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5-2 事 業 報 告 書 作 成 手 順... 13 5-3 計 算 書 類 1... 13 5-3 計 算 書 類 2... 13 5-3 計 算 書 類 3... 14 5-4 収 支 計 算 書 の 様 式... 14 6 事 業 報 告 等 ( 事 業 年 度 終 了 後 の 処 理 )... 15 6-1 提 出 書 類... 15 6-2 作 成 手 続 き... 15 6-3 情 報 公 開... 15 6-4 法 務 局 への 登 記... 16 7-1 固 定 資 産 とは... 17 7-2 取 得 価 額 ( 寄 贈 を 受 けたもの)... 17 7-3 減 価 償 却 1... 17 7-3 減 価 償 却 2... 17 7-3 減 価 償 却 3... 17 7-3 減 価 償 却 4... 18 7-3 減 価 償 却 5... 18 7-4 その 他 注 意 事 項... 18 8-1 法 人 税 の 納 税 義 務... 19 8-2 法 人 税 提 出 書 類... 19 8-3 法 人 住 民 税 の 減 免... 19 8-3 源 泉 徴 収... 20 8-4 給 与 と 報 酬 の 区 別... 21 8-5 年 末 調 整 支 払 調 書 法 定 調 書 合 計 表... 21 8-6 認 定 NPO 法 人... 21 8-7 消 費 税... 22 8-8 印 紙 税... 22 はじめに この Q&A は 2005-2007 年 度 に 行 われた 愛 知 県 NPO アドバイザー 設 置 事 業 ( 専 門 ) に おいて 相 談 があった 事 項 を 中 心 に NPO 法 人 の 皆 様 に 参 考 にしていただくために ボランタリ ーネイバーズがまとめたものです 執 筆 はNPO 支 援 部 チーフアドバイザーの 中 尾 さゆりとアド バイザーの 佐 藤 真 が 行 い 林 俊 彰 税 理 士 に 監 修 していただきました なお 2008 年 3 月 1 日 現 在 の 法 令 等 に 基 づいた 回 答 となっておりますので その 後 の 改 正 など については 留 意 してください 2

1 法 人 成 立 前 後 の 手 続 き 1-1 法 人 設 立 関 連 の 助 成 金 Q: NPO 法 人 設 立 のための 助 成 金 はありますか A:あります 助 成 財 団 センター(http://www.jfc.or.jp/)やシーズ(http://www.npoweb.jp/)の ウェブサイトで 情 報 を 探 してみてください また 市 町 村 ごとに 応 募 している 場 合 もありますの で 担 当 課 に 問 い 合 わせてください 募 集 時 期 や 地 域 が 限 定 されている 場 合 もありますので ご 注 意 ください 1-2 認 証 後 の 手 続 き Q: 愛 知 県 からNPO 法 人 の 認 証 書 を 受 け 取 ったあとにはどのような 手 続 きが 必 要 ですか A: 法 務 局 へ 法 人 設 立 の 登 記 をした 後 所 轄 庁 へ 設 立 登 記 完 了 届 を 提 出 します その 他 一 定 の 要 件 を 満 たす 場 合 には 税 務 署 県 税 事 務 所 市 町 村 役 場 労 働 基 準 監 督 署 ハローワーク 社 会 保 険 事 務 所 へ 法 人 設 立 の 届 出 等 を 提 出 する 必 要 があります 提 出 義 務 の 有 無 詳 細 は 各 役 所 に お 問 い 合 わせ 下 さい 1-3 設 立 時 正 味 財 産 Q: 設 立 時 の 財 産 目 録 は 設 立 総 会 のときに 作 成 したものと 数 字 があわないのですが 問 題 ないでしょう か A: 法 人 設 立 の 事 前 準 備 の 段 階 では 設 立 時 の 財 産 目 録 を 想 定 して 作 成 します 申 請 時 点 では 将 来 のNPO 法 人 設 立 時 点 での 財 産 目 録 は 確 定 しませんから 推 定 の 数 字 となっているはずです NPO 法 人 の 認 証 がおり 登 記 をした 時 点 でNPO 法 人 として 成 立 します 成 立 日 時 点 での 財 産 目 録 を 作 成 してください これは 登 記 の 際 必 要 となります 1-4 成 立 時 の 財 産 目 録 作 成 の 注 意 点 Q: 法 人 成 立 時 の 財 産 目 録 を 作 成 する 際 に 注 意 すべき 点 は 何 がありますか A: 下 記 の 点 に 注 意 して 作 成 してください 任 意 団 体 が NPO 法 人 になる 場 合 には 通 常 任 意 団 体 の 解 散 時 の 財 産 目 録 を 引 き 継 ぎます 任 意 団 体 で 財 産 目 録 を 作 成 していなかった 場 合 には 成 立 日 時 点 での 財 産 目 録 を 作 成 してく ださい 特 に 固 定 資 産 ( 建 物 建 物 付 属 設 備 器 具 備 品 車 両 運 搬 具 など)については 計 上 漏 れがおこりやすいため 注 意 してください 計 上 する 金 額 は 原 則 時 価 ですが 実 務 上 は 時 価 を 算 出 することが 困 難 であるため 通 常 減 価 償 却 を 行 った 場 合 の 価 額 を 参 考 に 計 上 するこ ととなります 簿 外 資 産 負 債 がでないようご 注 意 下 さい NPO 法 人 では 通 常 積 立 金 拠 出 金 ( 基 本 金 ) という 言 葉 を 使 用 しません 通 常 の 収 支 に 使 用 する 預 金 については 正 味 財 産 として 処 理 してください 3

1-5 任 意 団 体 からの 契 約 引 継 ぎ Q: 契 約 の 引 継 任 意 団 体 名 義 の 契 約 は 全 て 法 人 名 義 に 替 えなくてはならないのでしょうか A: 基 本 的 に 任 意 団 体 と NPO 法 人 は 別 の 人 格 となります 具 体 的 な 取 り 扱 いは 次 の 通 りとなりま す トラブル 防 止 のためには 基 本 的 に 法 人 名 義 に 変 更 することをおすすめします 銀 行 口 座 については 必 ずしも 法 人 名 義 に 変 更 する 必 要 はありませんが トラブル 防 止 のた めには 法 人 名 義 にしたほうが 無 難 です 受 託 事 業 や 助 成 金 補 助 金 については 相 手 先 によりケースバイケースとなりますので 契 約 相 手 に 確 認 をとってください 建 物 の 賃 貸 借 契 約 などの 場 合 名 義 人 に 不 慮 の 事 故 などがあると 事 業 が 継 続 できなくなる 可 能 性 があるので 名 義 変 更 をしておいたほうがよいでしょう 団 体 の 代 表 者 名 義 になっているものについては 手 間 がかからなければ 名 義 変 更 をしたほう が 良 いです 変 更 しない 場 合 は 代 表 者 が 団 体 をやめたり 亡 くなったりしたときのトラブ ルを 避 けるため 代 表 者 と 覚 書 を 交 わして 法 人 所 有 であることを 明 確 することをおすすめし ます 1-6 設 立 時 の 運 転 資 金 1 Q: 法 人 を 設 立 したばかりですが 運 転 資 金 はどのように 調 達 すればよいのでしょうか A:NPO 法 人 はその 特 性 から 資 本 金 出 資 金 がありません また 設 立 したばかりの NPO 法 人 が 銀 行 などから 借 入 れを 起 こすのは 難 しいことが 困 難 です 実 際 は 理 事 からの 借 入 金 収 入 や 寄 附 金 収 入 で 当 面 の 運 転 資 金 をまかなうケースが 多 いようです 1-6 設 立 時 の 運 転 資 金 2 Q: 団 体 の 内 部 関 係 者 が 運 転 資 金 を 補 っており それを 借 入 金 で 処 理 したい 場 合 の 手 続 きはどのよう にすればよいでしょうか A: 団 体 の 内 部 関 係 者 が 運 転 資 金 を 補 っている 場 合 であっても それを 証 明 する 証 憑 が 必 要 です 複 数 の 方 で 補 い 合 っているような 場 合 ( 例 えば 数 名 の 理 事 で 運 転 資 金 を 出 している 場 合 等 )には 団 体 内 部 で 金 額 が 不 明 確 にならないようしましょう また 借 り 入 れ 時 には 金 銭 消 費 貸 借 契 約 書 などを 作 成 し 基 本 的 な 事 項 において 貸 し 手 と 条 件 を 書 面 で 確 認 するようにしましょう 文 書 化 しておくことが 後 々のトラブル 軽 減 につながりま す 1-7 NPO 法 人 設 立 にかかる 費 用 の 取 り 扱 い Q: NPO 法 人 設 立 にかかる 費 用 は 会 計 上 どのように 処 理 すればよいでしょうか A: 一 般 には NPO 法 人 設 立 にかかる 費 用 ( 法 人 印 などの 代 金 )は 成 立 日 以 前 の 日 付 の 領 収 証 であ っても 法 人 成 立 後 に 設 立 準 備 費 などとして 処 理 し 法 人 の 初 年 度 の 決 算 に 計 上 します 設 立 準 備 は 資 産 の 部 に 計 上 することも 可 能 ですし 任 意 に 償 却 ( 費 用 として 処 理 すること)ができま す 4

任 意 団 体 を 解 散 し NPO 法 人 になる 場 合 任 意 団 体 の 費 用 として 処 理 することも 可 能 です 1-8 法 人 成 立 前 に 受 け 取 った 会 費 Q: 法 人 成 立 初 年 度 の 会 費 について 法 人 成 立 前 に 受 け 取 ったものはどのように 取 り 扱 えばよいでしょ うか また 初 年 度 は 12ヶ 月 ないのですが 月 割 りで 受 け 取 らなくてはならないのでしょうか A:すでに 受 け 取 った 会 費 については 法 人 設 立 前 の 任 意 団 体 の 収 入 として 計 上 し 任 意 団 体 に 会 費 を 納 入 した 者 について NPO 法 人 の 初 年 度 の 会 費 を 免 除 するという 方 法 があります また NPO 法 人 分 の 会 費 を 別 途 管 理 しておいて 法 人 成 立 後 に 会 費 として 収 支 計 算 書 上 に 計 上 する 方 法 もあ ります いずれか 団 体 の 実 情 に 合 った 方 法 を 選 択 してください 会 費 の 取 り 扱 いについては 定 款 に 記 載 してあるとおりに 取 り 扱 ってください 定 款 に 記 載 がな い 場 合 には 総 会 等 所 定 の 機 関 で 承 認 を 受 けて 決 定 しましょう 1-9 任 意 団 体 から NPO 法 人 への 財 産 承 継 の 方 法 Q: これまで 任 意 団 体 で 活 動 してきました その 残 余 財 産 を NPO 法 人 に 引 き 継 ぎたいのですが 具 体 的 にはどのようにすればよいでしょうか A: 任 意 団 体 から 財 産 を 引 き 継 ぐ 方 法 は 次 の 3 通 りが 考 えられます 1 団 体 の 実 情 に 応 じて 適 切 な 方 法 を 選 択 してください NPO 法 人 が 受 け 入 れる 財 産 はあくまで 寄 附 金 なのでそれに 課 税 され るといった 心 配 はありません 1)これまで 任 意 団 体 ( 人 格 のない 社 団 )であったところが NPO 法 人 格 を 取 って 全 事 業 を 新 法 人 としてスタートする 場 合 成 立 日 時 点 での 貸 借 対 照 表 ( 財 産 目 録 )を 確 定 し そのまま 新 法 人 が 引 き 継 ぎます ただ 成 立 日 が 月 の 途 中 の 場 合 などは 無 理 にその 日 に 締 め 切 ることは 難 しいので 翌 月 初 めというような 移 行 しやすい 日 にちを 選 ぶことも 可 能 です 2)これまで 任 意 団 体 で 法 人 格 を 取 って 一 部 の 事 業 を 新 法 人 としてスタートし 残 りの 事 業 は 任 意 団 体 で 継 続 して 年 度 末 に 解 散 する 場 合 任 意 団 体 として 事 業 を 請 け 負 った( 契 約 した)ため 年 度 途 中 で 契 約 変 更 が 難 しい 場 合 は 任 意 団 体 を 残 して 年 度 末 となどきりのよい 期 日 に 精 算 し 新 法 人 に 移 行 するしかありません この 場 合 の 移 行 方 法 は1)と 同 じ 考 え 方 です 3)これまで 任 意 団 体 の 実 績 がなく 法 人 設 立 とともに 事 業 をスタートする 場 合 新 法 人 として ゼロ からスタートすればよいです 1 実 践!NPOの 会 計 税 務 岩 永 清 滋 水 谷 綾 182-183 頁 参 照 5

2 日 常 の 現 預 金 管 理 2-1 会 計 業 務 の 基 本 的 な 流 れ Q: 会 計 業 務 の 基 本 的 な 流 れはどのようにすればよいでしょうか A: 基 本 的 には 次 のような 流 れで 行 ってください 1 団 体 が 管 理 すべき 資 金 として 何 があるかを 把 握 します 2 証 憑 を 一 定 の 方 式 ( 日 付 順 事 業 ごとなど)に 整 理 します 3 証 憑 に 基 づいて 団 体 が 管 理 すべき 資 金 の 出 納 帳 を 作 成 します 4 出 納 帳 に 従 って 帳 簿 の 作 成 を 行 います 5 帳 簿 に 従 って 県 ( 場 合 によっては 税 務 署 )に 提 出 すべき 各 種 書 類 を 作 成 し 提 出 を 行 います 2-2 資 金 の 管 理 Q: 団 体 が 管 理 すべき 資 金 とは 何 でしょうか A: 団 体 が 管 理 すべき 資 金 とは その 団 体 が 事 業 を 行 なうにあたって 保 有 している 現 金 や 預 金 口 座 のことです これらは 個 人 の 資 金 等 とは 切 り 離 し 団 体 として 独 自 に 管 理 する 必 要 がありま す また 預 金 口 座 を 前 身 となる 団 体 や 個 人 から 引 き 継 いでいるような 場 合 には それらを 解 約 し 団 体 専 用 の 口 座 を 新 たに 開 設 した 方 がよいでしょう 帳 簿 外 の 資 金 がないように 管 理 をしましょ う 2-3 証 憑 の 整 理 1 Q: 証 憑 とは 何 を 指 しますか A: 証 憑 とは 領 収 書 請 求 書 引 落 ( 口 座 振 替 ) 明 細 など その 団 体 の 資 金 の 変 動 を 証 明 す る 資 料 のことをさします 証 憑 がない 場 合 は 客 観 的 に 取 引 の 事 実 を 確 認 する 事 ができない 為 に 粉 飾 を 行 なったとみなされる 可 能 性 があります そのため 証 憑 がない 場 合 には 支 払 い 証 明 書 等 取 引 の 事 実 を 証 明 できるものを 個 別 に 作 成 する 必 要 があります 但 し 預 金 口 座 の 変 動 等 のように 何 らかの 形 式 でその 相 手 先 等 の 情 報 が 記 録 されている 場 合 ( 預 金 口 座 の 場 合 には 通 帳 に 自 動 的 に 記 録 が 行 なわれます)には その 記 帳 を 証 憑 として 使 用 してもかまいません 2-3 証 憑 の 整 理 2 Q: 証 憑 の 整 理 はどのような 手 順 で 行 えばよいですか A: 証 憑 は その 団 体 の 取 引 を 証 明 する 資 料 であるため 喪 失 しないように またその 団 体 の 外 部 の 者 がいつでも 閲 覧 できるように 一 定 のルールに 従 って 整 理 した 上 で 保 管 しましょう 具 体 的 な 方 法 としては その 団 体 の 資 金 が 実 際 に 変 動 した 日 を 基 準 に 日 付 順 に ノートに 貼 付 したり 穴 を 開 けて 紐 で 綴 る 等 してファイルする 方 法 が 使 われています ここでいう その 団 体 の 資 金 が 実 際 に 変 動 した 日 とは 多 くの 場 合 は 証 憑 に 記 載 されている 領 収 日 となり 6

ますが 後 日 に 精 算 を 行 った 場 合 には 精 算 日 請 求 書 に 基 づく 振 込 みの 場 合 には 振 込 日 引 落 明 細 の 場 合 には 実 際 の 引 落 日 とするのが 一 般 的 です 2-4 出 納 帳 の 作 成 方 法 1 Q: 出 納 帳 の 書 き 方 の 注 意 点 は 何 ですか A: 出 納 帳 とは その 団 体 が 管 理 すべき 資 金 の 入 金 出 金 を 一 取 引 ごと( 証 憑 一 枚 につ き 一 取 引 ) 記 録 し その 残 高 状 況 を 表 すものです いわゆる お 小 遣 い 帳 と 考 えてください したがって 出 納 帳 は 現 金 や 預 金 口 座 ごとに 一 つずつ 作 成 する 必 要 があります 様 式 は 市 販 され ている 出 納 帳 を 利 用 すれば 良 いですし パソコンなどで 作 成 してもかまいません 内 容 は 証 憑 の 順 番 に 従 って 下 記 のもの 記 入 してください 1 日 付 の 欄 には その 団 体 の 資 金 が 実 際 に 変 動 した 日 2 摘 要 の 欄 には 相 手 方 の 名 前 主 な 内 容 (ノート 代 交 通 費 等 ) 及 び 後 日 の 精 算 を 行 っ ているものは 実 際 の 領 収 日 3 金 額 の 欄 には 証 憑 に 記 載 されている 金 額 及 び それに 基 づく 残 高 4 備 考 の 欄 ( 無 い 場 合 には 欄 外 )には 帳 簿 の 作 成 時 に 振 分 けるべき 勘 定 科 目 但 し 預 金 口 座 に 関 しては 大 半 の 内 容 が 通 帳 によって 把 握 することが 可 能 である 為 通 帳 をコピーし 不 足 している 内 容 を 補 足 書 きして 出 納 帳 の 代 わりとして 利 用 しても 結 構 で す 2-4 出 納 帳 の 作 成 方 法 2 Q: 現 金 の 出 納 帳 の 作 成 にあたっての 注 意 点 は 何 ですか A: 現 金 の 出 納 帳 は 預 金 口 座 と 異 なり 資 金 の 変 動 が 自 動 的 に 記 録 されることはありま せん したがって なるべく 現 金 が 動 くたびに 記 録 を 行 なった 方 がよいでしょう 1 前 回 の 出 納 帳 上 の 残 高 を 確 認 しましょう これは 出 納 帳 を 新 しい 紙 面 等 に 変 更 した 時 に 見 落 としやすい 部 分 です 2 記 録 を 行 うたびに 現 金 の 実 施 残 高 を 確 認 し 出 納 帳 上 の 残 高 と 照 合 しましょう どれほ どに 定 期 的 かつ 正 確 に 記 録 を 行 なったとしても 何 らかのトラブルにより 現 金 の 実 施 残 高 と 出 納 帳 上 の 残 高 が 一 致 しないことはおこりえます こういった 場 合 には 出 納 帳 上 の 残 高 を 現 金 の 実 施 残 高 に 修 正 します 具 体 的 な 方 法 としては 過 不 足 の 金 額 を 正 確 に 計 算 し 摘 要 欄 に / 現 金 過 不 足 と 記 入 した 上 で その 過 不 足 の 金 額 を 入 金 出 金 として 取 扱 います また これらの 金 額 は 決 算 時 帳 簿 上 では 雑 収 入 や 雑 損 失 として 計 上 されます 3 出 納 帳 上 の 残 高 がマイナスになり 現 金 の 実 施 残 高 も 無 いような 場 合 には その 団 体 の 関 係 者 から 出 納 帳 上 のマイナス 分 だけ 資 金 を 借 入 れたということが 考 えられます 事 実 の 確 認 を 行 い 誰 かから 資 金 を 借 入 れたと 記 録 する 必 要 があります 2-5 勘 定 科 目 1 Q: 勘 定 科 目 とは 何 ですか 7

A: 勘 定 科 目 とは その 団 体 の 資 金 が 変 動 した 時 に その 変 動 した 理 由 ごとにその 金 額 を 集 計 する 科 目 をいいます 事 務 所 の 家 賃 として1 万 円 を 現 金 で 支 払 った 場 合 には 現 金 の 出 納 帳 に 事 務 所 の 家 賃 として1 万 円 を 支 払 ったと 記 録 すると 同 時 に その 金 額 に 対 して 地 代 家 賃 という 勘 定 科 目 を 記 録 しておきます これを 会 計 期 間 を 通 して 行 うことにより 会 計 期 間 の 現 金 の 変 動 が 記 録 されると 同 時 に 会 計 期 間 の 地 代 家 賃 の 金 額 を 集 計 することが 可 能 となります 主 だった 勘 定 科 目 に 関 しては 自 団 体 の 予 算 書 をベースに 団 体 ごとに 決 めると 記 帳 の 一 貫 性 が 出 て 集 計 の 際 に 簡 便 です 2-5 勘 定 科 目 2 Q: 勘 定 科 目 を 設 定 するにあたって 注 意 すべきことは 何 ですか A:NPO 等 が 勘 定 科 目 を 設 定 するにあたって 注 意 すべき 点 は 設 定 される 勘 定 科 目 を 事 業 に 関 するものを 集 計 するもの( 事 業 収 入 や 事 業 経 費 に 該 当 するもの) と 事 業 以 外 に 関 す るものを 集 計 するもの( 管 理 費 に 該 当 するもの) に 区 別 することです 講 演 会 等 の 事 業 を 行 なっ ている 団 体 がコピー 用 紙 を 購 入 したような 場 合 を 例 に 考 えてみましょう それが 講 演 会 等 のチ ラシを 印 刷 する 為 に 購 入 された 場 合 には 講 演 会 等 事 業 支 出 に 集 計 されます また 団 体 の 理 事 会 や 総 会 の 資 料 を 印 刷 する 為 に 購 入 された 場 合 には 管 理 費 の 消 耗 品 費 に 集 計 されることに なります また 内 容 が 特 定 できないようなものに 関 しては いったんは 事 業 以 外 に 関 するものを 集 計 するもの( 主 には 管 理 費 に 該 当 するもの) の 勘 定 科 目 の 中 で 集 計 しておき 会 計 期 間 の 末 日 において 各 勘 定 科 目 ごとに 各 事 業 に 対 して 配 分 すると 良 いでしょう 詳 しい 事 業 配 分 の 方 法 等 は その 団 体 の 事 業 の 実 態 ごとに 判 断 する 必 要 があります 他 の 人 に 説 明 のつく 合 理 的 な 配 分 方 法 を 継 続 的 に 使 用 してください 2-6 単 式 簿 記 と 複 式 簿 記 1 Q: 単 式 簿 記 とはなんですか A: 単 式 簿 記 とは 一 つの 勘 定 科 目 の 変 動 状 況 だけで その 団 体 の 財 政 状 況 を 把 握 し 記 録 集 計 をする 方 法 です 簡 単 具 体 的 な 例 を 挙 げると 上 記 Q&Aに 記 されている その 団 体 が 管 理 すべき 資 金 の 出 納 帳 のみを その 団 体 の 帳 簿 とする 方 法 です 団 体 の 規 模 が 小 さいまたは 会 計 期 間 全 体 を 通 しての 取 引 が 非 常 に 少 ない 団 体 においては その 団 体 が 管 理 すべき 資 金 の 出 納 帳 を 正 確 に 記 録 しておけば 他 の 勘 定 科 目 の 集 計 は 出 納 帳 から 個 別 に 拾 い 集 める 事 ができます 2-6 単 式 簿 記 と 複 式 簿 記 2 Q: 複 式 簿 記 とは 何 ですか A: 複 式 簿 記 とは 各 勘 定 科 目 ごとに 出 納 帳 のようなものを 作 成 し その 変 動 状 況 を 記 録 集 計 をする 方 法 をいいます 複 数 の 勘 定 科 目 の 変 動 状 況 に 基 づき その 団 体 の 財 政 状 況 を 把 握 する 方 法 です 8

このような 説 明 を 行 なうと 非 常 に 煩 雑 で 大 変 な 作 業 のように 思 われがちですが 通 常 は そ の 団 体 が 管 理 すべき 資 金 の 出 納 帳 を 参 考 に 市 販 されている 会 計 ソフトに 対 して 入 力 を 行 えば 各 勘 定 科 目 ごとの 変 動 状 況 の 記 録 集 計 は 自 動 的 に 行 なわれます また 団 体 の 規 模 によっては 会 計 ソフトまでを 用 いなくても エクセル 等 で 多 桁 式 出 納 帳 を 作 成 することで 代 用 は 可 能 で す 9

3 迷 いやすい 仕 訳 の 事 例 3-1 総 額 表 示 Q: 事 業 収 入 と 事 業 費 を 差 し 引 きで 表 示 して 良 いですか A: 原 則 的 には 総 額 ( 収 入 と 支 出 を 個 別 に 計 上 )で 表 示 することになります 例 えば 100 0 万 円 の 収 入 に 対 して990 万 円 の 支 出 がある 場 合 も 100 万 円 の 収 入 に 対 して90 万 円 の 支 出 がある 場 合 も 順 額 表 示 では 10 万 円 の 収 入 と 同 じになってしまい その 団 体 の 事 業 規 模 を 適 切 に 把 握 することが 困 難 になってしまう 為 です 3-2 実 費 の 徴 収 Q: ボランティア 保 険 の 加 入 やユニフォームの 購 入 等 の 為 に スタッフから 必 要 な 実 費 を 集 めて 行 なっ た 場 合 には どのような 処 理 にすれば 良 いでしょうか A: 必 要 な 実 費 を 集 めて 支 払 ったに 過 ぎないため 費 円 / 収 入 円 と 収 入 と 支 出 を 両 建 てにしても 良 いですし 立 替 金 円 / 現 預 金 円 と まずは 立 替 金 として 処 理 を 行 い それを 現 預 金 円 / 立 替 金 円 と 精 算 してもかまいま せん 3-3 労 働 保 険 料 Q: 労 働 保 険 料 の 処 理 についてはどのようにすればよいでしょうか A: 労 働 保 険 料 は まず 一 年 分 を 前 払 いして 翌 年 に 精 算 する 制 度 になっています 従 って 仕 訳 の 仕 方 として(A) 支 払 時 に 前 払 費 用 として 処 理 する 方 法 (B) 支 払 時 に 法 定 福 利 費 として 処 理 する 方 法 があります 具 体 的 には 下 記 の 通 りです (A) 労 働 保 険 料 支 払 時 : 前 払 費 用 / 現 預 金 給 料 支 払 時 : 現 預 金 / 前 払 費 用 翌 年 精 算 時 : 法 定 福 利 費 / 前 払 費 用 又 は 前 払 費 用 / 法 定 福 利 費 いったん 前 払 い 費 用 の 残 高 は0になります (B) 労 働 保 険 料 支 払 時 : 法 定 福 利 費 / 現 預 金 給 料 支 払 時 : 現 預 金 / 法 定 福 利 費 翌 年 精 算 時 : 処 理 なし いずれの 方 法 を 選 択 しても 継 続 的 に 同 じ 方 法 で 仕 訳 を 続 けてください 3-4 給 料 Q: 給 料 にかかる 仕 訳 はどのようにすればよいでしょうか A: 振 替 伝 票 を 使 う 方 式 と 現 金 出 納 帳 で 記 載 する 方 式 とがあります 10

1 振 替 伝 票 を 使 用 する 場 合 借 方 金 額 貸 方 金 額 摘 要 給 料 手 当 100,000 月 分 現 預 金 87,363 月 分 給 与 預 り 金 ( 社 会 保 険 料 ) 7,175 4,018 月 分 社 会 保 険 料 前 払 費 用 ( 又 は 法 714 雇 用 保 険 料 定 福 利 費 ) 預 り 金 ( 源 泉 所 得 130 源 泉 所 得 税 税 ) 預 り 金 ( 市 民 税 ) 600 市 民 税 2 現 金 出 納 帳 などで 記 載 する 場 合 日 付 勘 定 科 目 摘 要 入 金 出 金 3/31 給 料 手 当 月 分 100,000 預 り 金 ( 社 会 保 険 料 ) 月 分 社 会 保 険 料 7,175 4,018 前 払 費 用 ( 又 は 法 雇 用 保 険 料 714 定 福 利 費 ) 預 り 金 ( 源 泉 所 得 源 泉 所 得 税 130 税 ) 預 り 金 ( 市 民 税 ) 市 民 税 600 3-5 法 人 税 の 計 上 Q: 法 人 税 はどのように 仕 訳 すれば 良 いでしょうか A: 支 払 時 に 租 税 公 課 ( 管 理 費 ) 円 / 現 預 金 円 とします また 期 末 にそ の 会 計 期 間 分 の 法 人 税 の 計 上 を 行 なう 団 体 は 決 算 時 に 租 税 公 課 ( 管 理 費 ) 円 / 未 払 法 人 税 等 円 と 計 上 を 行 ない 翌 年 度 に 実 際 に 支 払 う 時 に 未 払 法 人 税 等 円 / 現 預 金 円 と 処 理 すれば 良 いです 11

4 NPO 法 人 の 独 自 の 論 点 4-1 役 員 報 酬 の 税 務 Q: 使 用 人 兼 務 役 員 ( 理 事 であるが 他 のスタッフと 同 様 に 働 いている 人 )については 給 与 の 支 払 いに ついて 税 法 上 のきまりがあるということですが 何 に 気 をつければいいですか A: 法 人 税 法 上 の 収 益 事 業 を 行 っている 団 体 にのみ 関 係 してきます 法 人 税 法 改 正 により 2007 年 4 月 1 日 以 降 開 始 事 業 年 度 においては 理 事 に 対 して 支 払 われる 変 動 する 給 与 は 損 金 に 算 入 できな いことになりました 損 金 に 算 入 できないとは 払 ってもいいけれども 法 人 税 法 上 は 経 費 として 認 めないということです NPO 法 人 は 定 款 で 代 表 権 の 制 限 を 設 けていない 限 り 理 事 全 員 が 代 表 権 を 持 っていることにな りますから この 場 合 の 理 事 はすべて 使 用 人 兼 務 役 員 にはなれません 定 額 の 報 酬 か もしくは 事 前 に 税 務 署 に 届 け 出 た 報 酬 だけが 損 金 になります したがって 使 用 人 兼 務 役 員 である 理 事 に 給 与 を 支 払 う 場 合 には1 定 款 で 代 表 権 を 代 表 理 事 に 限 定 する 2 理 事 長 については 年 俸 を 見 積 もって 毎 月 同 額 の 給 与 を 支 払 うといった 対 策 が 必 要 とな ります 税 務 上 と NPO 法 上 では 同 じ 役 員 報 酬 という 言 葉 であっても 意 味 合 いが 違 いますのでご 注 意 ください 4-2 スタッフや 役 員 への 家 賃 水 光 熱 費 の 支 払 Q: 役 員 であるスタッフの 自 宅 を 事 務 所 として 使 用 しているため 家 賃 や 水 光 熱 費 を 支 払 いたいと 考 えて いますが 問 題 はありますか A: 実 際 に 使 用 している 家 賃 や 水 光 熱 費 について 適 正 額 を 支 払 うことについては 問 題 ありません ただし それが NPO 法 で 認 められていない 利 益 の 分 配 に 該 当 しないことを 証 明 できる 証 憑 を 作 成 することが 必 要 です 金 額 の 計 算 方 法 について 理 事 会 等 で 承 認 を 受 け 契 約 書 において 金 額 や 支 払 方 法 契 約 期 間 などについて 書 面 を 交 わすことをおすすめします 4-3 固 定 資 産 や 長 期 借 入 金 がある 場 合 Q: 企 業 会 計 とNPO 法 人 会 計 の 一 番 の 違 いは 固 定 資 産 や 長 期 借 入 金 がある 場 合 とききましたが どの ように 処 理 が 異 なるのでしょうか A: 固 定 資 産 や 長 期 借 入 金 がある 場 合 には 一 取 引 二 仕 訳 という 特 別 な 仕 訳 を 行 いますので 注 意 してください 具 体 的 には 下 記 のような 仕 訳 になります 1 長 期 借 入 金 借 入 時 現 預 金 / 長 期 借 入 金 収 入 500,000 長 期 借 入 金 増 加 額 / 長 期 借 入 金 500,000 3 長 期 借 入 金 返 済 時 長 期 借 入 金 返 済 支 出 20,000/ 現 預 金 20,000 長 期 借 入 金 20,000/ 長 期 借 入 金 減 少 額 20,000 12

5 決 算 5-1 事 業 年 度 Q: 事 業 年 度 とは 何 ですか A: 事 業 年 度 とはその 団 体 が 事 業 報 告 書 等 を 作 成 するにために 定 款 等 に 定 めて 区 切 った 期 間 を いいます 通 常 は1 年 間 ですが 設 立 当 初 の 事 業 年 度 は 設 立 日 (NPO 法 人 の 場 合 は 登 記 日 )から その 事 業 年 度 終 了 の 日 までとなります 事 業 報 告 書 や 計 算 書 類 は 事 業 年 度 ごとに 作 成 します 5-2 事 業 報 告 書 作 成 手 順 Q: 事 業 報 告 書 等 の 作 成 手 順 はどのようにすればよいでしょうか A: 作 成 から 提 出 までの 一 般 的 な 手 順 は 1 理 事 長 が 事 業 報 告 書 等 を 作 成 2 監 事 による 監 査 3 理 事 会 における 承 認 4 総 会 における 承 認 6 所 轄 庁 への 提 出 となります ただし 定 款 の 定 めにより 作 成 者 や 手 順 違 う 場 合 がありますので 自 団 体 の 定 款 を 確 認 してください また 事 業 報 告 書 等 の 提 出 期 限 は 事 業 年 度 終 了 後 3 ヶ 月 以 内 (3 月 末 が 事 業 年 度 終 了 日 の 場 合 は 6 月 末 日 )となります 事 業 報 告 書 等 の 雛 形 はあいち NPO 交 流 プラザのホームページからダウンロードすることがで きます 5-3 計 算 書 類 1 Q: 事 業 報 告 書 等 の 内 会 計 書 類 に 関 するものにはどのようなものがありますか A: 事 業 報 告 書 等 の 内 会 計 書 類 に 関 するものは 財 産 目 録 貸 借 対 照 表 収 支 計 算 書 の3 点 で す これらは 本 来 事 業 (その 団 体 の 主 目 的 の 事 業 )と その 他 事 業 ( 定 款 上 に 行 なうことを 規 定 してある 場 合 )について 個 別 に 作 成 する 必 要 があります 貸 借 対 照 表 は その 団 体 のその 事 業 年 度 末 日 における 資 産 等 の 状 況 を 表 すものであり 翌 事 業 年 度 に 全 て 引 き 継 がれる 内 容 となります 収 支 計 算 書 は その 団 体 のその 事 業 年 度 の 期 間 中 の 収 支 の 状 況 をあらわすものです 財 産 目 録 は その 団 体 の 貸 借 対 照 表 の 明 細 です 5-3 計 算 書 類 2 Q: 貸 借 対 照 表 作 成 上 の 注 意 点 を 教 えてください A: 貸 借 対 照 表 を 作 成 するための 注 意 点 は 大 きな3つの 区 分 としての 資 産 負 債 正 味 財 産 の 内 容 をよく 理 解 することにあります このうち 正 味 財 産 は 資 産 - 負 債 による ものなので 資 産 負 債 を 正 確 に 記 載 することが 重 要 となります 資 産 負 債 の 内 容 は さらにその 中 身 が 流 動 と 固 定 に 区 分 されます 詳 細 な 内 容 は 個 別 に 相 談 していただくとして それを 区 分 する 基 準 の 大 枠 を 説 明 します 流 動 に 分 類 されるものは 大 まかに 説 明 すると 翌 事 業 年 度 中 に 頻 繁 に 変 動 するものや 精 算 が 行 われるもの となります たとえば 現 預 金 翌 事 業 年 度 分 の 会 費 等 の 未 収 金 13

翌 事 業 年 度 中 には 返 済 が 予 定 されている 借 入 金 等 がその 対 象 となります 固 定 に 分 類 されるものは 大 まかに 説 明 すると 翌 事 業 年 度 中 に 頻 繁 に 変 動 しないものや 精 算 が 行 われないもの となります 例 えば 固 定 資 産 翌 事 業 年 度 以 降 に 返 済 が 予 定 されて いる 借 入 金 等 がその 対 象 となります 最 後 に 正 味 財 産 についての 注 意 点 として 必 ず 正 味 財 産 の 内 容 を 前 期 から 繰 越 した 分 ( 前 期 繰 越 正 味 財 産 )と 当 期 に 生 じた 正 味 財 産 増 減 額 ( 当 期 収 支 差 額 )に 区 分 して 計 上 し 又 当 期 に 生 じた 正 味 財 産 増 減 額 ( 当 期 収 支 差 額 )が 収 支 計 算 書 に 基 づく 内 容 と 一 致 する ことを 確 認 して 下 さい 5-3 計 算 書 類 3 Q: 収 支 計 算 書 作 成 上 の 注 意 点 は 何 がありますか A: 収 支 計 算 書 を 作 成 するための 注 意 点 は 重 要 な 部 分 としては 事 業 収 入 事 業 支 出 と 管 理 費 を 明 確 に 区 分 することにあります 事 業 収 入 や 事 業 支 出 については 各 事 業 ごとに 個 別 に 収 支 決 算 書 を 作 成 することは 義 務 付 けられてはいませんが 一 つの 書 類 上 に 事 業 収 入 と 支 出 ごとに 順 番 ( 定 款 に 規 定 され ている 内 容 に 従 うと 良 い)に 計 上 する 必 要 があります 次 に 管 理 費 を 計 上 し 最 後 に 正 味 財 産 増 減 の 部 の 計 上 を 行 ないます 5-4 収 支 計 算 書 の 様 式 Q: 収 支 計 算 書 においては 愛 知 県 の 雛 形 どおり 予 算 実 績 対 比 で 作 成 しなくてはならないのですか A: 会 計 書 類 において 予 算 実 績 対 比 は 法 令 等 に 基 づく 義 務 ではありません ただし よりわか りやすい 情 報 開 示 という 観 点 からは 記 載 してあるほうがよいでしょう 14

6 事 業 報 告 等 ( 事 業 年 度 終 了 後 の 処 理 ) * 詳 細 については 愛 知 県 発 行 の NPO 法 人 設 立 運 営 の 手 引 き でご 確 認 ください 6-1 提 出 書 類 Q: 所 轄 庁 に 提 出 しなくてはならない 書 類 には 何 がありますか A: 事 業 報 告 書 財 産 目 録 貸 借 対 照 表 収 支 計 算 書 ( 以 上 をまとめて 事 業 報 告 書 等 といいま す) 役 員 名 簿 社 員 名 簿 を 提 出 しなくてはなりません 提 出 期 限 は 事 業 年 度 終 了 後 3 ヶ 月 以 内 で す 6-2 作 成 手 続 き Q: 事 業 報 告 書 等 の 作 成 手 続 きを 教 えてください A: 各 法 人 の 意 思 決 定 機 関 の 機 能 役 割 に 応 じて 若 干 手 続 きは 異 なりますので まずは 定 款 を 確 認 してください 一 般 的 な 手 続 きは 次 のようになります 1 理 事 長 が 事 業 報 告 書 等 を 作 成 する 2 監 事 の 監 査 を 受 ける 3 理 事 会 において 承 認 を 受 ける 4 総 会 の 開 催 手 続 きを 行 う 5 総 会 において 承 認 を 受 ける 6 所 轄 庁 へ 提 出 する 6-3 情 報 公 開 Q: 法 人 事 務 所 においても 情 報 公 開 をしないといけないということですが 具 体 的 には 何 を 備 え 付 けて おかなくてはならないのでしょうか A:NPO 法 人 は 毎 事 業 年 度 開 始 後 3 ヶ 月 以 内 に 下 記 の1~7を 作 成 し これを 翌 々 年 の 末 日 ま で8~10の 書 類 とともに 主 たる 事 務 所 に 備 え 付 けておくことが 義 務 付 けられています また 社 員 その 他 の 利 害 関 係 人 からの 閲 覧 の 請 求 があった 場 合 には 正 当 な 理 由 がある 場 合 を 除 いて 閲 覧 させなければなりません 1 事 業 報 告 書 ( 前 事 業 年 度 分 ) 2 財 産 目 録 ( 前 事 業 年 度 分 ) 3 貸 借 対 照 表 ( 前 事 業 年 度 分 ) 4 収 支 計 算 書 ( 前 事 業 年 度 分 ) 5 役 員 名 簿 ( 前 事 業 年 度 役 員 であった 者 の 氏 名 住 所 と 各 役 員 が 役 員 報 酬 を 受 け 取 ったかど うかを 記 載 した 名 簿 ) 6 社 員 名 簿 ( 社 員 のうち 10 名 以 上 の 氏 名 住 所 を 記 載 した 書 類 ) 7 定 款 15

8 認 証 所 の 写 し 9 登 記 に 関 する 書 類 の 写 し 6-4 法 務 局 への 登 記 Q: 登 記 をしなくてはならない 場 合 にはどのようなケースがありますか A:1 決 算 終 了 後 資 産 の 総 額 ( 正 味 財 産 )に 変 更 があった 場 合 2 役 員 の 変 更 があった 場 合 ( 任 期 満 了 につき 重 任 した 場 合 を 含 む) 3 定 款 変 更 があった 場 合 ( 登 記 事 項 に 関 するもの) 等 があり ます 特 に1は 毎 事 業 年 度 終 了 後 2 ヶ 月 以 内 に 行 わなくてはなりませんのでご 注 意 ください 16

7 固 定 資 産 7-1 固 定 資 産 とは Q: 固 定 資 産 とは 何 ですか A: 長 期 間 にわたって 使 用 する 一 定 金 額 以 上 の 資 産 をいいます 通 常 10 万 円 以 上 のものをさし ます セットで 使 用 するもの( 例 : 応 接 セット)などは 1 セットごとの 価 格 で 判 断 します また 固 定 資 産 は 貸 借 対 照 表 及 び 財 産 目 録 に 計 上 されます 7-2 取 得 価 額 ( 寄 贈 を 受 けたもの) Q: 固 定 資 産 の 取 得 価 額 はどのように 計 上 すればいいでしょうか A: 寄 贈 を 受 けたものについては1 通 常 の 市 場 価 格 ( 業 者 による 見 積 もりなど) 2 寄 贈 者 におけ る 帳 簿 価 額 などを 参 考 にして 決 定 します 法 人 設 立 に 伴 って 任 意 団 体 から NPO 法 人 に 寄 贈 する 場 合 には2の 方 法 をとるのが 一 般 的 なようです 7-3 減 価 償 却 1 Q: 減 価 償 却 とは 何 ですか A: 固 定 資 産 は 長 期 間 にわたって 使 用 できる 財 産 であり その 価 値 は 時 の 経 過 や 使 用 に 応 じて 減 少 していきます その 価 値 の 減 少 した 分 を 費 用 として 減 額 していく 処 理 を 減 価 償 却 といいます 7-3 減 価 償 却 2 Q: 減 価 償 却 の 方 法 には 何 がありますか A: 減 価 償 却 の 方 法 は 定 額 法 と 定 率 法 があります 税 制 改 正 により 2007( 平 成 19) 年 4 月 1 日 以 後 取 得 したものについては 以 前 と 計 算 方 法 が 変 わりましたのでご 注 意 ください < 取 得 価 額 で 判 定 > 10 万 円 未 満 : 消 耗 品 費 処 理 ( 減 価 償 却 は 不 要 ) 20 万 円 未 満 : 少 額 減 価 償 却 資 産 の 一 括 償 却 ( 通 常 の 減 価 償 却 の 選 択 可 能 ) 30 万 円 未 満 : 器 具 備 品 については 消 耗 品 処 理 可 能 ( 減 価 償 却 は 不 要 ) < 取 得 時 期 で 判 定 >* 法 定 償 却 方 法 この 規 定 は 2007( 平 成 19) 年 4 月 1 日 以 降 に 開 始 する 事 業 年 度 から 適 用 されます 2007( 平 成 19) 年 3 月 31 日 以 前 取 得 : 旧 定 額 法 ( 建 物 ) 旧 定 率 法 ( 建 物 以 外 ) 2007( 平 成 19) 年 4 月 1 日 以 前 取 得 : 新 定 額 法 ( 建 物 ) 新 定 率 法 ( 建 物 以 外 ) 7-3 減 価 償 却 3 Q: 定 額 法 とはどのような 計 算 方 法 ですか A: 定 額 法 とは 減 価 償 却 資 産 の 取 得 価 額 に その 償 却 費 が 毎 年 同 一 となるように 当 該 資 産 の 耐 17

用 年 数 に 応 じた 定 額 法 の 償 却 率 を 乗 じて 計 算 した 金 額 を 各 事 業 年 度 の 償 却 限 度 額 として 償 却 を 行 います 7-3 減 価 償 却 4 Q: 定 率 法 とはどのような 計 算 方 法 ですか A: 定 率 法 とは 減 価 償 却 資 産 の 耐 用 期 間 にわたって 毎 期 一 定 の 割 合 で 減 価 償 却 費 を 配 分 する 方 法 で 毎 期 期 首 未 償 却 残 高 に 一 定 率 を 乗 じて 計 算 する 方 法 です 新 しい 定 率 法 は 従 来 の 旧 定 率 法 に 比 べて 早 い 段 階 で 多 額 の 減 価 償 却 費 を 計 上 することが 可 能 になりました * 詳 細 につきましては 国 税 庁 のウェブサイト 平 成 19 年 度 法 人 の 減 価 償 却 制 度 の 改 正 のあらま し をごらんください 7-3 減 価 償 却 5 Q: 収 支 計 算 書 上 どのように 表 示 すればよいのでしょうか A: 一 取 引 二 仕 訳 という 特 殊 な 仕 訳 を 行 います 例 えば 車 両 を 30 万 円 で 購 入 した 場 合 は 次 のよ うな 仕 訳 を 行 います < 購 入 時 > 車 両 運 搬 具 購 入 支 出 300,000 円 / 現 預 金 300,000 円 車 両 運 搬 具 300,000 円 / 車 両 運 搬 具 購 入 額 300,000 円 < 減 価 償 却 > 減 価 償 却 額 を 75,000 円 と 想 定 します 車 両 減 価 償 却 額 75,000 円 / 車 両 運 搬 具 75,000 円 それぞれの 表 示 場 所 は 次 のとおりです < 収 支 計 算 書 > その 他 資 金 支 出 の 部 : 車 両 運 搬 具 購 入 支 出 正 味 財 産 増 加 額 : 車 両 運 搬 具 購 入 額 正 味 財 産 減 少 額 : 車 両 減 価 償 却 額 < 貸 借 対 照 表 財 産 目 録 > 固 定 資 産 の 部 : 車 両 運 搬 具 300,000 円 減 価 償 却 累 計 額 75,000 円 7-4 その 他 注 意 事 項 中 古 で 取 得 した 場 合 修 繕 費 との 区 別 などについては 専 門 的 知 識 が 必 要 となりますので 専 門 家 に 相 談 することをお 勧 めします 18

8 税 務 8-1 法 人 税 の 納 税 義 務 Q: 法 人 税 を 納 めないといけないのはどのような 場 合 ですか A: 法 人 税 については 継 続 して 事 業 所 を 設 けて 一 定 の 事 業 (いわゆる 33 業 種 )を 行 ってい る 場 合 に 納 税 義 務 が 発 生 します この 要 件 を 満 たす 事 業 を 収 益 事 業 といいます 収 益 事 業 に 該 当 するかどうかの 判 断 は その 団 体 の 事 業 目 的 とは 無 関 係 に 税 法 独 自 の 判 断 基 準 となりますのでご 注 意 ください NPO 法 人 としての 本 来 事 業 その 他 の 事 業 の 区 分 とは 別 のものになります 例 を 挙 げると フェアトレード 商 品 を 扱 う 事 業 を 行 っている 団 体 は その 事 業 が 非 営 利 団 体 としての 本 来 事 業 に 該 当 すると 同 時 に 税 法 上 の 収 益 事 業 にも 該 当 するということです よく 相 談 を 持 ちかけられる 一 般 的 な 事 例 は 下 記 の 通 りです 1 補 助 金 収 入 : 非 収 益 事 業 2 助 成 金 収 入 : 非 収 益 事 業 3 介 護 保 険 事 業 : 収 益 事 業 4 委 託 事 業 : 収 益 事 業 5 指 定 管 理 者 の 指 定 管 理 料 : 収 益 事 業 具 体 的 にどういった 事 業 が 収 益 事 業 に 該 当 するか 否 かの 判 断 は 実 態 実 質 に 基 づいて 行 われ ます 判 断 が 難 しい 場 合 には 事 業 計 画 書 予 算 書 契 約 書 等 を 持 参 して 税 理 士 などの 専 門 家 や 税 務 署 へ 相 談 に 行 かれることをおすすめします また 収 益 事 業 があると 判 断 された 場 合 には 収 益 事 業 に 関 する 開 始 の 届 出 を 行 うと 同 時 に 青 色 申 告 に 関 する 届 出 を 行 われることをお 勧 めします 8-2 法 人 税 提 出 書 類 Q: 法 人 税 を 納 めなくてはなりません この 場 合 どのような 書 類 を 税 務 署 へ 提 出 しなくてはならないで しょうか A: 法 人 税 や 消 費 税 の 申 告 を 要 する 場 合 には 税 務 署 へ 各 種 申 告 書 と 貸 借 対 照 表 損 益 計 算 書 を 提 出 する 必 要 があります この 内 各 種 申 告 書 の 記 入 内 容 等 については その 他 の 書 類 を 作 成 持 参 した 上 で 税 務 署 等 に 相 談 をして 下 さい その 他 の 書 類 について 貸 借 対 照 表 は 県 へ 提 出 する 貸 借 対 照 表 をそのまま 代 用 できますが 損 益 計 算 書 については 収 支 計 算 書 と 異 なる 点 がありますので 注 意 して 下 さい 具 体 的 には 固 定 資 産 ( 建 物 車 両 など)の 処 理 借 入 金 の 処 理 などが 異 なります 8-3 法 人 住 民 税 の 減 免 Q: 法 人 住 民 税 の 減 免 はどのような 場 合 がありますか A: 原 則 として 法 人 は 法 人 住 民 税 を 納 付 しなくてはなりませんが 各 地 方 自 治 体 の 定 めにより 減 19

免 を 受 けられる 場 合 があります 愛 知 県 の 場 合 法 人 税 法 の 収 益 事 業 を 営 んでいない 場 合 には 法 人 県 民 税 が 免 除 されます また 多 くの 市 町 村 でも 同 様 の 取 り 扱 いがなされています 地 方 自 治 体 によって 規 定 が 異 なりますので 県 税 事 務 所 または 市 町 村 税 務 課 において 減 免 措 置 があるのか 確 認 してください 8-3 源 泉 徴 収 Q: 源 泉 徴 収 について 教 えて 下 さい A: 給 料 や 報 酬 を 支 払 う 場 合 には その 支 払 額 に 対 して 一 定 額 を 源 泉 所 得 税 として 徴 収 して 団 体 が 預 かり 国 に 納 付 する 義 務 があります Ⅰ 給 料 について まず 前 提 条 件 として 給 料 を 支 払 うべき 従 業 員 を 雇 用 された 場 合 には 税 務 署 へ 給 与 支 払 事 務 所 開 設 届 を 提 出 して 下 さい これを 行 わない 場 合 税 務 署 より 納 付 書 等 の 必 要 な 書 類 が 郵 送 されてきません 1 源 泉 徴 収 額 給 料 として 支 払 うものに 対 する 源 泉 徴 収 額 は 一 般 的 に 税 務 署 から 郵 送 されてくる 冊 子 に 記 載 されている 給 与 所 得 の 源 泉 徴 収 税 額 表 の 甲 欄 に 基 づき 算 定 する 人 と 乙 欄 に 基 づき 算 定 する 人 に 区 別 されます 甲 欄 に 基 づき 算 定 する 人 とは その 団 体 の 給 料 を 主 な 収 入 として 生 活 をされている 人 です この 人 は 入 社 時 に 扶 養 者 控 除 (これも 税 務 署 から 郵 送 されてきます)という 書 類 に 記 名 していただいた 上 で その 表 の 甲 欄 に 従 って 源 泉 徴 収 を 行 います また 年 末 には 年 末 調 整 を 行 わなければなりません 一 方 乙 欄 に 基 づき 算 定 する 人 とは その 団 体 の 給 料 を 以 外 の 収 入 を 主 な 収 入 とし て 生 活 をされている 人 です この 人 は 乙 欄 に 従 って 源 泉 徴 収 を 行 います また 年 末 に 年 末 調 整 を 行 う 必 要 もありません 2 納 付 期 日 上 記 の 内 容 に 基 づき 徴 収 した 源 泉 所 得 税 に 関 しては 原 則 的 に その 徴 収 した 月 の 翌 月 の 10 日 までに 納 付 することになります 但 し 従 業 員 が 10 名 以 下 のような 小 規 模 な 団 体 で 源 泉 所 得 税 に 関 する 納 期 の 特 例 の 届 出 を 提 出 した 団 体 に 限 って 半 年 に1 回 まとめて 納 付 することが 認 められます この 場 合 には 7 月 10 日 と 1 月 10 日 に 納 付 することになり ます Ⅱ 報 酬 について 1 源 泉 徴 収 額 報 酬 とは 労 働 契 約 に 基 づかない 役 務 の 対 価 として 支 払 われるものをいいます 講 師 謝 金 や 税 理 士 報 酬 等 が 該 当 します 報 酬 として 支 払 うものに 対 する 源 泉 徴 収 額 は 一 般 的 に 支 払 額 の 10%となります 講 演 会 の 講 師 を 依 頼 して 10,000 円 を 支 払 うような 場 合 には その 内 の 1,000 円 を 源 泉 所 得 税 と 20

して 徴 収 し 9,000 円 を 本 人 に 渡 すことになります 2 納 付 期 日 上 記 の 内 容 に 基 づき 徴 収 した 源 泉 所 得 税 に 関 しては その 徴 収 した 月 の 翌 月 の 10 日 までに 納 付 することになります 講 師 謝 金 は 給 与 のように 半 年 に 1 回 まとめて 納 付 する 特 例 はあり ません 8-4 給 与 と 報 酬 の 区 別 Q: 給 料 と 報 酬 の 判 別 基 準 はどのように 考 えればいいですか A: 給 料 と 報 酬 の 一 般 的 な 違 いは 1 支 払 を 受 ける 人 がその 団 体 の 指 揮 命 令 下 のもとで 業 務 に 従 じているか 2その 業 務 が 外 部 委 託 や 請 負 的 なものとして 認 識 できるか 3 定 期 的 な 支 払 いが 行 われていないか 4その 団 体 との 間 に 特 定 の 関 係 を 有 していないか( 役 員 等 ) 等 の 要 件 に 従 って 実 質 的 に 判 断 されます 8-5 年 末 調 整 支 払 調 書 法 定 調 書 合 計 表 Q: 年 末 調 整 はどのようにすればよいのでしょうか A: 源 泉 徴 収 義 務 者 は 年 末 (12 月 31 日 )までに 各 人 ごとの 給 料 及 び 謝 金 の 総 支 給 額 と 差 引 いた 源 泉 徴 収 額 を 暦 年 で 集 計 し それらの 金 額 に 従 って 源 泉 徴 収 票 支 払 調 書 を 作 成 し 各 人 に 手 渡 さなければなりません その 内 給 料 に 関 して 甲 欄 に 該 当 する 人 が 年 末 まで 在 籍 している 場 合 には その 人 の 分 に 関 しては 年 末 調 整 を 行 う 義 務 があります そ の 翌 月 の 末 (1 月 31 日 )までには 今 度 は 団 体 として 前 年 の 年 間 における 給 料 及 び 謝 金 の 総 支 給 額 と 差 引 いた 源 泉 徴 収 額 等 を 集 計 し それらの 金 額 に 従 って 法 定 調 書 合 計 表 を 作 成 し 税 務 署 等 に 提 出 しなければなりません これら 一 連 の 書 類 は 11 月 末 ~12 月 初 旬 にかけ て 作 成 に 関 する 手 引 き( 冊 子 )とともに 税 務 署 等 から 郵 送 されてくるの 必 ずその 内 容 をご 確 認 下 さい これらの 手 続 きは 分 かり 難 い 部 分 もあります 年 末 の 時 期 になると 税 務 署 や 市 区 町 村 役 場 な どで 年 末 調 整 等 の 説 明 会 が 開 催 されていますので そういったものに 積 極 的 に 参 加 されることを お 勧 めします 8-6 認 定 NPO 法 人 Q: 認 定 NPOの 取 得 のメリットは 何 ですか A: 認 定 NPOを 取 得 すると 大 まかに 下 記 のようなメリットがあります 1 法 人 税 法 上 の 収 益 事 業 によって 生 じた 利 益 を 非 収 益 事 業 に 対 して 寄 附 として 振 り 替 えるこ とが 認 められます(みなし 寄 附 金 制 度 ) 2 認 定 NPOに 対 して 寄 附 金 を 提 供 した 者 は その 提 供 した 金 額 の 内 一 定 の 計 算 による 金 額 を 税 金 等 の 計 算 を 行 なう 上 で 控 除 できます 寄 附 者 に 対 して 一 定 の 配 慮 が 行 なわれることによ り 結 果 的 に 寄 附 金 を 募 り 易 くなるといわれています 一 方 下 記 のようなデメリットもあります 21

1 認 定 基 準 が 非 常 に 煩 雑 であり 提 出 書 類 も 非 常 に 多 くあります 21に 対 応 する 為 に 帳 簿 作 成 の 段 階 から 工 夫 をする 必 要 が 生 じます 3 寄 附 者 の 費 用 計 上 が 認 められるということは 寄 附 を 受 け 取 る 団 体 としては 領 収 書 の 発 行 等 より 煩 雑 な 正 確 な 記 帳 業 務 が 求 められます 4 認 定 の 申 請 は5 年 毎 に 行 わなければならない( 自 動 更 新 ではない) よって 団 体 の 方 向 性 や 事 務 対 応 能 力 等 を 考 慮 しながら 申 請 を 行 うことをお 勧 めします 8-7 消 費 税 Q: NPO 法 人 であっても 消 費 税 の 納 税 義 務 はありますか A: 普 通 法 人 と 同 様 に 納 税 義 務 があります 基 準 期 間 ( 通 常 2 年 前 )の 課 税 売 上 高 が 1000 万 円 を 超 えている 場 合 には 納 税 義 務 が 発 生 します 消 費 税 の 計 算 方 法 には 本 則 課 税 と 簡 易 課 税 とがあります 簡 易 課 税 は 事 業 年 度 開 始 前 に 消 費 税 簡 易 課 税 制 度 選 択 届 出 書 を 提 出 し かつ 基 準 期 間 の 課 税 売 上 高 が 5000 万 円 以 下 の 場 合 に 適 用 されます いずれの 方 法 を 選 択 するかによ り 納 税 額 が 大 きく 変 わる 場 合 がありますので 事 前 に 税 理 士 や 税 務 署 に 相 談 することをお 勧 めし ます 8-8 印 紙 税 Q: NPO 法 人 が 発 行 する 領 収 証 等 に 収 入 印 紙 は 必 要 ですか A:NPO 法 人 が 領 収 書 等 を 発 行 する 場 合 は 原 則 的 に 収 入 印 紙 を 貼 る 必 要 はありません( 印 紙 税 法 別 表 参 照 ) ただし 契 約 書 には 金 額 やないように 応 じて 収 入 印 紙 を 貼 る 必 要 がありますので 注 意 が 必 要 です 22