ISHIZUE_139_表1-4_PDF作成用.indd



Similar documents
損 益 計 算 書 ( 自 平 成 25 年 4 月 1 日 至 平 成 26 年 3 月 31 日 ) ( 単 位 : 百 万 円 ) 科 目 金 額 営 業 収 益 75,917 取 引 参 加 料 金 39,032 上 場 関 係 収 入 11,772 情 報 関 係 収 入 13,352 そ

Ⅴ Ⅵ 目 予 算 編 成 のフローチャートと 決 算 書 類 19 図 表 6 予 算 編 成 のフローチャート 20 図 表 7 収 支 報 告 書 貸 借 対 照 表 財 産 目 録 備 品 台 帳 モデル 21 滞 納 金 回 収 に 関 する 管 理 会 社 の 業 務 と 役 割 25

入札公告 機動装備センター

情 報 通 信 機 器 等 に 係 る 繰 越 税 額 控 除 限 度 超 過 額 の 計 算 上 控 除 される 金 額 に 関 する 明 細 書 ( 付 表 ) 政 党 等 寄 附 金 特 別 控 除 額 の 計 算 明 細 書 国 庫 補 助 金 等 の 総 収 入 金 額 不 算 入 に 関

の 提 供 状 況 等 を 総 合 的 に 勘 案 し 土 地 及 び 家 屋 に 係 る 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 減 額 せずに 平 成 24 年 度 分 の 固 定 資 産 税 及 び 都 市 計 画 税 を 課 税 することが 適 当 と 市 町 村 長 が 認 め

定款

損 益 計 算 書 自. 平 成 26 年 4 月 1 日 至. 平 成 27 年 3 月 31 日 科 目 内 訳 金 額 千 円 千 円 営 業 収 益 6,167,402 委 託 者 報 酬 4,328,295 運 用 受 託 報 酬 1,839,106 営 業 費 用 3,911,389 一

土 購 入 土 借 用 土 所 有 権 移 転 登 記 確 約 書 農 転 用 許 可 書 ( 写 ) 農 転 用 届 出 受 理 書 ( 写 ) 土 不 動 産 価 格 評 価 書 土 見 積 書 ( 写 ) 又 は 売 買 確 約 書 ( 写 ) 土 売 主 印 鑑 登 録 証 明 書 売 主


Q7 従 業 員 に 対 する 現 物 給 付 は 報 酬 給 与 額 に 含 まれます A7 法 人 が 役 員 又 は 使 用 人 のために 給 付 する 金 銭 以 外 の 物 又 は 権 利 その 他 経 済 的 利 益 (いわ ゆる 現 物 給 与 )については 所 得 税 において 給

Taro-01 議案概要.jtd

要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

(1) 率 等 一 覧 ( 平 成 26 年 度 ) 目 課 客 体 及 び 納 義 務 者 課 標 準 及 び 率 法 内 に 住 所 を 有 する ( 均 等 割 所 得 割 ) 内 に 事 務 所 事 業 所 又 は 家 屋 敷 を 有 する で 内 に 住 所 を 有 し ないもの( 均 等

定款  変更

弁護士報酬規定(抜粋)

4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし

第1章 総則

Microsoft Word 第1章 定款.doc

第一部【証券情報】

Microsoft PowerPoint - 基金制度

大阪府住宅供給公社定款

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

2004年度第2回定期監査(学校)事情聴取事項

方 式 の 試 行 工 事 である 2 本 工 事 は 一 定 の 条 件 に 該 当 する 低 入 札 価 格 調 査 対 象 工 事 業 者 の 入 札 への 参 加 を 制 限 する 等 の 試 行 工 事 である 3 以 下 に 掲 げる 条 件 を 全 て 満 たすことを 求 める 主 任

【労働保険事務組合事務処理規約】

平成24年度税制改正要望 公募結果 153. 不動産取得税

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

連結計算書

1 特 別 会 計 財 務 書 類 の 検 査 特 別 会 計 に 関 する 法 律 ( 平 成 19 年 法 律 第 23 号 以 下 法 という ) 第 19 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 所 管 大 臣 は 毎 会 計 年 度 その 管 理 する 特 別 会 計 について 資 産

<817993FA967B8E E A E815B817A B F976C8EAE82502D322E786C73>

Speed突破!Premium問題集 基本書サンプル

<4D F736F F D F936F985E8C9A927A95A892B28DB88B408AD68BC696B18B4B92F E646F63>

1. 固 定 資 産 税 ( 村 税 ) 会 に 対 して 審 査 の 申 し 出 をすることができます 1 納 める 人 および 毎 年 1 月 1 日 現 在 の 所 有 者 賦 課 期 日 2 税 率 課 税 標 準 額 1.4% 3 土 地 の 免 税 点 課 税 標 準 額 となるべき 額

はファクシミリ 装 置 を 用 いて 送 信 し 又 は 訪 問 する 方 法 により 当 該 債 務 を 弁 済 す ることを 要 求 し これに 対 し 債 務 者 等 から 直 接 要 求 しないよう 求 められたにもかか わらず 更 にこれらの 方 法 で 当 該 債 務 を 弁 済 するこ


続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ

<4D F736F F D F303088A4926D8CA78E8497A EF68BC697BF93998C798CB895E28F958BE08CF D6A2E646F63>

川崎市木造住宅耐震診断助成金交付要綱

新ひだか町住宅新築リフォーム等緊急支援補助金交付要綱

Microsoft Word - 【第17期】有価証券報告書(課税上の取り扱い)

下水道工事標準仕様書

< F2D E518D6C817A938A82B08D9E82DD8E9197BF8140>

省 九 州 地 方 整 備 局 長 若 しくは 宮 崎 県 知 事 に 意 見 を 提 出 することができる ( 役 員 の 任 命 ) 第 8 条 理 事 長 及 び 監 事 は 宮 崎 県 知 事 が 任 命 する 2 理 事 は 理 事 長 が 任 命 する 3 副 理 事 長 は 理 事 長

中根・金田台地区 平成23年度補償説明業務


2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

2. 前 項 の 規 定 にかかわらず 証 券 会 社 等 又 は 機 構 を 通 じた 届 出 の 対 象 となっていない 事 項 については 当 会 社 の 定 める 書 式 により 株 主 名 簿 管 理 人 宛 に 届 け 出 るものとす る ( 法 人 株 主 等 の 代 表 者 ) 第

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

< 現 在 の 我 が 国 D&O 保 険 の 基 本 的 な 設 計 (イメージ)> < 一 般 的 な 補 償 の 範 囲 の 概 要 > 請 求 の 形 態 会 社 の 役 員 会 社 による 請 求 に 対 する 損 免 責 事 由 の 場 合 に 害 賠 償 請 求 は 補 償 されず(

クレジットカード納付導入に伴う指定代理納付書の選定に係る実施要領

1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)

住宅税制について

< EE597768E968BC688EA97972D372E786477>

3 地 震 保 険 の 割 引 地 震 保 険 に 加 入 されている 場 合 耐 震 改 修 後 保 険 料 の 割 引 (10%)が 受 けられる 場 合 があ ります ご 加 入 の 保 険 会 社 にお 問 合 せになり 宅 耐 震 改 修 証 明 書 の 写 し あるいは 固 定 資 産

所沢市告示第   号

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 例 ) ( 例 ) 15 (H2) (H2) (H24) (H24) (H25.4.1) (H25.4.1) (H24) (H24)

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

ただし 区 分 は 同 一 の 譲 渡 所 得 であっても 不 動 産 の 譲 渡 損 益 は 不 動 産 の 譲 渡 損 益 どうしで また 株 式 等 の 譲 渡 損 益 は 株 式 等 の 譲 渡 損 益 どうしで それぞれ 通 算 を 行 うことになっています( 次 項 の 損 益 通 算

< DE096B1838C837C815B ECA905E93FC2E786C7378>

既 存 建 築 物 の 建 替 市 街 化 調 整 区 域 で 許 可 を 不 要 とする 取 扱 いについて 既 存 建 築 物 の 建 替 は 以 下 の1)~3)をすべて 満 たしている 場 合 に 可 能 です 1) 建 替 前 の 建 築 物 ( 以 下 既 存 建 築 物 という )につ

untitled

平 成 24 年 4 月 1 日 から 平 成 25 年 3 月 31 日 まで 公 益 目 的 事 業 科 目 公 1 公 2 公 3 公 4 法 人 会 計 合 計 共 通 小 計 苦 情 相 談 解 決 研 修 情 報 提 供 保 証 宅 建 取 引 健 全 育 成 Ⅰ. 一 般 正 味 財

て 位 置 付 けられているもので, 本 市 が 指 定 するものをいう ⒀ 防 火 対 策 次 のいずれかの 防 火 上 の 対 策 を 行 うことをいう ア 外 壁 で, 道 からの 延 焼 のおそれのある 部 分 ( 建 築 物 の 敷 地 が 接 する 道 に 面 する 当 該 建 築 物

<95CA8E86315F8A6D92E8905C8D908F9182C98AD682B782E B8B4C985E8D8096DA2E786C7378>

長崎市民間建築物耐震化推進事業の概要

( 補 助 金 等 交 付 決 定 通 知 に 加 える 条 件 ) 第 7 条 市 長 は 交 付 規 則 第 11 条 に 規 定 するところにより 補 助 金 の 交 付 決 定 に 際 し 次 に 掲 げる 条 件 を 付 するものとする (1) 事 業 完 了 後 に 消 費 税 及 び

c. 投 資 口 の 譲 渡 に 係 る 税 務 個 人 投 資 主 が 投 資 口 を 譲 渡 した 際 の 譲 渡 益 は 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 として 原 則 20%( 所 得 税 15% 住 民 税 5%)の 税 率 による 申 告 分 離 課 税 の 対 象 となりま

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

内 において 管 理 されている 上 場 株 式 等 のうち 非 課 税 管 理 勘 定 に 係 るもの( 新 規 投 資 額 で 毎 年 80 万 円 を 上 限 とします )に 係 る 配 当 等 で 未 成 年 者 口 座 に 非 課 税 管 理 勘 定 を 設 けた 日 から 同 日 の 属

(1) 社 会 保 険 等 未 加 入 建 設 業 者 の 確 認 方 法 等 受 注 者 から 提 出 される 施 工 体 制 台 帳 及 び 添 付 書 類 により 確 認 を 行 います (2) 違 反 した 受 注 者 へのペナルティー 違 反 した 受 注 者 に 対 しては 下 記 のペ

< F2D CF68D FC8E4490E096BE8F C>

Taro-08国立大学法人宮崎大学授業

工 事 名 渟 城 西 小 学 校 体 育 館 非 構 造 部 材 耐 震 改 修 工 事 ( 建 築 主 体 工 事 ) 入 札 スケジュール 手 続 等 期 間 期 日 期 限 等 手 続 きの 方 法 等 1 設 計 図 書 等 の 閲 覧 貸 出 平 成 28 年 2 月 23 日 ( 火

< F2D E633368D86816A89EF8C768E9696B18EE688B5>

Microsoft Word - 結果・異動プレス_ _clean.doc

(2) 広 島 国 際 学 院 大 学 ( 以 下 大 学 という ) (3) 広 島 国 際 学 院 大 学 自 動 車 短 期 大 学 部 ( 以 下 短 大 という ) (4) 広 島 国 際 学 院 高 等 学 校 ( 以 下 高 校 という ) ( 学 納 金 の 種 類 ) 第 3 条

Microsoft PowerPoint - 税制上の特例.pptx

Microsoft PowerPoint - 表紙

m07 北見工業大学 様式①

第 8 条 乙 は 甲 に 対 し 仕 様 書 に 定 める 期 日 までに 所 定 の 成 果 物 を 検 収 依 頼 書 と 共 に 納 入 する 2 甲 は 前 項 に 定 める 納 入 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする 3 検 査 不 合 格 となった 場 合 甲 は

 

対 象 者 株 式 (1,287,000 株 ) 及 び 当 社 が 所 有 する 対 象 者 株 式 (1,412,000 株 )を 控 除 した 株 式 数 (3,851,673 株 )になります ( 注 3) 単 元 未 満 株 式 も 本 公 開 買 付 けの 対 象 としております なお

(5) 事 業 者 等 自 転 車 及 び 自 動 車 の 製 造 輸 入 販 売 又 は 修 理 を 業 として 行 っている 者 及 びそ れらの 者 の 団 体 並 びにその 他 の 事 業 者 をいう (6) 所 有 者 等 自 動 車 の 所 有 権 占 有 権 若 しくは 使 用 権 を

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

第 40 回 中 央 近 代 化 基 金 補 完 融 資 推 薦 申 込 み 公 募 要 綱 1 公 募 推 薦 総 枠 30 億 円 一 般 物 流 効 率 化 促 進 中 小 企 業 高 度 化 資 金 貸 付 対 象 事 業 の 合 計 枠 2 公 募 期 間 平 成 28 年 6 月 20

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

・モニター広告運営事業仕様書

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

Microsoft Word )40期決算公開用.doc

(ⅴ) 平 成 28 年 4 月 1 日 から 平 成 35 年 12 月 31 日 までの 期 間 未 成 年 者 に 係 る 少 額 上 場 株 式 等 の 非 課 税 口 座 制 度 に 基 づき 証 券 会 社 等 の 金 融 商 品 取 引 業 者 等 に 開 設 した 未 成 年 者 口

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

<4D F736F F D2093FA967B90BB95B28A948EAE89EF8ED082C982E682E993968ED CA8A948EAE82C991CE82B782E98CF68A4A AF82CC8C8B89CA82C98AD682B782E982A8926D82E782B95F E32315F2E646F63>

Taro-事務処理要綱250820


横浜市障害者ガイドヘルプ事業実施要綱

高砂熱_株式会社丸誠株式に対する公開買付けの結果及び子会社の異動に関するお知らせ_

Transcription:

ISHIZUE 139 No. http://www.bmi.or.jp 財団法人 日本ビルヂング経営センター 日本ビル経営管理士会 JBMS JAPAN BUILDING MANAGEMENT INSTITUTE BULLETIN 特別座談会 ビル経営管理士の意義と 実務上の利点 重要性増す役割と高まる期待に応えて 丸の内パークビル 三菱一号館 三菱地所株式会社 ビルアセット開発部 榑林 康治 4 2009 APRIL

2 ISHIZUE April 2009

NEWS ISHIZUE NEWS NEWS No.139 ISHIZUE 3

ビル 経 営 管 理 士 の 意 義 と 実 務 上 の 利 点 重 要 性 増 す 役 割 と 高 まる 期 待 に 応 えて ビル 経 営 管 理 士 に 対 する 注 目 度 期 待 度 はますます 高 まっている 不 動 産 の 所 有 と 経 営 の 分 離 の 流 れのなかで 実 際 に 収 益 を 生 み 出 す 不 動 産 の 経 営 管 理 運 営 に 携 わるアセットマネジメント(AM)や プロパティマネジメント(PM) 業 務 にとって 必 携 の 資 格 で 人 気 も 高 い 不 動 産 特 定 共 同 事 業 法 や 金 融 商 品 取 引 法 などでも 必 要 な 公 的 資 格 としての 側 面 も 持 つ ビル 経 営 管 理 士 の 意 義 と 実 務 上 の 利 点 などを 行 政 ( 国 土 交 通 省 )およびビル 経 営 管 理 士 の 皆 さんに 語 っていただいた 座 談 会 出 席 者 国 土 交 通 省 総 合 政 策 局 不 動 産 業 課 不 動 産 投 資 係 長 笠 嶋 七 生 氏 三 菱 地 所 ( 株 ) テナント 営 業 部 副 長 北 川 純 氏 氏 住 友 不 動 産 ( 株 ) ビル 事 業 本 部 管 理 統 括 部 部 長 補 佐 高 島 務 氏 Shidaインベストメント&マネジメント 代 表 信 田 直 昭 氏 司 会 ( 財 ) 日 本 ビルヂング 経 営 センター 参 事 山 田 清 裕 山 田 ( 司 会 ) 公 的 資 格 の 側 面 不 動 産 特 定 共 同 事 業 法 金 融 商 品 取 引 法 など 4 ISHIZUE April 2009

ビル 経 営 管 理 士 試 験 合 格 者 最 近 5か 年 の 試 験 実 施 結 果 および 合 否 基 準 [ 試 験 実 施 結 果 ] 実 施 状 況 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 平 成 18 年 度 平 成 19 年 度 平 成 20 年 度 受 験 申 込 者 360 365 397 770 715 平 均 年 齢 39.3 39.1 38.6 39.8 38.2 女 性 の 申 込 者 11 26 17 53 66 受 験 者 321 323 342 698 641 出 席 率 (%) 89.2 88.5 86.1 90.6 89.7 試 験 合 格 者 205 229 225 482 448 合 格 率 (%) 63.9 70.9 65.8 69.1 69.9 平 均 年 齢 38.7 38.3 37.6 40.1 38.2 女 性 の 合 格 者 8 13 8 27 36 [ 合 否 基 準 ] ( 点 以 上 ) 3 科 目 合 計 180 180 180 197 180 企 画 立 案 48 51 46.5 58 46 賃 貸 営 業 58 50 61 68 64 管 理 運 営 52 56 54 67.5 64 笠 嶋 各 分 野 の 基 礎 を 総 合 的 に 習 得 ビル 経 営 管 理 は 不 動 産 投 資 の メインエンジン 山 田 信 田 山 田 信 田 No.139 ISHIZUE 5

ビル 経 営 管 理 講 座 受 講 者 数 と ビル 経 営 管 理 士 受 験 申 込 者 数 の 推 移 1000 800 600 400 200 325 182 168 179 124 131 372 211 210 246 970 403 459 360 347 365 405 290 289 311 398 279 250 257 256 320 258 188 192 193 290 170 277 273 231 179 172 186 142 162 161 129 0 S56 57 58 59 60 61 62 63 H1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 770 715 488 530 資 格 取 得 を 機 に 体 系 的 に 勉 強 することが できました 資 格 取 得 で 体 系 的 に 知 識 を 習 得 幅 広 い 分 野 を 勉 強 山 田 北 川 山 田 高 島 行 政 から 見 たビル 経 営 管 理 士 の 役 割 企 画 立 案 管 理 運 営 の 能 力 が 有 効 山 田 笠 嶋 6 ISHIZUE April 2009

ビル 経 営 管 理 士 の 意 義 と 実 務 上 の 利 点 重 要 性 増 す 役 割 と 高 まる 期 待 に 応 えて 役 に 立 つテキストと スクーリング 内 容 山 田 北 川 高 島 ビル 経 営 管 理 士 試 験 は 国 土 交 通 大 臣 の 登 録 を 受 けた 証 明 事 業 として 位 置 づけられているものです スクーリングで 聞 いた 話 も 非 常 に 興 味 深 かったです No.139 ISHIZUE 7

ビル 経 営 管 理 士 の 意 義 と 実 務 上 の 利 点 重 要 性 増 す 役 割 と 高 まる 期 待 に 応 えて 一 般 の 投 資 家 の 方 にも ビル 経 営 管 理 士 の 役 割 を もっと 知 っていただきたい ビル 経 営 管 理 士 が 生 み 出 すキャッシュフロー ビル 事 業 者 投 資 家 に 不 動 産 ファンダメンタルズの 判 断 を 伝 えるのも 使 命 山 田 笠 嶋 山 田 高 島 8 ISHIZUE April 2009

ビル 経 営 管 理 士 登 録 証 明 事 業 のあゆみ 平 成 3 年 建 設 省 告 示 の ビル 経 営 管 理 に 関 する 知 識 及 び 技 術 の 審 査 証 明 事 業 認 定 規 程 により 財 団 法 人 日 本 ビルヂング 経 営 センターは 事 業 者 の 大 臣 認 定 を 受 け ビル 経 営 管 理 士 資 格 試 験 がスタート 平 成 11 年 9 月 不 動 産 特 定 共 同 事 業 法 施 行 規 則 の 改 正 により ビル 経 営 管 理 士 制 度 は 不 動 産 特 定 共 同 事 業 の 業 務 管 理 者 としての 能 力 の 審 査 証 明 事 業 として 国 土 交 通 大 臣 の 認 定 を 受 けた これにより ビル 経 営 管 理 士 は 公 的 資 格 制 度 となった 平 成 18 年 3 月 の 同 施 行 規 則 の 改 正 により 大 臣 認 定 の 審 査 証 明 事 業 は 大 臣 登 録 の 登 録 証 明 事 業 に 移 行 した この 制 度 変 更 に 伴 い 当 センターは 同 年 10 月 登 録 番 号 第 1 号 を 受 け ビル 経 営 管 理 士 試 験 を 実 施 している 平 成 12 年 9 月 に 制 定 された 不 動 産 投 資 顧 問 業 登 録 規 程 において ビル 経 営 管 理 士 が 登 録 の 際 の 必 要 資 格 の 一 つに 認 め られた 平 成 19 年 9 月 施 行 の 金 融 商 品 取 引 法 において 投 資 運 用 業 の 中 の 不 動 産 関 連 特 定 投 資 運 用 業 を 登 録 するには 不 動 産 投 資 顧 問 業 登 録 規 程 の 総 合 不 動 産 投 資 顧 問 業 登 録 を 受 けていることが 必 要 となった これにより 金 融 商 品 取 引 法 においてビル 経 営 管 理 士 は 重 要 な 資 格 となっている 北 川 信 田 一 層 高 まる ビル 経 営 管 理 士 に 対 する 期 待 と 役 割 の 大 きさ 山 田 ビル 経 営 管 理 士 が 管 理 しているビルは 良 いビルである ことを もっとアピールする 必 要 があります No.139 ISHIZUE 9

文 化 芸 術 歴 史 等 街 の 機 能 の 深 まり を 目 指 す 丸 の 内 再 構 築 第 2ステージ 第 一 弾 プロジェクト 三 菱 地 所 は 1998 年 に 丸 の 内 再 構 築 に 取 り 組 んでいくことを 表 明 しました 2007 年 までの10 年 間 を 第 1ステージ と 位 置 付 け 街 ブランド 戦 略 に 基 づき それまでのビジネスに 特 化 した 街 から 開 かれた 多 様 性 のある 街 へと 転 換 を 図 るべく 丸 の 内 ビル 新 丸 の 内 ビル 東 京 ビル 丸 の 内 オアゾなど 主 に 東 京 駅 前 周 辺 を 重 点 的 に 機 能 更 新 して 参 りました 2008 年 度 から 始 まる 丸 の 内 再 構 築 第 2ステージ では 有 楽 町 大 手 町 エリア 全 域 への 拡 がり と 文 化 芸 術 歴 史 等 街 の 機 能 の 一 層 の 深 まり を 目 指 して さらなる 領 域 へ 進 んでいきます 今 般 その 第 一 弾 プロジェクト 丸 の 内 パークビルディング 三 菱 一 号 館 が 4 月 末 に 竣 工 を 迎 えることになりますので 紹 介 させていただきます 三 菱 地 所 株 式 会 社 ビルアセット 開 発 部 榑 林 康 治 1 ( 図 表 1) 計 画 概 要 所 在 地 東 京 都 千 代 田 区 丸 の 内 二 丁 目 6 番 1 号 2 号 敷 地 面 積 約 11,900m2 延 床 面 積 約 205,000m2 階 数 [ 丸 の 内 パークビルディング] 地 下 4 階 地 上 34 階 塔 屋 3 階 [ 三 菱 一 号 館 ] 地 下 1 階 地 上 3 階 高 さ 約 157m 構 造 [ 丸 の 内 パークビルディング] 鉄 骨 造 鉄 骨 鉄 筋 コンクリート 造 [ 三 菱 一 号 館 ] 煉 瓦 組 積 造 駐 車 台 数 282 台 設 計 監 理 株 式 会 社 三 菱 地 所 設 計 施 工 株 式 会 社 竹 中 工 務 店 図 表 1/ 建 築 概 要 ( 図 表 2) 1 丸 の 内 ビル 2 三 菱 UFJ 信 託 銀 行 本 店 ビル 3 丸 の 内 オアゾ 4 東 京 ビル 5 新 丸 の 内 ビル 6ザ ペニンシェラ 東 京 図 表 2/ 略 地 図 & 施 設 配 置 図 10 ISHIZUE April 2009

2 丸の 内パ ー クビ ル の特 徴 図 表 3 なるオープンカフェ エリアの賑わい 号館の赤煉瓦との調和を図りつつ 高 の中心軸である丸の内仲通り沿いには 機能オフィスの先進性を表現していま オフィス基準階フロア 図表4 は有 高感度な物販店舗が軒を連ね まちを す 丸の内エリアの高層ビル群の中で 効面積が約1100坪の無柱空間 丸の 訪れる人々を迎えます また 建物内 もひときわ目を引く色使いでありなが 内エリアでも最大規模の開放的な空間 B1F 3Fにはバリエーション豊かな ら 落ち着きのある優雅な印象を与え となります レイアウト効率の高い正 飲食店舗 4Fにはフィットネスクラ るデザインになっています 方形のオフィスゾーンをベースとしな ブが出店し この街で活躍するビジネ 低層部については 西面には三菱一 がら 一号館広場に面した南側は バ スパーソンに快適なオフィスライフを 号館の窓飾りをモチーフにしたアイア リエーション豊かなパノラマゾーンと 提供します ンワークをアクセントにして商業ゾー 1. 高規格オフィス して 執務スペース 会議室 個室 コミュニケーションスペース等 様々 なビジネスシーンに対応できるプラン 3. 外観デザイン 高層部の外装ファサードは 三菱一 ンの華やかさを演出する一方 東面に は旧丸ノ内八重洲ビルの小松石貼のオ フィスエントランスと尖塔が再現され となっています また ダイナミック な吹き抜け空間を有するダブルデッキ のエントランスロビーは 専用の1F 車寄せと合わせて オフィスとしての 風格 を高めています 5F 34Fのオフィスフロアは殆ど 全てのテナントが決定しており 三菱 商事 新日本製鐵等 日本を代表する グローバル企業に新本社としてご利用 いただくことが決まっています 2. 商業ゾーン B1F 4Fとアネックス棟は商業 ゾーン 丸の内コンフォート をテー マに様々な店舗が出店します 一号館 広場の緑を臨む区画には憩いの空間と 図表3 断面構成図 縦図 No.139 IS H IZ U E 11

4. 環 境 対 応 ( 図 表 5) 図 表 4/ 基 準 階 フロア 平 面 図 図 表 5/エアフローウィンドウ 模 式 図 12 ISHIZUE April 2009

3 図 表 6/ 一 丁 倫 敦 の 街 並 み 写 真 三 菱 一 号 館 の 歴 史 ビジネス 街 としての 丸 の 内 の 歴 史 ( 図 表 6) ( 図 表 7) 三 菱 一 号 館 の 復 元 免 震 装 置 を 設 置 して 現 代 基 準 に 適 合 した 耐 震 性 能 を 確 保 No.139 ISHIZUE 13

図 表 7/ 保 存 部 材 写 真 三 菱 一 号 館 美 術 館 としての 活 用 丸 の 内 の 歴 史 と 立 地 をふまえた 文 化 交 流 発 信 の 中 核 施 設 図 表 8/ 三 菱 一 号 館 美 術 館 ロゴ ( 図 表 8) 14 ISHIZUE April 2009

4 ( 図 表 9) 図 表 9/ 一 号 館 広 場 イメージパース 5 No.139 ISHIZUE 15

vol.8 16 ISHIZUE April 2009

17 No.139 ISHIZUE

18 ISHIZUE April 2009

vol.8 19 No.139 ISHIZUE

判 例 百 選 連 載 第 21 回 山 下 渡 辺 法 律 事 務 所 弁 護 士 渡 辺 晋 Susumu Watanabe 昭 和 55 年 3 月 一 橋 大 学 卒 業 同 年 4 月 に 三 菱 地 所 入 社 平 成 2 年 3 月 三 菱 地 所 退 社 平 成 元 年 11 月 司 法 試 験 合 格 平 成 4 年 4 月 弁 護 士 登 録 ( 第 一 東 京 弁 護 士 会 ) 平 成 14 年 4 月 山 下 渡 辺 法 律 事 務 所 開 設 現 在 に 至 る 判 例 081 賃 借 店 舗 内 の 殺 人 事 件 に 関 する 賃 借 人 への 損 害 賠 償 請 求 東 京 地 裁 平 成 18 年 4 月 26 日 判 決 / 判 例 マスタ 解 説 本 裁 判 例 は 平 成 12 年 1 月 に 東 京 都 港 区 にあるアジア 料 理 店 内 で 発 生 した 殺 人 事 件 について 賃 借 人 および 店 舗 を 経 営 していた 転 借 人 に 対 して ビル 所 有 者 が 損 害 賠 償 を 求 めた 事 件 である 裁 判 所 は 賃 借 人 に 対 する 訴 えも 転 借 人 に 対 する 訴 えも いずれも 認 めなかった 事 案 の 概 要 裁 判 所 の 判 断 Xはビルの 賃 貸 人 Yは 賃 借 人 Zは 転 借 人 であり Zが 貸 室 において ア ジア 料 理 店 を 経 営 していた 平 成 12 年 1 月 25 日 午 前 7 時 ころ Zの 従 業 員 であるBが 店 舗 内 において 副 店 長 Aを 殺 害 し 売 上 金 を 奪 うという 事 件 が 発 生 した その 後 XとYは 延 滞 賃 料 や 更 新 料 の 支 払 問 題 を 解 決 する 念 書 を 作 成 したが その 念 書 には 平 成 12 年 1 月 に 貸 室 内 で 発 生 した 従 業 員 同 士 の 殺 人 事 件 に 関 する 補 償 は 別 途 金 銭 補 償 するものとする との 条 項 が 定 められた この 状 況 の 中 で Xが YおよびZに 対 し 事 件 によって 不 動 産 が 減 価 し 損 害 を 被 ったとして 訴 えを 提 起 した 20 ISHIZUE April 2009

判 例 082 ビル 室 内 の 内 照 式 看 板 およびクロスの 撤 去 請 求 仙 台 地 裁 平 成 20 年 8 月 21 日 判 決 / 最 高 裁 ホームページ 解 説 仙 台 駅 前 にあるビルの 賃 貸 借 室 内 に 無 断 で 設 置 された 英 会 話 教 室 の 内 照 式 看 板 とクロスが 夜 間 におけ る 都 市 景 観 を 害 しているとして 賃 貸 人 が 英 会 話 教 室 を 経 営 する 賃 借 人 に 対 して 契 約 条 項 に 基 づく 撤 去 を 請 求 した 事 案 である 裁 判 所 は 内 照 式 看 板 の 撤 去 請 求 は 認 める 一 方 クロスの 撤 去 については 権 利 の 濫 用 であるとして 認 めなかった 事 案 の 概 要 裁 判 所 の 判 断 A 社 は 平 成 4 年 9 月 22 日 語 学 教 室 を 経 営 するY 会 社 に 対 し Y 社 の 仙 台 駅 前 校 の 英 会 話 教 室 として 利 用 する 目 的 で A 社 所 有 ビルの3 階 を 賃 貸 した 賃 貸 借 契 約 には 賃 借 人 が 物 件 の 外 部 ( 出 入 口 扉 外 壁 窓 硝 子 スクリーン ブラ インド シャッター 等 を 含 む)に 商 号 商 標 その 他 のものを 表 示 するとき 看 板 および 広 告 並 にこれに 類 する 設 備 をする ときには 予 め 文 書 により 賃 貸 人 の 許 可 を 得 ることを 必 要 とし その 費 用 は 賃 借 人 の 負 担 とする 本 契 約 の 条 項 に 基 づ く 通 告 申 し 出 承 諾 その 他 意 思 表 示 はすべて 書 面 によらなければ その 効 力 を 生 じない と 定 められていた A 社 は 平 成 14 年 7 月 11 日 X 社 と 合 併 し 賃 貸 借 契 約 における 賃 貸 人 は X 社 となった Y 社 は 平 成 17 年 12 月 賃 貸 借 室 内 に 内 照 式 看 板 を 取 り 付 け また Y 社 のロ ゴマークを 記 載 したクロスを 貼 付 した が これらの 工 事 の 際 X 社 からY 社 に 対 する 書 面 による 事 前 許 可 はなされてい ない X 社 は Y 社 に 対 し 内 照 式 看 板 とク ロスの 撤 去 を 要 請 したが Y 社 がこれに 応 じなかったので 訴 えを 提 起 するに 至 った No.139 ISHIZUE 21

判 例 083 ビル 賃 貸 借 終 了 時 の 原 状 回 復 東 京 地 裁 平 成 20 年 1 月 16 日 判 決 /ウエストロー ジャパン 解 説 原 状 回 復 は ビル 事 業 における 最 もトラブル 発 生 の 可 能 性 が 高 い 局 面 のひとつであるが 裁 判 例 として 公 表 されるケースは 必 ずしも 多 くはない そのような 中 で 本 裁 判 例 は 原 状 回 復 のトラブルが 判 決 にまで 至 った 数 少 ない 事 案 である 1 原 状 回 復 が 完 了 していなくとも 鍵 を 返 還 したことによって 明 渡 しがなさ れたと 評 価 されていること 2 明 渡 しから 原 状 回 復 完 了 までの 間 について 賃 料 相 当 額 の 倍 額 のペナルティ は 認 められなかったが 賃 料 相 当 額 の 請 求 が 認 められたこと 3 賃 貸 人 が 自 ら 原 状 回 復 を 完 了 しえた 時 を 起 点 として 6か 月 後 に 保 証 金 を 返 還 すべきものとされたこと 等 実 務 上 参 考 になる 判 断 がなされている また 賃 貸 人 側 の 勧 める 大 手 建 設 会 社 の 原 状 回 復 工 事 の 見 積 金 額 が2100 万 円 であるのに 対 し 賃 借 人 が 数 百 万 円 で 原 状 回 復 することが 可 能 だと 主 張 した 点 に 関 し 建 物 については 全 面 的 な 補 修 等 が 必 要 であり 大 手 建 設 会 社 の 見 積 書 において 示 された 工 事 項 目 及 び 工 事 金 額 は 細 部 を 除 いておおむね 妥 当 と 解 されるとされた 判 示 部 分 についても 注 目 に 値 するものである 事 案 の 概 要 裁 判 所 の 判 断 賃 貸 人 Yと 賃 借 人 Xは 平 成 6 年 6 月 15 日 Kビル 西 館 2 階 109.08 坪 および 東 館 2 階 182.83 坪 について 保 証 金 を4382 万 900 円 として 賃 貸 借 契 約 を 締 結 した 賃 貸 借 契 約 には 契 約 終 了 と 同 時 にXが 物 件 を 原 状 に 復 さないときは Yは 自 ら 諸 造 作 設 備 等 の 収 去 破 損 故 障 特 別 な 使 用 方 法 に 伴 う 損 耗 を 修 復 することが できる 旨 および Xが 原 状 回 復 義 務 を 履 行 し かつ 本 件 建 物 を 完 全 に 明 け 渡 し た 後 6か 月 以 内 に 保 証 金 残 額 を 返 還 する 旨 の 定 めがなされていた Xは 平 成 16 年 7 月 に 解 約 を 申 し 入 れ 翌 年 1 月 31 日 Yから 預 かっていた 鍵 をY に 返 還 したが 退 去 に 関 してXとYの 間 でトラブルが 生 じ Xによる 原 状 回 復 工 事 がなされないままとなり XがYに 対 して 保 証 金 返 還 の 訴 訟 が 提 起 された 22 ISHIZUE April 2009

判 例 084 賃 貸 人 の 修 繕 義 務 の 不 履 行 による 損 害 賠 償 請 求 最 高 裁 平 成 21 年 1 月 19 日 判 決 / 最 高 裁 ホームページ 解 説 賃 貸 人 は 賃 貸 物 の 使 用 及 び 収 益 に 必 要 な 修 繕 をする 義 務 を 負 う( 民 法 606 条 1 項 ) 賃 貸 人 がこの 義 務 を 履 行 せず そのために 賃 借 人 に 損 害 が 生 じたときには 賃 貸 人 に 損 害 賠 償 義 務 が 生 ずるのであるが 本 裁 判 例 は 店 舗 の 賃 借 人 が 賃 貸 人 の 修 繕 義 務 の 不 履 行 により 被 った 営 業 利 益 相 当 の 損 害 を 被 ったケー スにおいて 賃 借 人 が 損 害 を 回 避 又 は 減 少 させる 措 置 を 執 ることができたと 解 される 時 期 以 降 は 損 害 賠 償 請 求 することはできないとされた 事 案 である 事 案 の 概 要 裁 判 所 の 判 断 賃 借 人 Xは カラオケ 店 などの 経 営 を 業 とする 株 式 会 社 賃 貸 人 Yは 建 物 の 所 有 者 である 平 成 4 年 9 月 ころから 漏 水 の 事 故 が 起 こり 始 めて 本 件 店 舗 部 分 に 浸 水 が 頻 繁 に 発 生 した トイレの 水 が 止 まらなかった ことがその 原 因 であったこともあるが 原 因 が 判 明 しない 場 合 も 多 かった 平 成 9 年 2 月 12 日 には 浄 化 槽 室 排 水 ピット 内 の 排 水 用 ポンプの 制 御 系 統 の 不 良 などによって 本 件 店 舗 部 分 が 床 上 30 50cmまで 浸 水 し( 本 件 事 故 ) 本 件 店 舗 部 分 でのカラオケ 店 の 営 業 ができなく なった そこで Xは Yに 対 し 浸 水 事 故 に より 営 業 することができなかったことに よる 営 業 利 益 喪 失 の 損 害 を 受 けたなどと 主 張 して 債 務 不 履 行 又 は 瑕 疵 担 保 責 任 に 基 づく 損 害 賠 償 を 求 めた No.139 ISHIZUE 23

ISHIZUE NO.139 COVER PHOTO DATA CONTENTS 2 4 10 16 Vol.8 20 21