平成18年度地方税制改正(案)について

Similar documents
3 車体課税 自動車取得税の見直し 自動車取得税の税率 ( 一定税率 ) を以下のとおり引下げ ( 平成 26 年 4 月 1 日以降 ) 自家用自動車 ( 軽自動車を除く ) 5%( ) 3%( ) 営業用自動車 軽自動車 3%( ) 2%( ) いわゆる エコカー減税 について 環境性能に優れた

<4D F736F F D20819A89FC90B38A E937D91E58D6A816A BC78B638CE381A8835A E646F63>

地方税法等の一部を改正する法律案の概要 総務省 1 地方法人課税における新たな偏在是正措置 平成 31 年 10 月 1 日施行 都市 地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築の観点から 特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案 において特別法人事業税 ( 国税 ) を創設することに併

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

Microsoft PowerPoint - 【0918】統合版.pptx

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

<4D F736F F D FC90B38A D8F63816E A A B837482A082E A68CEB904192BC82B58CE32E646F63>

1 給与所得控除額を算出する計算式は給与収入金額によって異なります 今回は給与収入金額 3,600,000 円以上 6,599,999 円以下の場合の式を用いています 2 調整控除額は合計課税所得金額 2,000,000 円超と 2,000,000 円以下で算出方法が異なります 今回は 2,000,

第5回基礎問題小委員会 礎5-4

<4D F736F F D B4C8ED294AD955C835A C5817A AC28BAB8FC890C590A789FC90B38C8B89CA2089FC2E646F63>

確定版 平成 31 年度 エコカー減税等概要 平成 31 年 3 月 28 日

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

平成19年度税制改正.xls

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

15 18 定率減税の縮減 (15% 控除 7.5% 控除 (2 万円上限 )) 資本金等の額 ( 税法に規定する資本金等の額又は連結個別資本金等の額 ) が 50 億円超 800,000 円 10 億円超 50 億円以下 540,000 円 1 億円超 10 億円以下 130,000 円 1 千万

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

Taro jtd

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

Microsoft Word - 【H27】改正概要  doc

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

(*2) ハイブリッド自動車 ハイブリッドバス トラック ハイブリッド乗用車等車両総重量 3.5t 以下は 車 (*4) かつ燃費基準 +25% 達成車 (*5) 車両総重量 3.5t 超は重量車 車 (*9) かつ重量車燃費基準達成車 (*7) (*3) クリーンディーゼル乗用車平成 21 年排出

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

平成21年度 環境省重点施策

B 事例 1: 日本赤十字社と公益財団法人公益法人協会ともに 所得控除方式 を適用し ffff た場合に還付される税金について 前提 1 寄附先の名称等 ( 弊協会の他に 東日本大震災の義援金として日本赤十字社に寄附したものと仮定 ) 名称金額備考 日本赤十字社 ( 東日本大震災義援金 ) 30,0

< F31322D89FC90B390C C18F578D8692C7985E5B315D2E6A74>

Microsoft PowerPoint - ‡g‡o„´“e†iH18’Å’§›ü’³†j0403

公益法人の寄附金税制について

自動車税 納税義務者 ( 法 123) 1 自動車の所有者に課税します ( 所有者課税 ) なお 割賦販売などで売主が自動車の所有権を留保している場合は 買主を自動車の所有者とみなして課税します 2 国または地方公共団体等が所有する自動車の貸与を受けてその自動車を使用する場合は その使用者が納税義務

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

< F2D819B89DF8B8E82CC8F5A91EE90C590A789FC90B38A >

newsletter indd

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

(2) 消費税率 10% への引上げ時に導入が予定されている軽減税率制度については 消費税 地方消費税の引上げ分のうち地方交付税原資分も含めると 約 3 割が地方の社会保障財源であり 仮に減収分のすべてが確保されない場合 地方の社会保障財源に影響を与えることになることから 確実に代替財源を確保するこ

平成19年度分から

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

平成 31 年度の軽自動車税の税率について 平成 31 年度の軽自動車税は下記のとおりとなりますのでご確認ください 原動機付自転車 小型特殊自動車 二輪の小型自動車 軽二輪 区分 税率 原動機付自転車 小型特殊自動車 50cc 以下 90cc 以下 125cc 以下三輪以上のもの ( ミニカー )

<4D F736F F D208E9197BF FC90B38A E937D91E58D6A816A2E646F63>

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

Taro _Q&A(対外用).jt

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

18 市税の税率等の推移 区分 年度 昭和 25 年度 昭和 26 年度 均等割 750 円 600 円 個 市 民 人 所得割 18.0% 税 法人 均等割 1,800 円 法人税割 15%( 標準税率 12.5%) 固定資産税 軽自動車税 昭和 25 年 ~ 昭和 28 年自転車税荷車税昭和 2

スライド 1

2 一般会計予算案の構成の概要 ⑴ 一般会計予算案のうち主な歳入の説明 Ⅰ 県 区 税 分 平成 31 年度予算案 平成 30 年度予算額 比 ( 単位百万円 ) 較 増減額増減率 % 県 民 税 57,320 59,877 2, 法人県民税 3,670 3, 個人

< F2D95BD90AC E937889FC90B32E6A7464>

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

Microsoft Word - FP2級法改正情報 doc

<4D F736F F D2089FC90B38A E937D91E58D6A816A81A68DC4835A C52E646F6378>

資料8-2 平成29年度文部科学関係税制改正事項

第6回税制調査会 総6-3

所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12


PowerPoint プレゼンテーション

(0830時点)PR版

エコカー減税グリーン化特例(自動車税 軽自動車税)(自動車税 軽自動車税)環境性能割車体課税の見直し ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 軽自動車税 ) トラック バス タクシーについては 営自格差 を堅持するとともに 一部見直しを行った上で エコカー減税 グリーン化特例を 2 年間延長 また

< F2D E738BC794B A C8892E >

Microsoft Word - g

<4D F736F F D F95BD90AC E937890C590A789FC90B D88D38CA981698AAE816A C882C781A A2E646

第2回税制調査会 総2-2

<4D F736F F D20819A95BD90AC E937890C590A789FC90B392F18CBE8F918C8B89CA95F18D EE8C9A8BA689EF976C A2E646F6378>

1 生命保険料控除が改組され『介護医療保険料控除』が新設されました

本要望に対応する縮減案 3 自動車の取得段階では消費税と自動車取得税が二重課税となっており 保有段階でも自動車重量税のほかに自動車税 ( 又は軽自動車税 ) の 2 つの税が課されており 自動車ユーザーに対して複雑かつ過大な負担を強いている 特に 移動手段を車に依存せざるをえず複数台を保有する場合が

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

<4D F736F F D E8482BD82BF82CC95E982E782B582C68CA790C52E646F6378>

平成 27 年度税制改正 ( 消費税率 10% への引上げ時 ) における 車体課税に関する残された課題 平成 26 年度与党税制改正大綱 自動車取得税は 消費税率 10% への引上げ時に廃止 ~ 平成 26.3 平成 26.4~ 消費税率 10% 引上げ時 1 自動車取得税の廃止等及び自動車税にお

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

車体課税の見直しの考え方 ( 地方税 ) < 当面の対応 > 環境への配慮 我が国自動車産業の技術的優位性の確保 向上等の観点から 一律の負担軽減ではなく 環境性能等に優れた戦略的商品の普及を重点的に促進していくという視点が重要 自動車取得税 一律の負担軽減は 環境性能が劣る自動車が相対的に有利とな

Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

自動車取得税の 税率の特例 ( 法附則第 12 条の 2 の 2 第 12 条の 2 の 3 第 12 条の 2 の 5) 電気自動車 ( 燃料電池自動車を含む ) 天然ガス自動車 対象車両新車中古車 平成 30 年排出ガス規制適合又は平成 21 年排出ガス規制 NOx10% 以上低減 プラグインハ

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

新又は延長を必要とする理由設 拡充⑴ 政策目的 1 社会保障 税一体改革大綱 ( 平成 24 年 2 月 17 日閣議決定 ) 等に基づき 自動車取得税及び自動車重量税について 廃止 抜本的な見直しを強く求める 等とした平成 24 年度税制改正における与党の重点要望に沿って 国 地方を通じた関連税制

平成 30 年度与党税制改正大綱の概要 基本的考え方 我が国経済の成長軌道を確かなものとするため 生産性革命 と 人づくり革命 を断行するとともに 人生 100 年時代を見据え 誰もが生きがいを感じられる 一億総活躍社会 を作り上げる必要がある このため 税制面においては 働き方の多様化を踏まえ 様

各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

平成 29 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 29 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 29 年 4 月岐阜県 エコカー減税 及び 中古車の取得に係る課税標準の特例措置 の対象範囲を平成 32 年度燃費基準の下で見直し 政策インセンティブ機能を強化した上で

税制について

<4D F736F F F696E74202D20819B90C590A78E9197BF F6394C5816A2E707074>

平成 29 年 12 月 22 日林野庁 平成 30 年度林野庁税制改正事項 新規 拡充事項 森林吸収源対策に係る地方財源を確保するため 次期通常国会における森林関連法令の見直しを踏まえ 森林環境税 ( 仮称 ) 及び森林環境譲与税 ( 仮称 ) を創設する 木質バイオマス発電設備等の再生可能エネル

4. 附加価値への試みと挫折 現行事業税へ昭和 24 年 (1949 年 ) 第一次シャウプ勧告事業税の課税標準について 原料等 他の事業から購入したものの価値に その企業が附加したところの額である とし 課税標準を事業の所得によるのではなく 附加価値を採用すべきである旨勧告昭和 25 年 (194

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除額の変遷 1 昭和 49 年産業構造が転換し会社員が急速に増加 ( 働き方が変化 ) する中 (1) 実際の勤務関連経費が給与所得控除を上回っても 当時は特定支出控除 ( 昭和 63 年導入 ) がなく 会社員は実際の勤務関連経費がいくら高くても実額控除できなかった

平成20年2月

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

②平成29年度環境省関係税制改正について


の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

住宅税制の概要 1 住宅の取得に係る税制 ( 注 ) を付した部分は 平成 22 年度税制改正により改正されたもの ( 1) 所得税 住宅ローン減税 ( 租 41) ( 国税 ) 住宅の新築 取得又は増改築等をした場合 10 年間 住宅ローン等の年末残 個人住民税 高の1.0%( 長期優良住宅につい

平成 22 年度税制改正大綱 ( 抄 ) 第 3 章 各主要課題の改革の方向性 7. 個別間接税 (3) 暫定税率 地球温暖化対策のための税等 4 地方環境税の検討 喫緊の課題である地球温暖化対策を推進するためには 地域において主体的な取組を進め 地球環境に貢献することが求められています CO2の排

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

Microsoft Word - 個人住民税について

( 参考 2) 平成 27 年度税制改正 ( 地方税関係 ) による事項別増減収見込額 改正事項 平年度道府県税市町村税計 ( 単位 : 億円 ) 初 年 度 道府県税 市町村税 計 1 個人住民税 ふるさと納税の拡充 法人住民税 均等割の税率

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

平成23年度税制改正大綱(閣議決定)における要望実現項目

妙高市 税に関するWEBページ

Transcription:

平成平成 20 20 年度地方税制改正 ( 案 ) について 総務省平成 19 年 12 月 一 地域間の財政力格差の縮小地域間の財政力格差の縮小 法人事業税の一部を分離し 地方法人特別税 地方法人特別譲与税 を創設 * 地方税制については 更なる地方分権の推進とその基盤となる地方税財源の充実を図る中で 地方消費税の充実を図るとともに 併せて地方法人課税のあり方を抜本的に見直すなどにより 偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築することを基本に改革を進める * この基本方向に沿って 消費税を含む税体系の抜本的改革において 地方消費税の充実と地方法人課税のあり方の見直しを含む地方税改革の実現に取り組む * 消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置として 法人事業税の一部を分離し 地方法人特別税 及び 地方法人特別譲与税 を創設することにより 偏在性の小さい地方税体系の構築を進める Ⅰ 法人事業税の改正法人事業税 ( 所得割 収入割 ) の標準税率の引き下げ Ⅱ 地方法人特別税の創設 1 法人事業税 ( 所得割 収入割 ) の一部 (2.6 兆円 ) を分離し 地方法人特別税 ( 国税 ) を創設 2 地方法人特別税の課税標準は法人事業税 ( 所得割 収入割 ) の税額 ( 標準税率分 ) 3 都道府県が賦課徴収 4 平成 20 年 10 月 1 日以降に開始する事業年度から適用 Ⅲ 地方法人特別譲与税の創設 1 地方法人特別税の税収は 都道府県に地方法人特別譲与税として譲与 2 譲与基準は 人口 (1/2) 及び従業者数 (1/2) ( 注 ) 今回の改正による減収額が 財源超過額の 1/2 を超える場合 減収額の 1/2 を限度として 当該超える額を譲与額に加算する 3 地方法人特別譲与税は平成 21 年度から譲与

二 個人住民税における寄附金税制の抜本的な拡充個人住民税における寄附金税制の抜本的な拡充 条例により控除対象寄附金を指定する仕組みの導入 * 地方公共団体が条例により指定した寄附金を寄附金控除の対象とする制度を創設する 現行の対象寄附金に 所得税の寄附金控除の対象となる寄附金 ( 公益社団 財団法人 学校法人 社会福祉法人 認定 NPO 法人等に対する寄附金 国 政党等に対する寄附金は除く ) のうちから地方公共団体が条例により指定した寄附金を追加 * 控除方式を所得控除から税額控除に改める * 寄附金控除の上限額を引き上げるとともに 適用下限額を引き下げる 上限額総所得金額等の 25% 総所得金額等の 30% 適用下限額 10 万円 5 千円 地方公共団体に対する寄附金税制の見直し * ふるさと に対し貢献又は応援をしたいという納税者の思いを実現する観点から 地方公共団体に対する寄附金税制の見直しを行う 地方公共団体に対する寄附金のうち適用下限額 (5 千円 ) を超える部分について 一定の限 度まで所得税と合わせて全額控除 [ 税額控除額の計算方法 ] 1 と 2 の合計額を税額控除 1 [ 地方公共団体に対する寄附金 - 5 千円 ] 10% 2 [ 地方公共団体に対する寄附金 - 5 千円 ] [ 90% - 0~40% ] 2 の額については 個人住民税所得割の額の 1 割を限度 所得税の限界税率 対象寄附金は地方公共団体に対する寄附金以外の寄附金と合わせて総所得金額等の 30% を上限

三 道路特定財源道路特定財源 * 自動車取得税及び軽油引取税の税率の特例措置の適用期限を 10 年延長する 国及び地方の道路特定財源については 道路特定財源の見直しについて ( 平成 19 年 12 月 7 日政府 与党 ) に沿って 真に必要な道路整備の計画的な推進や既存高速道路ネットワークの有効活用 機能強化等の措置を着実に進める必要性及び 厳しい財政事情や環境面への影響にも配慮し 20 年度以降 10 年間 暫定税率による上乗せ分を含め 現行の税率水準を維持する なお 道路の中期計画の見直しを踏まえ 道路整備の状況等を勘案し 必要に応じ 所要の検討を加えることとする ( 本則税率 ) ( 暫定税率 ) 自動車取得税の税率取得価額の 3% 取得価額の 5% 軽自動車以外の自家用車 軽油引取税の税率 15.0 円 /l 32.1 円 /l 四 証券税制証券税制 上場株式等の配当 譲渡益の軽減税率の廃止及び損益通算の範囲の拡大 * 上場株式等の配当 譲渡益に係る軽減税率の廃止 上場株式等の配当 軽減税率 10%( うち地方税 3%) 原則 20%( うち地方税 5%) ~ 平成 20 年 12 月 31 日まで 特例 10%( うち地方税 3%) 平成 21 年から平成 22 年の間 (2 年間 ) 配当のうち100 万円以下の部分に限る 上場株式等の譲渡益 軽減税率 10%( うち地方税 3%) 原則 20%( うち地方税 5%) ~ 平成 20 年 12 月 31 日まで 特例 10%( うち地方税 3%) 平成 21 年から平成 22 年の間 (2 年間 ) 譲渡益のうち500 万円以下の部分に限る * 上場株式等の譲渡損失と配当との間の損益通算の仕組みの導入 上場株式等の譲渡損失と配当との間の損益通算の仕組みを導入する 申告による方法は 所得税は平成 21 年分から 住民税は平成 22 年度分から適用 源泉徴収口座を活用する方法は 特定口座のシステム開発等の準備が整った段階 ( 平成 22 年 1 月を目途 ) から適用

五公益法人制度改革への対応公益法人制度改革への対応 * 法人住民税法人税割及び法人事業税所得割については 法人税と同様の取扱いとする * 固定資産税については 公益社団 財団法人が設置する一定の施設について 現行の民法第 34 条法人と同様の非課税措置を講じる 一般社団 財団法人に移行した法人が設置する既存の施設について 非課税措置を平成 25 年度まで継続する * 特例民法法人に対しては 現行の民法第 34 条法人と同様の措置を講じる 六 環境税制環境税制 自動車税のグリーン化 自動車取得税の低燃費車特例の延長 * 自動車税について 環境負荷の小さい自動車の税負担を軽減し 環境負荷の大きい自動車を重課する 自動車税のグリーン化 について 軽減対象をより環境負荷の小さい自動車に重点化した上で 2 年延長する また 自動車取得税の低燃費車特例について 同様の見直しを行った上で 2 年延長する 燃費性能 排出ガス性能 平成 17 年排出ガス基準 75% 低減達成車 ( ) 平成 22 年度燃費基準 +15% 達成車 平成 22 年度燃費基準 +25% 達成車 ( 自動車税 ) 税率を概ね 25% 軽減 ( 自動車取得税 ) 取得価額から 15 万円控除 ( 自動車税 ) 税率を概ね 50% 軽減 ( 自動車取得税 ) 取得価額から 30 万円控除 ( 注 1) 平成 20 21 年度の新車新規登録車を対象に登録の翌年度の自動車税を 1 年間軽減 ( 注 2) 自動車税の重課対象は 従前と同様 ( 新車新規登録から 11 年超のディーゼル車等について 概ね 10% 重課 ) ( 注 3) メタノール自動車については 自動車税の軽減対象から除外 ( 注 4) 天然ガス自動車については 一定の排出ガス要件を満たすもののみ自動車税の軽減対象 クリーンディーゼル乗用車に係る自動車取得税の特例措置の創設 * 平成 21 年排出ガス規制に適合するディーゼル乗用車に係る税率の軽減措置を創設する ( 平成 20 年 4 月 1 日から平成 21 年 9 月 30 日までは 1% 軽減 平成 21 年 10 月 1 日から平成 22 年 3 月 31 日までは 0.5% 軽減 )

七 住宅税制住宅税制 省エネ改修を行った住宅に係る固定資産税の減額措置の創設 * 住宅の省エネ化を促進するため 既存住宅において一定の省エネ改修工事を行った場合に 翌年度分の固定資産税の税額から 3 分の 1 を減額する (120 m2分までに限る ) < 対象となる工事 > 1 窓の改修工事 又は 1 と併せて行う 2 床の断熱工事 3 天井の断熱工事若しくは 4 壁の断熱工事で 改修工事によりそれぞれの部位が省エネ基準に新たに適合することとなるもののうち 費用が 30 万円以上のもの 長期耐用住宅 (200 年住宅 ) に係る特例措置の創設 * 長期にわたり利用できる質の高い住宅の建設を促進するため 新築された長期耐用住宅 ( 仮称 ) について 固定資産税及び不動産取得税の特例措置を創設する 長期耐用住宅 耐久性 安全性等の住宅性能が一定の基準を満たすものとして 行政庁の認定を受けて建設される住宅 < 固定資産税 > 新築から 5 年度分 ( 中高層耐火住宅は 7 年度分 ) について税額から 1/2 を減額 < 不動産取得税 > 課税標準から 1,300 万円を控除 これらの特例措置は 現行の新築住宅特例に代えて適用する 新築住宅に係る固定資産税の減額措置の適用期限の延長 * 新築住宅に係る固定資産税について 最初の 3 年度分 ( 中高層耐火住宅は 5 年度分 ) 税額から 1/2 を減額する措置の適用期限を 2 年延長する 八 その他その他 個人住民税における公的年金からの特別徴収制度の導入 * 公的年金受給者の納税の便宜や市町村における徴収の効率化を図る観点から 個人住民税に公的年金からの特別徴収制度を導入する ( 平成 21 年 10 月支給分から実施 ) 並行在来線の鉄道施設に係る固定資産税の特例措置の拡充 * 整備新幹線の開業に伴い JR から分離された並行在来線に係る譲受資産について 固定資産税の課税標準を 2 分の 1 とする特例の適用期間を 最初の 10 年度分から 最初の 20 年度分に拡充する