平成19年(ネ受)第435号上告受理申立理由要旨抜粋

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控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

11総法不審第120号

平成 30 年 ( 受 ) 第 269 号損害賠償請求事件 平成 31 年 3 月 12 日第三小法廷判決 主 文 原判決中, 上告人敗訴部分を破棄する 前項の部分につき, 被上告人らの控訴を棄却する 控訴費用及び上告費用は被上告人らの負担とする 理 由 上告代理人成田茂ほかの上告受理申立て理由第

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

控訴理由書(準備書面(1))

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

た損害賠償金 2 0 万円及びこれに対する遅延損害金 6 3 万 9 円の合計 3 3 万 9 6 円 ( 以下 本件損害賠償金 J という ) を支払 った エなお, 明和地所は, 平成 2 0 年 5 月 1 6 日, 国立市に対し, 本件損害賠償 金と同額の 3 3 万 9 6 円の寄附 (

法第 20 条は, 有期契約労働者の労働条件が期間の定めがあることにより無期契約労働者の労働条件と相違する場合, その相違は, 職務の内容 ( 労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度をいう 以下同じ ), 当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して, 有期契約労働者にとって不合

7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による

平成  年(オ)第  号

平成  年(行ツ)第  号

従業員 Aは, 平成 21 年から平成 22 年にかけて, 発注会社の課長の職にあり, 上記事業場内にある発注会社の事務所等で就労していた (2) 上告人は, 自社とその子会社である発注会社及び勤務先会社等とでグループ会社 ( 以下 本件グループ会社 という ) を構成する株式会社であり, 法令等の

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする

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審決取消判決の拘束力

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

( 事案の全体像は複数当事者による複数事件で ついての慰謝料 30 万円 あり非常に複雑であるため 仮差押えに関する部 3 本件損害賠償請求訴訟の弁護士報酬 分を抜粋した なお 仮差押えの被保全債権の額 70 万円 は 1 億円程度と思われるが 担保の額は不明であ を認容した る ) なお 仮差押え

する 理 由 第 1 事案の概要 1 本件は, 平成 21 年 ( 受 ) 第 602 号被上告人 同第 603 号上告人 ( 以下 1 審原告 X1 という ) 及び平成 21 年 ( 受 ) 第 603 号上告人 ( 以下 1 審原告 X 2 といい,1 審原告 X 1と1 審原告 X 2を併せ

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官

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(2) B 社に係る破産事件等東京地方裁判所は, 平成 21 年 2 月 24 日,B 社を再生債務者として, 再生手続開始の決定をした しかし, 東京地方裁判所は, 同年 3 月 24 日,B 社の事業継続を不可能とする事実が明らかになったとして, 再生手続廃止の決定をするとともに, 再生手続廃止

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

(イ係)

〔問 1〕 Aは自己所有の建物をBに賃貸した

発信者情報開示関係WGガイドライン

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

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被上告人に対し, 上記各賦課決定の取消しを求めている事案である 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は, 次のとおりである (1) 上告人は, 東京都渋谷区内に所在する面積が200m2以下である本件土地及びこれを敷地とする第 1 審判決別紙物件目録記載の建物 ( 以下 旧家屋 という ) を所有

資料2  ネット上の違法・有害情報に対する総務省の取組【総務省】

上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部

なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一

丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

第 1 控訴の趣旨 控訴人は, 原判決取消しとともに, 被控訴人らの請求をいずれも棄却する判決を 求めた 第 2 事案の概要 被控訴人らは日本舞踊の普及等の事業活動をしている 控訴人はその事業活動に 一般社団法人花柳流花柳会 の名称 ( 控訴人名称 ) を使用している 被控訴人ら は, 花柳流 及び

情報の開示を求める事案である 1 前提となる事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) 当事者 ア原告は, 国内及び海外向けのモバイルゲームサービスの提供等を業とす る株式会社である ( 甲 1の2) イ被告は, 電気通信事業を営む株式会社である

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7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

11総法不審第120号

平成 29 年 2 月 20 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 28 年 ( ワ ) 第 号損害賠償請求事件 口頭弁論終結日平成 29 年 2 月 7 日 判 決 原 告 マイクロソフトコーポレーション 同訴訟代理人弁護士 村 本 武 志 同 櫛 田 博 之 被 告 P1 主 文

原判決は, 控訴人ら及び C の請求をいずれも棄却したので, 控訴人らがこれを不服として控訴した 2 本件における前提事実, 関係法令の定め, 争点及びこれに対する当事者の主張は, 後記 3 のとおり, 原判決を補正し, 後記 4 のとおり, 当審における当事者の主張 を付加するほかは, 原判決 事

11総法不審第120号

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

併等の前後を通じて 上告人ら という 同様に, 上告人 X1 銀行についても, 合併等の前後を通じて 上告人 X1 銀行 という ) との間で, 上告人らを債券の管理会社として, また, 本件第 5 回債券から本件第 7 回債券までにつき上告人 X1 銀行との間で, 同上告人を債券の管理会社として,

平成 27 年度 特定行政書士法定研修 考査問題 解答と解説 本解答と解説は 正式に公表されたものではなく 作成者が独自に作成したものであり 内容の信頼性については保証しない 以下の事項に全て該当 遵守する場合にのみ 利用を許可する 東京都行政書士会葛飾支部会員であること 営利目的でないこと 内容を

高島市職員措置請求に係る監査の結果について 第 1 請求の受付 1 請求書の提出平成 29 年 9 月 28 日 2 請求人 3 請求の要旨 ( 高島市職員措置請求書 の原文のまま記載) 1 請求の要旨高島市長による平成 29 年度の固定資産税の賦課において 別紙の固定資産について 家屋の未評価によ

厚生局受付番号 : 中国四国 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 中国四国 ( 厚 ) 第 号 第 1 結論請求者のA 事業所における平成 27 年 7 月 10 日の標準賞与額を6 万 5,000 円に訂正することが必要である 平成 27 年 7 月 10 日の

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

厚生局受付番号 : 九州 ( 受 ) 第 号 厚生局事案番号 : 九州 ( 厚 ) 第 号 請求者のA 社 B 支店における厚生年金保険被保険者資格の喪失年月日を昭和 44 年 4 月 21 日から同年 5 月 1 日に訂正し 昭和 44 年 4 月の標準報酬月額を2

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がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

平成  年(あ)第  号

O-27567

では理解できず 顕微鏡を使用しても目でみることが原理的に不可能な原子 分子又はそれらの配列 集合状態に関する概念 情報を使用しなければ理解することができないので 化学式やその化学物質固有の化学的特性を使用して 何とか当業者が理解できたつもりになれるように文章表現するしかありません しかし 発明者が世

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

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定していました 平成 25 年 4 月 1 日施行の 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律 では, 継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止について規定されていますが, 平成 25 年 4 月 1 日の改正法施行の際, 既にこの基準に基づく制度を設けている会社の選定基準につい

(4) 抗告人は, 平成 28 年 8 月 26 日, 本件仮登記の抹消登記を経由した (5) 抗告人は, 平成 28 年 9 月 7 日, 東京地方裁判所に対し, 本件再生手続に係る再生手続開始の申立てをし, 同月 20 日, 再生手続開始の決定を受けた 上記申立てに当たり抗告人が提出した債権者一

処分済み

被告は 高年法 9 条 2 項に規定する協定をするため努力したにもかかわらず協議が調わ なかったものと認めることはできず 本件就業規則 29 条が高年法附則 5 条 1 項の要件を具 備していないというべきである 本件継続雇用制度の導入を定める本件就業規則 29 条は 手続要件を欠き無効であり 原

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年管管発 0928 第 6 号平成 27 年 9 月 28 日 日本年金機構年金給付業務部門担当理事殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて 厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令 ( 平成 2

税務訴訟資料第 267 号 -70( 順号 13019) 大阪高等裁判所平成 年 ( ) 第 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 富田林税務署長 ) 平成 29 年 5 月 11 日棄却 上告受理申立て ( 第一審 大阪地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成

長澤運輸事件(東京地判平成28年11月2日)について

注意すべきポイント 1 内定承諾書は 内定者の内定承諾の意思を明らかにさせるものです 2 2 以降の注意すべきポイントについては マイ法務プレミアムで解説しています

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

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消費者庁にも苦情相談を行い, 今にも消費者庁が動くであろうこと等を話し, 異議申立人に謝罪及びデータ削除を求めているとのことであった 当初監察部は, 異議申立人に謝罪に応じるよう促したが, 異議申立人が使用しているデータは, 登記事項証明書記載のデータと同一であり 法 を犯していないので謝罪には応じ

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第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

( 以下 プロバイダ責任制限法 という )4 条 1 項に基づき, 被告が保有する発信者情報の開示を求める事案である 1 前提事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) (1) 当事者 原告は, 肩書地に居住する者である ( 甲 1) 被告は,

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平成  年(オ)第  号

茨城厚生年金事案 2029 第 1 委員会の結論総務大臣から平成 24 年 10 月 10 日付けで行われた申立人の年金記録に係る苦情のあっせんについては 同日後に新たな事実が判明したことから 当該あっせんによらず 申立人のA 社における資格喪失日に係る記録を昭和 41 年 9 月 5 日に訂正し

7265BB4891EFF48E A000659A

(1) 本件は, 歯科医師らによる自主学習グループであり, WDSC の表示を使用して歯科治療技術の勉強会を主催する活動等を行っている法人格なき社団である控訴人が, 被控訴人が企画, 編集した本件雑誌中に掲載された本件各記事において WDSC の表示を一審被告 A( 以下, 一審被告 A という )

算税賦課決定 (5) 平成 20 年 1 月 1 日から同年 3 月 31 日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額 6736 万 8671 円を下回る部分及び還付地方消費税額 1684 万 2167 円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定 (6) 平成 20 年 4 月

最高裁○○第000100号

沖縄厚生年金事案 440 第 1 委員会の結論申立人の申立期間のうち 申立期間 2に係る標準報酬月額は 事業主が社会保険事務所 ( 当時 ) に届け出た標準報酬月額であったと認められることから 当該期間の標準報酬月額を 28 万円に訂正することが必要である また 申立期間 3について 申立人は当該期

第 1 告発の趣旨上記の被告発人 1 乃至被告発人 3は 以下に記載する通り 刑法第 193 条 ( 公務員職権濫用 ) 及び刑法第 230 条第 1 項 ( 名誉毀損 ) の罪を犯した 又 上記の被告発人 4 及び被告発人 5は 以下に記載する通り 刑法第 193 条 ( 公務員職権濫用 ) 及び

_第16回公益通報者保護専門調査会_資料2

第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第 12 1 の ( 注 ) 参照 ) 同項の削除の是非について どのように考えるか 中間

130306異議申立て対応のHP上の分かりやすいQA (いったん掲載後「早く申請してください」を削除)

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うものと推認することができる しかしながら, 被告人は, インターネットを通じて知り合ったAから金を借りようとしたところ, 金を貸すための条件として被害女児とわいせつな行為をしてこれを撮影し, その画像データを送信するように要求されて, 真実は金を得る目的だけであり, 自分の性欲を刺激興奮させるとか

平成 30 年 10 月 26 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 30 年 ( ワ ) 第 号発信者情報開示請求事件 口頭弁論終結日平成 30 年 9 月 28 日 判 決 5 原告 X 同訴訟代理人弁護士 上 岡 弘 明 被 告 G M O ペパボ株式会社 同訴訟代理人弁護士

1 A 所有の土地について A が B に B が C に売り渡し A から B へ B から C へそれぞれ所有権移転登記がなされた C が移転登記を受ける際に AB 間の売買契約が B の詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で 当該登記の後に A により AB 間の売買契約が取り消された

Transcription:

申立理由要旨 第 1 事案の概要 本件は, 申立人が,( 勤務先にて犯罪行為などの告発を行った後 ), 映像等の記録にも残る告発の具体的事項のいっさいについての事実確認なしに被害妄想とされ, 突然一人暮らしのマンションの部屋にチェーンキーを破壊するなどして押し入られ違法に拉致されて精神科病院に連行され, 内容を知らされない報告書等を基に診断が下され, 即日より同病院の閉鎖病棟に 72 日間に渡り入院させられたが, 結局, 事実確認がなかったのであり, 担当医が被害妄想かどうか精神疾患かどうかわからないとして精神科の疾病にり患していない旨の診断書を交付するなどしているのであるから入院診断により不当な精神病歴が付されたと主張して, 不法行為による損害賠償請求権及び名誉毀損による原状回復請求権等に基づき, 退院までに病院医師らによって下されたいっさいの診断の撤回及び損害賠償を請求した事案である 第 2 原判決の要旨 原判決は, 拉致行為については違法であるが第一審判決の請求容認範囲が相当であるとし, その後行われた診断や入院措置については精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 ( 以下 精神保健法 という ) を満たすなどしており不法行為や名誉毀損にはあたらないとして, 控訴を棄却した 第 3 関連事件について 以下の申立理由は, 関連事件である上告事件の上告理由書 ( 平成 19 年 ( ネオ ) 第 416 号 以下 上告理由書 という ) で述べた理由中の各論と密接に関係しているから, 申立理由中において同書面に言及しつつ, 上告受理申立理由を明らかにする 1/5

第 4 申立理由 (1) 明白な誤りもしくは誤記 ( 民事訴訟法第 257 条更正要件 ) ( 本項は, 上告理由書第 6 補充理由 と一部重複する ) 原判決には, 当事者の主張した訴外人物のアドバイス内容を改ざんするなどの明白な誤りもしくは誤記によって, 主文を導く論理において診断の正当性や相手方の主張に有利な虚偽事実を与えかつ申立人の名誉を毀損する認定が 2 事項あるため, 民事訴訟法第 257 条によって更正されるべきである 第 5 申立理由 (2) 法令解釈違反 原判決は, 本件における入院措置が精神保健法を満たすとするが, 原判決においては, 原審における申立人の訴えに照らし, 映像音声等の記録にも残る告発の具体的事項について相手方らや報告書関係者の誰であれ事実確認し被害妄想であったかどうか明らかにし説明できたのか不明であり, 医師が被害妄想であったか疾病症状であったかの合理的説明ができたかも不明であり, かつ, 本件診断が医療水準 ( 診断基準 ) を満たしたかも不明であり, 診断基準を満たすとする説明がなされたかも不明であるから, 同法 33 条 1 項 1 号における 指定医による診察の結果, 精神障害者であり との条文を満たすと判断するには, 原判決の述べる理由では不十分であり許されず, よって同法の解釈 適用を誤るものであり, 判決に影響を及ぼすことの明らかな法令の違背がある 第 6 申立理由 (3) 判例背反 原判決は, 申立人が原審にて示した, 行動の制限を伴う医療行為について, 医学上合理的で必要不可欠な範囲内, 精神医学上の判断から, 他に方法がない場合に最後の手段 と判示する高等裁判所の判例に背反し, 原判決においては, 原審における申立人の訴えに照らし, 2/5

映像音声等の記録にも残る告発の具体的事項について相手方らや報告書関係者の誰であれ事実確認し被害妄想であったかどうか明らかにし説明できたのか不明であり, 医師が被害妄想であったか疾病症状であったかの合理的説明ができたかも不明であり, かつ, 本件診断が医療水準 ( 診断基準 ) を満たしたかも不明であり, 診断基準を満たすとする説明がなされたかも不明であり, よって原判決においては入院措置 ( 閉鎖病棟への軟禁という行動の制限を伴う医療行為 ) 及びその前提となる診断が医学上合理的であったかさえ明らかではないにもかかわらず, 本件における入院措置を適法としている 第 7 申立理由 (4) 経験則違反 (1) 原判決は, 相手方実母氏名について, 被害妄想であるとした根拠を お母さんの, あいかわらずの第六感 などと話す同人の言動を 説得 と認めたり, 幾多の証拠上当時の申立人が言及した痕跡さえない 見えない組織に狙われている などと申立人が言っていたなどという同人の主張を認めたりするなど, 同人のした行為に対する判断において, 良識ある人間であれば疑問を抱くことの無い経験則違反を犯している 同違法は, それら認定が覆されれば, 原審において申立人の訴えた, 相手方実母名及び同実父名による過失や精神病症状捏造の故意を肯定することになるのであり, よって主文を導く論理に影響する 第 8 申立理由 (5) 経験則違反 (2) 良識ある人間であれば, 平穏な生活において, 申立人の示した映像音声等の一部記録, 具体的には, 当時の勤務先元同僚より, 社会的に抹殺することもできるのよ, 悪魔のスイッチを入れたわね あなたは などと言われた音声及び通信記録, 昼夜を問わずマンションの部屋の窓, 壁, 洗濯機などが叩かれている映像音声, 住居侵入及び車両 3/5

侵入の痕跡が連日残されている映像音声, 車のバッテリーを新品にしても毎回バッテリーが上がっており, 対策を施すとヒューズの位置が替えられており, 同事象が複数の JAF サービス員や自動車ディーラー担当者によって確認もされている映像 音声及び伝票記録, 車を運転すれば毎回ハイビームで執拗に照らされる映像, 郵便物がくしゃくしゃに折り曲げられている映像といった数々の記録が残せるとは考えないし, 同事実をもってして告発を行うことに対し本人に対するいっさいの事実確認なしにその他いっさいの可能性を考えず直ちに精神疾患の可能性だけを追求して突如チェーンキーを破壊するなどして拉致に及ぶ行為が合理的だとは考えないし, 拉致されて連行された人を即日閉鎖病棟に軟禁して治療だ病識を持てなどと強要した挙句, 医師が, 診断根拠説明要求に対して, で, あなたの場合は, そういう意味ではその, 微妙なのね だから, 明らかな, その精神病症状が, だから, わかんないのよ その, 妄想なのかどうか, なのか, がね, 幻覚がないし, それから, 他にも病的体験が無いし, 興奮するわけでもないし, 話してるうちにおかしくなっちゃうわけでもないし, 机の上に乗っかって暴れるわけでもないし などとして被害妄想かどうか疾病症状であるかどうかも説明できていない強制入院措置, かつ医師が診断基準を満たしたかも説明できない診断病名を根拠にした強制入院措置が医学上合理的とはとうてい考えないなど, 上告理由書のとおり原審における申立人の訴えの要旨である相手方らの過失又は故意について判断せずに相手方らの抗弁を漫然と認めた原判決は, 良識ある人間であれば疑問を抱くことの無いような数々の経験則違反を犯しており, 同違法は原審における申立人の訴えの要旨に関する違法であるから, 判決に影響する 4/5

第 9 申立理由 (6) 証明責任を不当に転換した違法 ( 本項は, 上告理由書の第 5 上告理由(3) の一部と重複する ) 原判決は, 申立人の, 被害妄想かどうかの確認をせず明らかにできず説明できておらず医師が被害妄想であるか疾病症状であるかの説明もできず診断が診断基準さえ満たしておらず満たすとの説明もできていないなどの訴えに対し, 相手方らが反論立証できていないにもかかわらず判断しない一方で, 逆に, 申立人の訴えの要旨を 精神科の疾病にり患していないにもかかわらず と主張していると曲解し ( 申立人の原審における訴えからは結果的に当時申立人が精神疾患などではなかったことになるがそれは原審における申立人の訴えではなく, 同曲解によって不当な証明責任が生じる ), 精神科の疾病にり患していなかったことの証明責任を申立人に対し負わせる理論を展開し主文を導く理由としており, よって訴えに対する適正な裁判を行わずに, 証明責任を不当に転換した違法がある 5/5