Microsoft PowerPoint - 資料2 個人インセンティブWG

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データヘルス計画 ~健康増進に向けた医療保険者の機能強化~

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健康なまち 職場づくり 2020 達成状況 第 17 回健康投資 WG 資料 宣言の達成状況 宣言 3( 保険者協議会 ) と宣言 5( 健康宣言 1 万社 ) については 昨年夏に開催した日本健康会議 2017 において目標の達成を報告 また 本年 2 月に健康経営優良法人 ( 大規模法人部門 )

Microsoft PowerPoint - 04資料2 保険者における後発医薬品の推進について

01参考資料表紙

スライド 1

後発医薬品使用促進

特定健康診査等実施計画

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 ) 三重交通健康保険組合 平成 25 年 7 月

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) リクルート健康保険組合 平成 25 年 4 月 1

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律

特定健康診査等実施計画 東京スター銀行健康保険組合 平成 25 年 4 月

第三期特定健康診査等実施計画 ニチアス健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 02 月 20 日

特定健康診査等実施計画

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

(7)健診データの受領方法

(この実施計画は「高齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定に基づき作成し、

特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 25 年 3 月 1 日

全ての国民が自ら生活習慣病を中心とした疾病の予防 重症化予防 介護予防 後発医薬品の使用や適切な受療行動をとること等を目指し 特定健診等の受診率向上に取り組みつつ 個人や保険者の取組を促すインセンティブのある仕組みを構築 提出府省庁厚生労働省部局名保険局関係府省庁 厚 - 質問 : 骨太方針 07

特定健康診査等実施計画

特定健康診査等実施計画書 ( 第 3 期 ) JXTG グループ健康保険組合 平成 20 年 4 月 1 日制定平成 22 年 4 月 1 日改訂平成 25 年 4 月 1 日改正平成 30 年 4 月 1 日改正 - 1 -

国民健康保険制度改革の施行に向けて

特定健康診査等実施計画 豊田合成健康保険組合 平成 30 年 3 月

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 30 年 3 月 1 日 ( 最終更新日 : 平成 30 年 7 月 27 日 )

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

Ⅰ 目標達成


愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) 三菱製紙健康保険組合 平成 30 年 4 月

Uモニ  アンケート集計結果

ストレスチェック制度は 従業員 50 名以上の事業所が対象となっているため 中小企業の多くが適用外となっている そのような中小企業のメンタルヘルス対策の現状はいかがか 現在 宮城支部ではメンタルヘルス関連事業として セミナー 出前講座 カウンセリング事業を実施しているところであるが 申し込み状況等か

Microsoft Word - 特定健康診査等実施計画2期(YNK).docx

資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

第三期 特定健康診査等実施計画 ウシオ電機健康保険組合 平成 30 年 4 月

【通知】海外療養費・出産育児一時金の支給の適正化に向けた対策等について

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特定保健指導における情報通信技術を活用した面接による指導の実施の手引き 新旧対照表 改正後 特定保健指導における情報通信技術を活用した面接による指導の実施の手引き 現行 ICT を活用した特定保健指導の実施の手引き 最終改正平成 30 年 2 月 9 日 1.ICTを活用した特定保健指導の実施者保険

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2 第 1 期データヘルス計画 ( 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 ) の要点 ⑴ 加入者の状況被保険者は 男性が約 85% と多く 年齢構成は 40 歳代 50 歳代が多い 被扶養者は 子供を除くと女性が多い ⑵ データに基づく健康課題 1 生活習慣病及び生活習慣病関連疾患が医療費に占める

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

特定健康診査等実施計画 第二期 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) 第一版 三菱鉛筆健康保険組合 平成 25 年 5 月

特定健康診査及び特定保健指導に係る自己負担額の医療費控除の取扱いの一部変更について(厚生労働省健康局長、保険局長:H )

( 基本方針 Ⅰ) ( 施策大目標 9) 全国民に必要な医療を保障できる安定的 効率的な医療保険制度を構築すること ( 施策目標 2) 生活習慣病対策や長期入院是正により中長期的な医療費の適正化を図ること 予防接種 ( 基本目標 Ⅰ) ( 施策大目標 5) 感染症など健康を脅かす疾病を予防 防止する

特定健康診査等実施計画

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

平成 29 年 3 月改定 特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) 協和発酵キリン健康保険組合 平成 29 年 3 月

第3章 指導・監査等の実施

問 3 問 2 で と回答した方は 上記対策で何を見て知ったか ( 複数回答可 ) % 問 4 問 2で と回答した方は 下記対策で利用したいまたは既に利用しているものは 問 4 何か ( 複数回答可 ) 特定健診 特定保健指導対策 10 (41.9%) がん ( 婦人

特定健診・特定保健指導

各種健診等の連携についての考え方 一現行制度における各種健診等の連携. 基本健診において生活機能評価を同時実施 () 現在 老人保健法において 65 歳以上の対象者については 生活機能評価を基本健診において同時に実施するよう求めている 同時実施は 本人の利便性 受診率の向上 検査重複の回避に資する

【別紙】リーフレット①

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

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第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

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第2期データヘルス計画について

健康保険組合に加入の皆さまへ 健康保険組合に加入の皆さまには 平素より格別のご高配を賜り 厚くお礼申し上げます 健康保険組合は 事業主と加入者が連携し 自主 自立の精神で運営を行うなかで 民間の創意工夫をもとに加入者の健康保持 増進 疾病予防に取り組んできました 最近では特定健康診査 ( 特定健診

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

禁煙対策の取組主体はどのようになっているのか 県も出前講座等の取組を行っているが, 現在, たばこ対策は, 受動喫煙対策が取組の中心とな っている 喫煙者が減れば健康へのリスクも減るため, 保険者として協力できることがあれば, 情報等を共有し協力していきたい 後期高齢者医療広域連合の取組は, これま

健康保険料と国民健康保険料の二重払いの解消(概要)

協会けんぽ加入者における ICT を用いた特定保健指導による体重減少に及ぼす効果に関する研究広島支部保健グループ山田啓介保健グループ大和昌代企画総務グループ今井信孝 会津宏幸広島大学大学院医歯薬保健学研究院疫学 疾病制御学教授田中純子 概要 背景 目的 全国健康保険協会広島支部 ( 以下 広島支部

背景及び趣旨 我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた し かし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医 療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条


< F2D8E ED28CA48F C8E862E6A7464>

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するのか明確にすることが必要である 従業員は正規だけなのか 現在約三割いる非正規も含まれるのか 会社が非正規の健康についてどう対応するのか 今後の検討課題である アウトプット評価の指標について 社員の中のソーシャルキャピタルの醸成というところまで踏み込んだほうがいいのではないか 運動会を開催したとと

日本赤十字社健康保険組合特定健康診査等実施計画 Ⅰ 計画策定にあたって 1 背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務

H29技術編A資料

総会名簿 代表区分 氏 名 現 役 職 名 1. 健康保険 船 員保険及び国民 幸 野 庄 司 健康保険組合連合会理事 健康保険の保険 平 川 則 男 日本労働組合総連合会総合政策局長 者並びに被保険 間 宮 清 日本労働組合総連合会 患者本位の医療を確立する連絡会 委員 者 事業主及び 宮 近 清

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平成 28 年度健康診断について 基本健康診断 ( 一次検査 ) 健康保険組合は疾病予防事業として被保険者 被扶養者の皆様の健康診断を実施しています 健診種類 ( いずれかを選択 ) 生活習慣病健診 人間ドック 被保険者 対象者 対象年齢 ( 該当年度末日 (3 月 31 日 ) 基準 ) 年齢制限

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(頭紙)公布通知

第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

厚生労働省における医療 ICT 化の取り組み 日本の医療が抱える課題 医療需要 財政負担の増加高齢化の進行 疾病構造の変化医療改革の方向性 健康の維持増進 疾病の予防及び早期発見の促進 医療機能の分化 連携の推進 地域包括ケアシステムの構築 解決ツールとしての医療 ICT 化 健康づくり ビッグデー

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

平成 29 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 厚生労働科学特別研究事業 研究代表者 : 武藤真祐 ( 東京医科歯科大学医歯学総合研究科臨床教授 )) 情報通信機器を用いた診療に関するルール整備に向けた研究 情報通信技術の進展に合わせ 情報通信機器を用いた診療が普及してきているが 更なる普及 推進のた

持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案の概要 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく措置として 持続可能な医療保険制度を構築するため 国保をはじめとする医療保険制度の財政基盤の安定化 負担の公平化 医療費適正化の推進 患者申出療養

別添 保発 1216 第 4 号平成 28 年 12 月 16 日 全国健康保険協会理事長殿 厚生労働省保険局長 ( 公印省略 ) 出産育児一時金等の支給申請及び支払方法について の一部改正について 出産育児一時金及び家族出産育児一時金 ( 以下 出産育児一時金等 という ) の直接支払制度の取扱い

3 対象者への案内の方法 当該年度の特定保健指導対象者全員 ( 基準では非該当だが 医療保険者の判断で特定保健指導対象となる方 も含む ) に対して 参加案内を郵送して 結果説明会を実施するとともに 特定保健指導における初回時面接を行います また 初回時面接未参加者に対しても 再度 特定保健指導の参


13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

歯科中間報告(案)概要

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

働き方改革 魅力ある建設業の構築に向けて 特集 域によっても大きな差があり, 北陸地方や北海道 など一部の地方では平成 28 年 10 月調査の加入率が 80% を超えているのに対し, 大都市部のある関東 地方 (55%) や近畿地方 (60%) は低い加入率に 留まっている ( ) 建設マネジメン

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

第3章「疾病の発症予防及び重症化予防 1がん」

スライド 1

行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせん

Microsoft Word - (セット案とれ)【閣議後会見用】取組ペーパー

平成 27 年 10 月 6 日第 2 回健康増進 予防サービス プラットフォーム資料 協会けんぽ広島支部の取り組み ~ ヘルスケア通信簿について ~ 平成 27 年 10 月全国健康保険協会広島支部 協会けんぽ 支部長向井一誠

Transcription:

個人への予防インセンティブの 検討について

1. 検討の趣旨 ( 医療保険制度改正の概要説明 ) 2. 保険者におけるインセンティブ事業の実施状況 1

健康 予防インセンティブ 日本再興戦略 改訂 2014- 未来への挑戦 -:( 平成 26 年 6 月閣議決定 ) 個人 保険者 経営者等に対する健康 予防インセンティブの付与 個人 保険者に対する健康増進 予防へのインセンティブを高めるため 以下の保険制度上の対応など 所要の措置を来年度中に講ずることを目指す 個人に対するインセンティブ 医療保険各法における保険者の保健事業として ICT を活用した健康づくりモデルの大規模実証成果も踏まえつつ 一定の基準を満たした加入者へのヘルスケアポイントの付与や現金給付等を保険者が選択して行うことができる旨を明示し その普及を図る あわせて 個人の健康 予防に向けた取組に応じて 保険者が財政上中立な形で各被保険者の保険料に差を設けるようにすることを可能とするなどのインセンティブの導入についても 公的医療保険制度の趣旨を踏まえつつ検討する 2

個人や保険者による予防 健康づくりの促進 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律資料 ( 抄 ) 1. データを活用した予防 健康づくりの充実 データヘルスの取組の普及を踏まえ 保険者が保健事業を行うに当たっては レセプト 健診データ等を活用した分析に基づき効果的に実施することとする ( データヘルスの推進 ) 国は指針の公表や情報提供等により保険者の取組を支援 全国のレセプト 健診データを集積したナショナルデータベース (NDB) の充実を図る また NDB を用いた分析結果を国民や保険者にわかりやすく公表 保険者による健診データの保存期間を延長 また 被保険者が異動した場合の健診データの引継に関する手続きについて 被保険者の同意を前提としつつ 明確化 2. 予防 健康づくりのインセンティブの強化 ( 個人 ) 保険者が 加入者の予防 健康づくりに向けた取組に応じ ヘルスケアポイント付与や保険料への支援等を実施 国が策定するガイドラインに沿って保健事業の中で実施 ヘルスケアポイントの付与 健保組合 健康づくりへの取組 ポイント付与 ( 例 ) 歩数 体重を記録する 健康アンケートに答える 健康診断を受ける ヘルスケアポイント付与 加入者 ( 保険者 ) 後期高齢者支援金の加算 減算制度について 予防 健康づくり等に取り組む保険者に対するインセンティブをより重視するため 多くの保険者に広く薄く加算し 指標の達成状況に応じて段階的に減算 ( 最大 10% の範囲内 ) する仕組みへと見直し 平成 30 年度から開始する ( 政省令事項 ) 特定健診 保健指導実施率のみによる評価を見直し 後発医薬品の使用割合等の指標を追加し 複数の指標により総合的に評価する仕組みとする 保険者の種別 規模等の違いに配慮して対象保険者を選定する仕組みとするとともに 国保 協会けんぽ 後期高齢者医療について 別のインセンティブ制度を設ける 3. 栄養指導等の充実 平成 28 年度から 後期高齢者医療広域連合において 市町村の地域包括支援センター 保健センター等を拠点として栄養指導等の高齢者の特性に応じた保健事業を実施することを推進 3

個人の予防 健康づくりに向けたインセンティブの強化について 予防 健康づくりに取り組む加入者に対してヘルスケアポイントを付与し 健康グッズ等と交換できるようにするなど インセンティブを提供する取組については 既に一部の健保組合や市町村で 保健事業として実施されている このような 保険者が加入者に対して予防 健康づくりのインセンティブを提供する取組は重要であり 今般の医療保険制度改革でも 保険者の努力義務として位置付けている ( 平成 28 年 4 月施行予定 ) ( 参考 ) 個人の予防 健康づくりに向けたインセンティブに関する該当条文 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 27 年法律第 31 号 ) ( 抄 ) 健康保険法の一部改正 傍線部分は今回改正により追加した箇所第百五十条保険者は 高齢者の医療の確保に関する法律第二十条の規定による特定健康診査及び同法第二十四条の規定による特定保健指導 ( 以下この項及び第百五十四条の二において 特定健康診査等 という ) を行うものとするほか 特定健康診査等以外の事業であって 健康教育 健康相談及び健康診査並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者及びその被扶養者 ( 以下この条において 被保険者等 という ) の自助努力についての支援その他の被保険者等の健康の保持増進のために必要な事業を行うように努めなければならない 国民健康保険法 高齢者の医療の確保に関する法律 共済各法等の保健事業の規定においても同様に追加 また 具体的な検討に当たっては 国会においてなされた以下の附帯決議に留意する必要がある 持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議 ( 抄 ) ( 平成 27 年 5 月 26 日参議院厚生労働委員会 ) 政府は 本法の施行に当たり 次の事項について適切な措置を講ずるべきである 四 医療費適正化計画及び予防 健康づくりについて 2 保健事業において保険者が実施する予防 健康づくりのインセンティブの強化に当たっては 保険者に対し好事例の周知に積極的に取り組むとともに 必要な医療を受けるべき者が受診を抑制し 重症化することがないよう インセンティブ付与の在り方について十分検討すること 今後 実施主体である保険者等と相談しつつ 平成 27 年度中に 保健事業で実施する場合の具体的なガイドラインを厚生労働省において策定していく 4

日本健康会議 経済界 医療関係団体 自治体のリーダーが手を携え 健康寿命の延伸とともに医療費の適正化を図ることを目的として 自治体や企業 保険者における先進的な予防 健康づくりの取組を全国に広げるため 民間主導の活動体である 日本健康会議 を 2015 年 7 月 10 日に発足 自治体や企業 保険者における先進的な取組を横展開するため 2020 年までの数値目標 (KPI) を入れた 健康なまち 職場づくり宣言 2020 を採択 この目標を着実に達成するため 1 取組ごとにワーキンググループを設置し 厚労省 経産省も協力して具体的な推進方策を検討し ボトルネックの解消や好事例の拡大を行う 2 日本健康会議ポータルサイト を開設し 例えば 地域別や業界別などの形で取組状況を 見える化 し 競争を促す 日時 :2015 年 7 月 10 日 ( 金 )11:45-12:35 会場 : ベルサール東京日本橋人数 : 報道メディア 保険者 関係者など 計 1,000 名程度 1. 趣旨説明日本商工会議所 ( 会頭三村明夫 ) 2. キーノートスピーチ 東北大学大学院 医学系研究科 3. メンバー紹介 4. 健康なまち 職場づくり宣言 2020 健康保険組合連合会 ( 教授辻一郎 ) ( 会長大塚陸毅 ) 5. 今後の活動について日本医師会 ( 会長横倉義武 ) 6. 来賓挨拶厚生労働省 ( 大臣塩崎恭久 ) ( 総理挨拶 ) ( 官房副長官加藤勝信 ) 7. フォトセッション 日本健康会議の様子 ( 参考 ) 第二部先進事例の取組紹介 (13:00-15:00) 津下一代 ( あいち健康の森健康科学総合センター長 ) 西川太一郎 ( 東京都荒川区長 ) 向井一誠 ( 協会けんぽ広島支部長 ) 谷村遵子 ( 三菱電機健康保険組合 ) 南場智子 ( 株式会社ディー エヌ エー取締役会長 ) 5

日本健康会議実行委員 日本経済団体連合会 会長 榊原 定征 日本商工会議所 会頭 三村 明夫 経済同友会 代表幹事 小林 喜光 全国商工会連合会 会長 石澤 義文 全国中小企業団体中央会 会長 大村 功作 日本労働組合総連合会 会長 古賀 伸明 健康保険組合連合会 会長 大塚 陸毅 全国健康保険協会 理事長 小林 剛 全国国民健康保険組合協会 会長 真野 章 国民健康保険中央会 会長 岡﨑 誠也 全国後期高齢者医療広域連合協議会 会長 横尾 俊彦 全国知事会 会長 山田 啓二 全国市長会 会長 森 民夫 全国町村会 会長 藤原 忠彦 日本医師会 会長 横倉 義武 日本歯科医師会 会長 髙木 幹正 日本薬剤師会 会長 山本 信夫 日本看護協会 会長 坂本 すが 日本栄養士会 会長 小松 龍史 チーム医療推進協議会 代表 半田 一登 住友商事 相談役 岡 素之 自治医科大学 学長 永井 良三 東北大学大学院医学系研究科 教授 辻 一郎 あいち健康の森健康科学総合センター センター長 津下 一代 広島大学大学院医歯薬保健学研究院 教授 森山 美知子 千葉大学予防医学センター 教授 近藤 克則 京都大学産官学連携本部 客員教授 宮田 俊男 日本糖尿病学会 理事長 門脇 孝 東京都荒川区 区長 西川 太一郎 読売新聞グループ本社 取締役最高顧問 老川 祥一 テレビ東京 相談役 島田 昌幸 共同通信社 社長 福山 正喜 事務局は 実行委員会方式で運営 ( 事務局長 : 渡辺俊介元日経新聞論説委員 ) 全 32 名 6

7

宣言 (KPI) を達成するためのワーキンググループ 1) ヘルスケアポイント等情報提供 WG 2) 重症化予防 ( 国保 後期広域 )WG 3) 健康経営 500 社 WG 4) 中小 1 万社健康宣言 WG 5) 保険者データ管理 セキュリティWG 6) 保険者向け委託事業者導入ガイドラインWG 7) 保険者からのヘルスケア事業者情報の収集 分析 WG 8) 保険者における後発医薬品推進 WG 9) ソーシャルキャピタル 生涯就労支援システムWG 8

議論の進め方 第 1 回検討の趣旨 ( 医療保険制度改正の概要説明 ) 保険者におけるインセンティブ事業の実施状況 第 2 回 ( ヒアリング ) 第 3 回 第 4 回 それぞれ 論点に即したガイドラインのイメージ案と関連資料を提示し 論点を一通り議論する 第 5 回議論の取りまとめ ( 必要に応じ第 6 回を開催 ) 9

1. 検討の趣旨 ( 医療保険制度改正の概要説明 ) 2. 保険者におけるインセンティブ事業の実施状況 10

ヘルスケアポイントを活用した個人に対する予防 健康づくりの推進 医療保険者におけるインセンティブ付与の取組として 現在 一部の健康保険組合や市町村で 被保険者のウォーキングやジョギング等の健康づくりの取組に対して 健康グッズやスポーツクラブ利用券等と交換できるポイントを付与する取組を実施 健康づくりへの取組 保険者 ポイント付与の対象となる健康づくりの取組の例 ウォーキングやジョギングを行う 健保組合の健康づくりイベントに参加する 歩数 体重 血圧を記録する 特定健診を受ける 健診の結果 翌年度の検査値が改善した等 加入者 ポイント付与 取得したポイントと交換可能なものの例 健康グッズ( 万歩計 血圧計等 ) スポーツクラブ利用券 人間ドック割引券等 11

健康ポイントを活用した保健事業 ( グラクソ スミスクライン健康保険組合 ) ポピュレーションアプローチとして KENPOS を活用しており 個人へのインセンティブを促すポイント付与の設計において 生活習慣改善キャンペーン及び健康診断の受診に対してポイントを付与する取組 ( 登録率は加入者のうち 約 70%) < インセンティブを促す取組の概要 > グラクソ スミスクライン健康保険組合では ポピュレーションアプローチとして KENPOS を活用しており 個人へのインセンティブを促すポイント付与の設計において 現在は以下の事項に対してポイントを付与する取組を行っている ( 登録率は加入者のうち 約 70%) 1. 生活習慣改善キャンペーンに対する付与健保として年に2 回実施している生活習慣改善キャンペーンに関して実施 問診に全て回答した方 300ポイント 行動目標の選択と記録を行った方 200 行動目標を達成した方 1,000 最大 3つの行動目標に付与 (Max.3,000) 問診が全て健全だった方 2,000 2. 健康診断の受診に対する付与 GSK 判定非該当者 1,000 メタボリック判定非該当者 1,000 2 年連続 GSK 判定非該当者 500 2 年連続メタボリック判定非該当者 500 GSK 判定前年比改善者 1,000 メタボリック判定前年比改善者 1,000 12

静岡県内の市町村におけるインセンティブの取組 < 目的 > 静岡県の健康寿命は厚生労働省の発表によると 女性が岡山県総社市における取組 75.32 歳 ( 全国 1 位 ) 男性が71.68 歳 ( 全国 2 位 ) だが 平均寿命と健康寿命の差は 男性 8.35 年 女性 10.89 年と開きがあり この差を縮めるために 健康寿命をのばす取組として ふじのくに健康長寿プロジェクト を推進し 県民がより健康に暮らせるような取り組みを行ってる < 経緯 > 14,000 人の高齢者を 10 年間追跡調査した結果 運動 栄養 社会参加をすることで死亡率が 50% 下がることが判明した 健康長寿をのばす取組として 運動や食事などの生活改善や健康診断の受診 健康講座やスポーツ教室 ボランティア活動など市町で決められた健康づくりメニューを行った住民が 飲食店などの協力店舗から特典を受けられる 健康マイレージ制度 を導入することとした < 健康づくりマイレージ制度の広がり > 平成 25 年度 :8 市町 平成 26 年度 :17 市町村 健康いきいきカード取得者は約 5,700 人 取組内容 < 取組内容 > 1 2 の健康運動を 4 週間以上実践して獲得ポイントを貯めて いきいきカード を取得し 協力店舗へ提示することで特典を受ける 1 日々の行動運動 食事 休養 歯 体重計測 2 ボーナス健 ( 検 ) 診の受診 禁煙社会参加 : 講演会 地域行事への参加等 13

静岡県 ふじのくに健康いきいきカード の入手と使用の流れ https://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-430/kenkoumaireiji.html 14

ICT を活用した加入者個人の行動変容を促すしかけ 加入者の健康状態を分かりやすく伝える 行動の可視化 インセンティブ 健康行動 ( 例 : ウォーキング ) 健診結果を分かりやすく伝える 個別性の高い情報提供 例 : 健康リスクのある方 ポイントインセンティブの例 項目 付与ポイント ポイント数 ( 参考 ) アクションポイント リザルトポイント 新規登録継続ログイン歩数記録イベント参加その他健診受診 ( 本人 ) 健診受診 ( 被扶 ) 健診結果改善 100pts 1pts 5pts 50pts 状況による 500pts 500pts 500pts その他 状況による 15

二次元バーコード (QR コード ) を活用したスマホによる個人への情報提供 個人の検査情報を 本人の意思でスマホに取り込み 自己の健康管理に活用 受診者がスマホアプリを使って 自分のスマホでバーコードを読み取り 検査データの時系列グラフが表示される 臨床検査管理システム : 株式会社スタージェンスマホアプリ : エムティーアイ ( 株 ) 16