CIFER コア 平 成 26 年 度 施 設 見 学 会 の 概 要 1. 趣 旨 大 阪 湾 環 境 再 生 事 業 の 事 例 CIFER コアが 検 討 対 象 とする 現 場 等 の 見 学 2. 内 容 主 催 CIFER コア 開 催 日 時 平 成 26 年 11 月 19 日 ( 水 )12:30~16:30 見 学 場 所 1 平 林 地 区 第 6 貯 木 場 ( 大 阪 市 住 之 江 区 ) 2 大 阪 南 港 野 鳥 園 ( 大 阪 市 住 之 江 区 ) 3 矢 倉 緑 地 ( 大 阪 市 西 淀 川 区 ) 参 加 者 45 名 3. 配 布 資 料 施 設 見 学 会 行 程 1 発 生 土 再 生 活 用 事 業 シールド 発 生 土 をリサイクルする 資 源 循 環 型 共 同 プロジェクトの 取 り 組 み 2 大 阪 南 港 野 鳥 園 3 矢 倉 緑 地 4. 概 要 開 会 挨 拶 (CIFER コ ア 理 事 長 上 嶋 英 機 : 広 島 工 業 大 学 大 学 院 教 授 ) 本 日 はご 多 忙 のところご 出 席 頂 き 感 謝 申 し 上 げる CIFER コアでは 大 阪 湾 環 境 再 生 を 具 体 化 するために7つのワーキング グループが 活 動 しているが 今 日 は 現 場 をよくご 覧 頂 き 環 境 再 生 では どういう 場 所 が 今 後 狙 いどころになるのか そこでどのようなことを すれば 良 いのか 等 の 発 想 を 練 り いかに 実 現 化 するのかを 考 えて 頂 きたい かつて サンフランシスコ ベイを 視 察 したことがあるが いろんな ところでいろんな 技 術 を 使 いながらミチゲーションバンクと 呼 ぶ 改 良 した 土 地 をつくり それを 売 っていた ま ず 発 想 が 大 事 だと 思 うので 今 日 は3カ 所 をご 覧 頂 き 今 後 のワ ーキング 活 動 を 発 展 させたいのでよろしくお 願 いする 1 平 林 地 区 第 6 貯 木 場 の 南 港 東 プラント [ 事 務 局 ] 本 日 は 本 プラントを 管 理 運 営 している 阪 神 高 速 技 術 株 式 会 社 と 現 地 施 工 をしている 大 阪 ベントナイト 事 業 協 同 組 合 の 昼 休 み 時 間 中 から 見 学 し ご 迷 惑 をおかけしている 受 け 入 れ て 頂 いたことに 感 謝 申 し 上 げる これからは 社 員 の 指 示 に 従 い 2 班 に 分 かれて ETC 電 子 マニフェストシステムの 説 明 を 受 け 現 場 見 学 を 行 うが 場 内 では 多 数 のダンプトラックが 動 き 始 めているので 交 通 安 全 に 注 意 願 いたい ETC 電 子 マニフェストについて ( 関 西 環 境 管 理 技 術 センター 稲 垣 学 武 氏 ) この 部 屋 では 運 搬 車 両 の 管 理 発 生 土 の 品 質 管 理 を 行 って いるが その 経 緯 概 要 は 次 のとおりである 阪 神 高 速 道 路 大 和 川 線 プロジェクト 大 阪 都 心 部 の 慢 性 的 な 交 通 混 雑 等 を 改 善 するため 平 成 13 年 度 に 大 阪 都 心 部 における 新 たな 環 状 道 路 が 都 市 再 生 プロジェクトとして 決 定 された 大 和 川 線 はこの 環 状 道 路 の 一 部 を 形 成 する 全 長 9.7km の 自 動 車 専 用 道 路 で このうち 3 区 間 3.9km のトンネル 部 分 がシールド 工 法 で 施 工 され 約 100 万 m3の 発 生 土 が 発 生 する 1
発 生 土 再 生 活 用 事 業 この 南 港 東 プラント ( 敷 地 約 7 千 m 2 )は シールド 発 生 土 を 改 質 処 理 し 大 阪 市 港 湾 局 が 実 施 する 平 林 地 区 第 6 貯 木 場 土 地 造 成 事 業 の 埋 立 材 として 再 生 活 用 するための 施 設 で 事 業 期 間 は 平 成 23 年 2 月 から 平 成 27 年 11 月 埋 立 土 量 は 約 79 万 m 3 である また 改 質 土 は 品 質 基 準 及 び 品 質 管 理 方 法 を 定 め 適 正 に 管 理 を 行 っている 主 な 項 目 では ph 中 性 コーン 指 数 400kN/m 2 以 上 である ETC 電 子 マニフェストシステム シールド 工 事 で 排 出 されたすべての 土 が 確 実 に 本 プラントに 運 ばれ 他 に 不 法 投 棄 され ないことや 大 和 川 線 シールド 工 事 以 外 から 持 込 みされないように 日 本 初 の ETC 車 載 器 及 び GPS を 活 用 した ETC 電 子 マニフェストシステム を 導 入 した 主 な 特 徴 ETC 認 証 により 通 過 するだけで 自 動 認 証 自 動 計 量 が 可 能 となり 操 作 ミスや 作 業 が 大 幅 に 低 減 また 未 登 録 車 は 入 場 できない 仕 組 みになっている マニフェスト 情 報 の 不 正 な 数 値 改 ざん 記 入 漏 れを 防 止 GPS 機 能 による 車 両 運 行 経 路 の 管 理 主 な 管 理 内 容 は 次 のとおりである 電 子 マニフェストシステムの 運 営 管 理 車 両 走 行 位 置 走 行 経 路 のリアルタイム 監 視 工 事 車 両 の 経 路 外 走 行 を 警 告 道 路 混 雑 時 のルート 変 更 や 待 機 を 指 示 改 質 土 の 品 質 管 理 このような 管 理 のもと 8 月 末 現 在 の 受 入 土 量 は 約 49 万 m 3 事 業 進 捗 率 約 62% 受 入 ダンプトラック の 累 計 は 約 11 万 4,800 台 一 日 当 たりの 最 大 受 入 実 績 はダンプ 586 台 土 量 約 2,500m 3 である 現 在 第 6 貯 木 場 の 水 面 はほぼ 陸 地 化 している 発 生 土 処 理 プラントの 見 学 ( 大 阪 ベントナイト 事 業 協 同 組 合 谷 健 治 氏 ) 1シールド 発 生 土 は 指 定 されたピットに 投 入 し バックホウ でホッパーに 投 入 2シールド 発 生 土 はミキサーで 改 質 ( 中 性 固 化 ) 処 理 処 理 能 力 としては 1 バッチ 約 3.5 トン( 約 2m 3 )の 土 を 1~1.5 分 で 改 質 できる 固 化 剤 として 2 種 の 薬 剤 A 材 ( 半 水 石 膏 ) と B 剤 ( 高 分 子 凝 集 剤 )を 使 用 している 3 処 理 された 土 は 品 質 検 査 後 現 在 ではダンプトラックで 場 内 運 搬 し 埋 立 改 質 機 は 1 基 1 時 間 当 たり 90m 3 の 処 理 能 力 が あり 8 時 間 稼 働 すると 約 700m 3 4 基 では 1 日 2,800m 3 程 度 処 理 できる 過 去 の 実 績 として ダンプトラックが 1 日 に 586 台 入 り 約 2,500m 3 改 質 処 理 したことがある ピットをのぞき 込 むと 灰 色 の 砂 状 のシールド 発 生 土 があるが このシールド 発 生 土 はコーン 指 数 で 50~ 100kN/m 2 程 度 であり これを 400kN/m 2 以 上 を 目 標 に 改 質 する 建 物 の 屋 上 から 埋 立 場 所 を 見 学 埋 立 工 事 は マリコンの 東 洋 建 設 株 式 会 社 が 実 施 しており 大 阪 ベントナイト 事 業 協 同 組 合 は このプラントから 改 質 土 を 第 6 貯 木 場 に 搬 出 するまでを 担 当 している 2
当 初 は 全 て 海 面 であったので 土 運 船 で 運 搬 し 埋 立 ていたが 現 在 では 陸 地 化 したので ダンプトラックで 場 内 運 搬 し 埋 立 ている この 貯 木 場 の 敷 地 は 約 8 万 m 2 あり 埋 立 土 量 からみると 進 捗 率 約 62% 2 大 阪 南 港 野 鳥 園 (CIFER コア 理 事 矢 持 進 : 大 阪 市 立 大 学 大 学 院 教 授 ) 展 望 塔 2 階 から 干 潟 等 を 眺 めながら この 野 鳥 園 は 昭 和 33 年 から 始 まった 南 港 地 区 埋 立 事 業 の 事 業 地 内 にあったが 浚 渫 土 砂 が 投 入 された 埋 立 地 には 湿 地 が 出 現 し シギ チドリ 類 などの 渡 り 鳥 が 集 まる 可 能 性 が 考 えられた そこで 大 阪 市 に 対 して 住 民 団 体 から 埋 立 地 先 端 に 野 鳥 の 楽 園 を 造 ってほしいという 強 い 要 望 があり それを 受 けて 1983 年 に 面 積 19.3ha の 人 工 干 潟 である 大 阪 南 港 野 鳥 園 が 開 園 した しか し 浚 渫 土 砂 による 埋 立 地 だったので 開 園 した 当 初 は 地 盤 沈 下 が 激 しく 1~2m も 沈 下 した 現 在 では 年 間 の 沈 下 量 は 1cm 程 度 になっている なお この 野 鳥 園 は 人 工 的 に 創 出 された 湿 地 でありながら 平 成 13 年 に 環 境 省 の 日 本 の 重 要 湿 地 500 に 選 定 されている この 広 い 窓 の 右 手 から 左 に 向 かって 順 に 北 池 西 池 南 池 が 見 えている 開 園 当 初 は 西 池 だけが 海 水 池 で 北 池 南 池 は 淡 水 池 で あった そのまま 淡 水 池 にしておくと 水 質 悪 化 してきたので 1994 年 頃 に 北 池 の 西 端 に 導 水 管 を 6 本 設 置 し 大 阪 湾 との 海 水 交 換 により 水 質 底 質 の 劣 化 を 改 善 した 南 池 だけは 当 初 から 淡 水 池 で 水 質 劣 化 が 進 ん だため 1995 年 に 太 い 導 水 管 を 2 本 設 置 した それまでは 夏 はほとんど 無 生 物 状 態 またはシオユスリカが 多 かったが 設 置 後 は 汽 水 域 の 底 生 生 物 が 棲 むようになった 私 は 野 鳥 園 をフィールドとして ここ 10 年 程 度 研 究 を 行 っている 導 水 管 の 近 くでは 希 少 種 のシオマネキの 仲 間 が 観 察 され アサリもいるが 夏 になると 温 度 が 高 く 有 機 物 が 多 いので 酸 素 がなくなり 生 き 物 が 死 ぬことがあった 湿 地 には 淡 水 湿 地 と 塩 性 湿 地 があり ここは 塩 性 湿 地 であるが 富 栄 養 なので アオサが 大 発 生 し グリーンタイドを 形 成 し 底 質 を 覆 ってしまい 水 底 面 への 酸 素 の 供 給 がなくなる それを 環 境 工 学 的 にどのように 解 消 するのか 研 究 したところ 1 日 6 時 間 以 上 干 あげて さらにその 後 淡 水 を 入 れると アオサの 活 力 はなくなってしまうことがわかった ここには 年 間 10 万 人 位 の 市 民 が 訪 れており CIFER コアが 目 指 しているような 大 阪 湾 岸 の 都 市 環 境 資 源 を 利 用 した 都 市 施 設 である 大 阪 市 の 中 では 干 潟 の 周 りに 森 もある 貴 重 な 場 所 なので どのような 形 にすれば 市 民 にも 満 足 していただける フィールドになるのか 今 後 も 検 討 する 必 要 がある 7~ 8 年 前 に この 干 潟 の 窒 素 リンの 浄 化 作 用 について 25 時 間 連 続 で 観 測 した ところ 1 日 1m 2 当 たり 0.1 グラムの 窒 素 を 取 り 込 んでいることがわかった 下 水 処 理 場 のように 建 設 費 や 人 件 費 を 投 入 せずに ここの 北 池 で 百 数 十 人 の 人 が 出 す 汚 濁 物 質 を 浄 化 できることになる 野 鳥 園 全 体 では 千 人 以 上 の 浄 化 効 果 があり 環 境 経 済 学 的 な 効 果 もある 窒 素 をトラップ するだけでは 池 に 汚 濁 物 が 溜 まる 一 方 になるが ここにはシギやチドリが 多 数 やっ てくる シギ チドリが 餌 をついばみ 飛 んでいくことで 固 定 された 窒 素 が 野 鳥 園 の 外 に 系 外 放 出 される それらにより この 野 鳥 園 の 生 態 のバランスが 保 たれている このような 観 点 から 大 阪 で 唯 一 の 貴 重 な 場 なので 保 全 していく 必 要 がある 湿 地 や 干 潟 のあるフィールドで ここにあるのが 腐 敗 したアオサで 向 こうに 見 え るのが 生 きた 海 藻 である 大 潮 の 満 潮 時 には ここ 3
まで 海 水 が 入 って この 場 所 は 水 没 するが 現 在 は ほぼ 干 潮 なので 歩 ける 状 態 になっている アオサはミナミアオサと 言 う 名 前 の 不 稔 性 のアオサ である 昨 年 見 学 した 阪 南 干 潟 も 不 稔 性 のアオサであった 北 池 は 大 潮 の 日 の 干 潮 時 には 池 の 水 がほぼ 消 失 し 澪 筋 だけが 残 る 状 態 になる 野 鳥 園 管 理 者 が 北 池 に 小 石 などを 入 れて ゴカイなどが 棲 みつくよう 工 夫 している 西 池 と 南 池 の 間 の 道 を 歩 きながら 南 池 の 水 深 は 深 い 時 に 70~80cm 位 ある 導 水 管 の 設 置 場 所 で 現 在 大 阪 湾 の 海 水 が 流 入 しており 透 明 度 の 高 い 海 水 が 入 ってきている 水 深 1m 余 りだ と 思 うが 導 水 管 のすぐ 下 に 見 えている 底 の 砂 利 もよく 見 えている 大 阪 湾 は 11 月 頃 になると 透 明 度 も 良 くなる 大 阪 湾 の 干 満 時 間 に 比 べる と 野 鳥 園 の 池 での 干 満 は 1~2 時 間 程 度 遅 れる ここにはクロダイとかボラなどの 魚 類 が 生 息 するが 成 長 するとこの 池 から 出 ていけなくなる 導 水 管 周 辺 は 海 水 交 換 の 効 果 でアサリ が 豊 富 で またヨシ 原 も 形 成 されている 水 位 が 上 がってくると 塩 分 も 上 がってくる 現 在 では 野 鳥 園 の 環 境 が 徐 々に 変 化 してきて 水 底 のヘドロが 少 なくなり 砂 が 固 く なってきており 以 前 は 池 の 中 を 歩 くと 膝 までめり 込 んだりしたが めり 込 むのが 減 少 し 底 質 の 環 境 が 変 化 してきていることがわかる 奥 の 方 はまだヘドロがあるが 生 き 物 は 栄 養 がないと 生 きることができないので 生 態 系 を 維 持 するためには 適 度 の 栄 養 が 必 要 である 都 市 に 近 いところには 栄 養 の 供 給 源 があるのでそれをうまく 使 う 発 想 海 の 再 生 が 求 められている 3 矢 倉 緑 地 ( 大 阪 市 建 設 局 十 三 公 園 事 務 所 中 村 充 氏 ) 矢 倉 緑 地 は 国 道 43 号 線 から 少 し 入 ったところにあり アクセスが 悪 い 中 ようこそお 越 し 頂 いた ここは 平 成 12 年 8 月 に 開 園 され 面 積 は 2.4ha である 私 は 十 三 公 園 事 務 所 が 所 管 する 178 公 園 の 管 理 をしているが この 公 園 は 人 工 の 海 浜 緑 地 で 所 管 している 中 でもユニークなものである 公 園 を 管 理 する 建 設 局 に 来 るまでは 港 湾 局 でこのような 緑 地 を 維 持 管 理 していたので 磯 の 香 りが 非 常 に 懐 かしく 面 白 いと 感 じている 本 日 は 緑 地 内 を 自 由 に 散 策 しながらご 見 学 いただきたい この 緑 地 は 大 阪 市 内 で 唯 一 コンクリート 護 岸 ではなく 自 然 石 で 護 岸 を 形 成 している 緑 地 である そこに 見 えている 潮 だまりは 外 の 海 と 通 じており 潮 位 と 連 動 して 水 位 が 変 化 する ここはカニが 多 く この 海 沿 いの 自 然 石 の ところだけでなく 小 高 いところの 樹 木 帯 で もよく 見 かける 植 生 としては 高 木 のクロマツ 地 被 とし て 選 定 しているハイビャクシンなどが 多 く 花 ではスイセン ツワブキなども 咲 く そこに 柵 があるがそれは 緑 地 内 から 人 の 転 落 を 防 止 するというよりは 親 水 護 岸 を 注 意 喚 起 する 目 的 のための 柵 である 柵 に 救 命 浮 環 があるが これは 防 護 柵 の 外 の 海 側 の 人 のためというよりは 緑 地 内 の 潮 だまりで 事 故 があった 時 の 対 応 として 主 に 設 置 している 4
また 今 日 は 釣 り 人 が 少 ないが 釣 りについても 積 極 的 に 認 めているわけではなく 禁 止 は していないという 位 置 づけである 開 園 当 初 はハゼ 釣 り 大 会 をしていたこともあり 利 用 者 に 柵 の 高 さが 竿 をおくのに 程 良 いといわれているが 柵 の 高 さについても 当 初 設 計 協 議 で 安 全 面 やコンセプトの 面 で 相 当 議 論 したと 聞 いている 緑 地 の 海 岸 線 は 舞 洲 の 人 工 磯 緑 道 より 小 規 模 だが 景 色 もすばらしく 海 岸 を 十 分 満 喫 できると 思 う 補 足 説 明 (CIFER コア 理 事 横 山 隆 司 理 事 : 堺 市 参 与 ) この 付 近 は 江 戸 時 代 に 矢 倉 久 右 衛 門 が 新 田 開 発 したところで 矢 倉 緑 地 の 用 地 はもともと 民 地 であったが 水 面 すれすれの 低 地 で 人 目 につきにくい 場 所 でもあったので 廃 棄 物 の 捨 場 になっていた 阪 神 大 震 災 でさらに 地 盤 沈 下 し この 前 にある 神 崎 川 河 口 部 に 残 骸 のように 見 えている 数 十 mのコンクリートは 護 岸 の 一 部 であるが これ も 数 百 mあったものが 沈 下 し 破 壊 された この 地 区 は 元 々このような 護 岸 で 囲 まれていたが 阪 神 大 震 災 で 地 盤 とともに 3m 程 度 沈 下 した 西 淀 川 は 公 害 の 街 と 呼 ばれていたので かつて 公 害 防 止 事 業 団 と 呼 んでいた 組 織 が 環 境 事 業 団 と 名 称 変 更 し 公 害 防 止 等 のための 事 業 として 住 民 の 健 康 にも 寄 与 する 緑 地 を 造 り 完 成 後 は 大 阪 市 に 移 管 された この 緑 地 は 自 然 愛 好 家 には 大 変 人 気 があり 特 にこの 柵 を 越 えた 向 こう 側 ( 神 崎 川 河 口 部 )には 自 然 的 な 雰 囲 気 が 残 されている 緑 地 の 護 岸 自 体 は 自 然 石 が 使 われているが どちらかといえば 人 工 的 で 生 物 も 自 然 の 状 態 よりは 生 息 しにくいので 柵 の 向 こう 側 と お 互 いに 補 完 すれば 良 い 生 態 系 となると 思 う 小 規 模 ではあるが 非 常 にユニークな 公 園 だ 皆 さんをここにご 案 内 したのは 堺 北 泊 地 にあるサッカー ナショナルトレーニング センターの 地 先 に ここと 全 く 同 じ 状 態 のところ コンクリート 殻 等 が 海 に 捨 てられた 場 所 がある 夢 であるが そこを 護 岸 で 囲 んでコンクリート 殻 を 砕 いて 下 地 とし 盛 り 土 でこの 緑 地 と 同 じようなものができれば 面 白 いと 考 えている 閉 会 挨 拶 (CIFER コア 理 事 矢 持 進 : 大 阪 市 立 大 学 大 学 院 教 授 ) 閉 会 挨 拶 を 兼 ねて 少 し 話 をさせていただく これからの 海 の 再 生 のためには 矢 倉 緑 地 のこの 場 所 のように 森 や 木 立 ちがあり 海 があり その 間 に 海 辺 のあるような 連 続 性 が 必 要 だと 考 えており 海 だけでなく 陸 上 のことも 考 える 必 要 がある 私 は 昭 和 50 年 頃 にこの 前 の 海 で 底 生 生 物 調 査 をした 経 験 が ある その 時 に 真 黒 な 泥 ヘドロを 手 で 触 って 分 類 していたら 翌 日 から 手 が 荒 れて 大 変 な 目 にあった それに 比 べると 今 では この 辺 りでも 底 質 はかなり 改 善 されているものと 考 えられる この 前 は 淀 川 であるが 淀 川 は 海 か 川 かという 話 をすると この 前 では 表 層 は 淡 水 が 覆 っているが 塩 水 楔 で 海 水 が 川 底 を 這 って 十 三 や 毛 馬 の 閘 門 まで 遡 上 している ここから 10 数 km 上 流 の 毛 馬 でも 塩 分 は 2%ぐらいあり 下 は 海 水 上 は 淡 水 となっている 漁 師 に 聞 くと 汽 水 域 のここではトラフグが 取 れるし クルマエビの 仲 間 のヨシエビ これは 黒 門 市 場 で 1kg3 千 円 から 4 千 円 で 売 っているが ここはヨシエビの 幼 稚 園 保 育 所 みたいな 場 所 である 3~ 4 cm のエビの 赤 ちゃんが 沢 山 生 息 しているが 一 見 しただけでは ここがそんな 場 所 とは 気 がつきにくい 堺 にも 生 物 保 育 機 能 がある 場 所 ができればと 思 っており それに CIFER コアが 寄 与 できれば 良 いと 願 っている 今 後 とも 皆 様 のご 協 力 をお 願 いしたい 5