架線系作業システムの過去・現在・未来

Similar documents
平成24年度補正 林野庁補助事業  先進的林業機械緊急実証・普及事業 取組の概要

先進的林業機械緊急実証・普及事業 事業計画

Microsoft PowerPoint - 1-2国有林研修会資料(新城森林組合)

先進的林業機械緊急実証・普及事業

新間伐システム作業マニュアル(徳島県)/表紙

(印刷用セット版)車両系木材伐出機械安衛則等改正ハ゜ンフレット

様式 2 作成年度 平成 28 年度 森林整備加速化 林業再生基金変更事業計画書 区分 : 強い林業 木材産業構築緊急対策 区分 : 林業成長産業化総合対策 福井県

目 次 林業作業に対する安衛法令上の規制の概要 車両系木材伐出機械に係る労働災害発生状況と問題点 車両系木材伐出機械に係る改正労働安全衛生規則の内容 木材伐出機械等の運転の業務に係る特別教育 ( カリキュラム ) 2

7090Gスヘ?ック140523_7090-1Fスヘ?ック.qxp

untitled

オーストリア林業から学ぶ 長野県林業大学校 いとう 2 学年伊藤 ひらさわ平沢 ほりべ堀部 けいすけ圭介 きみひこ公彦 たいせい 泰正 要旨私たち長野県林業大学校では 昨年の 7 月にオーストリアで 8 日間 森林 林業の研修を行なって来ました オーストリアは日本よりも狭い国土面積 低い森林率であり

HLX_CI改訂_表1_4_仕上がりイメージ


Microsoft Word - KPLAN7マニュアルver3

かかり木の処理の作業における労働災害防止のためのガイドライン 第 1 目的等 1 目的 本ガイドラインは 近年の人工林における間伐作業の増加等を背景に かかり木の処理の作業における死亡災害が増加する傾向にあること等を踏まえ 労働安全衛生関係法令と相まって かかり木の処理に係る事前の実地調査の実施 新

目次 1. 目的 研修概要 研修日程表 研修内容 別紙資料...13 別紙 1 受講生に対する事前アンケート...13 別紙 2 受講生に対する確認テスト...14 別紙 3 作業計画記入表...15 別紙 4 必要器材 器具一覧表 ( 架線計

Microsoft PowerPoint - 奈良井国有林での収穫調査へのICTドローン活用Ver1

はじめに 構成シミュレーションと注文 受け取り 1

平成 28 年 9 月 14 日 厚生労働省安全衛生部 安全課建設安全対策室長 車両系木材伐出機械等に対する規制に係る問答について ( 労働安全衛生規則の一部を改正する省令 ( 平成 25 年厚生労働省令第 125 号 ) 関係問答 ) 1 適用関係 安全基準関係 特別教育


SCX1200- バリエーション アタッチメントバリエーション クレーン仕様ブーム最長クレーン仕様補助シーブ付きブーム最長ロープ速度*ブーム起伏 44 フロント / リヤ ( 定格 12 t 負荷時 ) 110(45) 第 ウインチ ( 定格 12 t 負荷時 ) 5(0) m/min タワージブ起

立木販売のご案内 ~ 多くの森林が主伐期を迎える中で立木販売を進めています ~ 四国森林管理局

Engine Pocketguide _JPN_01

<4D F736F F F696E74202D A957A A81798CBB8FEA8C9F8FD8826F A DB91B6817A2E505054>

58

本章では 衝突被害軽減ブレーキ 車線逸脱警報 装置 等の自動車に備えられている運転支援装置の特性 Ⅻ. 運転支援装置を 備えるトラックの 適切な運転方法 と使い方を理解した運転の重要性について整理しています 指導においては 装置を過信し 事故に至るケースがあることを理解させましょう また 運転支援装

技術名

豪雨・地震による土砂災害の危険度予測と 被害軽減技術の開発に向けて

業種地質調査業務 (H29) 改正現行備考 第 1 章地質調査積算基準第 1 章地質調査積算基準 第 1 節地質調査積算基準 第 1 節地質調査積算基準 別表第 1 別表第 1 (1) 諸経費率標準値 (1) 諸経費率標準値 対象額 100 万円以下 100 万円を超え 3000 万円以下 3000

林業のサプライチェーン 2 IoT により 林業サプライチェーン ( 造林から伐採 搬出 運搬 搬入 利用 ) を見える化を図り 林業の省力化 効率化 安全 持続性を目指す 植林 森林管理 伐採 枝払い 玉切り 森林からの搬出 積み込み 製材 合板 コマツの林業機械ビジネス 公道運搬 バイオマス 木

Microsoft PowerPoint - 対応地図一覧.pptx

モバイルマッパー 6 の測位方法は 各頂点において GPS が安定するまで 30 秒待ち そ の後 30 秒間データの記録を行うという操作説明書で推奨されている方法で行いました ガ ーミン GPS についても GPS が安定するまで 30 秒待ち測点を行いました 面積測量結果は以下の表のとおりです

第 2 章 構造解析 8

種類諸元等特大ドローン( 特注品 ) 部品を海外から取り寄せて組立 諸元 : 大きさ約 250cm 重さ 30.0kg 用途 : 20kg 程度の資材運搬 ( 裸苗 240 本 コンテナ苗 80 本程度 ) 駆動時間 : 約 15 分程度大型ドローン( 市販製品 ) 空撮用に一眼レフをカスタマイズし

株式会社イマダロードセル LMU/LU/ZD シリーズ ロードセル LMU/LU/ZD シリーズ 小型 軽量で狭いスペースにも対応 センサー両端にねじ留め可能で 設備への組み込み サンプルの固定が容易 表示器 ZT シリーズと組み合わせて使用します P.3 をご参照ください 型式 超小型 :LMU

高所作業車.indd

PowerPoint プレゼンテーション

kg/45 タイプ 工事用モノレールレンタル価格表 M3000 1/1 品名単位動力車型式 M-3000 台 / 月 レンタル価格 ( 円 ) 1ヶ月目 2ヶ月目 3ヶ月目 4ヶ月目 5ヶ月目 6ヶ月目 7ヶ月目 8ヶ月目 9ヶ月目 10ヶ月目 11ヶ月目 12ヶ月目 75

平成 28 年度 森林整備事業 ( 造林 ) 標準単価 京都府農林水産部林務課

T

発売の狙い 地球温暖化抑制に向け 店舗 事務所用エアコンには省エネ性向上が求められており 冷暖房ムラの解消や立ち上がり時間の短縮 風あたり感の解消など さらなる気流制御の改善が求められています 当社は今回 店舗 事務所用パッケージエアコン 4 方向天井カセット形において業界初 1 となる左右風向調整

A4単頁

スライド 1

平成 30 年度 森林整備事業 ( 造林 ) 標準単価 京都府農林水産部林務課

Microsoft Word - 24_11景観.doc

日本市場における 2020/2030 年に向けた太陽光発電導入量予測 のポイント 2020 年までの短 中期の太陽光発電システム導入量を予測 FIT 制度や電力事業をめぐる動き等を高精度に分析して導入量予測を提示しました 2030 年までの長期の太陽光発電システム導入量を予測省エネルギー スマート社

1

速度規制の目的と現状 警察庁交通局 1

QCCチャックカタログ.indd

SPMM Anthony Best Dynamics の最新技術サスペンション特殊計測装置 u 極めて正確なデータ u クリーンで安全な電気制御式 u シンプルな操作と作業性 u 優れた耐久力と経済性 SPMM 4000-HS (High Speed) 技術の力無限の可能性 車両テスト機器の AbO

ACモーター入門編 サンプルテキスト

ネットワーク高速化装置「日立WANアクセラレータ」のラインアップを強化し、国内外の小規模拠点向けに「オフィスモデル」を新たに追加

森林整備事業では 国土の保全 水源の涵養 自然環境の保全 林産物の供給の森林の有する多面的機能の維持 増進を目的に 対象森林に応じた 以下の2つの方針に基づき 造林や間伐の森林整備への支援を行っています 条件不利地や気象害の被害森林では 森林所有者との協定に基づき市町村が行う森林整備を支援 森林の多

スライド 1

森林科学59号表紙

マイクロメータヘッド サイズ比率で見るマイクロメータヘッド一覧 1マス 10mmをイメージ 測定範囲 0 5.0mm 測定範囲 0 13mm 測定範囲 0 15mm MICROMETER HEAD P215 MH-130KD P P

物流業界が期待するテレマティクス_損保ジャパン日本興亜

Microsoft PowerPoint iDoors製品紹介資料(デモキット無し).pptx

LCR標準の遠隔校正(e-trace)実証実験

国土技術政策総合研究所 研究資料

Transcription:

次世代林業に向けた新たな架線集材その展望と課題 高知大学教育研究部自然科学系農学部門 後藤純一 新たな架線集材システム検討会和歌山県 2015/ 02/26

講演の流れ 林業活動を取り巻く状況の変化 架線か車両か, 地形的特徴からみた分類 架線集材技術の変遷 1. 第一次タワーヤーダ導入期の課題 2. 最近導入されているタワーヤーダはどこが違うのか 3. 最新の開発動向 将来の展望は?

林業活動の変遷 皆伐 拡大造林 木材価格の低迷 搬出間伐 主伐 更新の先送り or 路網活用伐出コスト削減 大径化 サプライチェーンの改革 増産要請

都道府県別傾斜分布 - 森林地帯 - 累加頻度 傾斜区分

地形指数にもとづく分類 ( 和歌山県の場合 ) 傾斜分布図 県全域 田辺市 地形指数 : 傾斜 (%) に 3/4 の重みをおき, 谷密度と起伏量を合成した指標に 1/4 の重みをおいた指数集材作業方法の適否を判断するための指数で, 広範囲な地形の分類に用いられる ( 国土地理院 5 万分の 1 地形図を用い, 半径 500m の円内を対象に地形特性を測定する )

地域別分類地形指数 北山村 有田川町 新宮市 急峻地 本格架線 日高川町 急傾斜 路網架線の併用

地域別分類斜面傾斜 北山村 有田川町 新宮市 急峻地 本格架線 日高川町 急傾斜 路網架線の併用

傾斜分布 - 都道府県を傾斜タイプで分類 - 頻度 傾斜区分

傾斜タイプ別の主要な作業システム 車両系 車両 短スパン架線併用 架線系 40% 39% 8% 13% 26% 39% 11% 24% 16% 34% 13% 37% 頻度 傾斜区分

路網の発達と作業システム 谷筋 尾根筋林道ー架線による長距離集材 集材機集材固定式主索を用いた架線集材 尾根筋 中腹林道ー 100~500m の架線集材 タワーヤーダ 機動性の高い架線集材 循環作業道 スイングヤーダ ー 100m 未満の架線集材主索を用いない簡易架線集材 高密路網 ウインチトラクタ ー車両系の短距離集材ウインチとグラップルによる集材

高密な路網が整備されている地域 高知県香美市 高知県四万十町

地形が複雑でも頻繁に張り替えが効く >>> スイングヤーダ + 路網

集材機集材と中間サポート

作業システムと路網 ( 路網作業システム検討委員会報告書から引用 )

架線系作業システムの変遷 昭和 30 年代 ~63 年 平成元年 ~12 年 平成 13 年 ~X 年 大面積皆伐対応 利用間伐の始まり 低コスト間伐対応 X 年 ~ 小面積皆伐 間伐 固定式主索多人数作業 簡易索張り少人数作業 インターロック式少人数作業 高機能型先進機械単独連携作業 エンドレスタイラー式小型集材機高性能化ジグザグ集材 自走式搬器国産タワーヤーダラジコン導入 スイングヤーダ全木集材 高機能タワーヤーダ高速 高出力 完全自動化 小規模民有林対応 高密路網の始まり 高性能林業機械導入 資源充実期大径化

架線系システム発展の歴史 1 皆伐 拡大造林期 集材機の開発 単胴 2 胴 3 胴 小型集材機の導入 エンドレス索の活用 皆伐の採算性の確保 横取り対応 20-25 馬力用 2 胴 +1 エンドレスドラム 67-80 馬力用 3 胴 +1 エンドレスドラム 索張り方式の開発 大面積から小面積, 皆伐から間伐対応へ ダブルエンドレス用搬器 係留搬器 ダブルエンドレス用搬器の開発 作業索の省略, 架設時間の短縮 各種の係留搬器上 : 丸研工業エンドレス式左 : 四国索道工業 F-6 型自動繋留搬器ストッパを介して搬器を主索に係留する

架線系システム発展の歴史 2-1 利用間伐始動期 簡易索張りの開発 頻繁な張り替え, 架設撤去時間の短縮 ラジオコントロールの導入 ( 自走式搬器 ) 小面積 少人数でも対応可能へ 国産小型タワーヤーダの開発 林内造材 短材集材から間伐材全木集材 スイングヤーダの開発, 先行導入へ徐々に移行 高密路網先行導入, ウインチ道端集材 小型運材車,2t トラックの活用

架線系システム発展の歴史 2-2 利用間伐始動期 第一次タワーヤーダ導入期 中欧のタワーヤーダの導入を機会に 国産化の試みが興る 中欧からの輸入機 国内メーカによる架装 ランニングスカイライン方式 インターロック機構を内蔵 荷掛けフックの強制降下 国産開発機 主索を用いた方式 エンドレス索と主索用クランプの組合せ搬器

架線系システム発展の歴史 3 路網活用期 高性能林業機械の本格導入 短材から全木集材へ, プロセッサの導入 木材価格の低迷に対応した伐出コスト削減 エンドレス索からインターロックへ スイングヤーダの普及 列状間伐か, 点状間伐 ( 定性間伐 ) か? 生産性向上か, より架設時間の短縮か ランニンク スカイライン式, スラックライン式, 単線地引き 路網を活用した低コスト作業システム 集材距離の短縮によるコスト削減

架線系システム発展の歴史 4 高機能機械導入期 集材距離の克服 高速ウインチ, 速度調整機能, 自動走行 一荷あたりの材積の増加 高い直引力, 高張力対応ワイヤーロープ ラジオコントロール, 制御機構の活用 荷掛け, 荷外しの独立安全性の向上 垂下量を抑え, 地形変化への対応 中間支持金具の活用 資源の充実, 単木材積の増加 オートチョーカーの導入 徹底したメーカーサポート

架線系システムの挑戦 その課題 定置式集材機による面集材 ( 集材距離 500m 以上 ) 大起伏量の地形が対象 (H 型架線, コレクター集材 ) 専用搬器の開発 ラジコンヘリコプターの活用 索の張替え時間の短縮 技能の習熟 ( 株 ) とされいほく資料から引用 H 型架線 ( エンドレスタイラーダブル式 : 丸金式 ) 索張り図 コレクター集材用搬器

主索の使い方による分類 架線集材システム備考 スカイラインシステム スタンテ ィンク スカイラインシステム ライフ スカイラインシステム ランニンク スカイラインシステム スカイラインは 常時張ったまま 両端を固定して集材する スカイラインの緊張 弛緩により ( 集材サイクルの中で ) 搬器を上下させる 走行するスカイライン上に 搬器を走行させて集材する 非スカイラインシステムハイリート システム スカイラインも搬器も使わず 作業索の結合部にフックを取り付けて集材する

1: 動力引き込み型 横取り方式による分類 荷上げ索を緩めながらホールバックラインを集材機の動力により引込み荷掛けフックを架線から離れた伐倒木に導く方式 ( エント レスタイラー式, フォーリンク フ ロック式 ) 2: 空フック歩行型 搬器から鉛直下に降下する荷上げ索の先端 ( 空フック ) を人の手で伐倒木まで持って歩く方式 ( タ フ ルエント レス式 : ホイスティンク キャレシ 式自走式搬器 ) 林業機械化協会 集材機索張り図集 から引用

索張り方式によるタワーヤーダの分類 1: 主索固定型 2: ランニングスカイライン型

上荷 下荷の特徴 架設撤去の作業負担が少ない 上荷 > 下荷 索張りが単純 適用可能な現場 自走式搬器 林道整備 上荷 > 下荷 上荷 < 下荷 少ない動力で作業が可能 控索設置が容易 荷卸し地点の安全性 上荷 < 下荷 上荷 > 下荷 上荷 > 下荷

搬器に求められる機能 皆伐 大きい吊上げ能力幅広い横取り機能 動滑車動力引き込み 間伐 ( 非皆伐 ) ランニンク スカイライン方式皆伐もしくは列状向き 残存木の損傷回避列状 vs 魚骨状 主索なし Norway 主索あり Austria フック降下人力引き込み フック降下 吊上げ荷重 林業機械化協会 集材機索張り図集 から引用 強制降下機能 搬器の軽量化 少ない作業索 > 主索クランフ 係留 スラックフ リンク or 荷上ドラム内蔵 単機能化リフティンク に特化

なぜ タワーヤーダは定着しなかったのか 高価な輸入機 メンテナンス対応に日数を要し 機械の稼働率が低下資源が未熟 小径木では高い生産性は望めない パワー不足の国産機 搬器速度が遅く 直引力が弱く 生産性が向上しない資源の成熟に伴って パワーアップが必須 機械の導入に留まり道路整備やオペレータ育成等トータルの理念が伝えられなかった ランニングスカイライン方式 専用搬器が揃わず 定性間伐時の搬器の制御が困難 列状間伐への導入は スイングヤーダがとって替わる わずかな材のために控索の設置に時間を費やす 主索を用いた方式 高張力のワイヤーロープや中間支持金具の採用がない 地形に制約を受け 事業量の確保が困難 従来の主索固定式に比べて非力で信頼性が乏しい タワーヤーダ導入を意識したトラック道が未整備

第 1 次タワーヤーダ導入期と何が違うのか 高価な輸入機 高機能機は制御機構を活かし 自動走行機能などを盛込み 少人数作業を実現している メールなどを活用し 瞬時のメンテナンス対応資源が成熟 単木材積が増え 高い生産性が望める 国産機は開発されるのか 搬器速度を早く 直引力を強く 高機能を盛り込めるか資源の成熟に伴って パワーアップが必須 ランニングスカイライン方式 列状間伐やより架設時間を短縮した方式は既に定着スイングヤーダで対応可能 フォレスタ研修を通じた道路整備やオペレータ育成等トータルの理念を踏まえた取組 一線でより多くの材を収穫し 主索導入の方式に特化 主索を用いた方式 高張力のワイヤーロープや中間支持金具を活用 スイングヤーダと異なる線の張り方を意識 地形の制約を克服し 事業量を確保 スイングヤーダでの集材作業に比べ安定 安心感がある

オーストリアの地形と路網 褶曲が少ない地形 帯状の伐区 ( 伐採幅に基づいた伐採規制 ) 氷河の移動によって作られた地形 石灰岩を母岩とする硬い地表と土質 山土場での原木取引 森林周辺の牧草地とトラクタ市場

1992 年当時のオーストリアでの機械展にて

タワーヤーダを構成する機械装置 いずれかを選択 Heinimann et al., 2001

コンビマシーンでの作業

作業システム Heinimann et al., 2001

タワーヤータ 間伐搬出作業の標準的な生産性 (m 3 /PSH 15 ) 生産性 Karl Stampfer 2004

トラック道から林地 ( 面域 ) への対応 トラック道 タワー元柱 トラック道 タワー元柱 架設撤去集材合計 160m 以上 横取り スパン長

林内路網密度の諸外国との比較

架線系先進林業機械の可能性 高機能タワーヤーダが求められる現場 集材距離が 160m 以上 大きい直引力が必要な大径材 路網の整備が困難な林地 急峻な林地だけでなく 軟弱な林地も導入対象 高機能タワーヤーダ導入に必要な条件 車道幅員 3.5m( 全幅 4.0m) 以上の路網 高機能タワーヤーダ導入の可能性は トラック道の整備が進むか? 帯状皆伐更新, 大径材生産志向が強まるか?

架線系システムの到達点と課題 生産性向上は 1 サイクルの生産量の増加パワーアップ ( 高出力エンジン ) サイクルタイムの短縮 スピードアップ ( 高速走行 ) 人員の削減 ( 荷掛け手による遠隔操縦 自動走行 ) 集材距離の短縮以外には? 単木材積は大きく 高直引力, 高速集材 トラブルロスの回避 架設 撤去時間の短縮 連携作業を回避し 待ち時間を圧縮 採算性は 事業量の確保, 高い稼働率 あらゆる地形で使えるか 誰でも操作できるか 路網は整備されているか メーカとユーザが一体となった開発と作業研修 >>>

架線系システム開発のポイント 集材機あるいはタワーヤーダ本体の開発 架設撤去時間の短縮 インターロック機構 エンドレス索を使わないで作業索の本数を少なく 安定した自動走行 連動 より少なくするには 搬器の開発 係留機能 エンジンを搭載し 荷上げ索を内蔵 荷上げ索内蔵 + 自走機能 タワーヤーダ用係留搬器 動力付ドラム内蔵 ( リフトライナー ) 自走式搬器 ( ウッドライナー ) 高出力 高速搬器

主索 主索 強制降下索 主索用クランフ 引寄索引寄索用クランフ 主索用クランフ 主索 引寄索 主索用クランフ 引寄索用クランフ 引戻索 主索 引寄索引寄索用クランフ 主索用クランフ Koller SKA-1.5 Koller SKA-2.5 主索 引寄索 引寄索用クランフ 主索用クランフ 主索強制降下索引寄索引寄索用クランフ 主索用クランフ 引戻索 引寄索用クランフ 強制降下索 引寄索 Woodliner

タワーヤータ セットの標準的な諸元 装置と型式全セット 質量 24t トラック エンシ ン出力 243kW(330PS) フ ーム V-Kran20.88 長さ 9m 型式 荷重 主索径 搬器質量 集材方向 SHERPA (SBA?) 1.5t 14-20mm 190kg 自重 SHERPA-U1.5 1.5t 14-20mm 280kg 全地形対応 SHERPA-U3 3.0t 14-24mm 410kg 全地形対応 SHERPA-U4 4.0t 18-26mm 520kg 全地形対応 SHERPA-Mot II 4.0t 18-26mm 610kg 自重 Koller SKA-1.5 1.5t 12-22mm 150kg 自重 Koller SKA-2.5 2.5t 18-28mm 290kg 自重 最大モーメント 19.2t m タワーヤータ Wanderfalke 最大索張力 1.5t 最大索速度 6m/ 秒 タワー高さ 9m ドラム径 508mm 主索径 16mm 引寄索径 10mm 強制降下用索径 6mm フ ロセッサ Woody 50 ローテータを含む質量 750kg 最大鋸断径 55cm ク ラッフ ル最大開口幅 95cm 送材速度 0-3m/ 秒 最大送り力 2.8t 搬器 Sherpa U-1.5t 設計荷重 1.5t 搬器質量 250kg

荷の荷重変動が大きくなる状況 Visser 1999

タワーヤーダ設置における課題 如何に地形に対応するか中間支持 中間支持金具 M 型 片吊型 ノルウェー集材作業マニュアルから引用

架線系システムの今後 その課題 短距離 2 胴スイングヤーダ ( 集材距離 100m 未満 ) 大径材対応の大型化 ラジコン機能の強化 安全性向上 中 長距離高機能タワーヤーダ ( 集材距離 200m 以上 ) 日本の道路事情に適合したコンビマシーンの導入 より長距離対応機の導入 高性能搬器の導入 起伏が大きい地形での既存機械との組合せ 架設補助機器の開発とオペレータの育成 従来の架線技術の活用と継承 定置式集材機による面集材 ( 集材距離 500m 以上 ) 起伏が大きい地形が対象 (H 型架線, コレクター集材 ) 専用搬器の開発 集材機の製造を継続

新技術の動向と伐出機械への導入 画像認識技術電子学会セミナ資料から (2015) デジタルカメラ スマートフォン技術 : 顔オートフォーカス 露光補正 カラーバランス用途 : 表情の認識 年齢推定 眠気推定 車両技術 : ステレオカメラ用途 : 物体認識 自律走行 GPS 位置精度の向上 電波受信感度の向上 コンピュータの処理速度の向上 油圧機器用センサー エンジンのコンピュータ制御 センサーの小型化 伐出機械への応用 油圧式集材機 搬器の走行制御 フォワーダの自動走行

次世代の集材機械の姿 材が見える人が運転する機械 荷掛け手と荷外し要員による連携 遠隔操縦 土場作業の改善 線下作業を排除 労働災害の大幅減少 材を見ることなく運転する機械 伊藤崇之 自走式搬器の自動化に関する研究 荷掛け手と荷卸し地点を追尾しながら走行する搬器 林地情報を蓄積しながら作業する機械 施業履歴の蓄積 単木管理 精密林業へ