横情審答申第 1352 号 平成 28 年 10 月 14 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市の保有する情報の公開に関する条例第 19 条第 1 項の規定に基づく 諮問について ( 答申 ) 平成 28 年 4 月 21 日建都計第 136 号による次の

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横情審答申第 1534 号 平成 3 0 年 11 月 15 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市個人情報の保護に関する条例第 53 条第 1 項の規定に基づく諮問 について ( 答申 ) 平成 29 年 5 月 1 日総職健第 86 号による次の諮問につ

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

横浜市情報公開・個人情報保護審査会答申

1 審査会の結論平成 30 年 1 月 12 日付けで審査請求人が行政文書公開請求した 深沢地域整備事業に関し J R 東日本の要望 条件 要請 意向等の文書 ( 復命書含む ) 及び前記の記載がある文書 に対して実施機関鎌倉市長が平成 30 年 3 月 12 日付けで行った行政文書一部公開決定処分

( 別紙 ) 答申 : 行文第 24 号 諮問 : 行文第 24-1 号 答申第 1 審査会の結論実施機関が行った本件不開示決定処分については適正であったと認める 第 2 諮問事案の概要 1 行政文書の開示請求異議申立人は 平成 24 年 5 月 7 日 奈良市長 ( 以下 実施機関 という ) に

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1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

横情審答申第 468 号 平成 18 年 8 月 24 日 横浜市長中田 宏様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 三辺夏雄 横浜市個人情報の保護に関する条例第 53 条第 1 項の規定に基づく諮問 について ( 答申 ) す 平成 18 年 2 月 2 日神納第 号による次の諮問

別紙 答申 1 審査会の結論 委託事業者の企画提案書 及び 選考会議の資料 について行われた部分公開の決定は 妥当である 2 異議申立ての趣旨 (1) 異議申立人 ( 以下 申立人 という ) は 神戸市情報公開条例 ( 以下 条例 という ) に基づき 以下の公開請求 ( 以下 本件請求 という

ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

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諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

諮問庁 : 防衛大臣諮問日 : 平成 28 年 2 月 25 日 ( 平成 28 年 ( 行情 ) 諮問第 192 号 ) 答申日 : 平成 29 年 1 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 行情 ) 答申第 694 号 ) 事件名 : 洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準 運用上の留意事項等に

総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

答 申 第 1 審議会の結論名古屋市長 ( 以下 実施機関 という ) が 本件異議申立ての対象となる保有個人情報を一部開示とした決定は 妥当である 第 2 異議申立てに至る経過 1 平成 23 年 12 月 21 日 異議申立人は 名古屋市個人情報保護条例 ( 平成 17 年名古屋市条例第 26

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

答申第693号

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

Microsoft Word - 答申第141号.doc

情報公開に係る事務処理規則 ( 平 18 規則第 16 号平成 18 年 8 月 1 日 ) 改正平 19 規則第 52 号平成 19 年 9 月 21 日平 26 規則第 2 号平成 26 年 5 月 13 日平 26 規則第 22 号平成 27 年 3 月 31 日 第 1 章総則 ( 目的 )

第1 審査会の結論

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

情報公開答申第733号本文(諮問第923号)

異議申立てしていますが, 協会 ( 原文ママ ) として黙認しています 本件に関しても, 諮問庁は国のトップなのだから, もっともっと労働問題に積極的に取り組み, 労基法厳守で, 場合により, 行政処分すべきである 警察なら, スピード違反すれば即行政処分されますが, 労基法では, 基本強い行政処分

平成17年度予算案事業本部・局別記者発表日程表(案)

1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

答申第203号(公表用)

11総法不審第120号

大情審答申第 号

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

ついて その取消しを求めるというものである (2) 異議申立ての理由異議申立人が 異議申立書及び意見書で主張している異議申立ての主な理由は 次のように要約される ア異議申立書における主張異議申立人の配偶者が一方的に有り得ない夫婦間暴力の被害申告 ( 以下 虚偽 DV 被害申告 という ) を 警察署

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

1 本件審査請求について (1) 本件審査請求に係る開示請求は, 法に基づき, 処分庁に対し, 本件対象文書の開示を求めたもの ( 以下 本件開示請求 という ) である (2) 本件開示請求を受けて, 処分庁は, 本件対象文書を作成しておらず不存在として, 不開示決定 ( 原処分 ) を行った (

第 3 諮問庁の説明の要旨 1 本件事案の概要本件は, 審査請求人が平成 29 年 8 月 29 日付けで法人文書の開示請求を行ったことに対し, 同年 9 月 29 日付け千大総第 307 号により, 法人文書の一部を不開示とする開示決定等処分 ( 処分 1) を行ったところ, 審査請求が提起された

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

3 市長は 第 1 項の規定により指定した土地の区域を変更し 又は廃止しようとするときは あらかじめ久喜市都市計画審議会 ( 以下 審議会 という ) の意見を聴くものとする 4 第 1 項及び第 2 項の規定は 第 1 項の規定により指定した土地の区域の変更又は廃止について準用する ( 環境の保全

Taro-答申第64号

平成25年2月 日

おいて開催されていた法の制度運営に関する検討会の報告 ( 平成 17 年 3 月 29 日 ) では, 法の運用に関する改善措置として, 理由付記に関して 特に, 文書不存在を理由とする不開示決定については, 例えば, 請求対象文書をそもそも作成 取得していない, 作成したが保存期間が経過したので廃

ブロック塀撤去補要綱

処分済み

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無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

11総法不審第120号

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大津市情報公開 個人情報保護審査会答申 ( 答申第 3 0 号 ) 平成 27 年 7 月 2 日 大津市情報公開 個人情報保護審査会

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処分済み

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処分済み

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承認第03号-都市計画税条例の一部改正(専決処分)【確定】

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鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等に関する規則 平成 19 年 3 月 31 日規則第 15 号 改正 平成 21 年 2 月 16 日規則第 2 号平成 21 年 8 月 25 日規則第 28 号平成 28 年 3 月 25 日規則第 17 号鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等

平成11年6月8日

                       高情審答申第    号

第 6 条図書等の公開期間は 別表 1 及び別表 2 の右欄に示すとおりとする ( 公開の中止 ) 第 7 条前条に規定する図書等の公開期間において 事業者は 市長に対し図書等の公開の中止を申し出ることができる 2 前項の申出は 様式 2により行うものとする ( 図書等にかかる電磁的記録 ) 第 8

く, 未支給年金受給権者の個人情報の開示を求めているとして, 法 12 条 自己を本人とする開示を請求することができる に当たらないため, 開示することはできないことを伝え, 取り下げの意思を確認した しかしながら, 異議申立人は, 不開示である旨の正式な回答がほしいとして, 開示請求を続けたもので

っている以上, 被面接者においてそもそも特別な対応策を採る必要はないといえる ウよって, 本件対象文書の不開示部分は法 5 条 6 号に該当しないといえる (2) 意見書 ( 添付資料省略 ) ア裁判官の場合, 新任判事補志望者カードの全部が開示されている ( 資料 1) ことからすれば, 検事に関

高島市職員措置請求に係る監査の結果について 第 1 請求の受付 1 請求書の提出平成 29 年 9 月 28 日 2 請求人 3 請求の要旨 ( 高島市職員措置請求書 の原文のまま記載) 1 請求の要旨高島市長による平成 29 年度の固定資産税の賦課において 別紙の固定資産について 家屋の未評価によ

消費者庁にも苦情相談を行い, 今にも消費者庁が動くであろうこと等を話し, 異議申立人に謝罪及びデータ削除を求めているとのことであった 当初監察部は, 異議申立人に謝罪に応じるよう促したが, 異議申立人が使用しているデータは, 登記事項証明書記載のデータと同一であり 法 を犯していないので謝罪には応じ

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな


富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

11総法不審第120号

< F2D F090E0967B95B C52E6A7464>

の対象として 人事院事務総長引継書 を特定し, 同年 9 月 29 日付け行政文書開示決定通知書を審査請求人に送付した 2 審査請求人が主張する本件審査請求の趣旨及び理由審査請求人は, 事務引継書が1 名分しか存在しないという決定は不自然である, 他の職員についても事務引継書がなければ, 前任者から

地域見守りカメラ設置促進事業要綱

警備の下にあり 仮に本件対象文書が開示されたとしても院内への不法な侵入及び院内での不法な活動は困難であり 犯罪の予防 鎮圧等に支障を及ぼすとは考えられず 合理性を欠いている したがって 本件対象文書は法第 5 条第 4 号には相当せず 規程第 4 条第 3 号に定める事務局不開示情報に該当しないこと

承認第03号-都市計画税条例の一部改正(専決処分)【確定】

ただし 森林の土地の所有権の取得と併せて 当該森林について法第 10 条の2の規定に基づく開発行為の許可を受けて他の用途へ転用する場合など 地域森林計画の対象とする森林から除外されることが確実であるときは 届出書の提出を要さないものとして運用して差し支えない (2) 土地の所有者となった日届出書の提

(3) 障害を理由とする差別障害を理由とする不当な差別的取扱いを行うこと又は合理的配慮の提供をしないことをいいます (4) 障害を理由とする不当な差別的取扱い客観的にやむを得ないと認められる特別な事情なく 障害又は障害に関連する事由により障害者を区別し 排除し 又は制限すること 障害者に障害者でない

て本学が過去に公表した内容は除く ) 及び 3 当該事故に係る診療科, 機構への報告日その他報告内容に係る情報として事務担当者が加筆したメモ について全部開示を求める 少なくとも患者, 医師の個人情報に係らない部分については開示すべき そもそもこの報告書は同じような事故が起きないようにするために医師

富士見市都市計画税条例 ( 昭和 46 年条例第 40 号 ) 新旧対照表 ( 第 1 条による改正 )( 専決 ) 新 旧 附則 附則 ( 改修実演芸術公演施設に対する都市計画税の減額の規定の適用を受けようとする者がすべき申告 ) 6 法附則第 15 条の11 第 1 項の改修実演芸術公演施設につ

11総法不審第120号

Microsoft Word - 土砂指導要綱.doc

11総法不審第120号

個人情報の保護に関する規程(案)

諮問第 483 号 答 申 第 1 審査会の結論 千葉県教育委員会 ( 以下 実施機関 という ) の決定は妥当である 第 2 異議申立人の主張要旨 1 異議申立ての趣旨異議申立ての趣旨は 実施機関が平成 24 年 3 月 28 日付教財第 1947 号で行った行政文書不開示決定 ( 以下 本件決定

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

資料 7-1 特殊車両の通行に関する指導取締要領の一部改正について 国土交通省関東地方整備局道路部交通対策課 1 (1) 特殊車両通行許可制度 2

(2) 電子計算機処理の制限に係る規定ア電子計算機処理に係る個人情報の提供の制限の改正 ( 条例第 10 条第 2 項関係 ) 電子計算機処理に係る個人情報を国等に提供しようとする際の千葉市情報公開 個人情報保護審議会 ( 以下 審議会 といいます ) への諮問を不要とし 審議会には事後に報告するも

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社会福祉法人○○会 個人情報保護規程

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とする (1) 土地改良区の名称が 土地改良法 ( 昭和 24 年法律第 195 条 以下 法 という ) 第 16 条第 1 項又は法第 79 条第 1 項の規定に基づく定款 ( 以下 定款 という ) に記載した名称と一致すること (2) 土地改良区の主たる事務所の所在地が 定款に記載した事務所

Transcription:

横浜市情報公開 個人情報保護審査会答申 ( 答申第 1352 号 ) 平成 28 年 10 月 14 日

横情審答申第 1352 号 平成 28 年 10 月 14 日 横浜市長林文子様 横浜市情報公開 個人情報保護審査会 会長 藤原靜雄 横浜市の保有する情報の公開に関する条例第 19 条第 1 項の規定に基づく 諮問について ( 答申 ) 平成 28 年 4 月 21 日建都計第 136 号による次の諮問について 別紙のとおり答申します 栄区上郷猿田地区における都市計画提案に関して横浜市都市計画提案評価委員会が提案者へ求めた確認事項について 提案者から12 月 22 日に提出された回答書のうち 神奈中車庫前交差点改良計画図 の一部開示決定に対する異議申立てについての諮問

別紙 答 申 1 審査会の結論横浜市長が 栄区上郷猿田地区における都市計画提案に関して横浜市都市計画提案評価委員会が提案者へ求めた確認事項について 提案者から12 月 22 日に提出された回答書のうち 神奈中車庫前交差点改良計画図 を一部開示とした決定は 妥当である 2 異議申立ての趣旨本件異議申立ての趣旨は 栄区上郷猿田地区における都市計画提案に関して横浜市都市計画提案評価委員会が提案者へ求めた確認事項について 提案者から12 月 22 日に提出された回答書のうち 神奈中車庫前交差点改良計画図 ( 以下 本件申立文書 という ) の開示請求に対し 横浜市長 ( 以下 実施機関 という ) が 平成 28 年 3 月 23 日付で行った一部開示決定 ( 以下 本件処分 という ) の取消しを求めるというものである 3 実施機関の一部開示理由説明要旨本件申立文書のうち 神奈中車庫前交差点改良計画図 の断面図及び改良計画図の交差点の手前の側端から30メートル以外の部分 ( 以下 本件申立部分 という ) については 横浜市の保有する情報の公開に関する条例 ( 平成 12 年 2 月横浜市条例第 1 号 以下 情報公開条例 という ) 第 7 条第 2 項第 3 号イに該当するため非開示としたものであって その理由は次のように要約される (1) 本件申立文書は 横浜市都市計画提案評価委員会 ( 以下 評価委員会 という ) が 将来の開発協議及び栄区上郷猿田地区における都市計画提案 ( 以下 本提案 という ) に関して 審議に必要な資料を東急建設株式会社 ( 以下 提案者 という ) に求めたものについて 平成 26 年 12 月 22 日に提案者から評価委員会に対して提出された回答書 ( 図面含む ) 一式のうち 本提案区域外の内容について作成された図面である 提案者からは 本提案区域外の用地調整に関する重要事項を含むことを理由に 情報公開条例に基づく開示請求等に応じる時期及び範囲に関して 特段の留意を図ることが求められている また 都市計画決定 変更前の現段階で対象行政文書を開示すると 用地調整等を -1-

含めた事業活動への影響に加え 本提案区域外の図面を評価委員会のために作成し 特段の留意を図る旨 複数回にわたり依頼された案件について開示することになり 本市への信頼性を損なうことになるため 本号イに該当する (2) しかし 対象行政文書のうち縮尺 設計条件 環状 4 号線改良計画欄 現況 改良概略図 改良計画図の交差点の手前の側端から30メートル以内の部分 凡例及び工事件名欄は 提案者が横浜市環境影響評価条例 ( 平成 22 年 12 月横浜市条例第 46 号 ) 第 51 条に基づき設置されている横浜市環境影響評価審査会に提出した資料に類似した内容も含まれており 当該資料は公表されていることから本号イに該当せず 開示とした (3) 断面図及び改良計画図の交差点の手前の側端から30メートルを超える部分は 横浜市環境影響評価審査会ほか 公表されている資料等に当該非開示部分に類似するものはないため非開示とした 4 異議申立人の本件処分に対する意見異議申立人 ( 以下 申立人 という ) が 異議申立書 意見書及び意見陳述において主張している本件処分に対する意見は 次のように要約される (1) 本件処分を取り消し 図面全部の開示を求める (2) 環状 4 号線は渋滞がひどく 特に未工事範囲は交通ができないほどの状態であり 周辺住民は 通勤通学に著しい不便を感じている このまま開発工事が行われると さらに通行車両が増え 上郷東地区は陸の孤島化することは明白である 環状 4 号線のうち 特にひどい渋滞部分は環状 4 号線と舞岡上郷線の交点である神奈中車庫前交差点 ( 以下 本件交差点 という ) である (3) 本件交差点について 前回開示請求により開示された図面の範囲は申立人の要望にほど遠い 申立人が求めた道路断面図が示されていないし 寸法も示されておらず 間違いだらけである (4) 開示された図面の右上部分の現況 改良概略図のうち朝比奈側から来て右折する車線について 図面上の現況幅員は2.5メートルとなっているが 不審に思って実測すると2.25メートルであった 念のため 土木事務所に依頼して計測してもらったら2.2メートルとの回答があった 常識では考えられない不正確な図面であると考えており 図面どおりの道路の幅員は確保できないはずである (5) 市役所は近隣住民の意見を聞かずに 地権者の意向だけを聞いて開発を決断して -2-

しまい その過程においては地方分権や主権在民のかけらもない 市素案の作成 公聴会 都市計画審議会の審議等の手続を全て無視するもので 市民として到底納得できるものではない (6) 開示された図面については 前記のとおり誤りを含む内容であって 社印を確認することができない不真面目な内容のものであると考える そのため 提案者に新たな図面を書き直しさせること 図面が完成したら新たに開示請求を行い 書き直された内容について確認するとともに本提案の是非についても考えていきたい 5 審査会の判断 (1) 都市計画提案に係る事務についてア平成 14 年の都市計画法 ( 昭和 43 年法律第 100 号 ) の改正 ( 平成 15 年 1 月 1 日施行 ) により 住民等がより主体的かつ積極的に都市計画に関わっていくことを可能とするための制度として都市計画提案制度が創設された この制度は 土地所有者等が 一定の条件を満たした上で 地方公共団体に都市計画の提案をすることができるというものである イ横浜市では 都市計画法第 21 条の2の規定に基づき 横浜市に対し都市計画の決定又は変更を提案 ( 以下 都市計画提案 という ) する手続に必要な事項を横浜市都市計画提案に関する手続要領 ( 平成 14 年 12 月 27 日制定 以下 要領 という ) で定めている 要領第 9 条では 受理した都市計画提案を踏まえて都市計画を決定し 又は変更する必要があるかどうかを判断するため 評価委員会を設置することとしている (2) 本件申立文書について本件申立文書は 本提案に関して評価委員会が提案者へ求めた確認事項について 提案者から平成 26 年 12 月 22 日に提出された回答書 ( 図面含む ) 一式のうち神奈中車庫前交差点改良計画図である 実施機関は 本件申立文書のうち 本件申立部分を情報公開条例第 7 条第 2 項第 3 号イに該当するため非開示としたとしている これに対し申立人は 図面全部について開示するよう求めている (3) 情報公開条例第 7 条第 2 項第 3 号の該当性についてア情報公開条例第 7 条第 2 項第 3 号では 法人その他の団体 に関する情報 であって 次に掲げるもの イ実施機関の要請を受けて 公にし -3-

ないとの条件で任意に提供されたものであって 法人等又は個人における通例として公にしないこととされているもの については開示しないことができると規定している また 本号ただし書では 人の生命 健康 生活又は財産を保護するため 公にすることが必要であると認められる情報 については 本号本文に規定する開示しないことができる情報から除くことを規定している イ当審査会において 本件処分に係る状況について確認を行ったところ 次のとおりであった ( ア ) 本件申立文書については 横浜市情報公開 個人情報保護審査会答申第 1331 号 ( 平成 28 年 1 月 29 日 以下 先例答申 という ) において 答申がされている 先例答申では 図面の一部については既に公表されており開示範囲を拡大すべきとしたものの 都市計画決定 変更前の段階で本件交差点の図面部分を全部開示すると 本提案区域外の図面を評価委員会のために作成し 特段の留意を図る旨 複数回にわたり依頼がされた案件について開示することになり 提案者の実施機関への信頼性を損なうおそれが生じるとして 図面の一部を除く部分は非開示とすべきと判断している 実施機関は この答申を尊重して異議申立てに対する決定を行い 図面の一部について開示範囲を拡大した 本件異議申立ては 先例答申に係る申立人と同一の申立人から 先例答申において非開示を妥当と判断した部分の開示を求め申し立てられたものである ( イ ) 先例答申の後 本件処分に対する判断に関わるような新たな事由等が加わっているかを検討するため 当審査会において 本提案が本件申立て時点で都市計画のどのような段階にあるかを調査した 具体的には 実施機関への聞き取りによる調査に加えて 市報や横浜市のホームページにおいて公表されている情報について確認した その結果 本提案に関係する都市計画決定手続は都市計画決定 変更前の段階であり 先例答申がされた平成 28 年 1 月時点からの新たな事由等は確認できなかった このことから 都市計画決定手続における段階は先例答申の段階から進んでおらず 実施機関において本提案につき提案者との信頼性を損なうことなく業務を進めていく必要性は 依然として存在していると考えられる ( ウ ) また 実施機関からは 都市計画決定 変更前の段階の図面であることも含めて特段の留意を図ることを求める状況は変化していないと提案者から聞いている -4-

との説明があった ウ当審査会は以上を踏まえ 次のとおり判断する ( ア ) 本件申立文書は 本提案の審議に際し必要な資料として提案者が評価委員会のために個別に作成した本提案区域外の図面であり 本提案区域外の用地調整に関する重要事項を含むことを理由に情報公開条例に基づく開示請求等に応じる時期及び範囲に関して 特段の留意を図ることが求められている 本件処分に係る状況について審査会で確認を行った内容は前述のとおりであり 実施機関と提案者との関係は先例答申時点における状況と比べても変化していない すなわち 本件申立文書のうち本件申立部分は実施機関の要請を受けて 公にしないとの条件で任意に提供されたものであって 法人等又は個人における通例として公にしないこととされている情報に該当するというべきである よって 本件申立部分は 本号イに該当する ( イ ) なお 意見陳述における 渋滞がひどく特に未工事範囲は交通ができないほどの状態であり周辺住民は通勤通学に著しい不便を感じている との申立人の主張については 情報公開条例第 7 条第 2 項第 3 号ただし書の 人の生命 健康 生活又は財産を保護するため 公にすることが必要であると認められる情報 に該当するという主張とも解することができる しかしながら 本号ただし書については 事故や災害等による危害の発生を未然に防止し 現に発生している当該危害を排除し 若しくは当該危害の拡大を防止し 又は当該危害の再発を防止するために有用な情報について規定したものであり 例えば薬品等に関する情報であって 薬害等による人の生命 健康への危害の発生を未然に防止し 又は現に発生している当該危害を排除することができる場合には 製薬業者等の営業上の不利益にかかわらず 当該情報を開示する場合などが該当する このことから 申立人の主張は 交通問題に係る内容ではあるが 上記のような具体的な危害との主張とまでは言えず 本号ただし書に該当する場合であるとまでは言えない エなお 申立人は本提案の是非等について言及しているが 当審査会は情報公開条例第 22 条の規定に基づき設置された市長の附属機関である その機能は 実施機関からの 情報公開及び個人情報保護に関する事項についての諮問に応じ調査審議し -5-

その結果を当該実施機関に答申するというものであり 本提案や本件申立文書に対する申立人の主張 要望を受ける機能を有する機関ではない (4) 結論以上のとおり 実施機関が本件申立文書を情報公開条例第 7 条第 2 項第 3 号イに該当するため一部開示とした決定は 妥当である ( 第二部会 ) 委員金子正史 委員髙橋良 委員稲垣景子 参考 審査会の経過 年月日審査の経過 平成 28 年 4 月 2 1 日 実施機関から諮問書及び一部開示理由説明書を受理 平成 28 年 5 月 19 日 ( 第 196 回第三部会 ) 諮問の報告 平成 28 年 5 月 23 日 異議申立人から意見書を受理 平成 28 年 5 月 26 日 ( 第 290 回第一部会 ) 諮問の報告平成 28 年 5 月 27 日 ( 第 293 回第二部会 ) 平成 28 年 6 月 24 日 ( 第 295 回第二部会 ) 審議平成 28 年 7 月 15 日 ( 第 296 回第二部会 ) 審議 平成 2 8 年 7 月 29 日 ( 第 297 回第二部会 ) 平成 2 8 年 8 月 26 日 ( 第 298 回第二部会 ) 審議平成 28 年 9 月 9 日 ( 第 299 回第二部会 ) 審議 申立人から意見陳述を実施 審議 -6-