A. Kobayashi, H. Naito, T. Toyonaga, T. Mitsuyasu, N. Uezaki, R. Himeno and S. Tsuchimoto Service de Chirurgie Orthopedique, Universite du Kyushu, Fukuoka, Japon. La Chondropathie Rotulienne -a propos de dix observationspar Nous decrivons tout d'abord les symptomes de la chondropathie rotulienne ; nous rappelions ses examens divers et traitements. La manifestation clinique attribuee a la chondropathie rotulienne chez les jeunes sujets feminins releve assez frequemment de plusieurs causes associees, la laxite articulaire, le traumatisme et les autres. Nous penserions, cependant, queue montre la degenerescence chondrale aussi banale que l'arthrose femorotibiale au point de vue histologique, tandis qu'elle consiste d'une autre entite clinique. Jusqu'ici it existe peu de travaux d'ensemble consacres a la chondropathie rotulienne au Japon. On pourrait la trouver plus frequemment qu'on pensait, si plusieurs etapes devront etre systematiquement franchies. Car c'est le premier pas vers l'orientation therapeutique. Nous avons realise a ce jour les methodes d'elmslie-trillat, Maquet ou Bandi, Slocum a la chondrectomie partielle selon 1'etat reel du cartilage rotulien. La preponderance des resultats excellents se maintient malgre le recul est court. -47-
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(整 形 外 科 と 災 害 外 科 第26巻 第2号 1977) 195 り,弾撥 様 に膝 蓋 骨 の急 激 な 移 動 を は っき り と見 る こ とが で き る場 合 も あ る.こ lockingと れ は メニ ス ク ス の場 合 の は明 らか に異 な り数 秒 間 しか続 かな い.す な わ ちpseudo-lockingで あ る.滑 液膜 炎 に 由来 す る症 状 と して は前 述 の よ うな軽 度 の 圧痛 を伴 う腫 脹 と して み られ,わ fat padを れ わ れ の 経験 で はinfra-patellar 中心 とす る ものが 多 い. 以 上 は主 と して 変性 に起 因 す る と考 え られ るが,こ の他 に不安 定 性 に起 因 す る と思 われ る所見 もあ る. す な わ ち,検 者 が 患側 の膝 蓋 骨 を保持 し関節 を屈 曲 図3,A. しつ つ これ を他 動 的 に外 方 に圧 排 す る と著 明 な不 安 感 を訴 えた り,甚 だ しい場 合 は脱 臼感 さ え訴 え る場 合 が あ る(Smillieの 徴 候).さ ら にgiving ろん,Trillat17)がbaionnetteと wayは もち 名 付 けた もの が あ る.こ れ は下 腿 の外 旋 に よ る脛 骨 粗 面 の外 方 移 動 を さ して い る(図1).膝 蓋 骨 の亜 脱 臼傾 向 を有 す る患 者 で はよ く認 め られ,わ れ わ れ の手 術例 に は全 例 存 在 し て いた.こ れを 検 査 す る に は検 者 の 両 手 で患 者 の大 腿 骨 軸 と脛骨 軸を 両 端 よ り膝 関節 中心 まで集 中 させ,膝 蓋 骨 を は さん だ手 と脛 骨 粗 面 を は さん だ 手 の位 置関 係 を み る とよ くわか る. そ の他 に大 腿 四頭 筋 萎 縮 な ど も 存 在 す る こ とが多 図3,B. い. 節 造 影 を行 な うの は もち ろ んで あ るが,わ れ わ れ は軟 検 査 所 見 骨 の 病変 を み るた め に は空気 造 影 が 至 当 と考 え る.膝 蓋 骨 軸射 の た め に は,か な らず 膝 関 節 の 屈 曲 度 を3, レ線単 純 写 で は所 見 が な い こ とが 多 い.Wiberg18) の 形 態分 布 に従 え ばI型1例,Ⅱ 型7例,Ⅲ な る.Patella 脱 臼 の傾 向 を み るた altaは な い.亜 型2例 と め に は両 膝 同時 に軸射 を撮 影 す る こ とが重 要 な こ とで あ る.図2の 60,90 (時 に は30 の か わ りに45 と90 )に して撮 影 す る(図3A).90 synovial よ うに1例 の み亜 脱 臼 が 認 め られ た.関 で はよ く全体 の所 見 を と らえ 得 る こ とが 多 い.こ の場 合 軟 骨 病 変 の み で は な く周 辺 の foldに も 注 目 す る必 要 が あ る. 関 節 鏡 で 診 断 が確 立 し得 る もの が ほ とん どで あ る. 外 下 方 よ り の 刺 入 で,medial fibrillation, flaking, facetteの erosion,対 向 す る大 腿 骨 顆 部 の 変 化 も よ く直 視 し得 る(図3B). 99mTcに よ るscintiscanningで は21 才 男 子 例 に 患 側 膝 蓋 部 中 心 の 集 積 を み た が, お そ ら くこ れ は滑 液 膜 炎 に 由来 す る もの と思 わ れ る. 治 療 わ れ わ れ の 治 療 方 針 は 以 下 の 如 くで あ る. 症 状 発 現 よ り の 期 間 が 短 い もの,前 図2.23才,女 子.右 側(A)は 亜 脱 臼 が 認 め ら れ る. -49- の 非 定 型 的 な も の,症 述 の 症状 状 が 日常 生 活 を さ ほ ど
196 Chondropathia patellaeに つ い て 障 害 しな い も の な ど に つ い て は 保 存 的 治 療 を 試 み る. こ れ は 滑 液 膜 炎 の 所 見 が 強 け れ ば ス テ ロ イ ドの 関 節 内 注 入 を 行 な う こ と も あ る が,大 心 で あ る.こ に,不 腿 四 頭筋 筋 力 増 強 が 中 れ は関節 弛緩 を 大 い に 防御 す る と 同 時 安 定 性 に 基 づ く愁 訴 を 解 消 さ せ る.そ サ ポ ー タ ー の 装 着,温 の ほか に 熱 な ど で あ る. わ れ わ れ の 症 例 は ほ と ん ど が 各 病 院 を 転 々 と し,メ ニ ス ク ス 損 傷,RA,膝 関節 炎 な どの 病 名 の も とに治 療 を 受 け て 症 状 の 改 善 を み な い もの で あ っ た. 入 院 例,手 術 例 は 全 例 こ の よ うな6カ わ た る 症 状 の 持 続 症 例 で あ る.こ は 入 院 の 上,ま dial に 図5. ず 関 節 造 影 と 関 節 鏡 を 施 行 す る.Me- facetteの 小 範 囲 の 単 な る 膨 化,fibrillationの み の 場 合 はdebrisを が,medial 月 以 上9年 れ らの 症 例 に 対 し て 洗滌 に よ り排 除 す る の み で 終 る facetteの み で もfibrillationが しflakingが あ る も の,erosionの い はridgeを 侵 か しlateral 進行 あ る もの,あ facetteに る も変 化 が あ る例 で は 手 術 を 行 な う. 手 術 は 膝 蓋 骨 変 性 軟 骨 の 切 除(shaving),batonnetteの あ る も の に は 脛 骨 粗 面 内 方 移 動 術,変 強 け れ ばMaquet効 る(図4).少 は 原 法11)の く,粗 性 範囲が 果11)12)を 目 的 と し 骨 移 植 を 加 え な い 経 験 で は あ る が,Maquetの よ う に 大 き な 移 植 骨 を 挿 入 す る必 要 は な 面 下部 の骨 膜 の 連 続性 をで き得 る限 り温存 した ま ま1cm内 図6. 手術 外 の前 方 移 動 に とど めて もよ くそ の効 果 を 発 揮 す る. Chondromalaciaと い う 言 葉 が 示 す 軟 化 は 全例 に認 め られ,何 かで 圧 迫 す る と圧 痕 を生 じ,初 期 で は これ が 緩 徐 に1日に復 す るの を 認 め る ことが で き る.大 腿骨 下部 の病 変 は可 視 的 に は内顆 部 に軽 度 の黄 色 調 と1例 に 多少 の 光 沢 の 減少 が あ った.ま た 内 顆 内側 部 のpannus形 成 の初 期 像 を み る こ とが多 い. 採 取 した膝 蓋 骨 関 節 軟 骨 の 組 織 標 本 はHE.,Alcian-Blue, Toluidine blue, Safranin O染 色 の4種 を 行 な った が,い ず れ も軟 骨 の 変性 の各 段 階 を順 序 よ く認 め る こ とが で き,境 界 部 で は線 維 化 した部 分 が 健 常 な部 分 を 被 い つ つ あ る のが み られ る.軟 骨 細胞 お よ び基 質 の 変 化 は変 形性 関節 症 の それ と大 差 はな い 手 術 後4ヵ 月 で 正 坐 が可 能 とな り,疼 痛 が 消失 した ものが ほ とん どで あ るが,こ れ は遠 隔成 績 を と り別 の 機 会 に発 表 した い. 図4. 考 下 腿 外 旋 傾 向 の 強 い も の に はPes 術(Slocum)を 加 え た の が1例 手 術 時 に み られ た 所 見 は,膝 軟 骨 の 膨 化,fibrillation, anserinus形 わが 国 にお い て膝 蓋 骨 を 中 心 と して 症状 が現 わ れ る あ る(図5). 蓋 骨 で は 内下 方 に関 節 erosionを 認 め,辺 察 成 縁 に 疾 患 の報 告 は少 な い1 ).わが 国 で は膝 蓋 骨 の 関節 軟 骨 の 変化 を高 橋16)の 研 究 に よ って み る と,死 体 標本 で 膝 蓋骨 の変 化 が 最 も強 い もの が48.7%で は 多 少 の 増 殖 性 病 変 と 滑 液 膜 の 増 殖 を み る(図6). -50- 最 も 多 く,
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