食 品 を 介 して 人 体 に 危 害 を 及 ぼすノロウイ ルス 感 染 症 とその 対 策 について 愛 知 医 科 大 学 西 尾 治 平 成 23 年 5 月 26 日 三 重 県 総 合 文 化 センター 主 催 ( 財 ) 食 品 分 析 開 発 センターSUNATEC
細 菌 ウイルスの 大 きさ 細 菌 =μm= 1μm =1/1000mm ウイルス=nm 1nm=1/1000μm 細 菌 は 光 学 顕 微 鏡 で400~1000 倍 に 拡 大 して 確 認 できる ウイルスは 電 子 顕 微 鏡 で10 万 倍 くらい 拡 大 しないと 確 認 できない
1 観 察 窓 ノロウイルス アストロウイルス アデノウイルス
細 菌 とウイルスの 基 本 的 な 違 い 性 質 無 細 胞 培 地 での 増 殖 増 殖 遺 伝 子 細 菌 ウイルス + ー 2 分 裂 DNAとRNA 遺 伝 子 DNAかRNA 代 謝 機 能 + ー 抗 生 物 質 感 受 性 + ー 大 きさ 0.5-1μm 20-300nm
細 菌 とウイルスの 増 殖 曲 線
細 菌 とウイルスの 根 本 的 な 違 い ウイルスは 粒 子 中 にDNA,RNAを 持 ってい るが 自 らの 力 でタンパクや 遺 伝 子 合 成 ができ ない 生 きた 細 胞 でのみ 増 殖 し そのとき 細 胞 の 酵 素 や 代 謝 機 能 を 細 胞 から 拝 借 する 食 品 中 環 境 中 で 増 殖 しない
1 ノロウイルス
最 も 小 さいウイルス 38nm 核 酸 (+RNA) RNA)と と 蛋 白 ノロウイルスの 概 要 細 胞 寄 生 性 自 己 増 殖 能 を 持 たない 人 の 小 腸 上 皮 細 胞 で 増 殖
ノロウイルスの 名 称 の 歴 史 1968 年 ノーウオークウイルスは 冬 季 嘔 吐 下 痢 症 患 者 のふん 便 の 電 子 顕 微 鏡 観 察 で 発 見 1997 年 食 品 衛 生 法 の 改 正 食 中 毒 病 因 物 質 SRSV と その 他 のウイルス を 加 えた 1998 年 生 食 用 カキの 海 域 の の 記 載 2002 年 国 際 ウイルス 命 名 委 員 会 ノロウイルス と と 命 名 2003 年 食 品 衛 生 法 の 一 部 改 正 SRSV を ノロウイルス に 改 正
ノロウイルスの 臨 床 主 症 状 : 小 腸 の 炎 症 下 痢 腹 痛 胃 の 運 動 神 経 の 低 下 嘔 気 嘔 吐 嘔 吐 は 突 然 急 激 に 起 きる その その 他 の 症 状 : 発 熱, 筋 肉 痛, 頭 痛 便 : 水 様 性 の 下 痢 便 血 便 はない 潜 伏 期 :12~72 時 間 治 癒 :1~3 日 後 に 治 癒 し, 後 遺 症 は 残 らない 発 病 率 :70から40% 程 度 である
年 齢 群 と 症 状 (1034( 1 名 ) : 197 人 : 142 人 : 654 人 : 41 人 発 現 率 (%) 山 口 県
ノロウイルスの 臨 床 -2 重 症 化 : 乳 幼 児 高 齢 者 および 抵 抗 力 の 弱 い ヒトは 重 症 化 ( 脱 水 症 状 )する 事 があるの で 注 意 を 要 する 治 療 薬 :ノロウイルスに 直 接 効 果 のある 薬 剤 は ない ワクチン:ノロウイルスのワクチンは 開 発 の 目 処 すらない
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病 因 物 質 別 事 件 数 の 年 次 推 移
病 因 物 質 別 事 件 患 者 数 の 年 次 推 移 (%)
特 定 食 品 ( 二 枚 貝 ) 年 次 原 因 食 品 2002 バカガイの 酢 の 物 大 アサリグラタン 大 アサリ 紹 興 酒 風 味 シジミの 醤 油 漬 2003 アサリのブルーギニオン シジミの 醤 油 漬 貝 柱 のサラダ 2004 シジミの 紹 興 酒 漬 (2) シジミの 醤 油 漬 (3) 活 アサリの 老 酒 漬 2005 シジミの 醤 油 漬 (2) 2006 アサリ 2007 シジミの 醤 油 漬 2008 貝 類 2009 赤 バイガイ(2) 2010 シジミの 醤 油 漬 エゾバイガイ 焼 きハマグリ
特 定 食 品 ( 二 枚 貝 以 外 ) 1 コロッケパン 野 菜 サラダ 春 雨 サラ そうざい ダ ほうれん 草 のおしたし 大 根 のナ ムル ほうれん 草 のシラス 和 え 等 鮮 魚 寿 司 ちらし 寿 司 刺 身 菓 子 類 きな 粉 ねじりパン バターロール ケーキ 和 菓 子 もち きな 粉 餅 クレープ 等 その 他 井 戸 水
患 者 数 500 人 以 上 の 食 中 毒 事 件 (2006.07) 年 道 府 県 月 日 原 因 施 設 1 山 梨 県 4.20,06 給 食 施 設 原 因 食 品 ロールキャベツ 原 因 物 質 患 者 総 数 喫 食 者 数 死 者 ノロウイルス 585 1,446 0 2 埼 玉 県 6.13.06 仕 出 屋 3 千 葉 県 10.29.06 仕 出 屋 4 奈 良 県 12.8.06 仕 出 屋 不 明 ( 仕 出 弁 当 ) 不 明 不 明 ( 仕 出 弁 当 5 秋 田 県 12.11.06 仕 出 屋 不 明 ( 弁 当 ) 6 大 阪 府 12.11.06 仕 出 屋 不 明 ( 仕 出 当 ) 7 山 形 12.28.07 飲 食 店 8 長 野 12.28.07 飲 食 店 食 事 食 事 ノロウイルス 710 2,080 0 ノロウイルス 507 不 明 0 ノロウイルス 1,734 4,137 0 ノロウイルス 781 5,505 0 ノロウイルス 801 不 明 0 ノロウイルス 524 34 0 ノロウイルス 558 231 0 9 愛 知 12.30.07 仕 出 屋 不 明 ノロウイルス 620 281 0 厚 生 労 働 省 食 中 毒 統 計
発 生 施 設 別 のノロウイルス 集 団 発 生 報 告 数 の 推 移 (2000/ 2000/01から2006/07 事 件 数 老 人 ホーム 福 祉 養 護 施 設 病 院 感 染 症 情 報 センター( 病 原 微 生 物 検 出 情 報 平 成 20 年 4 月 3 日 現 在 )
発 生 施 設 別 の 推 定 感 染 経 路 (20066 年 9 月 から20 2008 年 4 月 ) 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% 不 明 人 ー 人 食 品
ノロウイルスの 伝 播 様 式 二 枚 貝 による 食 中 毒
環 境 中 のノロウイルス 消 長 log ノロウイルス 流 行 期 流 行 後 期 コピー 数 /l コピー 数 / 個
輸 入 魚 介 類 NV 汚 染 状 況 (2001~06 06 年 ) 1
輸 入 魚 介 類 の 月 別 NV 汚 染 状 況 1 季 節 ( 陽 性 率 ) 春 期 (24%) 夏 期 (12%) 秋 期 (16%) 冬 期 (24%) 月
海 河 口 下 水 ハマグリ アサリ シジミ カキ アカガイ
生 食 用 牡 カキの 蠣 の 規 格 基 準 ( 昭 和 42 年 8 月 厚 生 省 告 示 第 349 号 昭 和 42 年 11 月 施 行 ) 規 格 基 準 要 点 成 分 規 格 (1) 生 菌 数 :カキ1g 当 たり50,000 以 下 (2)E.coli 最 確 数 :カキ100g 当 たり230 以 下 (3) 腸 炎 ビブリオ 属 :カキ1g 当 たり100 以 下 加 工 基 準 (1) 海 水 100ml 当 たり 大 腸 菌 群 最 確 数 70 以 下 の 海 域 で 採 取 したカキを 使 用 それ 以 外 の 場 合 は 上 記 と 同 等 の 海 水 または 塩 分 3%の 人 工 塩 水 で 浄 化 後 使 用 (2) 洗 浄 後 殺 菌 した 器 具 を 用 いて 衛 生 的 な 場 所 で 加 工
食 品 取 扱 者 事 例 ( 北 海 道 ) 従 事 者 :きな: 粉 と 砂 糖 を 素 手 で 混 合 わせた 2003 年 1 月 A 町 の 小 中 学 16 校 で 発 生 生 徒 および 職 員 1,438 名 中 661 名 は 発 症 疫 学 調 査 できな 粉 ねじりパンが 推 定 された ( 他 の 食 品 は 調 理 行 程 に 加 熱 作 業 があり) 小 学 生 用 パン:800 800コピー コピー 中 学 生 用 :1,400: コピー/ 個 のノロウイルス 検 出 遺 伝 子 解 析 : 従 事 者 患 者 パンは 同 一
経 過 11 月 19 日 熊 本 県 及 び 福 岡 市 より 修 学 旅 行 で 長 崎 市 方 面 を 訪 れた 学 生 教 師 等 が 食 中 毒 様 症 状 を 呈 しているとの 通 報 有 (その 後 鹿 児 島 北 海 道 愛 知 ) 11 月 20 日 長 崎 市 内 の レストラン 十 六 番 館 に 営 業 自 粛 を 要 請 11 月 21 日 有 症 者 が7 団 体 454 名 に 達 し 患 者 が 広 域 多 数 に 及 ぶ 食 中 毒 事 件 へと 展 開 する 様 相 を 呈 してきたため 保 健 所 内 に 対 策 本 部 を 設 置 原 因 施 設 を レストラン を 十 六 番 館 と と 特 定 し 営 業 停 止 処 分 熊 本 市 熊 本 県 より 患 者 便 及 び 吐 物 からノロウイルスが 検 出 されたとの 連 絡 有 11 月 23 日 同 施 設 の5 名 の 従 業 員 及 び 調 理 台 の 一 部 から ノロウイ スが 検 出
18,19 日 別 の 団 体 別 発 病 率 および 潜 伏 期 間 1 18 日 利 用 団 体 19 日 利 用 団 体 摂 食 者 数 患 者 数 発 病 率 平 均 潜 伏 時 間 593 427 72% 30 時 間 899 233 26% 33 時 間
リアルタイムPCR 検 査 成 績 検 体 番 号 便 1g ふきとり1 平 方 センチメートル 検 体 名 コピー 食 -1 調 理 室 調 理 台 ( 拭 き 取 り) 0 食 -2 皿 うどん 盛 り 付 け 台 ( 拭 き 取 り) 62 食 -3 輸 入 アケ 貝 ( 原 材 料 ) 0 便 -1 便 -2 便 -3 KT( ( 男 性 ) 3 億 HH( ( 女 性 ) 100 億 MT( ( 女 性 ) 20 億 便 -4 便 -5 TM( ( 女 性 ) 20 億 DY( ( 男 性 ) 50 億
レストランでの 食 中 毒 発 生 要 因 調 理 人 は 手 指 の 洗 浄 を 野 菜 や 器 具 を 洗 浄 するシンクで 行 っていた 洗 った 手 は 前 掛 けなどで 拭 いていた 出 来 上 がった 食 品 を 素 手 で 取 り 扱 う ことが 多 かった 出 来 上 がった 食 品 を 入 れる 容 器 と 原 材 料 を 入 れる 容 器 の 区 別 がなかった まな 板 も 用 途 別 に 用 意 していなかった 事 件 が 起 きる 前 に 調 理 人 3 名 中 1 名 が 辞 めたため 仕 事 量 が1.5 倍 に 増 えた
全 面 委 託 での 食 中 毒 事 件 発 生 日 平 成 16 年 12 月 16 日 ( 木 ) 有 症 者 数 203 名 全 体 364 人 中 203 人 ( 55.8%) 生 徒 338 人 中 193 人 ( 57.1%) 教 職 員 26 人 中 10 人 ( 38.4 %) 原 因 食 品 原 因 物 質 調 理 場 不 明 (ポテトサラダ/キウイ) ノロウイルス 全 面 委 託 方 式 ウエットシステム
カキ 事 件 におけるカキ 患 者 従 事 者 からの 検 出 遺 伝 子 型 事 件 番 号 施 設 1 食 堂 2 旅 館 原 因 食 品 発 病 者 / 喫 食 者 数 カキ 検 出 遺 伝 子 型 患 者 生 カキ 9/14 9(1) # 16(3) 19(1) 19(1) 20(1) カキのオ リーブ 漬 け 従 事 者 21(1) 69/515 9(2) 7(1) 15(3) 15(3) 7(2) 3 食 堂 4 飲 食 店 5 家 庭 生 カキ 11/13 6(1) (1) 20(1) 2(1) 6(2) 6(2) 11 (1) 酢 カキ 16/22 9(1) 3(1) 6(2) 6(2) 10(1) 16(1) 16(1) 加 熱 カキ の 生 食 8/8 6,11 13,16 16(1) 1) 7,9(1) 10(2) 10(2) 13,14(1),14(1) 16(2) (2) 20(1) 20(1) 5(1) #: 数 字 は 遺 伝 子 型 番 号 ( ):: 検 出 数
事 例 3( 小 中 学 校 剣 道 大 会 ) - 体 育 館 平 面 図 - ステージ 大 会 会 場 男 女 参 加 者 ;192 名, 発 症 92 名 鹿 児 島 県
事 例 3( 小 中 学 校 剣 道 大 会 ) 2 月 3 日 : 参 加 者 192 名 の 剣 道 大 会 開 催 2 月 5 日 : 剣 道 大 会 に 参 加 した92 名 が 嘔 吐 下 痢 を 発 症 剣 道 大 会 以 外 での 共 通 食 はなかった 昼 食 の 弁 当 は6 製 造 業 者 業 者 による 発 症 率 に 違 いは 見 られなかった 弁 当 を 剣 道 大 会 以 外 で 摂 食 した 者 に 有 症 者 はいなかった 弁 当 の 摂 食 に 関 係 なく 発 症 が 見 られた (ウイルス 検 査 結 果 ) (ウイルス 検 査 結 果 ) 食 材, 従 業 員 :NV 陰 性 13 名 中 10 名 の 患 者 糞 便 からNV 検 出 シークエンス 結 果 :Miami 類 似 株 で 全 て 同 一 の 遺 伝 子 型
14 12 10 8 6 4 2 0 発 症 曲 線 (12 月 20 日 ~1 月 15 日 ) N=67 職 員 (N=20) 入 所 者 (N=47) 12 月 20 日 12 月 21 日 12 月 22 日 12 月 23 日 12 月 24 日 12 月 25 日 12 月 26 日 12 月 27 日 12 月 28 日 12 月 29 日 12 月 30 日 12 月 31 日 1 月 1 日 1 月 2 日 1 月 3 日 1 月 4 日 1 月 5 日 1 月 6 日 1 月 7 日 1 月 8 日 1 月 9 日 1 月 10 日 1 月 11 日 1 月 12 日 1 月 13 日 1 月 14 日 1 月 15 日 発 症 日 患 者 数
施 設 の 拭 き 取 り 検 査 成 績 場 所 コピー 数 (cm 2 ) トイレの 便 座 520~15,000 手 す り 110~5,900 ドアーノブ 120~ 0~270
ノロウイルス 集 団 発 生 の 定 義 1. ノロウイルスと 診 断 ( 疑 われを 含 む)された 死 亡 者 又 は 重 篤 患 者 が1 週 間 以 内 に2 に 名 以 上 2. ノロウイルスの 感 染 が 疑 われるもの10 名 以 上 または 半 数 以 上 3. 1 及 び2に 該 当 しない 場 合 でも 通 常 の 嘔 吐 や 下 痢 症 状 がある 者 の 数 が 多 いとき
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高 齢 者 福 祉 施 設 1 での 集 団 発 生 の 特 徴 侵 入 経 路 が 限 定 ( 不 顕 性 ) 感 染 者 による 持 ち 込 み 食 品 介 護 の 作 業 により 感 染 拡 大 しやすい 衛 生 的 環 境 の 確 保 が 困 難 抵 抗 力 が 弱 いため 発 病 しやすい
感 染 症 発 生 時 の 対 応 -1 1. 感 染 症 の 発 生 状 況 の 把 握 1) 入 所 者 と 職 員 の 健 康 状 態 ( 症 状 の 有 無 ) 2) 発 生 した 日 時 階 ユニット 居 室 毎 にまとめる ノロウイルスの 場 合 は 特 に 下 痢 嘔 吐, 吐 き 気 腹 痛 2. 感 染 拡 大 の 防 止 1) 手 洗 いを 実 行 する 2) 排 泄 物 嘔 吐 物 の 処 理 には 手 袋 とマスク
ノロウイルスは 集 団 発 生 あるいは 食 中 毒 事 件 を 起 こすのか?
ノロウイルスの 集 団 発 生 要 因 感 染 が 強 い: い 10 個 程 度 で 感 染 発 病 症 状 が 消 えた 後 : 不 顕 性 感 染 : ふん 便 吐 物 : 乳 幼 児 の 下 痢 便 : ウイルスを を 排 泄 ウイルスを を 排 泄 ウイルスが が 大 量 ウイルスが 大 量
ネコカリシウイルスの 次 亜 塩 素 ナトリウム による 不 活 化 ウイルス 濃 度 は100,000TCIDは 50 次 亜 塩 素 ナトリウムの 濃 度 によるウイルス 不 活 化 生 存 5000ppm 5 0 1000ppm 5 0 500ppm 2.75 2.25 250ppm 2.75 2.25 100ppm 1.75 3.25 Doultree JC:J Hos.Infect.41:51,1999
ネコカリシウイルスの 加 熱 温 度 による 不 活 化 感 染 価 log10 分 Doultreeら:J.Hos.Infect.41.51.1999を 改 変
ネコカリシウイルスの 液 中 の 温 度 による 不 活 化 TCID 50 log10 日 Doultree JC:J Hos.Infect.41:51,1999を 改 変
ネコカリシウイルスのアルコールによる 不 活 化 感 染 価 log10 分 Gehrkeら:J.Hos.Infect.2004,56:49 改 変
発 症 者 と 非 発 症 者 のふん 便 中 のウイルス 量 ウイルス 量 (log/g)
患 者 吐 物 のノロウイルス 量 件 数 log10 ウイルス 量 (コピー 数 /g)
患 者 ( 喫 食 者 )と 調 理 関 係 者 ( 発 症 者 )の 便 からの ノロウイルス(NV) 遺 伝 子 の 経 時 的 検 出 状 況 患 者 調 理 関 係 者 とその 子 供 NV (log10 n /g) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 0~7 8~13 14~22 23~29 30~37 患 者 A 患 者 B 患 者 C 患 者 D 患 者 E 患 者 F 病 日 NV( log10 n /g) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 0~7 8~14 15~21 22~29 30~37 店 主 の 夫 調 理 従 事 者 A 調 理 従 事 者 B 子 供 病 日 宮 崎 県 岩 切 ら
加 熱 処 理 二 枚 貝 の 内 臓 ( 中 腸 腺 )にウイルス ウイルスが が 存 在 洗 浄 ウイルスは 除 去 されない 中 心 部 まで85 85,11 分 間 以 上 加 熱 感 染 性 は 消 失 する 器 具 食 器 布 巾 タオルも 同 様 に 加 熱 する ベット 畳 絨 毯 はアイロン(95 (95 以 上 )をかけ る
施 設 におけるノロウイルス 汚 染 ホテル:42 旅 館 :7 調 査 期 間 :06.11 月 21~29 日
ノロウイルス 汚 染 場 所 ホテル:42 旅 館 :7 施 設
拭 き 取 り 検 査 結 果 1 事 例 No 陽 性 / 検 査 数 検 出 ヵ 所 事 例 2 1/11 従 事 者 トイレ 事 例 62 1/4 手 指 拭 き 取 り 事 例 34 1/12 トイレドアノブ 事 例 87 1/3 トイレ 事 例 93 1/3 トイレドアノブ 検 査 14 事 例 : 検 査 数 :95
手 洗 い 場
専 用 便 所 の 便 器 および 床 の 生 菌 数 20 年 度 振 興 センター 学 校 給 食 実 態 調 査 より
蛇 口 を 手 洗 い 後 に 触 れない 1
望 ましいと 手 洗 い 設 備 1 文 部 科 学 省 : 学 校 給 食 調 理 場 における 手 洗 いマニュアルより
1 1 文 部 科 学 省 : 学 校 給 食 調 理 場 における 手 洗 いマニュアルより
ウイルスは 付 き 易 く 除 去 が 難 しい 下 痢 便 吐 物 共 に 液 状 である 手 に 付 き 易 い 大 量 のウイルスが 付 着 する ノロウイルスは 大 きさが 細 菌 に 比 べ1/30 から1/100 手 の 皺 の 奥 に 入 り 込 む 容 易 に 除 去 できない
中 村 明 子 先 生 提 供
中 村 明 子 先 生 提 供
中 村 明 子 先 生 提 供
中 村 明 子 先 生 提 供
給食における標準的な手洗いマニュアル一覧表
学 校 給 食 における 作 業 中 の 手 洗 い 一 覧 表
手 洗 いの 効 果 log10 * 各 処 置 後 流 水 による 手 洗 い 森 功 次 ら: 感 染 症 誌,2006, 改 変
手 洗 いの 効 果 森 功 次 ら: 感 染 症 誌,2006, 改 変
洗 って 拭 いて 殺 菌 消 毒 の 効 果
汚 物 処 理 のキット
ノロウイルス 検 査 法 の 検 出 感 度 検 査 法 感 度 (/g)*( 電 子 顕 微 鏡 RT-PCR リアルタイムPCR ELISA 法 >100 万 >100から1000 >100から1 万 >100 万 *:1g 中 に 含 まれるウイルス 量 それぞれの 検 査 法 で 陽 性 となる 最 小 のウイルス 量
食 中 毒 の 予 防 ( 施 設 ) 便 所 専 用 の 手 洗 い 設 備 専 用 の 履 物 が 備 えられているこ と 従 業 員 等 専 用 のものが 設 けられていることが 望 まし い 始 業 前 正 午 始 業 後 等 定 時 的 に 清 掃 次 亜 塩 素 酸 ナトリウム 等 による 消 毒 衛 生 的 に 保 つ 施 設 内 冷 蔵 庫 の 取 って 調 理 室 内 のドアノブ 等 手 指 の 触 れる 場 所 及 び 著 利 器 具 の 洗 浄 消 毒 を 実 施 する
施 設 の 改 善 手 洗 い 水 道 施 設 の 入 所 の 入 り 口 に 設 置 する 自 動 とし 流 水 ( 温 水 ) 時 間 は10は 秒 以 上 とする ドアー 自 動 または 足 で 開 閉 する トイレ 職 員 と 客 ( 外 来 者 )とは 別 にする 便 座 洗 浄 式 で 温 風 乾 燥 式 が 良 い ( 自 宅 でも 同 様 に 設 置 が 望 ましい)
ノロウイルスによる 食 中 毒 対 策 の 徹 底 -2 管 理 者 地 域 でノロウイルス 感 染 症 の 兆 しが 見 られたときか ら 終 息 まで 和 え 物 等 のリスクの 高 い 献 立 を 避 ける 従 事 者 に 健 康 異 常 が 発 生 したときには 調 理 場 内 を 次 亜 塩 素 酸 ナトリウム 液 で 消 毒 従 事 者 の 検 便 家 族 を 含 めた 健 康 観 察 従 事 者 専 用 便 所 内 には 石 鹸 液 消 毒 剤 を 備 えた 温 水 対 応 の 手 洗 い 設 備 を 備 える 消 毒 するための 消 毒 保 管 庫 を 設 ける
食 中 毒 の 予 防 ( 衛 生 管 理 ) 調 理 従 事 者 等 の 衛 生 管 理 便 所 風 呂 等 における 衛 生 的 な 生 活 環 境 の 確 保 ノロウイルス 流 行 期 には 十 分 に 加 熱 された 食 品 の 摂 取 徹 底 した 手 洗 い 体 調 に 留 意 し 健 康 な 状 態 を 保 つ 定 期 的 な 健 康 診 断 月 に1 に 回 以 上 検 便
ノロウイルスによる 感 染 症 ふん 便. 吐 物 : 大 量 にウイルスを 排 泄 症 状 が 消 えた 後 : ウイルスの 排 泄 が 続 く 不 顕 性 感 染 : 常 にウイルスを 排 泄 する 危 険 性 感 染 力 が 強 い: い 10 個 程 度 で 感 染 発 病 感 染 性 を 長 期 間 維 持 : 不 活 化 されない 物 理 化 学 物 質 に 抵 抗 : 不 活 化 が 難 しい 遺 伝 子 型 : 多 い 多 くに 感 染 = 乳 幼 児 ~ 高 齢 者 獲 得 する 免 疫 : 弱 い 繰 り 返 し 感 染 現 代 社 会 に 生 き 残 るウイルス
ノロウイルスの 今 後 1 1 ウイルスの 1 生 き 残 りには ヒトーヒトの の 感 染 継 続 環 境 の 改 善 による 感 染 機 会 悪 化 排 泄 量 が 多 いもの 嘔 吐 が 強 いもの 変 異 (1 本 鎖 RNA)
ノロウイルスによる 食 中 毒 の 予 防 予 防 対 策 の 基 本 は 古 くから 言 われている 手 洗 いと 加 熱 である ノロウイルス 感 染 症 を 撲 滅 する 事 は 困 難 である 食 中 毒 の 予 防 は 可 能 である