情 報 公 開 審 査 会 答 申 の 概 要 答 申 第 658 号 ( 諮 問 第 1119 号 ) 名 陳 述 書 の 法 的 性 格 について 記 載 した 文 書 等 の 不 開 示 ( 不 存 在 ) 決 定 に 関 する 不 開 示 決 定 ( 平 成 23 年 5 月 2 日 ) 原 処 分 本 開 示 請 求 は 教 育 委 員 会 に 対 するもので 本 請 求 対 象 文 書 は 教 育 委 員 会 職 員 を 退 職 した 人 の 陳 述 書 の 法 的 性 格 について 記 載 した 文 書 及 び 教 育 委 員 会 職 員 を 退 職 した 人 に 対 する 陳 述 人 になることの 依 頼 文 書 である 原 処 分 では 条 例 第 11 条 第 2 項 ( 開 示 請 求 に 係 る 行 政 文 書 を 管 理 していない) に 該 当 するものとして 不 開 示 とした 開 示 を 求 める 異 議 申 立 て( 平 成 23 年 5 月 6 日 ) 開 示 請 求 に 係 る 行 政 文 書 を 管 理 している 教 育 委 員 会 が 依 頼 したから 陳 述 したのであるから 文 書 は 教 育 委 員 会 が 保 管 して いる 答 申 年 月 日 平 成 25 年 6 月 7 日 諮 問 年 月 日 平 成 23 年 6 月 24 日 1 実 施 機 関 によれば 教 育 委 員 会 が 訴 訟 事 務 を 行 うものについて 教 育 委 員 会 を 退 職 した 者 が 陳 述 書 を 作 成 することはあるものの 当 該 陳 述 書 の 法 的 性 格 につい ての 文 書 が 必 要 となったことはない とのことである 陳 述 書 が 訴 訟 上 の 用 語 で あることからすれば その 法 的 性 格 について 疑 義 等 が 生 じた 場 合 は 市 販 の 解 説 書 等 を 参 照 すれば 対 応 できるものと 考 えられる したがって 陳 述 書 の 法 的 性 格 についての 文 書 を 作 成 又 は 取 得 しなくても 事 務 の 遂 行 に 支 障 が 生 じるというこ とはない という 実 施 機 関 の 説 明 は 不 自 然 ではない 2 実 施 機 関 によれば 本 開 示 請 求 書 に 記 載 された 元 職 員 である 者 に 対 して 陳 述 書 の 作 成 を 依 頼 したが 依 頼 に 当 たっては 実 施 機 関 の 職 員 が 口 頭 で 行 ってお り 依 頼 文 書 は 存 在 しない とのことである 陳 述 書 の 作 成 を 依 頼 された 者 が いずれも 元 職 員 であることからすれば 作 成 依 頼 を 口 頭 で 行 ったとする 実 施 機 関 の 説 明 は 不 自 然 ではなく 他 に 本 請 求 対 象 文 書 の 存 在 を 推 認 させる 特 段 の 事 情 も 認 められない - 2 -
情 報 公 開 審 査 会 答 申 の 概 要 答 申 第 659 号 ( 諮 問 第 1122 号 ) 名 環 境 保 全 事 務 処 理 要 綱 及 び 要 領 の 一 部 開 示 決 定 に 関 する 一 部 開 示 決 定 ( 平 成 23 年 6 月 1 日 ) 原 処 分 本 行 政 文 書 は 県 民 事 務 所 等 において 所 掌 する 環 境 保 全 行 政 事 務 の 基 本 的 な 処 理 方 針 を 定 めることを 目 的 として 愛 知 県 環 境 部 が 作 成 した 事 務 所 における 環 境 保 全 事 務 処 理 要 綱 及 び 要 領 である 原 処 分 では 立 入 検 査 チェック 表 を 条 例 第 7 条 第 6 号 ( 行 政 運 営 情 報 )に 該 当 す るものとして 不 開 示 とした 開 示 を 求 める 異 議 申 立 て( 平 成 23 年 7 月 29 日 ) 愛 知 県 情 報 公 開 条 例 解 釈 運 用 基 準 によれば 条 例 第 7 条 第 6 号 の 解 釈 に 当 たって は おそれ の 程 度 も 単 なる 確 率 的 な 可 能 性 ではなく 法 的 保 護 に 値 する 蓋 然 性 が 要 求 されるとされているが 本 処 分 に 当 たって このような 蓋 然 性 が 要 求 される ことが 一 部 開 示 決 定 通 知 書 からは 読 み 取 れない 本 非 開 示 部 分 については 異 議 申 立 書 に 添 付 した 文 書 に 記 載 されている 内 容 と 類 似 であると 思 われるところ これに 類 似 した 内 容 であれば 条 例 第 7 条 第 6 号 に 該 当 するのか 疑 問 であり 開 示 されるような 性 質 の 情 報 と 思 われるため 答 申 年 月 日 平 成 25 年 6 月 7 日 諮 問 年 月 日 平 成 23 年 8 月 10 日 1 当 審 査 会 において 立 入 検 査 チェック 表 を 見 分 したところ 当 該 部 分 は 矛 盾 点 が 出 やすい 箇 所 等 の 項 目 に 絞 って 記 載 されていることが 確 認 できた よって 仮 に 立 入 検 査 チェック 表 を 開 示 することとなれば 実 施 機 関 が 説 明 するとおり 検 査 職 員 は 重 点 的 に 検 査 すべき 項 目 以 外 の 項 目 についても 必 ず 検 査 を 行 う 必 要 が 生 じたり 当 該 項 目 について 改 ざんのおそれがあることを 前 提 に 検 査 を 実 施 した りすることとなるため 検 査 範 囲 の 拡 大 は 免 れず 検 査 業 務 の 効 率 性 が 著 しく 阻 害 されることとなるおそれがあるものと 認 められる 2 ところで 異 議 申 立 人 は 立 入 検 査 チェック 表 と 類 似 と 思 われるとして 異 議 申 立 書 に 文 書 を 添 付 したうえで 部 分 公 開 できる 部 分 は 必 ず 存 在 するはずで あると 主 張 している また 環 境 省 のウェブサイトで 立 入 検 査 チェック 表 の 一 部 が 公 開 されていると 主 張 している 当 審 査 会 において 本 行 政 文 書 を 見 分 した ところ 立 入 検 査 チェック 表 は 立 入 検 査 事 務 処 理 要 領 の 一 部 であって 同 要 領 は 毎 年 のように 改 正 されていること 及 び 異 議 申 立 書 に 添 付 された 文 書 と 立 入 検 査 チェック 表 とは 内 容 が 異 なることが 確 認 できた また 立 入 検 査 事 務 処 理 要 領 が 毎 年 のように 改 正 されているのであれば 環 境 省 のウェブサイトで 同 様 の 情 報 が 公 開 されているとしても 立 入 検 査 チェック 表 と 同 一 であるとは 必 ずしもいえ ず 立 入 検 査 チェック 表 の 一 部 がすでに 公 開 されているものとは 認 められない 3 以 上 のことから 立 入 検 査 チェック 表 は 公 にすると 愛 知 県 環 境 部 の 行 う 検 査 事 務 の 適 正 な 遂 行 に 支 障 を 及 ぼすおそれがあると 認 められるため その 全 部 が 条 例 第 7 条 第 6 号 に 該 当 する - 3 -
答 申 第 660 号 ( 諮 問 第 1129 号 ) 情 報 公 開 審 査 会 答 申 の 概 要 名 指 導 票 等 の 一 部 開 示 決 定 に 関 する 原 処 分 一 部 開 示 決 定 ( 平 成 23 年 7 月 13 日 ) 本 行 政 文 書 は 特 定 の 事 業 者 に 関 する 指 導 命 令 立 ち 入 り 等 に 関 する 文 書 等 であり 同 事 業 者 に 関 する 指 導 票 ( 平 成 20 年 5 月 30 日 付 け) 及 び 報 告 指 示 ( 平 成 20 年 5 月 30 日 付 けその 1~その 3 平 成 21 年 6 月 2 日 付 け 平 成 21 年 6 月 4 日 付 け 平 成 22 年 5 月 31 日 付 け) である 原 処 分 では 個 人 の 氏 名 印 影 署 名 職 名 及 び 電 話 番 号 を 条 例 第 7 条 第 2 号 ( 個 人 情 報 )に 該 当 するものとして 法 人 の 印 影 を 同 条 第 3 号 イ( 事 業 活 動 情 報 )に 該 当 するものとして 不 開 示 とした 開 示 を 求 める 異 議 申 立 て( 平 成 23 年 8 月 22 日 ) 愛 知 県 情 報 公 開 条 例 解 釈 運 用 基 準 によれば 解 釈 に 当 たっては おそれ の 程 度 も 単 なる 確 率 的 な 可 能 性 ではなく 法 的 保 護 に 値 する 蓋 然 性 が 要 求 されるとされ ているが 本 処 分 に 当 たって このような 蓋 然 性 が 要 求 されることが 一 部 開 示 決 定 通 知 書 からは 読 み 取 れないため 行 政 文 書 一 部 開 示 決 定 を 取 り 消 し 当 該 行 政 文 書 の 全 部 開 示 を 求 める 答 申 年 月 日 平 成 25 年 6 月 7 日 諮 問 年 月 日 平 成 23 年 9 月 13 日 1 個 人 の 氏 名 印 影 署 名 職 名 及 び 電 話 番 号 ( 以 下 個 人 の 氏 名 等 という ) は 特 定 の 個 人 を 識 別 することができるものであると 認 められるため 条 例 第 7 条 第 2 号 本 文 に 該 当 する 当 審 査 会 において 見 分 したところ 個 人 の 氏 名 等 のうち 個 人 の 署 名 は 指 導 票 に 記 載 された 指 導 の 相 手 方 代 表 者 のものであり 個 人 の 印 影 は 報 告 指 示 に 添 付 の 計 量 証 明 書 に 押 印 された 環 境 計 量 士 の 個 人 のものであった 指 導 の 相 手 方 代 表 者 の 氏 名 及 び 環 境 計 量 士 の 氏 名 は いずれも 公 にされているものの 当 該 代 表 者 の 署 名 及 び 当 該 環 境 計 量 士 の 印 影 は 慣 行 として 公 にされ 又 は 公 にすることが 予 定 されている 情 報 とは 認 められない したがって 個 人 の 氏 名 等 は 同 号 ただし 書 イに 該 当 しない また 個 人 の 氏 名 等 における 個 人 は 公 務 員 ではないため 個 人 の 氏 名 等 は 同 号 ただし 書 ハに 該 当 しない さらに 個 人 の 氏 名 等 が 同 号 ただし 書 ロ 及 びニに 該 当 しないことは 明 らかである 以 上 のことから 個 人 の 氏 名 等 は 条 例 第 7 条 第 2 号 に 該 当 する - 4 -
2 法 人 の 印 影 は 事 業 者 が 事 業 活 動 を 行 う 上 での 内 部 管 理 に 属 する 情 報 であり これを 公 にした 場 合 に 当 該 法 人 の 正 当 な 利 益 を 害 するおそれがあるかどうか は 当 該 印 影 が 使 用 されている 状 況 から 判 断 する 必 要 がある 当 審 査 会 において 本 行 政 文 書 を 見 分 したところ 法 人 の 印 影 は 報 告 指 示 に 添 付 の 計 量 証 明 書 を 発 行 した 計 量 証 明 事 業 者 のものであることが 認 められ た しかしながら 計 量 法 第 108 条 には 計 量 証 明 事 業 者 の 登 録 の 申 請 事 項 を 定 め ているところ 法 人 の 印 影 は 登 録 の 申 請 事 項 とはされておらず 当 該 印 影 が 一 般 に 公 開 されている 事 実 は 認 められない したがって 法 人 の 印 影 を 公 にすることは 当 該 法 人 の 正 当 な 利 益 を 害 するお それがあると 認 められるため 法 人 の 印 影 は 条 例 第 7 条 第 3 号 イに 該 当 する - 5 -
答 申 第 661 号 ( 諮 問 第 1132 号 ) 情 報 公 開 審 査 会 答 申 の 概 要 名 苦 情 受 付 処 理 簿 の 一 部 開 示 決 定 に 関 する 一 部 開 示 決 定 ( 平 成 23 年 8 月 5 日 ) 本 行 政 文 書 は 特 定 の 事 業 者 に 関 する 苦 情 等 があったときに その 概 要 を 記 録 原 処 分 した 文 書 であり 同 事 業 者 に 係 る 平 成 20 年 4 月 8 日 付 け 苦 情 受 付 処 理 簿 及 びそ の 添 付 資 料 並 びに 平 成 20 年 6 月 9 日 付 け 苦 情 受 付 処 理 簿 である 原 処 分 では 個 人 の 氏 名 住 所 が 分 かる 部 分 電 話 番 号 及 び 勤 務 先 を 条 例 第 7 条 第 2 号 ( 個 人 情 報 )に 該 当 するものとして 不 開 示 とした 開 示 を 求 める 異 議 申 立 て( 平 成 23 年 8 月 22 日 ) 今 回 非 公 開 とされた 本 は 個 人 の 氏 名 住 所 が 特 定 できる 部 分 が 非 公 開 という ことであるが 他 の 官 公 庁 の 情 報 公 開 審 査 会 の 答 申 からすれば 公 開 が 妥 当 と 考 え られるため 全 部 公 開 を 求 める 答 申 年 月 日 平 成 25 年 6 月 7 日 諮 問 年 月 日 平 成 23 年 9 月 13 日 個 人 の 氏 名 住 所 が 分 かる 部 分 電 話 番 号 及 び 勤 務 先 ( 以 下 個 人 の 氏 名 等 という )のうち 個 人 の 氏 名 電 話 番 号 及 び 勤 務 先 は 特 定 の 個 人 を 識 別 する ことができるものであると 認 められる また 当 審 査 会 において 見 分 したところ 個 人 の 氏 名 等 のうち 住 所 が 分 かる 部 分 は 特 定 の 事 業 者 からの 位 置 関 係 個 人 の 住 宅 の 状 況 等 が 記 載 されており 特 定 の 個 人 を 識 別 することができるものであると 認 められる したがって 個 人 の 氏 名 等 は 条 例 第 7 条 第 2 号 本 文 に 該 当 する そして 個 人 の 氏 名 等 は 慣 行 として 公 にされ 又 は 公 にすることが 予 定 されて いる 情 報 とは 認 められないため 同 号 ただし 書 イには 該 当 しない また 個 人 の 氏 名 等 における 個 人 は 公 務 員 ではないため 個 人 の 氏 名 等 は 同 号 ただし 書 ハに 該 当 し ない さらに 個 人 の 氏 名 等 が 同 号 ただし 書 ロ 及 びニに 該 当 しないことは 明 らかで ある 以 上 のことから 個 人 の 氏 名 等 は 条 例 第 7 条 第 2 号 に 該 当 する なお 異 議 申 立 人 は 異 議 申 立 書 において 他 県 の 情 報 公 開 審 査 会 等 の 答 申 を 引 用 し 個 人 の 氏 名 等 を 公 開 するべきである 旨 主 張 する しかしながら 開 示 又 は 不 開 示 の 判 断 は それぞれの 地 方 公 共 団 体 における 条 例 に 基 づいて 行 われるものである から 他 県 において 個 人 の 氏 名 等 を 開 示 したからといって その 判 断 に 当 審 査 会 が 拘 束 されるものではない - 6 -