狭 監 発 第 25 号 平 成 28 年 6 月 14 日 様 狭 山 市 監 査 委 員 磯 野 和 夫 狭 山 市 職 員 措 置 請 求 書 について( 通 知 ) 平 成 28 年 4 月 6 日 付 けで 提 出 された 地 方 自 治 法 ( 以 下 法 という ) 第 242 条 第 1 項 の 規 定 による 監 査 請 求 について 請 求 内 容 を 監 査 した 結 果 を 下 記 の とおり 通 知 します なお 当 時 監 査 委 員 であった 中 山 眞 男 は 法 第 199 条 の2の 規 定 により 除 斥 とな ることから 当 該 監 査 を 行 うことができないものです 記 第 1 請 求 の 内 容 本 件 措 置 請 求 の 内 容 は 次 のとおりであった 1 請 求 の 要 旨 ( 以 下 原 文 のまま 掲 載 ) (1) 請 求 の 対 象 者 狭 山 市 監 査 委 員 中 山 眞 男 同 田 村 秀 二 狭 山 市 道 路 雨 水 課 課 長 佐 藤 孝 志 主 幹 金 子 徹 広 技 師 補 内 田 貴 裕 主 査 高 木 幹 英 (2) 請 求 の 趣 旨 平 成 26 年 10 月 14 日 狭 山 市 は 狭 山 市 広 瀬 2 丁 目 23 番 33 号 の 株 式 会 社 萩 原 組 ( 代 表 取 締 役 萩 原 宏 美 )と 市 道 A 第 387 号 線 歩 道 整 備 工 事 の 契 約 を 行 った この 工 事 契 約 内 容 と 工 事 施 工 内 容 に 相 違 があり 狭 山 市 に 違 法 不 当 な 過 払 いがあることを 理 由 に 平 成 27 年 6 月 5 日 に 狭 山 市 入 間 川 2 丁 目 11 番 5 号 狭 山 市 民 オンブズマン 会 員 が 狭 山 市 監 査 委 員 会 に 監 査 請 求 を 行 った 1
これに 対 し 狭 山 市 道 路 雨 水 課 ぼ 職 員 らが 組 織 的 に 共 謀 して 虚 偽 公 文 書 を 作 成 して 監 査 委 員 に 提 出 した 監 査 委 員 は 監 査 請 求 の 審 査 に 当 たって 狭 山 市 文 書 取 扱 規 程 及 び 狭 山 市 建 設 工 事 請 負 契 約 約 款 で 定 める 工 事 記 録 や 条 件 変 更 等 の 文 書 提 出 を 求 めず この 虚 偽 文 書 をもとに 過 払 い 金 はなかったとして 請 求 を 棄 却 し た 狭 山 市 民 オンブズマン がこの 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 の 作 成 日 付 を 確 認 するために 電 子 データの 情 報 公 開 請 求 を 行 ったところ 文 書 不 存 在 として 不 開 示 になったため 情 報 公 開 及 び 個 人 情 報 保 護 審 査 会 に 異 議 申 し 立 てを 行 い 平 成 28 年 3 月 31 日 にその 答 申 結 果 がでて 実 施 機 関 に 送 付 された その 答 申 書 の 中 で 審 査 会 は 作 成 日 付 は 明 確 にしていないが 同 第 4 号 証 4 頁 19 行 目 の 通 り 作 成 日 付 ( 平 成 26 年 11 月 20 日 )は 事 実 に 反 するものであ ると 職 員 が 認 めたと 記 してある これらの 事 実 から 狭 山 市 の 虚 偽 公 文 書 作 成 同 行 使 の 違 法 行 為 及 び 監 査 委 員 の 怠 る 事 実 により 行 政 裁 判 が 進 行 中 であるが 訴 訟 費 用 係 争 にかかわった 日 当 等 の 支 払 い 停 止 及 びすでに 支 払 った 金 員 の 返 還 を 求 める (3) 請 求 の 理 由 ア 監 査 委 員 に 対 する 請 求 の 理 由 監 査 委 員 は 監 査 に 当 たって 関 係 法 令 を 熟 知 し 法 令 に 従 って 判 断 を 下 すべき であるにもかかわらず 関 係 法 令 である 狭 山 市 文 書 取 扱 規 程 及 び 狭 山 市 建 設 工 事 請 負 契 約 約 款 第 14 条 ( 監 督 員 の 立 会 い 及 び 工 事 記 録 の 整 備 等 ) 第 18 条 ( 条 件 変 更 等 )の 文 書 提 出 を 求 めず 確 認 を 怠 ったばかりでなく 狭 山 市 が 提 出 した 供 覧 及 び 決 裁 の 文 書 が 添 付 されていない 日 付 を 遡 って 作 成 した 偽 造 公 文 書 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 を 正 当 な 公 文 書 と 認 め 請 求 を 棄 却 したことは 監 査 委 員 の 棄 却 有 りき であり 市 民 の 意 思 を 無 視 した 結 果 である また 非 公 式 ではあるが 議 会 選 出 監 査 委 員 が 監 査 結 果 は 事 務 局 員 が 作 成 し 監 査 委 員 は 印 鑑 を 押 すだけ との 発 言 を 聞 いていることから 事 務 局 員 が 執 行 機 関 からの 異 動 職 員 であることを 考 慮 すれば 監 査 の 機 能 も 失 われかね ないことから 監 査 委 員 会 の 事 務 局 員 について 外 部 からの 採 用 を 求 めるものであ る イ 職 員 に 対 する 請 求 の 理 由 狭 山 市 民 オンブズマン 会 員 の から 平 成 26 年 6 月 5 日 に 監 査 請 求 が 提 出 されてから 文 書 の 不 備 に 気 がつき 当 初 設 計 出 来 形 表 比 較 の 文 書 を 偽 造 作 成 したことは 答 申 書 4 及 び5 頁 に 次 のような 内 容 から 明 らかである 4 事 実 と 異 なる 記 載 についてでは 4 頁 19 行 目 の 通 り 作 成 日 付 ( 平 成 26 年 11 月 20 日 )は 事 実 に 反 するも のであると 職 員 が 認 めたと 記 してある 2
5 頁 では ところで 公 文 書 である 本 件 文 書 の 日 付 には 実 際 の 作 成 日 とは 異 なる 日 が 記 載 された 所 文 書 に 付 された 日 付 は 当 該 文 書 が 作 成 した 日 と 解 されるのが 一 般 であるから 日 付 につき 事 実 に 反 する 記 載 や 誤 解 を 招 くよう な 記 載 をすることが 許 されないことはいうまでもなく このような 記 載 は 取 扱 規 程 第 3 条 第 1 項 にいう 文 書 取 扱 の 原 則 にも 反 する としている つまり 自 らの 違 法 行 為 を 隠 滅 するために 組 織 ぐるみで 虚 偽 文 書 を 作 成 し 監 査 委 員 会 に 提 出 したことは 刑 法 156 条 虚 偽 公 文 書 作 成 罪 及 び 行 使 の 事 実 は 明 らかであり このような 違 法 行 為 による 訴 訟 費 用 が 公 費 負 担 とすることは 出 来 ない また 監 査 委 員 の 怠 る 事 実 により 誤 った 判 断 で 請 求 を 棄 却 し 訴 訟 に 至 ったこ とは 監 査 の 怠 慢 である これらのことから 訴 訟 費 用 係 争 にかかわった 日 当 等 の 支 払 い 停 止 及 びすで に 支 払 った 金 員 の 返 還 を 求 める 地 方 自 治 法 第 242 条 第 1 項 の 規 定 により 別 紙 事 実 証 明 書 を 添 え 必 要 な 措 置 を 請 求 します 2 補 正 通 知 に 対 する 回 答 と 資 料 の 追 加 提 出 補 正 通 知 に 対 し 請 求 人 の 回 答 は 次 のとおりであった (1) 措 置 請 求 書 の 名 称 について 訂 正 埼 玉 県 職 員 措 置 請 求 書 を 狭 山 市 職 員 措 置 請 求 書 に 訂 正 した (2) 進 行 中 の 行 政 裁 判 の 事 件 名 と 事 件 番 号 について 回 答 平 成 27 年 ( 行 ウ) 第 42 号 違 法 公 金 支 出 事 件 (3)すでに 支 払 った 金 員 の 返 還 を 求 めることについて 資 料 を 提 出 支 出 した 金 額 は108,000 円 であるとし その 事 実 証 明 書 として 請 求 書 及 び 支 出 命 令 書 が 提 出 された なお 補 正 通 知 に 対 する 回 答 とともに 上 記 (1) 部 分 の 訂 正 を 行 った 狭 山 市 職 員 措 置 請 求 書 が 提 出 されている この 中 で 職 員 に 対 する 請 求 の 理 由 中 平 成 26 年 6 月 5 日 を 平 成 27 年 6 月 5 日 に 訂 正 している 3 事 実 証 明 書 ( 写 し) (1) 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 (2) 情 報 公 開 及 び 個 人 情 報 保 護 審 査 会 の 答 申 書 (3) 訴 訟 代 理 人 に 対 し 支 出 した 報 酬 に 係 る 請 求 書 と 支 出 命 令 書 4 請 求 人 住 所 氏 名 3
第 2 請 求 の 受 理 本 件 措 置 請 求 については 法 第 242 条 の 規 定 による 所 定 の 要 件 を 具 備 してい るものと 認 め これを 受 理 した 第 3 監 査 対 象 部 局 都 市 建 設 部 道 路 雨 水 課 第 4 請 求 人 の 証 拠 の 提 出 及 び 陳 述 請 求 人 に 対 して 法 第 242 条 第 6 項 の 規 定 に 基 づき 平 成 28 年 5 月 19 日 に 証 拠 の 提 出 及 び 陳 述 の 機 会 を 与 えた 1 証 拠 の 提 出 証 拠 の 提 出 はなかった 2 請 求 人 の 陳 述 請 求 人 による 陳 述 書 は 次 のとおりであった はじめに 地 方 自 治 法 第 242 条 では 普 通 地 方 公 共 団 体 の 住 民 は 当 該 普 通 地 方 公 共 団 体 の 長 若 しくは 委 員 会 若 しくは 委 員 又 は 当 該 普 通 地 方 公 共 団 体 の 職 員 について 違 法 若 しくは 不 当 な 公 金 の 支 出 財 産 の 取 得 管 理 若 しくは 処 分 契 約 の 締 結 若 しくは 履 行 若 しくは 債 務 その 他 の 義 務 の 負 担 がある( 当 該 行 為 がなされることが 相 当 の 確 実 さをもって 予 測 される 場 合 を 含 む )と 認 めるときは( 中 略 ) 必 要 な 措 置 を 講 ずべきことを 請 求 することができる と 定 めている 今 回 の 住 民 監 査 請 求 において 監 査 委 員 も 含 めた 措 置 請 求 を 行 ったのは 上 記 法 令 に 基 づくものであり 監 査 委 員 がその 職 責 に 関 し 十 分 な 注 意 義 務 を 怠 ったた め 監 査 の 結 果 訴 訟 に 発 展 したものである 請 求 の 趣 旨 は 狭 山 市 職 員 措 置 請 求 書 の 通 りであるが 監 査 に 当 たっては 監 査 委 員 は 請 求 の 趣 旨 を 十 分 に 理 解 し 調 査 を 行 ったうえでその 判 断 を 行 わなけれ ばならない 同 第 242 条 第 7 項 では その 陳 述 の 聴 取 を 行 う 場 合 又 は 関 係 のある 当 該 普 通 地 方 公 共 団 体 の 長 その 他 の 執 行 機 関 若 しくは 職 員 の 陳 述 の 聴 取 を 行 う 場 合 におい て 必 要 があると 認 めるときは 関 係 のある 当 該 普 通 地 方 公 共 団 体 の 長 その 他 の 執 行 機 関 若 しくは 職 員 又 は 請 求 人 を 立 ち 会 わせることができる としております さらに 第 199 条 第 8 項 では 監 査 委 員 は 監 査 のため 必 要 があると 認 める ときは 学 識 経 験 を 有 する 者 等 から 意 見 を 聴 くことができる と 定 めている これまで 過 去 数 回 請 求 人 は 監 査 請 求 を 行 っているが 請 求 人 の 立 会 いは 一 度 もなく 監 査 委 員 が 長 その 他 の 執 行 機 関 もしくは 職 員 の 陳 述 の 内 容 を 知 るために は 情 報 の 開 示 請 求 を 行 わなければならなかった 4
また 過 去 には 狭 山 市 民 が 請 求 した 狭 山 市 長 及 び 狭 山 市 議 会 議 長 の 韓 国 訪 問 の 監 査 請 求 に 関 しては 市 長 及 び 議 長 の 陳 述 さえ 行 っていないということが 判 明 し ている これらの 監 査 請 求 に 関 しても 長 議 長 執 行 機 関 職 員 や 陳 述 に 請 求 人 を 立 ち 合 わせるべきであった 監 査 請 求 が 棄 却 された 結 果 さいたま 地 裁 で 係 争 中 である ( 平 成 27 年 ( 行 ウ) 第 42 号 違 法 公 金 返 還 請 求 事 件 ) 請 求 人 は 監 査 委 員 会 に 執 行 機 関 から 提 出 された 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 は 職 員 により 日 付 を 遡 って 作 成 されたものと 確 信 し 職 員 に 事 実 を 確 認 したが 否 認 したため 訴 訟 に 至 ったものである 前 回 提 出 済 みである 情 報 公 開 及 び 個 人 情 報 保 護 審 査 会 の 答 申 書 の 通 り 作 成 日 付 は 事 実 に 反 するものである と 判 明 した 以 上 執 行 機 関 職 員 の 行 政 事 務 が 適 切 に 行 われていなかったことは 誰 もが 認 める 事 実 である 監 査 委 員 は 監 査 請 求 を 審 査 するに 当 たって 法 令 や 条 例 規 則 や 規 定 どおり 行 政 事 務 が 進 められているかどうか 確 認 を 怠 ってはならず 提 出 された 証 拠 書 類 を 入 念 に 調 査 し 必 要 であれば 関 係 者 に 提 出 を 求 めなければならない 職 員 の 公 文 書 偽 造 については 刑 事 責 任 を 問 われる 悪 質 重 大 な 公 文 書 偽 造 であり 既 に 刑 事 告 発 しているが 当 該 住 民 監 査 請 求 の 結 果 執 行 機 関 の 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 に 起 案 文 書 が 添 付 されず 課 内 で 共 有 される 公 文 書 としてその 期 日 に 作 成 したかどうか 判 明 しない 文 書 を 日 付 どおりに 作 成 されたものと 監 査 委 員 が 判 断 したことは 注 意 義 務 を 怠 ったことに 他 ならない また 当 初 の 請 求 で 述 べている 狭 山 市 建 設 工 事 請 負 契 約 約 款 の 条 文 第 14 条 ( 監 督 員 の 立 会 い 及 び 工 事 記 録 の 整 備 等 ) 第 18 条 ( 条 件 変 更 等 )に 基 づく 文 書 の 提 出 を 求 めず 上 記 事 後 作 成 偽 造 公 文 書 で 判 断 を 行 ったことは 監 査 委 員 の 重 大 な 過 失 であった 前 回 請 求 人 が 指 摘 している 監 査 結 果 を 作 成 しているのは 事 務 局 で 監 査 委 員 は 印 鑑 を 押 すだけ との 話 が 事 実 であれば 監 査 制 度 そのものの 根 幹 を 揺 るがしか ねないものである 議 会 選 出 監 査 委 員 は 任 期 を 全 うせず 辞 任 したとするが 守 秘 義 務 違 反 を 認 めた のであれば 辞 任 ではなく 罷 免 が 妥 当 であり この 問 題 に 関 しても 広 く 市 民 に 公 開 をすべきである また 現 在 事 務 局 員 は 執 行 機 関 からの 出 向 であり 前 述 の 狭 山 市 建 設 工 事 請 負 約 款 の 条 文 は 熟 知 しているにもかかわらず それを 監 査 委 員 に 情 報 として 提 供 せ ず 執 行 機 関 に 有 利 な 監 査 結 果 を 作 成 し はじめから 棄 却 ありき の 監 査 結 果 であると 推 察 せざるを 得 ない 請 求 人 の 当 初 の 主 張 どおり 監 査 委 員 会 の 事 務 局 員 について 執 行 機 関 からの 異 動 職 員 ではなく 外 部 からの 採 用 を 重 ねて 要 望 する このようなことから 職 員 が 過 ちを 認 め 是 正 する 態 度 や 適 切 な 監 査 で 執 行 機 5
関 に 対 して 誤 った 行 政 執 行 を 指 摘 している 結 果 であれば 今 回 のような 行 政 訴 訟 に 発 展 することはなかったことはいうまでもなく 監 査 委 員 の 誤 った 判 断 の 結 果 争 訟 にいたり 経 費 を 公 金 で 支 払 ったことは 違 法 な 公 金 の 支 出 であり 返 還 を 求 めるものである 第 5 職 員 の 証 拠 の 提 出 及 び 陳 述 道 路 雨 水 課 職 員 に 対 して 法 第 199 条 第 8 項 の 規 定 に 基 づき 証 拠 の 提 出 を 求 め るとともに 平 成 28 年 5 月 19 日 に 出 頭 を 求 め 陳 述 の 機 会 を 与 えた 1 職 員 の 証 拠 の 提 出 (1) 職 員 措 置 請 求 書 に 対 する 理 由 説 明 書 ( 概 要 説 明 等 ) (2) 平 成 27 年 ( 行 ウ) 第 42 号 違 法 公 金 支 出 金 返 還 請 求 事 件 の 訴 状 及 び 答 弁 書 の 写 し (3) 上 記 訴 訟 に 関 し 訴 訟 代 理 人 と 締 結 した 委 任 契 約 に 係 る 決 裁 文 書 及 び 契 約 書 の 写 し (4) 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 を 提 出 するため 作 成 した 起 案 文 書 の 写 し 2 職 員 の 陳 述 職 員 の 陳 述 の 内 容 は 次 のとおりであった ( 要 約 ) 請 求 の 対 象 となる 財 務 会 計 上 の 行 為 は 訴 訟 に 係 る 費 用 であり 平 成 27 年 11 月 12 日 付 けにてさいたま 地 方 裁 判 所 から 違 法 公 金 支 出 金 返 還 請 求 事 件 の 訴 状 が 提 出 された 旨 の 通 知 があったことを 受 け 事 務 関 係 委 託 料 の 予 算 を 充 当 し 顧 問 弁 護 士 と 狭 山 市 訴 訟 代 理 人 弁 護 士 報 酬 規 程 に 基 づき 委 任 契 約 を 締 結 したものであ り 現 在 係 争 中 である 請 求 の 費 用 は 委 任 契 約 書 のとおり108,000 円 の 着 手 金 を 支 出 しており 支 出 を 要 した 理 由 としては 当 該 訴 訟 が 提 起 されたことを 受 け 訴 訟 費 用 を 必 要 としたものに 過 ぎず しかるべく 事 務 手 続 を 経 て 支 出 に 至 るものであり いずれ も 違 法 又 は 不 当 な 公 金 の 支 出 が 行 われているものではない 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 につきましては 住 民 監 査 請 求 に 基 づく 請 求 人 の 主 張 を 踏 まえ 当 時 の 内 容 に 過 払 いがなかったことを 確 認 するために 当 時 の 事 実 に 基 づき 確 認 資 料 として 作 成 したものである この 文 書 の 作 成 日 付 について 事 実 に 反 するものであると 職 員 が 認 めたと 記 し てある と 請 求 人 が 主 張 していることについては 情 報 公 開 審 査 会 の 答 申 の 一 部 を 抜 き 出 した 主 張 と 思 われ この 部 分 は 正 確 には 作 成 日 付 の 記 載 ( 平 成 26 年 11 月 20 日 )が 事 実 に 反 するものであることを 認 めながら 本 件 電 磁 的 記 録 の 消 去 について 虚 偽 の 陳 述 をする 理 由 はない と 記 してある 審 査 会 においては 委 員 より 当 該 文 書 の 作 成 した 日 を 聞 かれたため 住 民 監 査 請 求 後 であることを 伝 えたものでありますが 本 文 書 は 当 時 に 過 払 いがなかったことを 確 認 するた 6
めの 比 較 表 のため 当 時 の 事 実 に 基 づき 確 認 資 料 として 作 成 したものである 第 6 監 査 の 結 果 1 結 論 本 件 措 置 請 求 のうち 狭 山 市 監 査 委 員 に 対 する 訴 訟 費 用 係 争 にかかわった 日 当 等 の 支 払 い 停 止 及 びすでに 支 払 った 金 員 の 返 還 を 求 めるとの 請 求 については 要 件 を 欠 いて 不 適 法 であるため これを 却 下 し 職 員 に 対 する 訴 訟 費 用 係 争 にかか わった 日 当 等 の 支 払 い 停 止 及 びすでに 支 払 った 金 員 の 返 還 を 求 めるとの 請 求 につ いては 理 由 がなく 措 置 の 必 要 は 認 められないため これを 棄 却 する 2 理 由 (1) 本 件 措 置 請 求 書 に 係 る 事 実 関 係 の 概 要 本 件 措 置 請 求 書 及 び 提 出 された 事 実 証 明 書 並 びに 関 係 職 員 の 陳 述 及 び 提 出 さ れた 資 料 に 基 づき 次 のように 事 実 を 確 認 した ア 市 道 A 第 387 号 線 歩 道 整 備 工 事 を 行 った 経 緯 平 成 26 年 4 月 16 日 に 教 育 委 員 会 から 児 童 及 び 園 児 が 溜 まるスペース の 確 保 を 要 望 する 文 書 が 提 出 されたことを 受 け 市 道 A 第 387 号 線 歩 行 者 溜 まりの 整 備 方 針 等 について 検 討 し その 後 地 権 者 との 交 渉 を 経 て 土 地 売 買 契 約 を 締 結 し 平 成 26 年 10 月 14 日 から 同 年 11 月 21 日 までを 工 事 期 間 として 建 設 部 道 路 雨 水 課 ( 現 在 の 都 市 建 設 部 道 路 雨 水 課 )が 市 道 A 第 387 号 線 歩 道 整 備 工 事 を 行 った イ 土 地 売 買 に 関 する 契 約 及 び 歩 道 整 備 工 事 に 関 する 職 員 措 置 請 求 平 成 27 年 6 月 5 日 氏 から 土 地 売 買 契 約 おける 収 入 印 紙 代 金 歩 道 整 備 工 事 におけるパイプ 打 工 の 費 用 及 び 同 工 事 における 交 通 誘 導 員 の 費 用 の 合 計 額 について 狭 山 市 長 への 返 還 を 求 めるとの 職 員 措 置 請 求 書 が 提 出 された ウ 上 記 職 員 措 置 請 求 に 対 する 狭 山 市 監 査 委 員 の 判 断 平 成 27 年 7 月 28 日 当 時 狭 山 市 監 査 委 員 であった 中 山 眞 男 及 び 田 村 秀 二 は 土 地 売 買 契 約 おける 収 入 印 紙 代 金 歩 道 整 備 工 事 におけるパイプ 打 工 の 費 用 及 び 同 工 事 における 交 通 誘 導 員 の 費 用 の 合 計 額 について 狭 山 市 長 に 返 還 を 求 めるとの 主 張 には 理 由 がなく 措 置 の 必 要 は 認 められない 旨 氏 に 通 知 した エ 公 文 書 の 不 開 示 決 定 に 係 る 異 議 申 立 てと 審 査 会 の 結 論 平 成 27 年 9 月 15 日 氏 は 市 道 A 第 387 号 線 歩 道 整 備 工 事 に 係 る 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 の 電 磁 的 記 録 について 公 文 書 の 開 示 を 請 求 し たが 狭 山 市 は 同 年 9 月 18 日 に 公 文 書 の 不 存 在 を 理 由 として 不 開 示 とする 決 定 をした これに 対 し 氏 は 不 開 示 とした 決 定 を 不 服 として 当 時 の 狭 7
山 市 情 報 公 開 及 び 個 人 情 報 保 護 審 査 会 ( 現 在 の 狭 山 市 行 政 不 服 審 査 会 )に 異 議 申 立 てを 行 ったが 同 審 査 会 は 不 開 示 ( 文 書 不 存 在 )とした 狭 山 市 の 決 定 は 妥 当 であると 判 断 した (2) 狭 山 市 監 査 委 員 の 判 断 ア 監 査 の 対 象 について 住 民 監 査 請 求 は 違 法 又 は 不 当 な 財 務 会 計 行 為 を 行 った 者 に 対 して 必 要 な 措 置 を 講 ずべきことを 請 求 する 制 度 であるから 請 求 の 対 象 者 は 財 務 会 計 行 為 を 行 う 権 限 を 有 する 者 に 限 られるというべきであり 財 務 会 計 行 為 を 行 う 権 限 を 法 令 上 本 来 的 に 有 するものとされている 者 及 び 権 限 の 委 任 を 受 けるなど してその 権 限 を 有 するに 至 った 者 を 除 き 監 査 の 対 象 にはならないと 思 料 す るものである したがって 請 求 人 の 狭 山 市 監 査 委 員 ( 中 山 眞 男 及 び 田 村 秀 二 )に 対 する 請 求 については 不 適 法 と 判 断 したものである イ 財 務 会 計 行 為 の 違 法 性 又 は 不 当 性 について 平 成 27 年 ( 行 ウ) 第 42 号 違 法 公 金 支 出 金 請 求 事 件 は 地 方 自 治 法 第 242 条 の2 第 1 項 第 4 号 に 定 める 住 民 訴 訟 であり これに 応 訴 し 訴 訟 代 理 人 を 選 任 するかどうか 判 断 するのは 執 行 機 関 の 長 である 市 長 であり 請 求 人 が 返 還 を 求 めている 職 員 等 ではない 執 行 機 関 の 長 である 市 長 がそ の 判 断 により 応 訴 し これに 伴 う 訴 訟 委 任 契 約 により 支 出 する 報 酬 等 は 市 が 自 らのための 費 用 としてこれを 負 担 するものであって 請 求 人 が 返 還 を 求 めている 職 員 等 に 対 し 請 求 する 根 拠 はないと 思 料 するものである また 住 民 監 査 請 求 において 財 務 会 計 行 為 の 原 因 となる 行 為 が 違 法 又 は 不 当 であることにより 当 該 財 務 会 計 行 為 が 違 法 又 は 不 当 となるのは 少 な くとも 当 該 財 務 会 計 行 為 の 原 因 となる 行 為 が 財 務 会 計 上 の 行 為 を 適 法 に 行 うための 要 件 となっている 場 合 など 前 者 が 後 者 の 直 接 の 原 因 ということが できるような 密 接 かつ 一 体 的 な 関 係 があることを 要 する( 平 成 4 年 11 月 30 日 東 京 高 等 裁 判 所 判 決 )とされているところ 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 に 事 実 に 反 する 記 載 や 誤 解 を 招 くような 記 載 があったこと と 訴 訟 代 理 人 のために 費 用 を 支 出 する 財 務 会 計 行 為 との 間 に 密 接 かつ 一 体 的 な 関 係 は 認 められないと 思 料 するものである 加 えて 訴 訟 代 理 人 との 契 約 と 報 酬 の 支 出 については 狭 山 市 訴 訟 代 理 人 弁 護 士 報 酬 規 程 及 び 狭 山 市 事 務 決 裁 規 程 に 基 づき 契 約 に 関 する 事 務 は 市 長 の 決 裁 をもって 支 出 命 令 に 関 する 事 務 は 課 長 の 決 裁 をもってそれぞれ 行 わ れており 訴 訟 代 理 人 からの 請 求 に 基 づいて 適 正 に 支 出 されたものであって 当 該 財 務 会 計 行 為 に 違 法 又 は 不 当 な 点 は 認 められない このことから 本 件 請 求 には 理 由 がないものである 以 上 のことから 1 結 論 のとおり 判 断 する 8
附 帯 意 見 職 員 の 陳 述 の 場 において 平 成 27 年 6 月 5 日 に 氏 から 提 出 された 職 員 措 置 請 求 書 を 受 けて 監 査 委 員 に 提 出 された 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 については 当 時 の 内 容 に 過 払 いがなかったことを 確 認 するために 当 時 の 事 実 に 基 づき 確 認 資 料 として 作 成 したものであると 説 明 している この 点 について 現 在 係 争 中 の 住 民 訴 訟 において 同 様 の 答 弁 等 を 行 っていることを 考 慮 すると 平 成 26 年 11 月 20 日 時 点 において 過 払 いがなかったことを 確 認 するために 作 成 した 資 料 であると 思 料 するものである しかしながら 当 該 文 書 に 平 成 26 年 11 月 20 日 作 成 と 記 載 があることに ついて 狭 山 市 情 報 公 開 及 び 個 人 情 報 保 護 審 査 会 の 答 申 で 公 文 書 である 本 件 紙 文 書 の 日 付 には 実 際 の 作 成 日 とは 異 なる 日 が 記 載 されたところ 文 書 に 付 された 日 付 は 当 該 文 書 を 作 成 した 日 と 解 されるのが 一 般 である と 指 摘 しており その 指 摘 と 同 様 に 当 時 監 査 を 行 った 監 査 委 員 も 文 書 に 付 された 日 付 を 当 該 文 書 を 作 成 した 日 と 解 していたことは 事 実 である 当 初 設 計 出 来 形 比 較 表 が 住 民 監 査 請 求 が 提 出 されたことを 受 け 作 成 されたもの だとしても 市 の 財 産 的 損 失 がないことに 影 響 を 及 ぼすものではないと 思 料 するも のであるが そもそも 公 文 書 に 事 実 に 反 する 記 載 や 誤 解 を 招 くような 記 載 をする ことが 許 されないことはいうまでもなく 今 後 の 文 書 の 作 成 が 適 切 に 行 われること を 要 望 するものである 9