第4回 被災者に対する国の支援の在り方に関する検討会

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資料1 第3回災害救助に関する実務検討会における意見に対する回答

平成 28 年熊本地震における対応 平成 28 年熊本地震 ( 前震 :4/14 本震 :4/16) において 電力 ガス等の分野で供給支障等の被害が発生 関係事業者が広域的な資機材 人員の融通を実施するなど 迅速な復旧に努めた結果 当初の想定よりも 早期の復旧が実現 また 復旧見通しを早い段階で提

5 防災の日を知っている方は約 8 割 防災の日については知っている 聞いたことがあると答えた方が 8 割以上を占めました 9 月 1 日が防災の日 であることまでご存知の方は全体のうち 57.5% でした (Q10 参照 ) アンケート概要 アンケートタイトル地震防災に関するアンケート リサーチ実

目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

< 用語解説 > *1 ソーシャルネットワーキングサービス (SNS) インターネット上の交流を通して社会的ネットワークを構築するサービス全般を指す 代表的な SNS として Twitter mixi GREE Mobage Ameba Facebook Google+ Myspace Linked

スライド 1

資料 1 地震保険制度に関するプロジェクトチームフォローアップ会合 査定の簡素化の検討状況について 平成 27 年 2 月 4 日 一般社団法人日本損害保険協会

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

第 1 章熊本地震の概要 執筆 : 阿部直樹 ( 国立研究開発法人防災科学技術研究所 ) 1-1 熊本地震動の概要 2016 年 4 月 14 日 21 時 26 分頃 熊本県熊本地方の深さ約 11km を震源とする M6.5 の地震が発生し 熊本県上益城郡益城町において震度 7を観測した また約

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

資料 3-1 男女共同参画の視点からの 防災対応について 東日本大震災への男女共同参画の視点を踏まえた被災者支援 平成 23 年 7 月 20 日 内閣府男女共同参画局

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

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国費投入の必要性 事業の効率性 事業の有効性 関連事業 事業所管部局による点検 改善 項目 評価 評価に関する説明 事業の目的は国民や社会のニーズを的確に反映しているか 被災者の資力やニーズを踏まえた効率的 効果的な住まいの確保策に関する調査等を行っている 地方自治体 民間等に委ねることができない事

震災難民☆/大トビラ

国会への法案提出を目指すこととする としている 同方針をもとにパーソナルデータに関する検討会が立ち上げられ, 平成 26 年 (2014 年 )6 月 9 日付けで パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱 ( 事務局案 ) が示されたところである しかしながら, その結論によっては, 個人に関

内閣府自殺対策推進室提出資料 平成 23 年 6 月 15 日内閣府自殺対策推進室内閣府経済社会総合研究所自殺分析班警察庁厚生労働省 東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 平成 23 年 3 月 11 日に発災した東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 以下 のとおり実施する 1. 定

「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書


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地震と地震保険に関するアンケート調査結果について

(3) 設備復旧対策事例 ~ 基地局及びエントランス回線通信事業者各社で取り組んだ主な基地局あるいはネットワーク設備復旧対策としては 光ファイバー 衛星回線 無線 ( マイクロ ) 回線の活用による伝送路の復旧や 山頂などへの大ゾーン方式 ( 複数の基地局によるサービスエリアを1つの大きなゾーンとし

先行的評価の対象とするユースケース 整理中. 災害対応に関するユースケース. 健康に関するユースケース. 移動に関するユースケース. 教育に関するユースケース. 小売 物流に関するユースケース 6. 製造 ( 提供した製品の保守を含む ) に関するユースケース 7. 農業に関するユースケース 8.

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

震災一周年を控えた生活者の意識を電通が調査

その一方で 防災行政無線の聞き取り状況の調 査では 図 3に示すように20% の人が放送内容を聞き取れなかったと答えており 今後の改善 もしくは代替え手段の充実の必要性を示唆している なお 情報の入手先としてテレビの割合が低いのは地震による停電 ( 岩手県 宮城県では95% 以上が停電 ) が原因と

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

GALAC 12 月 2 2 台風 ( つづき ) はい 7 件いいえ 2 件未回答 5 件 3 集中豪雨 はい いいえ 14 件 3 分間のマスターカット ( カットイン ) L 字対応 1 時間規模の報道特番 ローカル情報ワイドの前拡大 / 特番 L 字 / ネット局にまたがることが多いので 各

防災 減災への民間情報の活用の必要性 東日本大震災において 明らかになった課題 従来の情報収集の取組 職員による現地調査 報道機関からの情報 通報 検知器 ( センサー ) 課題 対応できる人員の限界 小さな地域に関する情報の不足 紙情報が多い 情報の整理 管理が困難 設備 維持費用が大きい 上記課

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1 首都直下地震対策の具体的な推進 ( 提案要求先内閣官房 内閣府 国土交通省 ) ( 都所管局総務局 政策企画局 ) (1) 首都直下地震等の災害から住民の生命と財産を守るとともに 首都機能への打撃を最小限にとどめるため 財政上の措置を実 施するなど 首都直下地震対策を具体的に推進すること (2)

1 検査の背景 我が国の防災の基本法として災害対策基本法 ( 昭和 36 年法律第 223 号 ) が制定されている 同法によれば 内閣府に中央防災会議を置くとされ 同会議は 災害予防 災害応急対策及び災害復旧の基本となる防災基本計画の作成 その実施の推進 防災に関する重要事項の審議をそれぞれ行うな

検討課題 被災経験の乏しい都道府県 市町村であっても 大規模災害 発生時に円滑な災害対応をするためには 被災経験がある自治体のノウハウを伝える仕組みが必要 知事会による災害発生時に緊急的に派遣する支援チームの組織化 知事会による平時からの災害対応への備えを支援する仕組みの制度化 2

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平成 30 年度救急業務のあり方に関する検討会報告書の概要 消防庁救急企画室 はじめに 消防庁救急企画室では 高齢化を背景として救急需要が増大する中 救急車の適正利用の推進や救急業務の円滑な実施と質の向上等 救急業務を安定的かつ持続的に提供し救命率の向上を図ることを目的に 平成 30 年度救急業務の

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各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

IT時代の震災と核被害

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報道関係者各位 2019 年 8 月 9 日 SBI リスタ少額短期保険株式会社 [ 関東財務局長 ( 少額短期保険 ) 第 1 号 ] SBI リスタ少短 地震 防災 に関するアンケート調査を実施 ~ 地震だけでなくあらゆる自然災害への警戒意識 高まる~ SBI リスタ少額短期保険株式会社 ( 本

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

< 要約 > < 質問 1> あなたにとって最も備えが必要だと思う災害は何ですか? トップは圧倒的に 地震 約 8 割の方が 最も備えが必要な災害 と回答 北海道 東北では 大雪 雪崩 中国 四国 九州は 台風 大雨 洪水 を警戒 < 質問 2> ご家庭の防災対策は 100 点満点で採点すると何点で

1 東日本大震災での多くの被害が発生!! 平成 23 年 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は 三陸沖を震源としたマグニ チュード 9.0 仙台市内での最大震度 6 強 宮城野区 という巨大な地震でした 東部沿岸地域では 推定 7.1m 仙台港 もの津波により 家屋の浸水やライフラ

熊本地震における 西原村の現状と今後の対応等

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第4回 東日本大震災アスベスト対策合同会議

国土技術政策総合研究所 研究資料

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第2章 いわき市自治会における問題の所在

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

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る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

所有者と利用とを分離した仕組みを公共事業や民間の土地取引にも導入することについて Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 1

防災情報のページ

2-(5)-ア①-1 日米両政府への要請活動

豪雨災害対策のための情報提供の推進について

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

ことを呼びかけます Q4. ミサイルが落下する可能性がある との情報伝達があった場合は どうすれば良いのでしょうか A4. 屋外にいる場合 近くの建物 ( できれば頑丈な建物 ) の中又は地下に避難してください 近くに適当な建物等がない場合は 物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守ってください 屋内にい

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資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

大阪湾広域臨海環境整備センターは、昭和57年3月に設立されて以来、30年余りにわたって、全国で唯一の府県域を超えた広域的な廃棄物の適正な最終処分を海面埋立てにより行う「フェニックス事業」を地方公共団体及び港湾管理者と一体となって推進してきたところであり

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大規模災害時における罹災証明書の交付等に関する実態調査-平成28年熊本地震を中心として-

第3回検討会_質の向上WG検討状況報告

内部統制ガイドラインについて 資料

2 被害量と対策効果 < 死者 負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラス あらゆる可能性を考慮した最大クラス 対策前 対策後 対策前 対策後 死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人 重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人 軽傷者

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地震被害予測システムにより建物被災度を予測 また 携帯電話と地図を利用した 被害情報集約システム では GPS 機能と地理情報システムとの連係により 現在位置周辺にある同社施工済物件を検索し 物件や周辺の被害状況を文字 静止画 動画を添付して報告することができる これら被害情報を地理情報システムに集

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1. 1 地震保険制度の導入に向けた議論は 1878 年にドイツ人のマイエット教授が国営での地震保険制度創設を提唱したところから開始されたが 当時は自由主義的な思想や制度が取り入れられた時期だったこともあり 同制度は否決された そして 1890 年に公布された旧商法に 民間の保険会社が取り扱う火災保

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L アラート ( 災害情報共有システム ) の概要 1 情報発信 情報伝達 地域住民 市町村 災害時の避難勧告 指示 お知らせ等 収集 フォーマット変換 配信 テレビ事業者 システム接続 ケーブル地上波 デジタル TV データ放送など ( テキストで表示 ) 情報閲覧 入力 防災情報 お知らせ等 都

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ii 8. 河川法と漁港法との調整に関する協定 ( 抄 ) 運輸省港湾局と農林省水産庁生産部とに関連ある港湾災害復旧事業の処理について 76 第 2 漁港関係災害関連事業 Ⅰ 補助金交付要綱 1. 漁港関係災害関連事業等補助金交付要綱 77 Ⅱ 災害関連漁業集落環境施設復旧事業 1. 災

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1 首都直下地震の概要想定震度分布 (23 区を中心として震度 6 強の想定 ) 首都直下地震 想定震度分布 出典 : 中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) ( 平成 25 年 12 月 ) 2

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地震や防災に関する情報の取得源はテレビが最も多い 地震や防災に関する知識をどこで得ているかをたずねたところ テレビ と回答をする方が 66.6% と多数を占め の イ ンターネット (45.3%) 新聞 (30.7%) といった回答を大きく引き離した結果となりました テレビは昨年 一昨年に続き最も多

Transcription:

第 5 回被災者に対する国の支援の在り方に関する検討会 議事概要について 1. 検討会の概要 日時 : 平成 26 年 3 月 14 日 ( 金 )10:00~12:00 場所 : 合同庁舎 5 号館 3 階内閣府防災 A 会議室出席者 : 室崎座長飯沼 市原 新保 杉原 田近各委員西村副大臣 日原統括官 佐々木審議官 青柳参事官 尾崎参事官 田平企画官 北村補佐 石切山補佐 杉山補佐 2. 議事概要 検討課題 1 関係事務局より 今後の進め方 ( 案 ) について説明を行い その結果を踏まえて意見交換を行った 総論と各論とを相互に交錯させながら議論するというスタイルと認識している 委員ヒアリングは総論部分で 被災者台帳 民間保険については各論を検討することになるだろう 12 月に 最近の竜巻等突風被害を踏まえた被災者支援の推進に関する提言 が出たが その中でもあるように課題について早期の対策がなされるよう御議論頂きたい また 民間保険に関する討議の際には 兵庫県が実施している住宅再建共済制度の紹介も合わせて行いたい 事務局より提案のあった内容で今後進めたい 検討課題 2 関係 事務局より 防災に関する世論調査 結果について説明を行い その結果を 踏まえて意見交換を行った

情報はどこからどのように入手するかが非常に重要である 情報の量が多くなるほど 必要な情報を探せないという問題があったが 東日本大震災以降多く見られるようになった SNS を用いた情報発信では 膨大な情報からピンポイントで必要な情報を探し出すことができる 米国防災対策において ハイチ地震の際情報が入ってこなかったため SNS での情報から情報収集を行ったという事例もある 今後ますますその役割は高まると思われる つくば市は 竜巻被害のみならず 東日本大震災でも震度 6 弱の被害を受け 情報の収集 発信には非常に苦慮した 職員の提案でツイッターによる発信をしたところ 市民には大変効果があった 発災直後は情報インフラがほぼ機能停止するため ツイッターのようなツールは非常に重要である ツイッターの特徴として 1 回の情報量が少ないことが かえって簡潔な情報発信ができたと思われたが 他の被災地事例ではどうだろうか 不必要な情報を混在させると 情報端末の電源低下などの物理的な制限が発 生しやすくなるため 不必要な情報をいかに混在させないかが非常に重要で ある 被災者支援という観点からの情報提供のあり方は非常に重要な議論となる また 世論調査について 回答者の被災経験有無と設問間クロス等を実施し てみると新たな視点がみえてくるのではないか 検討課題 3 関係事務局より 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) について説明を行い その中でも特に 外部の避難所に避難する人の数をできるだけ減らすという観点から必要な方策が大きな課題である旨を提起し その点を踏まえて意見交換を行った 被災者サービスについて 行政だけで実施することは限界がある 民間の力を事前に予定して取り入れていくことが重要である 津波避難ビルの事前協定や 情報拠点としてのコンビニなど 体系的に積み上げていく視点が欠かせない

被災者支援はこれまで住宅再建にウエイトを置いてきたが 首都直下地震の場合は避難時の支援が重要となる 住宅再建のみならずそれ以外の多様な分野で民間活力の活用は必要になるため 是非この機会に対策を検討したいと思っている 関東大震災時に多くの人が東京を離れたため フレキシブルに大規模復興を進めることができたが 阪神 淡路大震災時には人が流出することはなかった 一方 福島では被災者が外へ出たものの 従来のコミュニティ分裂が課題となった 災害の状況に応じてケースバイケースで対応していくことが必要である 検討課題 4 関係 事務局より 災害に係る住家の被害認定について説明を行い その結果を踏 まえて意見交換を行った 他県からの応援を受け入れたこともあり 応援を出したこともあるが 県職員はコーディネート役として機能させる場合が多い 業務標準化 現場での手順の標準化 入力の際の IT 化等市町村の自治事務についてどこまで音頭を取るか課題はあるが 広範囲な体制構築が必要 阪神 淡路大震災時は経験のある職員がおらずに非常に苦労したため 県の制度として家屋被害認定士制度を創設し 1,000 名程度の登録がある こうした制度があれば 職員派遣もシステマティックに実施できるようになるのではないだろうか 最大の問題は自治体の自治事務であることをどう捉えるかということになるだろう 実態としては一自治体ではとても人手が足りないが 建前上は自治体独自で実施することになっており 職員負荷が非常に高まり 発災直後の復旧 復興遅延の要因となっており そのなかで都道府県がリードするという方向になっているのであろう 住家の被害認定については 市の職員だけで実施するべきものなのか 標準化できれば全国の大学の建築系の学生を活用することも不可能ではないと思っている かつて函館大火の際に 北海道大学の学生を道庁の臨時職員として復興計画に活用した例もある 首都直下を想定した際に 現体制でやりきれるのかという点については非常に不安であり 民間を活用し マンパワーの強化について本腰をいれて実施した方が良い

迅速性と正確性は矛盾する 個人的には 最初の調査は 例えば航空写真の活用等で民間を中心にざっくりと実施し クレームが出てきたところは行政の責任でしっかり実施していくということで 当初調査の迅速化を図った方が良いと思う 現場では実態として ザクッとした調査は簡単にはいかない クレーム対応は非常に気を遣う 市町村がクレーム対応をすればいいというが, クレームを受ける市町村としては 職員の精神的負担が大きい 資産が絡むことであるので クレームの質も通常とは異なる また 地震のように広範囲に及ぶ災害と 竜巻のように局地的な災害とで支 援体制が異なる点についても考慮すべきである 主張したかったことは クレームありきの制度になっているということである 損保協会の判定等も相まって 被害認定の基準が複雑化しており これを一本化していくことの必要性も感じている これについてもある程度方向性が出せると良いと思う 各委員からご指摘頂いた点を反映しながら 首都直下地震の想定倒壊 全焼棟数 61 万棟にどう対処していくのかについて検討したい 検討課題 5 関係 新保委員より パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針 につい て説明を頂き その結果を踏まえて意見交換を行った 生存確認自体は人権侵害ではないようにみえるが 一方で監視カメラのよう にそれ自体を望まない人も多いと思う 個人の承諾を得るという前提であれ ば 個人情報と全く同じになると思うがどうか 本人が実質的に拒否できないという状況を廃していくことが必要だろう 親子関係で言えば 親が子どもの情報を見たいといった場合 通常親はその情報を取ることができるが 東京都の条例では親子で利益相反がある場合には 子どもの利益が守られることとなっている 当然 ご指摘の通り 本人が自由意思に基づいて選択できることが前提になる 社会福祉協議会と連携して地域で見守りネットワークを作っているが 地域 コミュニティの整備とともに一緒に活用することが必要だろうと思う

これまで個人情報の取扱いについて萎縮効果が発生し 条例違反を恐れるあまりできないことが多かった 中野区で集中豪雨で床上浸水が発生した際 中野区の職員が被災者の NHK 受信料と都税減免措置に関して手続の簡便化のため 被災者情報を NHK と中野都税事務所に提示したことで 処分されたという事例がある 被災者支援のために区が情報を提供すべき事例であって 本来的には情報提供したことについて責任を問われるものではないと思っている 北海道の豪雪被害で 遭難者の携帯の位置情報を活用できないまま 遭難者 が死亡に至ったとの紹介事例との関係はどうなるのか 現行法制度では位置情報は提供できないとなっているが 3 ページ 2. に 記載の対応を検討している 緊急時には電気通信事業者の位置情報用が許可 されることになる 以上