第39回神奈川産婦人科内視鏡研究会抄録集

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演題 1 腹腔鏡下子宮筋腫核出術 1 カ月後に腹腔内大量出血をきたした 1 例 所属 メディカルパーク湘南産婦人科 演者 上地栄里奈 共同演者 中山洋 田村俊男 田中雄大 抄録 症例 38 歳 女性 2 年前より指摘されていた子宮筋腫が 5cm 大まで増大し 過多月経も認めたため 手術の方針となった

腹腔鏡手術について 〜どんな手術かお話いたします

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新入職医師のご紹介 2017 年 10 月より新たに常勤医 1 名が加わり 診療体制が充実しました 川崎幸病院婦人科飯田玲 認定資格等 日本産科婦人科学会専門医 平素より大変お世話になっております 本年 10 月より川崎幸病院婦人科で勤務しております 専門分野は婦人科良性疾患の手術 特に骨盤臓器脱手

子宮頸がん 1. 子宮頸がんについて 子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです ( 図 1) 約 80% は扁平上皮がんであり 残りは腺がんですが 腺がんは扁平上皮がんよりも予後が悪いといわれています 図 1 子宮頸がんの発生部位 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は子宮頸がんのリスク因子です

配偶子凍結終了時 妊孕能温存施設より直接 妊孕能温存支援施設 ( がん治療施設 ) へ連絡がん治療担当医の先生へ妊孕能温存施設より妊孕能温存治療の終了報告 治療内容をご連絡します 次回がん治療の為の患者受診日が未定の場合は受診日を御指示下さい 原疾患治療期間中 妊孕能温存施設より患者の方々へ連絡 定

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一般内科

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骨盤臓器脱の診断と治療 産業医科大学若松病院産婦人科 吉村 和晃

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5. 乳がん 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専門 乳房切除 乳房温存 乳房再建 冷凍凝固摘出術 1 乳腺 内分泌外科 ( 外科 ) 形成外科 2 2 あり あり なし あり なし なし あり なし なし あり なし なし 6. 脳腫瘍 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専

遠隔転移 M0: 領域リンパ節以外の転移を認めない M1: 領域リンパ節以外の転移を認める 病期 (Stage) 胃がんの治療について胃がんの治療は 病期によって異なります 胃癌治療ガイドラインによる日常診療で推奨される治療選択アルゴリズム (2014 年日本胃癌学会編 : 胃癌治療ガイドライン第

Vol 夏号 最先端の腹腔鏡下手術を本格導入 東海中央病院では 平成25年1月から 胃癌 大腸癌に対する腹腔鏡下手術を本格導入しており 術後の合併症もなく 早期の退院が可能となっています 4月からは 内視鏡外科技術認定資格を有する 日比健志消化器外科部長が赴任し 通常の腹腔 鏡下手術に

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婦人科がんの手術療法

僕が見た21世紀の 産婦人科医療

子宮・卵巣

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

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柴田, 鈴木, 木村 図 1. 腹部 CT 検査所見 : 骨盤内の右側に境界明瞭 単房性で石灰化を伴う 50mm 大の腫瘤を認めた ( 矢印 ) 図 2. 腹部 MRI 検査所見 a) 骨盤内右側に境界明瞭 単房性 T1 強調像で低信号の 50mm 大の嚢胞性腫瘤を認めた ( 矢印 ) b)t2 強

福島赤十字病院産婦人科における内視鏡下手術

腹腔鏡補助下膀胱全摘除術の説明と同意 (2) 回腸導管小腸 ( 回腸 ) の一部を 導管として使う方法です 腸の蠕動運動を利用して尿を体外へ出します 尿はストーマから流れているため パウチという尿を溜める装具を皮膚に張りつけておく必要があります 手術手技が比較的簡単であることと合併症が少


体外受精についての同意書 ( 保管用 ) 卵管性 男性 免疫性 原因不明不妊のため 体外受精を施行します 体外受精の具体的な治療法については マニュアルをご参照ください 当施設での体外受精の妊娠率については別刷りの表をご参照ください 1) 現時点では体外受精により出生した児とそれ以外の児との先天異常

がん登録実務について

はじめに 近年 がんに対する治療の進歩によって 多くの患者さんが がん を克服することができるようになっています しかし がん治療の内容によっては 造精機能 ( 精子をつくる機能のことです ) が低下し 妊娠しにくくなったり 妊娠できなくなることがあります また 手術の内容によっては術後に性交障害を

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日本産科婦人科学会雑誌第66巻第6号

公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研

尿失禁とはご自分の意思に反して 尿が漏れてしまう症状のことです 尿漏れは目に見えない症状で生命に関わりが少ないこと 何よりも羞恥心があり受診されないケースもあります 当院では排泄ケアに関する専門の看護師もいます お困りの方はお1 人で悩まず 是非ご相談ください 名鉄病院皮膚排泄ケア認定看護師 いちか

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

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1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( はい / ) 上記外来の名称 対象となるストーマの種類 7 ストーマ外来の説明が掲載されているページのと は 手入力せずにホームページからコピーしてください 他施設でがんの診療を受けている または 診療を受けていた患者さんを

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

1. 来院経路別件数 非紹介 30 他疾患経過 10 自主受診観察 紹介 20 他施設紹介 合計 患者数 割合 12.1% 15.7% 72.2% 100.0% 27.8% 72.2% 100.0% 来院経路別がん登録患者数 がん患者がどのような経路によって自施設を受診し

沖縄県における若年がん患者に対する妊孕性温存療法の現状 琉球大学医学部附属病院産婦人科 銘苅桂子 下地裕子 大石杉子 安里こずえ 平敷千晶 青木陽一

急患対応において 比較的頻度の高い卵巣出血や卵巣腫瘍の茎捻転などと考えられる状態の中にも 本症例のような術前診断と異なる疾患もあることを念頭において診療にあたる必要があると考えられる 4. 尿管周囲への進展がみられた深部内膜症の 1 例社会医療法人恵愛会大分中村病院産婦人科 産業医科大学産婦人科 〇

地域公開講演会 2007.3.24

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乳癌かな?!と思ったら

Vol 夏号 最先端の腹腔鏡下鼠径 ヘルニア修復術を導入 認定資格 日本外科学会専門医 日本消化器外科学会指導医 専門医 消化器がん外科治療認定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 外科医長 渡邉 卓哉 東海中央病院では 3月から腹腔鏡下鼠径ヘルニ ア修復術を導入し この手術方法を

限局性前立腺がんとは がんが前立腺内にのみ存在するものをいい 周辺組織やリンパ節への局所進展あるいは骨や肺などに遠隔転移があるものは当てはまりません がんの治療において 放射線療法は治療選択肢の1つですが 従来から行われてきた放射線外部照射では周辺臓器への障害を考えると がんを根治する ( 手術と同

基礎・臨床研究について

対象 :7 例 ( 性 6 例 女性 1 例 ) 年齢 : 平均 47.1 歳 (30~76 歳 ) 受傷機転 運転中の交通外傷 4 例 不自然な格好で転倒 2 例 車に轢かれた 1 例 全例後方脱臼 : 可及的早期に整復

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付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 ): 施設 UICC-TNM 分類治療前ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 原発巣切除 ): 施設 UICC-TNM 分類術後病理学的ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 UIC

1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( / ) 上記外来の名称 ストマ外来 対象となるストーマの種類 コロストーマとウロストーマ 4 大腸がん 腎がん 膀胱がん ストーマ管理 ( 腎ろう, 膀胱ろう含む ) ろう孔管理 (PEG 含む ) 尿失禁の管理 ストーマ外

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平成 29 年度九段坂病院病院指標 年齢階級別退院患者数 年代 10 代未満 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代 70 代 80 代 90 代以上 総計 平成 29 年度 ,034 平成 28 年度 -

4 月 20 日 2 胃癌の内視鏡診断と治療 GIO: 胃癌の内視鏡診断と内視鏡治療について理解する SBO: 1. 胃癌の肉眼的分類を列記できる 2. 胃癌の内視鏡的診断を説明できる 3. 内視鏡治療の適応基準とその根拠を理解する 4. 内視鏡治療の方法 合併症を理解する 4 月 27 日 1 胃

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32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

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外来在宅化学療法の実際


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膵臓癌について

付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 ): 施設 UICC-TNM 分類治療前ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 原発巣切除 ): 施設 UICC-TNM 分類術後病理学的ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 UIC

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付表 登録数 : 施設 部位別 総数 1 総数 口腔咽頭 食道 胃 結腸 直腸 ( 大腸 ) 肝臓 胆嚢胆管 膵臓 喉頭 肺 骨軟部 皮膚 乳房 全体

妊高誌テンプレート

『卵巣がん,子宮体がん〈40歳からの女性の医学シリーズ〉』

部位別 施設名 総数 がん診療連携拠点病院院内がん登録 2014 年集計 口腔咽頭 食道胃結腸直腸大腸肝臓 胆嚢胆管 膵臓喉頭肺 埼玉県立がんセンター 3, さいたま赤十字病院 1,456-2

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女性の下腹痛

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研究協力施設における検討例 病理解剖症例 80 代男性 東京逓信病院症例 1 検討の概要ルギローシスとして矛盾しない ( 図 1) 臨床診断 慢性壊死性肺アスペルギルス症 臨床経過概要 30 年前より糖尿病で当院通院 12 年前に狭心症で CABG 施行 2 年前にも肺炎で入院したが 1 年前に慢性

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第 39 回神奈川産婦人科内視鏡研究会 抄録集

演題 1 当院におけるセンチネルリンパ節を意識した腹腔鏡下広汎子宮全摘術 所属 川崎幸病院婦人科 演者 長谷川明俊 共同演者 伊藤雄二 岩﨑真一 抄録 初期子宮体がんに対しての腹腔鏡手術が保険適応になってから 我が国でもようやく婦人科癌に対する腹腔鏡手術を行う施設が広がってきている さらに 2014 年 12 月 1 日には子宮頸がんで進行期が ⅠA2 ⅠB1 ⅡA1 期の症例に対しての腹腔鏡下広汎子宮全摘術が先進医療 A に適用され 子宮がんに対する腹腔鏡手術を導入する施設は増えてきている 当院も本年度から子宮頸がんに対する腹腔鏡下広汎子宮全摘術を導入している さらに センチネルリンパ節を同定して所属リンパ節郭清をするようにしている 同定されたセンチネルリンパ節を丁寧に病理診断することにより 術後再発リスクをしっかり診断し 適切な術後療法を行うことが可能となると考えている センチネルリンパ節同定は開腹手術でも可能であるが 腹腔鏡手術のほうがより骨盤深部のリンパ管 リンパ節をより観察しやすいので より容易である 今回 当院でのセンチネルリンパ節を意識した腹腔鏡下広汎子宮全摘術の実際について発表します

演題 2 がん生殖医療 不妊治療における卵巣組織凍結 休眠卵子活性化の現状 所属 聖マリアンナ医科大学病院産婦人科 演者 吉岡伸人 共同演者 高橋由妃 西島千絵 高江正道 洞下由記 近藤春裕 河村和弘 鈴木直 抄録 がん治療の進歩により 多くの患者が がん を克服するようになった一方で 治療後の QOL 向上が求められるようになってきている 当院では 妊孕性低下を起こすがん治療前に 積極的に妊孕性温存治療を施行している なかでも 卵巣組織凍結保存は 受精卵凍結や卵子凍結と比べ 1 卵子を多く保存できる 2 月経周期に関係なく短期間で施行できる 3 経腟操作の難しい小児がん患者にも適応できる などの利点を持つ 当院では 2010 年 1 月より 本学倫理委員会の承認の下 臨床試験 若年女性がんおよび免疫疾患患者の QOL 向上を志向した卵巣組織凍結ならびに自家移植 を開始している これまでに 68 名が妊孕性温存目的に卵巣組織凍結を施行している 一方 われわれは Phosphoinositide 3-kinase-Akt-Firkhead box O3 経路を活性化することで卵胞の人為的活性化 (IVA;in vitro activation) に成功している 本技術を早発卵巣不全患者の不妊治療のために活用しており これまでに 161 名に対し卵巣組織凍結を行っている 凍結卵巣組織の再移植による出産例報告は世界で 60 名程度と少なく 施行可能施設が限定される点 凍結方法 移植方法の施設により大きく異なる点 組織移植時の微小残存病変によるがん細胞の再移入の危険性 死後生殖など解決すべき問題点も多い 今後も卵巣組織凍結の至適方法の確立 問題点の解決 妊孕性温存療法のネットワーク拡大について検討していきたい

演題 3 帝王切開瘢痕部症候群の一例 所属 1) 昭和大学横浜市北部病院産婦人科 2) なおこレディ - スクリニック 演者 山口摩佑子 共同演者 秋野亮介 1) 安藤直子 2) 瀬尾晃平 1) 遠武孝祐 1) 後藤未奈子中里佐保子 1) 土肥聡 1) 小谷美帆子 1) 加藤明澄 1) 松浦玲折坂勝 1) 市塚清健 1) 1) 長塚正晃 抄録 帝王切開術後に子宮筋層切開部が瘢痕化し非薄化や欠損を認めることを帝王切開瘢痕部症候群といい 過長 過多月経や不妊などの様々な症状を引き起こすが 治療方法は確立されていない 今回 我々は帝王切開瘢痕症候群に対して腹腔鏡下手術を施行した症例を報告する 症例は 39 歳 2 経妊 1 経産 3 年前に他院で既往子宮術後妊娠 ( 腹腔鏡下筋腫核出術 ) に対し帝王切開術を施行した 月経再開時より過長月経を認めていた その後稽留流産で受診した際 帝王切開筋層切開部の著明な非薄化を認めた MRI にて帝王切開筋層切開部の連続性の途絶と同部位に嚢胞様の構造物を認めた 帝王切開瘢痕部症候群の診断にて 子宮鏡併用し腹腔鏡下瘢痕部修復術を施行した 瘢痕部は視覚的には不明瞭であったが子宮鏡の光源で非薄部を同定し筋層を修復した 手術時間 1 時間 42 分であった 術後は瘢痕部の菲薄化は改善し現在経過観察中である 動画供覧 文献的考察を加えて報告する 1) 1)

演題 4 腹腔鏡下仙骨腟固定術に対する取り組み及び術式の工夫 所属 新百合ヶ丘総合病院産婦人科 演者 永井崇 共同演者 別宮若菜 田中幸子 佐々木恵子 益子尚子 中村浩敬 佐藤美和原周一郎 浅井哲 塚田ひとみ 竹本周二 田島博人 浅田弘法 鈴木光明吉村泰典 抄録 2016 年 4 月からの腹腔鏡下仙骨腟固定術 (laparoscopic sacrocolpopexy LSC) の保険適用及び保険点数の設定により 安全で再発率の低い術式として患者に恩恵があり 今後の流通が期待される 当院でも 2015 年 3 月から 2016 年 7 月まで 21 例を施行した 症例は年齢 66 歳 ( 中央値 range 48-71) 術前 POP-Q 3 (2-4) 手術時間 185 分 (145-257) 出血量 20ml(0-300) 合併症として膀胱損傷 1 例を経験した 基本術式はいずれも子宮亜全摘 腟壁前後へのメッシュ縫合と L5 前縦靭帯への固定である 従来法と同程度への手術時間の短縮を目指す上で ダグラス窩の展開は運針と同様に手術の律速段階となると思われる ダグラス窩展開から恥骨直腸筋の同定において重要な事は 直腸を含めた骨盤底正中の正確な認識であり 適切な間隙を展開すれば内膜症合併例を除いて時間を要する事はほとんど無いと考える 当院での LSC を安全に施行するための術式の工夫に関して報告する

演題 5 TLH 後 STUMP と診断された一例 所属 横浜市立市民病院婦人科内視鏡手術センター 演者 榊知子 共同演者 片山佳代 木野民奈 小沢美咲 小河原由貴 平田豪 若林玲南 北山玲子石寺由美 山口瑞穂 安藤紀子 茂田博行 吉田浩 抄録 術前に子宮筋腫と診断され, 良性平滑筋腫ではない頻度は 5% とされ, そのうち 1% が Smooth muscle tumor of uncertain malignant potential (STUMP) と診断される 今回, 変性筋腫と思われる子宮腫瘍に対し全腹腔鏡下子宮全摘術 (TLH) を実施し, 術後に STUMP と病理診断された症例を経験した 症例 51 歳,2 経産 腹部腫瘤感を主訴に当院受診 子宮に 9 cm大の腫瘍を認めた MRI 所見は,T1WI で低信号,T2WI にて斑に低 ~ 高信号を呈し DWI で高信号であった 筋層との境界は明瞭で変性筋腫として矛盾しない所見であった LDH153 IU/L,CA19-9 5.4 U/ml, CA125 16.7 U/ml と上昇なし 初診より 6 か月後に 12 cmへ増大しており,tlh の方針とした 画像上悪性腫瘍を否定することが困難であり, 腫瘍の飛散防止目的に摘出子宮をバッグに回収し, 経腟的に細切し搬出した 術後 1 年の現在, 再発なく経過している

演題 6 腹腔鏡下単純子宮全摘術後に急性膵炎を発症した一例 所属 聖マリアンナ医科大学産婦人科学 演者 中川侑子 共同演者 本間千夏 竹内淳 横道憲幸 吉岡範人 高江正道 大原樹 近藤春裕戸澤晃子 鈴木直 抄録 症例 54 歳 3 経妊 2 経産 閉経 51 歳 53 歳時に胆嚢 胆管結石により胆嚢摘出術施行 その際に膵胆管合流異常を指摘されていた 平成 28 年 3 月 子宮頸部細胞診 ASC-H にて当院紹介となり コルポスコープ下子宮頸部生検にて 12 時 1 時 5 時より CIN3 の診断となった 閉経後でありまた CIN3 の診断となったことから 同年 6 月に腹腔鏡下単純子宮全摘術及び両側付属器切除術施行となった なお 手術時間 2 時間 40 分 出血量 30g であった 患者は術後約 4 時間後より急性発症の心窩部痛と嘔吐を訴え 採血上 WBC 12,800 CRP 0.09 アミラーゼ 450 ( 膵アミラーゼ 376) と膵アミラーゼの上昇がみとめられたため 造影 CT 施行した その結果 膵臓周囲に脂肪織濃度の上昇の所見があり急性膵炎の診断に至った しかしながら 軽症であったため保存的加療の方針となった その後 膵炎症状の再燃もなく術後経過も良好なため術後 14 日に軽快退院となった 考察 今回の急性膵炎発症の原因を特定することは困難であるが 膵胆管合流異常症を背景に術中の気腹や砕石位による上腹部臓器の血流低下が加わり急性膵炎を発症した可能性が示唆された 術後の上腹部痛に急性膵炎を鑑別にあげる必要がある事 また術前の詳細な問診によるリスク評価や術中体位の工夫などが必要であると考えられた

共催特別講演会 産婦人科腹腔鏡下手術進化のための工夫 所属 石川県立中央病院産婦人科 演者 干場勉 抄録 腹腔鏡下手術では開腹手術と異なる不自由さを強く感じる 腹腔への安全な到達は開腹ほど簡単ではなく 空間で自由に手が動かせるといった状況もない また 腹腔外からのアプローチは方向が限られ 搬入出口は小さく 器具も手指ほどの多関節ではない. しかし 開腹手術に勝るだけの器械の改良が徐々になされ また手技の訓練により 現在では腹腔鏡下手術は開腹手術と匹敵 もしくは凌駕するものとなった 深部到達能に優れており 拡大視野で観察する事が出来るため 骨盤腔という奥深い場所での操作を要する産婦人科手術では特にその能力が活かせる. 腹腔鏡下手術の活躍の場は良性疾患にとどまらず悪性腫瘍にも及んでいる さらにこの手術で自分自身が進化して行くためには種々の工夫を加える必要があり それらを知り かつ自分のものとしていく努力を要する.