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目次 エグゼクティブ サマリー... 4 Syncsort MFX の概要... 5 パフォーマンスおよび効率性... 5 リソース管理... 6 データ ユーティリティ... 7 Syncsort MFX の使用例... 8 EMC Disk Library for Mainframe の概要... 9 パフォーマンス... 9 災害復旧... 10 レプリケーション... 10 高可用性... 11 データセンターのフロア面積の再利用... 11 Disk Library for Mainframe の使用例... 12 Syncsort MFX および EMC Disk Library for Mainframe のパフォーマンス テスト... 12 Disk Library for Mainframe の MAXSORT テスト... 12 Disk Library for Mainframe の PARASORT テスト... 13 ターゲット使用例... 14 Disk Library for Mainframe または MFX PARASORT オポチュニティに対するテープ評価スタディ... 15 Disk Library for Mainframe/MFX MAXSORT の評価およびオポチュニティ... 15 導入時の注意事項... 15 結論... 16 3

エグゼクティブ サマリー メインフレーム処理は依然として重視され MIPS は向上し続けています メインフレームは廃れた という主張が毎年のように聞かれていますが メインフレームは拡大を続け ビジネスに不可欠であるミッション クリティカルなエンタープライズ アプリケーションを稼働させ続けています メインフレーム MIPS は 多くのエンタープライズのコア ビジネスをサポートしているため 年々向上の一途をたどっています メインフレーム ユーザーは 新規の投資や新しいテクノロジーの導入 経費と投資のバランスを保つことで MIPS の最大化 ストレージ設置面積の縮小 コスト削減に取り組み続けています SyncsortとEMCが共同で作成したこのホワイト ペーパーでは Syncsort MFXとEMC Disk Library for Mainframeを使用した両企業のコラボレーションについて説明します 両企業はこのコラボレーションによって 独自の価値を提供し 次に挙げるようなお客様の主な目標の達成に貢献しています メインフレームROIの向上 SLA(Service Level Agreement) の達成 Disk Library for Mainframeでは多数のドライブを使用できるため より多くのドライブをソート処理に割り当てることができます また Syncsort MFXの特殊なソート技術を使用して 並列処理と動的な最適化を行うことができます EMCとSyncsortのこうしたテクノロジーを組み合わせることで 大幅なパフォーマンス向上およびコスト削減が可能になります このホワイト ペーパーでは 次のテスト結果が報告されています クロック時間を最大 56% 削減 CPU 時間を最大 14% 削減 世界的な経済圧力を受け IT 部門は何に投資することができ 何に投資すべきか 困難な決断を迫られ続けています そのため ビジネスを維持するために重要なインフラストラクチャをサポートしながら 競争優位性を得るための新しいテクノロジーへ投資を行うという微妙なバランスが不可欠になります 以降では Syncsort MFX および EMC Disk Library for Mainframe の詳細情報と これらのテクノロジーを組み合わせることで メインフレーム ユーザーに大幅な ROI の向上とコスト削減をもたらす仕組みについて説明します 4

Syncsort MFX の概要 は z/os オペレーティング システムと IBM System z サーバの高度な機能を利用できるように設計された高パフォーマンスなソート / マージ / 結合 / コピー ユーティリティで IBM メインフレーム上にインストールされるサード パーティのソフトウェア製品として最も普及しています MFX は IBM システムのソート機能とプラグの互換性があります MFX には 40 年にわたって培った特殊なソートの専門技術と独自機能があります MFX では ハードウェアとオペレーティング システムの優れた機能を利用して パフォーマンス 効率性 リソース管理を向上し コスト削減を可能にします さらに MFX では データ変換機能をフルに活用できるため プログラミング コストを削減することもできます MFX は 次の 4 つの主要分野において 実証済みのメリットを提供します パフォーマンス o 経過時間を大幅に短縮 ( 最大 40%) o PAV MIDAW を採用 o 複数のテープ ボリュームに対する PARASORT 効率性 o CPU 時間を大幅に短縮 ( 最大 40%) o ziip オフロード リソース管理 o Dynamic Storage Management o インクリメンタル DYNALLOC o MAXSORT データ ユーティリティ o DB2 クエリー o データ編集 o 結合処理 o 複数出力 o SortWriter パフォーマンスおよび効率性 Syncsort MFX では 独自のソート アルゴリズム 高度なアクセス方式 動的な最適化技術を組み合わせて使用します MFX の高度な設計により ソートのパフォーマンスを高めるだけでなく システム全体の効率性も最適化されます CPU 時間と経過時間の短縮は システムのスループットの向上とコスト削減に直接つながります 5

MFX の最適化処理手順では CPU の利用率 DASD の競合 コントローラ キャッシュ 中央ストレージの可用性 ページング レート MFX が動作しているコンピュータの個々のメーカーやモデルなどのシステム ステータスを動的に監視し 対応します MFX では PAV(Parallel Access Volume) のテクノロジーが採用されており ソート実行の経過時間を最小限に抑えることができます MFX では MIDAW と System ziip(z Integrated Information Processor) が採用されています MFX で MIDAW 機能を使用することにより CPU 時間と経過時間が短縮されます ziip 機能により 多くのソートで処理の一部を ziip に転送できるようになります これにより ソートに関連する TCB CPU 時間のコストが抑えられます また ziip を採用することにより 従来の CPU サイクルが解放され ziip 機能を使用しない他のアプリケーションで空いた CPU サイクルを使用できるようになります PARASORT では 専用に設計された並列技術が採用されており 大量のマルチボリュームまたは連結テープ データセット入力を含むソートの経過時間を短縮できます この独自のテクノロジーにより MFX で 2~4 台のテープ ドライブから同時にデータを読み取ることができます PARASORT を使用することで 2 つのボリュームの並列処理時には最大 20% 4 つのボリュームの並列処理時には最大 33% 経過時間を短縮できます リソース管理 DSM(Dynamic Storage Management) は MFX 独自の高度なシステムで ソートのパフォーマンスとリソースの使用を監視して動的に制御します o 監視 DSM は 中央ストレージの可用性および DASD と DASD I/O チャネル パスのパフォーマンスとワークロードを継続的に監視します 取得した情報は専用の履歴データベースに記録され 同時に実行される他のソートに伝達されます o 最適化 DSM では 現在のリソース使用レベルと個々のソート ジョブ特性に応じて履歴データベースが分析されます その後 DSM は 同時実行ソート ジョブのニーズ システム負荷 システムの他のジョブのニーズ間のバランスに基づいて 同時実行ソート ジョブへのリソースの割り当て方法を決定します DSM に従って MFX では最適な容量のアドレス スペースとデータ スペースが使用され 最小限の競合と最大の転送レートで使用可能な SORTWK デバイスが選択されます o システム全体の効率性 DSM は 履歴トラッキングと現在のシステムの監視を組み合わせて使用し リソース使用を調整して システム全体の効率性を向上させます 6

インクリメンタル DYNALLOC によって MFX ジョブの実行中に SORTWK DASD が動的に割り当てられます インクリメンタル DYNALLOC は 独自の増分アロケーション技術を採用しており ソート用の DASD リソースの使用を最小限に抑えることができます MFX は ソート開始時に予測されるすべてのスペースを割り当てるのではなく ソート ステップ中に必要に応じて SORTWK を取得します このため MFX では DASD スペースを過剰に割り当てることなく 使用できない DASD や不正確な FILESIZE の見積りによる SORTWK ABEND の発生を防ぐことができます インクリメンタル DYNALLOC により SORTWK スペース全体を最大 25% 削減し DASD スペースの不足によるコストのかかる再実行を抑えることが可能です MAXSORT では 使用可能な SORTWK スペースより大きいファイルのソートを自動化し 最小限の DASD スペースで大量のデータセットをソート可能にします この機能は DASD ワークスペースに制限がある販売店や 使用可能な DASD を長期間独占することが許容されない販売店で役立ちます MAXSORT は入力データを動的にセグメント化し そのセグメントをソートしてテープに格納し マージします これらはすべて単一のジョブ ステップです MAXSORT では 運用管理とジョブのスケジューリングをスムーズに行うためのブレークポイントが提供されます データ ユーティリティ強力な機能により DB2 データの取得 レコードの編集 レコードの結合 複数の出力ファイルの生成 レポートの生成を行うことができます DB2 クエリー機能により MFX SORT または COPY 操作を使用して SQL SELECT ステートメントで指定されたクエリーに基づいて DB2 データベースからデータを直接取得できます DB2 クエリー機能では ステップの構成やユーザー作成の exit が不要であるため DB2 の DSNTIAUL プログラム全体でパフォーマンスを向上できます ほとんどの MFX データ変換関数およびレポート関数を クエリー操作によって作成されたレコードに適用できます データ編集機能により COBOL プログラミングを使用することなく さまざまなデータ処理関数を実行できます MFX の制御ストリームは MFX の性能をフルに活用します MFX では 入力レコードと出力レコードを選択 (INCLUDE/OMIT) して それらを再フォーマット (INREC/OUTREC) することができます 再フォーマットには フィールドの抽出 文字の追加または削除 算術計算の実行 出力可能な形式またはその他の形式への数値フィールドの変換 MFX 提供またはユーザー定義の編集マスクによる編集が含まれます MFX では レコード内のさまざまな長さや位置のフィールドを抽出できます この機能は 別のプラットフォームからインポートしたレコードに対して有益です MFX では 可変長の入力ファイルを固定長の出力ファイルに変換 (CONVERT) したり 固定長の入力ファイルを可変長の出力ファイルに変換 (FTOV) したりできます また 同一のソート キーを持つレコードを統合することもできます オプションで 指定したフィールドの値を合計したり 7

削除済みのレコードを別のデータセットに書き込んだりすることも可能です (SUM XSUM) これらの関数に加えて MFX では 指定したフィールドの平均値 最大値 最小値を計算することもできます (DUPKEYS) 結合処理により JOINKEYS ステートメントで指定したキーに基づいて 2 つのソース ファイルのレコードを結合できます 2 つのファイル内の同じキーを持つレコードは 1 つまたは複数のレコードに結合されます REFORMAT ステートメントを使用して フィールドの選択と結果レコードのレイアウトを定義できます MFX では 左結合 右結合 内部結合 外部結合がサポートされます 複数出力により 選択済みのデータ グループや再フォーマット済みのデータ グループを別々に作成できます これらのデータ グループは 複数の出力データセットに割り当てることができます プロセス全体 ( レコードの選択 編集 複数出力 ) で必要なソート パスは 1 つだけです これにより 同一データでの複数パスが排除されて システム リソースが節約されるため アプリケーションを効果的に結合することが可能になります SortWriter を使用すると COBOL プログラミングを使用することなく 高パフォーマンスのレポート作成アプリケーションを作成できます Syncsort MFX の使用例 ICBC(Insurance Corporation of British Columbia) では お客様が一目で情報を確認できるように大量のデータを処理する必要がありましたが DB2 テーブルを迅速に結合することができませんでした ICBC のチームは DB2 を使用して複数のテーブルを結合し DB2 データベースからデータを抽出しようとしていました データの抽出後 データを別の DB2 テーブルに再ロードするために DB2 ユーティリティを使う必要がありましたが このアプリケーションでは 完了までに 27 時間かかっていました MFX の結合機能を使用することで 1 つの DB2 アプリケーションの経過時間を約 89% 短縮し アプリケーションでかかる時間を 3 時間に短縮することができました 数百万人もの顧客を抱えるある連邦信用金庫は 買収によって拡大し続けていましたが 顧客数とデータの増加により メインフレームを頻繁にアップグレードする必要に迫られていました 月に 2 回の給料日には 大量の顧客が口座にアクセスするため 処理環境に非常に負荷がかかっていました SLA(Service Level Agreement) に対応するため 頻繁にメインフレームに容量を追加していた結果 ハードウェアとソフトウェアの両面でコストが増加してしまいました 既存のソート製品を Syncsort にリプレースしたことで CPU 時間を 41% 短縮し 容量を増加させることなく SLA に対応できるようになりました 8

EMC Disk Library for Mainframe の概要 EMC Disk Library for Mainframe は ディスク上でテープの機能を再現する製品であり 業界をリードするメインフレーム環境向け仮想テープ ソリューションです 多くのお客様がメインフレーム データセンターからすべてのテープを排除する方向に移行しようとしています ディスク上でテープの機能を再現する EMC Disk Library for Mainframe の仮想テープの導入は 次に挙げるような非常に大きなメリットをもたらします 極めて高速なパフォーマンスを実現 DR( 災害復旧 ) を合理化 柔軟なレプリケーション 高可用性アーキテクチャ データセンターのフロア面積を再利用 Disk Library for Mainframe は 単一の高パフォーマンス テープ プラットフォームとして バックアップ アーカイブ 作業テープ / バッチ HSM をサポートできるように初期段階から設計されました EMC のお客様は Disk Library for Mainframe のバランスのとれた高パフォーマンス設計により 物理テープ ドライブ ロボット型テープ ライブラリ ホスト ソフトウェア 既存の仮想テープ ライブラリ システムを排除することに成功しています パフォーマンス Disk Library for Mainframe は すべてのテープのワークロードに対し卓越したパフォーマンスを発揮します お客様からは Disk Library for Mainframe を使用してテープへのアクセス時間を分単位から秒単位に短縮できた テープへのアクセスが集中する時間でも テープへのアクセス時間を桁違いに短縮できたと といった報告を受けています たとえば あるお客様は ディスク上でテープの機能を再現する Disk Library for Mainframe のパフォーマンスによって 6~10 分かかっていたリコール時間を数秒単位に短縮することができました パフォーマンスを向上することで より短い時間でより高いスループットを得られるようになります メリット : 高速パフォーマンスを常時維持 卓越したスループットを実現 容量を容易に追加可能 SLA(Service Level Agreement) の達成 バッチ ウィンドウを削減 9

災害復旧 Disk Library for Mainframe を使用すると DR( 災害復旧 ) テストおよび管理を大幅に合理化できます Disk Library for Mainframe は 固有のインテリジェンスと 接続されたストレージの機能を活用します Disk Library for Mainframe では すべてのテープ ボリュームを DR テストに使用することができます Disk Library for Mainframe によって テスト対象のボリュームを個別に選択する必要がなくなります たとえば DLm6000 では インテリジェントなスナップショット機能や 完全な書き込みに変更されたテープ ボリュームに対して スナップショットを読み取り専用モードまたは読み取り / 書き込みモードに設定する機能を活用できます Disk Library for Mainframe では 完全な書き込みや読み取りが可能であるため 閉じたファイルへのデータ追加 が必要なバッチ処理などをはじめ すべての DR テストを 100% エンド ツー エンドの DR テストで実行できます Disk Library for Mainframe のお客様は 万一災害が発生しても すべてがエンド ツー エンドでテスト済みであることに自身を持つことができます これは EMC Disk Library for Mainframe ならではの機能です さらに お客様は DR テスト サイクルを通常 40~60% 短縮できています メリット : 100% エンド ツー エンドの DR テスト 検証可能なリカバリ DR テスト時の完全な読み取り / 書き込み設定機能 DR テスト時のリモート サイトへの継続的なレプリケーション DR テストの合理化 レプリケーション Disk Library for Mainframe のアプローチにより 柔軟なレプリケーション スキームを採用して データをコピーできるようになります 1 対 1 1 対多 カスケード型のアプローチにより 複数サイトのレプリケーション オプションやリカバリ オプションに対応できます Disk Library for Mainframe では 接続されたストレージ プラットフォームの機能とその利点を活用できます たとえば Data Domain では Disk Library for Mainframe の重複排除ストレージを使用して 一意のデータのみをレプリケートできるため 結果としてネットワーク トラフィックとコストを削減できます その他の Disk Library for Mainframe ストレージ プラットフォームでは 重要なエンタープライズ テープ データのローカル サイトへの完全な同期レプリケーションや 第 3 のサイトへの非同期レプリケーションを実行できます これは 厳しい RPO (Recovery Point Objective: 目標復旧時点 ) や RTO(Recovery Time Objective: 目標復旧時間 ) を抱えるお客様にとって特に魅力的です 10

メリット : 要件に対応する柔軟なレプリケーション トポロジー 重複排除テクノロジーによりコストを削減 非同期および同期レプリケーション オプション GR( 保証されたレプリケーション ) 実装 使用 管理の簡易化 高可用性 Disk Library for Mainframe のアーキテクチャは 高可用性の要件に対応できるように設計されました Disk Library for Mainframe ではモジュラー方式を採用しており 継続的な可用性を提供します すべての Disk Library for Mainframe VTE( 仮想テープ エミュレーション ) エンジンは ストレージ プラットフォームに接続され 冗長性と継続的なデータの可用性を提供します Disk Library for Mainframe に複数の VTE が存在する場合 1 基の VTE をサービスやメンテナンスのためにオフラインにし データへのアクセスは他の VTE を使用して維持することも容易にできます こうした機能は 高可用性および継続的な可用性を提供するためのアーキテクチャ設計上のポイントで 各 Disk Library for Mainframe のインスタンスに組み込まれています 高可用性を実現するために複雑なグリッドや複数ノードを構成する必要はありません メリット : 単一ユニットとして各 Disk Library for Mainframe に組み込まれた高可用性 保存データに対する RAID-6 保護 複数のデータ ムーバーにより拡張性と復元性を向上 (VNX) データ非脆弱性アーキテクチャによりデータの整合性を確保 (Data Domain) 業界で実証済みの可用性 データセンターのフロア面積の再利用 Disk Library for Mainframe では 単一のプラットフォームにすべてのワークロードを統合できるため あらゆるワークロードに対し一貫した高パフォーマンスを実現できます 異なるワークロードごとに テープ ライブラリやスタンドアロン ドライブ 仮想テープ ライブラリ テープ エミュレーションを実行するホスト ソフトウェアを使い分ける必要はありません お客様は必要なフロア面積を 78~93% 縮小することに成功しており 従来のテープ インフラストラクチャよりも必要な電力と冷却装置を削減し さらなるコスト削減を実現しています メリット : 既存のテープ インフラストラクチャと比べて必要なフロア面積を最大 93% 縮小 電力と冷却装置を削減 運用の合理化 11

Disk Library for Mainframe の使用例 ある世界有数の銀行では 22 台の旧式のテープ ライブラリ 100 台を超える テープ ドライブ 100,000 個のカートリッジ 12 基の仮想テープ システムを リプレースして アクセス時間を平均 6 分から 1~2 秒に短縮し テープの設置面 積を 90% 以上縮小しました ある大手保険会社では Disk Library for Mainframeを導入したことにより 2,500 個の移行されたボリュームのHSM ML2へのそれぞれのリコール時間を リコールあたり90~120 秒から1 秒に短縮できました また リサイクル時間の短縮以外にも 圧縮と移行に使用されるCPUサイクルが排除されたことで さまざまなメリットが得られました あるアウトソーシング企業では 8 基の自動テープ ライブラリ システムと 125 台を超えるバックアップ用テープ ドライブを メインフレームに接続されたData Domainにリプレースすることで 必要なフロア面積をフロア タイル3 枚分に抑えることができました これにより 信頼性とパフォーマンスを向上し 期待されるSLAに対応し ビジネスを拡大させることが可能になりました Syncsort MFX および EMC Disk Library for Mainframe のパフォーマンス テスト Syncsort と EMC は EMC の DLm6000 テープ サブシステムを使用して Syncsort の MAXSORT 機能と PARASORT 機能のパフォーマンス テストを実施しました このテストでは z/os v1.12 を実行する中央ストレージ (2,048 MB) を備えた IBM z10-r05 メインフレームを使用しました 2 基の VTE( 仮想テープ エミュレーション ) エンジンを搭載した VMAX DASD と DLm6000 の構成が使用されました Disk Library for Mainframe の MAXSORT テストこのテストでは 200 GB のデータに対して MAXSORT を実施しました 36 GB の DASD スペースを SORTWK に使用して 6 つの中間ソート結果を取得しました 以降 テストを実行するたびに 仮想テープ ドライブの数を増やしていき 仮想テープ ドライブの数が 7 つになるまで続けました また 7 つの仮想テープ ドライブを使用して 中間マージ数を 6 から最終的に 1 まで減らしました Disk Library for Mainframe テープ ボリュームでは 32 KB のブロック長が使用されました これらのテストの結果を次のチャートにまとめています 12

Disk Library for Mainframe 仮想テープ ドライブの数を 3 から 7 に増やすと ランタイムが 370 分 (6 時間 10 分 ) から 243 分 (4 時間 3 分 ) に つまり経過時間が 34% 短縮されました 同時に Disk Library for Mainframe 仮想ドライブの数を 3 から 7 に増やすことで CPU が節約され CPU 時間が 49.0 分から 42.1 分に つまり CPU 時間が 14% 短縮されました これらのテストは非本番システムで実施されていますが ソートは実際のユーザー データを表すものであることに注意してください 経過時間を 34% 短縮 : CPU サイクルを 14% 削減 : Disk Library for Mainframe の PARASORT テスト 2 つ目のテストでは 32 GB のデータに対して Syncsort の PARASORT を使用しました 前述のテストと同様に 最初の PARASORT テストでは 1 つの Disk Library for Mainframe 仮想テープ ドライブを使用して実行し その後 合計 4 つの Disk Library for Mainframe 仮想テープ ドライブまで増やしました 13

Disk Library for Mainframe で PARASORT を使用することで 経過時間が 34 分から 15 分に つまり経過時間が 56% 短縮されました 経過時間を 56% 短縮 : Disk Library for Mainframe をテープ ストレージ デバイスとして MAXSORT または PARASORT もしくはその両方を組み合わせて使用することで 次のメリットをもたらす環境を実現できます 真の意味で拡張性に優れたソリューション 重要なジョブにおけるCPU 時間と経過時間を短縮 システム スループットを向上 コストの削減 このホワイト ペーパーでは 業界をリードする 2 社がお客様のコスト削減を実現するために実施しているコラボレーション 技術者認定 テストを通じて お客様にもたらされるメリットに焦点を当てて説明しています ターゲット使用例これらのテクノロジーを組み合わせることで最もメリットを得られるお客様の使用例には 次のようなものがあります テープ入力ボリュームを大量に含む 経過時間が重要となるソートによって SLAまたはバッチ ウィンドウの目標に影響が生じている場合 より多くの一時 DASDストレージを必要とする 大量のデータ ボリュームを含むソートによって 予期される以上 ( または許容範囲以上 ) に時間がかかっている場合 14

経過時間が重要となる MAXSORT ジョブにより SLA またはバッチ ウィンドウの 目標に影響が生じている場合 Disk Library for Mainframe または MFX PARASORT オポチュニティに対するテープ評価スタディ Syncsort MFX のお客様は Syncsort ソートの SMF 208 レコードを使用して 複数 の入力テープ ボリュームを使用するすべてのソートを特定できます これらの ジョブは Disk Library for Mainframe と PARASORT を活用するうえでの有力な候 補になります MFX 以外のお客様は SMF タイプ 30 のレコードを使用して同じタイ プのジョブを特定できます 適格なジョブを特定したら SLA またはバッチ ウィンドウの要件を満たすため に各ジョブの経過時間と重要性の評価を行います Disk Library for Mainframe/MFX MAXSORT の評価およびオポチュニティ Syncsort MFX のお客様は Syncsort ソートの SMF 208 レコードを使用して すべ ての MAXSORT ジョブを識別し 経過時間を短縮するためのオポチュニティを特 定できます Syncsort MFX 以外のお客様は SMF データを確認して 大量の一時 DASD ストレー ジを使用する大容量ボリュームのソートを特定することで MAXSORT の全体的 なメリットと同等のメリットを特定できます この場合のメリットは 次のとおりです o 使用できる DASD ストレージに制限があるか 使用可能な DASD を長期間大量に使用することが許容されない場合のソート要件を満たすことができます o 完了までに長時間かかるソート ジョブの運用管理やジョブのスケジューリングをスムーズに行うためのブレークポイントを提供できます 導入時の注意事項 選択済みの経過時間が重要となるジョブに対して JCLの変更が必要です 通常 変更が必要となるのは一握りの重要なジョブのみです PARASORTの変更は比較的簡単です 追加のDD 名を定義済みの入力 DSNに追加し 解読が難解なUNIT 名を使用してEMC Disk Library for Mainframeアプライアンスの並列化を確保します 15

MAXSORT の変更は比較的簡単です 追加の DD 名を指定し パラメータを最適化 するだけです 結論 EMC Disk Library for Mainframe と Syncsort MFX の製品はそれぞれメインフレーム ユーザーに多大なメリットとコスト削減をもたらします EMC Disk Library for Mainframe と Syncsort MFX(MAXSORT PARASORT の独自機能 ) のテクノロジーを組み合わせることにより 特定タイプのソート ジョブでパフォーマンスを大幅に向上できます このようなパフォーマンスの向上は EMC Disk Library for Mainframe の高パフォーマンスなテープ プラットフォームと MAXSORT および PARASORT に組み込まれた並列化のベスト プラクティスと性質を活用することでもたらされます その結果得られる CPU 時間と経過時間の短縮は メインフレーム ユーザーが常に目標とする システム スループットの向上とコスト削減に直接つながります 16