環境保全活動と組織マネジメント



Similar documents
(Microsoft Word - \203A \225\345\217W\227v\227\314 .doc)

の と す る (1) 防 犯 カ メ ラ を 購 入 し 設 置 ( 新 設 又 は 増 設 に 限 る ) す る こ と (2) 設 置 す る 防 犯 カ メ ラ は 新 設 又 は 既 設 の 録 画 機 と 接 続 す る こ と た だ し 録 画 機 能 付 防 犯 カ メ ラ は

資料提供招請(登録版)

雇用保険被保険者資格取得届(様式)編

東京都立産業技術高等専門学校

第1回

・モニター広告運営事業仕様書

別紙3

0605調査用紙(公民)

2016年夏のボーナス見通し

Ⅰ. は じ め に 27 年 か ら の 不 況 の 影 響 で 不 動 産 競 売 物 件 が 増 加 し て い る 29 年 9 月 は 全 国 で 8 件 を 超 え た ( 前 年 同 月 は 約 6 件 ) ま た 不 動 産 競 売 の 情 報 が イ ン タ ー ネ ッ ト で 公

<4D F736F F D CBB8BB55F8CA48B865F33335F30315F90AD8DF48CA48B8691E58A E58A775F90AD8DF48CA48B8689C82E646F63>

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

がん専門病院における薬剤師養成のあり方に関する調査研究

道 内 シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー の 現 状 に つ い て は 契 約 金 額 に お い て は 請 負 契 約 で は 減 少 し た も の の シ ル バ ー 派 遣 事 業 の 大 幅 な 伸 び に よ り 5 年 ぶ り に 前 年 実 績 を 上 回 っ た が 会

2 シ ス テ ム が 2 4 時 間 日 安 定 的 に 稼 働 す る 機 材 と 設 置 環 境 を 整 え る こ と ( 2 ) ソ フ ト ウ ェ ア 1 既 に 導 入 実 績 の あ る CMS で あ る こ と 2 Windows7(Windows IE1 1 ) で

ロ ペ ミ ッ ク 小 児 用 % C ゲ シ ン L 錠 5 0 m g G ソ レ ル モ ン S R カ プ セ ル m g N1

jouhoukyouikubukai

<4D F736F F D208ED089EF95DB8CAF89C193FC8FF38BB CC8EC091D492B28DB88C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

Microsoft Word - 養生学研究投稿規定(改)

の た め 委 託 事 業 者 の 選 定 に あ た っ て は こ れ ら C M 業 務 の 遂 行 能 力 及 び 業 務 実 績 に つ い て も 本 業 務 の 審 査 項 目 と し て 重 視 す る も の と す る 3 参 加 資 格 提 案 書 を 提 出 す る も の(

第三十六号の二様式(第五条関係)(A4)

イ ン チ ー ザ ヴ ィ チ ェ ン ツ ァ ヴ ィ ッ ロ ル バ ( ト レ ビ ゾ 近 郊 ) ヴ ィ ン チ ヴ ェ ル バ ニ ア ヴ ェ ロ ー ナ エ リ チ ェ カ タ ー ニ ャ ( 3 月 ~ 1 0 月 ) ( 1 1 月 ~ 2 月 ) 5 0 ユ ー ロ 以 上 介 護

Microsݯft Word - 91 forܠ2009November.docx

Microsoft Word - 現況_教育_61_06_神戸大学_人間発達環境学研究科

円 定 期 の 優 遇 金 利 期 間 中 に 中 途 解 約 す る と 優 遇 金 利 は 適 用 さ れ ず お 預 け 入 れ 日 か ら 解 約 日 ま で の 所 定 の 期 限 前 解 約 利 率 が 適 用 さ れ ま す 投 資 信 託 ( 金 融 商 品 仲 介 で 取 り 扱

ATOK Syncの設定方法と使い方(Mac用)

Taro-学校だより学力調査号.jtd

2. 居 住 用 財 産 を 売 却 し た 場 合 の 特 例 譲 渡 資 産 は 居 住 用 財 産 で す か? 住 宅 取 得 特 別 控 除 の 適 用 を 受 け て い ま せ ん か? 所 有 期 間 が 1 0 年 を 超 え て い ま す か? 居 住 期 間 は 3 0 年

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

3 会 場 使 用 費 の 支 払 い 大 会 当 日, 会 場 使 用 費 を 各 学 校 ご と に ま と め て 大 会 本 部 に 納 め る 4 各 地 区 主 任 に よ る 手 続 き 各 地 区 主 任 は, 参 加 校 分 の 大 会 申 込 書 地 区 大 会 結 果 を 代

西関東書式

1 フ ラ ッ シ ュ カ ー ド ( サ ン プ ル ) の ス ラ イ ド を パ ワ ー ポ イ ン ト で 作 っ て み ま し ょ う 以 下 の ス ラ イ ド ( 2 枚 目 ~ 4 枚 目 を 作 り ま す あ ら か じ め 作 業 用 の フ ァ イ ル を デ ス ク ト

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農


Taro-01 議案概要.jtd

編 5ヶ 月 6 総 論 7 抜 ピ ド ピ ド 速 永 久 繰 ロ セ 慣 容 易 結 共 通 決 々 5 照 づ 具 ご 紹 介 与 監 査 比 較 場 限 提 始 箇 提 進 ご 安 心 話 提 与 監 査 雑 把 与 締 役 緒 算 類 作 機 関 従 来 税 始 忘 生 物 繰 切 忘 葉

大学と学生第545号ビジネスモデルからみた卒業生就職支援の課題_関西学院大学(澤谷 敏行)-JASSO

目 次 第 1 章 は じ め に... 3 第 2 章 基 本 的 な キ ー 操 作... 4 第 3 章 メ ニ ュ ー 画 面... 6 第 4 章 入 荷 業 務... 7 第 5 章 出 荷 業 務... 9 第 6 章 商 品 照 会...11 第 7 章 棚 卸 業 務...12 第

更 新 申 請 全 般 Q1 宅 建 業 免 許 の 更 新 は ど の よ う に す れ ば よ い の で し ょ う か? A1 申 請 書 類 を 作 成 し 必 要 書 類 を そ ろ え 埼 玉 県 庁 第 二 庁 舎 1 階 建 築 安 全 課 宅 建 業 免 許 担 当 の 窓 口

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

埼 玉 県 入 間 郡 三 芳 町 大 字 藤 久 保 1100 番 地 1 三 芳 町 役 場 本 庁 舎 4 階 ウ 提 出 方 法 : 持 参 または 郵 送 による 提 出 とする ただし 提 出 期 限 必 着 とし 郵 送 の 場 合 は 必 ず 到 着 を 確 認 するものとする (3

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

Microsoft PowerPoint - 経営事項審査.ppt

Microsoft Word - ★HP版平成27年度検査の結果

札 者 を 決 定 す る 総 合 評 価 方 式 の 工 事 で あ る 3 本 工 事 は 一 定 の 条 件 に 該 当 す る 低 入 札 価 格 調 査 対 象 工 事 業 者 の 入 札 へ の 参 加 を 制 限 す る 等 の 試 行 工 事 で あ る 4 本 工 事 は 低 入

大田市固定資産台帳整備業務(プロポーザル審査要項)

文化政策情報システムの運用等

入札公告 次 の と お り 一 般 競 争 入 札 に 付 し ま す 平 成 2 4 年 6 月 1 1 日 経 理 責 任 者 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 東 京 医 療 セ ン タ ー 院 長 松 本 純 夫 調 達 機 関 番 号 所 在 地 番 号 1 3

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

インターネット取引に関する調査結果(平成13年3月末)について


弁護士報酬規定(抜粋)

ス ト の 結 果 で は, 本 県 は, 体 力 運 動 能 力 テ ス ト に お い て 得 点 合 計, 種 目 別 で も 小 学 校 5 年 生 男 子 の ソ フ ト ボ ー ル 投 げ を 除 く, す べ て の 種 目 に お い て 1 0 位 以 内 に 位 置 し て お

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

容 積 率 制 限 の 概 要 1 容 積 率 制 限 の 目 的 地 域 で 行 われる 各 種 の 社 会 経 済 活 動 の 総 量 を 誘 導 することにより 建 築 物 と 道 路 等 の 公 共 施 設 とのバランスを 確 保 することを 目 的 として 行 われており 市 街 地 環

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 の 設 置 なし 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 民 間 給 与 公 務 員 給 与 較 差 勧 告 A B A-B ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 ( 参 考 ) 国 の 改 定 率 24 年 度 円 円 円 円 ( ) 改

Taro-契約条項(全部)

(5) 給 与 改 定 の 状 況 事 委 員 会 が 無 い た め 記 載 し て お り ま せ ん 1 月 例 給 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 区 分 民 間 給 与 A 公 務 員 給 与 B 較 差 A - B 勧 告 ( 改 定 率 ) 給 与 改 定 率 国 の 改

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

入札公告 次 の と お り 一 般 競 争 入 札 に 付 し ま す 平 成 3 0 年 1 月 1 9 日 経 理 責 任 者 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 い わ き 病 院 長 関 晴 朗 調 達 機 関 番 号 所 在 地 番 号 0 7 第

< F2D A C5817A C495B6817A>

J A K カ イ ロ プ ラ ク テ ィ ッ ク 協 同 組 合 規 約 ( 目 的 ) 第 1 条 組 合 員 の 権 利 義 務 等 は 定 款 に よ っ て 定 め ら れ て い る が 定 款 の 第 6 条 の 規 定 に よ り 定 款 に 記 載 さ れ な い 必 要 事 項

Microsoft Word - 07②-2 補足説明資料1.docx

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

(2) 単 身 者 向 け 以 外 の 賃 貸 共 同 住 宅 等 当 該 建 物 に 対 して 新 たに 固 定 資 産 税 等 が 課 税 される 年 から 起 算 して5 年 間 とする ( 交 付 申 請 及 び 決 定 ) 第 5 条 補 助 金 の 交 付 を 受 けようとする 者 は

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

地 方 銀 行 及 び 地 方 証 券 会 社 のあり 方 について 目 次 序 章 P3 第 一 章 地 方 銀 行 及 び 地 方 証 券 会 社 の 定 義 P4 第 一 節 : 地 方 銀 行 と は P4 第 二 節 : 地 方 証 券 会 社 と は P4 第 二 章 現 在 の 地 方

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

第316回取締役会議案

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

の 購 入 費 又 は 賃 借 料 (2) 専 用 ポール 等 機 器 の 設 置 工 事 費 (3) ケーブル 設 置 工 事 費 (4) 防 犯 カメラの 設 置 を 示 す 看 板 等 の 設 置 費 (5) その 他 設 置 に 必 要 な 経 費 ( 補 助 金 の 額 ) 第 6 条 補

サッカーの話をしよう 旅するワールドカップ 立ち読み版

入 札 公 告 次 の と お り 一 般 競 争 入 札 に 付 し ま す 平 成 28 年 1 月 5 日 経 理 責 任 者 独 立 行 政 法 人 国 立 病 院 機 構 山 口 宇 部 医 療 セ ン タ ー 院 長 上 岡 博 調 達 機 関 番 号 597 所 在 地 番 号 35

Microsoft Word - 【第3班】研究報告書.doc

神の錬金術プレビュー版

以 内 とする (5) 据 置 期 間 償 還 金 の 据 置 期 間 は 償 還 期 間 のうち6ケ 月 以 内 とする (6) 償 還 方 法 据 置 期 間 終 了 後 月 賦 隔 月 賦 又 は3ケ 月 毎 の 均 等 分 割 償 還 とする (7) 担 保 保 証 人 取 扱 金 融 機

( 別 途 調 査 様 式 1) 減 損 損 失 を 認 識 するに 至 った 経 緯 等 1 列 2 列 3 列 4 列 5 列 6 列 7 列 8 列 9 列 10 列 11 列 12 列 13 列 14 列 15 列 16 列 17 列 18 列 19 列 20 列 21 列 22 列 固 定

< E93788CF6955C976C8EAE E908592AC816A2E786C73>

2 導 入 に 係 る 各 課 の 役 割 部 署 名 危 機 管 理 室 主 な 事 務 番 号 法 に 規 定 さ れ た 事 務 へ の 個 人 番 号 の 導 入 に 関 す る こ と 制 度 導 入 に 向 け た 事 務 の 総 括 に 関 す る こ と 個 人 番 号 の 独 自

スライド 1

号 領 命 地 震 長 損 害 医 療 医 療 領 機 構 配 偶 容 引 落 止 借 延 長 象 居 延 長 取 居 開 始 見 直 準 化 仮 係 毎 仮 算 仮 降 止 転 継 津 署 土 祝 開 設 テ ク ス ピ ア 阪 [ 南 海 線 津 駅 下 ]! 復 興 及 び 贈 地 及 び 復

1. 決 算 の 概 要 法 人 全 体 として 2,459 億 円 の 当 期 総 利 益 を 計 上 し 末 をもって 繰 越 欠 損 金 を 解 消 しています ( : 当 期 総 利 益 2,092 億 円 ) 中 期 計 画 における 収 支 改 善 項 目 に 関 して ( : 繰 越

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 135, , ,900 2

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

第1章 総則

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

工 事 名 渟 城 西 小 学 校 体 育 館 非 構 造 部 材 耐 震 改 修 工 事 ( 建 築 主 体 工 事 ) 入 札 スケジュール 手 続 等 期 間 期 日 期 限 等 手 続 きの 方 法 等 1 設 計 図 書 等 の 閲 覧 貸 出 平 成 28 年 2 月 23 日 ( 火

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

44-94

新居浜市印鑑登録及び証明書発行保護事務取扱要領

介護保険制度改正にかかる事業所説明会

158 高 校 講 座 習 モ 現 ラ 習 モ 距 離 置 示 終 向 据 示 唆 与 取 ょ 第 7576 回 第 :

耐 震 診 断 受 付 期 間 4 月 16 日 ( 月 )~1 月 31 日 ( 木 ) 予 定 戸 数 100 戸 1 補 助 の 条 件 次 のすべての 要 件 に 該 当 すること (1) 市 民 自 らが 所 有 し 居 住 していること (2) 昭 和 56 年 5 月 31 日 以 前

PowerPoint プレゼンテーション

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

Transcription:

環 境 保 全 活 動 と 組 織 マネジメント Environmental Preservation Activity and Organizational Management 拓 殖 大 学 Takushoku University 角 田 光 弘 KAKUTA Mitsuhiro 1. は じ め に 地 球 環 境 保 全 に 対 す る 企 業 や 消 費 者 の 関 心 が か つ て な い 程 高 ま っ て い る と 考 え ら れ る 今 日, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト あ り き の 議 論 で は な く, 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 と 持 続 的 競 争 優 位 の 構 築 に 向 け て 求 め ら れ る 組 織 マ ネ ジ メ ン ト の あ り 方 に つ い て 改 め て 考 察 す る 必 要 が あ る の で は な い か 従 来 の こ の 分 野 の 実 証 研 究 は, 企 業 の 環 境 保 全 活 動 と 競 争 優 位 性 と の 関 係 に つ い て, 2 変 数 間 ( マ ネ ジ メ ン ト 要 因 間 ) の 関 係 性 の 分 析 が 多 く, 媒 介 変 数 な ど を 含 め た 多 変 数 間 ( マ ネ ジメント 要 因 間 )の 考 察 がさらに 必 要 ではないか 以 上 の よ う な 問 題 意 識 に 基 づ き, 本 稿 で は, ま ず 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 領 域 の 捉 え 方 と 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け た 課 題 に つ い て 考 察 す る 次 に, 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け て 求 め ら れ る 組 織 マ ネ ジ メ ン ト の あ り 方 に 関 す る 仮 説 を 構 築 す る そ の 上 で,2010 年 1 月 に 実 施 の 東 京 証 券 取 引 所 市 場 第 一 部 第 二 部, 未 上 場 特 定 大 手 企 業 向 け ア ン ケ ー ト 調 査 に 基 づ く 共 分 散 構 造 分 析 に よ る 仮 説 の 検 証 を 通 し て, 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 貢 献 す る 多 変 数 間 ( マ ネ ジ メント 要 因 間 )の 関 係 性 を 探 究 しようとするものである 2. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 領 域 の 捉 え 方 と 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け た 課 題 (1) 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 領 域 の 捉 え 方 企 業 の 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み と し て 具 体 的 に 考 え ら れ て き た 主 な も の は, 3 R( Reduce( 廃 棄 物 の 発 生 抑 制 や 削 減 ),Reuse( 再 利 用 ),Recycle( 再 生 利 用 )), 環 境 報 告 書 の 作 成 と 公 表,ISO14001 の 認 証 取 得,グ リ ー ン 購 入 ( 地 球 環 境 保 全 に 貢 献 する 製 品 部 品 の 購 入 ), 環 境 会 計 ( 企 業 の 環 境 配 慮 に つ い て の 費 用 と 便 益 を 金 額 もしくは 物 量 で 表 示 する 会 計 ),ラ イ フ サ イ ク ル ア セ ス メ ント( 製 品 の 設 計 段 階 か ら 廃 棄 に 至 る 全 て の 段 階 を 通 し て の 総 合 的 環 境 影 響 の 評 価 ), エ コ デ ザ イ ン ( 環 境 に 配 慮 した 製 品 設 計 )など 1 である こ の よ う な 企 業 の 環 境 保 全 活 動 に 対 し て は, 以 下 の 3 つ の 領 域 で 捉 え る こ と ができると 考 えられる 第 一 の 領 域 は, ブ ラ ッ ク ソ ー ン で あ る こ の 領 域 は, 環 境 保 全 活 動 の た め の 法 規 制 に よ り, 順 守 し な け れ ば な ら な い 領 域 2 ( コ ン プ ラ イ ア ン ス の 領 域 ) で あ る ま た, 顧 客 や 見 込 み 客 か ら 認 証 制 度 ( ISO14001 な ど ) の 取 得 を 取 引 条 件 に 求 め ら れ る 場 合 に は, 必 ず 取 り 組 み, 認 証 取 得 し な け れ ば な ら な い 領 域 と 考 えられる 第 二 の 領 域 は, グ レ イ ゾ ー ン で あ る こ の 領 域 は, リ サ イ ク ル 問 題 や 土 壌 - 211 -

汚 染 な ど 社 会 の 強 い 合 意 が 得 ら れ, 近 い 将 来 法 律 化 さ れ る よ う な 領 域 3 と 考 え ら れ る こ の 領 域 に 対 し て は, 社 会 の 強 い 要 請 が あ る た め, 企 業 は 自 発 的 か つ 積 極 的 に 取 り 組 む べ き 領 域 4 と 考 え ら れ る こ の 領 域 の 問 題 解 決 を 図 る た め の 投 資 ( 研 究 開 発 な ど ) の 結 果 如 何 で は, 新 製 品 や 新 事 業 の 開 発, ひ い て は 持 続 的 競 争 優 位 の 構 築 へ と つ な が る 可 能 性 が あ る た め, こ の 領 域 の ど の よ う な 問 題 に い つ, ど れ だ け 積 極 的 に 取 り 組 む の か は ト ッ プ の 戦 略 的 意 思 決 定 の 問 題 と 考 えられる 第 三 の 領 域 は, ホ ワ イ ト ゾ ー ン で あ る こ の 領 域 は, 現 段 階 で は 緊 急 に 求 め ら れ る も の で は な い も の の, 将 来 的 に は 解 決 に 取 り 組 ま な け れ ば な ら な い よ うな 領 域 5 と 考 え ら れ る グ レ イ ゾ ー ン と 同 様 に, こ の 領 域 の ど の よ う な 問 題 にい つ, ど れ だ け 積 極 的 に 取 り 組 む の か は ト ッ プ の 戦 略 的 意 思 決 定 の 問 題 と 考 えられる (2) 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け た 課 題 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 けた 課 題 とは, 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 みと, 収 益 性 や 製 品 の 品 質 コ ス ト 納 期 ( Q C D / Quality,Cost,Delivery)と の 両 立 を 図 るこ と と 考 え ら れ る こ の 課 題 こ そ が, 企 業 の 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の あ り 方 を 示 し て お り, 企 業 市 民 と し て 社 会 か ら 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み を 求 め ら れ て い る か ら と い っ て, 企 業 は 全 て の 領 域 の 環 境 保 全 活 動 へ 取 り 組 む こ と が で き る も の で は な い と 考 え る そ の 理 由 は, グ レ イ ゾ ー ン, ホ ワ イ ト ゾ ー ン の 領 域 の 問 題 解 決 の た め の 投 資 負 担 が 過 大 に な れ ば, 最 悪 の 場 合 企 業 は 存 続 できなくなり, 企 業 の 社 会 的 責 任 を 果 た せ な く な っ て し ま う こ と で あ る ま た, 環 境 保 全 活 動 を 推 進 し て い く 上 で 企 業 に 求 め ら れ る こ と は, 組 織 を あ げ て 知 の 結 集 を 図 る こ と に 尽 き る と 考 え ら れ る 具 体 的 に は 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン や 戦 略 的 意 図 を ト ッ プ が 組 織 に 提 示 し, 浸 透 さ せ, 従 業 員 か ら の 創 造 的 な ア イ デ ィ ア や 活 動 を 十 二 分 に 引 き 出 し, 企 業 内 外 の 様 々 な 部 門 に 存 在 す る 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け た 技 術 や ノ ウ ハ ウ, 知 識 な ど を 融 合 さ せ る ような 組 織 マネジメントを 行 うことであると 考 え る 3. 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け て 求 め ら れ る 組 織 マ ネ ジ メ ン ト の あ り 方 に 関 す る 仮 説 の 構 築 と 検 証 ( 1 ) 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け て 求 め ら れ る 組 織 マ ネ ジ メ ン ト の あ り 方 に 関 す る 仮 説 の 構 築 仮 説 1. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, ト ッ プ が そ の 役 割 を 果 た す こ と が 貢 献 す る な お,ト ッ プ の 役 割 と は, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン を 明 確 に 提 示 し, 従 業 員 の 間 に 浸 透 さ せ る こ と, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 し,ト ッ プ 自 ら が 手 厚 い サ ポ ー ト を 行 う こ と を 指 す も の と す る 企 業 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 が 益 々 激 化, 複 雑 化 し て い る 今 日, 過 去 の 成 功 体 験 に 囚 わ れ て い て は, 持 続 的 競 争 優 位 の 構 築 を 企 業 は 望 む べ く も な い そ の よ う な 状 況 下 で, 企 業 の 競 争 優 位 性 に 多 大 な 影 響 を 与 え る と 考 え ら れ る 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 けてトップに 求 められることは,トップが 自 らの 役 割 を 果 たし, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン を 明 確 に 提 示 し, 従 業 員 の 間 に 浸 透 さ せ る - 212 -

こ と と 考 え ら れ る さ ら に は, 企 業 の 事 業 活 動 の 根 幹 に か か わ る 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 し,トップ 自 らが 手 厚 いサポートを 行 うこと 考 えられる そ の 理 由 は, 第 一 に, ト ッ プ が 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン や 戦 略 的 意 図 を 明 確 に 提 示 す る こ と に よ り, ミ ド ル や 従 業 員 は 経 営 戦 略 を 形 成, 実 行 し て い く 過 程 で 環 境 保 全 活 動 の 重 要 性 を よ り 一 層 認 識 し, 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け て 自 己 に 与 え ら れ た 業 務 の 意 義 を 理 解 す る よ う に な る と 考 え ら れ る こ と で ある 第 二 に, ト ッ プ が 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 し, 手 厚 い サ ポ ー ト を 行 う こ と に よ り, 様 々 な 環 境 保 全 活 動 の 中 で 企 業 の 競 争 優 位 性 に 直 結 す る 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 の 優 先 順 位 の 高 さ を 組 織 内 に 示 す こ と に な り, そ の 結 果 当 該 企 業 は 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 し て, 戦 略 的 経 営 資 源 ( ヒ ト ( 人 材 ), モ ノ ( 生 産 設 備 ), 金 ( 資 金 )) を 手 厚 く 配 分 す る 可 能 性 が 高 ま る と 考 え ら れ る こ と で あ る 仮 説 2. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, ミ ド ル が そ の 役 割 を 果 た す こ と が 貢 献 す る な お,ミ ド ル の 役 割 と は, 具 体 的 に は 以 下 を 指 す も の と す る す な わ ち, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ト ッ プ の ビ ジ ョ ン を 自 部 門 に 浸 透 さ せ る こ と, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の 推 進 に 関 す る 部 下 の 創 造 性 を 引 き 出 し, 部 下 か ら の 提 案 を ト ッ プ に 後 押 し す る こ と, ま た ミ ド ル 自 身 も ト ッ プ に 対 し 提 案 す る こ と ( 以 上 は ミ ド ル の 上 下 の コ ミ ュ ニ ケ ー タ ー の 役 割 ), 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の 推 進 に 向 け て 異 部 門 交 流 を 図 る こ と( 以 上 は ミ ド ル の 左 右 の コ ミ ュ ニ ケ ー タ ー の 役 割 ) で あ る 今 日 のミドルに 求 められている 役 割 は,かつてのような 中 間 管 理 職 ではなく, 組 織 における 上 下 左 右 のコミュニケーターの 役 割 と 考 えられる ミ ド ル の 上 下 の コ ミ ュ ニ ケ ー タ ー の 役 割 と は, ト ッ プ に よ る 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン や 戦 略 的 意 図 を 自 部 門 な り に 解 釈 し, 部 下 へ の 浸 透 を 図 る こ と で あ る ま た, 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け て, 部 下 の 創 造 性 を 引 き 出 し た り, 部 下 が 提 案 し て き た 創 造 的 な ア イ デ ィ ア や 活 動 を ト ッ プ に 対 し て 後 押 し を したりすることである さらには,ミドル 自 身 も 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 けて, トップに 対 して 創 造 的 なアイディアや 活 動 を 提 案 することである ま た, ミ ド ル の 左 右 の コ ミ ュ ニ ケ ー タ ー の 役 割 と は, 部 門 間 の 壁 を 排 し, 異 部 門 の 技 術, ノ ウ ハ ウ, 知 識 を 統 合 す べ く, 組 織 横 断 活 動 の 先 頭 に 立 つ こ と で あ る そ の 理 由 は, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 際 し て, 異 部 門 の 技 術, ノ ウ ハ ウ, 知 識 の 統 合 が で き れ ば で き る ほ ど, そ れ だ け 競 合 他 社 に 模 倣 さ れ に く い 創 造 的 な 新 製 品 を 市 場 に 提 供 できる 可 能 性 が 高 まると 考 えられることである 仮 説 3. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト が 機 能 し て い る こ と が 貢 献 す る な お, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト と は, 具 体 的 に は 以 下 を 指 す も の と す る す な わ ち, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 す る 結 果 や 個 人 の 貢 献 度 ば か り で は な く,プ ロ セ ス や チ ー ム と し て の 貢 献 度 が 評 価 さ れ る こ と で あ る さ ら に は, 前 向 き な 失 敗 に 対 す る 寛 容 な 評 価, 人 事 評 価 結 果 の 説 明 や 目 標 設 定 に 関 し て, 上 司 と 部 下 の 間 で 合 意 が な さ れ る こ と, 目 標 設 定 に 関 し て, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 項 目 が 盛 り 込 ま れ る こ と, 目 標 が 達 成 で き な か っ た 従 業 員 に 対 す る 組 - 213 -

織 と し て の フ ォ ロ ー ア ッ プ が な さ れ る こ と で あ る 日 本 企 業 の 人 材 マ ネ ジ メ ン ト に 目 標 管 理 制 度 と し て の 成 果 主 義 が 導 入 さ れ る ようになったの は, バ ブ ル 経 済 崩 壊 以 降 の 1990 年 代 からと 考 えられる 導 入 が 進 むにつれて, 業 務 目 標 の 設 定 が 安 易, 個 人 や 組 織 の 能 力 構 築 に つ な が っ て い な い, 先 輩 が 若 手 を 育 て な く な っ た, 賃 金 カ ッ ト や 人 員 整 理 の た め の 言 い 訳 作 りではないか などの 問 題 点 が 指 摘 されるようになり,これまでに 様 々 な 改 善 が な さ れ て き た そ の 主 な も の は, 業 務 目 標 の 達 成 に 向 け た プ ロ セ ス や チ ー ム と し て の 貢 献 度 を 評 価 す る こ と, 目 標 設 定 や 評 価 へ の 納 得 性 を 高 め る た め に 上 司 と 部 下 の 合 意 が な さ れ る こ と, 目 標 が 達 成 で き な か っ た 従 業 員 に 対 す る 組 織 としてのフォ ロ ー アップなどである 以 上 の 動 向 に 着 目 す る と, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 す る 評 価 に つ い て も 同 様 に, 業 務 目 標 の 達 成 に 向 け た プ ロ セ ス や チ ー ム と し て の 貢 献 度 を 評 価 す る こ と が 必 要 と 考 え ら れ る ま た, 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け て, 部 門 や 個 人 の 業 務 目 標 に 対 し て, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 項 目 が 盛 り 込 ま れ る こ と が 必 要 と 考 えられる 仮 説 4. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 が 貢 献 す る な お, 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 と は, 具 体 的 に は 以 下 を 指 す も の と す る す な わ ち, 従 来 と は 異 な る 状 況 が 生 じ た 場 合 に 臨 機 応 変 な 意 思 決 定 が な さ れ る こ と で あ る ま た, 異 部 門 と の 協 力 や 情 報 交 流 に 向 け て,イ ン フ ォ ー マ ル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が な さ れ る こ と で あ る さ ら に は,ト ッ プ に 企 業 家 精 神 が あ る こ と, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 業 務 内 容 へ の 裁 量 権 が 現 場 ( 営 業 部 門, 開 発 部 門, 生 産 部 門, 管 理 部 門 ) に あ る こ と で あ る 従 来 の 延 長 線 で の 事 業 の 推 移 が 最 早 期 待 で き ず, 誰 も が 日 々 新 た な 状 況 へ の 対 応 を 迫 ら れ て い る 今 日, 企 業 に 求 め ら れ て い る こ と は 環 境 の 変 化 に 対 す る 適 切 な 対 応 す な わ ち 臨 機 応 変 な 意 思 決 定 と 考 え ら れ る そ の よ う な 状 況 下 で, 顧 客 に 支 持 さ れ か つ 競 合 他 社 に 模 倣 さ れ な い よ う な 環 境 配 慮 型 製 品 を 開 発 す る た め に は, 組 織 内 に お け る 知 の 結 集 と そ の た め の 組 織 メ ン バ ー に よ る 創 造 性 の 発 揮 が 何 よりも 重 要 と 考 えられる 組 織 内 に お け る 知 の 結 集 を 図 る た め に は, た と え 直 接 的 に 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 取 り 組 む 状 況 下 で は な い 部 門 に お い て も, 日 常 的 に イ ン フ ォ ー マ ル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 通 じ て ど の 部 門 に 優 れ た 技 術, 知 識, ノ ウ ハ ウ が あ る の か に ついての 情 報 を 組 織 は 共 有 しておく 必 要 があると 考 えられる 一 方, 組 織 メ ン バ ー に よ る 創 造 性 の 発 揮 を 図 る た め に ト ッ プ に 求 め ら れ る こ と は, 統 制 と コ ン ト ロ ー ル で は な く, 新 製 品 や 新 事 業 の 開 発 に 向 け て 溢 れ ん ば か り の 企 業 家 精 神 と 考 え ら れ る ま た, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 向 け て 従 業 員 の 挑 戦 意 欲 が 喚 起 さ れ る た め に は, 現 場 が エ ン パ ワ ー メ ン ト ( 従 業 員 が 自 ら を 意 思 決 定 で き る 者 や パ ワ ー あ る 者 と 認 識 し て い る 状 態 ) さ れ て い る 必 要 が あ る と 考 え ら れ る さ ら に は, 現 場 の エ ン パ ワ ー メ ン ト の た め に は 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 する 業 務 内 容 に 対 する 裁 量 権 が 現 場 に 求 められていると 考 えられる (2) 東 京 証 券 取 引 所 市 場 第 一 部 第 二 部 上 場 企 業, 未 上 場 特 定 大 手 企 業 向 - 214 -

け ア ン ケ ー ト 調 査 の 概 要 今 回 の ア ン ケ ー ト 調 査 の 対 象 企 業 は 東 京 証 券 取 引 所 市 場 第 一 部 第 二 部 上 場 企 業, 未 上 場 特 定 大 手 企 業 の 1786 社 であり,2010 年 1 月 4 日 に 発 送 し,1 月 末 日 までに 郵 送 により 回 収 した なお,アンケート 回 答 企 業 は 276 社 であり, 回 収 率 は 15.5%である ( 3 ) 仮 説 の 検 証 に 共 分 散 構 造 分 析 手 法 を 用 い る 理 由 仮 説 の 検 証 に 共 分 散 構 造 分 析 手 法 を 用 い る 理 由 は, 環 境 保 全 活 動, 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 向 け た ト ッ プ の 役 割, ミ ド ル の 役 割, 組 織 風 土, 人 材 マ ネ ジ メ ン トの 多 変 数 間 (マネジメント 要 因 間 )の 関 係 性 を 探 求 するためである ( 4 ) 共 分 散 構 造 分 析 手 法 に お け る 潜 在 変 数 と 観 測 変 数 共 分 散 構 造 分 析 手 法 に お け る 潜 在 変 数 は, 構 築 し た 仮 説 1 ~ 4 に 鑑 み, 環 境 保 全 活 動, 環 境 保 全 活 動 に 対 す る ト ッ プ の 役 割, ミ ド ル の 役 割, 人 材 マ ネ ジ メ ント, 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 である 環 境 保 全 活 動 という 潜 在 変 数 に 対 する 観 測 変 数 は,3R(Reduce( 廃 棄 物 の 発 生 抑 制 や 削 減 ),Reuse( 再 利 用 ),Recycle( 再 生 利 用 )), 環 境 報 告 書 の 作 成 と 公 表,グ リ ー ン 購 入 ( 環 境 保 全 に 貢 献 す る 製 品 部 品 の 購 入 ), 環 境 会 計 ( 企 業 の 環 境 配 慮 についての 費 用 と 便 益 を 金 額 もしくは 物 量 で 表 示 する 会 計 ),ライ フ サ イ ク ル ア セ ス メ ン ト ( 製 品 の 設 計 段 階 か ら 廃 棄 に 至 る 全 て の 段 階 を 通 し て の 総 合 的 環 境 影 響 の 評 価 ), エ コ デ ザ イ ン ( 環 境 に 配 慮 し た 製 品 設 計 ), 推 進 専 門 部 署 の 設 置, 従 業 員 へ の 啓 発 活 動, グ ル ー プ 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の サ ポ ートである ト ッ プ の 役 割 と い う 潜 在 変 数 に 対 す る 観 測 変 数 は, 仮 説 1 に 鑑 み, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン の 提 示, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ビ ジ ョ ン の 従 業 員 への 浸 透, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するトップのサポートである ミ ド ル の 役 割 と い う 潜 在 変 数 に 対 す る 観 測 変 数 は, 仮 説 2 に 鑑 み, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 対 す る ト ッ プ の ビ ジ ョ ン を 自 部 門 に 浸 透 さ せ る こ と, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の 推 進 に 関 す る 部 下 の 創 造 性 を 引 き 出 し, 部 下 か ら の 提 案 を ト ッ プ に 後 押 し す る こ と, ま た ミ ド ル 自 身 も ト ッ プ に 対 し 提 案 す る こ と, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の 推 進 に 向 けて 異 部 門 交 流 を 図 ることである 人 材 マ ネ ジ メ ン ト と い う 潜 在 変 数 に 対 す る 観 測 変 数 は, 仮 説 3 に 鑑 み, 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 す る プ ロ セ ス 評 価, チ ー ム 評 価 ( 構 想 段 階, 試 作 段 階, 実 用 化 段 階, 改 良 段 階 ), 前 向 き な 失 敗 に 対 す る 寛 容 な 評 価, 人 事 評 価 結 果 の 説 明 や 目 標 設 定 に 関 し て, 上 司 と 部 下 の 間 で の 合 意, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 業 務 目 標 の 設 定, 目 標 が 達 成 で き な か っ た 従 業 員 に 対 す る 組 織 と し て の フ ォ ロ ー アップがなされることである 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 と い う 潜 在 変 数 に 対 す る 観 測 変 数 は, 仮 説 4 に 鑑 み, 従 来 と は 異 な る 状 況 が 生 じ た 場 合 に 臨 機 応 変 な 意 思 決 定 が な さ れ る こ と, 異 部 門 と の 協 力 や 情 報 交 流 に 向 け て, イ ン フ ォ ー マ ル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が な さ れ る こ と, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 業 務 内 容 に 対 す る 現 場 の 裁 量 権 ( 営 業 部 門, 開 発 部 門, 生 産 部 門, 管 理 部 門 ) が あ る こ と, 環 境 マ ネ ジ メ ン ト の 推 進 に - 215 -

向 け て, 技 術, 知 識, ノ ウ ハ ウ の 共 有 が な さ れ て い る こ と, 同 様 に 従 業 員 が 創 造 的 な ア イ デ ィ ア の 提 案 や 活 動 を し て い る こ と, ト ッ プ に 企 業 家 精 神 が あ る こ とである ( 5 ) 共 分 散 構 造 分 析 結 果 共 分 散 構 造 分 析 の 結 果, 図 1 の 通 り の パ ス 図 と 表 1 の 通 り の 標 準 化 係 数 ( 潜 在 変 数 間, 観 測 変 数 潜 在 変 数 間 ) が 得 ら れ た モ デ ル の 適 合 指 標 は, 図 1 の 通 り CMIN( χ2 値 ); 2789.455,CFI( Comparative Fit Index/ 比 較 適 合 度 指 標 ); 0.734, RMSEA( Root Mean Square Error of Approximation/ 平 均 二 乗 誤 差 平 方 根 );0.109 で あ り, 今 回 の 分 析 に 耐 え う る だ け の 結 果 は 得 ら れ た と 考 えられる 1) 仮 説 1. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, ト ッ プ が そ の 役 割 を 果 た す こ と が 貢 献 す る の 検 証 結 果 トップの 役 割 から 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み への 標 準 化 係 数 は 0.520 ( 有 意 )で あ る ま た, ト ッ プ の 役 割 か ら 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 へ の 標 準 化 係 数 は 0.451( 有 意 ), 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 か ら 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み へ の 標 準 化 係 数 は 0.415( 有 意 )で あ る 以 上 よ り, ト ッ プ の 役 割 は 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 対 し て 直 接 的 に 貢 献 す る と 共 に, 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 を 経 由 し て 間 接 的 に も 貢 献 す る と 考 え ら れ る 従 っ て, 仮 説 1 は 支 持 されたと 考 えられる 2) 仮 説 2. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, ミ ド ル が そ の 役 割 を 果 た す こ と が 貢 献 す る の 検 証 結 果 ミドルの 役 割 から 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み への 標 準 化 係 数 は 0.062 ( 非 有 意 )で あ る 一 方, ミ ド ル の 役 割 か ら 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 へ の 標 準 化 係 数 が 0.494( 有 意 ), 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 か ら 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み へ の 標 準 化 係 数 は 0.415( 有 意 )で あ る 以 上 よ り, ミ ド ル の 役 割 は 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 対 し て 直 接 的 に 貢 献 す る と は 必 ず し も 考 え ら れ な い 一 方, 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 を 経 由 し て 間 接 的 に 貢 献 す る と 考 え ら れる 従 って, 仮 説 2は 支 持 されたと 考 えられる 3) 仮 説 3. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト が 機 能 し て い る こ と が 貢 献 す る の 検 証 結 果 人 材 マ ネ ジ メ ン ト か ら 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み へ の 標 準 化 係 数 は -0.081( 有 意 )で あ る 一 方, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト か ら 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 へ の 標 準 化 係 数 が 0.040( 非 有 意 ), 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 か ら 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み への 標 準 化 係 数 は 0.415( 有 意 )で あ る 以 上 よ り, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト は 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 対 し て 直 接 的 に 貢 献 す る と は 必 ずしも 考 えられない 一 方, 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 を 経 由 して 間 接 的 に 貢 献 す る と も 必 ず し も 考 え ら れ な い 従 っ て, 仮 説 3 は 支 持 さ れ た と は 必 ず し も 考 えられない 4) 仮 説 4. 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 が 貢 献 す る の 検 証 結 果 - 216 -

図 1. 共 分 散 構 造 分 析 の パ ス 図 ( 潜 在 変 数 間 の 関 係 ) 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.062 0.415-0.081 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.494 0.451 0.040 ミドルの 役 割 0.687 0.055 人 材 マネジメント 0.320 トップの 役 割 0.520 CMIN(χ2 値 );2789.455, CFI( 比 較 適 合 度 指 標 );0.734, RMSEA( 平 均 二 乗 誤 差 平 方 根 );0.109, 赤 斜 体 字 は 非 有 意 注. 図 中 の 数 値 は 標 準 化 係 数 で あ り, 斜 体 字 以 外 は 5% 水 準 で 有 意 標 準 化 係 数 ( 潜 在 変 数 間 ) 標 準 化 係 数 ( 観 測 変 数 潜 在 変 数 間 ) 表 1. 共 分 散 構 造 分 析 結 果 ( 標 準 化 係 数 ) 一 覧 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.415 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み ミドルの 役 割 0.062 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 人 材 マネジメント -0.081 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み トップの 役 割 0.520 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 ミドルの 役 割 0.494 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 人 材 マネジメント 0.040 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 トップの 役 割 0.451 ミドルの 役 割 人 材 マネジメント 0.055 ミドルの 役 割 トップの 役 割 0.687 人 材 マネジメント トップの 役 割 0.302 3R(Reduce,Reuse,Recycle) 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.704 環 境 報 告 書 の 作 成 と 公 表 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.685 グリーン 購 入 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.671 環 境 会 計 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.607 ライフサイクル アセスメント 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.621 エコ デザイン 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.533 推 進 専 門 部 署 の 設 置 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.736 従 業 員 への 啓 発 活 動 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.699 グループ 企 業 の 環 境 保 全 活 動 のサポート 環 境 保 全 活 動 への 取 り 組 み 0.705 臨 機 応 変 な 意 思 決 定 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.497 異 部 門 との 協 力 や 情 報 交 流 に 向 けたインフォーマル コミュニケーション 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.610 トップの 企 業 家 精 神 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.100 環 境 マネジメントに 関 する 業 務 内 容 への 裁 量 権 ( 営 業 部 門 ) 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.589 環 境 マネジメントに 関 する 業 務 内 容 への 裁 量 権 ( 開 発 部 門 ) 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.568 環 境 マネジメントに 関 する 業 務 内 容 への 裁 量 権 ( 生 産 部 門 ) 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.549 環 境 マネジメントに 関 する 業 務 内 容 への 裁 量 権 ( 管 理 部 門 ) 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.611 環 境 マネジメントの 推 進 に 向 けた 技 術, 知 識,ノウハウの 共 有 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.783 環 境 マネジメントの 推 進 に 向 けた 従 業 員 の 創 造 的 なアイディアの 提 案 や 活 動 風 通 しの 良 い 組 織 風 土 0.789 環 境 マネジメントに 対 するトップのビジョンの 自 部 門 への 浸 透 ミドルの 役 割 0.816 環 境 マネジメントの 推 進 に 関 する 部 下 の 創 造 性 の 引 き 出 し ミドルの 役 割 0.899 環 境 マネジメントの 推 進 に 関 する 部 下 からの 提 案 のトップへの 後 押 し ミドルの 役 割 0.911 環 境 マネジメントの 推 進 に 関 するミドル 自 身 のトップへの 提 案 ミドルの 役 割 0.856 環 境 マネジメントの 推 進 に 向 けた 異 部 門 交 流 ミドルの 役 割 0.872 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するプロセス 評 価 人 材 マネジメント 0.633 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するチーム 評 価 ( 構 想 段 階 ) 人 材 マネジメント 0.855 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するチーム 評 価 ( 試 作 段 階 ) 人 材 マネジメント 0.921 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するチーム 評 価 ( 実 用 化 段 階 ) 人 材 マネジメント 0.976 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するチーム 評 価 ( 改 良 段 階 ) 人 材 マネジメント 0.959 前 向 きな 失 敗 に 対 する 寛 容 な 評 価 人 材 マネジメント 0.324 人 事 評 価 結 果 の 説 明 や 目 標 設 定 に 関 する 上 司 と 部 下 の 合 意 人 材 マネジメント 0.172 環 境 マネジメントに 関 する 業 務 目 標 の 設 定 人 材 マネジメント 0.342 目 標 が 達 成 できなかった 従 業 員 に 対 する 組 織 としてのフォローアップ 人 材 マネジメント 0.207 環 境 マネジメントに 対 するビジョンの 提 示 トップの 役 割 0.745 環 境 マネジメントに 対 するビジョンの 従 業 員 への 浸 透 トップの 役 割 0.779 環 境 配 慮 型 製 品 開 発 に 対 するサポート トップの 役 割 0.448 注. 表 中 の 標 準 化 係 数 は, 斜 体 字 以 外 は 5% 水 準 で 有 意 - 217 -

風 通 し の 良 い 組 織 風 土 か ら 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み へ の 標 準 化 係 数 は 0.415( 有 意 )で あ る 以 上 よ り, 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 は 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 対 し て 直 接 的 に 貢 献 す る と 考 え ら れ る 従 っ て, 仮 説 4 は 支 持 されたと 考 えられる 4. 結 論 と 今 後 の 課 題 仮 説 1, 2, 4 が 支 持 さ れ た こ と に よ り, 企 業 の 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に は, ト ッ プ や ミ ド ル が そ の 役 割 を 果 た す こ と や 風 通 し の 良 い 組 織 風 土 が 貢 献 す る と 考 えられる そ の 一 方 で, 仮 説 3 が 支 持 さ れ た と は 必 ず し も 考 え ら れ な い こ と は, 環 境 保 全 活 動 の 先 進 企 業 に 対 す る イ ン タ ビ ュ ー 調 査 6 と 相 反 す る も の と な っ て い る 具 体 的 に は, そ れ ら の 企 業 で は, 各 部 門 に 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み を 推 進 し て い く た め に, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト に 関 し て, 各 部 門 の 業 績 評 価 項 目 に 環 境 保 全 活 動 に 関 す る 項 目 を 盛 り 込 む よ う に し て お り, そ の 結 果 環 境 保 全 活 動 が 推 進 さ れ た と の こ と で あ っ た こ れ は, 少 な く と も 現 場 レ ベ ル で は, 環 境 保 全 活 動 の 推 進 に 貢 献 し う る 人 材 マ ネ ジ メ ン ト の 可 能 性 を 示 し て い る 従 っ て, 共 分 散 構 造 分 析 では 支 持 されたとは 必 ずしも 考 えられないながら, 人 材 マネジメントが 環 境 保 全 活 動 へ の 取 り 組 み に 必 ず し も 貢 献 し な い と 判 断 し て し ま う の は 早 計 と 考 えられる 今 回 の 共 分 散 構 造 分 析 で 仮 説 3 が 支 持 さ れ た と は 必 ず し も 考 え ら れ な い 理 由 と し て は, 例 え ば 今 回 の ア ン ケ ー ト 調 査 の 質 問 項 目 に 環 境 マ ネ ジ メ ン ト に 関 す る 業 務 目 標 の 設 定 と い う 項 目 を 盛 り 込 ん だ も の の, 質 問 意 図 が 回 答 者 に 十 分 に 伝 わ ら な か っ た 可 能 性 な ど が 考 え ら れ, 人 材 マ ネ ジ メ ン ト と 環 境 保 全 活 動 との 関 係 性 に つ い て の 分 析 は 今 後 の 課 題 と し た い < 付 記 > 本 研 究 は, 早 稲 田 大 学 拓 殖 大 学 静 岡 大 学 環 境 マ ネ ジ メ ン ト 共 同 研 究 グ ループに 対 する 環 境 省 の 研 究 助 成 (2009 年 度 ( 平 成 21 年 度 )~ 20011 年 度 ( 平 成 23 年 度 ) 政 策 研 究 環 境 政 策 と 企 業 行 動 に 関 す る 研 究 分 野 ) の 一 部 を 使 わ せていただきましたことに 対 し,この 場 をお 借 りして 厚 く 御 礼 申 し 上 げます < 参 考 文 献 > 金 原 達 夫, 金 子 慎 治 環 境 経 営 の 分 析 白 桃 書 房,2005 年 十 川 廣 國 CSRの 本 質 中 央 経 済 社,2005 年 十 川 廣 國 他 変 化 の 時 代 に お け る 不 変 の マ ネ ジ メ ン ト 三 田 商 学 研 究 第 49 巻 第 7 号 (2007 年 2 月 ), pp.205-228 馬 奈 木 俊 介 環 境 経 営 の 経 済 分 析 中 央 経 済 社,2010 年 山 田 敏 之 機 械 企 業 と 環 境 管 理 機 械 経 済 研 究 ( 財 団 法 人 機 械 振 興 協 会 経 済 研 究 所 ) 第 29 号 (1998 年 10 月 ), pp.81-100 角 田 光 弘 環 境 保 全 活 動 と 組 織 マ ネ ジ メ ン ト 拓 殖 大 学 経 営 経 理 研 究 第 92 号 (2011 年 9 月 予 定 ) 1 金 原 達 夫, 金 子 慎 治 環 境 経 営 の 分 析 白 桃 書 房, 2005 年,pp.17-32 2 十 川 廣 國 C S R の 本 質 中 央 経 済 社, 2005 年,p.109 3 十 川 廣 國 C S R の 本 質 中 央 経 済 社, 2005 年,p.109 4 十 川 廣 國 C S R の 本 質 中 央 経 済 社, 2005 年,p.109 5 十 川 廣 國 C S R の 本 質 中 央 経 済 社, 2005 年,p.109 6 本 内 容 は,A 社 の 関 係 者 の 方 々 へ の イ ン タ ビ ュ ー 調 査 ( 2010 年 4 月 30 日 ),B 社 の 関 係 者 の 方 々 へ の イ ン タ ビ ュ ー 調 査 ( 2010 年 8 月 25 日 ) に 基 づ く - 218 -