韓国 円安基調の継続 最安値が 12/1 の 100W=10.63 円 (100 円 =940.42W) 最高値が 12/11 の 100W=10.19 円 (100 円 = 981.72W) 円安基調により 訪日旅行での消費に割安感が得られる状況が続いている 2015 年の訪日韓国人旅行者数は 400 万人を突破して過去最高に 2015 年はすべての月で各月の過去最高を更新し これまで過去最高であった前年 2014 年の 275 万人を 9 月末時点で上回り さらに 10 月末時点では初となる 300 万人の大台を突破した その後も順調に増加し 年計では前年比 45.3% の増加となる 4,002,100 人を記録 初めて年計で 400 万人を超えた このように好調が続いた背景には 1 年を通して継続した円安基調のほか 航空路線の拡充 各種休暇制度の充実などが要因として挙げられる 航空路線については 特に冬ダイヤにおいて大幅な増便があり この勢いは 2016 年 1 月以降も続くことが予想される 近年 韓国人の出国者数全体が順調に増加する中 訪問先も多様化しており 訪日旅行においても 地方への誘客や旅行目的の多様化が進むことが予想される 現地のニーズを踏まえたテーマで訪日旅行を訴求する事業を展開し 一層の旅行者の増加に努めていきたい 韓国で人気のあるテレビ番組 あなたと一緒に を日本に招請し 近畿地方を中心に各地でテーマパークや温泉 サーキット場やイルミネーションなどを楽しむ様子を放映し 日本の地方の多様な魅力を発信することで冬休みシー ズンに向けた訪日旅行需要を喚起した 旅行会社や航空会社等と連携し 劇場広告 新聞広告 SNS 広告 オンライン広告など多方面に渡り共同広 告を掲載 様々なテーマで日本各地の PR を行い 訪日需要を喚起した 冬ダイヤの開始に伴い 釜山発着の路 線が大幅に増便されたことをふまえ 釜山など韓国南部の都市で劇場広告を展開し 新たな需要の開拓に努め た 韓国のテレビ番組の招請 旅行会社等との共同広告
中国 12 月として過去最高の 347,100 人が訪日 12 月の訪日中国人旅行者数は前年同月比 75.0% 増の 347,100 人となり 12 月として過去最高を記録した 2013 年 9 月以降 28 か月連続で各月の過去最高を更新している 北海道 沖縄が人気主に雪の観賞や雪遊びを目的とした北海道人気は今年も健在で 12 月の北海道への送客が非常に好調であった また 沖縄についても オフシーズンに入り価格が低下している点と温暖な気候が中国人消費者のニーズに合致し 人気が高まっている 訪日クルーズの増加 航空路線網の拡充クルーズは従来オフシーズンであったが 12 月は昨年より 18 隻多い 29 隻が寄港し クルーズによる訪日客数は前年同月比 5.1 倍増の 77,600 人と推定される また 南通 - 大阪 杭州 - 函館 寧波 - 名古屋 西安 - 成田といった新規航空路線の就航のほか 大連 - 北九州などチャーター便の運航もあり 航空座席供給数は前年同月比 40% も増加 新規就航 チャーター便の増加が 訪日旅行者数の増加に大きく寄与している 10 月から 12 月にかけて屋外広告 交通広告を集中的に掲載した 北京や広州など市場が成熟しつつある都市においては 重点デスティネーションとして定めている九州地方への送客ならびに個人旅行 (FIT) 需要の促進を その他の地方都市 ( 瀋陽 重慶 佛山など13 都市 ) では旅行先における日本そのものの認知度向上と訪日ツアー商品の販売促進を目的として事業を展開した 九州地方を PR する地下鉄での動画広告日本の冬の魅力を訴求するバス停広告 12 月 5 日 ~6 日に杭州 12 月 19 日 ~20 日に寧波の商業施設において 一般消費者向けのイベントを開催 訪日旅行の促進に向けて 日本の代表的な観光名所等の魅力を発信した 寧波で開催したイベントの様子
台湾 オフシーズンも訪日旅行は好調 12 月は単月過去最高の 265,800 人を記録し 35 ヶ月連続で各月の過去最高を更新した さらに 2015 年の年計は 3,677,100 人となり 初めて年計で 300 万人を超えた 格安航空会社 (LCC) 各社による日台路線の新規就航が価格に敏感な消費者やリピーターを刺激し オフシーズンにも関わらず訪日需要が喚起された また 1 月 1 日 ~3 日が 3 連休となったことによる年末年始の渡航需要の高まりも好調の要因となった 参考 格安航空会社 (LCC) の新規就航 11/28 シ ェットスターシ ャハ ン成田 桃園週 3 便 (12 月末から週 7 便に増便 ) 12/12 シ ェットスターシ ャハ ン関西 桃園 中部 桃園週 3 便 (12 月末から週 7 便に増便 ) 12/15 V エア中部 桃園週 4 便 12/19 タイカ ーエア台湾羽田 桃園週 4 便 12 月 7 日から東北地方の魅力を訴求する訪日旅行プロモーションを展開 台湾人が宮城県 福島県を旅するショートムービーを制作し Youtube をはじめ各種ウェブサイトやテレビ等のメディア広告に活用した また 12 月 26 日に高雄市内で開催した消費者向けイベントには このショートムービーに起用した台湾の人気女優である楊謹華 ( シェリル ヤン ) も登場し 大いに盛り上がった さらに ショートムービーは 12 月 5 日に台北で開催された東北観光 PR イベント 日本東北遊楽日 でも特別上映され 東北地方の魅力が広く発信された このイベントは 東日本大震災の復旧 復興に対する支援に感謝するとともに 東北地方の魅力を台湾の消費者に直接発信して認知度向上を図るものであり より具体的な需要獲得に重点を置いた様々な催しが行われた 東北プロモーション ( 消費者向けイベントの開催 ) 東北プロモーション ( ショートムービーの制作 )
香港 単月として過去最高を記録 クリスマス祝日の 3 連休により旅行者が増加 12 月の訪日香港人数は 前年同月比 48.2% 増の 157,400 人と 同月過去最高を更新し 訪日香港人旅行者数は 35 か月連続で各月の過去最高を更新した 旅行会社へのヒアリングによると クリスマス (12 月 25 日 ) は香港の祝日で 金曜日であったため 土日と合わせて 3 連休となり さらにその前後で休暇を取得し旅行に出かける人が増加したとのこと 香港の入国管理局によると 12 月 24 日 25 日の 2 日間で 香港住民の中国本土を含む海外出国者数は約 77 万人にのぼった クリスマスに合わせた航空路線の増加とチャーター便運航が訪日需要を後押しクリスマスのピークシーズンに合わせ 航空会社各社が増便を行った 中でもキャセイパシフィック航空では 12 月 2 日から関西便を週 37 便から週 41 便に増便した 同社は札幌便も 6 日から週 4 便を週 7 便に拡大した後 19 日からは週 14 便へと 2 段階で増便した 12 月 20 日からは香港エクスプレス航空が名古屋便を週 7 便から週 9 便に増便した このほか 大手旅行会社により 札幌 関西 米子 松山 北九州と 日本各地へのチャーター便が計 21 本実施された JNTO 香港事務所の Facebook では 2015 年 12 月は計 44 件の訪日旅行に関する情報発信を行った フォロワー数は 2015 年初めの約 15 万 2 千人から 12 月末時点で約 21 万 6 千人に増加した ビジット ジャパン事業の中で支援した 香港最大手のテレビ局 TVB が制作した訪日旅行の特別番組 進撃昇龍道 が 12 月 14 日 ( 月 )~18 日 ( 金 ) の 22:30~23:00 に放送された ( 各回 30 分 5 回 ) 食や温泉をメインとして 白川郷や越前蟹 和倉温泉等を紹介したほか 気多大社の神前結婚式も紹介 同社での挙式について香港人カップル 2 組の予約が成立した 香港のゴールデンタイムでの放送となり 多くの香港人視聴者にリーチした ( 平均視聴率 18.7% 視聴者数延べ約 604 万人 ) 人 特別番組 進撃昇龍道 番組オープニング 特別番組 進撃昇龍道 取材時の様子
タイ 訪日タイ人数過去最高を記録 12 月は 前年比 22.6% 増の 93,500 人で 12 月として過去最高を記録 1 月から 12 月のうち 4 月の 117,900 人に次いで 2 番目に訪日旅行者数の多い月となった また 年計も前年比 21.2% 増の 796,700 人と過去最高となった 増加要因としては 11 月上旬に出展した FIT フェアにおける訪日旅行の PR および販促活動 11 月 ~12 月に掲載した旅行会社や航空会社との共同広告等の多岐に渡るビジットジャパン事業効果のほか 個人旅行客 (FIT) の増加 札幌 仙台 成田 小松 福岡への年末年始チャーター便の就航などが挙げられる 9 月に実施した広告宣伝事業 Japan Story キャンペーンの際に制作したクリエイティブを活用し 主要訪日取扱 旅行会社とともに新たな共同広告を作成 11 月 ~12 月にかけて新聞やウェブサイトなどを中心に展開し 年末等休暇時期における訪日旅行商品の販売促進を図った また 大手格安航空会社のエアアジア X 社との共同広告事業も実施し 高速鉄道 BTS の駅や主要な交差点等に設置されたデジタルビルボード 60 箇所以上で 同社のキャンペーン商品の PR と連携した Japan Story コンテンツの紹介を行った 2006 年より開設してきたタイ語ウェブサイトについて レイアウトの変更やコンテンツの統廃合 季節的な観光情報 等の追加 モバイル対応への変更などユーザビリティーを高めるための全面的なリニューアルを図り 2015 年 12 月末に新しいウェブサイトの公開をスタートした 今後タイの消費者が好む季節の情報や食 イベント情報など日本の観光情報のタイ語での発信を引き続き強化を図っていく なお JNTO タイ語ウェブサイトの URL は www.yokosojapan.org から www.jnto.or.th へ変更となった エアアジア X との共同デジタル広告 ( 抜粋 ) タイ語ウェブサイト刷新後画面
シンガポール 前年同月比 40.1% 増の67,000 人シンガポールからの訪日外国人数は 16ヵ月連続で各月の過去最高を更新した 原油安に起因する燃油サーチャージ安の影響により航空券価格が12 月発券分より更に引き下げられ 訪日旅行の割安感が継続している 加えて 本年はクリスマスの祝日 (12 月 25 日 ) が金曜日となったことにより3 連休となり ( 前年のクリスマスは木曜日 ) 当該週における訪日需要の高まりが追い風となった ショッピング需要を喚起する様々な訪日プロモーション現地女性層に人気のスープ店チェーン Soup Spoon との共同訪日キャンペーン それに連動したオンライン旅行会社の特別料金キャンペーンの訪日販売実績が引き続き好調であった また 後述の通り シンガポール人を対象としたショッピングツーリズム事業を展開し シンガポールにおいて高い訪日動機となるショッピングをフックに 更なる訪日需要の喚起を図っている 今後の経済動向に注目 一方 シンガポール政府は 2015 年の経済成長率の見通しを引き下げる方針を示しており 経済成長の減速が消 費者心理に与える影響や ホテル バス等のランドコストの上昇については今後の懸念材料として注視している 12 月 1 日から 2 月 29 日まで開催される Japan Shopping Festival に合わせて シンガポール人を対象としたショッピングツーリズム事業をJSTO( ジャパンショッピング協会 ) と連携して実施 訪日のピークシーズンであるスクールホリデーに向けて ウェブサイト 新聞 雑誌等 各種媒体において広告を集中的に掲載した また シンガポール人対象の購入特典を付与した 日本でのショッピングをテーマとしたガイドブックを1 万部作成し シンガポール国内で配布 訪日ピークシーズンに向けた需要喚起を図った ショッピングツーリズム広告 ショッピングガイドブック
マレーシア 前年同月比 28.0% 増の 50,300 人 12 月の訪日マレーシア人数は前年同月比 28.0% 増の 50,300 人であり 単月で初めて 50,000 人を超えた 学校休暇 (2015 年 11 月 21 日 ~2016 年 1 月 4 日 ) の後半にあたる 12 月は マレーシア最大の旅行シーズンであり 団体旅行の出発も増加 日本国内で雪のシーズンを迎えたことも相まって スノーレジャー需要が拡大した エアアジア X の新規就航 (10 月 1 日 ~ クアラルンプール- 新千歳線 ) によって 直行便で気軽に行くことのできるようになった 冬の北海道 需要が高まった また 12 月は マレーシアにおける訪日旅行商品取扱最大手の旅行会社であるアップル バケーション社の北海道チャーター便ツアーが昨年よりも多く催行された 同ツアーは完売し エアアジア X 直行便の就航と合わせて訪日需要の押し上げにつながった 訪日マレーシア人は過去最高を記録 2015 年の訪日マレーシア人数は前年比 22.4% 増の 305,500 人を記録した 2015 年 4 月に導入された 6% の GST ( 物品 サービス税 ) や 政治情勢の不安 リンギット安と決して楽観的な状況ではないマレーシア市場ではあるが 訪日需要については 航空路線の新規就航 (ANA の成田線就航 エアアジア X の新千歳線就航 ) や 訪日旅行プロモーション効果 堅調なインセンティブ旅行需要に底支えされ 順調に推移した マレーシアのエージェント及びメディア約 260 社に対し 訪日旅行に役立つ情報や 需要喚起につながる情報を配信している 12 月は Wifi 関連情報や お得な鉄道 航空チケット情報等を配信した シンガポール事務所が運営している Facebook ページ VisitJapan Now は シンガポールやマレーシアはもとより 東南アジア各国から 78 万人のファンを獲得している 12 月の投稿でリーチ数が多い投稿は イルミネーションや冬の観光魅力特集に関するもので 日本の冬ならではの景色や魅力が伝わる内容であった ニュースレター ( 毎週木曜日配信 ) リーチ数 30 万人を超えたイルミネーション記事
インドネシア 訪日旅行者数 29,300 人 単月 年間の実績ともに過去最高を記録 12 月の訪日インドネシア人旅行者数は 前年同月比 23.5% 増の 29,300 人と 単月で過去最高となるとと もに 年計でも過去最高の 205,100 人を記録した ルピア安や経済成長の鈍化 個人消費の落ち込みとい った懸念要因が継続する中 訪日旅行者数は年計で前年比 29.2% 増の堅調な伸びを維持している 夏 から秋にかけて実施した旅行博への出展 広告宣伝事業等の積極的な訪日旅行プロモーションが 例年 旅行ピークとなる 12 月期の訪日旅行者数を押し上げた ガルーダ航空 来年は中距離路線を強化インドネシアの国営航空会社 ガルーダ インドネシア航空は 2016 年に中距離路線を強化する方針を示し ている 中国路線などを中心とした需要の高まりに対応するもので 同社のアリフ社長によれば 飛行時間が 5~7 時間の中距離路線に注力する とのこと 中国本土 香港 東南アジア圏への運航本数を増やす意 向 需要が高まっている地域には 1 回当たりの搭乗者数を増やすためにワイドボディー機を投入し 2016 年には エアバス 330 型 や ボーイング 777 型 など計 23 機を新たに投入する方針である これにより 2016 年の搭乗者数は前年比 8~9% の増加を見込んでいる 12 月 14 日にジャカルタ市内フェアモントホテルにて 在インドネシア日本国大使館主催の天皇誕生日レセプ ションが開催された JNTO はブースを出展し 来場したインドネシア人招待客に対し日本各地の観光魅力 や 2 次交通 テーマパーク等に関するパンフレットを配布するなど 訪日旅行に関する情報発信を実施した JNTO が運用するインドネシア語 Facebook 日本ファンページで 12 月は日本の冬ならではの味覚やイルミネーション等の情報発信を行った 投稿に対しては多くの反応が寄せられ 訪日意欲を示すコメントも見られた ファン数も 34 万人を突破しており インドネシア人旅行者に向けた訪日魅力の PR における重要なツールになっている Facebook 投稿例
豪州 前年同月比 31.4% 増の 49,400 人 12 月として過去最高を記録例年 12 月はスキー旅行者が増加する時期であるとともに 1 年の中で訪日のピークシーズンに相当する その影響もあり 2015 年 12 月の訪日豪州人数は 1 月から 12 月まで年間 12 か月のうち最多となった さらに これまで最高であった 2015 年 1 月の 48,583 人も上回り単月過去最高を記録した 8 月からのカンタス航空のブリスベン- 成田線 シドニー - 羽田線に加え ANA が 12 月 11 日よりシドニー - 羽田線を新規就航 スキー需要を取込み 送客増加に寄与した スキーシーズンにスキー旅行を専門に取り扱っている旅行会社 4 件 (Travelplan Liquid Snow Tours Sno n Ski Snowscene) の視察旅行を支援した 視察先はルスツ ニセコ トマム 白馬 苗場 金沢および京都 ( アフタースキ ーの視察先 ) など多岐に渡り 今後更なる訪日旅行商品の多様化が期待できる Travelplan http://www.travelplan.com.au/ LIQUID SNOW TOURS http://www.ski-resorts-japan.com/ SNO N SKI http://snonski.com.au/ SNOWSCENE http://snowscene.com.au/
米国 米国からの訪日外客数 100 万人を突破! 2015 年の米国からの訪日外客数はアジア以外の国 地域で初めて 100 万人を突破し 前年比 15.9% 増の 1,033,200 人を記録した 単月としても 2014 年 4 月以降 21 ヶ月連続で当該月の過去最高を記録しており 2014 年から継続して更に好調に訪日需要が推移した 米国経済の安定とドル高円安傾向に加え 年初からの燃油サーチャージの引き下げにより 一般消費者にとって訪日旅行の割安感が増したこと さらに旅行計画時期に向けた訪日旅行プロモーションが旅行需要を後押しているものと思われる 旅行会社との共同事業の一環として ニュージャージー州のスキー スノーボード旅行を専門に取り扱い 45 年の歴史を持つ大手ツアーオペレーターの Holidaze Ski Tours と連携し 12 名のスキー関係者を 12 月 2 日から 10 日までの 9 日間 日本に招請した 参加者は 小樽 ルスツ ニセコ 東京の視察を行い 北海道視察時には 北海道観光推進機構との懇談会を持つなど 積極的に日本へのスキー旅行に関する情報収集を行っていた 今後のツアー造成に期待が持てる カリフォルニア州サンフランシスコで プリンセスクルーズと共同でリテールエージェントを対象としたセミナーを実施した このセミナーは停泊中のクルーズ船 Grand Princess 船上で開催され 62 名が参加した JNTO からは訪日に関する基本的な情報提供に加え プリンセスクルーズの寄港地から訪れることのできる観光地の紹介を行った セミナーには日本航空も参加し サンフランシスコ- 日本線についての説明を行った クルーズセミナーの様子 スキー招請のセミナーの様子
カナダ 2015 年の訪日カナダ人数は 前年比 26.5% の増加 12 月の訪日カナダ人は前年同月比 24.3% 増の 22,000 人となり 12 月として過去最高を記録した また 2015 年全体としては前年比 26.5% 増の 231,400 人となり 1 月から 12 月までのすべての月で二桁の伸びを示した 直行便の新規就航などによる航空便座席供給量の増加 燃油サーチャージの引き下げなどにより航空券価格が比較的低廉で安定したこと ビジットジャパン事業の効果等により 大きく増加する結果となった 好調な海外旅行市場 2015 年 1 月 ~10 月のカナダ人外国観光旅行回数は約 2,295 万回となり うち約 37.2%(853.7 万回 前年比 +10.6%) は米国以外を旅行目的地としている また同期間にアジア 太平洋主要国を訪問したカナダ人旅行者数 は 前年比 3.9% の増加となっており カナダ人の海外旅行市場は好調に推移している JNTO トロント事務所発行のニュースレターを登録者約 5,000 人に送付した 今回の記事は 訪日カナダ人の好調 な増加 JR 東日本 JR 西日本が新規発売する北陸アーチパスの紹介 関空アクセスの 24 時間化など最新情報 をリリースし 訪日旅行の需要喚起を図った ニュースレター 12 月発行号 ( の一部 ) トロント事務所が斡旋した ジャーナリストによる訪日記事 (Dernier Heure 誌 )
英国 2015 年の訪日英国人数が過去最高を記録 2015 年の訪日英国人数は前年比 17.5% 増の 258,500 人となり 過去最高を記録した 12 月の需要も好調で 19,400 人 ( 前年同月比 14.7% 増 ) と 12 月として過去最高となった 円安や低価格な航空券の販売等を背景に 訪日旅行プロモーションの成果が出やすい状況が創出され 訪日英国人数は順調に推移している 春に向けた予約状況も好調 3 月 ~4 月は英国市場にとって訪日旅行のハイシーズンであり 2015 年は 3 月 4 月とも 2 万 5 千人を超える英国人が訪日した 2016 年も旅行会社各社がこのハイシーズンに向けて多くのツアーを設定しているが 予約状況が好調で現時点で既に売り切れが複数出ている 需要が多いため 宿泊 航空券の確保が難しく 追加ツアーの設定が難しい状況になっている また 個人旅行 (FIT) においても 宿泊手配が困難で多大な時間がかかっているとのこと JNTO では 今季好調なウィンターシーズンの PR をはじめ 訪日地域 時期の分散化を図るプロモーションを実施することにより 旺盛な需要を捉え 訪日客数増加に繋げていきたいと考えている 日刊紙 The Times(2015 年 12 月 12 日発行 ) において JNTO が訪日取材を支援したジャーナリストにより 訪日旅行がいかに手頃に楽しめるかを紹介する記事が掲載された 東京 京都 大阪 城之崎 直島などを訪れ その中で交通機関 宿泊施設 食などの手頃さについて紹介している 日刊紙 The Times の掲載紙面
フランス 2015 年 年間を通じ当該月過去最高 12 月の訪日フランス人数は 14,300 人と 昨年 3 月以降 22 ヶ月連続で各月の過去最高を更新した 11 月にパリ市内で発生した同時多発テロが 少なからず旅行者心理に影響を与えているものと思われ 12 月の訪日フランス人数は前年比 10.2% 増と他の月に比べ抑制された しかし 2015 年 1 月から 12 月まで年間を通じて安定した伸びを示し 初めて年計で 20 万人を超えた フランス経済 回復局面にフランス国立統計経済研究所 (INSEE) の予測によると フランス経済は 2016 年から着実に拡大局面を迎えるという 個人消費と企業設備投資が原動力となり 緩やかではあるが他の欧州諸国並みの経済成長率を確保できる見通しとのこと また 原油価格の低下により家計購買力が押し上げられ 更に個人消費を後押しするものと予想しており 旅行意欲の拡大が期待される 同時多発テロの影響 航空便の運休 減便パリの主要空港を管理する ADP( パリ空港会社 ) によると 11 月の旅客数は 前年同月比で 12 万 3,000 人減少したとのことである 旅客の減少が確認されたのは国内線 ( 前年同月比 5.9% 減 ) および欧州線 (2.6% 減 ) であり 国際線は 1% 増となった ホテル業界は ビジネス客の需要はテロ以前の水準まで回復したとしているのに対し 飲食店業界では客の減少が続き 困難な状況であるという 日本航空 (JAL) は 2016 年 1 月 12 日から 2 月末までパリ- 成田線を運休する措置を講じた さらにエールフランス航空 (AF) は 2015 年冬ダイヤ (10 月 25 日 ~) よりこれまで週 7 便であったパリ- 羽田線を週 3 便に減便し さらに 2016 年 1 月 11 日から 2 月 25 日まで運休することを決定した パリ事務所にて 2015 年 2 月に東京 箱根 京都 高山へ招請し 5 月に金沢 奈良 中国地方 四国地方の取材 を支援した雑誌 CityMagazine の最新号 (12 月発刊 ) に 23 ページに渡り日本が特集された 誌面では 冬から 春にかけての日本各地の観光地の写真に加え 生活文化体験 旅館体験に関する記事も掲載され 大変充実 した内容となった 雑誌 CityMagazine の掲載紙面
ドイツ 12 月の訪日ドイツ人数 21 ヶ月連続で過去最高を記録 12 月の訪日ドイツ人数は 10,200 人 ( 前年同月比 14.2%) と 昨年 4 月以降 21 か月連続で各月の過去最高を更新した また 2015 年の年間の訪日ドイツ人も 162,600 人 ( 前年比 15.9% 増 ) で過去最高を記録した 訪日 FIT 旅行者の増加 12 月はクリスマス休暇があるものの 家族との団欒とその準備に時間が充てられるため 長距離旅行が盛んなシーズンではない そのため 旅行会社における訪日旅行の設定も少なく 団体旅行による訪日は減少している 2015 年は そのような 12 月の訪日需要を FIT 旅行者が牽引した 個人旅行者 (FIT) が多く利用する JR パスの間際での購入は 各旅行会社で好調であり 12 月に入っても 2 倍以上の伸びを見せたという旅行会社もあった また 12 月 29 日 ~31 日まで東京ビックサイトで開催されたコミックマーケット ( コミケ ) 等のイベントも ドイツからの誘客に一定の効果をもたらしており 経由便も含めた安価な航空券により FIT 旅行者が増加したと予測される JNTO では訪日需要の喚起を目的としてメディアへの取材支援を行っており こうした支援の結果 日本に関する記事が複数掲載された 主な記事としては ドイツの主要日刊紙である FAZ( フランクフルター アルゲマイネ ツァイトゥング / 独名 Frankfurter Allgemeine Zeitung) が G7 サミットの会場となる伊勢志摩を特集し 伊勢神宮 海女 ミキモト真珠島などをとり上げた もう一方は ドイツ オーストリア スイスで販売される高級ライフスタイル / 旅行誌 Connoisseur Circle(12 月号 ) で 東京 京都 直島を特集し 好意的な感じが伝わる記事となっている いずれも多様な地域における多彩な観光資源が紹介され 訪日先の多様化が期待される 主要日刊紙 FAZ での記事 高級ライフスタイル / 旅行誌 Connoisseur Circle(12 月号 ) での記事