目次 1 はじめに 適用範囲 用語の説明 お取引先様に対して要求する必須条件 調達品に対して要求する必須条件 グリーン調達品の定義 グリーン調達の基準 グリーン調達の取り組み状況調査 附則..

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目 次 1. タムラグループの環境活動 1 2. グリーン調達基準 1 第 1 章総則 1 第 2 章取引先様への要求事項 3 第 3 章材料 部品等の選定基準 3 第 4 章取引先様への調査内容 4 附則 5

付属書Ⅰ 取引先様取組み評価書

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エコアクション 21 環境活動レポート ( 対象期間平成 21 年 10 月 ~ 平成 21 年 12 月 ) 目次 1. 環境方針 1ページ 2. 事業概要 2ページ 3. 環境目標とその実績 3ページ 4. 主要な環境活動計画 4ページ 5. 環境活動の取組結果の評価 ( 全社 ) 5ページ 5

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

ISO 9001:2015 改定セミナー (JIS Q 9001:2015 準拠 ) 第 4.2 版 株式会社 TBC ソリューションズ プログラム 年版改定の概要 年版の6 大重点ポイントと対策 年版と2008 年版の相違 年版への移行の実務


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寺島木工株式会社事業概要 商号 代表者 創業 所在地 連絡先 環境管理責任者 担当者 事業内容 取扱商品 機械設備 資本金 従業員数 主要取引銀行 主な納品先 所属組合 敷地面積 建築面積 寺島木工株式会社 代表取締役社長寺島秀雄 昭和 22 年 3 月 31 日 本社 : 工場

はじめに 近年 気候変動 生物多様性 水やエネルギー資源の枯渇など様々な環境問題に対応するため 環境保全の取り組みがますます重要になってまいりました YOKOGAWA グループは かけがえのない地球の環境保全が人類共通の最重要課題であることを認識し 企業活動と地球環境との調和をはかる環境経営の取り組

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資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

目次 ページ 1. 目的 適用範囲 グリーン調達基準 購入先さまへの要求事項 環境マネジメントシステムの取り組み 納入品の環境負荷の低減 グリーン調達の運用について 使用禁止物質の概要

人 そして人の未来を大切にします グリーン調達ガイドライン 中央電子株式会社

CONTENTS

1

平成 27 年度 環境にやさしい企業行動調査 結果のまとめ 調査期間 平成 28 年 10 月 28 日 ( 金 )~ 平成 28 年 12 月 28 日 ( 水 ) 調査対象及び回収状況 : 調査対象 回収数 回収率 上場企業 1, % 非上場企業 3,170 1,364 4

特定個人情報の取扱いの対応について

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なぜ社会的責任が重要なのか

2017 年 1 月 18 日 植物由来プラスチック 合成繊維を対象に含む商品類型における 認定基準の部分的な改定について 公益財団法人日本環境協会 エコマーク事務局 1. 改定の概要エコマークでは 植物由来プラスチック 合成繊維に関して 2014 年から調査を行い 2015 年 4 月に エコマー

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本日の説明内容 1. グリーン購入法の概要 2. プレミアム基準策定ガイドライン

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ISO 9001:2015 から ISO 9001:2008 の相関表 JIS Q 9001:2015 JIS Q 9001: 適用範囲 1 適用範囲 1.1 一般 4 組織の状況 4 品質マネジメントシステム 4.1 組織及びその状況の理解 4 品質マネジメントシステム 5.6 マネジ

お知らせ

再生材料や部品の利用促進を具体的に進めていることから その努力を示すものとして 本規格では マテリアルリサイクル及びリユースのみを対象としている 機器製造業者が直接その努力に関わるという 観点からも 本規格では 再生資源をマテリアルリサイクルのみに限定している Q5) 自らが資源循環利用をコントロー


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SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

日本機械学会 生産システム部門研究発表講演会 2015 資料

説明資料目次 1 1. ランク指針改定内容 2. 購入先様へのお願い事項

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資料2 紙類の判断の基準等の設定に係る検討経緯について

はじめに サントリーグループは 企業理念として定める 人と自然と響きあう と Growing for Good 及びサントリーグループ企業倫理綱領に基づき 安全 安心で高品質な商品 サービスをお届けするために 国連グローバル コンパクト 署名企業として公正 公平な取引を実施し サプライチェーン上のお

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別紙 フロン排出抑制法に基づく平成 28 年度のフロン類の再生量等及び破壊量等の集計結果について 環境省 1. 再生量等の集計結果 (1) 再生量フロン排出抑制法に基づき第一種フロン類再生業者から報告のあった平成 28 年度におけるフロン類の再生量の合計は約 1,248 トンであり 平成 27 年度

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 利害関係者の特定 QMS 適用範囲 3. ISO 9001:2015への移行 リーダーシップ パフォーマンス 組織の知識 その他 ( 考慮する 必要に応

1 自然に対する関心 (1) 自然に対する関心 平成 24 年 6 月 平成 26 年 7 月 関心がある( 小計 ) 90.4% 89.1% 非常に関心がある 29.5% 21.9%( 減 ) ある程度関心がある 60.9% 67.2%( 増 ) 関心がない( 小計 ) 8.8% 10.5% あま

問題意識 民生部門 ( 業務部門と家庭部門 ) の温室効果ガス排出量削減が喫緊の課題 民生部門対策が進まなければ 他部門の対策強化や 海外からの排出クレジット取得に頼らざるを得ない 民生部門対策において IT の重要性が増大 ( 利用拡大に伴う排出量増加と省エネポテンシャル ) IT を有効に活用し

JIS Q 27001:2014への移行に関する説明会 資料1

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(2) 情報資産の重要度に応じた適正な保護と有効活用を行うこと (3) 顧客情報資産に関して 当法人の情報資産と同等の適正な管理を行うこと (4) 個人情報保護に関する関係法令 各省庁のガイドライン及び当法人の関連規程を遵守すると共に これらに違反した場合には厳正に対処すること ( 個人情報保護 )

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ISO 9001 ISO ISO 9001 ISO ISO 9001 ISO 14001

PDF目次

提出を求めることが想定される 本連載は 2015 年版によるシステム変更をマニュアルに反映させるため 要求項目順に 2004 年版と FDIS の差異の説明 マニュアルの改訂例という構成で 6 回に渡り整理するものである 2.FDIS と 2004 年版の構成比較 FDIS と 2004 年版の構成

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ISO 制定 / 改訂の経緯 1996 年 : ISO 発行 (JIS Q14001 発行 ) 2004 年 : ISO 第 2 版発行 (JIS Q14001 発行 ) 2011 年 : ISO/TC207/SC1において 改訂を行うことを決定 2012 年 ~

東洋インキグループの環境データ(2011〜2017年)

する 2 利害関係者がこれを入手できる ISO14001 では利害関係者が入手可能なものとして 環境方針がある 環境方針と併せて利害関係者が要請した場合 渡すことが出来る状態にすることが必要である 一般的には自社のホームページに掲載していれば 誰でも入手可能な状態と言える (3) 環境マニュアルの例

2008年度環境活動レポート

福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

フロン類製造業者等の フロン類の使用合理化の状況

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ECMは環境問題を救えるか? 本日の研究会の目的

2010 年 12 月環境経済観測調査統計表 目次 ページ 表 1(1) 主業別 資本金別対象企業数及び回答率 1 表 1(2) 主業別 資本金別回答企業数及び構成比 1 表 2-1 我が国の環境ビジネス全体の業況 資本金別 主業別 2 表 2-2 発展していると考える環境ビジネス 資本金別 主業別

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4 推進体制別途添付いたします 5 公表の方法等 ホームページアドレス 閲覧場所 窓口で閲覧 所在地 冊 子 閲覧可能時間 冊子名 入手方法 その他

環境方針 基本理念 エンプラ工業 は 地球環境の保全が人類共通の最重要課題の一つであることを認識し 全組織を挙げて環境負荷の低減に努力します 方針 当社はエンジニアリング プラスチック樹脂成形及び加工の事業活動とこれらの製品の環境影響を低減するために 次の指針に基づき環境マネジメント活動を推進して地

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参考資料3(第1回検討会資料3)

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恣意的に限定した適用範囲になっていませんか 主力サイトは適用範囲外になっていませんか ( 当該サイト活動を適用範囲外することにより経営的に大きな影響を受けていませんか ) 環境マネジメントシステムの意図した成果 ( 箇条 4.1) に影響する部門 部署を除外していませんか 適用範囲に含まれるサイトと

管理区分 非管理版 文書番号 PMS-007 制定年月日 改訂年月日 改訂番号 1 購入希望の場合は P マークの取得及び更新に必須となる文書のサンプルです ページ最後の購入方法をご確認ください 修正可能なワードファイルで提供して

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資料 :25 環境活動レポート (2015 年 11 月 ~2016 年 10 月 ) 平成 28 年 12 月 8 日 株式会社 谷田部銘板製作所 1

文書管理番号


( 別紙 ) 中国電力株式会社及び JFE スチール株式会社 ( 仮称 ) 蘇我火力 発電所建設計画計画段階環境配慮書 に対する意見 1. 総論 (1) 石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の状況を十分認識し 本事業を検討すること 本事業を実施する場合には 本事業に伴う環境影響を回避 低減するため

資料3-1 温室効果ガス「見える化」の役割について

Q1 1

はじめに 近年 気候変動 生物多様性 水やエネルギー資源の枯渇など様々な環境問題に対応するため 環境保全の取り組みがますます重要になってまいりました YOKOGAWA グループは かけがえのない地球の環境保全が人類共通の最重要課題であることを認識し 企業活動と地球環境との調和をはかる環境経営の取り組

間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

フロン回収・破壊法の改正内容等について


スライド 1

エコアクション 年版

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Transcription:

文書番号 : 環管通 02-044 NEC グリーン調達ガイドライン 第 5 版 ( お取引先様向け ) 2018 年 2 月 28 日 日本電気株式会社

目次 1 はじめに...2 2 適用範囲...2 3 用語の説明...2-3 4 お取引先様に対して要求する必須条件...3 5 調達品に対して要求する必須条件...3 6 グリーン調達品の定義...4 7 グリーン調達の基準...4-8 8 グリーン調達の取り組み状況調査...8-9 9 附則...9 改訂履歴...10 1

1 はじめに国連の SDGs( 持続可能な開発目標 ) や気候変動枠組み条約の パリ協定 など 世界では持続可能な社会の構築に向けた取り組みが急速に進んでおり その中で企業の役割が重要になってきています 弊社では 環境への対応を経営の最高課題の一つとして位置付け 事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを 環境経営 として推進してきました 弊社が目指す 環境経営 の実現には サプライチェーン全体での取り組みが不可欠です これまでも お取引先様のご協力のもと グリーン調達を推進してまいりましたが これに加え このたびお取引先様と一体となって気候変動対策をさらに推進すべく グリーン調達ガイドラインを改訂しました 本ガイドラインは グリーン調達に関して 最低限遵守していただきたい 必須条件 と お取引先様の環境活動に取り込まれるよう配慮していただきたい 要望事項 を示しています 必須条件 を満足していただけない場合は 今後お取引を控えさせていただく場合がございます 要望事項 につきましては 取り組み状況を確認させていただき より積極的に取り組まれているお取引先様からの調達を優先させていただきます なお グリーン調達の基準は 今後の法規制や社会動向により適宜改訂いたします 2 適用範囲 本ガイドラインは NEC の全ての調達品を対象とします 3 用語の説明 (1) 調達品 : NECが調達する完成品 (OEM 品など ) ユニット 部品 部材 薬品 ガス 設備 ソフト サービス及び包装材など (2) EMAS: Eco-Management and Audit Schemeの略 EUの環境管理 監査スキーム (3) エコアクション21: 環境省が中小事業者等へ普及推進を進める環境活動評価プログラム 環境マネジメントシステム 環境パフォーマンス評価 環境報告をひとつに統合したもの (4) KES: 京都 環境マネジメントシステム スタンダードの略 京都のアジェンダ21フォーラム KES 認証事務局が認証する中小企業向け環境マネジメントシステム (5) エコステージ : 一般社団法人エコステージ協会が認証する環境マネジメントシステムであり ISO140 01との整合性が高い 2

(6) 環境影響物質 : NEC の定義では 環境や人の健康に影響を与える可能性のある物質で 法規制や自主基準に より管理すべき物質 (7) 製品環境アセスメント : 環境保全に配慮した 省資源 省エネルギー製品を世の中に提供するために 地球温暖化 資源循環 環境影響物質の排除等の環境設計コンセプトに基づき 開発設計の段階で環境を考慮した事前評価を行うこと 4 お取引先様に対して要求する必須条件 NECでは 調達品そのものの環境負荷の低減を考慮すると共に 調達品を製造 販売している企業の環境保全に対する積極的な取り組みも 調達先選定にあたっての重要な判断要素と考えています 企業の環境保全への取り組み状況を確認し 次の (1) から (3) の内容を全て満足したお取引先様から調達させていただきます (1) 環境マネジメントシステムの構築製品を開発 製造している工場 及び製品を販売しているオフィス等において 環境マネジメントシステムを構築していること (2) NECが指定する 使用禁止物質 ( 表 1 参照 ) を 製造工程内で使用していないこと (3) 調達品に含有する化学物質調査に対してご回答いただけること 5 調達品に対して要求する必須条件環境汚染や人の健康障害の防止には NEC 製品の製造時 使用時 及び 廃棄 処分時を通じて 環境影響物質が放出されない適正な設計および処置を施す必要があり NEC 製品に組込まれる調達品 /NEC 製品と共に出荷される調達品の環境負荷の低減も不可欠です 環境影響物質については 調達品への非含有により グリーン製品の設計推進 及び 廃棄処分の更なる適正化を図ります この目的を達成するために NECが定める 含有禁止物質 及び 条件付き含有禁止物質 を含有しない完成品 ユニット 部品 部材 及び 包装材を調達させていただきます 対象となる物質は 製品含有化学物質の調達制限に関する基準 ( 文書番号 : 環管通 04-006) にてご確認ください なお 本 必須条件 は NEC 製品に組み込まれないソフトウェア サービス 薬品 ガス 及び 設備等は対象外とします 3

6 グリーン調達品の定義 6.1 NEC 製品に組み込まれる調達品 /NEC 製品と共に出荷される調達品本グリーン調達ガイドライン第 4 章 お取引先様に対して要求する必須条件 を満足した調達品であって 第 5 章 調達品に対して要求する必須条件 を満足した調達品を グリーン調達品 とします 6.2 その他の調達品ソフト サービス 薬品 ガス 及び 設備等ついては 本グリーン調達ガイドライン第 4 章 お取引先様に対して要求する必須条件 (1) を満足する調達品を グリーン調達品 とします なお 薬品 ガス 及び 設備については 調達時に環境面の事前評価 ( 化学物質事前評価 設備事前評価 ) を行います 7 グリ-ン調達の基準 NECでは 調達品を製造 販売しているお取引先様の環境保全に対する取り組みと 調達品そのものの環境配慮について それぞれ 必須条件 要望事項 として要求します お取引先様の選定にあたっては それら要求への対応状況を判断基準とします 7.1 お取引先様における環境保全活動 (1) 環境マネジメントシステムの構築 必須条件 製品の最終生産または包装を行う工場及びオフィスにおいて 環境マネジメントシステム (EM S) を構築してください EMSは 国際規格 [ISO14001 EMAS] その他の第三者認証( エコアクション21 KES エコステージ等) の取得が望まれます 自社でEMSを構築の場合は 以下の1から6の項目を含んだEMSを構築してください なお 製品設計ならびに生産会社につきましては 含有化学物質の管理体制もEMSの範囲に含めてください 1 環境方針の策定 2 環境管理責任者と環境管理組織体制の設置 3 環境関連法規制の把握と遵守 4 環境目的 目標 計画の策定と実施 5 従業員に対する環境教育の実施 6 法順守状況及び環境活動状況の定期的な確認 (2) 製造工程における環境影響物質の適正管理 製造工程で使用する環境影響物質については 以下の項目 1,2 に従い管理してください 1 使用禁止物質の不使用 必須条件 4

NEC の調達品の製造工程に 使用禁止物質 ( 表 1 参照 ) を使用しないこと NEC の調達品 の製造工程において本物質を使用しているお取引先様からは 原則として調達しません 但 し 冷媒または消火用途は対象外とします 2 使用回避物質の全廃努力 要望事項 NEC の調達品の製造工程に 使用回避物質 ( 表 1 参照 ) を使用している場合は 全廃に向 けた自主的な削減目標を設定し 全廃に向けて努力してください 表 1 製造工程における環境影響物質 分類 No 物質群名称 CAS 主な関係法令等 使用禁止物質 使用回避物質 1 CFC ( クロロフルオロカーボン ) - 1996.1~ 全廃 2 1,1,1 トリクロロエタン 71-55-6 1996.1~ 全廃 3 四塩化炭素 56-23-5 1996.1~ 全廃 4 ハロン - 1994.1~ 全廃 5 HBFC ( ハイドロブロモフルオロカーボン ) - 1996.1~ 全廃 6 臭化メチル 74-83-9 2005.1~ 全廃 1 HCFC ( ハイドロクロロフルオロカーボン ) モントリオール議定書オゾン層保護法 - 2020.1~ 全廃注 1 モントリオール議定書 NEC 要求 使用禁止 全廃努力 注 1) モントリオール議定書に於ける 先進国規制スケジュール (1998 年 12 月発効 ) (3) 調達品に含有する化学物質の調査回答 必須条件 NEC からの要求により調達品に含有する化学物質情報が回答できるように 含有化学物質情 報の収集 データ作成等の管理をしてください (4) 製品環境アセスメントの実施 要望事項 製品を設計している場合は 設計段階において製品環境アセスメントを実施し 製品の環境負 荷低減に努めてください 但し ソフト サービスなどの無形品は対象外とします (5) 気候変動への対策 要望事項 NECグループでは 持続可能な経営基盤を構築するために サプライチェーン全体で気候変動に対し 緩和 と 適応 の両面から対策しています サプライチェーンの一部を担うお取引先様におかれましても 緩和 と 適応 の両面からの気候変動対策 ( 下記 1 2 参照 ) を行ってください また サプライチェーン全体で気候変動対策を実現するために お取引先様の上流のサプライヤー様へ気候変動対策の働きかけを行い 必要に応じて指導 助言をお願いします 1 緩和 : 温室効果ガスの排出量削減 温室効果ガスの排出量削減目標を設定し 省エネ 節電活動 業務効率化などの視点から具 5

体的な対策を計画的に推進してください 2 適応 : 気候変動の影響への備え気候温暖化の進展に伴い 異常気象による洪水や浸水 強風 水資源不足等の被害拡大が見込まれています お取引先様の事業及びサプライチェーンに対する影響を評価して 事業継続の視点から計画的な対策を行ってください なお 気候変動に伴うリスクの詳細については 下記の IPCC 第 5 次報告書の概要 ( 環境省 ) を参照ください http://www.env.go.jp/earth/ipcc/5th/pdf/ar5_wg2_overview_presentation.pdf (6) 地球環境保全への取り組み 要望事項 地球環境保全への取り組みとして下記 1 から 8 の項目に取り組んでください 1 温室効果ガスの削減製品の製造工程 及び事業活動から排出される温室効果ガス ( 二酸化炭素等 ) の削減や 使用が規制されているフロンの削減 全廃に取り組んでください 2 水使用量の削減製品の製造工程やお取引先様の事業活動の中で使用する水の使用量の削減に取り組んでください 3 廃棄物の排出量削減製品の製造工程やお取引先様の事業活動から排出される廃棄物の削減 廃棄資源の再利用に取り組んでください 4 化学物質の管理製品の製造工程で使用する化学物質の適切な保管 使用量等の管理 及び使用量の削減に取り組んでください 5 資源消費量の削減製品に使用する資源の使用量削減や 製品の製造過程で消費する電力 ガスなど 資源の削減に取り組んでください 6 包装 梱包材の環境負荷削減製品の包装 梱包材の使用量の最小化 繰り返し再使用可能な梱包構造の採用に取り組んでください 7 環境影響評価 ( 大気汚染防止 水質汚濁防止 土壌汚染防止 騒音防止 振動防止等 ) 製品の製造工程や 事業活動から事業所の近隣 住民等へ影響を与えないように 必要な処置をとると共に 定期的にこれらの測定 監視に取り組んでください 8 生物多様性保全への取り組み 6

生物多様性に関して従業員の理解を促進すると共に 事業所内 外の希少な動植物の 保全を 従業員や近隣 自治体などと連携して取り組んでください (7) グリーン調達の実施 要望事項 NEC が要求しているグリーン調達基準と同等の内容を お取引先様のグリーン調達基準として 設定し お取引先様の調達品についてもグリーン調達に取り組んでください (8) 情報開示 要望事項 お取引先様の製品に関する環境配慮情報や お取引先様における環境保全の取り組み状況など を積極的に開示してください 7.2 調達品の環境配慮 (1) 製品に含有する環境影響物質の適正管理 必須条件 NECでは 国内外の法規制 またはNECの自主規制により 製品に含有することを禁止する 含有禁止物質 や 一定の制限のもと製品に含有することを禁止する 条件付き含有禁止物質 意図的な含有を制限するものではなく 含有の有無及びその含有濃度を把握し報告すべき 含有管理物質 をそれぞれ指定していますので それぞれの条件を順守してください 1 NECの調達品への 含有禁止物質 及び 条件付き含有禁止物質 の非含有 製品含有化学物質の調達制限に関する基準 ( 文書番号 : 環管通 04-006) に基づき 非含有の順守をお願いします なお 条件付含有禁止物質 の含有制限に関しては 対象外の製品がありますので 図面または仕様書の指定確認またはNECの発注元への内容確認をお願いします 2 NEC の調達品への 含有管理物質 の含有の有無情報の提示 製品含有化学物質の調達制限に関する基準 ( 文書番号 : 環管通 04-006) に基づき 含有 管理物質 を確認し 含有管理物質 が含まれる場合は その含有情報を提供してください (2) 省資源 省エネルギー 要望事項 以下の項目 1から3の視点を考慮し 資源やエネルギー消費が少なくなるように設計してください 1 使用時 待機時の消費電力が少ないこと 2 小型 軽量化が図られていること 3 希少資源の使用量が少ないこと (3) 長期使用可能 要望事項 7

修理や部品交換が容易で長期間の使用が可能になるように設計してください (4) 再使用部品 再生素材の利用 要望事項 可能な限り 再使用部品や再生素材を使用してください (5) リサイクル容易性 要望事項 リサイクルしやすい素材を使用し素材毎に分離 分解が容易になるように設計してください (6) プラスチックの材料名表示 要望事項 25g 以上のプラスチック材料からなる成型部品は 以下の JIS 規格に従った材料名の記号を表 示してください また 25g 未満の場合でも可能な限り表示してください 1 JIS K 6899-1(ISO1043-1) プラスチック- 記号及び略語 - 第 1 部 : 基本ポリマー及びその特性 2 JIS K 6899-2(ISO1043-2) プラスチック- 記号及び略語 - 第 2 部 : 充填材及び強化材 3 JIS K 6899-3(ISO1043-3) プラスチック- 記号及び略語 - 第 3 部 : 可塑剤 4 JIS K 6899-4(ISO1043-4) プラスチック- 記号及び略語 - 第 4 部 : 難燃剤 5 JIS K 6999(ISO11469) プラスチック-プラスチック製品の識別及び表示 8 グリ - ン調達の取り組み状況調査 (1) 第 7 章 グリ-ン調達の基準 に基づき お取引先様の環境保全活動における温室効果ガスの排出量削減目標や排出実績 気候変動への対策 (7.1 参照 ) 及び調達品の環境配慮(7.2 参照 ) の取り組みについては 原則 毎年 1 回 弊社が選定するお取引先様に対して 環境活動調査票 を用いて 確認させていただきます (2) 以下の1から4の 必須条件 及び5から6の 要望事項 ついては 環境活動調査票 による確認結果をもとに 現地確認 インタビューをさせていただくことがあります 1 環境マネジメントシステムの構築 2 製造工程における使用禁止物質の不使用 3 調達品に含有する化学物質の調査回答 4 調達品への含有禁止物質 及び条件付き禁止物質の非含有 5 気候変動への対策 8

6 地球環境保全への取り組み (3) 環境活動調査票 による情報に変更があった場合には 速やかに最新の情報を 弊社担当 部門へ提出していただくようにお願いいたします 9 附則 必要に応じ契約 覚え書き 購入仕様書等でグリ-ン調達に関する条項を個別仕様として追加させていただく場合があります その場合は 本グリーン調達ガイドラインに対して前述の個別仕様を優先させていただきます NECでは 本グリーン調達ガイドラインにもとづきご提供いただいた情報をもとに よりグリ-ン調達に適合したお取引先様 製品を調達させていただきます また ご提供いただいた情報は弊社の規定に基づき 機密保持の管理を致します 9

改訂履歴 第 2 版の改訂内容 (2004 年 6 月 ) 6. お取引先の評価内容 (1) 環境管理システムに以下の変更 1 第 3 者認証にエコアクション21( 環境省 ) エコステージを追加 3 自主構築基準の4 6の文言変更 第 3 版の改訂内容 (2004 年 12 月 ) ソフト及びサービス会社の対象外部分を注記 含有物質管理の重要性を明記 製造工程禁止物質追加( 回避物質から移行 : 臭化メチル ) 含有物質基準を改定( 対象物質 カテゴリー分け等 ) 含有物質基準については 含有物質調達制限基準 や JGPSSIガイドラインを引用 ( 重複箇所は削除 ) RoHS 適合調査の実施を明記 第 4 版の改訂内容 (2010 年 6 月 ) 欧州 REACH 規則にあわせ全面改訂 第 5 版の改訂内容 (2018 年 2 月 ) 気候変動への対応( 温室効果ガスの排出量削減 気候変動の影響への備え ) を追加 評価格付け を 要望事項 へ変更 環境活動調査票による活動調査を追加 発行元 日本電気株式会社品質推進本部環境推進部 108-8001 東京都港区芝五丁目 7 番 1 号改版 2018 年 2 月 28 日 10