えひめ愛顔のサイクリング観光 愛媛県経済労働部観光交流局観光物産課 1. 自転車新文化 マルゴト自転車道 これまでの自転車の役割は 日常生活における移動手段や一部愛好者によるサイクリング等のレジャーの手段としての位置付けでしたが 時代の変化に加え 東日本大震災 も一つのきっかけとして 自転車に求められる期待 役割に変化が生まれました 趣味 レジャーを重視するライフスタイルの変化 健康志向の高まり 温室効果ガス削減に向けた環境意識の向上などを背景に 自転車への期待や求められる役割は益々高まり 更なる利用の増大が見込まれる中 愛媛県では 自転車が単なる移動手段ではなく スポーツやレジャーのツールとして 私たちに 健康 生きがい 友情 をプレゼントしてくれるという 自転車新文化 の理念をいち早く提唱しました 最初の取り組みの一つとして 平成 24 年に 愛媛が誇る 自転車で海の上を走る 瀬戸内しまなみ海道 潮風や潮のにおいを感じる海沿いの道 西日本一高い 石鎚山 でのヒルクライム 日本一細長い 佐田岬半島 で左右に海を見下ろすサイクリングなど 世界に通用する高いポテンシャルを持ったロケーションを活かした上 中級者向けの 11コース ファミリー向けの 15コース 合計 26のサイク リングコースを設定し 県内全域で誰もが自転車を楽しめる 愛媛マルゴト自転車道 作戦を展開しています 2. サイクリストの聖地 瀬戸内しまなみ海道 愛媛マルゴト自転車道の象徴である 瀬戸内しまなみ海道 は 穏やかな海にたくさんの小さな島々が浮かぶ風光明媚な瀬戸内海を自転車で駆け抜ける様を 海上を空中散歩するようだ とも例えられ 日本経済新聞で おすすめのサイクリングコース 1 位にランキングされ アメリカ CNNのトラベル情報サイトでは 世界 7 大サイクリングロード の一つに選定されるとともにフランスミシュラン社の旅行ガイド ミシュラン グリーンガイド ジャポン で 1つ星として掲載されるなど 世界で最も素晴らしいサイクリングコースの 2
一つとして評価を受けており サイクリング愛好者から日本屈指の サイクリストの聖地 として認識されています サイクリストの聖地を具現化するため JR 今治駅からJR 尾道駅までの道路左側にサイクリングの推奨ルートを明示する ブルーライン を敷設し サイクリストは迷わずにしまなみ海道を楽しめるほか サイクリング中に気軽に休憩や地元住民との触れ合いを楽しみ パンク修理などの応急修理も行うことができる休憩所 サイクルオアシス を沿線上に整備し さらに 自転車をそのまま載せることができる サイクルトレインしまなみ号 の運行など しまなみ海道を訪れるサイクリストに対する おもてなし 環境の整備を行ってきました また 愛媛県 広島県 今治市 尾道市の共同で しまなみ海道を管理する本州四国連絡高速道路株式会社や国土交通省の協力を得て 平成 26 年 7 月から期間限定でしまなみ海道の自転車通行料金を無料化にする しまなみサイクリングフリー 企画を実施するなど サイクリストの誘客拡大策に取り組んでいます こうしたサイクリストに利用しやすい環境整備とともに 瀬戸内しまなみ海道の魅力を国内外に広くかつ大々的に情報発信するとと もに 瀬戸内しまなみ海道及びその周辺地域の活性化を図るため 平成 26 年度に広島県と合同で開催した 瀬戸内しまのわ 2014 のメインイベントとして 瀬戸内しまなみ海道 国際サイクリング大会 サイクリングしまなみ を開催しました 同大会は 国内で唯一 供用中の高速道路を走行できるプレミアム感もあり 国内からは46 都道府県 海外からは 31の国 地域から 日本最大級の規模となる 7,281 名の方々に参加いただくなか 地元自治体や企業 団体 住民の皆さんをはじめとするボランティアなど 官民を挙げて取り組んだ結果 大会運営に関して参加者から高い評価の声をいただき サイクリストの聖地 しまなみ海道 の魅力を国内外に強力に発信できたほか 大会開催を通じて約 15 億円の経済効果が得られたところであり 今後のしまなみ海道の利用促進と沿線地域の交流人口拡大に繋がる大会となりました また その効果は 大会当日だけに留まら
ず 平成 26 年度のしまなみ海道を走るレンタサイクルの年間利用が前年度比 42% の伸びとなり 初めて 10 万台を突破して 11 万 6,000 台を記録するなど 具体的な効果が表れており サイクリングを活用した観光振興施策の有効性が明確となったことから 県全体での様々な取り組みを展開していくこととなりました 3. サイクリングパラダイスえひめを目指して 自転車県ブランド確立 自転車を切り口にしたプロモーション戦略の実施 国際サイクリング大会 サイクリングしまなみ の定期的な開催 県内の全ての自治体で自転車関連イベントを一斉に開催する 愛媛サイクリングの日 ( 平成 27 年度は11 月 15 日に設定 ) の創設 海外との自転車交流など愛媛県 =サイクリングのイメージ定着に向けた活動 裾野の拡大 自転車新文化を シニア層 女性 子どもへの普及 自転車を活用したエコ通勤の普及 競技イベントの開催などにより自転車人口拡大につなげる活動 受入体制整備 しまなみ海道の成功体験を 県下全域に波及させ 愛媛マルゴト自転車道全体のサイクリスト受け入れ体制を強化し 愛媛県全体を サイクリングパラダイス として構築するため 自転車を通じて愛媛の観光資源を顕在化させ 新しい旅行の魅力を創り出し 目的地化される愛媛 サイクリングとその他の資源を融合させ新しい価値 感動を創出し ビジネスチャンスが生まれる愛媛となるため有機的な繋がりのある愛媛観光の創出と実需の創出を目指した施策を展開することとしております 自転車を活用した観光振興実施計画は 自転車県ブランド確立 裾野の拡大 受入態勢整備 人材確保 育成 拠点機能強化 推進体制強化 の6つの柱で推進していきます サイクリングしまなみ の成果を県内全域に波及させ 多くのサイクリストが安全で快適に走行できるよう 愛媛マルゴト自転車道 において サイクリストを目的地に誘導するためのブルーラインの敷設や自転車等の安全な走行空間を確保するためのトンネルの安全対策 狭い車道部の拡幅 外国人にも分かりやすいコース案内板や勾配標識の設置などのハード整備を行うこととしているほか 空気入れやトイレ ベンチ等を備えた休憩施設であるサイクルオアシスの県下全域への拡充や 列車 バス等に自転車をそのまま持ち込めるサイクルトレイン サイクルバスの運行など公共交通機関等におけるサイクルバリアフリー化の実施など安全で快適な走行環境の充実に加え 利用者参加型の 愛媛マルゴト自転車道 の情報サービスサイト (URL:https://ehimecycling.jp) 運営による情報発信
人材確保 育成 サイクリング来訪者の増大に対応するためのおもてなし人材育成 サイクリングインストラクターの養成など人的環境整備 拠点機能強化 道の駅等を活用したサイクリングの拠点と なる サイクルベース の整備や レンタサ 5
イクル 手荷物搬送ネットワークシステムの構築など環境整備 推進体制強化 官民連携組織の立上げによる自転車新文化推進体制の強化こうした中 来年 南予地方で開催予定の えひめいやしの南予博 2016 においても 食 を中心に サイクリング アウトドア などをキーワードに事業を展開することとしており サイクリング観光を推進し サイクリング パラダイスえひめ の実現を目指しております また 県の取り組みと並行して 民間から サイクリング パラダイス に対する取り組みを応援し 観光振興や地域活性化に繋げるため 民間 5 団体 ( 順不同 : 愛媛経済同友会 愛媛県商工会議所連合会 愛媛県商工会連合会 愛媛県中小企業団体中央会 愛媛県農業協同組合中央会 ) が発起人となって サイクリング パラダイスえひめ推進会議 を立上げ 活動を行っています 発信 ⑸ その他サイクリングによる地域振興等に資する取り組みへの協力 4. サイクリング アイランド四国へ さらに 4 県が連携 協力して 韓国や台湾などサイクリングが盛んな国や地域からサイクリストを誘客するため 平成 25 年度には 四国一周サイクリングルート を設定し 平成 26 年度には 四国一周のサイクリングツアーの実施に向けて台湾の旅行会社を招聘して旅行商品造成に取り組むなど 広域で連携しながら 誘客に取り組んでいます 愛媛県では 引き続き自転車新文化推進のため 様々な施策を実施してまいります 皆様も サイクリングを通じて 健康 生きがい 友情 を感じていただければ幸いです サイクリング パラダイスえひめ推進会議 会長愛媛県商工会議所連合会会頭顧問愛媛県知事会員数 411 社 (H27.6 現在 ) < 活動 > ⑴ 愛媛県及び県内市町が開催するサイクリングイベント等への参画 ⑵ サイクリングに関する会員相互及び県外サイクリストとの交流の促進 ⑶ サイクリストの休憩所及びトラブルサポート体制の整備 拡充への協力 ⑷ 県内外に向けたサイクリング情報等の