構 造 生 物 学 とバイオインフォマティクスの 境 界 領 域 における 研 究 支 援 と 高 度 化 創 薬 等 PF 情 報 拠 点 東 大 院 農 生 科 永 田 宏 次
情 報 拠 点 分 担 課 題 : 構 造 生 物 学 的 立 場 からのデータベース 運 用 支 援 と 高 度 化 情 報 領 域 東 京 大 学 ( 永 田 宏 次 ) 課 題 概 要 全 国 の 生 命 科 学 研 究 者 研 究 機 関 のニー ズの 掘 り 起 こしから 支 援 の 計 画 立 案 を 行 う また 構 造 生 物 学 者 としての 立 場 から データクラウドに 求 められている 機 能 等 の 要 望 を 集 め データクラウドの 運 用 と 構 築 に 関 して 意 見 を 出 す 運 営 体 制 支 援 に 供 する 技 術 立 体 構 造 解 析 (X 線 NMR) 知 識 と 実 務 経 験 構 造 生 物 学 分 野 に 対 する ニーズの 調 査 実 験 手 法 の 紹 介 提 案 共 同 研 究 の コーディネイト 高 度 化 研 究 連 絡 先 永 田 宏 次 Tel: 03-5841-2283 E-mail: aknagata@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp データクラウド の 高 度 化 支 援 H24 H25 H26 H27 H28 各 種 データベース 解 析 サーバーの 公 開
研 究 支 援 および 高 度 化 研 究 研 究 支 援 1. 酵 素 や 情 報 伝 達 タンパク 質 の 結 晶 構 造 解 析 機 能 解 析 支 援 高 度 化 研 究 1. 高 圧 処 理 による 膜 タンパク 質 の 脂 質 二 重 膜 からの 可 溶 化 技 術 開 発 2.ペプチドをリガンドとするGPCRのホモロジー ジ モデリングおよびドッキングシミュレーション
支 援 水 素 細 菌 由 来 新 規 セリン 生 合 成 酵 素 の 結 晶 構 造 解 析 機 能 解 析 ( 東 大 石 井 正 治 先 生 ) 水 素 細 菌 は 遊 離 の 水 素 を 酸 化 して 生 じるエネルギーを 利 用 して 炭 酸 同 化 を 行 う 絶 対 独 立 栄 養 性 細 菌 既 知 ホスホセリンホスファターゼ(PSP)とは 異 なる 新 規 PSP(iPSP)を 有 する ipsp- 基 質 複 合 体 構 造 解 析 から ipspの 基 質 認 識 にHis85が 重 要 であると 示 された このHis85の 有 無 から 配 列 類 似 タンパク 質 が ipspとして 機 能 するか 否 かを 判 断 できるようになり シアノバクテリアもiPSPを 有 することがわかった Chiba et al (2013) Structural units important for activity of a novel type Chiba, et al. (2013). Structural units important for activity of a novel-type phosphoserine phosphatase from Hydrogenobacter thermophilus TK-6 revealed by crystal structure analysis. J. Biol. Chem. 288, 11448-11458.
支 援 放 線 菌 由 来 グローバル 転 写 因 子 の 結 晶 構 造 解 析 機 能 解 析 ( 東 大 大 西 康 夫 先 生 ) 放 線 菌 は 原 核 生 物 でありながら 菌 糸 状 に 生 育 し 複 雑 な 形 態 分 化 能 を 有 する( 細 胞 分 化 のモデル 微 生 物 として 重 要 ) また 抗 生 物 質 等 の 様 々な 生 理 活 性 物 質 を 生 産 する( 微 生 物 としても 有 用 ) 本 支 援 では 放 線 菌 ゲノム 上 に 約 500か 所 の 結 合 部 位 をもつ 放 線 菌 の 形 態 分 化 誘 導 グローバル 転 写 因 子 AdpAの 寛 容 なDNA 塩 基 配 列 認 識 機 構 を 結 晶 構 造 解 析 により 明 らかにした AdpAによる 塩 基 認 識 には2つのArgしか 関 与 しな いこと 塩 基 が 認 識 されるGとC 以 外 の 配 列 もDNA の 湾 曲 を 可 能 とする 塩 基 配 列 が 好 まれる 傾 向 にあ ることが 明 らかになった Yao, et al. (2013). Complex structure of the DNA-binding domain of AdpA, the global transcription factor in Streptomyces griseus, and a target t duplex DNA reveals the structural basis of its tolerant DNA sequence specificity. J. Biol. Chem. 288, 31019-31029.
支援 甘味タンパク質ブラゼインの結晶構造解析 味の素 鈴木榮一郎先生 ブラゼインは ショ糖に比べて同重量で2000倍 同モル数で40000倍甘い54残基のタンパク質 同モル数で40000倍甘い54残基のタンパク質 ブラゼインの結晶構造を決定した 甘味に重要 な残基は分子表面全域に分布していた 今後 甘味受容体との相互作用解析を進める 予定である Crystal (PDB: 4HE7) Solution (PDB: 2BRZ) Solution (PDB: 2KQG) 関連論文 Nagata, et al. (2013). The structure of brazzein, a sweet-tasting protein from the wild African plant Pentadiplandra brazzeana. Acta Crystallogr. D69, 642-647.
高 度 化 構 造 生 命 科 学 データクラウド β 版 を 使 用 し 改 善 案 をフィードバック( 情 報 拠 点 全 体 ) 創 薬 等 を 目 指 すタンパク 質 研 究 者 のニーズ タンパク 質 の 発 現 精 製 結 晶 化 構 造 解 析 機 能 解 析 ドッキングシミュレーションなどに 役 立 つDBとツール 群 ヒト 以 外 の 生 物 種 のタンパク 質 ( 名 配 列 )からも 検 索 できること cdna 塩 基 配 列 (GenBankとのリンク) アミノ 酸 配 列 (UniProtとのリンク) 分 子 量 等 電 点 アミノ 酸 組 成 吸 光 係 数 二 次 構 造 領 域 disordered 領 域 翻 訳 後 修 飾 の 有 無 長 所 : SLS-DCはアミノ 酸 配 列 を 入 力 し 検 索 できる 機 能 病 気 との 関 連 活 性 測 定 法 既 知 の 変 異 体 情 報 希 望 : GeneCardsは 研 究 計 画 立 案 と 論 文 作 成 時 に オルソログ パラログ 情 報 (BLASTとのリンク) 辞 典 として 利 用 できるが 実 験 に 役 立 つ PDBとのリンク 情 報 が(すぐには) 引 き 出 せない Protein-Protein Interaction SLS-DCは 充 実 したDBと 各 種 ツールとで 結 合 する 分 子 の 情 報 実 験 に 役 立 つ 情 報 もすぐに 得 られると 良 い 文 献 情 報 GeneCardsを 使 用 しての 感 想 遺 伝 子 中 心 のデータベース 疾 病 との 関 係 などを 重 視 情 報 量 が 多 い( 自 分 の 知 りたい 情 報 がどこにあるか 探 しにくい) 様 々な 情 報 が 掲 載 されているため 論 文 執 筆 の 際 IntroductionやDiscussionをふくらませる ときなどに 利 用 できる
情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました http://p4d-info.nig.ac.jp/mediawiki/index.php/ 情 報 拠 点 TOP クリック
http://p4d-info.nig.ac.jp/dc 情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました http://p4d-info.nig.ac.jp/dc キーワード または アミノ 酸 配 列 を 入 力
情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました neuromedin U receptorに 関 連 する ヒトの3つの タンパク 質 に 関 する 情 報 が 出 力 された 興 味 がある タンパク 質 を 選 んで Details 押 す
http://p4d-info.nig.ac.jp/dc 情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました "3D Interaction"タブに 興 味 のあるタンパク 質 "NMUR1"に 配 列 相 同 性 のあるタンパク 質 で 立 体 構 造 が 既 に 決 定 されているもののリストを 表 示 してくれる 下 に スクロール していくと ( 次 頁 へ)
http://p4d-info.nig.ac.jp/dc 情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました 興 味 のあるタンパク 質 "NMUR1"に 配 列 相 同 性 のあるタンパク 質 の Protein Data Bank 登 録 IDと アミノ 酸 配 列 相 同 性 (%)の リストを 表 示 してくれる さらに 下 に スクロール していくと ( 次 頁 へ)
http://p4d-info.nig.ac.jp/dc 情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました 興 味 ある タンパク 質 - タンパク 質 相 互 作 用 があれば クリック 興 味 あるタンパク 質 "NMUR1"に 配 列 の 似 たタンパク 質 が 結 晶 中 で 結 合 しているタンパク 質 のリストを 表 示 してくれる さらに 下 に スクロール していくと ( 次 々 頁 )
http://p4d-info.nig.ac.jp/dc 情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました neurotensin receptor 1 (NTR1)とneurotensin 8-13の 相 互 作 用 に 関 わる NTR1 側 のアミノ 酸 残 基 ( 結 合 残 基 )のリストが 示 されている NMUR1に 似 たGPCR(NTSR)のリガンド 結 合 残 基 の 情 報 が 得 られた
http://p4d-info.nig.ac.jp/dc 情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました 興 味 ある タンパク 質 - リガンド 相 互 作 用 があれば クリック 興 味 あるタンパク 質 "NMUR1"に に 配 列 の 似 たタンパク 質 が 結 晶 中 で 結 合 している 低 分 子 のリストを 表 示 してくれる その 下 には 結 合 している 金 属 の 情 報 も
情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました beta-2-adrenergic receptor (β2ar)とcholesterolの 相 互 作 用 に 関 わる β2arのアミノ 酸 残 基 ( 結 合 残 基 )のリストが 示 されている リガンド 結 合 部 位 がすぐにわかる NMUR1に 似 たGPCR(β2AR)のコレステロール 結 合 残 基 の 情 報 が 得 られた
情 報 拠 点 構 造 生 命 科 学 データクラウド(SLS-DC) β 版 を 使 ってみました 演 者 が 興 味 のあるタンパク 質 "neuromedin U receptor 1 (NMUR1)"でkeywordサーチして 数 分 のうちに 得 られた 情 報 NMUR1それ 自 身 の 結 晶 構 造 はProtein Data Bankに 登 録 されていないが NMUR1に30% 以 上 のアミノ 酸 配 列 相 同 性 をもつタンパク 質 の 結 晶 構 造 が( 少 なくとも)4つ 登 録 されている そのうち NMUR1に30%の 配 列 相 同 性 をもつneurotensin receptor 1 (NTR1)の 結 晶 構 造 はPDB ID "4grv"で 登 録 されている この 結 晶 構 造 "4grv"において において NTR1はneurotensin 8-13に 結 合 しており その 結 合 に 関 与 し ている 残 基 はN124, Y125, T138, H200, V207, V218, C219, M220である NMUR1とNTR1のアミノ 酸 配 列 アラインメント NTR1の2 次 構 造 情 報 NMUR1と 似 た 配 列 をもつタンパク 質 の 結 晶 構 造 中 タンパク 質 に 結 合 している 低 分 子 の 出 現 頻 度 ( 結 晶 化 に 有 効 な 界 面 活 性 剤 や 添 加 剤 の 傾 向 を 知 ることができる) 9 回 [2CV]HEGA-10 7 回 [HTO]HEPTANE-1,2,3-TRIOL 123TRIOL 4 回 [CLR]CHOLESTEROL 3 回 [BGL]SUGAR (B-2-OCTYLGLUCOSIDE) 3 回 [PEF]DI-PALMITOYL-3-SN-PHOSPHATIDYLETHANOLAMINE 2 回 [BNG]SUGAR (B-NONYLGLUCOSIDE) NMUR1と 似 た 配 列 をもつタンパク 質 の 結 晶 構 造 中 タンパク 質 に 結 合 している 金 属 の 出 現 頻 度 ( 結 晶 化 に 有 効 な 金 属 イオンや 位 相 決 定 のための 重 原 子 の 情 報 を 知 ることができる) 8 回 [ZN]ZINC ION 2 回 [HG]MERCURY (II) ION 2 回 [CL]CHLORIDE ION 2 回 [NA]SODIUM ION
研 究 支 援 のお 申 し 込 みは 創 薬 等 支 援 技 術 基 盤 プラットフォーム 事 業 の HPの 研 究 支 援 申 し 込 みフォームから http://pford.jp または 各 演 者 に 直 接 E-mailをお 送 りください aknagata@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp 永 田 宏 次 : 構 造 生 物 学 やバイオインフォマティクスに おけるコンサルティングを 行 います まずはご 相 談 から 自 分 が 不 適 の 場 合 専 門 家 を 紹 介 します SLS-DC( 構 造 生 命 科 学 データクラウド)に 対 する ご 意 見 ( 問 題 点 改 善 案 要 望 )も 是 非 お 願 いします