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JADA 勉 強 会 仮 想 通 貨 に 関 する 新 規 制 について 2016 年 4 月 5 日 創 法 律 事 務 所 弁 護 士 斎 藤 創 s.saito@so-law.jp 1 経 緯 と 今 後 の 想 定 経 緯 2014 年 2 月 MtGox 破 綻 2014 年 6 月 自 民 党 IT 戦 略 特 命 委 員 会 資 金 決 済 小 委 員 会 中 間 報 告 価 値 記 録 という 呼 称 新 規 制 不 要 自 主 規 制 団 体 の 設 立 を 求 める 2014 年 9 月 自 主 規 制 団 体 (JADA) 設 立 本 人 確 認 セキュリティ 利 用 者 保 護 などのガイドライン 2015 年 6 月 FATF ガイダンス Virtual Currency について 各 国 にマネロン 対 策 取 引 所 の 免 許 / 登 録 制 を 求 める 2015 年 12 月 金 融 審 議 会 決 済 業 務 高 度 化 WG 報 告 書 本 報 告 書 を 元 に 法 案 作 成 2016 年 3 月 銀 行 法 等 改 正 法 案 提 出 仮 想 通 貨 関 係 は 資 金 決 済 法 と 犯 収 法 の 改 正 今 後 の 想 定 2016 年 5 月 頃? 法 案 成 立? 2016 年 冬 頃? 政 令 案 府 令 案 パブリックコメント? 2017 年 3 月 ~4 月 頃 (1 年 以 内 )? 法 律 施 行 施 行 後 半 年 経 過 措 置 2 改 正 法 案 の 概 要 法 案 及 び WG ペーパーより マネロン テロ 資 金 供 与 規 制 及 び 利 用 者 保 護 の 観 点 からの 規 制 を 導 入 仮 想 通 貨 と 法 定 通 貨 の 売 買 等 を 行 う 交 換 所 につき 登 録 制 を 導 入 仮 想 通 貨 と 法 定 通 貨 の 売 買 等 を 行 う 交 換 所 を 犯 罪 収 益 移 転 防 止 法 の 特 定 事 業 者 に 追 1

加 し 同 法 に 規 定 される 以 下 の 義 務 等 を 課 す 本 人 確 認 義 務 ( 口 座 開 設 時 等 ) 本 人 確 認 記 録 及 び 取 引 記 録 の 作 成 保 存 疑 わしい 取 引 の 当 局 への 届 出 体 制 整 備 ( 社 内 規 則 の 整 備 研 修 の 実 施 統 括 管 理 者 の 選 任 等 ) 利 用 者 保 護 のための 以 下 の 措 置 利 用 者 の 保 護 等 に 関 する 措 置 の 実 施 - 誤 認 防 止 のための 説 明 ( 例 えば 仮 想 通 貨 は 法 定 通 貨 との 交 換 が 保 証 されて いないこと 等 ) - 利 用 者 に 対 する 情 報 提 供 ( 取 引 内 容 手 数 料 苦 情 連 絡 先 等 ) - 金 銭 等 の 受 領 時 における 書 面 交 付 ( 電 磁 的 方 法 によることも 可 とする) - 内 部 管 理 ( 社 内 規 定 の 策 定 従 業 員 に 対 する 研 修 の 実 施 等 ) 名 義 貸 しの 禁 止 利 用 者 が 預 託 した 金 銭 仮 想 通 貨 の 分 別 管 理 情 報 の 安 全 管 理 (システムのセキュリティ 対 策 個 人 情 報 の 安 全 管 理 ) 財 務 規 制 ( 最 低 資 本 金 最 低 純 資 産 規 制 など) 帳 簿 書 類 の 作 成 保 存 事 業 報 告 書 の 当 局 への 提 出 当 局 による 報 告 徴 求 検 査 業 務 改 善 停 止 命 令 登 録 の 取 消 分 別 管 理 は 顧 客 資 産 との 区 分 管 理 を 基 本 とし 会 計 監 査 ( 仮 想 通 貨 の 信 託 は 出 来 な い 金 銭 のみ 信 託 も 顧 客 保 護 に 資 さない) 財 務 規 制 は 利 用 者 保 護 とイノベーション 促 進 の 観 点 のバランスに 留 意 し 適 正 な 水 準 の 財 務 規 制 ( 具 体 的 には 内 閣 府 令 で 決 定 ) 仮 想 通 貨 の 交 換 所 について 法 令 に 基 づく 自 主 規 制 団 体 を 設 立 することを 可 能 とす る 2

3 改 正 法 下 の 仮 想 通 貨 の 定 義 (1) 仮 想 通 貨 の 定 義 1 物 品 を 購 入 し 若 しくは 借 り 受 け または 役 務 の 提 供 を 受 ける 場 合 に これら の 代 価 の 弁 済 のために 不 特 定 の 者 に 対 して 使 用 することができ かつ 不 特 定 の 者 を 相 手 方 として 購 入 及 び 売 却 を 行 うことができる 財 産 的 価 値 ( 電 子 機 器 そ の 他 の 物 に 電 子 的 方 法 により 記 録 されているものに 限 り 本 邦 通 貨 及 び 外 国 通 貨 並 びに 通 貨 建 資 産 を 除 く 次 号 において 同 じ )であって 電 子 情 報 処 理 組 織 を 用 いて 移 転 することができるもの 2 不 特 定 の 者 を 相 手 方 として 前 号 に 掲 げるものと 相 互 に 交 換 を 行 うことができる 財 産 的 価 値 であって 電 子 情 報 処 理 組 織 を 用 いて 移 転 することができるもの 第 1 項 1 物 品 の 購 入 サービス 利 用 等 に 際 し 代 価 の 弁 済 のために 使 用 できる 単 純 に 機 能 のみを 有 するコインはこの 定 義 からは 除 かれる 2 不 特 定 多 数 の 者 に 対 して 使 用 することができる 企 業 内 コイン 等 は 除 かれる 3 不 特 定 の 者 を 相 手 方 として 購 入 及 び 売 却 を 行 うことができる 財 産 的 価 値 特 定 の 者 のみで 売 買 できる 場 合 は 該 当 しない 例 えば 発 行 者 が 1 人 で 売 買 ができない 電 子 マネー 4 電 子 情 報 処 理 組 織 を 用 いて 移 転 することができるもの 移 転 が 想 定 されていないものは 非 該 当 5 本 邦 通 貨 及 び 外 国 通 貨 並 びに 通 貨 建 資 産 を 除 く 通 貨 にリンクしたものは 除 かれる(なお 通 貨 にリンクした 仮 想 通 貨 の 送 付 を 委 託 を 受 けて 業 としてなすことは 原 則 資 金 移 動 業 に 該 当 する) 第 2 項 6 不 特 定 の 者 を 相 手 方 として 前 号 に 掲 げるものと 相 互 に 交 換 を 行 うことができる 財 産 的 価 値 であって 電 子 情 報 処 理 組 織 を 用 いて 移 転 することができるもの 現 在 のほぼ 全 てのアルトコインはビットコインとの 交 換 を 想 定 その 場 合 仮 に 1 項 に 該 当 しなくても 本 定 義 に 該 当 3

なお 一 部 報 道 で 仮 想 通 貨 が 従 前 は モノ であったが 今 次 貨 幣 として 認 定 された 等 と 報 道 されているが (i)そもそも 従 前 も モノ である 等 と 認 定 されたことはなく か つ (ii) 今 回 も 代 価 の 弁 済 のために 不 特 定 の 者 に 対 して 使 用 することができ る 財 産 的 価 値 とはされているものの 積 極 的 に 貨 幣 である 等 の 認 定 がなされているものではな い (2) 具 体 的 当 てはめ Bitcoin 当 然 該 当 Ripple XRP IOU 1 項 仮 想 通 貨 に 該 当 と 思 われる ゲートウェイが 10 万 円 の IOU を 発 行 しその 10 万 円 を 移 動 に 使 用 できるとす る 場 合 当 該 IOU は 通 貨 建 資 産 であり 少 なくとも 1 項 仮 想 通 貨 ではない ま た IOU と 他 の 仮 想 通 貨 の 相 互 移 転 がない 場 合 には 2 項 仮 想 通 貨 でもない 但 し 資 金 移 動 業 の 登 録 は 必 要 通 貨 とリンクしない 独 自 の IOU の 場 合 ( 独 自 仮 想 通 貨 など) 不 特 定 多 数 の 者 相 手 に 使 用 でき 売 買 できれば 仮 想 通 貨 BTC との 相 互 の 売 買 等 が 行 われてい る 場 合 も 仮 想 通 貨 発 行 体 のあるなしで 区 別 していない Ether 少 なくとも 2 項 仮 想 通 貨 に 該 当 か 電 子 マネー(Suica など) 幾 つかの 理 由 で 仮 想 通 貨 に 該 当 しない (i) 3 不 特 定 の 者 を 相 手 方 として 購 入 及 び 売 却 を 行 うことができる に 該 当 しない (ii) 5の 通 貨 建 資 産 に 該 当 する (iii) 加 盟 店 でのみ 使 用 できる 場 合 には 2 不 特 定 多 数 の 者 を 相 手 に 使 用 できる にも 該 当 しないとの 解 釈 のよう (iv) 仮 想 通 貨 との 間 で 相 互 に 売 買 できないことから 2 項 仮 想 通 貨 にも 該 当 しない ゲーム 内 通 貨 (ソーシャルゲームの 魔 法 石 など) 当 該 ゲームでのみ 使 用 でき RMT もできないゲーム 内 通 貨 の 場 合 2~4のいずれに 4

も 該 当 せず 非 該 当 企 業 ポイントを 電 子 化 した 権 利 (マイルやカメラ 店 のポイント) 加 盟 店 でのみ 使 用 できる 形 態 の 場 合 2 不 特 定 多 数 の 者 に 対 して 使 用 することができ る に 該 当 しないとの 解 釈 のよう また 3 不 特 定 の 者 を 相 手 方 として 購 入 及 び 売 却 を 行 うことができる にも 非 該 当 さらに 現 時 点 では ビットコイン 等 と 相 互 交 換 も 想 定 されていないことから 2 項 仮 想 通 貨 には 非 該 当 不 特 定 の 者 を 相 手 に BTC とポイントが 相 互 に 交 換 できるような 仕 組 みを 作 れば 2 項 仮 想 通 貨 一 定 のサイトで BTC ポイントへの 交 換 ポイント BTC への 交 換 を 認 める 例 もあるが 例 えばポイント 発 行 会 社 のサイトでのみ 行 われる 等 であ れば 不 特 定 の 者 を 相 手 に には 該 当 しないと 思 われる 4 仮 想 通 貨 の 交 換 等 の 定 義 (1) 定 義 1 仮 想 通 貨 の 売 買 又 は 他 の 仮 想 通 貨 との 交 換 2 前 号 に 掲 げる 行 為 の 媒 介 取 次 ぎ 又 は 代 理 3 その 行 う 前 2 号 に 掲 げる 行 為 に 関 して 利 用 者 の 金 銭 又 は 仮 想 通 貨 の 管 理 を 行 うこと 1 仮 想 通 貨 の 売 買 又 は 他 の 仮 想 通 貨 との 交 換 アルトコインとアルトコインの 交 換 を 含 む 2 前 号 に 掲 げる 行 為 の 媒 介 取 次 ぎ 又 は 代 理 媒 介 取 次 ぎ 代 理 を 含 む 但 し 登 録 仮 想 通 貨 交 換 業 者 の 委 託 を 受 けて 一 部 業 務 を 行 う 場 合 には 独 自 の 登 録 は 不 要 と 考 えられる( 法 案 63 条 の 9 現 資 金 決 済 法 50 条 も 参 照 ) 3 その 行 う 前 2 号 に 掲 げる 行 為 に 関 して 利 用 者 の 金 銭 又 は 仮 想 通 貨 の 管 理 を 行 う こと ウォレットや 資 金 の 保 管 を 含 むが 後 述 (2) 具 体 的 なケース 取 引 所 販 売 所 5

当 然 該 当 ATM ATM 運 営 会 社 が 自 社 で BTC 保 有 して 売 買 する 場 合 には 該 当 特 定 の 販 売 所 との 間 を 媒 介 する 場 合 にも 本 来 は 該 当 するが 当 該 販 売 所 が 登 録 を 受 け 当 該 販 売 所 の 委 託 を 受 けて 販 売 するのであれば ATM 運 営 会 社 は 登 録 不 要 と 解 される ICO 業 として 仮 想 通 貨 と 仮 想 通 貨 又 は 現 金 の 交 換 をしているので 通 常 該 当 法 施 行 後 は 登 録 を 受 けた 会 社 に 委 託 をして ICO か? ウォレット 前 2 号 に 掲 げる 行 為 に 関 し 利 用 者 の 金 銭 又 は 仮 想 通 貨 の 管 理 を 行 うことは 仮 想 通 貨 交 換 業 とあるので 売 買 等 を 行 うことなく それとは 無 関 係 にウォレットを 提 供 している 場 合 には 規 制 対 象 外 と 思 われる ウォレットを 通 じて 売 買 の 媒 介 等 を 行 う 場 合 には 媒 介 業 者 になる 物 理 コイン ビットコインのプライベートキーを 搭 載 した 物 理 コインを 販 売 する 業 務 仮 想 通 貨 の 売 買 に 該 当 と 思 われる 投 資 目 的 での 売 買 自 己 投 資 ( 例 えば 会 社 が 自 己 のポートフォリオの 投 資 として 行 う 投 資 )は 通 常 は 業 と は 見 られず 規 制 対 象 外 6

5 犯 収 法 ( 時 間 に 応 じて 話 す) 仮 想 通 貨 交 換 業 は 犯 収 法 上 の 特 定 事 業 者 に 指 定 され 特 定 取 引 を 行 う 場 合 には 本 人 確 認 が 必 要 となる (1) 特 定 取 引 犯 収 法 施 行 令 7 条 1 項 1 号 に 列 挙 仮 想 通 貨 交 換 業 に 関 する 規 定 案 はまだ 存 在 しない が 通 常 1 金 融 機 関 と 顧 客 との 間 の 継 続 的 な 取 引 関 係 の 開 始 2 一 定 金 額 ( 内 容 により 200 万 円 又 は 10 万 円 )を 超 える 単 発 取 引 等 が 特 定 取 引 に 該 当 仮 想 通 貨 交 換 業 も 同 様 になると 想 定 (2) 確 認 方 法 非 対 面 取 引 の 場 合 の 本 人 確 認 の 方 法 としては 以 下 の 3 つの 方 法 が 認 められている 1 本 人 確 認 書 類 ( 免 許 証 等 )の 写 しの 送 付 を 受 ける+ 顧 客 の 住 居 に 宛 てて 取 引 関 係 文 書 を 書 留 郵 便 かつ 転 送 不 要 郵 便 物 にて 送 付 2 取 引 関 係 文 書 を 本 人 限 定 郵 便 にて 送 付 する 方 法 郵 便 局 員 が 免 許 証 等 をチェックして 本 人 と 確 認 して 交 付 するサービス 3 電 子 証 明 書 ( 氏 名 住 居 及 び 生 年 月 日 の 記 録 のあるもの) 及 び 電 子 署 名 が 行 われた 取 引 に 関 する 情 報 の 送 信 並 びに 取 引 を 行 う 目 的 及 び 職 業 の 申 告 ( 公 的 個 人 認 証 法 に 基 づく 電 子 証 明 書 を 用 いる 方 法 も 有 り) マイナンバーカードでの 電 子 認 証 も 可 留 保 本 書 の 記 載 は 法 律 の 文 案 及 び 関 係 当 局 と 議 論 したところを 踏 まえた 筆 者 の 理 解 であるが 更 に 今 後 の 政 令 府 令 パブリックコメント 等 を 踏 まえて 検 討 する 必 要 がある また 具 体 的 案 件 に 際 しては 各 自 の 弁 護 士 等 にご 相 談 されたい 以 上 7