 滅 時 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 における 残 存 部 分 と 新 たな 資 産 負 債 の 判 定 基 準 36. 金 融 資 産 が 消 滅 した 時 に 譲 渡 人 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 がある それ が 消 滅 した 金 融 資 産 と 実 質 的 に 同 様 の 資 産 若 しくはその 構 成 要 素 ( 譲 渡 とみなされない 場 合 の 代 替 資 産 を 含 む ) 例 えば 特 別 目 的 会 社 の 発 行 する 証 券 等 の 金 融 資 産 (デリバ ティブを 除 く )であるか 又 は 回 収 サービス 権 であれば 残 存 部 分 であり 異 種 の 資 産 であれば 新 たな 資 産 の 取 得 となる また それが 何 らかの 義 務 であれば 新 た な 負 債 となり さらにデリバティブであれば 新 たな 資 産 又 は 負 債 の 発 生 となる 金 融 資 産 の 消 滅 時 に 譲 渡 人 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 の 損 益 の 計 上 基 準 37. 金 融 資 産 の 消 滅 時 に 譲 渡 人 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 の 譲 渡 損 益 は 次 の ように 計 算 した 譲 渡 金 額 から 譲 渡 原 価 を 差 し 引 いたものである 譲 渡 金 額 は 譲 渡 に 伴 - 7 -

う 入 金 額 に 新 たに 発 生 した 資 産 の 時 価 を 加 え 新 たに 発 生 した 負 債 の 時 価 を 控 除 したも のである 譲 渡 原 価 は 金 融 資 産 の 消 滅 直 前 の 帳 簿 価 額 を 譲 渡 した 金 融 資 産 の 譲 渡 部 分 の 時 価 と 残 存 部 分 の 時 価 で 按 分 した 結 果 譲 渡 部 分 に 配 分 されたものである 譲 渡 金 融 資 産 の 帳 簿 価 額 のうち 按 分 計 算 により 残 存 部 分 に 配 分 した 金 額 を 当 該 残 存 部 分 の 計 上 価 額 とし 新 たに 発 生 した 資 産 及 び 負 債 は 譲 渡 時 の 時 価 により 計 上 する [ 設 例 2] 金 融 資 産 の 消 滅 時 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 における 残 存 部 分 と 新 たな 資 産 負 債 の 時 価 を 合 理 的 に 測 定 できない 場 合 38. 金 融 資 産 の 消 滅 時 に 残 存 部 分 又 は 新 たに 生 じた 資 産 (デリバティブ)について 時 価 を 合 理 的 に 測 定 できない 場 合 その 時 価 はゼロとして 譲 渡 損 益 を 計 算 し その 当 初 計 上 額 もゼロとする 新 たに 生 じた 負 債 について 時 価 を 合 理 的 に 測 定 できない 場 合 その 当 初 計 上 額 は 当 該 譲 渡 から 利 益 が 生 じないように 計 算 した 金 額 とする また 金 融 資 産 の 消 滅 時 に そ れに 伴 って 損 失 の 発 生 する 可 能 性 が 高 い 場 合 には 当 該 損 失 を 引 き 当 てる 必 要 がある [ 設 例 2] 金 融 資 産 の 消 滅 に 伴 う 回 収 サービス 業 務 資 産 又 は 負 債 の 認 識 39. 金 融 資 産 の 消 滅 に 伴 って 留 保 した 回 収 サービス 業 務 について 管 理 回 収 等 のサービス 業 務 提 供 に 伴 う 実 際 の 回 収 サービス 業 務 収 益 が 通 常 得 べかりし 収 益 を 上 回 る 場 合 には 第 37 項 に 従 って 残 存 部 分 である 回 収 サービス 業 務 資 産 の 計 上 価 額 を 決 定 し 実 際 の 収 益 が 通 常 得 べかりし 収 益 を 下 回 る 場 合 には 下 回 る 部 分 の 時 価 を 新 たに 発 生 した 回 収 サー ビス 業 務 負 債 として 認 識 する ただし 重 要 性 のない 場 合 には 回 収 サービス 業 務 資 産 及 び 負 債 の 計 上 は 要 しない 回 収 サービス 業 務 資 産 又 は 負 債 は 未 収 収 益 又 は 前 受 収 益 (サービス 期 間 が1 年 超 の 場 合 には 長 期 未 収 収 益 又 は 長 期 前 受 収 益 )として 計 上 し サービスの 対 象 となる 残 高 又 は 件 数 に 比 例 して サービス 期 間 にわたり 償 却 する 資 産 計 上 後 回 収 サービス 業 務 資 産 に 著 しい 価 値 の 下 落 があった 場 合 には 回 収 可 能 額 まで 評 価 減 する また 回 収 サービス 業 務 負 債 が 著 しく 増 加 する 場 合 には 当 該 増 加 を 当 期 の 損 失 として 認 識 する 金 融 資 産 の 譲 渡 人 が 譲 渡 先 である 特 別 目 的 会 社 が 発 行 する 証 券 等 を 保 有 する 場 合 40. 特 別 目 的 会 社 を 用 いた 証 券 化 において 譲 渡 人 が 金 融 資 産 の 譲 渡 対 価 の 全 部 又 は 一 部 として 特 別 目 的 会 社 の 発 行 する 証 券 等 ( 信 託 の 受 益 権 組 合 の 出 資 金 株 式 会 社 の 出 資 金 社 債 劣 後 債 等 )の 全 部 又 は 一 部 を 保 有 することになる 場 合 金 融 商 品 会 計 基 準 注 解 ( 注 4)により 証 券 等 の 保 有 者 が 譲 受 人 とみなされ 譲 渡 人 が 譲 受 人 となるから 当 該 保 有 部 分 の 譲 渡 はなかったものとする したがって 当 該 全 部 又 は 一 部 に 対 応 する 譲 渡 金 融 資 産 の 全 部 又 は 一 部 は 残 存 部 分 として 取 り 扱 い 金 融 資 産 の 消 滅 の 認 識 を 行 わない ローン パーティシペーションのオフバランス 化 の 要 件 41. ローン パーティシペーションは 金 融 商 品 会 計 意 見 書 の 経 過 措 置 として 認 められてい るが 債 権 の 消 滅 を 認 識 する 方 法 の 一 つである 債 権 に 係 るリスクと 経 済 的 利 益 のほと んどすべてが 譲 渡 人 から 譲 受 人 に 移 転 している 場 合 等 一 定 の 要 件 とは 会 計 制 度 委 員 - 8 -

会 報 告 第 3 号 ローン パーティシペーションの 会 計 処 理 及 び 表 示 に 記 載 の 要 件 と 同 じである なお 特 別 目 的 会 社 を 参 加 者 とするローン パーティシペーションの 場 合 原 債 権 者 は 債 権 の 消 滅 を 認 識 することはできない クロス 取 引 42. 金 融 資 産 を 売 却 した 直 後 に 同 一 の 金 融 資 産 を 購 入 した 場 合 又 は 金 融 資 産 を 購 入 した 直 後 に 同 一 の 金 融 資 産 を 売 却 した 場 合 で 譲 渡 人 が 譲 受 人 から 譲 渡 した 金 融 資 産 を 再 購 入 又 は 回 収 する 同 時 の 契 約 があるときは 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 二. 二.1.(3))の 金 融 資 産 の 消 滅 の 認 識 要 件 を 満 たさないので 売 買 として 処 理 しない したがって 購 入 の 直 後 に 売 却 された 場 合 当 該 購 入 金 融 資 産 と 保 有 する 同 一 銘 柄 との 簿 価 通 算 はできない 譲 渡 価 格 と 購 入 価 格 が 同 一 の 場 合 又 は 譲 渡 の 決 済 日 と 購 入 の 決 済 日 とに 期 間 があり 当 該 期 間 に 係 る 金 利 調 整 が 行 われた 価 格 である 場 合 譲 渡 人 が 譲 受 人 から 再 購 入 又 は 回 収 する 同 時 の 契 約 があると 推 定 する ただし 売 買 目 的 有 価 証 券 については 同 一 銘 柄 のものも 頻 繁 に 売 買 取 引 を 繰 り 返 す ので 結 果 として 同 一 価 格 になることもあるが これはクロス 取 引 に 当 たらない 金 融 負 債 の 消 滅 の 認 識 金 融 負 債 の 消 滅 の 認 識 要 件 43. 金 融 負 債 の 消 滅 の 認 識 要 件 は 次 のとおりである 1 債 務 者 が 債 権 者 に 通 常 現 金 その 他 の 金 融 資 産 で 支 払 うことにより 契 約 上 の 義 務 を 履 行 する 2 契 約 上 の 義 務 が 消 滅 する 3 債 務 者 が 法 的 な 手 続 により 又 は 債 権 者 により 当 該 負 債 ( 又 はその 一 部 )に 係 る 第 一 次 債 務 者 の 地 位 から 法 的 に 免 除 される 金 融 負 債 の 消 滅 時 に 原 債 務 者 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 の 損 益 の 計 上 基 準 44. 金 融 負 債 の 消 滅 時 に 原 債 務 者 に 何 らかの 権 利 義 務 が 存 在 する 場 合 の 債 務 引 渡 損 益 は 次 のように 計 算 した 債 務 引 渡 しに 伴 う 対 価 から 引 渡 原 価 を 差 し 引 いたものである 債 務 引 渡 しに 伴 う 対 価 は 債 務 引 渡 しに 伴 う 支 払 額 に 新 たに 発 生 した 負 債 の 時 価 を 加 え 新 たに 発 生 した 資 産 の 時 価 を 控 除 したものである 引 渡 原 価 は 金 融 負 債 の 消 滅 直 前 の 帳 簿 価 額 を 引 渡 した 金 融 負 債 の 引 渡 部 分 の 時 価 と 残 存 部 分 の 時 価 で 按 分 した 結 果 引 渡 部 分 に 配 分 されたものである 引 渡 金 融 負 債 の 帳 簿 価 額 のうち 按 分 計 算 により 残 存 部 分 に 配 分 した 金 額 を 当 該 残 存 部 分 の 計 上 価 額 とし 新 たに 発 生 した 資 産 及 び 負 債 は 引 渡 時 の 時 価 により 計 上 する 債 務 引 渡 しに 係 る 二 次 的 責 任 45. 債 務 の 第 三 者 引 受 に 際 し 当 該 第 三 者 が 倒 産 等 に 陥 ったときに 原 債 務 者 が 負 うこととな る 二 次 的 な 責 任 である 単 純 保 証 については 第 三 者 による 債 務 引 受 時 に 原 債 務 者 は 当 該 二 次 的 責 任 を 新 たな 金 融 負 債 として 時 価 により 認 識 する 二 次 的 責 任 の 時 価 を 入 手 でき ない 場 合 当 該 時 価 は 当 該 取 引 から 利 益 が 生 じないように 計 算 した 金 額 又 はゼロとす る ゼロとした 場 合 当 該 二 次 的 責 任 を 保 証 債 務 として 取 り 扱 う なお 二 次 的 責 任 に 係 る 金 融 負 債 の 計 上 価 額 は 前 受 保 証 料 に 準 じて 各 期 の 損 益 に 合 理 的 に 配 分 する 金 融 負 債 消 滅 後 の 二 次 的 責 任 に 係 る 金 融 負 債 の 時 価 は 時 間 の 経 過 債 務 金 額 の 減 少 信 用 リスクの 変 化 等 に 伴 って 変 化 するが 当 該 金 融 負 債 は デリバティブに 該 当 しない - 9 -

ため 時 価 評 価 されることはないが 二 次 的 責 任 につき 損 失 を 蒙 る 可 能 性 が 高 くなった ときに 債 務 保 証 に 準 じて 引 当 金 を 計 上 する 実 質 的 ディフィーザンスとデット アサンプション 46. 信 託 を 含 む 第 三 者 への 支 払 ( 信 託 への 支 払 は 実 質 的 ディフィーザンスと 呼 ばれ る )は 法 的 免 責 がなければ 債 務 者 にとって 債 権 者 からの 第 一 次 的 債 務 の 免 責 はな く 金 融 負 債 の 消 滅 に 該 当 しない デット アサンプションは 実 質 的 ディフィーザンス の 一 種 であるが 経 過 措 置 として 一 定 の 要 件 を 満 たしたものについて 当 分 の 間 社 債 の 消 滅 の 認 識 が 認 められている デット アサンプションに 係 る 原 債 務 の 消 滅 の 認 識 要 件 は 取 消 不 能 で かつ 社 債 の 元 利 金 の 支 払 に 充 てることを 目 的 とした 他 益 信 託 等 を 設 定 し 当 該 元 利 金 が 保 全 される 高 い 信 用 格 付 けの 金 融 資 産 ( 例 えば 償 還 日 がおおむね 同 一 の 国 債 又 は 優 良 格 付 けの 公 社 債 )を 拠 出 することである この 場 合 社 債 の 発 行 体 又 はデット アサンプションの 受 託 機 関 に 倒 産 の 事 実 が 発 生 しても 当 該 発 行 体 の 当 該 社 債 権 者 以 外 の 債 権 者 等 が 信 託 した 金 融 資 産 に 対 していか なる 権 利 も 有 しないことが 必 要 である なお 金 融 商 品 会 計 意 見 書 の 実 施 時 期 等 (2.(1).2)における 信 託 契 約 等 の 信 託 とは 我 が 国 の 信 託 法 に 基 づいた 信 託 で 等 とは 海 外 の 信 託 で 我 が 国 の 信 託 法 に 基 づく 信 託 と 同 等 のものをいい 信 託 財 産 が 委 託 者 及 び 受 託 者 の 倒 産 から 隔 離 され 分 離 保 全 されているものをいう - 10 -

金 融 資 産 及 び 金 融 負 債 の 評 価 及 び 会 計 処 理 金 融 資 産 及 び 金 融 負 債 の 評 価 時 価 の 定 義 47. 時 価 とは 公 正 な 評 価 額 であり 取 引 を 実 行 するために 必 要 な 知 識 をもつ 自 発 的 な 独 立 第 三 者 の 当 事 者 が 取 引 を 行 うと 想 定 した 場 合 の 取 引 価 額 である 金 融 資 産 に 付 すべき 時 価 には 当 該 金 融 資 産 が 市 場 で 取 引 され そこで 成 立 している 価 格 がある 場 合 の 市 場 価 格 に 基 づく 価 額 と 当 該 金 融 資 産 に 市 場 価 格 がない 場 合 の 合 理 的 に 算 定 された 価 額 とがある 市 場 価 格 に 基 づく 価 額 48. 金 融 資 産 が 市 場 で 取 引 され そこで 成 立 している 価 格 があれば 原 則 として 当 該 金 融 資 産 には 時 価 として 市 場 価 格 に 基 づく 価 額 を 付 さなければならない(ただし 第 53 項 の2に 該 当 する 場 合 を 除 く ) ここで 市 場 価 格 に 基 づく 価 額 とは 売 買 が 行 わ れている 市 場 において 金 融 資 産 の 売 却 により 入 手 できる 現 金 の 額 又 は 取 得 のために 支 払 う 現 金 の 額 をいい 具 体 的 には 以 下 の 金 融 資 産 について 公 表 されている 取 引 価 格 を 市 場 価 格 とする 1 取 引 所 に 上 場 されている 金 融 資 産 2 店 頭 において 取 引 されている 金 融 資 産 3 上 記 1 又 は2に 準 じて 随 時 売 買 換 金 等 が 可 能 なシステムにより 取 引 されてい る 金 融 資 産 49. 取 引 所 に 上 場 されている 金 融 資 産 の 市 場 価 格 は 原 則 として 取 引 所 における 取 引 価 格 とする なお 一 つの 金 融 資 産 が 複 数 の 取 引 所 に 上 場 されている 場 合 は 当 該 金 融 資 産 の 取 引 が 最 も 活 発 に 行 われている 取 引 所 のものとする 50. 店 頭 において 取 引 されている 金 融 資 産 の 市 場 価 格 は 公 正 な 価 格 を 提 供 するため 複 数 の 店 頭 市 場 の 情 報 を 集 計 し 提 供 することを 目 的 として 組 織 化 された 業 界 団 体 ( 例 え ば 日 本 証 券 業 協 会 )が 公 表 する 価 格 とする ただし 業 界 団 体 が 公 表 する 価 格 の 入 手 が 困 難 か 又 はそれがない 場 合 には ブローカー( 金 融 資 産 の 売 買 を 仲 介 したり 場 合 に よっては 自 己 が 買 手 又 は 売 手 となって 店 頭 での 売 買 を 成 立 させる 業 者 で 証 券 会 社 や 銀 行 が 代 表 的 なものである )の 店 頭 において 成 立 する 価 格 ( 気 配 値 を 含 む )とするこ ともできる 金 融 資 産 の 種 類 により 取 引 所 で 取 引 が 成 立 しているものであっても 上 場 されてい る 銘 柄 が 限 られ また 売 買 高 も 少 量 であるため 取 引 所 における 市 場 価 格 が 金 融 資 産 の 公 正 な 評 価 額 を 示 しておらず 店 頭 取 引 による 価 格 の 方 が 時 価 としてより 妥 当 と 判 断 される 場 合 には 当 該 店 頭 取 引 による 価 格 を 用 いる 51. 取 引 所 及 び 店 頭 において 取 引 が 行 われていなくても 随 時 売 買 換 金 等 を 行 うこと ができる 取 引 システム( 例 えば 金 融 機 関 証 券 会 社 間 の 市 場 ディーラー 間 の 市 場 電 子 媒 体 取 引 市 場 )が 流 通 性 を 確 保 する 上 で 十 分 に 整 備 されている 場 合 には そこで 成 立 する 取 引 価 格 を 市 場 価 格 とすることができる 52. 金 融 資 産 に 付 すべき 市 場 価 格 は 毎 期 同 一 の 方 法 によって 入 手 し 評 価 の 精 度 をより 高 める 場 合 を 除 き みだりにこれを 変 更 してはならない - 11 -

合 理 的 に 算 定 された 価 額 53. 金 融 資 産 に 市 場 価 格 がない 場 合 市 場 価 格 に 準 ずるものとして 合 理 的 に 算 定 され た 価 額 が 得 られれば それをもって 当 該 金 融 資 産 に 付 すべき 時 価 とする ここで 市 場 価 格 がない 金 融 資 産 とは 第 48 項 の1から3までに 該 当 しない 金 融 資 産 である その ほか 以 下 のような 金 融 資 産 をいう 1 何 ら 広 く 一 般 に 価 格 が 公 表 されていない 金 融 資 産 又 は 買 手 と 売 手 の 双 方 の 合 意 に 基 づく 以 外 に 価 格 が 決 定 できない 金 融 資 産 2 取 引 所 若 しくは 店 頭 において 取 引 されているが 実 際 の 売 買 事 例 が 極 めて 少 ない 金 融 資 産 又 は 市 場 価 格 が 存 在 しない 金 融 資 産 54. 市 場 価 格 がない 場 合 又 は 市 場 価 格 を 時 価 とみなせない 場 合 時 価 は 基 本 的 に 経 営 陣 の 合 理 的 な 見 積 りに 基 づく 合 理 的 に 算 定 された 価 額 による ここで 合 理 的 に 算 定 された 価 額 とは 以 下 のような 方 法 で 算 定 された 価 額 をいう (1) 取 引 所 等 から 公 表 されている 類 似 の 金 融 資 産 の 市 場 価 格 に 利 子 率 満 期 日 信 用 リスク 及 びその 他 の 変 動 要 因 を 調 整 する 方 法 この 場 合 の 調 整 数 値 等 は 恣 意 性 を 排 除 した 合 理 的 なものでなければならない (2) 対 象 金 融 資 産 から 発 生 する 将 来 キャッシュ フローを 割 り 引 いて 現 在 価 値 を 算 定 す る 方 法 この 場 合 変 動 要 因 等 を 織 り 込 むことを 考 慮 する また 適 用 する 割 引 率 は 恣 意 性 を 排 除 した 合 理 的 なものでなければならない (3) 一 般 に 広 く 普 及 している 理 論 値 モデル 又 はプライシング モデル( 例 えば ブラッ ク ショールズ モデル 二 項 モデル 等 のオプション 価 格 モデル)を 使 用 する 方 法 この 場 合 会 社 が 採 用 するモデル 自 体 及 びモデルを 用 いて 実 際 に 算 定 する 際 のボ ラティリティ 利 子 率 等 の 価 格 決 定 変 数 は 恣 意 性 を 排 除 した 合 理 的 なものでなけれ ばならない 自 社 における 合 理 的 な 見 積 りが 困 難 な 場 合 には 対 象 金 融 資 産 について 上 記 (1)から (3)の 方 法 に 基 づき 算 定 された 価 格 をブローカーから 入 手 して それを 合 理 的 に 算 定 さ れた 価 額 とすることができる また 情 報 ベンダー( 投 資 に 関 する 情 報 を 提 供 する 業 者 の 総 称 で 経 済 指 標 市 場 情 報 時 価 情 報 等 の 提 供 を 行 っている )がブローカーの 平 均 価 格 や 理 論 値 等 を 算 定 して 一 般 に 提 供 している 場 合 には それを 入 手 して 合 理 的 に 算 定 された 価 額 とすることができる 55. 金 融 資 産 に 付 すべき 合 理 的 に 算 定 された 価 額 は 毎 期 同 様 の 方 法 により 入 手 し 評 価 の 精 度 を 高 める 場 合 を 除 き みだりにこれを 変 更 してはならない 付 随 費 用 の 取 扱 い 56. 金 融 資 産 (デリバティブを 除 く )の 取 得 時 における 付 随 費 用 ( 支 払 手 数 料 等 )は 取 得 した 金 融 資 産 の 取 得 価 額 に 含 める ただし 経 常 的 に 発 生 する 費 用 で 個 々の 金 融 資 産 との 対 応 関 係 が 明 確 でない 付 随 費 用 は 取 得 価 額 に 含 めないことができる 期 末 又 は 保 有 目 的 区 分 を 変 更 する 時 点 で 保 有 している 金 融 資 産 を 時 価 評 価 する 場 合 その 時 価 には 取 得 又 は 売 却 に 要 する 付 随 費 用 を 含 めない 評 価 額 及 び 評 価 差 額 の 定 義 57. 本 報 告 で 用 いる 評 価 額 等 に 係 る 用 語 の 定 義 は 以 下 のとおりとする (1) 取 得 価 額 とは 金 融 資 産 の 取 得 に 当 たって 支 払 った 対 価 の 支 払 時 の 時 価 に 手 数 料 そ - 12 -

の 他 の 付 随 費 用 を 加 算 したものをいう なお 債 券 を 流 通 市 場 から 購 入 する 場 合 に 支 払 う 前 利 払 日 から 債 券 の 受 渡 日 までの 経 過 利 子 は 原 則 として 債 券 の 取 得 価 額 に 含 め ない (2) 取 得 原 価 とは 一 定 時 点 における 同 一 銘 柄 の 金 融 資 産 の 取 得 価 額 の 合 計 額 から 前 回 計 算 時 点 より 当 該 一 定 時 点 までに 売 却 した 部 分 に 一 定 の 評 価 方 法 を 適 用 して 計 算 し た 売 却 原 価 を 控 除 した 価 額 をいう (3) 償 却 原 価 とは 債 権 又 は 債 券 を 債 権 金 額 又 は 債 券 金 額 より 低 い 価 額 又 は 高 い 価 額 で 取 得 した 場 合 において 当 該 差 額 が 主 に 金 利 の 調 整 部 分 に 該 当 するときに これを 弁 済 期 又 は 償 還 期 に 至 るまで 毎 期 一 定 の 方 法 で 取 得 価 額 に 加 減 した 後 の 価 額 をいう (4) 帳 簿 価 額 とは 一 定 時 点 において 帳 簿 上 に 記 載 している 金 融 資 産 又 は 金 融 負 債 の 価 額 ( 取 得 原 価 又 は 償 却 原 価 から 評 価 性 引 当 金 を 控 除 した 後 の 金 額 )をいう (5) 貸 借 対 照 表 価 額 とは 期 末 において 貸 借 対 照 表 上 に 記 載 している 金 融 資 産 又 は 金 融 負 債 の 価 額 をいう なお 貸 借 対 照 表 上 貸 倒 引 当 金 がある 場 合 には 債 権 又 は 債 券 から 当 該 残 高 を 控 除 した 後 の 金 額 が 貸 借 対 照 表 価 額 となる (6) 評 価 差 額 とは 期 末 において 貸 借 対 照 表 上 に 記 載 した 金 融 資 産 又 は 金 融 負 債 の 時 価 とその 帳 簿 価 額 ( 取 得 原 価 又 は 償 却 原 価 から 評 価 性 引 当 金 を 控 除 した 後 の 金 額 )との 差 額 をいう 有 価 証 券 有 価 証 券 の 範 囲 58. 証 券 取 引 法 第 2 条 においては 有 価 証 券 の 種 類 を 限 定 列 挙 する 形 で 有 価 証 券 の 定 義 が 行 われているが 本 報 告 では 証 券 取 引 法 に 定 義 する 有 価 証 券 以 外 のもので 証 券 取 引 法 上 の 有 価 証 券 に 準 じて 時 価 評 価 取 得 原 価 又 は 償 却 原 価 法 による 処 理 を 行 うことが 適 当 と 認 められるものについては 有 価 証 券 に 準 じて 取 り 扱 うこととする これに 該 当 す るものとしては 例 えば 国 内 CDがある( 第 8 項 参 照 ) 本 報 告 で 有 価 証 券 という 場 合 特 に 断 りがない 限 り 有 価 証 券 に 準 じて 取 り 扱 う ものを 含 む 有 価 証 券 の 保 有 目 的 による 区 分 59. 金 融 商 品 会 計 基 準 では 有 価 証 券 を 保 有 目 的 等 の 観 点 から (1) 売 買 目 的 有 価 証 券 (2) 満 期 保 有 目 的 の 債 券 (3) 子 会 社 株 式 及 び 関 連 会 社 株 式 (4)その 他 有 価 証 券 に 区 分 し それぞれの 区 分 に 応 じて 貸 借 対 照 表 価 額 評 価 差 額 等 の 処 理 を 定 めている この うち 売 買 目 的 有 価 証 券 及 び 満 期 保 有 目 的 の 債 券 については その 定 義 及 び 要 件 を 明 確 か つ 限 定 的 に 定 めておく 必 要 がある その 他 有 価 証 券 には 上 記 (1)から(3)に 該 当 しないも のとして 幅 広 く 定 義 されたものが 含 まれることになる なお 会 社 の 資 金 運 用 方 針 等 に 基 づき 同 一 銘 柄 の 有 価 証 券 を 異 なる 保 有 目 的 区 分 で 保 有 することも 認 められる また 有 価 証 券 の 各 保 有 目 的 区 分 を 構 成 する 銘 柄 が 当 該 保 有 目 的 区 分 の 定 義 及 び 要 件 を 満 たしているかどうかについては 取 得 時 に 判 断 するだけでなく 取 得 後 も 継 続 して その 要 件 を 満 たしていることを 検 討 することが 必 要 である 有 価 証 券 の 時 価 評 価 等 株 式 の 時 価 評 価 60. 株 式 に 付 すべき 時 価 は 市 場 価 格 とし 第 48 項 の 市 場 において 公 表 されている 取 引 価 格 の 終 値 を 優 先 適 用 し 終 値 がなければ 気 配 値 を 適 用 する その 場 合 の 気 配 値 は 公 表 さ - 13 -

れた 売 り 気 配 の 最 安 値 又 は 買 い 気 配 の 最 高 値 とし それらがともに 公 表 されている 場 合 にはそれらの 仲 値 とする また 当 日 に 終 値 も 気 配 値 も 公 表 されていない 場 合 は 同 日 前 直 近 において 公 表 された 終 値 又 は 気 配 値 とする なお 新 株 権 利 落 ちのあった 株 式 で 期 末 に 当 該 株 式 に 係 る 新 株 の 発 行 が 行 われていないものについては 終 値 に 当 該 株 式 の 新 株 の 価 格 に 相 当 する 金 額 を 加 算 した 金 額 とする 債 券 の 時 価 評 価 61. 債 券 に 付 すべき 時 価 は 市 場 価 格 とし 市 場 価 格 がない 場 合 ( 市 場 価 格 を 時 価 とみなせ ない 場 合 を 含 む( 第 53 項 の2 参 照 ) )には 市 場 価 格 に 準 ずるものとして 合 理 的 に 算 定 された 価 額 が 得 られればその 価 額 とする 債 券 の 市 場 価 格 とする 取 引 価 格 は 第 60 項 における 株 式 の 取 引 価 格 に 準 じた 終 値 又 は 気 配 値 とする 市 場 価 格 に 準 ずるものとして 合 理 的 に 算 定 された 価 額 には 取 引 所 等 が 公 表 する 市 場 価 格 に 基 づき 利 子 率 残 存 償 還 期 間 当 該 債 券 の 発 行 体 の 信 用 度 等 を 勘 案 して 算 定 す る 理 論 価 格 方 式 によるもの 債 券 の 種 類 ごとに 類 似 した 銘 柄 を 選 定 し 業 界 団 体 が 公 表 する 売 買 参 考 統 計 値 の 利 回 りを 用 いて 算 定 する 比 準 価 格 方 式 によるもの 等 がある 自 社 において 合 理 的 な 算 定 が 困 難 な 場 合 には それらの 方 法 に 基 づき 算 定 された 価 格 をブロ ーカー 又 は 情 報 ベンダーから 入 手 して 利 用 することができる 証 券 投 資 信 託 の 時 価 評 価 62. 証 券 投 資 信 託 に 付 すべき 時 価 は 市 場 価 格 とし 市 場 価 格 がない 場 合 には 市 場 価 格 に 準 ずるものとして 合 理 的 に 算 定 された 価 額 が 得 られればその 価 額 とする 市 場 価 格 に 準 ずるものとして 合 理 的 に 算 定 された 価 額 には 証 券 投 資 信 託 委 託 会 社 の 公 表 する 基 準 価 格 ブローカー 又 は 情 報 ベンダーから 入 手 する 評 価 価 格 が 含 まれる 時 価 のない 有 価 証 券 の 範 囲 63. 市 場 価 格 のない 有 価 証 券 のうち 社 債 その 他 の 債 券 の 貸 借 対 照 表 価 額 は 債 権 に 準 じて また 社 債 その 他 の 債 券 以 外 の 有 価 証 券 については 取 得 原 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 と するとされている( 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.5)) ここでいう 市 場 価 格 のない 有 価 証 券 とは 時 価 のない 有 価 証 券 を 意 味 し すなわち 第 47 項 の 時 価 の 定 義 における 市 場 価 格 に 基 づく 価 額 及 び 合 理 的 に 算 定 された 価 額 のないものをいう したがって 有 価 証 券 に 市 場 価 格 が 存 在 しない 場 合 でも その 構 成 部 分 の 時 価 を 合 成 することにより 価 額 を 合 理 的 に 算 定 することができるとき 又 は 類 似 の 有 価 証 券 の 市 場 価 格 に 基 づいて 価 額 を 合 理 的 に 算 定 することができるときには 時 価 のある 有 価 証 券 と して 取 り 扱 う ただし 株 式 ( 非 公 開 株 式 を 含 む )については 第 48 項 におけるように 市 場 で 売 買 される 株 式 について 市 場 価 格 に 基 づく 価 額 が 存 在 する 場 合 のみ 時 価 のある 有 価 証 券 と する したがって 市 場 で 売 買 されない 株 式 について たとえ 何 らかの 方 式 により 価 額 の 算 定 が 可 能 としても それを 時 価 ( 合 理 的 に 算 定 された 価 額 )とはしないものとし 当 該 株 式 は 時 価 のない 有 価 証 券 として 取 り 扱 う 証 券 投 資 信 託 及 び 合 同 運 用 の 金 銭 の 信 託 の 評 価 64. 証 券 投 資 信 託 及 び 合 同 運 用 の 金 銭 の 信 託 のうち 預 金 と 同 様 の 性 格 を 有 するものは 取 得 原 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とする - 14 -

売 買 目 的 有 価 証 券 売 買 目 的 有 価 証 券 の 定 義 65. 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.1)でいう 時 価 の 変 動 により 利 益 を 得 ることを 目 的 と して 保 有 する とは 短 期 間 の 価 格 変 動 により 利 益 を 得 ることを 目 的 として 保 有 するこ とをいい 通 常 は 同 一 銘 柄 に 対 して 相 当 程 度 の 反 復 的 な 購 入 と 売 却 が 行 われるものをい う したがって 売 買 目 的 有 価 証 券 とは いわゆるトレーディング 目 的 の 有 価 証 券 を 指 す 一 般 に 企 業 が 保 有 する 有 価 証 券 を 売 買 目 的 有 価 証 券 として 分 類 するためには 有 価 証 券 の 売 買 を 業 としていることが 定 款 の 上 から 明 らかであり かつ トレーディング 業 務 を 日 常 的 に 遂 行 し 得 る 人 材 から 構 成 された 独 立 の 専 門 部 署 ( 関 係 会 社 や 信 託 を 含 む )によって 売 買 目 的 有 価 証 券 が 保 管 運 用 されていることが 望 ましい 上 記 の 要 件 を 満 たす 売 買 目 的 有 価 証 券 の 典 型 的 な 例 としては 金 融 機 関 の 特 定 取 引 勘 定 に 属 する 有 価 証 券 運 用 を 目 的 とする 金 銭 の 信 託 財 産 構 成 物 である 有 価 証 券 ( 第 97 項 参 照 )が 挙 げられる しかしながら 定 款 上 の 記 載 や 明 確 な 独 立 部 署 をもたなくても 有 価 証 券 の 売 買 を 頻 繁 に 繰 り 返 している 場 合 には 当 該 有 価 証 券 は 売 買 目 的 有 価 証 券 に 該 当 する 売 買 目 的 有 価 証 券 の 会 計 処 理 ( 評 価 差 額 の 処 理 ) 66. 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.1)によれば 売 買 目 的 有 価 証 券 は 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とし 評 価 差 額 は 当 期 の 損 益 として 処 理 する とされている 具 体 的 に は 当 期 において 時 価 の 変 動 した 銘 柄 について 貸 借 対 照 表 日 における 時 価 により 当 該 有 価 証 券 の 評 価 を 行 い 評 価 差 額 を 損 益 計 算 書 に 計 上 する [ 設 例 3] ( 売 却 原 価 の 算 定 ) 67. 売 買 目 的 有 価 証 券 を 売 却 した 場 合 売 却 時 点 で 付 されている 帳 簿 価 額 に 基 づき 売 却 原 価 (ただし 直 近 の 貸 借 対 照 表 日 に 計 上 された 売 買 目 的 有 価 証 券 に 係 る 評 価 差 額 は 当 期 において 切 放 処 理 により 売 却 原 価 に 含 めることもできる )を 算 定 し 当 該 売 却 原 価 と 売 却 価 額 との 差 額 を 当 期 の 売 却 損 益 として 処 理 する なお 同 一 銘 柄 の 有 価 証 券 を 売 買 目 的 有 価 証 券 の 区 分 とその 他 有 価 証 券 の 区 分 とで 保 有 している 場 合 に 当 該 有 価 証 券 の 一 部 を 売 却 したときは これらが 組 織 上 明 確 に 分 別 管 理 されていなければ まず 売 買 目 的 有 価 証 券 を 売 却 したものと 推 定 する 満 期 保 有 目 的 の 債 券 満 期 保 有 目 的 の 債 券 の 定 義 68. 債 券 は 国 地 方 公 共 団 体 事 業 会 社 その 他 の 法 人 が 不 特 定 多 数 又 は 特 定 の 投 資 家 から 資 金 を 借 り 入 れるために 発 行 する 有 価 証 券 であり その 発 行 者 が 所 有 者 に 対 して 償 還 する 義 務 を 負 う 負 債 証 券 である ここでいう 債 券 には 国 債 地 方 債 社 債 新 株 予 約 権 付 社 債 ( 代 用 払 込 が 認 められるもので 従 来 の 非 分 離 型 新 株 引 受 権 付 社 債 と 経 済 的 実 質 が 同 一 であると 考 えられるものをいい( 企 業 会 計 基 準 委 員 会 実 務 対 応 報 告 第 1 号 新 株 予 約 権 及 び 新 株 予 約 権 付 社 債 の 会 計 処 理 に 関 する 実 務 上 の 取 扱 い ( 以 下 実 務 対 応 報 告 第 1 号 という )Q2.A2.(1)) 平 成 14 年 3 月 31 日 以 前 の 発 行 決 議 によ り 発 行 された 新 株 引 受 権 付 社 債 を 含 む 以 下 同 じ ) 転 換 社 債 型 新 株 予 約 権 付 社 債 ( 代 用 払 込 の 請 求 があったとみなす 新 株 予 約 権 付 社 債 で 従 来 の 転 換 社 債 と 経 済 的 実 質 - 15 -

が 同 一 であると 考 えられるものをいい( 実 務 対 応 報 告 第 1 号 Q2.A2.(2)) 平 成 14 年 3 月 31 日 以 前 の 発 行 決 議 により 発 行 された 転 換 社 債 を 含 む 以 下 同 じ ) コマーシ ャル ペーパー その 他 債 務 が 証 券 化 されたもの 一 定 額 で 償 還 される 株 式 ( 償 還 株 式 )などが 含 まれる 償 還 株 式 は 厳 密 には 債 券 ではないが 一 定 額 で 償 還 されるという 債 券 との 類 似 性 に 着 目 してその 範 囲 に 含 めるものとする なお 一 定 額 で 償 還 されない 償 還 株 式 は 持 分 証 券 ( 株 式 )として 取 り 扱 う 債 券 を 満 期 保 有 目 的 の 債 券 に 分 類 するためには あらかじめ 償 還 日 が 定 められており かつ 額 面 金 額 による 償 還 が 予 定 されていることを 要 する したがって 債 券 であって も その 属 性 から 満 期 保 有 目 的 の 条 件 を 満 たさないものは この 区 分 に 含 めることはで きない 例 えば 転 換 社 債 型 新 株 予 約 権 付 社 債 は 債 券 の 一 種 であるが その 性 質 上 満 期 ま で 保 有 するメリットが 少 なく 満 期 前 に 株 式 に 転 換 することが 期 待 されているため 基 本 的 には 満 期 保 有 目 的 にはなじまない 前 者 の あらかじめ 償 還 日 が 定 められた という 条 件 について 満 期 の 定 めのない 永 久 債 は 属 性 としては 満 期 保 有 目 的 の 条 件 を 満 たさない ただし 償 還 する 権 利 を 発 行 者 がコール オプションとして 有 しているものについては その 契 約 条 項 等 からみて 償 還 が 実 行 される 可 能 性 が 極 めて 高 いと 認 められれば 満 期 保 有 目 的 の 条 件 を 満 たすも のといえる その 他 抽 選 償 還 が 特 約 として 付 されている 債 券 又 は 期 前 償 還 する 権 利 を 発 行 者 がコ ール オプションとして 有 している 債 券 (いわゆるコーラブル 債 )も 満 期 到 来 前 に 償 還 される 可 能 性 があるとしても 満 期 保 有 目 的 の 条 件 を 損 なうものではない 後 者 の 額 面 金 額 による 償 還 という 条 件 について 債 券 が 属 性 として 有 する 元 本 リ スク( 信 用 リスク 為 替 リスク 等 )は 満 期 保 有 目 的 の 条 件 を 否 定 するものではない し かしながら 例 えば 償 還 時 の 平 均 株 価 等 によって 償 還 元 本 が 増 減 することが 約 定 され た 株 価 リンク 債 償 還 時 の 為 替 相 場 によって 償 還 元 本 が 増 減 する 為 替 リンク 債 等 の 仕 組 債 については そのスキーム 上 リスクが 元 本 に 及 ぶものであるため 複 合 金 融 商 品 とし て 組 込 デリバティブ 部 分 を 区 分 処 理 するとしても 満 期 保 有 目 的 の 条 件 を 満 たさない 満 期 保 有 目 的 の 債 券 の 要 件 69. 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.2)の 満 期 まで 所 有 する 意 図 をもって 保 有 する と は 企 業 が 償 還 期 限 まで 所 有 するという 積 極 的 な 意 思 とその 能 力 に 基 づいて 保 有 するこ とをいう 保 有 期 間 が 漠 然 と 長 期 であると 想 定 し 保 有 期 間 をあらかじめ 決 めていない 場 合 又 は 市 場 金 利 や 為 替 相 場 の 変 動 等 の 将 来 の 不 確 定 要 因 の 発 生 いかんによっては 売 却 が 予 測 される 場 合 には 満 期 まで 所 有 する 意 思 があるとは 認 められない また 満 期 ま での 資 金 繰 計 画 等 からみて 又 は 法 律 等 の 障 害 により 継 続 的 な 保 有 が 困 難 と 判 断 される 場 合 には 満 期 まで 所 有 する 能 力 があるとは 認 められない なお 満 期 まで 所 有 する 意 図 は 取 得 時 点 において 判 断 すべきものであり いったん 他 の 保 有 目 的 で 取 得 した 債 券 について その 後 保 有 目 的 を 変 更 して 満 期 保 有 目 的 の 債 券 に 振 り 替 えることは 認 められない 満 期 保 有 目 的 の 債 券 の 会 計 処 理 ( 償 却 原 価 の 算 定 ) 70. 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.2)では 満 期 保 有 目 的 の 債 券 は 債 券 を 債 券 金 額 よ り 低 い 価 額 又 は 高 い 価 額 で 取 得 した 場 合 において 取 得 価 額 と 債 券 金 額 との 差 額 の 性 格 - 16 -

が 金 利 の 調 整 と 認 められるときは 償 却 原 価 法 に 基 づいて 算 定 された 価 額 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 としなければならない とされている 取 得 価 額 と 債 券 金 額 との 差 額 ( 以 下 取 得 差 額 という )が 発 生 する 要 因 には クーポンレートと 取 得 時 の 市 場 利 子 率 との 調 整 に 基 づくものと 債 券 の 発 行 体 の 信 用 力 の 変 動 や 減 損 及 びその 他 の 要 因 がある が 償 却 原 価 法 の 対 象 となるのは 取 得 差 額 が 金 利 の 調 整 部 分 ( 以 下 金 利 調 整 差 額 という )により 生 じた 場 合 に 限 定 される 償 却 原 価 法 は 有 価 証 券 利 息 をその 利 息 期 間 ( 受 渡 日 から 償 還 日 まで)にわたって 期 間 配 分 する 方 法 であり 以 下 の 利 息 法 と 定 額 法 の 二 つの 方 法 がある 原 則 として 利 息 法 によるものとするが 継 続 適 用 を 条 件 として 簡 便 法 である 定 額 法 を 採 用 することがで きる [ 設 例 4] (1) 利 息 法 とは 債 券 のクーポン 受 取 総 額 と 金 利 調 整 差 額 の 合 計 額 を 債 券 の 帳 簿 価 額 に 対 し 一 定 率 ( 以 下 実 効 利 子 率 という )となるように 複 利 をもって 各 期 の 損 益 に 配 分 する 方 法 をいい 当 該 配 分 額 とクーポン 計 上 額 (クーポンの 現 金 受 取 額 及 びそ の 既 経 過 分 の 未 収 計 上 額 の 増 減 額 の 合 計 額 )との 差 額 を 帳 簿 価 額 に 加 減 する (2) 定 額 法 とは 債 券 の 金 利 調 整 差 額 を 取 得 日 ( 又 は 受 渡 日 )から 償 還 日 までの 期 間 で 除 して 各 期 の 損 益 に 配 分 する 方 法 をいい 当 該 配 分 額 を 帳 簿 価 額 に 加 減 する ( 売 却 原 価 の 算 定 ) 71. 第 83 項 のただし 書 に 該 当 する 事 由 により 満 期 保 有 目 的 の 債 券 を 償 還 期 限 前 に 売 却 し た 場 合 は 売 却 価 額 と 売 却 時 の 償 却 原 価 との 差 額 を 当 期 の 売 却 損 益 に 計 上 する この 場 合 償 却 原 価 法 として 利 息 法 を 採 用 しているときの 売 却 原 価 の 算 定 は 先 入 先 出 法 によ る なお 抽 選 償 還 又 は 発 行 者 のコール オプションの 行 使 により 期 限 前 償 還 が 行 われた 場 合 の 償 還 時 の 償 却 原 価 と 償 還 額 との 差 額 は 原 則 として 償 還 された 期 の 有 価 証 券 利 息 に 含 める その 他 有 価 証 券 その 他 有 価 証 券 の 定 義 72. その 他 有 価 証 券 は 売 買 目 的 有 価 証 券 満 期 保 有 目 的 の 債 券 子 会 社 株 式 及 び 関 連 会 社 株 式 以 外 の 有 価 証 券 をいう その 中 には 長 期 的 な 時 価 の 変 動 により 利 益 を 得 ること を 目 的 として 保 有 する 有 価 証 券 や 業 務 提 携 等 の 目 的 で 保 有 する 有 価 証 券 が 含 まれること になるから その 他 有 価 証 券 は 長 期 的 には 売 却 することが 想 定 される 有 価 証 券 である その 他 有 価 証 券 の 会 計 処 理 ( 評 価 差 額 の 処 理 ) 73. 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.4)では その 他 有 価 証 券 は 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とし 評 価 差 額 は 洗 い 替 え 方 式 に 基 づき 次 のいずれかの 方 法 により 処 理 す る とされている なお 評 価 差 額 を 算 出 する 上 で 時 価 と 比 較 される 取 得 原 価 には 時 価 が 著 しく 下 落 したときに 帳 簿 価 額 を 時 価 まで 評 価 替 えした 当 該 評 価 額 が 含 まれる 1 評 価 差 額 ( 評 価 差 益 及 び 評 価 差 損 )の 合 計 額 を 資 本 の 部 に 計 上 する 全 部 資 本 直 入 法 2 時 価 が 取 得 原 価 を 上 回 る 銘 柄 に 係 る 評 価 差 額 ( 評 価 差 益 )は 資 本 の 部 に 計 上 し 時 価 が 取 得 原 価 を 下 回 る 銘 柄 に 係 る 評 価 差 額 ( 評 価 差 損 )は 当 期 の 損 失 として 処 理 する 部 分 資 本 直 入 法 - 17 -

原 則 として 全 部 資 本 直 入 法 を 適 用 するが 継 続 適 用 を 条 件 として 部 分 資 本 直 入 法 を 適 用 することもできる また 株 式 債 券 等 の 有 価 証 券 の 種 類 ごとに 両 方 法 を 区 分 して 適 用 することも 認 められる なお 資 産 の 評 価 替 えにより 生 じた 評 価 差 額 が 直 接 資 本 の 部 に 計 上 され かつ 課 税 所 得 の 計 算 に 含 まれていない 場 合 当 該 評 価 差 額 の 対 象 となった 有 価 証 券 の 簿 価 修 正 額 は 税 効 果 会 計 上 の 一 時 差 異 に 該 当 し( 税 効 果 会 計 に 係 る 会 計 基 準 ( 第 二. 一.2.(1). 2)) 資 本 の 部 に 表 示 される 評 価 差 額 は 税 効 果 額 を 評 価 差 額 から 控 除 した 純 額 とされ ている( 同 第 二. 二.3) この 場 合 評 価 差 額 から 税 効 果 額 ( 評 価 差 益 に 係 るものは 繰 延 税 金 負 債 に 評 価 差 損 に 係 るものは 繰 延 税 金 資 産 に 計 上 する )を 控 除 した 後 の 金 額 ( 全 部 資 本 直 入 法 を 適 用 している 場 合 には 評 価 差 益 部 分 と 評 価 差 損 部 分 の 純 額 )は 他 の 剰 余 金 と 区 分 してその 他 有 価 証 券 評 価 差 額 金 として 記 載 する その 他 評 価 差 額 に 係 る 税 効 果 会 計 の 適 用 に 当 たっては 税 効 果 会 計 に 係 る 会 計 基 準 会 計 制 度 委 員 会 報 告 第 10 号 個 別 財 務 諸 表 における 税 効 果 会 計 に 関 する 実 務 指 針 及 び 監 査 委 員 会 報 告 第 70 号 その 他 有 価 証 券 の 評 価 差 額 に 対 する 税 効 果 会 計 の 適 用 における 監 査 上 の 取 扱 い を 参 照 する 必 要 がある [ 設 例 5] ( 償 却 原 価 法 の 適 用 ) 74. その 他 有 価 証 券 のうち 取 得 差 額 が 金 利 調 整 差 額 と 認 められる 債 券 にまず 償 却 原 価 法 を 適 用 し 取 得 原 価 と 償 却 原 価 との 差 額 を 有 価 証 券 利 息 の 修 正 として 処 理 する その 上 で 時 価 のある 債 券 については 償 却 原 価 と 時 価 との 差 額 を 評 価 差 額 として 処 理 す る [ 設 例 6] なお 時 価 が 未 収 利 息 を 反 映 して 算 定 されている 債 券 に 関 しては 当 該 時 価 評 価 額 か ら 未 収 利 息 として 計 上 された 金 額 を 控 除 した 後 の 時 価 を 基 礎 にして 評 価 差 額 を 算 定 す る ( 市 場 価 格 の 適 用 ) 75. 金 融 商 品 会 計 基 準 注 解 ( 注 7)では その 他 有 価 証 券 の 決 算 時 の 時 価 は 原 則 とし て 期 末 日 の 市 場 価 格 に 基 づいて 算 定 された 価 額 とする とし また 一 方 ただ し 継 続 して 適 用 することを 条 件 として 期 末 前 一 カ 月 の 市 場 価 格 の 平 均 に 基 づいて 算 定 された 価 額 を 用 いることもできる としている ここで 期 末 前 一 カ 月 の 市 場 価 格 の 平 均 とは 原 則 として 期 末 日 以 前 1か 月 の 各 日 の 終 値 又 は 気 配 値 の 単 純 平 均 値 とする なお 当 該 方 法 の 適 用 は 株 式 債 券 等 の 有 価 証 券 の 種 類 ごとに 行 うことが 認 められるが 毎 期 継 続 して 適 用 することが 要 件 となる ( 売 却 原 価 の 算 定 ) 76. その 他 有 価 証 券 の 評 価 差 額 は 洗 替 方 式 により 処 理 される( 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.4))ため それを 売 却 した 場 合 には 売 却 前 の 取 得 原 価 又 は 償 却 原 価 に 移 動 平 均 法 先 入 先 出 法 等 を 適 用 して 算 定 した 売 却 原 価 と 売 却 価 額 との 差 額 を 当 期 の 売 却 損 益 と して 処 理 する 有 価 証 券 の 消 費 貸 借 契 約 等 の 会 計 処 理 77. 有 価 証 券 の 消 費 貸 借 契 約 等 は 借 手 に 売 却 又 は 担 保 という 方 法 で 自 由 に 処 分 できる 権 利 を 与 え 貸 手 に 貸 し 付 けた 有 価 証 券 の 使 用 を 拘 束 するから 貸 手 は 有 価 証 券 を 貸 し 付 けている 旨 及 び 貸 借 対 照 表 価 額 を 注 記 する なお 当 該 有 価 証 券 については 貸 し 付 - 18 -

ける 直 前 の 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 に 従 った 評 価 及 び 会 計 処 理 を 継 続 する 借 手 は 借 り 入 れた 有 価 証 券 を 売 却 又 は 担 保 という 方 法 で 自 由 に 処 分 できる 権 利 を 有 するから 売 却 により 受 入 処 理 を 行 ったものを 除 き 自 己 保 有 部 分 と 担 保 差 入 部 分 とに 区 分 し その 旨 及 び 貸 借 対 照 表 日 の 時 価 を 注 記 する なお 借 手 が 売 却 した 場 合 保 管 有 価 証 券 ( 有 価 証 券 の 発 生 要 件 を 満 たすため 取 得 として 認 識 したものを 含 む 以 下 同 じ )の 発 生 と 同 時 に 消 滅 の 認 識 を 行 う 債 券 に 係 る 消 費 貸 借 契 約 等 で 返 済 条 件 が 償 還 日 に 額 面 に 相 当 する 額 を 現 金 をもって 返 済 するとされているときには 貸 手 は 債 券 の 消 滅 の 認 識 を 行 うため 借 手 は 債 券 の 取 得 を 認 識 して 時 価 で 計 上 するとともに 現 金 による 返 済 義 務 を 額 面 で 未 払 計 上 する こ の 結 果 生 じる 受 け 入 れた 債 券 の 取 得 時 の 時 価 と 額 面 との 差 額 を 資 産 又 は 負 債 として 計 上 し 負 債 に 計 上 された 社 債 に 適 用 される 繰 延 償 却 法 に 準 じて 債 券 の 取 得 日 から 償 還 日 に 至 るまで 毎 期 一 定 の 方 法 で 償 却 する( 第 126 項 参 照 ) 借 手 は 再 借 手 に 売 却 又 は 担 保 という 方 法 で 自 由 に 処 分 できる 権 利 を 付 与 する 債 券 の 貸 付 けを 行 った 場 合 貸 し 付 けている 旨 及 び 貸 借 対 照 表 価 額 を 注 記 により 開 示 する 借 手 が 借 り 入 れた 有 価 証 券 を 空 売 りした 有 価 証 券 の 引 渡 しに 充 当 する 場 合 は そ れを 資 産 として 認 識 し 同 時 に 返 還 義 務 を 時 価 で 負 債 として 認 識 した 上 で 充 当 時 にお ける 借 り 入 れた 有 価 証 券 の 時 価 額 を 売 付 有 価 証 券 の 帳 簿 価 額 と 相 殺 し 差 額 を 当 期 の 損 益 に 計 上 する [ 設 例 7] 有 価 証 券 の 信 託 78. 有 価 証 券 の 信 託 は 保 有 する 有 価 証 券 を 信 託 財 産 として その 管 理 運 用 又 は 処 分 を 委 託 するものであるが 当 該 信 託 を 構 成 する 有 価 証 券 は 自 己 で 保 有 して いたときと 同 一 の 保 有 目 的 区 分 に 分 類 し それに 従 って 評 価 及 び 会 計 処 理 を 行 う ただ し 有 価 証 券 の 信 託 時 に 保 有 目 的 区 分 を 変 更 した 場 合 には 本 報 告 の 第 80 項 から 第 89 項 までの 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 の 変 更 に 係 る 取 扱 いに 準 拠 しなければならない なお 有 価 証 券 を 購 入 と 同 時 に 信 託 した 場 合 には その 時 点 で 保 有 目 的 区 分 を 決 定 し それに 従 った 評 価 及 び 会 計 処 理 を 行 う 売 却 原 価 の 算 定 区 分 79. 同 一 銘 柄 の 有 価 証 券 を 異 なる 保 有 目 的 区 分 に 分 類 した 場 合 売 却 原 価 の 算 定 は これ を 通 算 しないで 保 有 目 的 区 分 ごとに 行 う なお 同 一 銘 柄 の 有 価 証 券 のうち 自 己 で 保 有 している 有 価 証 券 ( 貸 付 有 価 証 券 とし て 注 記 されているものを 含 む ) 及 び 有 価 証 券 の 信 託 で 保 有 している 有 価 証 券 を 同 一 の 保 有 目 的 区 分 に 分 類 した 場 合 には これらを 通 算 ( 簿 価 通 算 )して 売 却 原 価 を 算 定 する 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 の 変 更 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 の 変 更 理 由 80. 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 は 正 当 な 理 由 がなく 変 更 することはできない 保 有 目 的 区 分 の 変 更 が 認 められるのは 以 下 の 場 合 に 限 られる 1 資 金 運 用 方 針 の 変 更 又 は 特 定 の 状 況 の 発 生 に 伴 って 保 有 目 的 区 分 を 変 更 する 場 合 2 本 報 告 により 保 有 目 的 区 分 の 変 更 があったとみなされる 場 合 3 株 式 の 追 加 取 得 又 は 売 却 により 持 株 比 率 等 が 変 動 したことに 伴 い 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 区 分 から 他 の 保 有 目 的 区 分 に 又 はその 逆 の 保 有 目 的 区 分 に 変 更 する - 19 -

場 合 4 法 令 又 は 基 準 等 の 改 正 又 は 適 用 により 保 有 目 的 区 分 を 変 更 する 場 合 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 等 変 更 時 の 評 価 及 び 会 計 処 理 ( 保 有 目 的 区 分 等 の 変 更 時 期 ) 81. 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 を 変 更 して 振 替 を 行 う 場 合 のうち 第 87 項 から 第 89 項 につい ては 期 中 に 変 更 の 決 定 が 行 われ 又 は 変 更 すべき 事 実 の 発 生 があったとしても 変 更 が 期 首 ( 下 期 の 場 合 は 下 期 首 )になされたものとみなして 振 替 の 処 理 を 行 うことができ る 第 90 項 に 基 づく 変 更 は 同 一 の 保 有 目 的 区 分 における 評 価 差 額 に 係 る 会 計 処 理 方 法 の 変 更 であり 会 計 方 針 の 変 更 に 該 当 するため 期 首 において 変 更 したものとして 会 計 処 理 を 行 う ( 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はその 他 有 価 証 券 から 満 期 保 有 目 的 の 債 券 への 振 替 ) 82. 満 期 保 有 目 的 の 債 券 への 分 類 はその 取 得 当 初 の 意 図 に 基 づくものであるので 取 得 後 の 満 期 保 有 目 的 の 債 券 への 振 替 は 認 められない ( 満 期 保 有 目 的 の 債 券 から 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はその 他 有 価 証 券 への 振 替 ) 83. 満 期 保 有 目 的 の 債 券 に 分 類 された 債 券 について その 一 部 を 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はそ の 他 有 価 証 券 に 振 り 替 えたり 償 還 期 限 前 に 売 却 を 行 った 場 合 は 満 期 保 有 目 的 の 債 券 に 分 類 された 残 りのすべての 債 券 について 保 有 目 的 の 変 更 があったものとして 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はその 他 有 価 証 券 に 振 り 替 えなければならない さらに 保 有 目 的 の 変 更 を 行 った 事 業 年 度 を 含 む2 事 業 年 度 においては 取 得 した 債 券 を 満 期 保 有 目 的 の 債 券 に 分 類 することはできないものとする ただし 一 部 の 債 券 について 以 下 のような 状 況 が 生 じた 場 合 又 は 生 じると 合 理 的 に 見 込 まれる 場 合 には 当 該 債 券 を 保 有 し 続 けることによる 損 失 又 は 不 利 益 を 回 避 するた め 一 部 の 満 期 保 有 目 的 の 債 券 を 他 の 保 有 目 的 区 分 に 振 り 替 えたり 償 還 期 限 前 に 売 却 しても 残 りの 満 期 保 有 目 的 の 債 券 について 満 期 まで 保 有 する 意 思 を 変 更 したものと はしない したがって これらの 債 券 を 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はその 他 有 価 証 券 へ 振 り 替 える 必 要 はない 1 債 券 の 発 行 者 の 信 用 状 態 の 著 しい 悪 化 2 税 法 上 の 優 遇 措 置 の 廃 止 3 重 要 な 合 併 又 は 営 業 譲 渡 に 伴 うポートフォリオの 変 更 4 法 令 の 改 正 又 は 規 制 の 廃 止 5 監 督 官 庁 の 規 制 指 導 6 自 己 資 本 比 率 等 を 算 定 する 上 で 使 用 するリスクウェイトの 変 更 7 その 他 予 期 できなかった 売 却 又 は 保 有 目 的 の 変 更 をせざるを 得 ない 保 有 者 に 起 因 しない 事 象 の 発 生 満 期 保 有 目 的 の 債 券 を 担 保 差 入 現 先 取 引 レポ 取 引 又 は 証 券 貸 借 取 引 の 対 象 とし た 場 合 であっても その 契 約 期 間 が 債 券 の 償 還 期 限 と 同 じか 又 はそれより 前 となるとき 及 び 返 還 される 債 券 が 実 質 的 に 同 一 であるときには 満 期 保 有 目 的 の 区 分 を 変 更 しない 84. 満 期 保 有 目 的 の 債 券 について その 保 有 目 的 が 変 更 され 又 はその 一 部 を 売 却 したた め 残 りの 銘 柄 の 満 期 保 有 目 的 が 否 定 されたことにより 保 有 目 的 区 分 を 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はその 他 有 価 証 券 に 変 更 するときは 変 更 時 の 償 却 原 価 をもって 振 り 替 える - 20 -

( 売 買 目 的 有 価 証 券 からその 他 有 価 証 券 への 振 替 ) 85. 売 買 目 的 有 価 証 券 への 分 類 はその 取 得 当 初 の 意 図 に 基 づいて 行 われるものであるか ら 取 得 後 におけるその 他 有 価 証 券 への 振 替 は 認 められない ただし 資 金 運 用 方 針 の 変 更 又 は 法 令 若 しくは 基 準 等 の 改 正 若 しくは 適 用 に 伴 い 有 価 証 券 のトレーディング 取 引 を 行 わないこととした 場 合 には すべての 売 買 目 的 有 価 証 券 をその 他 有 価 証 券 に 振 り 替 えることができる この 場 合 振 替 時 の 時 価 をもって 振 り 替 え 評 価 差 額 は 損 益 計 算 書 に 計 上 する [ 設 例 3][ 設 例 8] (その 他 有 価 証 券 から 売 買 目 的 有 価 証 券 への 振 替 ) 86. その 他 有 価 証 券 への 分 類 はその 取 得 当 初 の 意 図 に 基 づいて 行 われるものであるから 取 得 後 における 売 買 目 的 有 価 証 券 への 振 替 は 認 められない ただし 資 金 運 用 方 針 の 変 更 又 は 法 令 若 しくは 基 準 等 の 改 正 若 しくは 適 用 により 有 価 証 券 のトレーディング 取 引 を 開 始 することとした 場 合 又 は 有 価 証 券 の 売 買 を 頻 繁 に 繰 り 返 したことが 客 観 的 に 認 め られる 場 合 には 売 買 目 的 有 価 証 券 への 振 替 を 行 わなければならない この 場 合 振 替 時 の 時 価 をもって 売 買 目 的 有 価 証 券 に 振 り 替 え 振 替 時 の 評 価 差 額 は その 他 有 価 証 券 の 評 価 差 額 について 採 用 していた 会 計 処 理 方 法 にかかわらず 損 益 計 算 書 に 計 上 する [ 設 例 8] ( 売 買 目 的 有 価 証 券 から 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 への 振 替 ) 87. 株 式 の 追 加 取 得 により 持 株 比 率 が 増 加 し 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 に 該 当 するこ ととなった 場 合 には その 該 当 することとなった 日 の 時 価 で 振 り 替 える この 場 合 振 替 時 の 評 価 差 額 は 損 益 計 算 書 に 計 上 する [ 設 例 8] (その 他 有 価 証 券 から 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 への 振 替 ) 88. 株 式 の 追 加 取 得 により 持 株 比 率 が 増 加 し その 他 有 価 証 券 が 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 に 該 当 することとなった 場 合 には その 該 当 することとなった 日 の 時 価 で 振 り 替 え る この 場 合 振 替 時 の 評 価 差 額 は その 他 有 価 証 券 の 評 価 差 額 について 採 用 していた 会 計 処 理 方 法 ( 全 部 資 本 直 入 法 又 は 部 分 資 本 直 入 法 )により 処 理 する [ 設 例 8] ( 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 から 売 買 目 的 有 価 証 券 又 はその 他 有 価 証 券 への 振 替 ) 89. 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 の 売 却 により 持 株 比 率 が 減 少 し 子 会 社 株 式 又 は 関 連 会 社 株 式 に 該 当 しなくなった 場 合 には 帳 簿 価 額 をもって 変 更 後 の 区 分 に 振 り 替 える (その 他 有 価 証 券 に 係 る 評 価 差 額 処 理 方 法 の 変 更 ) 90. 全 部 資 本 直 入 法 から 部 分 資 本 直 入 法 へ 変 更 する 場 合 期 末 において 時 価 が 取 得 原 価 を 下 回 る 銘 柄 に 係 る 評 価 差 額 の 合 計 額 は 当 期 の 損 失 に 計 上 する 部 分 資 本 直 入 法 から 全 部 資 本 直 入 法 へ 変 更 する 場 合 過 年 度 に 損 失 に 計 上 した 評 価 差 額 の 期 首 における 戻 入 れは 行 わず 帳 簿 価 額 を 前 期 末 の 時 価 まで 減 額 し 当 該 時 価 を 新 たに 取 得 原 価 とみなす [ 設 例 8] 有 価 証 券 の 減 損 処 理 市 場 価 格 又 は 合 理 的 に 算 定 された 価 額 のある 有 価 証 券 の 減 損 処 理 91. 売 買 目 的 有 価 証 券 以 外 の 有 価 証 券 ( 子 会 社 株 式 及 び 関 連 会 社 株 式 を 含 む 第 92 項 にお - 21 -

いて 同 じ )のうち 市 場 価 格 又 は 合 理 的 に 算 定 された 価 額 (すなわち 時 価 )のあるもの について 時 価 が 著 しく 下 落 したときは 回 復 する 見 込 みがあると 認 められる 場 合 を 除 き 当 該 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とし 評 価 差 額 を 当 期 の 損 失 として 処 理 ( 以 下 減 損 処 理 という )しなければならない( 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.6)) な お その 他 有 価 証 券 については 減 損 処 理 の 基 礎 となった 時 価 により 帳 簿 価 額 を 付 け 替 えて 取 得 原 価 を 修 正 し 以 後 当 該 修 正 後 の 取 得 原 価 と 毎 期 末 の 時 価 とを 比 較 して 評 価 差 額 を 算 定 することになる 時 価 のある 有 価 証 券 の 時 価 が 著 しく 下 落 した ときとは 必 ずしも 数 値 化 できるも のではないが 個 々の 銘 柄 の 有 価 証 券 の 時 価 が 取 得 原 価 に 比 べて50% 程 度 以 上 下 落 した 場 合 には 著 しく 下 落 した ときに 該 当 する この 場 合 には 合 理 的 な 反 証 がない 限 り 時 価 が 取 得 原 価 まで 回 復 する 見 込 みがあるとは 認 められないため 減 損 処 理 を 行 わなけ ればならない 上 記 以 外 の 場 合 には 状 況 に 応 じ 個 々の 企 業 において 時 価 が 著 しく 下 落 した と 判 断 するための 合 理 的 な 基 準 を 設 け 当 該 基 準 に 基 づき 回 復 可 能 性 の 判 定 の 対 象 とするか どうかを 判 断 する なお 個 々の 銘 柄 の 有 価 証 券 の 時 価 の 下 落 率 がおおむね30% 未 満 の 場 合 には 一 般 的 には 著 しく 下 落 した ときに 該 当 しないものと 考 えられる 時 価 の 下 落 について 回 復 する 見 込 みがある と 認 められるときとは 株 式 の 場 合 時 価 の 下 落 が 一 時 的 なものであり 期 末 日 後 おおむね1 年 以 内 に 時 価 が 取 得 原 価 にほぼ 近 い 水 準 にまで 回 復 する 見 込 みのあることを 合 理 的 な 根 拠 をもって 予 測 できる 場 合 をい う この 場 合 の 合 理 的 な 根 拠 は 個 別 銘 柄 ごとに 株 式 の 取 得 時 点 期 末 日 期 末 日 後 における 市 場 価 格 の 推 移 及 び 市 場 環 境 の 動 向 最 高 値 最 安 値 と 購 入 価 格 との 乖 離 状 況 発 行 会 社 の 業 況 等 の 推 移 等 時 価 下 落 の 内 的 外 的 要 因 を 総 合 的 に 勘 案 して 検 討 するこ とが 必 要 である ただし 株 式 の 時 価 が 過 去 2 年 間 にわたり 著 しく 下 落 した 状 態 にある 場 合 や 株 式 の 発 行 会 社 が 債 務 超 過 の 状 態 にある 場 合 又 は2 期 連 続 で 損 失 を 計 上 してお り 翌 期 もそのように 予 想 される 場 合 には 通 常 は 回 復 する 見 込 みがあるとは 認 められ ない 他 方 債 券 の 場 合 は 単 に 一 般 市 場 金 利 の 大 幅 な 上 昇 によって 時 価 が 著 しく 下 落 した 場 合 であっても いずれ 時 価 の 下 落 が 解 消 すると 見 込 まれるときは 回 復 する 可 能 性 があるものと 認 められるが 格 付 けの 著 しい 低 下 があった 場 合 や 債 券 の 発 行 会 社 が 債 務 超 過 や 連 続 して 赤 字 決 算 の 状 態 にある 場 合 など 信 用 リスクの 増 大 に 起 因 して 時 価 が 著 しく 下 落 した 場 合 には 通 常 は 回 復 する 見 込 みがあるとは 認 められない 上 記 の 結 果 回 復 する 見 込 みがあると 判 断 された 銘 柄 以 外 の 有 価 証 券 については 減 損 処 理 を 行 わなければならない [ 設 例 5] 市 場 価 格 のない 株 式 の 減 損 処 理 92. 市 場 価 格 のない 株 式 は 取 得 原 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とするとされている( 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二.5.(2)))が 当 該 株 式 の 発 行 会 社 の 財 政 状 態 の 悪 化 により 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 したときは 相 当 の 減 額 を 行 い 評 価 差 額 は 当 期 の 損 失 として 処 理 ( 減 損 処 理 )しなければならない( 同 6) 財 政 状 態 とは 一 般 に 公 正 妥 当 と 認 められる 会 計 基 準 に 準 拠 して 作 成 した 財 務 諸 表 を 基 礎 に 原 則 として 資 産 等 の 時 価 評 価 に 基 づく 評 価 差 額 等 を 加 味 して 算 定 した1 株 当 た りの 純 資 産 額 をいい 財 政 状 態 の 悪 化 とは この1 株 当 たりの 純 資 産 額 が 当 該 株 式 を 取 得 したときのそれと 比 較 して 相 当 程 度 下 回 っている 場 合 をいう なお この 際 に 基 礎 とする 財 務 諸 表 は 決 算 日 までに 入 手 し 得 る 直 近 のものを 使 用 し その 後 の 状 況 で 財 政 - 22 -

状 態 に 重 要 な 影 響 を 及 ぼす 事 項 が 判 明 していればその 事 項 も 加 味 する 通 常 は この1 株 当 たりの 純 資 産 額 に 所 有 株 式 数 を 乗 じた 金 額 が 当 該 株 式 の 実 質 価 額 であるが 会 社 の 超 過 収 益 力 や 経 営 権 等 を 反 映 して 1 株 当 たりの 純 資 産 額 を 基 礎 とした 金 額 に 比 べて 相 当 高 い 価 額 が 実 質 価 額 として 評 価 される 場 合 もある また 市 場 価 格 のない 株 式 の 実 質 価 額 が 著 しく 低 下 したとき とは 少 なくとも 株 式 の 実 質 価 額 が 取 得 原 価 に 比 べて50% 程 度 以 上 低 下 した 場 合 をいう ただし 市 場 価 格 のない 株 式 の 実 質 価 額 について 回 復 可 能 性 が 十 分 な 証 拠 によって 裏 付 けられる 場 合 に は 期 末 において 相 当 の 減 額 をしないことも 認 められる 時 価 のない( 市 場 価 格 がなく かつ 時 価 を 合 理 的 に 算 定 できない) 債 券 の 評 価 及 び 会 計 処 理 93. 時 価 のない( 市 場 価 格 がなく かつ 時 価 を 合 理 的 に 算 定 できない) 債 券 の 貸 借 対 照 表 価 額 は 債 権 の 貸 借 対 照 表 価 額 に 準 ずるとされている( 金 融 商 品 会 計 基 準 ( 第 三. 二. 5.(1)))ため 当 該 債 券 については 償 却 原 価 法 を 適 用 した 上 で 債 権 の 貸 倒 見 積 高 の 算 定 方 法 に 準 じて 信 用 リスクに 応 じた 償 還 不 能 見 積 高 を 算 定 し 会 計 処 理 を 行 う な お 償 還 不 能 見 積 高 の 算 定 は 原 則 として 個 別 の 債 券 ごとに 行 うものとする 有 価 証 券 の 未 収 配 当 金 利 息 等 94. 株 式 配 当 金 ( 中 間 配 当 を 含 む )は 次 のように 会 計 処 理 する (1) 市 場 価 格 のある 株 式 については 各 銘 柄 の 配 当 落 ち 日 ( 配 当 権 利 付 き 最 終 売 買 日 の 翌 日 )をもって 前 回 の 配 当 実 績 又 は 公 表 されている1 株 当 たり 予 想 配 当 額 に 基 づい て 未 収 配 当 金 を 見 積 計 上 する その 後 配 当 金 の 見 積 計 上 額 と 実 際 配 当 額 とに 差 異 が あることが 判 明 した 場 合 には 判 明 した 事 業 年 度 に 当 該 差 異 を 修 正 する ただし 配 当 金 は (2)の 市 場 価 格 のない 株 式 と 同 様 の 処 理 によることも 継 続 適 用 を 条 件 とし て 認 められる (2) 市 場 価 格 のない 株 式 については 発 行 会 社 の 株 主 総 会 取 締 役 会 その 他 決 定 権 限 を 有 する 機 関 において 配 当 金 に 関 する 決 議 があった 日 の 属 する 事 業 年 度 に 計 上 する ただし 決 議 があった 日 の 後 通 常 要 する 期 間 内 に 支 払 を 受 けるものであれば その 支 払 を 受 けた 日 の 属 する 事 業 年 度 に 認 識 することも 継 続 適 用 を 条 件 として 認 められ る 95. 債 券 利 息 は その 利 息 計 算 期 間 ( 約 定 日 からではなく 受 渡 日 から 起 算 される )に 応 じて 算 定 し 当 該 事 業 年 度 に 属 する 利 息 額 を 計 上 する したがって 期 末 日 に 利 払 日 が 到 来 していない 分 に 対 応 する 当 期 の 利 息 額 は 未 収 利 息 として 計 上 しなければならな い なお 債 権 の 未 収 利 息 の 不 計 上 の 判 定 と 処 理 に 係 る 取 扱 い( 第 119 項 参 照 )は 債 券 の 未 収 利 息 についても 適 用 する 96. 証 券 投 資 信 託 の 収 益 分 配 金 は 次 のように 会 計 処 理 する (1) 追 加 型 証 券 投 資 信 託 のうち(2)に 該 当 する 場 合 を 除 き その 収 益 に 係 る 計 算 期 間 が 終 了 する 日 の 属 する 事 業 年 度 に 計 上 する ただし その 支 払 を 受 けた 日 の 属 する 事 業 年 度 に 計 上 することも 継 続 適 用 を 条 件 として 認 められる (2) 追 加 型 証 券 投 資 信 託 のうち 購 入 後 短 期 間 に 計 算 期 間 の 末 日 が 到 来 するものについ て 収 益 分 配 金 のうち 払 込 資 金 からの 払 戻 しに 相 当 するものとして 区 分 されている 場 合 又 は 区 分 されていなくてもそのほとんどが 払 込 資 金 からの 払 戻 しと 認 められる 場 合 には 払 込 資 金 の 払 戻 し 相 当 額 については 当 該 証 券 投 資 信 託 の 取 得 原 価 を 減 額 処 理 する - 23 -

金 銭 の 信 託 金 銭 の 信 託 の 範 囲 と 構 成 物 の 処 理 金 銭 の 信 託 の 保 有 目 的 区 分 97. 金 銭 の 信 託 は 金 銭 を 財 産 として 委 託 する 信 託 であり 運 用 を 目 的 とする 金 銭 の 信 託 は 信 託 財 産 の 短 期 的 な 売 買 等 で 信 託 財 産 の 価 値 を 上 昇 させ 受 益 者 に 帰 属 させるものであ る 金 銭 の 信 託 ( 合 同 運 用 を 除 く 以 下 同 じ )は 以 下 のように 保 有 目 的 により 運 用 目 的 満 期 保 有 目 的 その 他 に 区 分 することができるが これらの 判 定 と 会 計 処 理 は 信 託 契 約 の 単 位 ごとに 行 うものとする 金 銭 の 信 託 は 一 般 に 運 用 を 目 的 とするものと 考 えられ 運 用 目 的 以 外 の 目 的 とするた めには それが 客 観 的 に 判 断 できることが 必 要 である したがって 金 銭 の 信 託 を 満 期 保 有 目 的 に 区 分 し 信 託 財 産 構 成 物 である 債 券 を 満 期 保 有 目 的 の 債 券 として 会 計 処 理 す るためには 信 託 契 約 において 原 則 として 受 託 者 に 財 産 の 売 却 を 禁 止 しており かつ 信 託 期 日 と 債 券 の 償 還 期 限 とが 一 致 していることなどが 明 確 である 必 要 がある また 信 託 財 産 構 成 物 である 有 価 証 券 をその 他 有 価 証 券 として 区 分 するためには 信 託 契 約 時 において 企 業 が 当 該 信 託 を 通 じて 有 価 証 券 等 を 保 有 する 目 的 が 運 用 目 的 又 は 満 期 保 有 目 的 のいずれにも 該 当 しないという 積 極 的 な 証 拠 によって 裏 付 けられ かつ 信 託 財 産 構 成 物 である 有 価 証 券 の 売 買 を 頻 繁 に 繰 り 返 していないという 事 実 に 基 づかな ければならない 金 銭 の 信 託 の 会 計 処 理 98. 信 託 財 産 構 成 物 は 本 報 告 に 従 って 評 価 及 び 会 計 処 理 を 行 ったとした 場 合 の 評 価 額 を 付 し それらの 合 計 額 をもって 信 託 契 約 に 係 る 貸 借 対 照 表 価 額 とする 運 用 を 目 的 とす る 信 託 財 産 構 成 物 である 有 価 証 券 は 売 買 目 的 有 価 証 券 とみなして 評 価 及 び 会 計 処 理 を 行 う したがって 運 用 を 目 的 とする 信 託 財 産 構 成 物 の 評 価 差 額 は 当 期 の 損 益 として 処 理 する なお 信 託 財 産 構 成 物 の 取 得 原 価 は 企 業 の 保 有 する 同 一 資 産 から 簿 価 分 離 された 取 得 原 価 に 基 づき 信 託 契 約 ごとに 算 出 する また 金 銭 の 信 託 の 計 算 期 間 にかかわらず 原 則 として 企 業 の 各 事 業 年 度 に 属 する 損 益 を 本 報 告 に 従 い 当 該 事 業 年 度 に 計 上 しなければならない [ 設 例 9] 信 託 財 産 の 受 入 れ 99. 金 銭 の 信 託 の 終 了 時 等 に 信 託 財 産 構 成 物 である 有 価 証 券 を 現 状 のまま 受 け 入 れるとき の 受 入 価 額 は 受 入 時 点 において 受 入 構 成 物 に 付 されている 帳 簿 価 額 とする ただし 受 入 時 点 において 保 有 目 的 区 分 を 変 更 する 場 合 には 本 報 告 第 80 項 から 第 89 項 までの 有 価 証 券 の 保 有 目 的 区 分 の 変 更 に 係 る 取 扱 いに 準 じて 取 り 扱 うこととする 金 融 資 産 の 信 託 受 益 権 の 保 有 者 の 会 計 100. 金 融 資 産 の 信 託 受 益 権 ( 金 銭 の 信 託 及 び 有 価 証 券 の 信 託 を 除 く )の 保 有 者 は 信 託 受 益 権 を 次 のとおり 評 価 する (1) 信 託 受 益 権 が 質 的 に 単 一 の 場 合 には 信 託 財 産 構 成 物 を 受 益 者 が 持 分 に 応 じて 直 接 保 有 するのと 同 様 の 評 価 を 行 う ただし 信 託 受 益 権 の 保 有 者 が 多 数 で 信 託 財 産 を 持 分 に 応 じて 直 接 保 有 するのと 同 様 の 評 価 を 行 うことが 困 難 な 場 合 には (2)のよう に 信 託 を 実 体 のある 事 業 体 とした 評 価 を 行 うことができる (2) 信 託 受 益 権 が 優 先 劣 後 等 のように 質 的 に 分 割 されており 信 託 受 益 権 の 保 有 者 が 複 - 24 -

数 である 場 合 には 信 託 を 一 種 の 事 業 体 とみなして 当 該 受 益 権 を 信 託 に 対 する 金 銭 債 権 ( 貸 付 金 等 )の 取 得 又 は 信 託 からの 有 価 証 券 ( 債 券 株 式 等 )の 購 入 とみなして 取 り 扱 う ただし 企 業 が 信 託 財 産 構 成 物 である 金 融 資 産 の 委 託 者 である 場 合 で か つ 信 託 財 産 構 成 物 が 委 託 者 たる 譲 渡 人 にとって 金 融 資 産 の 消 滅 の 認 識 要 件 を 満 たす 場 合 には 譲 渡 人 の 保 有 する 信 託 受 益 権 は 新 たな 金 融 資 産 ではなく 譲 渡 金 融 資 産 の 残 存 部 分 として 評 価 する デリバティブ 取 引 上 場 デリバティブ 取 引 の 時 価 評 価 101. 金 融 商 品 会 計 基 準 では デリバティブ 取 引 により 生 じる 正 味 の 債 権 及 び 債 務 は 原 則 として 時 価 をもって 貸 借 対 照 表 価 額 とし 評 価 差 額 は ヘッジに 係 るものを 除 き 当 期 の 損 益 として 処 理 することとされている(( 第 三. 四 ) 及 び 金 融 商 品 会 計 意 見 書 (Ⅲ. 四.4)) 取 引 所 に 上 場 しているデリバティブ 取 引 により 生 じる 債 権 及 び 債 務 は 貸 借 対 照 表 日 における 当 該 取 引 所 の 最 終 価 格 ( 終 値 終 値 がなければ 気 配 値 ( 公 表 された 売 り 気 配 の 最 安 値 又 は 買 い 気 配 の 最 高 値 それらがともに 公 表 されている 場 合 にはそれらの 仲 値 ))を 用 いて 時 価 評 価 する 同 日 において 最 終 価 格 がない 場 合 には 同 日 前 直 近 におけ る 最 終 価 格 を 用 いる また 委 託 手 数 料 等 取 引 に 付 随 して 発 生 する 費 用 は 時 価 に 加 味 し ない 非 上 場 デリバティブ 取 引 の 時 価 評 価 時 価 評 価 の 方 法 102. 取 引 所 の 相 場 がない 非 上 場 デリバティブ 取 引 の 時 価 は 市 場 価 格 に 準 ずるものとし て 合 理 的 に 算 定 された 価 額 が 得 られればその 価 額 とする 合 理 的 に 算 定 された 価 額 は 一 般 に 以 下 のいずれかの 方 法 を 用 いて 算 定 する [ 設 例 10] (1) インターバンク 市 場 ディーラー 間 市 場 電 子 売 買 取 引 等 の 随 時 決 済 換 金 ができ る 取 引 システムでの 気 配 値 による 方 法 取 引 所 以 外 でも いわゆる 流 通 市 場 ないしセカンダリーマーケットでデリバティブ 取 引 の 気 配 値 を 入 手 できる 場 合 がある 複 数 の 市 場 で 気 配 値 を 入 手 できるデリバティ ブ 取 引 については 会 社 が 通 常 使 用 する 市 場 又 はより 活 発 な 市 場 での 価 格 を 使 用 する 保 有 しているデリバティブ 取 引 そのものに 気 配 値 がない 場 合 でも 類 似 するデリバテ ィブ 取 引 に 気 配 値 がある 場 合 には 当 該 気 配 値 に 契 約 上 の 差 異 等 を 調 整 して 時 価 を 見 積 もる (2) 割 引 現 在 価 値 による 方 法 類 似 する 取 引 に 気 配 値 のないデリバティブ 取 引 については 将 来 キャッシュ フロ ーを 見 積 もり それを 適 切 な 市 場 利 子 率 で 割 り 引 くことにより 現 在 価 値 を 算 定 する 将 来 キャッシュ フローの 見 積 りは 一 般 に 契 約 上 の 諸 条 件 を 将 来 の 各 期 間 に 展 開 し 信 用 リスク 等 のリスクを 加 味 することによって 行 う 一 方 適 切 な 市 場 利 子 率 は 一 般 に 短 期 の 利 子 率 については 先 物 市 場 の 相 場 又 は 銀 行 間 短 期 資 金 貸 借 の 気 配 値 を 参 考 にし また 長 期 の 利 子 率 については 金 利 スワップの 気 配 値 等 を 参 考 にして 各 将 来 時 点 の 市 場 利 子 率 を 算 定 し 各 将 来 時 点 を 補 間 することによりイールドカーブ を 描 いて 見 積 もる なお 信 用 リスク 等 のリスクを 将 来 キャッシュ フローに 反 映 させることができる 場 合 には 市 場 利 子 率 はリスク フリーに 近 いものを 使 用 する 他 方 リスクを 将 来 - 25 -