Windows のインストールと 設 定 実 験 の 開 発 * 白 石 啓 一 * 澤 田 士 朗 Development of an experiment on Windows OS installation and configuration Keiichi SHIRAISHI * Shiro SAWADA * Abstract Department of Communication Network Engineering had to develop an experiment on computer and software for Experiments and Practices in 2010. An experiment on Windows OS installation and configuration was developed. An outline of the experiment, experiences of it in 2011~2014 and results of questionnaire on computer to students are shown. Keywords: Personal Computer, Virtual Hard Disk, Operating System, Installation, Configuration 1. はじめに 平 成 21 年 に 香 川 高 等 専 門 学 校 が 発 足 し, 通 信 ネット ワーク 工 学 科 (CN)カリキュラムの 具 体 化 が 始 まった CN カリキュラムでは 全 学 年 で 実 験 を 実 施 することに 決 まっていたので, 旧 カリキュラムで 実 施 していたテ ーマを CN の 各 学 年 の 実 験 へ 再 配 置 し, 不 足 している と 考 えられたコンピュータ,ソフトウェア 関 係 の 実 験 テーマを 開 発 することになった (1)コンピュータ,ソ フトウェアを 知 る 上 で,オペレーティングシステムを インストールし, 使 うことは, 良 い 体 験 であること, (2) 基 礎 工 学 実 験 演 習 は, 第 2 学 年 (CN2) 対 象 であり, CN2 年 代 の 学 生 は Windows に 触 れることが 多 いと 考 えられることから, Windows のインストールと 設 定 をテーマに 実 験 を 開 発 することになった また, 家 庭, あるいは, 学 生 個 人 所 有 のパーソナルコンピュータ (PC)もWindowsがインストールされていることが 多 い と 考 えらえるので,それらの PC の HDD 故 障 などの 要 因 で,Windows を 再 インストールしなければならない 状 況 になった 場 合 に, 落 ち 着 いて 対 処 できるようにな * 香 川 高 等 専 門 学 校 通 信 ネットワーク 工 学 科 ることも 期 待 している 本 論 では, 開 発 した Windows のインストールと 設 定 実 験 ( 以 下, インストール 実 験 と 呼 ぶ)の 概 要, 平 成 23~26 年 度 の 4 年 間 に 実 施 した 経 験, 学 生 へのア ンケート 結 果 を 述 べる 2.インストール 実 験 の 概 要 インストール 実 験 の 実 験 内 容 を 以 下 に 示 す 1. インストール (1-a) インストーラの 起 動 (1-b) 仮 想 HDD の 準 備 (1-c) インストール (1-d) ブートマネージャのメニュー 編 集 2. 設 定 (2-a) 管 理 者,および, 一 般 ユーザのアカウント 作 成 (2-b) プリンタドライバインストール 3. オンラインマニュアルの 使 用 インストール 実 験 は, 表 1に 示 したスケジュールにし たがって, 進 めている 1 クラス 約 40 名 を 20 名 ずつ 2 グループに 分 けて 実 施 しているので,1 グループ 当 た 87
独 立 行 政 法 人 国 立 高 等 専 門 学 校 機 構 香 川 高 等 専 門 学 校 研 究 紀 要 6(2015) りの 実 施 条 件 は 表 2のとおりである 1 グループが 20 名 を 超 える 場 合,PC1 台 あたり 2~3 名 を 割 り 当 ててい る 表 1 実 験 スケジュール 週 内 容 第 1 週 インストールのデモンストレーショ ンと 説 明 第 2, 3 週 インストール( 実 験 内 容 1) 第 4 週 設 定, 研 究 事 項 ( 実 験 内 容 2, 3) 表 2 実 験 実 施 条 件 (1 グループ) 項 目 内 容 標 準 学 生 数 20 名 PC 10 台 (1 台 あたり 2 名 ) 実 験 時 間 2 時 間 4 週 実 験 室 情 報 ネットワーク 演 習 室 担 当 教 員 数 2 名 CN カリキュラムでは,コンピュータ,ソフトウェ ア 関 連 で,インストール 実 験 を 実 施 するまでに 表 3に 示 した 内 容 を 学 ぶ 1) この 中 に,コンピュータの 構 成 やオペレーティングシステム(OS)の 役 割 などがないの で, 第 1 週 にインストールのデモンストレーションを しながら,それらの 説 明 をしている Windows は,OS の 例 であるとの 位 置 づけである また,CN 第 5 学 年 の 卒 業 研 究 にコンピュータを 利 用 したシステムの 構 築 に 関 するテーマもあるが, 直 接 にコンピュータや OS に 関 する 科 目 は CN 第 3~4 学 年 にないので, 不 足 する と 思 われる 内 容 を 含 めている 3. インストール 実 験 の 準 備 と 事 後 処 理 3.1 インストール 実 験 開 発 時 の 準 備 実 験 機 材 の 準 備 とテキスト(20 ページ)の 執 筆 を 行 った 平 成 22 年 度 に 所 有 していた 機 材 に 追 加 購 入 した 機 材 を 合 わせ, 表 4 に 示 した 機 材 とインストール 用 DVD10 枚 を 準 備 した PC10 台 には,リムーバブルHDD ケースを 取 り 付 け, メーカー 出 荷 時 の 内 蔵 HDD を 接 続 し 直 した リムー バブル HDD ケースの 使 用 により, 比 較 的 容 易 に,PC の 用 途 によって HDD を 入 れ 替 えられる インストー ル 実 験 時 には, 表 4に 挙 げたインストール 実 験 用 HDD へ 入 れ 替 えている 表 3 CN コンピュータ 関 連 科 目 ( 第 1~2 学 年 ) 学 年 科 目 名 備 考 1 創 造 実 験 演 習 情 報 リテラシー (コンピューター 概 要 を 含 む) 電 子 回 路 製 作 (PIC マイコン 回 路 を 製 作 する) 2 情 報 処 理 Ⅰ C 言 語 プログラミングの 基 礎 2 ディジタル 回 路 Ⅰ 組 合 せ 回 路 ( 加 算 器 ), 順 序 回 路 を 含 む 2 基 礎 工 学 実 験 実 習 Linux 入 門, Linux 初 級 にて Linux OS の 基 本 操 作 を 学 ぶ 表 4 実 験 機 材 機 材 名 機 種 名 数 量 PC マウスコンピューター 製 LM-i310S 7 台 Core2 Duo E7500 2.93GHz, 1.5GB メモリ PC マウスコンピューター 製 LM-i500S 3 台 Core2 Duo E7500 2.93GHz, 2GB メモリ リムーバブル HDD ケース ロジテック 製 LHR-IS01BK 10 個 3.5 型 SATA HDD 用 HDD 日 立 グローバルストレージ 製 Deskstar 7K1000.C 3.5 型 SATA 1TB 10 個 88
白 石 啓 一 他 : Windows のインストールと 設 定 実 験 の 開 発 図 1 PC の 構 成 図 2 仮 想 HDD 使 用 時 の PC の 構 成 と 仮 想 HDD へのアクセス 方 法 3.2 仮 想 HDD について 表 4に 示 したとおり,HDD は 10 台 しか 準 備 できな かったが,(1)1 台 あたり, 年 に 2 回 のインストール 実 験 を 行 うこと,(2) 第 2 グループの 実 験 が 始 まった 後 で も, 第 1 グループの 学 生 が HDD の 入 れ 替 え 無 しにイ ンストール 実 験 できるようにすることを 実 現 するため, 仮 想 HDD を 利 用 することにした PC 全 体 を 仮 想 化 し た 仮 想 マシンへインストールすることも 考 えたが,イ ンストールの 実 感 を 残 したかったので,HDD のみ 仮 想 化 することにした そのため,インストール 実 験 に, 通 常 のインストールにない (1-b) 仮 想 HDD の 準 備 が 増 えた 仮 想 HDD は,ファイルをあたかも HDD であるかの ように 見 せる 技 術 であり, 仮 想 HDD で 起 動 する 方 法 は,ネイティブブート 仮 想 ハードディスクと 呼 ばれる 2) 現 在 の PC は, 図 1のような 構 成 である 図 2を 例 に 説 明 すると,ファイル D: n10001.vhd が 仮 想 HDD になり,バスに 接 続 され,C:ドライブとして 見 えるよ うになる C:ドライブへアクセスすると( 図 2 a), D: n10001.vhd へアクセスする( 図 2 b)ことになる 仮 想 HDD から 起 動 できる Windows は, 限 られたエ ディションである Microsoft DreamSpark Premium で 使 用 できる Windows7 から 選 ぶならば,Enterprise 版 が 必 要 である 3.3 実 験 の 準 備 と 事 後 処 理 実 験 前 に,インストール 実 験 用 HDDへ 入 れ 替 える もし 他 の 実 験 に PC を 使 用 するならば, 特 に,Windows に 付 属 していないアプリケーションソフトウェアを 使 用 する 場 合, 毎 週, 実 験 後 に 元 の HDD へ 入 れ 替 える 他 の 実 験 に PC を 使 用 しないならば,その 年 度 のイン ストール 実 験 終 了 後 に 元 の HDD へ 入 れ 替 える 平 成 23 年 度, 情 報 通 信 工 学 科 第 5 学 年 (T5)の 通 信 工 学 実 験 Ⅰでも 使 用 していたので, 毎 週, 入 れ 替 える 必 要 があった 平 成 24~25 年 度,T5 の PC を 使 用 する 実 験 テーマの 実 施 時 期 をずらしていただき,HDD 入 れ 替 えは 必 要 なくなった ただし, 卒 業 研 究 で 使 用 するた めの 入 れ 替 えは 必 要 だったので, 対 象 学 生 に 入 れ 替 え 方 法 を 指 示 し, 自 分 で 入 れ 替 えさせた 平 成 24 年 度 より,CN 第 3 学 年 の 基 礎 工 学 実 験 でも 同 時 期 に PC を 使 用 することになった ただし, Windows があれば 十 分 な 実 験 テーマなので,HDD 入 れ 替 えは 必 要 ない 各 年 度 のインストール 実 験 終 了 後 に,プロダクトキ 89
独 立 行 政 法 人 国 立 高 等 専 門 学 校 機 構 香 川 高 等 専 門 学 校 研 究 紀 要 6(2015) ーを 入 力 する プロダクトキーを 適 切 に 管 理 するため, 教 員 が 入 力 することにしている その 後, 元 の HDD へ 入 れ 替 える 4. インストール 実 験 の 成 果 と 課 題 インストール 実 験 にて,ほぼ 全 ての 学 生 が Windows をインストールできた インストールできなかった 原 因 は, 後 で 述 べる 実 験 機 材 の 問 題 である Windows7 のインストーラはよくできていて,CN が 用 意 した 実 験 機 材 では,インストールに 失 敗 すること はほとんどない 学 生 が 失 敗 する 点 は, 以 下 のとおり である 仮 想 HDD 作 成 時 に, 必 要 のない HDD をフォー マットした その 結 果, 他 の 学 生 がインストール した Windows を 消 去 した 実 験 テキストを 読 み 間 違 い,1) 仮 想 HDD の 容 量 を 間 違 った,2) 報 告 書 へ 記 録 すべきものを 間 違 っ た,3)ユーザアカウントを 作 成 し 忘 れた これらに 対 して, 実 験 時 の 注 意 喚 起 やテキストの 記 述 の 工 夫 で 対 応 していきたい インストールできないことがあった 原 因 は,インス トールする Windows として, 当 初 64 ビット 版 Windows7 Enterprise( 以 下,64 ビット 版 )を 使 用 して いたためである 32 ビット 版 Windows7 Enterprise( 以 下,32 ビット 版 )へ 変 更 してから, 問 題 なくインスト ールできるようになった 以 下 に 詳 細 を 述 べる 実 験 開 発 時,64 ビット 版 を 使 用 し, 試 行 していた 仮 想 HDD を 使 い,1 台 の PC へ 2 個 以 上 の Windows をインストールしても 問 題 なくインストールできた 平 成 23 年 度,64 ビット 版 を 使 用 し,インストール 実 験 を 10 台 同 時 に 実 施 していると, 第 2 グループの 1 台 で,インストールのファイル 展 開 時 に 動 作 が 止 まる 症 状,インストール 中 に DVD-ROM ドライブがインス トーラから 見 えなくなり,インストール 処 理 が 止 まる 症 状 が 発 生 した 何 回 かインストールし 直 すと,イン ストールできた 平 成 24 年 度, 同 様 に 実 験 していると, 第 1 グループ の3 台, 第 2グループの7 台 に 同 様 の 症 状 が 発 生 した 何 回 かインストールし 直 すと,インストールできた 平 成 25 年 度, 新 規 に HDD を 準 備 し, 同 様 に 実 験 す ると, 第 1 グループの 1 台 で 同 様 の 症 状 が 発 生 し, 実 験 時 間 中 にインストールできなかった そこで, 平 成 25 年 度, 第 2 グループでは,32 ビッ ト 版 を 使 用 した 32 ビット 版 を 使 用 すると,トラブル が 起 こることなく,インストールできた それ 以 降, インストールにトラブルは 起 きていない 以 上 より, 実 験 機 材 の PC は,64 ビット 版 でも 動 作 したが,64 ビット 版 のドライバ 対 応 状 況 が 悪 いパーツ を 使 用 した PC だと 考 えられる なお, 実 験 室 内 で 1 台 だと 成 功 し, 複 数 台 だと 失 敗 することから, 電 力 容 量 不 足 の 可 能 性 も 疑 った 実 験 室 の 基 幹 は 50A, 各 系 統 は 20A である 10 台 の PC へ インストールしている 最 中 に,1 台 の PC の 消 費 電 力 を 電 力 量 計 (サンワサプライ 製 TAP-TST7, 消 費 電 力 の 計 測 誤 差 最 大 2%)で 計 測 したところ, 最 大 159W だ った その 結 果 から, 電 力 容 量 不 足 の 可 能 性 は 低 いと 考 えている 5. 学 生 へのアンケート 結 果 インストール 実 験 第 1 週 で 取 っているアンケート 結 果, 授 業 評 価 アンケートのインストール 実 験 に 関 す る 感 想 について 述 べる PC 所 有 OS 使 用 に 関 するアンケート 結 果 を 表 5に 示 す 平 成 23 年 度 より 将 来 へ 向 けての CN2 学 生 を 母 集 団 と 考 え,95% 信 頼 区 間 で 議 論 する 一 部 を 除 き,4 年 間 の CN2 学 生 数 合 計 を 標 本 数 n=154 とする 表 5 PC 所 有 OS 使 用 に 関 する アンケート 結 果 年 度 ( 平 成 ) 23 24 25 26 学 生 数 ( 名 ) 41 32 43 38 家 庭 での PC 所 有 者 数 39 26 42 36 学 生 本 人 の PC 所 有 者 数 24 13 38 16 Windows 使 用 者 数 34 26 42 36 MacOS X 使 用 者 数 1 0 4 0 その 他 の OS 使 用 者 数 * 1 0 0 Windows インストール 経 2 3 6 2 験 者 数 他 用 途 コンピュータの 目 1 2 0 3 撃 経 験 者 数 ** * 平 成 23 年 度,その 他 の OS の 選 択 肢 はなかった **CN の 授 業 実 験 で 利 用 経 験 があるオフィススイートや C 言 語 プログラミングを 除 く 用 途 のコンピュータを 目 撃 した 経 験 を 問 うている 学 生 数 に 対 する 家 庭 (HOME PC) 学 生 本 人 (OWN PC)の PC 所 有 率 を 図 3に 示 す CN2 学 生 の 家 庭 での 90
白 石 啓 一 他 : Windows のインストールと 設 定 実 験 の 開 発 PC 所 有 率 は 89~97%, 学 生 本 人 の 所 有 率 は 51~67%と 考 えられる 所 有 率 が 高 まると,PC のトラブルも 増 え るので,インストール 実 験 の 目 論 見 は 当 たったと 考 え られる Ratio to the number of CN2 students [%] Ratio to the number of CN2 students have a PC [%] 100 80 60 40 20 0 100 HOME PC OWN PC 23 24 25 26 Year(Heisei) 図 3 家 庭 本 人 の PC 所 有 率 80 60 40 20 0 Windows MacOS X Other OSes 23 24 25 26 Year(Heisei) 図 4 各 OS 占 有 率 家 庭,または, 学 生 本 人 の PC 所 有 者 数 に 対 する 各 OS 占 有 率 を 図 4に 示 す CN2 学 生 の PC の 各 OS の 占 有 率 は,Windows が 94~100%,MacOS X が 0~6%, その 他 のOSが0~3%と 考 えられる ただし,Windows, および,MacOS X について,PC 所 有 者 数 の 合 計 より n=143 であり,その 他 の OS について, 平 成 23 年 度 に 調 査 していないので, 平 成 24~26 年 度 の PC 所 有 者 数 の 合 計 より n=104 である 平 成 24 年 度 学 生 のその 他 のOS は,Linux であった 多 くの 学 生 が PC を 所 有 し, Windows を 使 用 している 割 合 が 非 常 に 高 いので,イン ストール 実 験 に Windows を 使 用 していることは, 妥 当 と 考 えられる INSTALL a Windows OS on a PC SEE PCs neither for Office work nor for C Language programming Ratio to the number of CN2 students [%] 14 12 10 8 6 4 2 0 23 24 25 26 Year(Heisei) 図 5 学 生 のインストール 経 験 率 と 他 用 途 目 撃 経 験 率 学 生 数 に 対 する,Windows インストールの 経 験 率, および,CN の 授 業 実 験 で 体 験 しているオフィスス イートやC 言 語 プログラミングを 除 く 用 途 のコンピュ ータを 目 撃 した 経 験 率 を 図 5に 示 す CN2 学 生 の Windows インストールの 経 験 率 は 4~12%と 考 えられる これが,50%を 超 えてくると, 実 験 内 容 も Windows インストールをなくし,Windows の 設 定 を 充 実 させる,サーバソフトウェアのインスト ールを 加 えるなど,より 専 門 的 な 内 容 に 変 更 すべきと 考 えられる 他 用 途 コンピュータを 見 たことがある 学 生 の 割 合 は, 1~7%と 考 えられる 用 途 を 確 認 したところ,ゲーム 機, CAD, 画 像 処 理,ATM などが 挙 がった この 質 問 の 後, 携 帯 電 話 やレジスターの 例 を 挙 げると, 多 くの 学 生 が 分 かったような 表 情 を 見 せたので, 組 込 みシステ ムを 認 識 していなかったことが 分 かった 反 面,ゲー ム 機 がコンピュータであることを 理 解 している 学 生 も いたので,コンピュータに 関 する 知 識 の 多 寡 に 大 きな 開 きがありそうだ 平 成 25 年 度 授 業 評 価 アンケートの 学 生 からの 意 見 に コンピュータの 不 具 合 があって 全 く 実 験 にならな かった があった 教 員 コメントとして コンピュー 91
独 立 行 政 法 人 国 立 高 等 専 門 学 校 機 構 香 川 高 等 専 門 学 校 研 究 紀 要 6(2015) タに 不 具 合 がある 訳 ではありませんが, 失 敗 すること の 多 い 実 験 でした 実 験 には, 失 敗 がつきものですの で,これをチャンスと 捉 え, 失 敗 の 原 因 を 考 察 してく ださい, 今 後 の 取 り 組 みとして 失 敗 が 起 こる 要 因 が 一 点 分 かりました 来 年 度 より,その 要 因 を 取 り 除 きますので, 失 敗 回 数 が 減 る 予 定 です と 述 べた この 問 題 は,4 節 で 述 べた,64 ビット 版 で 起 こる 問 題 であり,32 ビット 版 へ 変 更 してから, 問 題 は 起 こって いない ンストールした 方 が 勉 強 になるので,PC を 増 やすこと も 検 討 したい HDD のみの 仮 想 化 だけでなく, 仮 想 マ シンを 用 いる 完 全 仮 想 化 への 移 行 も 視 野 に 入 れると, 比 較 的 対 応 しやすいが,ハードウェアの 操 作 もマウス による GUI 操 作 に 変 化 するので, 良 否 を 検 討 したい なお, 本 実 験 開 発 の 一 部 は, 平 成 22 年 度 みらい 技 術 共 同 教 育 センター 活 動 プロジェクト 研 究 ( 教 育 の 推 進 ) 通 信 ネットワーク 工 学 科 第 2 学 年 基 礎 工 学 実 験 実 習 テーマの 開 発 の 支 援 を 受 けて, 行 われた 6. おわりに 通 信 ネットワーク 工 学 科 第 2 学 年 の 基 礎 工 学 実 験 実 習 の Windows のインストールと 実 験 の 概 要, 成 果 と 課 題, 学 生 へのアンケート 結 果 を 述 べた 64 ビッ ト 版 Windows7 Enterprise を 使 ったために,インストー ルできないことがある 問 題 があったが,32 ビット 版 Windows7 Enterprise への 変 更 により, 解 決 された 学 生 アンケートの 結 果 より,Windows の 占 有 率 が 高 く, Windows インストールの 経 験 率 が 低 いことから, Windows のインストール 実 験 の 実 施 は 妥 当 と 考 えられ る 各 OS の 占 有 率,Windows インストールの 経 験 率 を 見 ながら, 実 験 内 容 を 変 更 すべきと 考 えられる 通 信 ネットワーク 工 学 科 のカリキュラムに,コンピ ュータやオペレーティングシステムの 科 目 がないが, 卒 業 研 究 でそれらを 利 用 したテーマを 扱 う 研 究 室 もあ る コンピュータやオペレーティングシステムを 利 用 する 上 で 知 っていると 良 いことを 第 1 週 の 説 明 で 伝 え られるように 改 良 したい インストール 実 験 を 導 入 した 目 的 に,PC にトラブル が 起 こったときの 対 処 を 体 験 させることがあった 再 インストールという 対 処 法 しか 言 及 していないので, その 他 の 対 処 についてどう 言 及 していくか 検 討 したい 現 在 のインストール 実 験 では,Windows7 を 使 って いる 一 方, 市 販 の PC には,Windows8.1 がプリイン ストールされており, 近 々Windows10 がリリースされ る 家 庭 学 生 本 人 の PC とは,バージョンが 異 なる こともあるだろうが, 学 校 内 の OS の 多 数 派 へできる だけ 揃 えることにし, 情 報 基 盤 センター 演 習 室 の 更 新 に 合 わせて 更 新 したい 現 在,インストール 実 験 で 使 用 している PC は BIOS ベースである 一 方, 現 在 の PC は,EFI ベースへの 移 行 しつつあるので,PC 更 新 時 に EFI へ 対 応 する 現 在 のインストール 実 験 では,2~3 名 で 1 台 の PC を 使 用 している 1 名 で 1 台 の PC を 使 用 し, 個 人 がイ 参 考 文 献 1) 通 信 ネットワーク 工 学 科 : シラバス( 授 業 概 要 ) -よりよい 授 業 理 解 のために-, 平 成 26 年 度, 香 川 高 等 専 門 学 校, 2014 2) マイクロソフト: ネイティブブート 仮 想 ハード ディスクとは, TechNet オンライン, マイクロソ ト, https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd799282(v =ws.10).aspx, 2009(2015 年 3 月 30 日 閲 覧 ) 92