2015 年 海 外 主 要 金 融 デリバティブ 市 場 の 現 状 -オプション 市 場 の 成 長 デリバティブ 取 引 規 制 の 進 展 投 資 家 教 育 等 - 1. 概 況 :⑴ 取 引 所 取 引 ⑵ 店 頭 取 引 ⑶ グロー バルネットワーク 構 築 とグループ 化 ⑷ 電 子



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会 報 平 成 28 年 4 月 NO.108 2015 年 海 外 主 要 金 融 デリバティブ 市 場 の 現 状 1 Financial Futuresニュース( 平 成 28 年 1 月 ~ 3 月 ) 43

2015 年 海 外 主 要 金 融 デリバティブ 市 場 の 現 状 -オプション 市 場 の 成 長 デリバティブ 取 引 規 制 の 進 展 投 資 家 教 育 等 - 1. 概 況 :⑴ 取 引 所 取 引 ⑵ 店 頭 取 引 ⑶ グロー バルネットワーク 構 築 とグループ 化 ⑷ 電 子 シ ステムのアウトソーシング ⑸ 店 頭 デリバティ ブ 取 引 規 制 ⑹ ビットコインの 規 制 とデリバテ ィブ 取 引 ⑺ スイスフラン ショック ⑻ 高 頻 度 取 引 相 場 操 縦 指 標 算 出 の 透 明 化 ⑼ 投 資 家 教 育 2. 米 国 :⑴ CMEグループ ⑵ 米 国 のその 他 の 先 物 取 引 所 ⑶ 先 物 業 者 数 の 推 移 ⑷ 米 国 の 規 制 3.その 他 の 米 州 :⑴ カナダ ⑵ ブラジル ⑶ メ キシコ アルゼンチン コロンビア 4. 欧 州 アフリカ:⑴ IFEU Euronext LSEG LCH.Clearnet ⑵ EUの 規 制 ⑶ 英 国 の 規 制 ⑷ Eurex ⑸ その 他 の 欧 州 アフリカの 先 物 取 引 所 5.アジア 太 平 洋 地 域 :⑴ インド ⑵ シンガポ ール ⑶ オーストラリア ⑷ 韓 国 ⑸ 台 湾 ⑹ 香 港 ⑺ 中 国 ⑻ ドバイ タイ マレーシア きく 減 少 しています 但 し この 残 高 減 には 清 算 機 関 による 圧 縮 サービスの 要 因 もあります(1. ⑵ a. 参 照 ) 規 制 面 では 自 己 資 本 規 制 中 央 清 算 決 済 非 清 算 (uncleared)デリバティブに 対 する 証 拠 金 要 件 取 引 情 報 の 報 告 義 務 化 などが 実 施 に 移 されていま す 店 頭 FXでは スイスフラン ショックによる 混 乱 を 受 けて 店 頭 FX 業 者 の 自 己 資 本 リスク 管 理 等 について 新 たな 規 制 が 導 入 されています 米 国 のドッド=フランク ウォールストリート 改 革 及 び 消 費 者 保 護 法 ( 以 下 ドッド フランク 法 ) は 2010 年 7 月 に 制 定 され 同 法 に 基 づくルール 策 定 は ほぼ 完 了 しました 欧 州 では 金 融 商 品 市 場 指 令 (MiFID Ⅱ)がいったんは2014 年 1 月 に 合 意 に 達 し 施 行 は2017 年 1 月 の 予 定 でしたが 2018 年 1 月 に 延 期 されました ⑴ 取 引 所 取 引 a. 商 品 種 類 別 出 来 高 1. 概 況 昨 2015 年 の 世 界 の76 取 引 所 におけるデリバティブ 市 場 の 出 来 高 は 図 1のように 農 産 物 エネルギー 金 属 及 びその 他 等 のコモディティ 等 を 含 め 247 億 枚 ( 前 年 比 13.2% 増 )と 増 加 しました 店 頭 デリバティブ 取 引 は 国 際 決 済 銀 行 (BIS) の 残 高 調 査 によれば 図 3のように 2013 年 以 降 大 2015 年 の 世 界 主 要 60 先 物 取 引 所 の 金 融 先 物 オプ ション 取 引 の 出 来 高 は 証 券 先 物 オプション 取 引 を 含 め 表 2のように 193 億 0694 万 枚 ( 前 年 比 9.2% 増 )と 増 加 しました 1 金 利 オプション 通 貨 オプション CME 及 びCBOTで 上 場 されている 金 利 債 券 及 び 通 貨 の 先 物 オプションの 出 来 高 並 びにそれぞれの 先 物 の 出 来 高 に 対 するオプションの 比 率 を 図 4-1 及 本 稿 は 取 引 所 業 界 団 体 規 制 機 関 等 の 刊 行 物 等 を 基 に2016 年 2 月 ( 一 部 3 月 ) 現 在 でまとめたものです 本 稿 の 内 容 については 取 引 所 等 の 刊 行 物 等 をご 確 認 ください 出 来 高 は 取 引 所 出 来 高 報 告 及 びFIAの Monthly Volumeに 基 づきます 1

本 稿 において 使 用 される 取 引 所 清 算 機 関 の 略 称 一 覧 AMEX :American Stock Exchange ASX :Australian Stock Exchange BATS :Better Alternative Trading System BM&F :Bolsa de Mercadorias & Futuros BOVESPA :Sao Paulo Stock Exchange BOX :Boston Options Exchange BSE :Budapest Stock Exchange BSE :Bombay Stock Exchange CBOE :Chicago Board Options Exchange CBOT :Chicago Board of Trade CEESEG : Central and Eastern Europe Stock Exchange Group CEINEX :China Europe International Exchange CFE :CBOE Futures Exchange CFFEX :China Financial Futures Exchange CME :Chicago Mercantile Exchange CMEE :CME Europe Limited DBAG :Deutsche Börse AG EEX :European Energy Exchange ELX :Electronic Liquidity Exchange HKEx :Hong Kong Exchanges and Clearing HKFE :Hong Kong Futures Exchange ICE :Intercontinental Exchange ICS :ICE Clearing Singapore IFCA :ICE Futures Canada IFEU :ICE Futures Europe IFS :ICE Futures Singapore IFUS :ICE Futures US ISE :International Securities Exchange JSE :Johannesburg Securities Exchange KRX :Korean Exchange LME :London Metal Exchange LSEDM : London Stock Exchange Derivatives Market LSEG :London Stock Exchange Group MCX :Multi Commodity Exchange MEFF :Mercado Espanol de Futuros Financieros MexDer :Mexian Derivatives Exchange MGE :Minneapolis Grain Exchange MIAX :Miami International Securities Exchange MICEX :Moscow Interbank Currency Exchange MOEX :Moscow Exchange MSEI :Metropolitan-Stock Exchange MX :Montreal Exchange NADEX :North American Derivatives Exchange NCDEX : National Commodity and Derivatices Exchange NSE :National Stock Exchange of India NYMEX :New York Mercantile Exchange NZFOE : New Zealand Futures & Options Exchange OCC :Options Clearing Corporations PHLX :Philadelphia Stock Exchange RTS : Russian Trading System Stoctk Exchange SEHK :Stock Exchange of Hong Kong SFE :Sydney Futures Exchange SGX-DC :Singapore Exchange Derivatives Clearing SGX-DT :Singapore Exchange Derivatives Trading SGX-ST :Singapore Exchange Securities Trading SMX :Singapore Mercantile Exchange SSE :Shanghai Stock Exchange TAIFEX :Taiwan Futures Exchange TASE :Tel Aviv Stock Exchange び 図 4-2に 掲 げています 趨 勢 的 にオプションの 出 来 高 が 増 加 するとともに 先 物 に 対 するオプションの 比 率 も 上 昇 しています 2 短 期 オプション ミッドカーブ オプション CME 米 ドル IFEUのEURIBOR 及 び 同 英 ポンド の 各 短 期 金 利 先 物 のミッドカーブ オプションの 出 来 高 は 図 5のように 通 常 のオプションとほぼ 同 じか 上 回 っており 趨 勢 的 には 増 加 しています 通 常 のオプションはCME 米 ドルで 増 加 しています ミッドカーブ オプションは 権 利 行 使 期 間 が 短 いためプレミアムが 小 さいので 買 いやすいという 商 品 設 計 の 特 徴 に 加 え 2014 年 以 前 には 金 融 政 策 の 変 更 が 目 先 ないが 1 ~ 2 年 先 にはあるという 見 通 しの 状 況 が 長 らく 続 いていたことが 理 由 となってい るようです 各 取 引 所 ともミッドカーブ オプショ ンの 年 数 を 多 様 化 して 需 要 発 掘 に 努 めています 週 次 オプションは CMEやIFEUの 金 利 だけでな く EurexのEuro BUND 株 価 指 数 NYMEXの エネルギー Euronextの 株 式 関 連 など 様 々の 先 物 取 引 所 商 品 種 類 にも 導 入 されています ワン セ ッション オプションは 5. ⑶ a. 3 参 照 3 短 期 金 利 先 物 短 期 金 利 先 物 は 米 ドル 及 び 英 ポンドが 増 加 し EURIBOR 及 び 日 本 円 が 減 少 しました 各 中 央 銀 行 の 金 融 政 策 の 違 いが 影 響 したと 思 われます CBOT の30 日 フェドファンド 先 物 オプションが 前 年 比 2.6 倍 に 急 増 しました 2

図 1 世 界 の 取 引 所 先 物 オプション 出 来 高 ( 商 品 を 含 む)の 推 移 95 年 までの 計 数 には 個 別 株 先 物 オプションは 含 みません 図 2 商 品 種 類 別 シェア 図 3 店 頭 デリバティブ 取 引 残 高 3

図 4-1 CMEグループ 金 利 債 券 先 物 オプション 出 来 高 と 比 率 図 4-2 CMEグループ 通 貨 先 物 オプション 出 来 高 と 比 率 60 オプション ( グラフ ) 50 40 出 来 高 ( グラフ ) 30 20 10 0 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 3 000 オプション ( グラフ ) 2 500 2 000 出 来 高 ( グラフ ) 1 500 1 000 500 0 14 12 10 8 6 4 2 0 CME 年 CME 年 図 5 ミッドカーブ オプションと 通 常 のオプションの 出 来 高 比 較 200 150 CME ーロドル 通 のオプション CME ーロドルミッドカーブ 200 150 IFEUEURIBOR 通 のオプション IFEUEURIBORミッドカーブ 200 150 IFEU 英 ポンド 通 のオプション IFEU 英 ポンドミッドカーブ 100 100 100 50 50 50 0 0 0 08 09 10 11 12 13 14 15 08 09 10 11 12 13 14 15 08 09 10 11 12 13 14 15 4 通 貨 先 物 オプション HKFE( 参 入 時 期 2012 年 12 月 ) SGX-DT( 同 2013 年 11 月 ) CMEE( 同 2014 年 4 月 ) Eurex( 同 2014 年 8 月 ) TAIFEX( 同 2015 年 7 月 ) IFS( 同 2015 年 11 月 ) 等 がFX 市 場 に 新 規 に 参 入 しています また 中 国 人 民 元 の 通 貨 先 物 が 新 規 に 上 場 されてい ます 2015 年 の 先 物 とオプションを 合 わせた 出 来 高 は それぞれHKFEが26 万 枚 (うち 人 民 元 26 万 枚 ) SGX-DTが420 万 枚 ( 同 25 万 枚 ) CMEEが62 万 枚 ( 同 なし) Eurexが2 万 枚 ( 同 なし) TAIFEXが115 万 枚 ( 同 115 万 枚 ) IFSが422 枚 ( 同 422 枚 )です こ のほか MOEX(2015 年 3 月 上 場 )(2015 年 出 来 高 3 万 枚 ) KRX(2015 年 10 月 上 場 )( 同 1735 枚 ) 及 び JSE( 同 6 万 枚 )が 人 民 元 の 先 物 を 上 場 しています 2005 年 に 約 50%あった 通 貨 先 物 オプションにお けるCMEの 世 界 のシェアは7.9%に 減 少 しました b. 取 引 所 商 品 別 出 来 高 取 引 所 別 には 表 1のように 第 1 位 がNSEでした 1 億 枚 を 超 えている 取 引 所 は 30(2014 年 は31)あ ります 主 要 取 引 所 の 主 要 商 品 の 概 要 については 会 報 本 号 海 外 金 融 先 物 市 場 の 主 要 金 融 先 物 オプション 商 品 の 概 要 をご 参 照 ください これらの 金 融 証 券 を 取 引 する 取 引 所 のほか コ モディティのみを 取 引 する 取 引 所 が16あり うち 2015 年 の 出 来 高 が1 億 枚 を 超 える 取 引 所 は 中 国 の 鄭 州 (2015 年 出 来 高 10 億 7034 万 枚 前 年 比 58.3% 増 ) 大 連 ( 同 10 億 5406 万 枚 37.0% 増 ) 上 海 ( 同 10 億 5049 万 枚 24.7% 増 ) 米 国 NYMEX( 同 5 億 8522 万 枚 18.2% 増 ) インドMCX( 同 2 億 1635 万 枚 61.8% 増 ) LME( 同 1 億 6954 万 枚 4.3% 増 )です 4

表 1 年 間 出 来 高 1 億 枚 以 上 の 取 引 所 ( 単 位 : 枚 %) 2014 年 2015 年 前 年 比 増 ( 減 ) 1. NSE 1,880,363,732 3,031,892,784 61.2% 2. CME 1,775,988,957 1,749,610,948 1.5% 3. Eurex 1,491,581,004 1,672,658,058 12.1% 4. MOEX 1,413,249,770 1,658,730,074 17.4% 5. CBOT 1,171,499,884 1,196,948,856 2.2% 6. CBOE 1,193,388,385 1,043,031,600 12.6% 7. IFEU 933,019,034 901,659,951 3.4% 8. KRX 677,765,128 794,935,326 17.3% 9. BM&F 630,384,723 692,726,202 9.9% 10. BOVESPA 790,094,482 665,866,655 15.7% 11. Nasdaq PHLX 617,770,938 623,514,666 0.9% 12. BSE Bombay 730,173,169 614,894,523 15.8% 13. JSE 299,742,584 488,515,983 63.0% 14. ISE 481,279,337 482,171,761 0.2% 15. BATS 201,985,667 396,415,424 96.3% 16. NYSE Arca 438,869,148 381,515,438 13.1% 17. IFUS 364,250,670 365,433,350 0.3% 18. 日 本 取 引 所 309,732,384 361,459,935 16.7% 19. NYSE Amex 473,742,797 344,463,910 27.3% 20. CFFEX 217,581,145 321,590,923 47.8% 21. NASDAQ Options Market 386,177,089 286,845,485 25.7% 22. TAIFEX 202,227,653 264,495,660 30.8% 23. MIAX 134,535,972 252,605,427 87.8% 24. HKFE 142,439,039 189,824,363 33.3% 25. SGX-DT 117,435,751 175,951,393 49.8% 26. Euronext 144,058,876 135,515,683 5.9% 27. ASX 24 119,484,968 129,486,357 8.3% 28. ISE Gemini 126,154,309 117,616,072 6.8% 29. ASX 125,724,466 106,556,137 15.2% 30. BOX 98,486,620 103,268,442 4.9% 金 融 証 券 先 物 オプションを 上 場 していない 取 引 所 を 除 き 各 取 引 所 の 出 来 高 には 穀 物 金 属 等 の 非 金 融 証 券 先 物 オプションを 含 みます 表 2 商 品 種 類 別 の 全 取 引 所 合 計 出 来 高 ( 単 位 : 枚 %) 2014 年 2015 年 前 年 比 増 ( 減 ) 金 利 先 物 オプション 3,293,164,521 3,251,257,586 1.3% 通 貨 先 物 オプション 2,122,783,609 2,784,884,902 31.2% 株 価 指 数 先 物 オプション 7,338,870,063 8,342,860,436 13.7% 個 別 株 先 物 オプション 4,931,561,737 4,927,935,478 0.1% 金 融 証 券 先 物 オプション 合 計 17,686,379,930 19,306,938,402 9.2% 農 産 物 エネルギー 金 属 先 物 オプション 3,792,554,455 4,604,324,523 21.4% その 他 353,997,195 802,241,236 126.6% 総 合 計 21,832,931,580 24,713,504,161 13.2% 5

表 3 年 間 出 来 高 1 億 枚 以 上 の 商 品 2014 年 2015 年 ( 単 位 : 枚 ) 1. S&P CNX Nifty 先 物 オプション(NSE) 972,738,636 1,765,858,934 2. 米 ドル ルーブル 通 貨 先 物 (MOEX) 656,476,373 903,374,140 3. ユーロドル 預 金 (3 ヵ 月 ) 先 物 (CME) 664,433,493 586,913,126 4. KOSPI200オプション(KRX) 462,010,885 488,009,055 5. E-Mini S&P500 先 物 (CME) 425,020,210 429,803,221 6. 米 ドル ルピー 通 貨 先 物 (NSE) 294,069,368 358,801,689 7. Euro STOXX 50 先 物 (Eurex) 293,837,558 341,824,375 8. T-Note(10 年 ) 先 物 (CBOT) 340,485,319 328,341,066 9. 銀 行 間 金 利 (1 日 ) 先 物 (BM&F) 286,125.664 309,308,981 10. Euro STOXX50オプション(Eurex) 241,254,907 299,881,600 11. CSI300 株 価 指 数 先 物 (CFFEX) 216,658,274 267,007,814 12. 米 ドル ルピー 通 貨 先 物 (BSE) 171,642,176 258,083,484 13. 日 経 225ミニ 先 物 ( 大 阪 取 引 所 ) 199,121,967 247,159,359 14. ユーロドル 預 金 (3 ヵ 月 ) 先 物 オプション(CME) 216,638,726 243,652,714 15. S&P500 株 オプション(CBOE) 223,798,536 236,532,325 16. 米 ドル ルピー 通 貨 オプション(NSE) 98,750,882 216,130,236 17. Taiex 先 物 オプション(TAIFEX) 151,620,546 191,513,144 18. T-Note(5 年 ) 先 物 (CBOT) 196,429,135 190,707,727 19. IDX 先 物 (JSE) 71,222,978 184,454,395 20. RTS 先 物 (MOEX) 243,320,038 184,124,166 21. EURO-BUND 先 物 (Eurex) 179,136,822 177,107,346 22. IDX 配 当 先 物 (JSE) 62,838,045 175,522,860 23. S&P Sensex 指 数 オプション(BSE) 439,090,333 172,389,921 24. 米 ドル ルピー 通 貨 オプション(BSE) 32,110,966 170,311,114 25. 英 ポンド 金 利 (3 ヵ 月 ) 先 物 (IFEU) 149,357,479 146,337,942 26. CBOEボラティリティ 指 数 オプション(CBOE) 159,369,660 144,440,290 27. CNX Nifty 指 数 先 物 (NSE) 74,236,766 128,656,346 28. Bank Nifty 指 数 オプション(NSE) 84,347,528 127,694,954 29. EURO-Bobl 先 物 (Eurex) 113,554,369 118,963,514 30. EURIBOR(3 ヵ 月 ) 先 物 (IFEU) 127,427,642 110,151,562 商 品 ごとに1 枚 当 たりの 取 引 金 額 が 異 なるので 取 引 金 額 ベースの 順 位 は 大 きく 異 なります 例 えば KOSPI200オプション1 枚 の 取 引 金 額 は 約 10 万 ドル(2012 年 3 月 9 日 以 前 は 約 2 万 ドル)で ユーロドル 預 金 (3 ヵ 月 ) 先 物 の 約 10% 日 経 225オプションの 約 70%です NSE 及 びMSEIの 米 ドル インドルピー 先 物 の1 枚 の 取 引 金 額 は 1,000ドルで CMEの 通 貨 先 物 の 約 1%です 個 別 株 先 物 個 別 株 オプション 及 びETFを 除 きます オプションにはミッドカーブ オプションを 含 みます ⑵ 店 頭 取 引 a. 店 頭 デリバティブ 取 引 残 高 BISがG10 及 びオーストラリア スペイン スイ スの13 ヵ 国 の 主 要 銀 行 を 対 象 として 半 年 ごとに 調 査 する 世 界 の 店 頭 デリバティブ 取 引 残 高 ( 想 定 元 本 ベース)は 図 3のように 調 査 が 開 始 された1998 年 6 月 末 から2013 年 6 月 末 の711 兆 ドルまで 増 加 を 続 6

けた 後 大 きく 減 少 し 2015 年 6 月 末 は553 兆 ドルに 減 少 しています 但 し 国 際 スワップ デリバティ ブ 協 会 (ISDA)によれば バーゼルⅢレバレッジ 比 率 の 新 資 本 要 件 の 導 入 及 び 圧 縮 技 術 の 革 新 によ り 圧 縮 サービスの 利 用 が 急 速 に 拡 大 しており 圧 縮 がなければ 2015 年 6 月 末 のIRD 想 定 元 本 残 高 は 162% 大 きくなっているはずとのことです 外 国 為 替 は2014 年 6 月 末 以 後 75 兆 ドル 程 度 で 横 這 いです クレジット デフォルト スワップ(CDS) は ピーク 時 の2007 年 12 月 の57 兆 ドルから2015 年 6 月 の15 兆 ドルに 減 少 しています 収 ブームとも 言 うような 現 象 が 生 じました ICEに よるNYSE Euronext 買 収 (2012 年 12 月 ) 及 びSMX 買 収 (2013 年 11 月 )の 後 DBAGとLSEGとの 合 併 が 合 意 されました(2016 年 3 月 ) 以 前 の 提 携 は 電 子 通 信 技 術 が 発 達 し 始 めた 時 期 で 同 一 の 取 引 システムを 使 用 することで 相 互 アク セスを 円 滑 に 行 うことができ 取 引 の 活 発 化 につな がるというテクノロジー 主 導 提 携 でした 一 方 最 近 の 提 携 は 提 携 先 の 市 場 ユーザーや 得 意 分 野 への 進 出 への 玄 関 口 として 利 用 することなど 営 業 戦 略 主 導 提 携 となっています b. 米 国 スワップ 取 扱 実 績 先 物 業 協 会 (FIA)が 集 計 公 表 したスワップ 執 行 施 設 (SEF)の2015 年 1 月 5 日 から12 月 31 日 までの 取 扱 実 績 ( 想 定 元 本 )は 金 利 スワップが 集 計 対 象 12 社 90,313 十 億 ドル( 前 年 比 13.2% 増 ) FXが 同 10 社 8,903 十 億 ドル( 同 6.2% 増 ) CDSが 同 9 社 7,006 十 億 ドル( 同 3.6% 増 ) 全 商 品 で106,200 十 億 ドル( 同 11.9% 増 )でした a. 取 引 所 のグループ 化 取 引 所 統 合 の 結 果 表 4のような 大 きなグループ が 形 成 されました 10 億 枚 以 上 の1. ~ 6.だけで コ モディティ 等 を 含 めた 全 世 界 の 出 来 高 の 約 46.1% (2014 年 53.4%)を 占 めます ⑶ グローバルネットワーク 構 築 とグループ 化 世 界 の 主 要 先 物 取 引 所 がグローバルなネットワー クを 構 築 するには 1 相 互 上 場 相 互 アクセス 等 の 提 携 戦 略 2 取 引 所 同 士 の 合 併 買 収 合 弁 3 独 自 のネットワーク 拡 大 4コロケーション 施 設 利 用 5 同 一 商 品 を 上 場 してシェアを 奪 い 取 るなどがあり ます 最 近 は 1のうち ローカルにはすでに 大 き な 流 動 性 がある 株 価 指 数 をその 取 引 所 と 提 携 して 国 際 的 ネットワークに 乗 せることや4コロケーション 施 設 の 利 用 が 行 われています 有 力 商 品 の 相 互 上 場 会 員 の 相 互 アクセスは 1984 年 のCMEとSGX-DTの 相 互 決 済 協 定 や1993 年 のCMEとMATIF( 現 在 のEuronextデリバティブ パリ 市 場 )の 相 互 アクセスなど 盛 んに 行 われました が 2000 年 代 になって 合 併 買 収 が 盛 んになり 買 7

表 4 主 要 グループの 出 来 高 ( 単 位 : 枚 %) グループ 2014 年 2015 年 前 年 比 増 ( 減 ) 1. CME(CME, CBOT, NYMEX) 3,442,770,142 3,531,776,304 2.6% 2. ICE(NYSE Arca, NYSE Amex, IFUS, IFEU, IFCA, IFS) 2,215,557,994 1,998,810,416 9.8% 3. DBAG(Eurex, ISE, ISE Gemini) 2,097,975,470 2,272,445,891 8.3% 4. BM&FBOVESPA(BM&F, BOVESPA) 1,420,479,205 1,358,592,857 4.4% 5. CBOE(CBOE, CFE, C2) 1,325,391,523 1,173,934,104 11.4% 6. NASDAQ(Nordic, PHLX, Nasdaq Options, Nasdaq Boston, Commodities, NLX) 1,147,450,449 1,045,646,992 8.9% 7. HKEx(HKEx, LME) 319,590,751 359,364,547 12.4% 8. ASX(ASX, ASX24) 245,209,434 235,993,094 3.8% DBAG LSEG( 上 記 3.+LSEDM+B.Italy) 2,148,538,161 2,321,325,134 8.0% b. 取 引 所 間 の 合 併 買 収 の 最 近 の 動 向 最 近 の 取 引 所 清 算 機 関 間 の 合 併 買 収 には 次 のようなものがあります 1 DBAGグループの 欧 州 エネルギー 取 引 所 (EEX)がパリのPowernextの55.8% 株 主 になり ました 両 取 引 所 のガス 部 門 が 統 合 され PowernextがEEXのPEGASのガス 部 門 を 運 営 し ます (2015 年 1 月 ) 2 BATSがHotspot FXを 買 収 し 店 頭 外 国 為 替 市 場 に 参 入 します (2015 年 1 月 ) 3 CEESEGがリュブリャナ 証 券 取 引 所 をザグレブ 証 券 取 引 所 に(2015 年 7 月 ) ブダペスト 証 券 取 引 所 をハンガリー ナショナル バンクに(2015 年 11 月 ) 売 却 しました 4 NASDAQは Chi-X Globalか らChi-X Canada を 買 収 しました (2016 年 2 月 ) 5 DBAGとLSEGが 合 併 合 意 (2016 年 3 月 ) 6 NASDAQがISEをDBAGから 買 収 することで 合 意 し 同 時 にOCCの 持 株 比 率 を20%から40% に 増 やします c. 取 引 所 間 の 提 携 最 近 の 取 引 所 間 の 提 携 には 次 のようなものがあり ます 1 KRXとCMEが 提 携 し KRXの 米 ドル/ 韓 国 ウ ォン 先 物 がGlobexで 取 引 されます (2014 年 12 月 ) 2 Borsa Istanbulは LMEか らLMEが 保 有 す る LCH.Clearnet 株 (2%)を 購 入 し LMEとその 親 会 社 HKExと 市 場 データのパートナーシップを 形 成 することで 合 意 しまた (2015 年 3 月 ) 3 LSEGは Borsa Istanbulと 提 携 し LSEDMに よるトルコBIST30 株 価 指 数 先 物 オプションの 取 引 を 開 始 しました (2015 年 9 月 ) 清 算 はLCH. Clearnetが 行 います d. 合 弁 取 引 所 の 設 立 次 のような 合 弁 取 引 所 が 設 立 されています 1 DBAGは SSE 及 びCFFEXと と も にCEINEX を 設 立 し 2015 年 11 月 に 人 民 元 建 てETFの 取 引 を 開 始 しました (4. ⑷ c. 2 参 照 ) 2 LSEG CBOE 及 び 多 くの 主 要 投 資 銀 行 が CurveGlobalを 設 立 しました (2015 年 10 月 )(4. ⑴ c. 参 照 ) ⑷ 電 子 システムのアウトソーシング 電 子 取 引 が 始 まった1990 年 代 には 各 取 引 所 が 自 前 の 電 子 取 引 システムを 開 発 していましたが 最 近 8

で は 外 部 の シ ス テ ム(NASDAQ OMX( 以 下 NASDAQ )のX-Stream / Gemini( 取 引 執 行 ) LSEGが 開 発 したMillenniumIT / UnaVista パリ 証 券 取 引 所 が 開 発 したNSC Euronextが 開 発 した Universal Trading Platform(UTP) 等 )を 購 入 す る 場 合 がほとんどです また 清 算 取 引 監 視 シス テムの 外 部 からの 購 入 も 行 われています a.nasdaq NASDAQの 取 引 清 算 取 引 監 視 のシステムは 世 界 で100 以 上 の 取 引 所 清 算 機 関 等 で 採 用 されて います 2015 年 には ポーランド ワルシャワ 商 品 清 算 機 関 (IRGIT)(X-Stream 清 算 システム)(2015 年 4 月 ) シュツットガルト 取 引 所 (Genium INET)(2015 年 10 月 ) メキシコの 新 設 取 引 所 Bolsa Institucional de Valores(BIVA)(X-Stream 取 引 システム)(2015 年 11 月 ) イスタンブール 取 引 所 ( 取 引 清 算 市 場 データ 管 理 指 数 計 算 市 場 監 視 等 )(2015 年 12 月 ) テルアビブ 取 引 所 (Genium INET)(2016 年 1 月 ) ASX(Genium INET)(2016 年 3 月 )が 導 入 合 意 又 は 稼 働 開 始 しています NASDAQは 取 引 清 算 システムのほか 取 引 監 視 システム(SMARTS)も 世 界 で52を 超 える 取 引 所 / 規 制 機 関 が 利 用 しています 2014 年 5 月 には FX 取 引 の 取 引 監 視 に 対 応 したSMARTSを 開 発 しま した SMARTSは 日 本 卸 電 力 取 引 所 (JEPX)(2015 年 4 月 )(2015 年 秋 ) メキシコBIVA(2015 年 11 月 ) ナイジェリア 証 券 取 引 所 (2016 年 1 月 )が 導 入 を 決 定 又 は 稼 働 開 始 しています メキシコ 証 券 取 引 所 (BMV)は アルゴ 取 引 及 び 高 頻 度 取 引 が 増 加 した ため 従 来 の 内 部 開 発 の 取 引 監 視 システムを NASDAQのSMARTSに 置 き 換 えます(2015 年 2 月 ) ASXは NASDAQの 取 引 後 リスク 管 理 ソリュー ションSentinel Risk Manager(SRM)を 選 択 しま した SRMは 即 時 証 拠 金 計 算 及 び 関 連 顧 客 リス ク 管 理 などの 単 一 即 時 のリスク 管 理 を 行 います (2015 年 7 月 ) 日 本 では 日 本 取 引 所 (JPX)(Genium INET) 大 阪 取 引 所 のデリバティブ 売 買 システム(J-GATE) 及 び 東 京 工 業 品 取 引 所 がNASDAQの 取 引 システム を 使 っているほか JPXがリアルタイムの 市 場 監 視 システムSMARTS Market Surveillance 及 び 取 引 前 リスク 管 理 機 能 TradeGuard ともにNASDAQのテ クノロジィを 導 入 します b.millenniumit / UnaVista LSEGのMillenniumITは ロンドン 証 券 取 引 所 イタリア 取 引 所 LSEDM LME Tullett Prebon JSE SGX HKEx 等 に 取 引 システム 等 を 提 供 して います インドのNCDEXがデリバティブ 及 びスポ ッ ト 市 場 の 中 核 技 術 イ ン フ ラ(Millennium Exchange)の 導 入 を 決 定 (2015 年 2 月 )し カナダ の 新 証 券 取 引 所 Aequitas Neo(2015 年 3 月 ) 及 びペ ルー リマ 証 券 取 引 所 (2015 年 5 月 )は MillenniumIT を 使 って 取 引 を 開 始 しました LSEGの 取 引 情 報 蓄 積 技 術 UnaVistaは モロッコ 中 央 証 券 預 託 機 関 が 導 入 し ま し た(2015 年 5 月 ) LSEGのMillennium PostTradeは SGXがその 証 券 清 算 に 採 用 稼 働 開 始 しました (2016 年 2 月 ) c.nsc UTP NSCは 1996 年 パリ 証 券 取 引 所 が 開 発 しました 採 用 する 取 引 所 は BM&FBOVESPA アンマン ベイルート カサブランカ マスカット チュニス フィリピン 等 の 証 券 取 引 所 です NSCは バージョ ンアップしてきましたが 2015 年 にそのメンテナン スを 終 了 します Euronextの 現 物 市 場 は 2009 年 UTPに 移 行 しました d.liffe CONNECT LIFFE CONNECTを 採 用 していた 取 引 所 は 金 融 取 ( 金 利 先 物 等 取 引 )が 自 社 開 発 の 次 期 取 引 シス テムに 東 証 ( 先 物 オプション 取 引 )が 大 阪 取 引 9

所 のJ-GATEに 切 り 替 えました Euronextデリバテ ィ ブ 市 場 及 びIFEUは 2013 年 にUTPに 移 行 し IFEUは さらに2014 年 にICEの 取 引 システムに 移 行 しました e.sola MXは 2013 年 11 月 能 力 を 向 上 させたデリバテ ィブ 取 引 システムSOLAを 導 入 しました 新 システ ムは 取 引 反 応 時 間 が 従 来 と 比 べほぼ300% 速 い460 マイクロ 秒 電 文 (メッセージ) 伝 達 量 は 1 秒 あ たり100,000の 価 格 提 示 数 に 対 応 し 従 来 の 約 2 倍 で す SOLAは MXのほか カナダ デリバティブ 清 算 会 社 (CDCC) 及 びMXが 過 半 数 を 所 有 する BOX LSEDM オスロ 取 引 所 及 びイタリア 取 引 所 の 各 デリバティブ 取 引 に 使 用 されています f.xetra / M7 DBAGが 開 発 したXetraは アイルランド ウィ ーン ブルガリア ブダペスト プラハ 及 び 上 海 の 証 券 取 引 所 で 導 入 されています DBAGは コモディティ 取 引 用 にM7を 開 発 し シンガポールの 取 引 所 ClearTrade ロンドンのブ ローカー Freight Investor Services ノルウェーの パルプ 及 び 紙 の 取 引 所 NOREXECO ASAが2015 年 に 稼 働 開 始 しました この 他 ハンガリー 電 力 取 引 所 がDBAGの 取 引 システムM7を 選 択 しました (2015 年 6 月 ) アイルランド 証 券 取 引 所 は DBAG の 市 場 監 視 システム DBAG 市 場 データ+サービス を 導 入 します (2015 年 6 月 ) g.krxとjpx アジア 各 国 の 取 引 所 を 支 援 KRXは 2005 年 以 降 ラオス カンボジア ベ トナム 及 びマレーシアのアジア 各 国 の 取 引 所 の 新 設 や 取 引 システム 開 発 を 支 援 してアジア 各 国 の 取 引 所 の 新 設 や 取 引 システム 開 発 に 協 力 しています 2011-2012 年 にフィリピンの 資 本 市 場 安 全 会 社 及 び SECに 現 物 市 場 監 視 システムを 輸 出 し タイ 証 券 取 引 委 員 会 (SEC)に 現 物 及 びデリバティブの 市 場 監 視 システムを 輸 出 する 契 約 を 締 結 しました (2015 年 1 月 ) JPXは ベトナム ハノイ 証 券 取 引 所 によるデリ バティブ 市 場 設 立 及 びミャンマー ヤンゴン 証 券 取 引 所 開 設 ( 大 和 証 券 とともに)を 支 援 しました (2015 年 12 月 ) ⑸ 店 頭 デリバティブ 取 引 規 制 G20 各 国 は 2009 年 の 声 明 に 基 づき 金 融 危 機 再 発 防 止 のため 店 頭 デリバティブ 取 引 について 市 場 全 体 の 決 済 リスク 並 びに 金 融 機 関 証 券 先 物 業 者 及 び 投 資 家 等 の 市 場 参 加 者 のリスク 負 担 を 抑 制 す る 規 制 が 提 案 実 施 されています ( 米 国 は2. ⑷を EUは4. ⑵を 参 照 ) 市 場 では 上 記 規 制 に 対 応 して 店 頭 デリバティ ブ 取 引 を 取 引 所 に 取 り 込 もうとする 仕 組 み( 先 物 化 ) が 開 発 されています ( 先 物 化 については 会 報 第 104 号 11 頁 参 照 ) a. 証 拠 金 要 件 と 自 己 資 本 規 制 リスク 軽 減 の 方 法 としては 証 拠 金 制 度 と 自 己 資 本 規 制 があります 前 者 は 債 務 不 履 行 者 負 担 (defaulter-pay)の 制 度 と 言 われ 債 務 不 履 行 の 際 債 務 不 履 行 者 が 提 供 した 担 保 を 使 って 損 失 を 回 復 す ることにより 生 存 者 を 保 護 するものであり 後 者 は 生 存 者 負 担 (survivor-pay)の 制 度 であると 言 われ 生 存 者 自 身 の 財 産 的 基 礎 を 使 って 損 失 に 充 当 する ものです 証 拠 金 のうち 当 初 証 拠 金 は 取 引 相 手 が 債 務 不 履 行 の 際 に デリバティブ 取 引 を 再 構 築 するまでに 想 定 される 将 来 にわたるリスクをカバーし 変 動 証 拠 金 は 現 在 のリスク(すでに 発 生 している 時 価 変 動 )をカバーします 10

b. 非 清 算 デリバティブに 対 する 証 拠 金 要 件 非 清 算 デリバティブに 証 拠 金 要 件 を 設 けること は 主 に 1システミックリスクの 減 少 及 び2 中 央 清 算 の 促 進 の2つのメリットがあります 1 G20 合 意 及 びBCBS-IOSCOによる 規 制 提 案 G20が 改 革 プログラムに 非 清 算 デリバティブへの 証 拠 金 要 件 を 加 えることに 合 意 し(2011 年 ) 作 業 部 会 が 提 案 や 意 見 募 集 を 行 った 後 バーゼル 銀 行 監 督 委 員 会 (BCBS) 及 び 証 券 監 督 者 国 際 機 構 (IOSCO) が 非 清 算 デリバティブに 対 する 証 拠 金 要 件 と 題 する 最 終 案 を 公 表 しました(2013 年 9 月 ) 新 証 拠 金 要 件 は 2015 年 12 月 1 日 1 から 月 末 平 均 想 定 元 本 3 兆 ユーロ 超 のグループについて 実 施 開 始 され 2016 年 11 月 30 日 2 まで 徐 々により 少 ない 月 末 平 均 想 定 元 本 のグループに 対 しても 実 施 されます 1 2016 年 9 月 1 日 に 変 更 されました (2015 年 3 月 ) 2 2017 年 8 月 31 日 に 変 更 されました (2015 年 3 月 ) 2 EU 非 清 算 外 国 為 替 取 引 に 証 拠 金 預 託 を 提 案 欧 州 監 督 機 構 (ESA) は EU 規 則 648/2012( 欧 州 市 場 インフラ 規 制 (EMIR)) 第 11 条 (15)に 基 づ く 集 中 清 算 されない 店 頭 デリバティブ 取 引 における 取 引 相 手 ( 日 米 と 異 なり 事 業 法 人 も 含 みます)に ついてのリスク 管 理 手 続 き( 証 拠 金 要 件 )に 関 する 規 制 上 の 技 術 基 準 について 市 中 協 議 しました (2014 年 4 月 ) ESAは 第 1 回 目 の 市 中 協 議 の 結 果 を 受 けて 第 2 回 目 の 市 中 協 議 を 行 いました (2015 年 6 月 ) 欧 州 銀 行 機 構 (EBA) 欧 州 証 券 市 場 機 構 (ESMA) 及 び 欧 州 保 険 職 業 年 金 機 構 (EIOPA) 3 可 CFTC 非 清 算 スワップの 証 拠 金 要 件 提 案 を 認 商 品 先 物 取 引 委 員 会 (CFTC)は 商 品 取 引 所 法 第 4s 条 (e)に 基 づき スワップ ディーラー(SD) 及 び 主 要 スワップ 参 加 者 (MSP)で 他 の 規 制 機 関 による 規 制 を 受 けていない 者 (CSE covered swap entity) に 対 す る ⅰ CSEとSD 又 はMSP 間 の 取 引 及 び ⅱ CSEと 金 融 エンド ユーザー( 非 清 算 スワップの 想 定 元 本 総 額 が80 億 ドルを 超 える 者 ) 間 の 取 引 についての 非 清 算 スワップ(5000 万 ドル 以 上 ) の 証 拠 金 要 件 ( 当 初 及 び 変 動 証 拠 金 要 件 )( 当 業 エ ンド ユーザーによる 取 引 には 適 用 されない)に 関 する 最 終 規 則 を 認 可 しました (2015 年 12 月 ) 当 初 証 拠 金 要 件 は2016 年 9 月 1 日 施 行 変 動 証 拠 金 要 件 は 2016 年 9 月 1 日 ( 最 も 大 きな 参 加 者 ) 及 び2017 年 3 月 1 日 (その 他 ) 施 行 です 連 邦 準 備 制 度 理 事 会 (FRB) 通 貨 監 督 庁 (OCC) 農 業 金 融 局 (FCA) 連 邦 預 金 保 険 会 社 (FDIC) 又 は 連 邦 住 宅 金 融 局 (FHFA) c.bis 外 国 為 替 市 場 の 行 為 規 制 基 準 原 則 強 化 の 作 業 を 開 始 BISは 外 国 為 替 市 場 における 行 為 規 制 基 準 及 び 外 国 為 替 原 則 を 強 化 するための 外 国 為 替 作 業 部 会 (FXWG)を 設 置 し 作 業 を 開 始 しました FXWG の 主 要 目 的 は 単 一 のかつグローバルに 共 通 の 行 為 規 制 基 準 及 び 原 則 の 制 定 を 準 備 し これらの 基 準 及 び 原 則 の 遵 守 を 促 進 することです 行 為 規 制 はグロ ーバルなプロのFX 市 場 の 全 ての 部 分 をカバーしま す (2015 年 7 月 規 則 作 成 目 標 は 2017 年 5 月 ) d. 建 玉 の 圧 縮 (compression) 1 LCH.Clearnetは そのSwapClearで 2015 年 の 1 月 1 日 の 金 利 スワップ 金 利 先 渡 取 引 (FRA) 及 びオーバーナイト 指 数 スワップ(OIS)の 想 定 元 本 残 高 を362 兆 ドルから 現 在 の254 兆 ドルまで 107 兆 ドル 圧 縮 させました 2 CMEグループは TriOptimaのtriReduce 圧 縮 サービスと 共 同 して 最 初 の 多 国 籍 圧 縮 サイクルを 完 了 しました CMEグループIRS 清 算 会 員 9 社 が 参 加 し グロスの 想 定 元 本 2.2 兆 ドルを 圧 縮 しま した 11

⑹ ビットコインの 規 制 とデリバティブ 取 引 a. 規 制 1 BIS-CPMIの 報 告 書 BISの 決 済 市 場 インフラ 委 員 会 (CPMI)は デジタル 通 貨 に 関 し ⅰ その 特 徴 と 利 用 ⅱ その 発 展 に 影 響 する 要 因 ( 供 給 要 因 需 要 要 因 規 制 の 役 割 ) ⅲ デジタル 通 貨 の 中 央 銀 行 と 分 散 化 された 決 済 の 仕 組 み( 決 済 制 度 における 中 央 銀 行 の 役 割 か ら 生 じる 課 題 金 融 安 定 と 金 融 政 策 金 融 市 場 イン フラへの 影 響 より 広 い 金 融 業 者 及 び 市 場 への 影 響 中 央 銀 行 通 貨 発 行 収 入 金 融 政 策 中 央 銀 行 による デジタル 通 貨 発 行 の 可 能 性 )について 報 告 書 を 出 し ました (2015 年 11 月 ) 2 米 国 NYDFSによる 取 引 所 設 立 の 認 可 ニューヨーク 州 金 融 サービス 局 (NYDFS)は Mt. Goxの 破 たん 後 の2014 年 3 月 に 仮 想 通 貨 取 引 所 の 監 視 を 強 化 するため 既 存 のニューヨーク 銀 行 法 に 基 づき 仮 想 通 貨 取 引 所 の 免 許 申 請 を 受 理 する 手 続 きを 定 める 公 的 命 令 を 発 しました 仮 想 通 貨 業 務 に 関 する 規 則 が6 月 24 日 に 施 行 され 仮 想 通 貨 取 引 所 は 2015 年 6 月 の 最 終 NYDFS BitLicense 規 制 枠 組 みの 要 件 に 適 合 しなければなり ません すでに 当 該 業 務 を 行 っている 業 者 には 45 日 の 移 行 期 間 があります NYFDSは ニューヨーク 銀 行 法 に 基 づく 最 初 の 設 立 認 可 書 をitBit Trust Company, LLCに 交 付 (2015 年 5 月 ) Circle Internert Financialに 最 初 の BitLicense 申 請 認 可 (2015 年 9 月 ) ニューヨーク 市 に 設 立 されたビットコイン 取 引 所 であるGemini Trust Company, LLCにニューヨーク 銀 行 法 に 基 づ き 設 立 認 可 書 (Charter)を 交 付 (2015 年 10 月 )し ました 3 英 ギャンブル 委 員 会 による 説 明 英 ギャンブル 委 員 会 は そのFAQで ビットコ インについて 次 の 説 明 を 行 いました ⅰ 違 法 に 英 国 の 消 費 者 にギャンブル 施 設 を 提 供 する 業 者 につい て 懸 念 していること ⅱ 本 拠 地 がどこであるかに 関 わらず 同 委 員 会 の 免 許 が 必 要 であること ⅲ 無 免 許 で 英 国 内 で 金 銭 又 は 金 銭 の 価 値 があるもの (money s worth)の 懸 賞 をオファーする 多 くのウ ェッブサイト 運 営 者 に 手 紙 を 発 出 したこと ⅳ ビ ットコインは 金 銭 の 価 値 があるもののカテゴリに 含 まれ 従 って 英 国 内 のギャンブラーにこの 施 設 を オファーする 運 営 者 は 免 許 取 得 が 必 要 であり さ もなければ 違 法 行 為 を 行 っていることになること (2015 年 6 月 17 日 ) 4 オーストラリアでのビットコインの 取 り 扱 い オーストラリアの 上 院 経 済 照 会 委 員 会 (SERC) は 物 品 サービス 税 (GST)の 取 り 扱 いについて ビットコインのような 暗 号 化 技 術 に 基 づく 仮 想 通 貨 (cryptocurrency)を 通 貨 (currency)とみなすこ とを 勧 告 しました オーストラリアでは 2014 年 12 月 17 日 オーストラリア 税 金 局 (ATO)が SERC による 問 合 せに 対 し その 決 定 案 (draft ruling) において ビットコインのような 仮 想 通 貨 は マネ ーの 一 種 であるとは 認 められないとの 見 方 に 基 づ き GSTの 対 象 であるとの 解 釈 を 示 していました (2015 年 8 月 ) 5 CFTC / SECによる 処 分 ⅰ CFTCは ビットコインのオプションを 商 品 取 引 所 法 第 4c 条 及 びCFTC 規 則 第 32 条 のオプショ ン 取 引 に 関 する 規 定 さもなければスワップに 関 する 規 定 あるいはCFTC 規 則 第 32.3 条 に 規 定 す る トレード オプション 免 除 規 定 を 遵 守 して おらず 不 法 に 販 売 したとして 無 登 録 業 者 及 びそ の 役 員 に 取 引 基 盤 の 運 用 停 止 を 命 令 しました 本 命 令 は 無 登 録 のビットコイン オプション 取 引 基 盤 に 対 する 初 めての 処 分 であり CFTCは 初 めて ビットコイン 及 び 他 の 仮 想 通 貨 を 商 品 取 引 所 法 によりカバーされるコモディティであると 定 義 しました (2015 年 9 月 ) ⅱ CFTCは ビットコインのNDFの 架 空 取 引 及 び あらかじめ 仕 組 まれた 取 引 の 禁 止 制 度 を 実 施 しな 12

かったことで 暫 定 SEFであるTeraExchange LLC (Tera)を 告 発 しました (2015 年 9 月 ) ⅲ 証 券 取 引 委 員 会 (SEC)は 仮 想 通 貨 ですぐに 儲 かると 投 資 家 を 騙 す 出 資 金 詐 欺 を 行 ったとして 2つ の ビ ッ ト コ イ ン 採 掘 会 社 (Bitcoin mining company)とその 設 立 者 を 告 発 しました (2015 年 12 月 ) b.ビットコインのデリバティブ 取 引 1 米 国 のTeraExchange LLCは CFTCから 規 制 当 局 から 認 可 を 得 たビットコインのデリバティ ブとしては 初 めてとなるビットコインのデリバテ ィブ 取 引 及 びスポットのビットコイン 価 格 指 数 の 認 可 を 得 て(2014 年 9 月 ) 取 引 を 開 始 しました 2 NADEXがビットコインのバイナリー オプシ ョンを 上 場 しました (2. ⑵ e. 4 参 照 ) 3 NASDAQストックホルムは ビットコインを 原 商 品 とし 追 跡 するBitcoin Tracker Oneを 上 場 しました (2015 年 5 月 ) ⑺ スイスフラン ショック スイス 国 立 銀 行 は 2015 年 1 月 15 日 スイスフラ ンの 対 ユーロ 為 替 レート 上 限 CHF1.20を 継 続 しない と 発 表 しました 同 時 に 一 定 額 を 超 える 預 金 口 座 残 高 の 金 利 を0.5% 下 げ -0.75%にしました それ は 3 ヵ 月 Liborの 目 標 金 利 幅 を 現 行 幅 -0.75% 及 び 0.25%から-1.25% 及 び-0.25%に 動 かすこととな ります これによりスイスフランが 急 騰 し 顧 客 が 損 失 相 当 額 を 支 払 わないことによる 損 失 により Alpari UK 社 が 破 綻 したほか いくつかのFX 業 者 で 大 きな 損 失 が 出 たほか 金 融 オンブズマン(FOS) の 決 定 に 従 い 顧 客 の 約 定 価 格 の 調 整 を 行 った 例 も ありました スイスフラン ショック 後 FX 業 者 の 自 己 資 本 リスク 管 理 の 強 化 等 が 図 られました (2. ⑷ c. 2 及 び3 参 照 ) ⑻ 高 頻 度 取 引 相 場 操 縦 指 標 算 出 の 透 明 化 a. 高 頻 度 取 引 先 物 取 引 所 では 高 頻 度 取 引 (HFT high frequency trading)の 割 合 が 増 加 しています 高 頻 度 取 引 は 自 動 取 引 システムにより 発 注 し 大 き な 数 量 小 さな 注 文 規 模 ( 多 くの 件 数 ) 薄 利 低 い 証 拠 金 率 短 い 応 答 時 間 (latency)(ミリ 秒 で 測 られる 取 引 執 行 時 間 を 有 する) 及 び 短 いリスク 保 持 期 間 ( 典 型 的 には 5 秒 よりもずっと 短 い 日 をま たぐことはない)で 行 われます そのため 高 頻 度 取 引 は 主 に 最 も 流 動 性 のある 商 品 において 行 われ ます 人 的 介 在 はなく 事 前 に 決 めた 市 場 状 況 になると 自 動 的 に 発 注 されます プログラム 取 引 又 はアルゴ リズム 取 引 ともいいますが その 場 合 は リスク 保 持 時 間 が 長 くなることがあります b. 高 頻 度 取 引 への 各 国 取 引 所 の 対 応 1 自 動 取 引 規 則 案 CFTCは 指 定 契 約 市 場 (DCM)での 自 動 取 引 を 包 括 的 に 規 制 する 規 則 ( 自 動 取 引 規 則 又 はレギュ レーションAT) 案 を 意 見 募 集 しました (2015 年 11 月 ) 同 規 則 は 自 動 取 引 に 対 する 米 国 規 制 制 度 を 強 化 するための 一 連 のリスク 管 理 透 明 性 措 置 等 の 安 全 装 置 を 定 めます リスク 管 理 については (a) アルゴリズム 取 引 システムを 使 用 する 市 場 参 加 者 (ATパーソン) (b)atパーソン 顧 客 について 清 算 会 員 先 物 業 者 (FCM) 及 び(c)ATパーソンの 注 文 を 執 行 するDCM に 対 するリスク 管 理 その 他 の 要 件 を 提 案 します 同 規 則 はまた 現 在 はCFTCに 登 録 されていない 一 定 の 自 己 勘 定 取 引 トレーダー (DCMへの 直 接 電 子 アクセスを 通 してアルゴリズム 取 引 を 行 う 自 己 勘 定 トレーダー)の 登 録 を 求 めるこ とを 提 案 します 同 規 則 はまた DCMにおける 市 場 参 加 者 による 自 己 取 引 防 止 ツールの 使 用 を 求 め 一 方 独 立 した 決 定 権 限 者 を 持 つ 口 座 から 生 じる 取 引 を 認 めます 加 えて 同 規 則 案 は DCMに 取 引 付 13

合 せ 基 盤 の 規 則 又 は 知 られる 特 質 を 公 表 させること により DCM 電 子 取 引 付 合 せ 基 盤 の 透 明 性 を 向 上 させるよう 設 計 されています CFTCは 全 ての ATパーソンが 登 録 先 物 協 会 (RFA)の 会 員 となる ことを 求 め RFAには この 種 類 の 会 員 のための アルゴリズム 取 引 に 関 する 会 員 規 則 を 考 慮 すること を 提 案 します 2 SEC アルゴリズム 取 引 担 当 者 に 登 録 義 務 SECは 金 融 取 引 業 規 制 機 構 (FINRA) 規 則 (NASD 規 則 ) 第 1032 条 ( 外 務 員 登 録 の 区 分 )を 改 正 して アルゴリズム 取 引 戦 略 の 設 計 開 発 又 は 改 良 を 主 に 担 当 する 証 券 業 者 の 外 務 員 等 (associated person) 及 びその 日 常 業 務 の 監 督 者 に 証 券 トレーダ ーとしてFINRAへの 登 録 を 義 務 化 する 申 請 を 認 可 しました (2016 年 4 月 )それらの 担 当 者 及 び 監 督 者 は 証 券 取 引 資 格 試 験 に 合 格 し その 後 の 継 続 研 修 を 受 けなければなりません この 登 録 要 件 は 最 終 的 に 取 引 所 又 は 店 頭 に 送 信 される 注 文 及 び 注 文 関 連 電 文 に 適 用 されます 注 文 又 は 注 文 に 関 連 する 送 信 若 しくは 取 消 し 等 の 電 文 を 発 する 又 は 送 信 する 自 動 システムをいいます 但 し 全 体 として 受 け 取 った 注 文 を 市 場 センターに 送 信 するだけの 自 動 システムは 含 みません 3 CMEグループ 妨 害 行 為 禁 止 規 則 を 制 定 CMEグループは 2014 年 9 月 15 日 施 行 で 新 規 則 第 575 条 ( 妨 害 行 為 禁 止 )を 制 定 しました 同 条 は 次 のように 規 定 します 全 ての 注 文 は 善 意 の 取 引 を 執 行 する 目 的 で 発 出 されなければならない 加 えて 全 ての 違 法 ではない 電 文 は 合 法 な 目 的 で 誠 実 に 発 出 されなければならない ( 会 報 第 104 号 15 頁 参 照 ) 4 MiFID Ⅱの 規 定 MiFID Ⅱは 自 己 勘 定 で 取 引 し 所 謂 高 頻 度 アルゴリズム 取 引 技 法 と 呼 ばれるものを 使 用 する 者 が 業 許 可 を 受 け MiFID Ⅱ 管 轄 の 他 の 投 資 業 者 と 同 じく 規 制 監 視 の 対 象 となることを 求 めます (ESMAによるHFTの 定 義 については 会 報 第 104 号 14 頁 参 照 ) 5 英 国 HFTユーザーにも 証 明 制 度 FCAは 業 者 のより 幅 広 い 役 職 員 を 新 行 為 規 範 の 対 象 とする 上 級 管 理 者 及 び 証 明 制 度 (SM&CR Senior Manager and Certification Regime)を 新 た に 制 定 します (2016 年 6 月 施 行 )それらの 役 職 員 に は HFT 又 はアルゴリズム 取 引 を 行 う 者 を 含 むホ ールセール 市 場 取 引 業 務 に 携 わる 者 を 含 みます (2016 年 9 月 実 施 予 定 ) 6 フランスの 規 制 フランス 金 融 市 場 機 構 (AMF)は MiFID Ⅱに 先 んじて HFTを 規 制 する 規 則 を 制 定 しました (2015 年 1 月 1 月 施 行 ) Decree of 2012-957 August 2012は HFTを0.5 秒 以 下 の 間 に 連 続 する 注 文 の 送 信 修 正 又 は 取 消 し 行 うことを 特 徴 とする 注 文 自 動 処 理 システムを 使 って 注 文 を 習 慣 的 に 送 信 する 行 為 と 定 義 します 新 規 制 は フランスの 発 行 体 に 係 る 有 価 証 券 の 取 引 システムにのみ 適 用 され 非 居 住 者 には 注 文 が 直 接 Euronextパリ 市 場 等 のフランス 国 内 の 規 制 市 場 又 はMTFに 送 られる 場 合 を 除 き 適 用 されません 7 ドイツの 規 制 ドイツでは 高 頻 度 取 引 のリスク 及 び 濫 用 防 止 に 関 する 法 (Act on the Prevention of Risks and Abuse in High-frequency Trading)が2013 年 5 月 に 施 行 さ れました 同 法 では HFT 業 者 の 免 許 要 件 注 文 対 取 引 比 率 (OTR) 及 び 過 剰 システム 利 用 (ESU) 手 数 料 の 導 入 並 びにアルゴリズムにより 発 生 する 注 文 のフラグ 要 件 等 が 規 定 されています 自 己 勘 定 で 次 に 掲 げる3つの 全 てに 該 当 する 行 為 を 行 う 業 者 は HFT 業 者 と 定 義 されます ⅰ 応 答 時 間 を 最 小 化 す る 意 図 のあるインフラを 使 用 すること( 例 えば コ ロケーション 近 接 ホスティング 又 は1 秒 当 たり10 ギガバイトを 超 える 高 速 度 直 接 電 子 市 場 アクセス) ⅱ 人 の 介 在 の 無 い 注 文 発 出 生 成 伝 達 又 は 執 行 ⅲ 大 量 の 日 中 の 電 文 量 (すなわち 1 日 平 均 7.5 万 ) HFT 参 加 者 として 取 引 に 参 加 する 者 及 びHFT 参 加 者 に 直 接 電 子 アクセスを 与 える 業 者 は 同 法 に 基 14

づき ドイツ 国 内 に 登 録 事 務 所 を 設 置 し 連 邦 金 融 監 督 庁 (BaFin)から 許 可 を 受 けなければなりませ ん アルゴ 取 引 を 行 う 投 資 業 者 資 産 運 用 会 社 及 び 自 主 運 営 投 資 株 式 会 社 は 市 場 を 破 壊 しないよう 取 引 システムを 構 築 しなければなりません 取 引 所 及 び 多 国 間 取 引 施 設 (MTF)は 価 格 変 動 が 激 しい 時 取 引 所 価 格 が 規 律 正 しく 決 定 されることを 確 実 にす る 適 正 な 予 防 策 を 講 じる 必 要 があります 取 引 参 加 者 は 発 注 量 修 正 及 び 取 消 し 並 びに 実 際 に 成 立 し た 取 引 の 割 合 を 適 正 に 保 つ 必 要 があります OTR 及 びESUについては2013 年 12 月 アルゴリズ ム フラグ 要 件 は2014 年 4 月 施 行 8 その 他 の 国 又 は 取 引 所 の 対 応 高 頻 度 取 引 の 規 制 強 化 や 監 視 のための 負 担 が 増 大 しており その 費 用 を 賄 うため 取 引 に 対 する 課 税 や 手 数 料 増 を 求 める 動 きもあります ドイツ イタ リア オスロ 証 券 取 引 所 MOEX Eurexにおける 対 応 については 会 報 100 号 11 頁 参 照 c. 相 場 操 縦 1 相 場 操 縦 及 び 市 場 濫 用 指 令 EUは 市 場 濫 用 に 関 する 規 則 (No. 596/2014 市 場 濫 用 規 則 (Market Abuse Regulation)) 及 び 市 場 濫 用 の 刑 事 上 の 罰 則 に 関 する 指 令 (CSMAD) (2014/57/EU)を 発 出 しました (2014 年 6 月 ) 市 場 濫 用 規 則 の 施 行 開 始 は2016 年 7 月 で それまでに 加 盟 国 は これらの 規 則 及 び 指 令 を 各 国 の 法 律 に 移 し 替 えます これまでの 市 場 濫 用 指 令 (2003/6/ EC)は 廃 止 されます 市 場 濫 用 指 令 (Market Abuse Directive 欧 州 指 令 2003/6/EC)については 会 報 第 99 号 米 欧 の 相 場 操 縦 等 規 制 制 度 と 摘 発 事 例 参 照 新 ルールは 新 取 引 システム 店 頭 取 引 及 び HFT 等 の 新 テクノロジィの 成 長 等 の 市 場 の 発 展 に 歩 調 を 合 わせ コモディティ 及 び 関 連 するデリバテ ィブ 市 場 の 市 場 濫 用 との 戦 いを 強 化 し 代 表 的 指 標 ( 例 えばLIBOR)の 操 縦 を 明 示 的 に 禁 止 し 規 制 当 局 の 調 査 及 び 行 政 上 の 制 裁 権 限 を 強 化 します CSMADは 全 ての 加 盟 国 にインサイダー 取 引 及 び 相 場 操 縦 に 対 する 統 一 した 刑 事 上 の 犯 罪 について 定 めることを 求 めることにより 市 場 濫 用 規 則 を 補 足 し 最 も 深 刻 な 市 場 濫 用 犯 罪 について 最 大 2 ~ 4 年 以 上 の 投 獄 刑 の 刑 事 上 の 罰 則 を 課 すことを 求 めま す インサイダー 取 引 及 び 相 場 操 縦 は4 年 不 法 な 開 示 は2 年 2 内 部 告 発 制 度 市 場 濫 用 規 則 (MAR)は EU 加 盟 国 に MAR 違 反 の 報 告 を 促 す 有 効 な 制 度 の 制 定 を 求 めます ESMAは 技 術 助 言 により 各 管 轄 当 局 が 違 反 の 報 告 のための 専 用 の 独 立 した 連 絡 先 を 設 け 報 告 者 の 氏 名 emailその 他 の 連 絡 方 法 の 詳 細 及 び で きれば 報 告 の 存 在 を 秘 密 にすることにより 報 告 の 特 定 及 び 報 告 された 者 を 保 護 することを 求 めます MARはまた 新 規 事 案 の MAR 違 反 に 関 し 行 政 若 しくは 刑 事 処 分 になり その 者 が 事 前 の 報 告 義 務 を 有 さない 情 報 提 供 者 に 報 奨 金 を 申 し 出 る 権 限 を 加 盟 国 に 与 えます d. 指 標 算 出 の 透 明 化 1 米 英 及 びスイスの 監 督 当 局 外 国 為 替 指 標 レ ート 操 縦 で 大 手 銀 行 に 罰 金 外 国 為 替 指 標 レートを 不 正 に 操 作 したとして CFTCは 米 Citibank, N.A.(Citi) 英 HSBC Bank Plc(HSBC) 米 JPMorgan Chase Bank, N.A.(JP Morgan) 英 The Royal Bank of Scotland plc (RBS) スイスUBS AG(UBS)の5 銀 行 に 対 し 合 計 14 億 ドル(それぞれ3.1 億 ドル 2.75 億 ドル 3.1 億 ドル 2.9 億 ドル 2.9 億 ドル) 米 通 貨 監 督 庁 (OCC) は Bank of America, N.A.(BOA) Citi 及 びJP Morganの3 銀 行 に 対 し 合 計 9.5 億 ドル(それぞれ2.5 億 ドル 3.5 億 ドル 3.5 億 ドル) 英 FCAは Citi HSBC JP Morgan RBS UBSの5 銀 行 に 対 し 合 計 11 億 ポンド(17 億 ドル)(それぞれ2.2 億 ポンド 2.1 15

億 ポンド 2.2 億 ポンド 2.2 億 ポンド 2.3 億 ポンド) スイス 金 融 市 場 監 督 機 構 (FINMA)は UBSに 対 し1.3 億 スイスフラン(1.4 億 ドル)の 罰 金 を 課 しま した 合 計 で 約 42 億 ドルの 罰 金 となります (2013 年 11 月 ) 2 CFTC CDSの 相 場 操 縦 及 びLIBORの 不 正 操 作 に 罰 金 CFTCは JP Morganが 相 場 操 縦 を 禁 じるドッ ド フランク 法 による 改 正 後 の 商 品 取 引 所 法 (Section 6 ⑴) 及 びCFTC 規 則 ( 第 180.1 条 )に 違 反 して CDSの 取 引 において 相 場 操 縦 的 な 手 段 を 使 った(London Whale)として1 億 ドルの 罰 金 を 課 し ました (2013 年 10 月 )このほか 主 な 罰 金 は LIBOR 不 正 操 作 に 関 し UBSに700 百 万 ドル(2012 年 12 月 ) RBS 及 びRBS Securities Japanに325 百 万 ドル(2013 年 2 月 ) ICAPに65 百 万 ドル LIBOR 不 正 操 作 に 関 してRabo Bankに475 百 万 ドル(2013 年 10 月 )があります なお LIBOR 不 正 操 作 に 関 し ては 前 年 度 分 として バークレイズ 銀 行 に13 億 ド ルの 罰 金 もあります 加 え て CFTC 及 びFCAは ド イ ツ バ ン ク に LIBOR 及 びEURIBORを 不 正 操 作 報 告 したとして それぞれ8 億 ドル 及 び2.27 億 ポンドの 罰 金 を 課 しま した (2015 年 4 月 ) 3 CFTCとFCA 指 標 操 縦 等 に 罰 金 CFTCは バークレイズ 銀 行 に 外 国 為 替 指 標 レー トの 操 縦 虚 偽 報 告 及 び 他 の 銀 行 の 操 縦 の 手 助 けに つき 民 事 上 の 罰 金 4 億 ドル 米 ドルISDAFIX 指 標 スワップ レートの 操 縦 及 び 虚 偽 報 告 につき 同 じ く1.15 億 ドルの 支 払 いを 命 令 しました 4 億 ドルの 中 には バークレイズ 銀 行 が 調 査 の 早 い 段 階 で 解 決 させなかった 分 も 反 映 されています これで バー クレイズ 銀 行 は ISDAFIX FX 及 びLIBORの 指 標 濫 用 で 合 計 7.15 億 ドルのCFTC 処 分 の 対 象 となっ ています FCAは バークレイズ 銀 行 にロンドン における 外 国 為 替 業 務 における 管 理 の 怠 慢 で2.8 億 ポンドの 罰 金 を 課 しました 管 理 の 怠 慢 により ト レーダーが 顧 客 他 の 市 場 参 加 者 及 び 広 く 英 国 金 融 制 度 よりもバークレイズ 銀 行 の 利 益 を 優 先 させる 行 為 を 行 う 機 会 を 与 えました そのような 行 為 には 顧 客 や 市 場 に 不 利 となるような 顧 客 の 取 引 について の 情 報 の 不 適 切 な 共 有 スポットFXレートの 操 縦 等 があります (2015 年 5 月 )なお CFTCは 2014 年 11 月 11 日 5 銀 行 に 対 し 合 計 14.75 億 ドルの 罰 金 を 課 しています (Citibank3.1 億 ドル JPMorgan3.1 億 ドル RBS2.9 億 ドル UBS2.9 億 ドル HSBC2.75 億 ドル) 4 FCA 7 指 標 を 監 督 対 象 に 追 加 FCAは 従 来 のLIBORに 加 え 新 た に7 指 標 (SONIA(Sterling Overnight Index Average) RONIA(Repurchase Overnight Index Average Rate) ISDAFIX( 近 くICE Swap Rateに 置 換 えの 予 定 ) WMR(WM/Reuters) ロンドン 金 固 定 ( 近 くロンドン 地 金 市 場 協 会 (LBMA) 金 価 格 に 置 換 えの 予 定 ) LBMA 銀 価 格 ICEブレント 指 数 )を 監 督 対 象 とします 施 行 は2015 年 4 月 1 日 5 LIBOR / EURIBOR 算 出 者 金 銀 価 格 値 決 め 管 理 者 の 交 代 ICE 指 標 管 理 会 社 (IBA ICE BenchMark Administration Limited)は 2014 年 初 LIBORの データ 収 集 算 出 公 表 等 の 管 理 を 英 国 銀 行 協 会 (BBA)から 引 き 継 ぎました (IBAについては4. ⑴ a. 4 参 照 ) LBMAは IBAをLBMA 金 価 格 の 管 理 者 として 値 決 めを 行 いました (2015 年 3 月 ) IBAは これま で1919 年 9 月 以 来 使 われてきた1 日 2 回 限 られた 数 の 銀 行 が 集 まって 又 は 電 話 で 決 定 する 方 法 に 代 え 現 物 決 済 電 子 でオークションにより 取 引 し ビッド 及 びオファーはリアルタイムで 価 格 は30 秒 ごとに 公 表 します 117 年 間 行 われてきた( 直 近 では ロンドン 銀 値 決 め 市 場 有 限 会 社 (LSFM)により)ロンドン 店 頭 銀 値 決 めが2014 年 8 月 14 日 に 終 了 し 翌 日 からCME グループ トムソンロイター 及 びLBMAが 開 発 し 16

た 新 値 決 め 制 度 に 移 行 しました 新 制 度 では LBMA 銀 価 格 競 売 は 毎 日 正 午 12:00にCMEグルー プが 運 営 して 行 われ トムソンロイターが 事 務 管 理 します 価 格 は 1トロイオンス 当 たりの 米 ドルの ほか 英 ポンド ユーロで 表 示 されます EURIBORを 算 出 す るEBF(European Banking Federation)は 2014 年 6 月 20 日 European Money Markets Instituteに 名 称 変 更 しました ⑼ 投 資 家 教 育 投 資 家 教 育 は OECDによれば 投 資 家 が 金 融 商 品 について 理 解 を 深 め 情 報 や 助 言 により 技 能 と 信 頼 を 伸 ばすことにより どのような 金 融 リスクと 機 会 があるかを 認 識 し 知 識 を 得 た 上 での 選 択 を 行 い どこに 救 済 を 求 めるべきかを 知 り さらに 財 務 状 況 を 改 善 する 他 の 有 効 な 行 動 をとるためのプロセ ス です 投 資 家 知 識 力 (investor literacy)は IOSCOによれば 通 常 の 投 資 家 が 市 場 原 則 取 引 機 関 及 び 規 制 について 有 する 理 解 という 概 念 とし ています a.ifie 及 びIOSCO 報 告 投 資 家 教 育 国 際 フォーラム(IFIE)が2005 年 に 非 営 利 民 間 組 織 として 設 立 され 公 民 の 投 資 家 教 育 提 供 者 が 集 まり 世 界 の 投 資 家 教 育 プログラムの 有 効 性 の 改 善 を 行 っています FINRA 日 本 証 券 業 協 会 (JSDA) 等 27 機 関 が 会 員 となっています IOSCOは 投 資 リスクに 関 する 投 資 家 教 育 につ いての 健 全 な 実 務 に 関 する 最 終 報 告 書 を 発 出 し 健 全 な 実 務 として 次 の 事 項 を 挙 げています (2015 年 9 月 ) 1 一 般 投 資 家 の 考 え 方 及 び 行 動 さらには 知 識 に 影 響 を 与 えることに 焦 点 を 合 わせること 2 一 般 投 資 家 のニーズに 対 応 した 根 拠 あるアプローチを する 取 組 みの 開 発 3 対 象 者 との 交 流 の 取 組 みをテ ストすること 4 投 資 決 定 を 行 おうとしている 人 々 に 届 き 連 絡 や 相 互 の 意 見 交 換 を 行 うための 様 々な 方 法 で 促 進 される 取 組 みの 開 発 5 異 なる 対 象 群 ( 例 えば 初 心 者 と より 精 通 した 投 資 家 ) 及 び 異 なる 情 報 アクセス 方 法 に 合 わせた 明 確 なメッセージの 送 付 6 興 味 を 引 く 内 容 及 び 提 供 方 法 の 利 用 7 金 融 市 場 における 新 しいテクノロジーの 出 現 や 発 展 に 遅 れない 活 動 の 立 案 8 該 当 する 場 合 は 規 制 を 補 完 して 影 響 力 を 高 める 投 資 家 教 育 の 取 組 みの 開 発 9 最 初 に 評 価 の 枠 組 みと 尺 度 の 開 発 そして 生 産 物 及 び 成 果 の 評 価 に 努 めること b. 米 国 のFLEC 及 び 顧 客 保 護 基 金 米 国 では 金 融 知 識 力 教 育 委 員 会 (FLEC Financial Literacy and Education Commission)が 2003 年 公 正 正 確 信 用 取 引 法 (Fair and Accurate Credit Transactions Act of 2003)に 基 づき 設 置 さ れ 全 米 金 融 教 育 ウェッブサイト(MyMoney.gov) の 開 設 及 び 金 融 教 育 に 関 する 全 米 の 戦 略 開 発 を 行 っ ています FLECは 財 務 長 官 が 委 員 長 となり そ の 他 CFTC SEC 等 19 政 府 機 関 により 構 成 されます FLECは 1 金 融 知 識 力 促 進 の 政 府 民 間 の 努 力 を 促 すこと 2 連 邦 政 府 の 金 融 教 育 努 力 の 調 整 3ウ ェッブサイトの 開 設 4 無 料 電 話 問 い 合 わせ 先 の 設 置 に 焦 点 を 合 わせます 米 財 務 省 の 金 融 教 育 室 (OFE)がFLECの 作 業 を 調 整 するほか 連 邦 準 備 制 度 等 の 連 邦 機 関 が 提 供 す る 投 資 家 教 育 プログラム 等 のリストを 作 成 します SECの 投 資 家 教 育 支 援 室 (OIEA Office of Investor Education and Advocacy)は 投 資 家 が 直 面 する 問 題 及 び 疑 問 を 取 り 扱 う 様 々のサービスお よびツールを 提 供 し ウェッブサイトInvestor.gov を 運 営 します FINRA 投 資 家 教 育 財 団 (FINRA Investor Education Foundation)は 十 分 なサービスを 受 け ていない 米 国 民 にその 人 生 の 金 融 上 の 成 功 に 必 要 な 知 識 技 能 及 びツール 並 びに 投 資 家 教 育 に 関 連 する プロジェクトに 資 金 を 提 供 します 先 物 関 係 では ドッド フランク 法 第 748 条 1 に 17

基 づき 内 部 告 発 者 に 対 する 報 奨 金 (award) 支 払 い 2 に 使 うために 設 置 された 回 転 基 金 (revolving fund)であるcftc 顧 客 保 護 基 金 1 が 設 置 されてい ます 2015 年 9 月 末 の 残 高 は 2 億 7090 万 ドルです CFTCは 顧 客 支 援 室 (Office of Customer Outreach)を 通 して 顧 客 教 育 を 行 います 1 証 券 関 係 は 第 922 条 SEC 投 資 家 保 護 基 金 2 先 物 関 係 は 詐 欺 若 しくは 法 令 違 反 行 為 から 顧 客 を 保 護 するための 顧 客 教 育 のための 費 用 にも 充 てら れます 証 券 関 係 は SEC 総 括 監 察 官 が 行 う 証 券 取 引 法 第 4 条 ⅰ(reserve fund)の 業 務 の 資 金 の 手 当 て にも 充 てられます c.cftcによるキャンペーン CFTCは 投 資 家 が 金 融 詐 欺 を 特 定 し 自 身 を 護 るための 新 全 米 キャンペーンを2014 年 11 月 に 開 始 し ました 包 括 的 なキャンペーンは 新 ウェッブサイ ト 全 米 に 向 けた 広 報 及 びビデオなどから 構 成 され ます 新 ウェッブサイトSmartCheck.CFTC.govは 金 融 業 者 の 背 景 チェックができる 研 修 用 ツールで す 今 後 テレビや 活 字 広 告 などにより 新 ウェッ ブサイトの 利 用 などを 広 めて 行 きます CFTCによ る 処 分 事 由 によれば 2010 年 ~ 2013 年 に 少 なく とも3 万 の 投 資 家 が 金 融 詐 欺 の 被 害 を 受 け 10 億 ド ル 超 の 損 失 を 被 っています CFTCは 特 に 未 登 録 業 者 による 詐 欺 が 過 半 を 占 めており 業 者 が 適 切 に 登 録 許 可 等 を 受 けているかどうかチェックする ことが 詐 欺 の 犠 牲 となることの 減 少 につながる と しています d.cmeグループの 投 資 家 教 育 CMEグループは 先 物 オプション 模 擬 取 引 及 び 市 場 調 査 のためのオンライン プラットフォー ム 先 物 研 究 所 (Futures Institute) を 開 設 しま した(2015 年 1 月 ) 先 物 研 究 所 は 先 物 業 界 の 提 携 先 と 協 力 して 市 場 参 加 者 に 先 物 取 引 の 知 識 と 情 報 源 を 提 供 することを 目 指 し そのクラスで 最 高 の 教 育 を 提 供 します 先 物 研 究 所 は 実 況 の 指 示 双 方 向 研 修 モジュール 市 場 調 査 及 び 訓 練 をブレンドし て 提 供 します 参 加 者 は 双 方 向 のウェッブサイト を 通 して 先 物 市 場 について 学 び 数 多 くの 取 引 戦 略 に 触 れ 模 擬 取 引 でその 力 を 試 すことができます 先 物 研 究 所 の 中 の 先 物 挑 戦 (Futures Challenge) により 6つの 資 産 クラス の 中 の 最 も 流 動 性 のあ る36の 先 物 を 双 方 向 で6 日 間 の 模 擬 取 引 ができます 先 物 挑 戦 は 日 曜 日 の 米 国 中 部 標 準 時 17:00( 日 本 時 間 月 曜 日 08:00)に 開 始 します 株 価 指 数 エネルギー 金 属 FX 金 利 及 び 農 産 物 e. 英 国 の 投 資 家 教 育 英 国 では 金 融 サービス 機 構 (FSA) 1 が2003 年 英 国 の 金 融 能 力 増 進 を 目 的 として 金 融 能 力 国 家 戦 略 (National Strategy for Financial Capability)を 策 定 し 金 銭 助 言 サービス(Money Advice Service) 2 を2011 年 に 開 始 しました 1 現 在 の 金 融 行 為 機 構 (FCA) 2 2010 年 以 前 はFSAの 消 費 者 金 融 教 育 部 (CFEB) でサービスを 提 供 しました f.シンガポールの 投 資 家 教 育 全 国 学 習 研 究 所 (NIE National Institute of Education)が 2007 年 に 教 師 のための 金 融 知 識 力 ハブを 設 置 しました 規 制 機 関 であるMASは 2012 年 に 金 融 知 識 力 研 究 所 (IFL) 設 立 のため 資 金 提 供 しました g.sgxの 投 資 家 教 育 SGXは 電 子 取 引 ゲームStockWhiz( 株 式 の 達 人 ) とe-tutorialsで 投 資 家 教 育 を 強 化 することとしまし た StockWhizは 2015 年 4 月 1 日 か ら6 月 30 日 ま で 開 催 され 18 才 以 上 のシンガポール 及 び 周 辺 国 の 居 住 者 が 参 加 でき 2,500Sドル 相 当 の 仮 想 通 貨 を 与 え られ SGXに 上 場 する 株 式 REITS 及 びETFの400 を 超 える 銘 柄 に 投 資 します 総 合 最 優 秀 者 には 3,000 Sドル 各 月 の 優 秀 者 30 名 には 各 月 100 Sドル の 報 奨 金 が 与 えられます このほか e-tutorialsでは SGXのウェッブサイト1SGX Academy 及 びTradeHero 18

Appで 学 習 することができます SGXは 全 国 学 習 研 究 所 (NIE)と 協 力 し 対 面 学 習 及 び 電 子 学 習 に より3 万 人 超 の 教 師 の 金 融 の 能 力 と 知 識 の 増 進 を 図 ります 今 後 3 年 間 で 約 4,000 人 の 教 師 が 教 育 を 受 け ます SGXとUniSIMは My First Stock Carnival@ UniSIMで のNIBIs(Not Invested But Interested) ( 多 くは 学 生 )の 投 資 教 育 促 進 で 協 力 します (PR 10 月 15 日 ) SGXとCBOEは アジアの 投 資 家 教 育 の 一 環 とし て 共 同 でSGXにCBOEオプション 研 究 所 を 設 置 し ました (2015 年 12 月 ) h. 韓 国 の 投 資 家 教 育 韓 国 においては 2015 年 制 度 改 革 -デリバティブ 市 場 の 投 資 者 保 護 の 拡 充 の 一 環 として 一 般 個 人 投 資 家 に50 時 間 模 擬 取 引 プログラムの 提 供 韓 国 金 融 投 資 協 会 (KOFIA)による30 時 間 講 座 の 開 設 など が 実 施 されています 高 リスク 商 品 を 取 引 する 一 般 投 資 家 には これらの 講 座 及 び 模 擬 取 引 を 義 務 付 け それを 修 了 した 投 資 家 が 3000 万 ウォンを 預 託 して KOSPI200 先 物 及 び 個 別 株 先 物 を 取 引 することを 認 められます そうして1 年 を 超 えて 先 物 取 引 を 経 験 した 投 資 家 が 5000 万 ウォンを 預 託 してより 複 雑 な デリバティブを 取 引 することを 認 められます i.オーストラリアの 投 資 家 教 育 金 融 知 識 力 財 団 (FLF Financial Literacy Foundation)が より 有 効 に 金 融 知 識 力 に 関 する 取 組 みを 行 う 目 的 で 2005 年 に 設 立 され 1 学 校 教 育 課 程 への 統 合 2 職 業 訓 練 課 程 への 統 合 3 進 行 中 の 国 の 調 査 への 委 託 4 既 存 情 報 へのアクセスへの 支 援 5 機 関 間 の 協 力 の 促 進 6 飲 んだら 乗 るな に 相 当 するような 標 語 作 りなど 消 費 者 に 訴 える 実 務 の 提 供 などを 行 います ELFの 機 能 は 2008 年 に ASICに 移 管 されました ASICは 規 制 機 関 として 投 資 家 教 育 戦 略 を 策 定 し そのウェッブサイト MoneySmartを 開 設 しています 政 府 機 関 であるCentrelinkが 金 融 情 報 サービス 担 当 官 との 機 密 面 接 などを 通 して 金 融 問 題 やオプショ ンについて 無 料 の 独 立 した 金 融 情 報 の 提 供 を 行 いま す Centrelinkは ウェッブサイトで 金 融 市 場 や 商 品 に 関 する 情 報 を 提 供 します j.インドの 投 資 家 教 育 投 資 家 教 育 保 護 基 金 (IEPF Investor Education and Protection Fund) 1 が1999 年 会 社 ( 改 正 ) 法 に 基 づき 企 業 省 に 設 置 され 投 資 家 に 対 する 啓 蒙 及 び 投 資 家 利 益 の 保 護 を 促 進 させます 基 金 は 企 業 が 支 払 うべき 未 請 求 配 当 満 期 の 過 ぎた 預 金 償 還 日 の 過 ぎた 債 券 等 で7 年 間 支 払 われなかったも のをIEPFに 移 管 します 2 IEPFは それらの 未 請 求 配 当 満 期 の 過 ぎた 預 金 償 還 日 の 過 ぎた 債 券 等 の 返 済 に 使 用 されるほか 投 資 家 に 対 する 教 育 に 必 要 な 費 用 にも 使 用 されます 1 投 資 者 補 償 基 金 (Investor Protection Fund)は 取 引 所 (NSEやBSE)が 設 けています 2 中 央 政 府 や 地 方 政 府 等 からの 助 成 金 寄 付 等 も 受 け 入 れます k.cmeグループとkofiaの 投 資 家 教 育 訓 練 分 野 での 協 力 CMEグループとKOFIAは 市 場 研 修 訓 練 分 野 でより 密 接 な 協 力 をしていく 旨 の 趣 意 書 に 調 印 しま した (2015 年 5 月 ) 2. 米 国 米 国 では 2015 年 2 月 現 在 15( 前 年 比 2)の 取 引 所 がCFTCに 指 定 され SEC 管 轄 の12 取 引 所 ( 同 変 わらず)( 株 式 関 連 オプションを 取 引 する)を 含 む23 取 引 所 ( 同 1 増 )が 実 際 に 取 引 を 行 っており 20 取 引 所 で 金 融 証 券 先 物 オプションが 取 引 され ています 休 眠 中 (10)を 除 きます 19

2015 年 の 米 国 全 体 のコモディティ 等 を 含 む 出 来 高 は81 億 1300 万 枚 ( 前 年 比 0.3%) そのうちCME CBOT 及 びNYMEXのCMEグループが 米 国 全 体 の 出 来 高 の43.5%( 前 年 42.3%)を 占 めます ⑴ CMEグループ CMEは 1898 年 農 産 物 取 引 所 として 設 立 され 1972 年 に 国 際 金 融 市 場 (IMM)を 開 設 して 世 界 初 の 通 貨 先 物 取 引 を 開 始 しました 2007 年 にCBOTを 2008 年 にNYMEXを 2012 年 にカンザス シティ 取 引 所 (KCBT) を 買 収 しました CBOTは 1848 年 穀 物 取 引 所 として 設 立 され 1977 年 にT-Bond 先 物 を 上 場 し ま し た 1999 年 に Eurexに 追 い 抜 かれるまで 長 年 出 来 高 世 界 一 の 先 物 取 引 所 でした NYMEXは 1872 年 に 設 立 され 1994 年 にニュー ヨーク 商 品 取 引 所 (COMEX)を 買 収 し 2008 年 に CMEに 買 収 されました 2013 年 12 月 その 建 玉 全 てをCBOTに 移 管 し 契 約 市 場 としてのCFTCの 指 定 は 無 効 となりました a.2015 年 の 出 来 高 CMEの2015 年 の 出 来 高 は 商 品 種 類 別 には ユ ーロドル 金 利 先 物 オプションなどの 金 利 商 品 が8 億 3063 万 枚 ( 同 5.7%) 株 価 指 数 の 先 物 オプシ ョンが6 億 6428 万 枚 ( 同 1.1% 増 ) 通 貨 の 先 物 オ プションが2 億 1992 万 枚 ( 同 8.8% 増 ) 生 牛 乳 製 品 などの 農 産 物 や 米 国 や 欧 州 の 気 温 指 数 の 先 物 オ プション 等 が3479 万 枚 ( 同 2.9%)でした ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1の2. 参 照 ) CBOTの2015 年 の 出 来 高 は 商 品 種 類 別 では 2 年 ~ 30 年 の 米 国 債 先 物 オプションが8 億 4729 万 枚 ( 同 3.2%)で 全 商 品 出 来 高 の70.8%( 前 年 74.7%)を 占 めます このほか 30 日 フェド ファ ンド 金 利 先 物 オプション2059 万 枚 ( 前 年 比 159.9% 増 前 々 年 比 337.7% 増 ) Mini DowJones 工 業 株 価 指 数 先 物 オプション4074 万 枚 ( 前 年 比 3.9% 増 )などとなっています とうもろこし 大 豆 小 麦 等 の 農 産 物 金 属 及 びエネルギーの 先 物 オプシ ョンは 合 わせて2 億 8658 万 枚 ( 同 16.1% 増 )で 全 商 品 出 来 高 の23.9%( 前 年 21.0%)を 占 めています ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1の5. 参 照 ) グループ 中 のNYMEXは エネルギーが4 億 9806 万 枚 ( 前 年 比 21.3% 増 )で 取 引 所 全 出 来 高 5 億 8522 万 枚 ( 同 18.2% 増 )の85.1%( 前 年 82.8%)を 占 め ています CMEEは 2015 年 の 出 来 高 が75 万 枚 でした うち 農 産 物 が4 万 枚 エネルギーが10 万 枚 FXが62 万 枚 でした b. 新 業 務 新 商 品 CMEは CMEブルームバーグ ドル スポット 指 数 先 物 (CME Bloomberg Dollar Spot Index Futures)を 上 場 します (2016 年 4 月 予 定 )( 会 報 本 号 F.F.ニュース31. 参 照 ) CBOTは 2 5 10 及 び30 年 の 米 ドル 建 て 受 渡 決 済 スワップ 先 物 に7 年 及 び20 年 を 追 加 しました (2015 年 9 月 ) CBOTはまた 2016 年 1 月 ウルトラ10 年 米 国 債 先 物 オプションを 上 場 しました 同 先 物 の 受 渡 適 格 銘 柄 は 当 初 10 年 米 国 債 として 発 行 された 米 国 債 で 残 存 期 間 が9 年 5 ヵ 月 以 上 10 年 以 下 のもの 既 存 の10 年 米 国 債 先 物 オプションの 先 物 の 受 渡 適 格 銘 柄 は 当 初 7 年 又 は10 年 米 国 債 として 発 行 された 米 国 債 で 残 存 期 間 6 1/2 年 以 上 10 年 以 下 のもので 従 来 通 り 変 わりません 長 期 米 国 債 先 物 オプショ ンは 2010 年 に 先 物 のそれまでの 受 渡 適 格 銘 柄 15 年 ~ 30 年 国 債 を15 年 ~ 25 年 にし 新 たに 受 渡 適 格 銘 柄 が25 年 ~ 30 年 国 債 のウルトラ 長 期 米 国 債 先 物 オプションが 上 場 されました CME Clearingは 金 利 スワップションの 清 算 を 開 始 します 20

c. 欧 州 に 攻 勢 CMEグループは 2014 年 4 月 ロンドンにCMEE を 設 立 し 外 国 為 替 先 物 及 びエネルギー 先 物 の 取 引 を 開 始 しました CMEグループの100% 子 会 社 であ り 同 グループにとって 初 の 米 国 外 の 取 引 システ ムとなります 清 算 はCME Clearing Europeで 行 い ます 2015 年 3 月 ユーロ 建 て 現 物 決 済 のココアを 上 場 しました CMEグ ル ー プ は 中 国 建 設 銀 行 (CCB) と CCBの 協 力 を 得 て CMEEで 取 引 されているオフ ショア 中 国 人 民 元 について 現 在 は 香 港 で 行 われて いる 受 渡 決 済 をロンドンでの 受 渡 決 済 にすること 等 について 覚 書 を 締 結 しました (2015 年 10 月 ) d.コロケーション サービスを 開 始 CMEコロケーション サービスを2012 年 1 月 29 日 に 開 始 しました コロケーション サービスにより CME Globex 取 引 システムでの 全 ての 商 品 の 取 引 に 最 短 の 応 答 時 間 での 接 続 が 可 能 となりました ASXは 北 米 イリノイ 州 にあるCMEグループの コロケーション 施 設 内 の 存 在 点 (POP point of presence)( 直 接 接 続 ハブ)を 設 置 し 北 米 の 顧 客 によるオーストラリアのASX 市 場 への 接 続 を 拡 大 改 善 します (2014 年 11 月 ) CMEグループのコロ ケーション 施 設 を 使 ってこの 種 の 接 続 を 提 供 するの は ASXが 初 めてです 続 いてSGXも 北 米 イリ ノイ 州 にあるCMEグループのコロケーション 施 設 内 のPOPを 設 置 しました (2015 年 11 月 ) e. 清 算 機 関 CME 及 びCBOTで 行 われた 取 引 所 取 引 の 清 算 は CMEの 内 部 (CME Clearing)で 店 頭 取 引 の 清 算 はNYMEX 買 収 に 伴 い 取 得 した 電 子 システム ClearPortで 行 っています 証 拠 金 はSPANにより 計 算 します 顧 客 勘 定 の 建 玉 についてはグロスで 計 算 します f. 電 子 取 引 化 欧 州 の 取 引 所 のオープン アウトクライから 完 全 電 子 取 引 への 移 行 は 極 めて 短 期 間 で 行 われました が CME CBOTにおいては 緩 やかに 移 行 して います CMEグループは シカゴとニューヨークの 先 物 の 立 会 場 を 株 価 指 数 の 一 部 を 除 き2015 年 7 月 2 日 に 閉 鎖 しました ほとんどのオプションは そのまま 立 会 場 取 引 が 継 続 されますが オプションの 電 子 取 引 の 割 合 は 急 速 に 高 くなっています ⑵ 米 国 のその 他 の 先 物 取 引 所 a.ice / IFUS ICEは 2000 年 5 月 米 アトランタ 市 で 取 引 所 取 引 の 先 物 オプション 店 頭 取 引 のエネルギー 等 金 融 デリバティブを 取 引 するインターネットの 市 場 運 営 会 社 として 設 立 されました 当 初 はエネルギー に 焦 点 を 当 てましたが 取 引 所 買 収 により 取 扱 商 品 を 多 様 化 させました 1 取 引 所 の 買 収 買 収 した 取 引 所 には IFUS( 旧 NYBOT New York Board of Trade 2006 年 買 収 ) IFEU( 旧 IPE International Petroleum Exchange 同 2001 年 ) IFCA( 旧 WCE Winnipeg Commodity Exchange 同 2007 年 ) IFS( 旧 SMX Singapore Mercantile Exchange 同 2013 年 )があります 2012 年 12 月 にNYSE Euronextを 買 収 し ま し た その 結 果 NYSE Euronextが 有 するニューヨーク 証 券 取 引 所 (NYSE) ロンドンのデリバティブ 市 場 (Liffe) 並 びにEuronext 部 分 (パリ アムステルダム ブリュッセル 及 びリスボンの 現 物 及 びデリバティブ 市 場 )を 有 することとなりましたが 2014 年 9 月 に Euronext 部 分 をIPOにより 切 り 離 しました 2015 年 12 月 金 融 市 場 データ 分 析 および 関 連 取 引 ソリューションを 提 供 するInteractive Dataの 買 収 を 完 了 しました 21

2 2015 年 の 出 来 高 IFUSは 天 然 ガス 及 び 電 力 のエネルギーが64.3% ( 前 年 68.0%) コーヒー 砂 糖 などの 農 産 物 が 18.3%( 同 16.3%) 株 価 指 数 が13.1%( 同 13.3%) 指 数 を 含 む 通 貨 が3.6%( 同 2.2%)を 占 めます ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1の17. 参 照 )IFUSは 56 銘 柄 の 通 貨 先 物 を 上 場 しており その 合 計 出 来 高 は103 万 枚 ( 同 8.8% 増 ) そのほか 米 ドル 指 数 先 物 の 出 来 高 は 1211 万 枚 ( 同 70.2% 増 )です 清 算 は ICEの 子 会 社 のICE Clear USが 行 います 3 上 場 商 品 をLiffeからIFUS IFEUに 移 管 NYSE Liffe USは 主 要 商 品 をIFUSに 移 管 し NYSE Liffe USのCFTCへの 登 録 は 取 り 消 しとなり ました(2014 年 7 月 ) Liffeロンドン 市 場 も IFEU への 商 品 移 管 を 完 了 しました(2014 年 11 月 ) b.cboeグループ 1 2015 年 の 出 来 高 CBOEは 株 価 指 数 オプションが39.0%( 同 34.0%) 個 別 株 オプションが35.5%( 前 年 40.0%) ETFオプションが25.5%( 同 26.0%)を 占 めます 06 年 2 月 に 上 場 したCBOEボラティリティ 指 数 (VIX)オプションが2015 年 には1 億 4444 万 枚 ( 前 年 比 9.4%)になりました ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1 の6. 参 照 ) 清 算 はOCCが 行 います CBOEが2003 年 に 設 立 したCFEは 2015 年 全 商 品 出 来 高 5168 万 枚 ( 同 2.1% 増 ) 続 いて 設 立 したC2 取 引 所 は 2010 年 10 月 に 個 別 株 オプション 等 の 取 引 を 開 始 し 同 じく 7923 万 枚 ( 同 2.7%)でした 2 取 引 所 新 設 CBOEと 環 境 金 融 商 品 会 社 (EFP Environmental Financial Products, LLC)は 2015 年 9 月 中 小 銀 行 が 短 期 の 貸 付 借 入 を 取 引 するた めの 取 引 所 であるアメリカン 金 融 取 引 所 (AFX American Financial Exchange)を 設 立 し 2015 年 12 月 に 取 引 が 開 始 されました LIBORの 代 替 とな るAmeriborを 公 表 します c.ise / ISE Gemini 持 株 会 社 の 下 にISE ISE Gemini 及 びISE Mercury (2016 年 2 月 取 引 開 始 )があります ISEは 電 子 取 引 所 として 設 立 され 2000 年 に 取 引 を 開 始 し 2007 年 12 月 DBAGが 買 収 しました NASDAQに 買 収 されることで 合 意 しています (2016 年 3 月 ) 個 別 株 オプションが50.2%( 前 年 53.0%) ETFオ プションが49.4%( 同 46.7%)を 占 めます ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1の14. 及 び28. 参 照 )ISEは 2007 年 4 月 ユーロ 日 本 円 等 の 通 貨 オプションを 上 場 し その 2015 年 の 出 来 高 は10 万 枚 ( 前 年 比 66.6% 増 )でした 子 会 社 であるISE Geminiは 個 別 株 オプションと ETFオプションを 上 場 しています 清 算 はOCCが 行 います d.nasdaqグループ NASDAQは 北 欧 など26 市 場 1 清 算 機 関 及 び5 中 央 証 券 預 託 機 関 を 所 有 しています ISE 買 収 で 合 意 しています (2016 年 3 月 ) 同 時 にOCC 株 20%を 取 得 し OCC 株 持 分 比 率 を40%にします 1 2015 年 の 出 来 高 Nasdaq PHLX は 個 別 株 オプションが62.5%( 前 年 66.2%) ETFオプションが37.2%( 同 33.6%)を 占 めます ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1の11. 参 照 ) 清 算 はOCCが 行 います Nasdaq Optionsは 個 別 株 オプションが61.7%( 前 年 68.3 %) とETFオ プ シ ョ ン が38.2 %( 同 31.5 %) を 占 めます ( 全 商 品 出 来 高 は 表 1の21. 参 照 ) Nasdaq Bostonは ETFと 個 別 株 のオプションを 上 場 し 2015 年 の 全 商 品 出 来 高 は3150 万 枚 ( 同 0.3%)です 旧 フィラデルフィア 商 品 取 引 所 (PBOT) 1985 年 開 設 NASDAQ OMXが2007 年 12 月 に 買 収 し NASDAQ OMX Futures Exchangeに 名 称 変 更 2013 年 にさらにNASDAQ Futures Exchange(NQF)に 名 称 変 更 2 新 規 事 業 等 Nasdaq Dubaiの 株 式 を 所 有 しています 22

欧 州 においてNasdaq NLXを 開 設 して 長 短 金 利 先 物 でIFEUに 挑 戦 する 一 方 エネルギー デリバテ ィブでCMEグループ 及 びICEに 挑 戦 する 計 画 です NASDAQは Chi-X GlobalからChi-X Canada(ト ロント 証 券 取 引 所 (TSX)の 代 替 取 引 システム (ATS))を 買 収 しました (2016 年 2 月 ) に 上 場 しました 4 ビットコインのバイナリー オプションを 上 場 NADEXは ビットコインのバイナリー オプシ ョンを 上 場 しました (2014 年 12 月 ) 取 引 期 間 は1 日 及 び1 週 参 照 価 格 は TeraExchangeのTera Bitcoin Price Index e.nadex 2004 年 2 月 ヘッジストリート 取 引 所 がバイナリ ー オプションの 契 約 市 場 としての 指 定 を 受 け 2004 年 10 月 取 引 を 開 始 しました 2007 年 IGグ ループが 買 収 し 2009 年 6 月 NADEXに 名 称 を 変 更 しました 1 2015 年 の 出 来 高 2015 年 の 出 来 高 は 外 国 為 替 が323 万 枚 ( 前 年 比 108.0% 増 ) 株 価 指 数 が205 万 枚 ( 同 18.7% 増 ) 農 産 物 等 が50 万 枚 ( 同 21.0% 増 ) ビットコインが3 万 枚 ( 同 22.2 倍 ) 合 計 581 万 枚 ( 同 57.4% 増 )です 2 一 部 のCFTC 規 則 不 適 用 NADEXは 財 産 的 基 礎 参 加 者 及 び 商 品 の 適 格 性 リスク 管 理 資 金 管 理 情 報 公 開 については 完 全 担 保 であること 一 般 顧 客 が 直 接 NADEX 会 員 になり 直 接 取 引 できること 等 を 理 由 として CFTC 規 則 の 対 象 にはならないためCFTC 規 則 が 適 用 されません 3 20 分 物 そして5 分 物 バイナリー オプションを 上 場 NADEXは 2014 年 11 月 S&P500 E-MINI 等 の 株 価 指 数 4 銘 柄 のバイナリー オプションについて 回 号 ごとの 満 了 までの 取 引 時 間 を 従 来 の1 週 間 ご と 1 日 ごと 2 時 間 ( 実 質 最 短 は1 時 間 )ごとに 加 え 20 分 を 新 たに 上 場 しました NADEXは 2014 年 12 月 GBP/USD EUR/ USD AUD/USD 及 びUSD/JPYの 外 国 為 替 レート のバイナリー オプションについて 回 号 ごとの 満 了 までの 取 引 時 間 を 従 来 の1 週 間 ごと 1 日 ごと 2 時 間 ( 実 質 最 短 は1 時 間 )ごとに 加 え 5 分 を 新 た f.その 他 の 取 引 所 NYSE Amex 及 びNYSE Arcaは と も にETF 個 別 株 等 のオプションを 上 場 ( 出 来 高 は 表 1の 19. 及 び16. 参 照 )ともにOCCで 清 算 されます BATS Exchangeは ETF 及 び 個 別 株 のオプショ ンを 上 場 ( 出 来 高 は 表 1の15. 参 照 ) 機 関 投 資 家 向 け 外 国 為 替 スポット 市 場 を 運 営 するHotspot FX を 買 収 し 店 頭 外 国 為 替 市 場 に 参 入 します BATS Global Marketsは 同 取 引 所 にとって2つ 目 のオプ ション 取 引 所 となるEDGX Optionsを 設 立 しまし た (2015 年 11 月 2 日 )その2015 年 の 出 来 高 は147 万 枚 です 顧 客 優 先 比 例 配 分 の 割 当 方 法 を 採 用 しま す BOXは ETF 及 び 個 別 株 のオプションを 上 場 ( 出 来 高 は 表 1の30. 参 照 ) MIAXは 個 別 株 オプション 及 びETFオプション のみを 上 場 ( 出 来 高 は 表 1の23. 参 照 ) MGEは 農 産 物 のみを 上 場 し 2015 年 の 出 来 高 は 232 万 枚 ( 前 年 比 6.3% 増 )です 2000 年 の 個 別 株 先 物 解 禁 時 に 開 設 されたOne Chicagoは 同 じく1171 万 枚 ( 同 7.4% 増 ) ELXは 主 要 投 資 銀 行 等 により 設 立 され 米 国 債 先 物 ユーロドル 金 利 先 物 等 を 上 場 しましたが 2014 年 に 出 来 高 がなくなりました Eris 取 引 所 は 金 利 スワップを 取 引 し 2015 年 の 出 来 高 は66 万 枚 ( 同 35.0% 増 )です このほか2016 年 1 月 に18SEFが 正 式 登 録 され( 残 る 暫 定 登 録 は5) SEFであるTrueEXは 米 ドル ユーロ 及 び 英 ポンド 建 て 金 利 スワップの 資 産 運 用 者 や 機 関 投 資 家 向 け 取 引 システム TrueFIXの 稼 働 を 23

開 始 しました (2015 年 12 月 ) ⑶ 先 物 業 者 数 の 推 移 米 国 の 登 録 先 物 業 者 数 は 2015 年 9 月 現 在 FCM (RFEDを 含 む 以 下 この 項 同 じ )71( 前 年 比 14) RFED5( 同 2) IB1,306( 同 53) FB4,191 ( 同 342) FT764( 同 49) CTA2,377( 同 148) CPO1,719( 同 55) AP56,003( 同 1,575) となっています その 推 移 を 図 6で 見 ますと 総 合 的 な 先 物 業 者 で あるFCMは 1983 年 の461 社 をピークに 減 少 し 続 け 2002 年 に179 社 になった 後 2003 年 に 一 般 投 資 家 向 けOTC 外 国 為 替 取 引 を 営 む 業 者 数 の 増 加 や 証 券 先 物 を 取 り 扱 う 証 券 業 者 の 増 加 により 増 加 に 転 じまし たが 2005 年 以 降 は 再 び 減 少 となっています FCMのうち 45( 前 年 比 2)が 証 券 業 者 (brokerdealer)でもあります 一 般 投 資 家 向 けOTC 外 国 為 70000 図 6 米 国 の 登 録 先 物 業 者 数 の 推 移 60000 50000 AP 40000 30000 20000 10000 3000 2500 CTA 2000 1500 1000 500 CPO IB FT 400 300 200 100 0 78 80 82 84 86 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 年 FCM FCM:futures commission merchant, RFED:retail foreign exchange dealer, SD:swap dealer, MSP:major swap participant IB:introducing broker, FB:floor broker, FT:floor trader, CTA:commodity trading advisor, CPO:commodity pool operator, AP:associated person 24