不 動 産 流 通 業 に 関 する 消 費 者 動 向 調 査 < 第 10 回 ( 度 )> 調 査 結 果 報 告 書 ( 概 要 版 ) 平 成 17 年 9 月 社 団 法 人 不 動 産 流 通 経 営 協 会
第 10 回 不 動 産 流 通 業 に 関 する 消 費 者 動 向 調 査 結 果 要 旨 ( 社 ) 不 動 産 流 通 経 営 協 会 5 分 5 乗 方 式 と 相 続 時 精 算 課 税 制 度 の 両 制 度 を 有 効 に 使 い 分 け 親 族 等 からの 贈 与 に 関 する 特 例 (5 分 5 乗 方 式 )を 利 用 した 理 由 において 贈 与 金 額 が 550 万 円 以 内 であったから がトップを 占 める 一 方 相 続 時 精 算 課 税 制 度 を 利 用 した 理 由 においては 非 課 税 枠 が 大 きく 一 度 にまとまった 金 額 が 貰 えるから がトップを 占 め 贈 与 額 により 税 の 優 遇 措 置 を 使 い 分 ける 傾 向 がみられる 売 却 損 発 生 率 は 依 然 として 増 加 し 86%に 築 10 年 超 ~15 年 の 平 均 売 却 損 益 額 はマイナス 2,800 万 円 超 自 己 所 有 住 宅 から 住 み 替 えた 世 帯 の 71.2%が 従 前 住 宅 を 売 却 しており このうち 売 却 損 が 発 生 した 世 帯 は 86.6%に 達 する 売 却 損 発 生 率 は 年 々 増 加 を 続 けている なお 売 却 損 額 は 1989~1993 年 の 5 年 間 に 竣 工 した 築 10 年 超 から 15 年 の 住 宅 において 特 に 大 き く 平 均 売 却 損 益 額 は-2824.0 万 円 となっている 購 入 資 金 の 調 達 において 借 入 金 の 割 合 が 増 加 購 入 資 金 総 額 に 占 める 自 己 資 金 と 借 入 等 の 関 係 をみると 前 年 度 に 比 べて 自 己 資 金 の 割 合 が 減 少 している また 現 金 預 貯 金 等 の 利 用 率 は 前 年 度 より 減 少 し 新 築 住 宅 購 入 者 で 77.6% 中 古 住 宅 購 入 者 で 61.5%となった 中 古 住 宅 購 入 者 では 現 金 預 貯 金 等 の 平 均 額 (1230.9 万 円 )が 前 年 度 に 比 べ 約 160 万 円 減 少 している また 前 住 居 の 売 却 金 については 平 均 額 が 新 築 住 宅 購 入 者 で 約 146 万 円 中 古 住 宅 購 入 者 で 約 275 万 円 前 年 度 に 比 べ 減 少 している 中 古 住 宅 購 入 者 の 購 入 対 象 は 希 望 エリアにある 手 頃 な 価 格 の 良 質 な 物 件 中 古 住 宅 の 購 入 理 由 では 希 望 エリアの 物 件 手 頃 な 価 格 が 上 位 2 位 を 占 め 住 環 境 と 物 件 の 価 格 が 購 入 の 決 め 手 となっていることが 窺 える また 中 古 住 宅 購 入 者 の 半 数 近 くが 良 質 な 物 件 だったから を 購 入 理 由 としてあげている 中 古 住 宅 の 購 入 で 構 造 上 の 性 能 等 に 強 い 関 心 別 途 費 用 を 支 払 ってでも 受 けたいサービスとして 建 物 の 性 能 評 価 に 高 ニーズ 中 古 住 宅 の 購 入 に 求 める 改 善 点 では 構 造 上 の 性 能 の 保 証 等 や 修 繕 補 修 等 の 履 歴 情 報 の 完 備 が 上 位 を 占 め また 別 途 費 用 を 支 払 ってでも 受 けたいサービスでは 建 物 の 性 能 評 価 が 中 古 一 戸 建 て マンション 購 入 者 でトップを 占 めており 新 築 に 比 べて 分 かりにくいとされてきた 中 古 住 宅 の 構 造 安 全 性 や 耐 久 性 を 明 確 にし 性 能 を 保 証 する 体 制 整 備 が 中 古 住 宅 市 場 活 性 化 への 重 要 課 題 であると 言 える
不 動 産 流 通 業 に 関 する 消 費 者 動 向 調 査 < 第 10 回 ( 度 )> 調 査 結 果 報 告 書 ( 概 要 版 ) 目 次 調 査 概 要 1 (1) 調 査 の 目 的 (2) 調 査 対 象 (3) 調 査 方 法 (4) 調 査 期 間 (5) 配 布 回 収 状 況 (6) 回 答 者 の 基 本 属 性 1. 贈 与 に 関 する 税 制 度 の 利 用 状 況 3 2. 買 い 換 えによる 売 却 損 益 の 発 生 状 況 4 3. 住 宅 購 入 資 金 の 内 訳 6 4. 中 古 住 宅 に 対 する 意 識 9
調 査 概 要 (1) 調 査 の 目 的 本 調 査 は 居 住 用 不 動 産 取 得 者 の 取 得 行 動 種 々のサービス 等 の 利 用 実 態 評 価 を 時 系 列 把 握 することで 不 動 産 流 通 に 対 する 消 費 者 の 行 動 を 捉 えることを 目 的 に 1991 年 から 隔 年 で 2001 年 からは 毎 年 実 施 している (2) 調 査 対 象 首 都 圏 1 都 3 県 ( 東 京 都 神 奈 川 県 埼 玉 県 千 葉 県 )で 平 成 16 年 4 月 1 日 から 平 成 17 年 3 月 31 日 の 間 に 購 入 した 住 宅 の 引 渡 しを 受 けた 世 帯 を 対 象 としている これらの 調 査 対 象 者 の 抽 出 にあたっては 会 員 会 社 の 協 力 を 得 て 住 宅 タイプ( 新 築 戸 建 て 新 築 マンション 中 古 戸 建 て 中 古 マンション)のバランスに 配 慮 し 対 象 を 抽 出 した (3) 調 査 方 法 郵 送 配 布 郵 送 回 収 (4) 調 査 期 間 発 送 時 期 : 平 成 17 年 6 月 9 日 回 収 締 切 : 平 成 17 年 6 月 22 日 (5) 配 布 回 収 状 況 1 発 送 総 数 : 2654 票 2 有 効 回 答 数 : 961 票 3 回 収 率 : 36.2% 購 入 物 件 の 建 て 方 別 発 送 有 効 回 答 数 合 計 新 築 住 宅 中 古 住 宅 購 入 者 計 戸 建 て マンション 購 入 者 計 戸 建 て マンション 発 送 数 2654 1025 399 626 1629 682 947 (10%) (10%) (38.9%) (61.1%) (10%) (41.9%) (58.1%) 有 効 回 答 数 961 (10%) N 411 (10%) 153 (37.2%) 256 (62.3%) O 550 (10%) 189 (34.4%) 317 (57.6%) N 2 票 を 含 む O 土 地 ( 建 物 は 注 文 建 築 )7 票 37 票 を 含 む 1
(6) 回 答 者 の 基 本 属 性 世 帯 主 の 年 齢 合 計 新 築 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 29 才 以 下 52 20 32 30~34 才 215 104 111 35~39 才 178 87 91 40~44 才 145 64 81 新 築 住 宅 購 入 者 (N=411) 4.9 25.3 21.2 15.6 9.0 7.3 6.1 10.7 45~49 才 106 37 69 50~54 才 68 30 38 中 古 住 宅 購 入 者 (N=550) 5.8 20.2 16.5 14.7 12.5 6.9 7.5 13.3 2.5 55~59 才 66 25 41 60 才 以 上 117 44 73 14-14 29 才 以 下 30~34 才 35~39 才 40~44 才 45~49 才 50~54 才 55~59 才 60 才 以 上 全 体 961 411 550 世 帯 構 成 合 計 新 築 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 単 身 85 29 56 夫 婦 だけ( 子 供 なし) 232 104 128 夫 婦 と 子 供 ( 第 一 子 が 小 学 校 入 学 前 )がいる 201 106 95 夫 婦 と 子 供 ( 第 一 子 が 小 学 生 以 上 )がいる 332 149 183 夫 婦 と 親 が 同 居 ( 二 世 代 同 居 ) 8 3 5 夫 婦 と 子 供 と 親 が 同 居 ( 三 世 代 同 居 ) 72 17 55 11 2 9 20 1 19 全 体 961 411 550 新 築 住 宅 購 入 者 (N=411) 7.1 25.3 25.8 36.3 0.7 4.1 0.5 0.2 中 古 住 宅 購 入 者 (N=550) 10.2 23.3 17.3 33.3 0.9 1 1.6 3.5 単 身 夫 婦 のみ 夫 婦 と 子 供 ( 第 一 子 が 小 学 校 入 学 前 ) 夫 婦 と 親 が 同 居 夫 婦 と 子 供 と 親 が 同 居 夫 婦 と 子 供 ( 第 一 子 が 小 学 生 以 上 ) 新 築 住 宅 購 入 者 中 古 住 宅 購 入 者 別 回 答 数 の 推 移 今 年 度 ( 度 ) 昨 年 度 ( 度 ) 一 昨 年 度 (2003 年 ) 先 一 昨 年 度 (2002 年 ) 新 築 住 宅 購 入 者 411(42.8%) 392(42.7%) 410(4%) 382(45.0%) 中 古 住 宅 購 入 者 550(57.2%) 526(57.3%) 610(6%) 473(55.0%) 合 計 961(10%) 918(10%) 1020(10%) 855(10%) 2
1. 贈 与 に 関 する 税 制 度 の 利 用 状 況 贈 与 の 金 額 により 異 なる 税 の 優 遇 措 置 の 利 用 親 族 等 からの 住 宅 取 得 資 金 の 贈 与 に 関 する 特 例 (5 分 5 乗 方 式 )を 利 用 した 世 帯 では 贈 与 額 550 万 円 以 下 の 割 合 が 高 く 45.4%を 占 めるが 相 続 時 精 算 課 税 制 度 を 利 用 した 世 帯 では 贈 与 額 1,000 万 円 超 が 44.4%を 占 めている 親 族 等 からの 住 宅 取 得 資 金 の 贈 与 に 関 する 特 例 を 利 用 した 理 由 においては 贈 与 金 額 が 550 万 円 以 内 であったから がトップを 占 める 一 方 相 続 時 精 算 課 税 制 度 を 利 用 した 理 由 においては 非 課 税 枠 が 大 きく 一 度 にまとまった 金 額 が 貰 えるから がトップを 占 め 贈 与 の 額 により 税 の 優 遇 措 置 を 使 い 分 ける 傾 向 がみられる 図 1 利 用 した 不 動 産 取 得 に 関 する 税 制 措 置 と 親 族 等 からの 贈 与 額 < 平 均 贈 与 額 > 新 築 住 宅 購 入 者 972.1 万 円 親 族 等 からの 住 宅 取 得 資 金 の 贈 与 に 関 する 特 例 (n=53) 43.4 5.7 30.2 20.8 1445.9 万 円 相 続 時 精 算 課 税 制 度 (n=24) 4.2 33.3 54.2 中 古 住 宅 購 入 者 763.5 万 円 887.5 万 円 親 族 等 からの 住 宅 取 得 資 金 の 贈 与 に 関 する 特 例 (n=44) 相 続 時 精 算 課 税 制 度 (n=12) 16.7 47.7 25.0 25.0 29.5 6.8 33.3 15.9 550 万 以 下 550 万 ~1 千 万 以 下 1 千 万 超 全 体 874.4 万 円 親 族 等 からの 住 宅 取 得 資 金 の 贈 与 に 関 する 特 例 (n=97) 45.4 16.5 19.6 18.6 1297.0 万 円 相 続 時 精 算 課 税 制 度 (n=36) 30.6 44.4 16.7 図 2 親 族 等 からの 贈 与 に 関 する 特 例 を 利 用 した 理 由 図 3 相 続 時 精 算 課 税 制 度 を 利 用 した 理 由 0 20 40 60 80 0 20 40 60 80 贈 与 金 額 が550 万 円 以 内 であったから 68.0 67.9 68.2 非 課 税 枠 が 大 きく 一 度 にまとまった 金 額 が 貰 えるから 72.2 70.8 75.0 将 来 の 相 続 税 のことを 考 えずに 手 軽 に 利 用 できるから 27.8 24.5 31.8 親 族 等 からの 住 宅 取 得 金 の 贈 与 に 関 す る 特 例 を 利 用 しているから 13.9 16.7 年 間 110 万 円 の 贈 与 税 の 基 礎 控 除 を 利 用 するため 9.3 11.3 6.8 贈 与 金 額 回 数 に 制 限 がないから 5.6 4.2 祖 父 祖 母 からの 贈 与 であったから 2.1 1.9 2.3 年 収 が1200 万 円 を 超 えていたから 2.8 4.1 5.7 2.3 3.1 3.8 2.3 全 体 (n=97) 新 築 住 宅 (n=53) 中 古 住 宅 (n=44) 11.1 16.7 全 体 (n=36) 新 築 住 宅 (n=24) 中 古 住 宅 (n=12) ( 注 ) を 含 めて 5 項 目 の 選 択 肢 から 2 つまで 選 択 ( 注 ) を 含 めて 5 項 目 の 選 択 肢 から 2 つまで 選 択 3
2. 買 い 換 えによる 売 却 損 益 の 発 生 状 況 売 却 損 発 生 率 は 依 然 として 増 加 し 86%に 自 己 所 有 住 宅 から 住 み 替 えた 世 帯 の 71.2%が 従 前 住 宅 を 売 却 しており このうち 売 却 損 が 発 生 した 世 帯 は 86.6%に 達 する 売 却 損 発 生 率 は 年 々 増 加 を 続 けている 建 て 方 別 にみると 戸 建 てに 比 べてマンションの 売 却 損 発 生 率 が 高 く 95%を 超 えている 図 4 調 査 年 次 別 売 却 損 益 の 発 生 状 況 売 却 損 発 生 0% 50% 100% (n=179) 86.6 12.8 0.6 (n=179) 11.7 19.6 25.1 30.2 0.6 7.8 5.0 (n=151) 84.8 13.9 1.3 (n=151) 11.3 18.6 34.4 20.5 1.3 8.6 5.3 2003 年 (n=174) 82.8 4.0 13.2 2003 年 (n=174) 11.5 17.8 23.6 29.9 4.0 5.2 8.0 2002 年 (n=125) 79.2 20.8 2002 年 (n=125) 12.0 14.4 17.6 35.2 16.0 4.8 2001 年 (n=124) 75.1 24.9 2001 年 (n=124) 4.0 20.2 19.4 31.5 14.5 10.4 1999 年 (n=179) 72.1 27.9 1999 年 (n=179) 6.7 12.3 16.8 36.3 19.0 8.9 1997 年 (n=142) 45.0 54.8 1997 年 (n=142) 2.1 4.9 13.4 24.6 31.7 23.1 売 却 損 発 生 損 得 なし 売 却 益 発 生 3 千 万 円 以 上 損 2 千 万 円 ~3 千 万 円 未 満 損 1 千 万 円 ~2 千 万 円 未 満 損 1 千 万 円 未 満 損 損 得 なし(0 円 ) 2 千 万 円 未 満 益 2 千 万 円 以 上 益 ( 注 )データの 制 約 上 2001 年 以 前 は 損 得 なし を 売 却 損 1 千 万 円 未 満 に 含 めている 図 5 従 前 住 宅 の 種 類 別 売 却 損 益 の 発 生 状 況 売 却 損 発 生 新 築 一 戸 建 て (n=43) 14.0 20.9 18.6 25.6 9.3 9.3 2.3 新 築 マンション (n=71) 9.9 29.6 31.0 26.8 2.8 3 千 万 以 上 損 2 千 万 ~3 千 万 未 満 損 中 古 一 戸 建 て (n=19) 26.3 10.5 26.3 10.5 5.3 21.1 1 千 万 ~2 千 万 未 満 損 1 千 万 未 満 損 中 古 マンション (n=34) 8.8 8.8 26.5 52.9 2.9 損 益 無 し(0 円 ) 1 千 万 未 満 益 土 地 注 文 建 築 (n=8) 12.5 25.0 12.5 5 1 千 万 ~2 千 万 未 満 益 2 千 万 ~4 千 万 以 上 益 全 体 (n=179) 11.7 19.6 25.1 30.2 0.65.0 2.8 5.0 4
築 10 年 超 ~15 年 の 平 均 売 却 損 益 額 はマイナス 2,800 万 円 超 売 却 住 宅 の 築 年 数 別 に 売 却 損 の 発 生 状 況 をみると 築 20 年 以 内 では 売 却 損 の 発 生 率 がほぼ 100%となっている 他 方 築 20 年 超 の 売 却 損 発 生 率 は 64.2%であった 1989~1993 年 の 5 年 間 に 竣 工 した 築 10 年 超 から 15 年 の 住 宅 において 売 却 損 の 額 が 特 に 大 きく 平 均 売 却 損 益 額 は-2824.0 万 円 となっている 図 6 売 却 住 宅 の 築 年 数 別 売 却 損 の 発 生 状 況 売 却 損 発 生 < 平 均 売 却 損 益 額 > 100% -1121.5 万 円 5 年 以 内 (1999 年 以 降 竣 工 ) n=24 12.5 37.5 5 5 年 超 ~10 年 以 内 -1807.7 万 円 (1994~1998 年 竣 工 ) n=41 7.3 43.9 29.3 17.1 2.4 3 千 万 以 上 損 10 年 超 ~15 年 以 内 -2824.0 万 円 (1989~1993 年 竣 工 ) n=23 47.8 34.8 8.7 8.7 2 千 万 ~3 千 万 未 満 損 1 千 万 ~2 千 万 未 満 損 15 年 超 ~20 年 以 内 -1424.1 万 円 (1984~1988 年 竣 工 ) n=27 11.1 7.4 33.3 48.1 1 千 万 未 満 損 損 益 無 し(0 円 ) -71.8 万 円 -1167.8 万 円 20 年 超 (1983 年 以 前 竣 工 ) n=64 全 体 (n=179) 6.3 11.7 6.3 20.3 19.6 25.1 31.3 1.6 12.5 30.2 7.8 14.1 0.65.0 2.8 5.0 1 円 以 上 ~1 千 万 未 満 益 1 千 万 以 上 ~2 千 万 未 満 益 2 千 万 以 上 益 5
3. 住 宅 購 入 資 金 の 内 訳 購 入 資 金 の 調 達 において 借 入 金 等 の 割 合 が 増 加 現 金 預 貯 金 等 の 利 用 率 は 前 年 度 より 減 少 し 新 築 住 宅 購 入 者 で 77.6% 中 古 住 宅 購 入 者 で 61.5%となった なお 中 古 住 宅 購 入 者 では 現 金 預 貯 金 等 の 平 均 額 (1230.9 万 円 )が 前 年 度 に 比 べ 約 160 万 円 減 少 している 前 住 居 の 売 却 金 については 平 均 額 が 新 築 住 宅 購 入 者 で 約 146 万 円 中 古 住 宅 購 入 者 で 約 275 万 円 前 年 度 に 比 べ 減 少 している 購 入 資 金 総 額 に 占 める 自 己 資 金 と 借 入 等 の 関 係 をみると 前 年 度 に 比 べて 自 己 資 金 の 割 合 が 減 少 している 図 7 各 資 金 の 利 用 者 平 均 額 の 変 化 / 新 築 住 宅 購 入 者 0 1000 2000 3000 4000 万 円 現 金 預 貯 金 等 前 住 居 の 売 却 金 親 族 からの 贈 与 住 宅 金 融 公 庫 融 資 年 金 住 宅 融 資 財 形 住 宅 融 資 銀 行 等 の 民 間 ローン 企 業 の 社 内 融 資 1534.7 1567.2 2198.2 2344.1 1017.4 1055.6 2253.4 2268.5 200 1368.0 2072.0 2226.7 2831.3 2806.7 2831.7 2479.7 < 利 用 者 数 と 利 用 率 > 利 用 者 数 利 用 率 現 金 預 貯 金 等 調 査 319 77.6% 調 査 312 79.6% 前 住 居 の 売 却 金 調 査 38 9.2% 調 査 37 9.4% 親 族 からの 贈 与 調 査 86 20.9% 調 査 87 22.2% 住 宅 金 融 公 庫 融 資 調 査 94 22.9% 調 査 112 28.6% 年 金 住 宅 融 資 調 査 1 0.2% 調 査 5 1.3% 財 形 住 宅 融 資 調 査 30 7.3% 調 査 30 7.7% 銀 行 等 の 民 間 ローン 調 査 243 59.1% 調 査 216 55.1% 企 業 の 社 内 融 資 調 査 23 5.6% 調 査 34 8.7% ( 注 ) 利 用 率 は 新 築 住 宅 購 入 者 全 体 ( N=411 N=392) に 対 する 割 合 図 8 各 資 金 の 利 用 者 平 均 額 の 変 化 / 中 古 住 宅 購 入 者 0 1000 2000 3000 4000 万 円 現 金 預 貯 金 等 前 住 居 の 売 却 金 親 族 からの 贈 与 住 宅 金 融 公 庫 融 資 年 金 住 宅 融 資 財 形 住 宅 融 資 銀 行 等 の 民 間 ローン 企 業 の 社 内 融 資 1230.9 1391.2 2055.5 2330.7 823.7 1009.4 2064.4 1934.0 56 180 1865.0 1594.3 2647.0 2448.2 1971.4 1302.0 < 利 用 者 数 と 利 用 率 > 利 用 者 数 利 用 率 現 金 預 貯 金 等 調 査 338 61.5% 調 査 346 65.8% 前 住 居 の 売 却 金 調 査 59 10.7% 調 査 62 11.8% 親 族 からの 贈 与 調 査 81 14.7% 調 査 79 15.0% 住 宅 金 融 公 庫 融 資 調 査 16 2.9% 調 査 15 2.9% 年 金 住 宅 融 資 調 査 1 0.2% 調 査 1 0.2% 財 形 住 宅 融 資 調 査 6 1.1% 調 査 7 1.3% 銀 行 等 の 民 間 ローン 調 査 342 62.2% 調 査 346 65.8% 企 業 の 社 内 融 資 調 査 14 2.5% 調 査 15 2.9% ( 注 ) 利 用 率 は 中 古 住 宅 購 入 者 全 体 ( N=550 N=526) に 対 する 割 合 図 9 購 入 資 金 の 内 訳 < 回 答 者 全 体 > 資 金 調 達 総 額 に 対 する 各 資 金 の 割 合 自 己 資 金 借 入 等 2003 年 27.1 6.1 4.6 9.6 29.1 6.9 5.1 11.1 34.1 7.3 2.9 14.4 47.7 43.6 35.4 2.4 3.1 4.2 2.3 1.1 1.7 現 金 預 貯 金 等 前 住 居 の 売 却 金 親 族 からの 贈 与 公 的 資 金 銀 行 等 の 民 間 ローン 企 業 の 社 内 融 資 6
利 用 した 民 間 ローンの 返 済 金 利 は 短 期 固 定 タイプに 利 用 が 集 中 ただし 固 定 期 間 10 年 以 上 の 割 合 が 増 加 資 金 面 からみた 住 宅 購 入 理 由 は 金 利 が 低 かった が 最 も 多 く 中 古 住 宅 購 入 者 に 比 べ 新 築 住 宅 購 入 者 (40.4%)において 低 金 利 が 住 宅 購 入 の 強 い 要 因 になっている 民 間 ローン 利 用 者 で 返 済 金 利 に 固 定 金 利 を 選 択 した 割 合 は 新 築 住 宅 購 入 者 で 79.8% 中 古 住 宅 購 入 者 では 前 年 度 より 7.8 ポイント 増 加 し 79.1%となった 当 初 固 定 期 間 について は 3 年 以 内 が 57.6%と 過 半 を 占 めているが 前 年 度 に 比 べて 6.2 ポイント 減 少 している 逆 に 10 年 以 上 では 9.5 ポイント 増 加 している 図 10 資 金 面 の 住 宅 購 入 理 由 0 20 40 60 80 金 利 が 低 かった( 低 いと 感 じた) 31.8 40.4 税 の 優 遇 措 置 ( 住 宅 ローン 減 税 等 )が 有 利 で 買 い 時 と 思 った ローンの 返 済 期 間 などから 自 分 にとって 今 が 買 い 時 と 思 った 資 金 面 の 理 由 は 特 にない 22.2 22.5 20.4 26.4 35.8 36.5 住 宅 の 価 格 が 安 くなり 買 いやすかった 15.8 29.1 住 宅 金 融 公 庫 から 借 入 できる 1.6 11.2 まとまったお 金 が 手 に 入 った 3.6 6.0 3.4 6.2 1.2 0.9 新 築 住 宅 (N=411) 中 古 住 宅 (N=550) 図 11 利 用 した 民 間 ローンの 返 済 金 利 新 築 住 宅 購 入 者 (N=263) 79.8 19.8 0.4 固 定 金 利 中 古 住 宅 購 入 者 (N=382) 79.1 19.4 1.6 変 動 金 利 固 定 金 利 と 変 動 金 利 の 別 は 当 初 の 返 済 に 適 用 される 利 率 %の 値 は 民 間 ローンを 利 用 したと 回 答 した 世 帯 数 に 対 する 割 合 図 12 利 用 した 固 定 金 利 の 当 初 固 定 期 間 1.0 (n=496) 16.7 39.9 13.1 0.2 0.2 19.6 9.3 (n=436) 2.3 22.5 39.0 15.4 1.1 0.2 13.8 1.8 3.8 1 年 2 年 3 年 5 年 7 年 8 年 10 年 10 年 超 20 年 以 下 20 年 超 7
住 宅 金 融 公 庫 の 利 用 理 由 として 根 強 い 長 期 固 定 で 借 りられるから 住 宅 金 融 公 庫 の 融 資 を 適 用 可 能 な 住 宅 を 購 入 した 世 帯 の 中 で 実 際 に 公 庫 融 資 を 利 用 したと 回 答 した 世 帯 の 割 合 は 前 年 度 と 同 程 度 で 新 築 住 宅 購 入 者 で 約 30% 中 古 住 宅 購 入 者 で 約 5%となっている 公 庫 融 資 を 利 用 した 理 由 では 長 期 の 固 定 の 利 率 で 借 りられる と 借 入 れ 先 として 安 心 が 引 き 続 き 強 く 支 持 されている 図 13 住 宅 金 融 公 庫 の 利 用 の 有 無 < 新 築 住 宅 購 入 者 > (N=375) (N=367) 29.9 33.5 69.3 66.2 0.8 0.3 利 用 した 利 用 しなかった 図 14 住 宅 金 融 公 庫 の 利 用 の 有 無 < 中 古 住 宅 購 入 者 > (N=307) (N=305) 5.9 4.9 92.5 94.8 1.6 0.3 利 用 した 利 用 しなかった ( 注 ) 図 13,14 における 公 庫 融 資 の 利 用 率 は 公 庫 融 資 を 利 用 した と 回 答 した 世 帯 の 割 合 図 15 住 宅 金 融 公 庫 を 利 用 した 理 由 の 変 化 < 新 築 住 宅 購 入 者 > < 中 古 住 宅 購 入 者 > 0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100 長 期 の 固 定 の 利 率 で 借 りられる 67.0 64.2 長 期 の 固 定 の 利 率 で 借 りられる 72.2 8 借 入 れ 先 として 安 心 50.9 58.5 借 入 れ 先 として 安 心 5 4 他 のローンよりも 金 利 が 低 かった 17.9 11.4 他 のローンよりも 金 利 が 低 かった 38.9 26.7 不 動 産 会 社 にすすめられた 15.2 13.0 不 動 産 会 社 にすすめられた 11.1 6.7 税 金 や 火 災 保 険 などの 節 約 にな ると 思 った 4.5 6.5 親 族 知 人 などにすすめられた 6.7 親 族 知 人 などにすすめられた 2.7 6.5 税 金 や 火 災 保 険 などの 節 約 にな ると 思 った 6.7 金 利 以 外 の 条 件 がよかった 2.7 1.6 8.0 4.9 0.8 (N=112) (N=123) 金 利 以 外 の 条 件 がよかった 16.7 6.7 5.6 13.3 (N=18) (N=15) 8
4. 中 古 住 宅 に 対 する 意 識 中 古 住 宅 購 入 者 の 購 入 対 象 は 希 望 エリアの 手 頃 な 価 格 の 良 質 な 物 件 中 古 住 宅 の 購 入 理 由 は 希 望 エリアの 物 件 だったから (61.6%)がトップ 手 頃 な 価 格 だったから (59.1%)が 第 2 位 と 前 年 度 とは 順 位 が 入 れ 代 わってはいるが 相 変 わらず 上 位 2つを 占 めており 住 環 境 と 物 件 の 価 格 が 購 入 の 決 め 手 となっていることが 窺 える 第 3 位 は 良 質 な 物 件 だったから (45.6%)が 占 めた 中 古 住 宅 を 購 入 しなかった 理 由 として 質 をあげる 割 合 が 減 少 新 築 住 宅 購 入 者 が 中 古 住 宅 を 選 ばなかった 理 由 では 過 去 増 加 傾 向 を 見 せていた 中 古 で は 耐 久 性 や 品 質 に 不 安 があるから 好 みに 合 う 中 古 物 件 がなかったから 良 い 中 古 物 件 が なかったから 安 くてもリフォーム 費 用 がかかるから が すべて 昨 年 度 よりもポイント を 減 らしており 中 古 住 宅 の 質 に 対 する 認 識 の 変 化 が 窺 える 図 16 中 古 住 宅 を 購 入 した 理 由 図 17 中 古 住 宅 を 購 入 しなかった 理 由 の 推 移 ( 中 古 住 宅 購 入 者 ) ( 新 築 住 宅 購 入 者 ) 0 20 40 60 80 100 61.6 希 望 エリアの 61.6 物 件 だったから 59.7 63.0 手 頃 な 価 格 だったから 良 質 な 物 件 だったから 新 築 にはこだわら なかったから 早 く 入 居 できるから リフォームするつもり だったから 中 古 物 件 の 流 通 量 が 増 えたから いずれまた 住 み 替 えをするから いずれ 建 替 えようと 思 っているから 5.5 7.8 3.6 1.5 4.2 7.2 7.0 7.8 4.0 3.0 2.6 4.7 4.9 4.6 3.3 5.3 17.5 16.5 14.6 19.2 14.7 17.7 14.8 17.8 13.3 7.8 17.7 1.1 45.6 45.8 34.9 47.1 35.5 36.7 35.4 41.9 59.1 65.8 59.7 72.5 調 査 (n=550) 調 査 (n=526) 2003 年 調 査 (n=610) 2002 年 調 査 (n=473) 住 宅 の 質 と 関 連 す る 項 目 新 築 の 方 が 気 持 ちが 良 いから 長 く 住 むつもりだから 中 古 では 耐 久 性 や 品 質 に 不 安 があるから 好 みに 合 う 中 古 物 件 が なかったから 良 い 中 古 物 件 が なかったから 安 くてもリフォーム 費 用 などがかかるから 新 築 の 方 が 税 制 面 で 有 利 だから 中 古 は 公 庫 融 資 を 利 用 しにくいから 0 20 40 60 80 100 66.2 71.9 69.8 63.9 42.1 36.5 37.8 34.5 29.7 40.6 34.1 39.1 23.4 30.6 27.3 2 20.7 24.5 22.0 14.2 19.0 25.5 23.2 23.6 15.1 13.3 12.2 17.3 4.9 5.9 15.2 5.6 5.1 3.4 6.7 5.1 0.8 2.0 1.8 調 査 (n=411) 調 査 (n=392) 2003 年 調 査 (n=410) 2002 年 調 査 (n=330) 9
中 古 住 宅 の 購 入 において 性 能 保 証 等 に 強 い 関 心 別 途 費 用 を 支 払 っても 受 けたいサービスとして 建 物 の 性 能 評 価 に 高 ニーズ 中 古 住 宅 の 購 入 に 求 める 改 善 点 では 構 造 上 の 性 能 の 保 証 等 や 修 繕 補 修 等 の 履 歴 情 報 の 完 備 が 上 位 を 占 めており 住 宅 の 質 への 意 識 の 高 まりが 窺 える これらについては 新 築 住 宅 購 入 者 も 同 様 に 改 善 を 望 んでおり 新 築 に 比 べて 分 かりにくいとされてきた 中 古 住 宅 の 構 造 安 全 性 や 耐 久 性 を 明 確 にし 性 能 を 保 証 する 体 制 の 整 備 が 中 古 住 宅 市 場 活 性 化 への 重 要 課 題 であると 言 える 中 古 住 宅 購 入 者 にとって 別 途 費 用 を 支 払 ってでも 受 けたいサービスのトップは 建 物 の 性 能 評 価 で 専 門 家 による 税 務 相 談 及 び 不 動 産 鑑 定 評 価 が 一 戸 建 て マンションの 別 に 関 わらず 上 位 5 位 以 内 に 位 置 している 図 18 中 古 住 宅 購 入 に 求 める 改 善 点 0 20 40 60 80 58.6 構 造 上 の 性 能 の 保 証 アフターサービスなど 42.5 修 繕 補 修 などの 履 歴 情 報 の 完 備 36.4 48.2 リフォーム 融 資 の 制 度 拡 充 税 制 における 優 遇 措 置 の 拡 充 減 税 民 間 ローンの 商 品 種 類 融 資 額 の 増 加 情 報 量 の 増 加 情 報 網 の 整 備 公 的 融 資 の 制 度 拡 充 登 記 権 利 関 係 の 明 確 化 や 手 続 の 改 善 所 有 者 の 維 持 管 理 に 対 する 意 識 の 向 上 16.7 14.8 1 14.6 12.0 13.9 14.9 13.9 7.3 13.6 13.1 30.7 26.3 3 チラシや 新 聞 広 告 などの 増 加 2.9 4.2 4.1 2.4 10.9 17.6 新 築 住 宅 (N=411) 中 古 住 宅 (N=550) 図 19 中 古 一 戸 建 て 購 入 者 にとって 別 途 費 用 を 支 払 ってでも 受 けたいサービス( 上 位 5 位 ) 0 10 20 30 40 50 建 物 の 性 能 評 価 34.4 図 20 中 古 マンション 購 入 者 にとって 別 途 費 用 を 支 払 ってでも 受 けたいサービス( 上 位 5 位 ) 0 10 20 30 40 50 建 物 の 性 能 評 価 29.3 白 アリ 検 査 19.6 専 門 家 による 税 務 相 談 25.2 不 動 産 鑑 定 評 価 19.0 不 動 産 鑑 定 評 価 22.4 専 門 家 による 税 務 相 談 17.5 リフォーム 業 者 のあっせん 15.1 リフォーム 業 者 のあっせん 13.8 登 記 に 関 する 調 査 手 続 き 代 行 など 12.0 ( 注 ) 選 択 肢 数 は を 含 めて 14 項 目 ( 注 ) 選 択 肢 数 は を 含 めて 14 項 目 10