水 稲 病 害 虫 防 除 対 策 (3 月 ~4 月 ) 農 薬 の 登 録 内 容 の 掲 載 については 慎 重 に 校 閲 しておりますが 登 録 内 容 は 随 時 変 更 が 行 われます また 農 薬 名 が 同 じでも 農 薬 製 造 会 社 により 登 録 内 容 が 異 なる 場 合 があります 農 林 水 産 省 のホームページ(http:// www.maff.go.jp/j/nouyaku/) 等 で 最 新 の 登 録 内 容 を 確 認 してください 農 薬 の 使 用 に 当 たっては 農 薬 容 器 のラベルを 必 ず 読 み ラベルに 記 載 してある 適 用 範 囲 使 用 時 期 使 用 方 法 等 に 従 って 使 用 してください この 情 報 に 掲 載 する 農 薬 の 登 録 内 容 は 平 成 27 年 3 月 1 日 現 在 のものです この 情 報 の 中 で 農 薬 の 使 用 濃 度 等 に 下 線 が 付 いている 所 は 試 験 の 結 果 等 をもとに 農 薬 登 録 の 使 用 基 準 の 範 囲 のうちで より 効 果 的 な 使 用 濃 度 等 を 示 したものです 1 育 苗 時 の 病 害 予 防 のポイント (1) 温 湯 種 子 消 毒 や 生 物 農 薬 による 種 子 消 毒 には 健 全 種 子 を 使 用 しましょう ア いもち 病 やもみ 枯 細 菌 病 などの 種 子 伝 染 性 病 害 を 防 ぐため 購 入 種 子 の 使 用 を 基 本 とする イ 未 消 毒 種 子 を 使 用 する 場 合 は 必 ず 種 子 消 毒 を 行 う ウ 温 湯 種 子 消 毒 や 生 物 農 薬 による 種 子 消 毒 の 場 合 健 全 種 子 の 使 用 が 特 に 大 切 である (2) 塩 水 選 を 行 いましょう 塩 水 選 により いもち 病 などの 病 害 の 汚 染 種 子 は 大 部 分 が 除 去 されます 必 ず 塩 水 選 を 実 施 しましょう 表 塩 水 選 の 比 重 液 種 子 区 分 うるち もち 比 重 1.13 1.10 (3)もみ 枯 細 菌 病 予 防 のため 適 切 な 温 度 管 理 と 水 管 理 を 行 いましょう もみ 枯 細 菌 病 の 発 生 が 近 年 目 立 っています 種 子 消 毒 や 床 土 消 毒 を 行 っても 高 温 過 湿 の 育 苗 環 境 では 発 生 が 助 長 されます ア 加 温 出 芽 無 加 温 出 芽 とも 催 芽 や 出 芽 の 温 度 は28 で 行 う イ 育 苗 器 内 の 温 度 は 付 属 の 温 度 センサーだけでなく 複 数 の 温 度 計 で 計 測 し 器 内 の 温 度 ムラに 注 意 する ウ 例 年 育 苗 時 期 は 気 温 の 変 動 が 大 きいので 育 苗 ハウスやトンネルの 被 覆 の 開 閉 をこまめに 行 い 被 覆 内 部 が 高 温 にならないように 注 意 する エ 育 苗 土 のpHが 高 いと もみ 枯 細 菌 病 が 発 生 しやすいので ph5.0を 目 安 に 調 整 する オ 過 湿 にならないよう 過 度 のかん 水 は 避 ける (4) 育 苗 環 境 に 稲 わらや 籾 殻 を 置 かないでください ア イ 稲 わらや 籾 殻 は いもち 病 等 の 感 染 源 になるので ハウス 内 など 育 苗 場 所 の 周 辺 に 置 かない 育 苗 箱 等 の 育 苗 資 材 は 十 分 に 水 洗 いを 行 い 清 浄 なものを 使 用 する (5) 苗 立 枯 病 の 防 除 ア 水 田 土 や 山 土 を 育 苗 箱 の 床 土 として 使 う 場 合 は 必 ず 薬 剤 消 毒 を 行 う イ 床 土 のpHは5.0を 目 安 にする ウ 未 消 毒 の 人 工 培 土 は 必 ず 薬 剤 消 毒 を 実 施 する エ 緑 化 期 以 降 の10 以 下 の 低 温 は フザリウム 属 菌 やピシウム 属 菌 の 発 生 を 助 長 するので 低 温 には 保 温 に 努 める 2 種 子 消 毒 方 法 ( 薬 剤 消 毒 生 物 農 薬 温 湯 種 子 消 毒 ) (1) 購 入 種 子 ( 消 毒 済 種 子 ) 使 用 上 の 注 意 福 島 県 産 種 子 の 消 毒 済 種 子 は ヘルシードTフロアブル により 消 毒 されています この 消 毒 済 種 子 の 使 用 にあたっては 以 下 の 点 に 注 意 してください ア 浸 種 の 際 は 未 消 毒 種 子 や 自 家 採 種 の 種 子 他 の 薬 剤 で 消 毒 された 種 子 等 とは 容 器 を 別 にして 浸 種 し こ れらの 種 子 と 一 緒 に 浸 種 しない イ 浸 種 時 の 水 量 は 種 子 の 量 の2 倍 以 上 とする ウ 浸 種 水 温 は12~15 とし 浸 種 期 間 は 積 算 水 温 120 を 目 安 にする エ 水 の 交 換 は 浸 種 開 始 後 3 日 間 は 行 わず その 後 1~2 日 間 隔 で 静 かに 行 う オ もみ 枯 細 菌 病 に 対 する 防 除 を 追 加 する 場 合 銅 の 成 分 がチウラム 成 分 と 反 応 して 防 除 効 果 が 低 下 すること があるので 銅 を 含 む 製 剤 (テクリードCフロアブルなど)の 使 用 は 避 ける - 1 -
表 1 主 な 種 子 伝 染 性 病 害 に 対 する 種 子 消 毒 薬 剤 および 庄 土 消 毒 剤 適 用 病 害 名 ば い ご も 使 用 回 薬 剤 名 有 効 成 分 か も ま み 使 用 時 期 希 釈 倍 数 使 用 方 法 苗 ち 葉 枯 数 の 制 病 病 枯 細 使 用 量 病 菌 限 病 スターナ 水 和 剤 オキソリニック 酸 浸 種 前 乾 燥 種 子 重 量 種 子 粉 衣 1 回 の0.5% ( 湿 粉 衣 ) スポルタック 乳 剤 プロクロラズ 浸 種 前 1,000 倍 24 時 間 種 子 1 回 スポルタック オキソリニック 浸 種 前 200 倍 24 時 間 種 子 1 回 スターナSE 酸 プロクロラズ テクリードC イプコナゾール 浸 種 前 200 倍 24 時 間 種 子 1 回 フロアブル 水 酸 化 第 二 銅 トリフミン 水 和 剤 トリフルミゾール 浸 種 前 乾 燥 籾 重 量 種 子 粉 衣 1 回 の0.5% ( 湿 粉 衣 ) トリフミン 乳 剤 トリフルミゾール 浸 種 前 300 倍 24~48 時 間 1 回 種 子 ヘルシードT チウラム ペフ 浸 種 前 200 倍 24 時 間 種 子 1 回 フロアブル ラゾエート ホーマイ 水 和 剤 チウラム チオフ 浸 種 前 乾 燥 種 もみ 重 量 種 子 粉 衣 1 回 ァネートメチル の0.5~1.0% ( 湿 粉 衣 ) エコホープ 拮 抗 微 生 物 (ト 浸 種 前 200 倍 24~48 時 間 リコデルマ ア ~ 催 芽 前 種 子 トロビリデ) 催 芽 時 200 倍 24 時 間 種 子 - エコホープDJ 拮 抗 微 生 物 (ト 浸 種 前 200 倍 24 時 間 種 子 リコデルマ ア ~ 催 芽 時 トロビリデ) 浸 種 前 200 倍 24~48 時 間 - ~ 催 芽 前 種 子 催 芽 時 200 倍 24 時 間 種 子 タフブロック 拮 抗 微 生 物 (タ 催 芽 前 200 倍 24~48 時 間 ラロマイセス 種 子 フラバス) 催 芽 時 200 倍 24 時 間 種 子 - カスミン 粒 剤 カスガマイシン は 種 前 30g/ 箱 育 苗 培 土 に 均 一 に 混 和 する 覆 土 前 15~20/ 箱 覆 土 に 均 一 に 混 和 する 育 苗 箱 には 種 し た 種 籾 の 上 から 均 一 に 散 布 する 1 回 カスミン 液 剤 カスガマイシン 覆 土 前 4~8 倍 希 釈 液 をは 種 し 50ml/ 箱 た 種 籾 の 上 から 1 回 均 一 に 散 布 する 注 1) 農 薬 は メ ー カ ー に よ り 使 用 基 準 が 異 な る こ と が あ る の で 注 意 す る こ と 注 2) 使 用 回 数 の 制 限 の 欄 は そ の 剤 の 使 用 回 数 で あ り 使 用 の 際 は 成 分 ご と の 総 使 用 回 数 を 確 認 す る こ と オ キ ソ リ ニ ッ ク 酸 を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 :3 回 以 内 ( 但 し 種 も み へ の 処 理 は1 回 以 内 は 種 後 は2 回 以 内 ) - 2 -
プ ロ ク ロ ラ ズ を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 1 回 イ プ コ ナ ゾ ー ル を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 1 回 ト リ フ ル ミ ゾ ー ル を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 1 回 ペ フ ラ ゾ エ ー ト を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 1 回 チ ウ ラ ム を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 1 回 チ オ フ ァ ネ ー ト メ チ ル を 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 3 回 以 内 ( 但 し 種 子 へ の 処 理 は1 回 以 内 ) カスガマイシンを 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 : 4 回 以 内 ( 但 し 種 子 は1 回 以 内 育 苗 箱 への 処 理 は1 回 以 内 本 田 で は2 回 以 内 ) (2)いもち 病 ばか 苗 病 ごま 葉 枯 病 及 びもみ 枯 細 菌 病 を 対 象 とした 種 子 消 毒 ~ 床 土 消 毒 の 例 ア 未 消 毒 種 子 を 用 いる 場 合 (ア)いずれかの 混 合 剤 で 種 子 処 理 を 行 う 塩 水 選 水 洗 後 水 切 り 種 子 処 理 浸 種 催 芽 は 種 覆 土 スポルタックスターナSE 200 倍 液 24 時 間 テクリードCフロアブル 200 倍 液 24 時 間 日 陰 で 風 乾 (4 日 間 以 上 ) 風 乾 せず 浸 種 (イ) 次 のいずれかの 薬 剤 で 低 濃 度 長 時 間 処 理 の 後 カスガマイシン 剤 施 用 を 行 う スポルタック 乳 剤 1,000 倍 液 24 時 間 塩 水 選 水 洗 後 水 切 り 種 子 処 理 トリフミン 乳 剤 300 倍 液 24 時 間 浸 種 催 芽 ヘルシードTフロアブル 200 倍 液 24 時 間 は 種 覆 土 前 散 布 あるいは カスミン 粒 剤 15~20g/ 箱 は 種 した 種 籾 の 上 から 均 一 に 散 布 カスミン 液 剤 4~8 倍 液 を50ml/ 箱 は 種 した 種 籾 の 上 から 均 一 に 散 布 覆 土 は 種 前 床 土 混 和 カスミン 粒 剤 30g/ 箱 を 育 苗 培 土 に 均 一 に 混 和 は 種 覆 土 イ 購 入 消 毒 済 種 子 (ヘルシードTフロアブルの7.5 倍 液 3% 吹 付 け 消 毒 済 み)を 用 いる 場 合 (ア)スターナ 水 和 剤 の 粉 衣 処 理 を 追 加 する 種 子 粉 衣 スターナ 水 和 剤 日 陰 で 風 乾 塩 水 選 水 洗 後 水 切 り 浸 種 催 芽 は 種 ( 湿 粉 衣 ) 乾 燥 種 子 重 量 の0.5% (4 日 間 以 上 ) (イ) 次 のいずれかのカスガマイシン 剤 の 施 用 を 追 加 する 塩 水 選 水 洗 後 水 切 り 浸 種 催 芽 は 種 覆 土 前 散 布 カスミン 粒 剤 カスミン 液 剤 15~20g/ 箱 は 種 した 種 籾 の 上 から 均 一 に 散 布 4~8 倍 液 を50ml/ 箱 は 種 した 種 籾 の 上 から 均 一 に 散 布 覆 土 あるいは は 種 前 床 土 混 和 カスミン 粒 剤 30g/ 箱 を 育 苗 培 土 に 均 一 に 混 和 は 種 覆 土 - 3 -
(3)いもち 病 ばか 苗 病 及 びもみ 枯 細 菌 病 を 対 象 とした 生 物 農 薬 による 種 子 消 毒 の 例 薬 剤 名 対 象 病 害 使 用 方 法 エコホープ エコホープDJ ばか 苗 病 いもち 病 もみ 枯 細 菌 病 催 芽 前 あるいは 催 芽 時 に 種 子 処 理 を 行 う タフブロック ア 催 芽 前 処 理 各 薬 剤 ( 注 )200 倍 液 24~48 時 間 種 子 処 理 温 度 12 以 上 催 芽 (28 ) は 種 出 芽 (28 ) ( 注 ): エコホープDJ のいもち 病 に 対 する 農 薬 登 録 は 200 倍 液 24 時 間 処 理 のみである イ 催 芽 時 処 理 浸 種 各 薬 剤 200 倍 液 24 時 間 種 子 催 芽 (28 ) は 種 出 芽 (28 ) ウ 生 物 農 薬 (エコホープ エコホープDJ タフブロック)による 種 子 消 毒 の 注 意 点 これら 生 物 農 薬 は 適 切 な 処 理 条 件 で 行 わないと 十 分 な 防 除 効 果 が 得 られない 場 合 があるので 以 下 の 点 に 注 意 してください 病 原 による 汚 染 程 度 が 高 い 種 子 の 利 用 は 避 ける 必 ず 塩 水 選 を 行 う エコホープの 場 合 使 用 前 に 容 器 をよく 振 る 催 芽 前 処 理 の 場 合 処 理 温 度 及 び 浸 種 温 度 は12 以 上 とする 12 未 満 あるいは30 以 上 の 温 度 で 処 理 をすると 防 除 効 果 が 低 下 することがある 浸 種 は 流 水 を 避 け 水 切 りは 必 要 に 応 じて 静 かに 行 い 有 効 成 分 の 流 失 を 防 ぐ 処 理 後 は 風 乾 や 水 洗 いせず 直 ちに 催 芽 あるいは は 種 を 行 う 催 芽 温 度 は28 以 下 とする エコホープDJは 非 病 原 性 糸 状 菌 胞 子 の 乾 燥 製 剤 であり 胞 子 の 活 性 化 まで 時 間 を 要 するので 時 間 が 短 いと 防 除 効 果 が 劣 ることがある このため あらかじめ 薬 液 を 所 定 温 度 に 昇 温 させてから 種 籾 を 浸 漬 するとともに 処 理 時 間 を 厳 守 する ベノミル 剤 チオファネートメチル 剤 EBI 剤 およびオリサストロビン 剤 を 含 む 製 剤 との 混 用 または は 種 時 処 理 との 体 系 使 用 は 行 わない 使 用 するまで 冷 蔵 庫 で 保 管 し 開 封 後 は 使 い 切 る (4) 温 湯 種 子 消 毒 を 行 う 場 合 の 注 意 点 温 湯 処 理 による 種 子 消 毒 は 一 般 に 化 学 合 成 農 薬 ほど 防 除 効 果 が 完 全 ではありません 処 理 条 件 や 注 意 事 項 を 守 る 必 要 があります ア 保 温 機 能 のついた 専 用 の 温 湯 消 毒 機 を 使 用 して 温 湯 処 理 条 件 は60 10 分 間 を 必 ず 守 る イ 一 度 に 処 理 する 種 子 量 は 各 温 湯 消 毒 機 の 規 定 量 を 守 る ウ 種 子 の 病 害 の 保 菌 率 が 高 いと 防 除 効 果 が 劣 る 場 合 があるので 購 入 種 子 を 使 用 する エ もち 品 種 は 温 湯 処 理 により 発 芽 率 が 低 下 しやすいので 使 用 しない オ 籾 水 分 含 量 が15% 未 満 の 乾 燥 種 子 を 使 用 する カ 塩 水 選 後 に 処 理 する 場 合 は 塩 水 選 後 1 時 間 以 内 に 温 湯 処 理 を 行 う キ 開 始 直 後 に 種 子 袋 を5 回 程 度 上 下 させ 袋 内 の 温 度 が 均 一 になるようにする ク 処 理 終 了 後 ただちに 種 子 を 冷 水 で 冷 却 し その 後 は 慣 行 に 従 い 浸 種 催 芽 を 行 う ケ 温 湯 処 理 を 行 った 種 子 は 病 原 菌 に 再 び 汚 染 されない 場 所 に 置 くなど 取 扱 いに 注 意 する (5) 種 子 消 毒 における 薬 剤 廃 液 の 適 切 な 処 理 種 子 消 毒 で 処 理 に 用 いた 薬 剤 の 廃 液 や 防 除 器 具 の 洗 浄 液 は 河 川 や 用 水 路 等 へ 流 出 したり 井 戸 水 を 汚 染 したりするおそれがないよう 適 切 に 処 分 してください ア 種 子 粉 衣 など 廃 液 が 出 にくい 消 毒 方 法 を 実 施 する イ 薬 液 による 場 合 は 廃 液 処 理 装 置 等 を 使 用 するなど 適 切 な 廃 液 処 理 を 実 施 する (6)プール 育 苗 を 行 う 場 合 の 注 意 点 プール 育 苗 とは ハウス 内 に 水 を 通 さないシートでプールを 作 り その 中 に 育 苗 箱 を 並 べ 必 要 に 応 じて 水 を 供 給 して 管 理 する 育 苗 法 です プール 育 苗 では 育 苗 期 のもみ 枯 細 菌 病 や 苗 立 枯 細 菌 病 の 発 病 を 抑 制 できるとされています 発 病 抑 制 効 果 を 得 るには 適 切 な 入 水 開 始 時 期 と 常 時 湛 水 の 実 施 がポイントになります ア 1 回 目 の 入 水 開 始 時 期 は 緑 化 終 了 時 とし 水 位 は 育 苗 箱 の 培 土 表 面 より 下 の 位 置 とする この 時 期 が 早 す ぎたり 水 深 が 深 く 苗 が 水 没 すると 生 育 不 良 の 原 因 になる イ 1.5 葉 期 以 降 は 水 位 が 育 苗 箱 の 縁 を 下 回 ったら そのつど 入 水 する 湛 水 深 は 育 苗 箱 の 培 土 がかくれる 程 度 とする 水 位 が 下 がると 病 害 や 塩 害 が 発 生 しやすいので 注 意 する - 4 -
ウ プール 育 苗 で 万 一 もみ 枯 細 菌 病 等 が 発 生 すると プール 内 の 育 苗 箱 すべてが 感 染 発 病 の 恐 れがある 種 子 は 購 入 種 子 を 使 用 し 浸 種 催 芽 出 芽 の 温 度 条 件 等 を 適 正 に 管 理 する 必 要 がある 3 苗 立 枯 病 の 防 除 (フザリウム 属 菌 ピシウム 属 菌 リゾープス 属 菌 トリコデルマ 属 菌 ムレ 苗 ) 育 苗 期 間 中 の 天 候 は 寒 暖 の 変 化 が 大 きく 過 度 の 高 温 や 低 温 は 苗 立 枯 病 の 要 因 になります 育 苗 ハウスやトン ネル 等 の 被 覆 資 材 の 開 閉 をこまめに 行 い きめ 細 かな 温 度 管 理 を 行 ってください (1) 苗 立 枯 病 を 対 象 とした 床 土 消 毒 表 2 は 種 前 床 土 混 和 を 対 象 とした 薬 剤 薬 剤 名 有 効 成 分 対 象 とする 使 用 時 期 使 用 量 使 用 方 法 使 用 回 数 関 与 菌 等 の 制 限 タチガレン 粉 剤 ヒドロキシイソキサゾ フザリウム ピ は 種 前 6g/ 箱 育 苗 箱 土 1 回 ール シウム ムレ 苗 壌 に 均 一 に 混 和 タチガレエースM 粉 剤 ヒドロキシイソキサゾ フザリウム ピ 6~8g/ 箱 1 回 ール メタラキシルM シウム ムレ 苗 ダコニール 粉 剤 TPN リゾープス 15~20g/ 1 回 箱 注 1) 農 薬 は メーカーにより 使 用 基 準 が 異 なることがあるので 注 意 すること 注 2) 使 用 回 数 の 制 限 の 欄 は その 剤 の 使 用 回 数 であり 使 用 の 際 は 成 分 ごとの 総 使 用 回 数 を 確 認 すること ヒドロキシイソキサゾールを 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 ( 稲 ( 箱 育 苗 )) : 4 回 以 内 ( 但 し 移 植 前 の 土 壌 混 和 は1 回 以 内 移 植 前 の 土 壌 かん 注 は2 回 以 内 本 田 では1 回 以 内 ) メタラキシルMを 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 ( 稲 ( 箱 育 苗 )) : 4 回 以 内 ( 但 し 移 植 前 の 土 壌 混 和 は1 回 以 内 育 苗 箱 へのか ん 注 は1 回 以 内 本 田 では2 回 以 内 ) TPNを 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 ( 稲 ( 箱 育 苗 )) : 2 回 以 内 (2) 苗 立 枯 病 を 対 象 とした は 種 時 以 降 の 薬 剤 防 除 表 3 薬 剤 による かん 注 (は 種 時 発 芽 後 ) 薬 剤 名 有 効 成 分 対 象 とする 使 用 時 期 希 釈 倍 数 使 用 方 法 使 用 回 数 関 与 菌 等 使 用 量 の 制 限 タチガレン 液 剤 ヒドロキシイソキ フザリウム は 種 時 500 倍 0.5L/ 箱 育 苗 箱 に 2 回 以 内 サゾール ピシウム ム または 希 釈 液 を レ 苗 1,000 倍 1L/ 箱 土 壌 かん 注 発 芽 後 500 倍 0.5L/ 箱 タチガレエースM ヒドロキシイソキ フザリウム は 種 時 500 倍 0.5L/ 箱 液 剤 サゾール ピシウム ム または 1 回 メタラキシルM レ 苗 1,000 倍 1L/ 箱 発 芽 後 500 倍 0.5L/ 箱 ダコニール1000 TPN リゾープス は 種 時 ~ 緑 化 500~1,000 倍 2 回 以 内 期 ( 但 し は 0.5L/ 箱 または 種 14 日 後 まで) 1,000 倍 1L/ 箱 ダコレート 水 和 剤 ベノミル TPN フザリウム は 種 時 ~ 緑 化 400~600 倍 2 回 以 内 リゾープス 期 ( 但 し は 0.5L/ 箱 トリコデルマ 種 14 日 後 まで) 注 1)タチガレン 剤 (タチガレエースM 剤 を 含 む)とダコニール 剤 を 併 用 する 場 合 は 次 のいずれかの 方 法 で 使 用 する (ア)は 種 前 にタチガレン 粉 剤 を 床 土 混 和 し は 種 時 にダコニール1000(フロアブル 剤 )をかん 注 する (イ)は 種 前 10 日 にダコニール 粉 剤 を 床 土 混 和 し 出 芽 後 にタチガレエースM 液 剤 かタチガレン 液 剤 をかん 注 する 注 2) 農 薬 は メーカーにより 使 用 基 準 が 異 なることがあるので 注 意 すること 注 3) 使 用 回 数 の 制 限 の 欄 は その 剤 の 使 用 回 数 であり 使 用 の 際 は 成 分 ごとの 総 使 用 回 数 を 確 認 すること ベノミルを 含 む 農 薬 の 総 使 用 回 数 ( 稲 ( 箱 育 苗 )) : 2 回 以 内 ( 但 し 種 子 への 処 理 は1 回 以 内 床 土 への 混 和 は1 回 以 内 ) 4 いもち 病 及 び 初 期 害 虫 の 育 苗 箱 施 薬 常 発 地 などで いもち 病 や 初 期 害 虫 を 育 苗 箱 施 用 剤 で 防 除 する 場 合 は 別 表 いもち 病 及 び 主 要 な 初 期 害 虫 対 - 5 -
象 の 育 苗 箱 施 用 剤 の 薬 剤 を 施 用 してください 注 意 ハウス 土 壌 にこぼれ 落 ちた 育 苗 箱 施 用 剤 の 農 薬 成 分 が そのハウスで 栽 培 された 後 作 野 菜 から 検 出 される 問 題 が 発 生 しています 育 苗 箱 への 薬 剤 施 用 にあたっては 以 下 のような 対 策 をとるなど 薬 剤 が 周 囲 の 土 壌 に 飛 散 しないように 行 ってください 培 土 や 育 苗 箱 への 薬 剤 施 用 作 業 は 後 作 を 行 わない 場 所 で 行 う 薬 剤 施 用 時 は 育 苗 箱 の 下 にあらかじめ 不 透 性 のシートを 敷 くなど 土 壌 への 薬 剤 の 飛 散 を 防 ぐ - 6 -