Microsoft Office を使ってグラフを作成する方法について 一例です 操作ができなかったら色々試してください 山際 1 グラフ用紙に手書きでグラフを書いた場合の利点 (1) 副目盛があるので プロットした点の座標を確認しやすい (2) 上付きや下付きの文字 分数を書きやすい (3) データ点を結んで線を引くときに 全体の傾向を正しく認識しやすい 2 Office を使って書いたグラフの欠点 (1) 目盛線がないので プロット点の座標を読めない 入力ミスを検知できない (2) 上付きや下付きの文字を書きにくいので 記号や数式を正しく表しにくい (3) 数値の指数表記 6.02 1023 という表記方法ができない 6.02E+23 は不適切) (4) スプライン曲線や折れ線ではデータの解釈が不適切 (5) 全体の傾向を把握するために曲線を引くことが困難である (6) プロット点の下に線を通すことが困難 Office を使ってグラフを書く場合には 手書きグラフの利点を失わないようにする 1 エクセルで散布図 線付 を書いた場合 デフォルト 欠点 1. 軸の説明がない x 軸のラベルが図の上にくる x 軸の説明は x 軸の数字の下 2. 凡例が図の外側に表示される 図中に入れる 3. 軸目盛りが縦軸の主目盛だけで 副目盛線がない 4. スプラインで点を結ぶことは データの解釈方法として不適切 5. 不必要な色がつく グラフは白黒 2 色
1 グラフのレイアウトを 10 に変更する 主目盛線と副目盛線が書 かれるレイアウト 10 を基 本にして 図を修正する 1. 凡例 変数が一つであれば凡例 を削除する 複数の線を書 くときには凡例が必要であ る 凡例はプロットエリア の中に入れる 2. 軸の書式 縦軸を例に説明する 横 軸も同様に設定する 最小値と最大値を適切な値に設定する 軸全体を 4 5 等分する程度に目盛間隔を設定する 狭く設定すると図が煩雑になる 補助目盛間隔は座標の値が読みやすいように設定する 目盛の種類を内向きにする 線を選んで太さを 2 3 pt にする フォントの大きさ を大きくする フォ ントはサンセリフ体 ゴチック系 がよ い プロットエリアの 枠線の太さを 2 3 pt にする 軸ラベルで 変数 の記号と単位の間に 空白を入れる 例 CA_[mmol/L]
3. マーカーの書式設定 グラフは白黒 2 色 基本的に図を白黒で書くので マーカーは白抜き 黒線 白塗り にする マーカーをクリックして対象を選択する 左上に選択された項目が出る その下の 選 択対象の書式設定 をクリックすれば書式設定に入る この動作は 軸の設定にも使 える 右クリックなら データ系列の書式設定... マーカーのオプション 種類 組み込みにして を選択する サイズも調節する 塗りつぶし 白 色 黒 線の色 黒 線やマーカーに影をつけない 4. 軸ラベルの書式設定 変数のスタイルは斜体 下付きや上付きは標準と する ギリシャ語で変数を表 すときは 英字のフォント を symbol に変更すればよ い abcdefghijklmnopqrstuxyzd α β χδ ε φ γ ηιϕκ λµ ν ο π θ ρστυξ ψ ζ Δ
5. 軸を対数にする場合 軸の書式設定 で対数軸にする 最小値と最大値 を自動にすると 10 刻みになるの で 必要に応じ て最小値や最大 値を設定する この際 数値 の表示形式を指 数形式にすると 1.0E+02 のよう に表示される エクセルで こ れを 1 102 のように表示させることはできない 後で述べるように パワーポイントの スライドにグラフを貼り付けてから別にテキストを貼り付けるか グラフ作成ソフトを 使う必要がある グラフに曲線を入れる作業はパワーポイントで行う パワーポイントで作業をするの が面倒であれば この段階でグラフを印刷して 曲線や指数表記を手書きで書き込んで もよい その他の準備 プロットエリア グラフエリアの塗りの設定 プロットエリア グラフエリアで右クリックして書式を 設定する 塗りつぶし を選択して 塗りつぶしなし にする
2 グラフをパワーポイントにペーストする ペーストする際のオプションを説明する データにリンク エクセルファイルのデータ を修正するとパワーポイントのグラフが自動 的に更新される 図の設定を修正するには不便 ブック全体 データの修正はできないが 図 の設定を修正できる グラフの図 データ や書式を修正すること はできない 図のみが ペーストされる しか し パワーポイントで 描いた曲線や図と一緒 にグループ化できる ここでは 図の設定 を修正できる方が楽な ので Excel のグラフ ブック全体 を指定 する スライド全体が保存 されるので 図の大きさはできるだけ大きくする 3 パワーポイント上で線を描く 1. 曲線を描く 図形描画の図形から曲線を選択して曲線を引く 始点をクリックして マウスを移動 してクリックすると編集用ポイントができる 描画を終了するにはダブルクリックする 編 集用ポイントを多くすると複雑な曲線を描け るが 滑らかな曲線を描くためには練習が必 要である 単一の指数関数であれば 始点と 終点の 2 点で十分である 最初は 始点 終 点の間に編集用ポイントを一つ作る程度で良 いだろう
Mac の場合 Win で曲線の配置を最 背面や最前面にできない場合 グラフエリア外で曲線を描いてから グラフエリア内に移動し 曲線を編集 する あるいは グラフエリア内で曲 線を描いた後に Cut&Paste でグラフ エリア外にペーストする Mac でグラフエリア内で図形を描く とグラフエリア内の図形として認識さ れ 配置を別々に設定できない グラ フエリア外の図形とグラフであれば 別々に配置を設定できる 2 曲線を編集する 曲線を右クリックして 頂点の編集 を選択する 頂点あるいは編集ポイントにカーソルを合わせて左クリックするとハンド ル 右図直線両端の が表示されるので ここをドラッグして曲線の形を自由に変え る 線の上をクリックすると新しい編集ポイントができる ポイントにカーソルを合わ せて右クリックするとポイントを 削除したりスムージングしたりで きるようになる 狙い通りの曲線が 描けるまで 頂点を編集する 思う ように曲線を 描くためには 練習が必要で ある
PNG
4 他のソフトウェアで図を利用する 下の図がエクセルとパワーポイントで作成した図を WORD に貼ったもの その他 カーブフィットの有効桁を設定する 近似曲線ラベルの書式設定で 数値の表 示を指数にして有効桁を指定する エクセルで一定間隔の数値を入力する 方法 式を使わない 0 から 0.1 刻みで数値を入力する場合 0, 1 を入力する 右下のボックスをクリックして 下にドラッグするとド ラッグした範囲に 0.1 刻みの数値が入力される