作図コマンド : pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c > test.ps 作図例 : 2 分布図の作成 2.1 点を描く 地点の分布を作図するときは たとえば以下のように行います > pscoast -R125/1

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作図コマンド : pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c > test.ps 作図例 : 2 分布図の作成 2.1 点を描く 地点の分布を作図するときは たとえば以下のように行います > pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps > awk '{print $2,$1}' sample2.txt psxy -R -JM -Sc0.10 -W1 -G0 -O >> test.ps psxy が 指定した点にマークを描くコマンドです すでに設定した領域と投影法を引き継ぐため -R -JM を指定します -Sc0.10 でマークの種類を指定します c は円 0.10 は大きさを表します -W1 で輪郭の太 さ -G0 で黒色指定します PS ファイルにはファイルの最初にヘッダが 最後にトレイラが必要です GMT のコマンドを実行すると ヘッダとトレイラは自動的につけられます 複数のコマンドを実行してひとつのファイルを作る場合には 最初に実行するコマンド以外ではヘッダを省略し 最後に実行するコマンド以外ではトレイラを省略する必要があります -K はトレイラを省略 -O はヘッダを省略するためのオプションです 2 つ以上のコマンドを実行して作図する場合 最初に実行するコマンドに対しては-K を 最後に実行するコマンドに対しては-O を 最初でも最後でもないコマンドに対しては-K と-O の両方を指定する必要があります 2

"> test.ps" で出力ファイル名を指定すると ファイルの最初から書き込まれます 複数のコマンドを実行 してひとつのファイルを作る場合には 2 回目以降のコマンドでは追記になるように ">> test.ps" とします なお ">! test.ps" とすると すでに test.ps が存在していても ファイルの最初から上書きされます awk というのは GMT の一部というよりは テキストファイルを処理するためのフィルタです ここでは sample2.txt というファイルの各行の第 2 成分 (x 座標 ) と第 1 成分 (y 座標 ) を書き出し psxy に渡しています たとえば awk '{print $2,$1}' sample2.txt では sample2.txt の各行について 第 2 要素と第 1 要素を書き出します データファイル sample2.txt では ひとつの行にひとつ地点のデータ ( 緯度 経度 ) が書かれ 緯度と経度は空白で区切ってあります Excel2007 からこのような形式で書き出すためには 次のようにします 左上の Office ボタンから 名前を付けて保存 その他の形式 を選びます その後 ファイルの種類から テキスト ( タブ区切り ) を選択します 適当なファイル名を指定して保存してください サンプルデータ : 45.518 141.940 45.435 141.040 45.413 141.683 < 中略 > 24.058 123.768 作図コマンド : pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps awk '{print $2,$1}' sample2.txt psxy -R -JM -Sc0.10 -W1 -G0 -O >> test.ps 3

作図例 : 2.2 色分けする (1) 地点ごとのデータの値の分布を作図するときは たとえば以下のように行います ここでは 各地点のデー タの値に応じた階級分けがすでに行われていて 1 から 7 の整数で表されている場合について説明します > pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps > awk '{if($3==1){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/0/200 -O -K >> test.ps > awk '{if($3==2){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/120/240 -O -K >> test.ps > awk '{if($3==3){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G120/180/240 -O -K >> test.ps > awk '{if($3==4){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/200/200 -O -K >> test.ps > awk '{if($3==5){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/180/120 -O -K >> test.ps > awk '{if($3==6){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/120/80 -O -K >> test.ps > awk '{if($3==7){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/0/80 -O >> test.ps 1 行目で地図を描きます 2 行目以降で各地点のデータの値に応じて点を描きます psxy が 指定した点にマークを描くコマンドです すでに設定した領域と投影法を引き継ぐため -R -JM を指定します -Sc0.30 でマークの種類を指定します c は円 0.30 は大きさを表します -W1 で輪郭の太さ -G で色を RGB で指定します 2~8 行目の各コマンドでは それぞれ 濃い青 青 薄い青 灰色 薄い赤 赤 濃い赤の点を描いています PS ファイルのヘッダとトレイラを正しくつけるため 最初に実行するコマンドに対しては -K を 最後に実 行するコマンドに対しては -O を 最初でも最後でもないコマンドに対しては -K と -O の両方を指定しています 4

awk では sample3.txt というファイルの各行の第 3 要素を調べて その値に応じて 第 2 成分 (x 座標 ) と第 1 成分 (y 座標 ) を書き出し psxy に渡しています たとえば awk '{if($3==1){print $2,$1}}' sample3.txt では sample3.txt の各行について 第 3 要素が 1 である場合に限り 第 2 要素と第 1 要素を書き出します サンプルデータ : 45.413 141.683 2 44.938 142.590 2 44.362 141.705 3 < 中略 > 25.828 131.227 7 作図コマンド : pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps awk '{if($3==1){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/0/200 -O -K >> test.ps awk '{if($3==2){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/120/240 -O -K >> test.ps awk '{if($3==3){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G120/180/240 -O -K >> test.ps awk '{if($3==4){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/200/200 -O -K >> test.ps awk '{if($3==5){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/180/120 -O -K >> test.ps awk '{if($3==6){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/120/80 -O -K >> test.ps awk '{if($3==7){print $2,$1}}' sample3.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/0/80 -O >> test.ps 作図例 : 5

2.3 色分けする (2) ここでは データの値が直接ファイルに書かれていて 値に応じて階級分けをしながら作図する場合につい て説明します > pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps > awk '{if($3<18.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/0/200 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=18.0&&$3<20.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/120/240 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=20.0&&$3<22.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G120/180/240 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=22.0&&$3<24.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/200/200 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=24.0&&$3<26.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/180/120 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=26.0&&$3<28.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/120/80 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=28.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/0/80 -O >> test.ps awk では sample4.txt というファイルの各行の第 3 要素を調べて その値に応じて 第 2 成分 (x 座標 ) と第 1 成分 (y 座標 ) を書き出し psxy に渡しています たとえば awk '{if($3>=18.0&&$3<20.0){print $2,$1}}' sample4.txt では sample4.txt の各行について 第 3 要素が 18.0 以上 20.0 未満である場合に限り 第 2 要素と第 1 要素を書き出します サンプルデータ : 45.413 141.683 19.2 44.938 142.590 18.7 44.362 141.705 20.5 < 中略 > 25.828 131.227 28.0 作図コマンド : pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps awk '{if($3<18.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/0/200 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=18.0&&$3<20.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/120/240 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=20.0&&$3<22.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G120/180/240 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=22.0&&$3<24.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/200/200 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=24.0&&$3<26.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/180/120 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=26.0&&$3<28.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/120/80 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=28.0){print $2,$1}}' sample4.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/0/80 -O >> test.ps 作図例 :2.2 と同じ 6

2.4 凡例をつける ここでは 凡例のつけ方について説明します > pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps > awk '{if($3<18.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/0/200 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=18.0&&$3<20.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/120/240 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=20.0&&$3<22.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G120/180/240 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=22.0&&$3<24.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/200/200 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=24.0&&$3<26.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/180/120 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=26.0&&$3<28.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/120/80 -O -K >> test.ps > awk '{if($3>=28.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/0/80 -O -K >> test.ps > psscale -D16.5c/4c/8c/0.5c -Csample5.cpt -Ba2f2g2:"Temperature":/:deg.C: -O >> test.ps psscale で凡例を作成します -D16.5c/4c/8c/0.5c で凡例の位置 -Csample5.cpt でカラーパレットファイ ル -Ba2f2g2:"Temperature":/:deg.C: で目盛りとラベルを指定しています カラーパレットファイルで凡例 の色分けを指定していますが psxy で実際に作図したときの設定と整合していなければいけません サンプルデータ : 45.413 141.683 19.2 44.938 142.590 18.7 44.362 141.705 20.5 < 中略 > 25.828 131.227 28.0 作図コマンド : pscoast -R125/148/30/46 -JM15c -B5g5 -Di -W5 -S235 -X6c -Y4c -K > test.ps awk '{if($3<18.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/0/200 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=18.0&&$3<20.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G80/120/240 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=20.0&&$3<22.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G120/180/240 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=22.0&&$3<24.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/200/200 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=24.0&&$3<26.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/180/120 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=26.0&&$3<28.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G240/120/80 -O -K >> test.ps awk '{if($3>=28.0){print $2,$1}}' sample5.txt psxy -R -JM -Sc0.30 -W1 -G200/0/80 -O -K >> test.ps psscale -D16.5c/4c/8c/0.5c -Csample5.cpt -Ba2f2g2:"Temperature":/:deg.C: -O >> test.ps カラーパレットファイル : 16.1 80 0 200 18 80 0 200 18 80 120 240 20 80 120 240 20 120 180 240 22 120 180 240 7

22 200 200 200 24 200 200 200 24 240 180 120 26 240 180 120 26 240 120 80 28 240 120 80 28 200 0 80 29.9 200 0 80 B 0 0 0 F 255 255 255 N 128 128 128 作図例 : 3 最後に ここでは 地上観測データの作図を想定して GMT の使い方を説明してきました GMT を使うと格子点値 の作図なども可能になります 必要に応じてインターネットなどを使って調べてみてください 課題 :GMT を用いて 1 月の平均気温の分布図を作成し 印刷して提出せよ データは temp_jan.txt として 与えられている 各行の第 1 要素が緯度 第 2 要素が経度 第 3 要素が気温である ( 期間は 1961~2000 年 気象庁の観測による ) 色分けや凡例などは必要に応じて適切に設定せよ 8