Microsoft Word 【日尼共同声明】和文仮訳

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第 4 回日豪外務 防衛閣僚協議 日本とオーストラリア : 平和と安定のための協力 共通のビジョンと目標 1. 玄葉光一郎日本国外務大臣, 森本敏日本国防衛大臣, ボブ カー オーストラリア外務大臣, スティーブン スミス オーストラリア国防大臣は,9 月 14 日にシドニーにおいて会談し, 地域的

Security declaration

HP掲載後微修正】日本側共同声明案和文

我が国の2015年安保理非常任理事国選挙 バングラデシュ対策(案)

目次 1. 調査概要 Page 2 2. 回答者属性 Page 3 3. 問 1. 地球儀を俯瞰する外交 Page 4 4. 問 2. 日本の国連安保理非常任理事国としての取組 Page 5 5. 問 3. 東アジアの安全保障政策 Page 6 6. 問 4. 女性参画推進における国際的取組 WAW

日本国とアラブ首長国連邦との間の戦略的パートナーシップの深化及び強化に関する共同声明 - 繁栄と安定に向けた協力の新たな章の幕開け- ( 和文仮訳 ) 2018 年 4 月 29 日から30 日の安倍晋三日本国総理大臣のアラブ首長国連邦訪問に際し 安倍総理大臣とムハンマド ビン ザーイド アール ナ

日本トルクメニスタン経済委員会・トルクメニスタン日本経済委員会

仮訳 日本と ASEAN 各国との二国間金融協力について 2013 年 5 月 3 日 ( 於 : インド デリー ) 日本は ASEAN+3 財務大臣 中央銀行総裁プロセスの下 チェンマイ イニシアティブやアジア債券市場育成イニシアティブ等の地域金融協力を推進してきました また 日本は中国や韓国を

Microsoft Word - ★(ワードセット版)CONNEX基本指針

Microsoft Word - ★日越共同声明日本語仮訳(最終版)

Rodrigo Domingues UNDP Borja Santos Porras/UNDP Ecuador UNDP Kazakhstan 2

別紙 1 1. 日 セネガル官民インフラ会議 (1 月 9 日 ) (1) 日時 : 平成 30 年 1 月 9 日 ( 火 ) (2) 場所 : セネガル共和国ダカール市内国際会議場 CICAD(Centre international de conférences Abdou Diouf) (3

実であれば このように人命を盾にとって脅迫をするということは誠に許しがたく 強い怒りを覚えているという旨を発言をし そして防衛省としましても 防衛駐在官等を通じまして 情報収集に万全を期す所存である旨を伝えたところでございます そして わが国としてもテロに屈することなく 日英で協力をして 国際社会に

設問 6: あなたは普段どの程度国際的なニュースや情報に接しているか ( 注 ) この設問は2015 年より実施 (1) 毎日 (2) 週に2~3 回程度 (3) 週 1 回程度 (4) 月 1 回程度 8 8 (5)2~3ヶ月に1 回程度 2 3 (6)6ヶ月に

エチオピア 2017 年 2 月 エチオピアは FATF 及び ESAAMLG( 東南部アフリカ FATF 型地域体 ) と協働し 有効性強化及び技術的な欠陥に対処するため ハイレベルの政治的コミットメントを示し 同国は 国家的なアクションプランや FATF のアクションプラン履行を目的とした委員会

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これまでの G7 コミットメント及び持続可能な開発のための世界的な枠組み を定める 2030 アジェンダに沿って行動する必要性を認識しつつ, 我々 G7 首 脳は, 以下にコミットする 強靱な沿岸及び沿岸部コミュニティ 1. より良い適応計画, 緊急事態への備え及び回復の支援 我々は, 政策ギャップ

資料 2 平成 27 年度の政策対話等の実施実績及び予定について ( 未定稿 ) 1. 概要 平成 27 年度は 以下の取組につき 各国の状況に応じ組み合わせて実施 (1) 各国との政策対話の実施 (2) 対話の場を活用した 我が国食関連産業と先方政府 先方民間企業のとの情報共有 マッチングの促進

撃のリスクが 全ての地域と加盟国に影響する可能性があることに懸念を表明し 民間航空に対するテロ攻撃について深刻な懸念を表明しそしてそのような攻撃を強く非難し 民間航空が 外国人テロ戦闘員による輸送手段として用いられる可能性があることにまた懸念を表明し そして 1944 年 12 月 7 日にシカゴで

よる 誓約 への留意 ( パラ 139) 核兵器使用の影響は瞬時又は長期的な結末をもたらし, それが以前理解されていたよりもずっと深刻であることを確認 ( パラ 140) あらゆる核兵器の使用による壊滅的で非人道的な結末に関する深い懸念は, 核軍縮分野における努力を下支えし続けるべき鍵となる要因であ

平和維持活動業績資料を含む 平和維持活動の有効性に関する資料が 明快で十分に特定された達成条件に基づいて 派遣団の活動の分析と評価を改善するために用いられることを確保するという事務総長への安保理の要請を想起し 派遣団が その職務権限を効果的に実行するために必要とされる技能と柔軟性を保持するような M

G7 ICT マルチステークホルダー会議からの成果を歓迎する 6. 我々は 2016 年 6 月 21 日から 23 日にかけてメキシコのカンクンで開催される イノベーション 成長及び社会の繁栄をテーマとした デジタル経済に関する OECD 閣僚級会合の成果に期待する 7. 我々は デジタル連結世界

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★1207共同声明

係を継続的に進展させていく上で重要であるとの認識で一致した Ⅱ. 経済自由貿易 5. 双方は自由で開かれた貿易の力強い支持者であり, 世界貿易機関 (WT O) やAPECなどの国際フォーラムへの積極的な参加者である 双方は, 貿易及び投資の自由化及び円滑化の前進並びに多角的貿易体制の支持への共通の

平成19年6月  日

この長期にわたる紛争に対する政治的解決を達成することとマグレブ アラブ連合の加盟国間の協 力の強化は 安定および安全 同様にサヘル地域の全ての人々のための仕事 成長および機会を導き出 すことに貢献するであろうことを認識し 国際連合西サハラ住民投票監視団 (MINURSO) を含む 全ての平和維持活動

企画書タイトル - 企画書サブタイトル -

第 9 部 宇宙空間における制度的枠組 第 1 章 総 論 国際社会は 宇宙空間における軍事利用を禁止又は制限する幾つかの国際的な枠組みを既に作成してきている 例えば 1967 年に発効した宇宙条約は 宇宙を宇宙空間と月その他の天体とに分け 宇宙空間については 核兵器及び他の種類の大量破壊兵器を運ぶ

オリンピック パラリンピック東京大会におけるホストシティ タウン構想に係る自治体における国際交流の取組についてのアンケート 1. 調査概要配布先 : 都道府県 市区町村時期 : 平成 26 年 9 月 30 日 ~10 月 30 日 ( 年内にとりまとめ ) 調査趣旨 : 2020 年オリンピック

- 国家林業局 - 国家林業局

①180612_G7シャルルボワサミット結果報告(循環部会用セット)

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ANNUAL REPORT

日 サウジビジョン 2030 に係るビジネスフォーラムの開催 3 月 14 日 中東協力センター ジェトロ共催の日 サウジ ビジョン 2030 ビジネスフォーラムが ザ プリンスパークタワーホテル東京 ( 第一部サウジ投資セミナー ) およびパレスホテル東京 ( 第二部ビジョン 2030 セッション

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★EU集計表タイプ公表資料

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新興国市場開拓事業平成 27 年度概算要求額 15.0 億円 (15.0 億円 ) うち優先課題推進枠 15.0 億円 通商政策局国際経済課 商務情報政策局生活文化創造産業課 /1750 事業の内容 事業の概要 目的 急速に拡大する世界市場を獲得するためには 対象となる国 地

なぜ社会的責任が重要なのか

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

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特集 堀琢磨 indd

⑴ 政策目的本件は, 我が国において開発資金のための国際連帯税 ( 国際貢献税 ) を導入し, 持続可能な開発のための 2030 アジェンダ 等, 国際的な開発目標の達成に対応 貢献するために, 世界の開発需要に対応し得る幅広い開発資金を調達するもの これは, 外務省政策評価, 基本目標 Ⅵ 経済協

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責任ある農業投資 - 原則の策定に向けた背景と概要 年 7 月 外務省

の権利 包摂的な貿易 持続可能な開発並びに伝統的な知識を促進することの重要性並びに公共の利益のために締約国が規制を行う権利を有することの重要性を再確認すること並びに他の国又は独立の関税地域のこの協定への加入を歓迎することを決意して 次のとおり協定した 第一条環太平洋パートナーシップ協定の組込み1締約

[グループⅠ]公募仕様書案

1. 経済連携の推進等 (1)EPA/FTA の推進と域内の切れ目のないビジネス環境の整備 アジアの経済成長を促進し 共に繁栄するために 日本を開く ことを通じ東アジアなど世界との連携を深めた経済 社会を目指すこととし EPA/FTA の推進や域内の切れ目のないビジネス環境の整備を通じ ヒト モノ

「横浜宣言」に盛り込むべき要素(案)

7 日, 学生, 大学教員, 労組関係者等が, サントス政権が推進しようとしている高等教育法改正法案 ( 公立大学に民間資本を導入しようとするもの ) 等に抗議するために全国各地でデモ行進を行った ボゴタ首都区, リサラルダ県ペレイラ市及びサンタンデール県ブカラマンガ市において, デモ隊と警官隊の間

1. 近年における東アジア諸国との交流状況 (1 人の動き 25 千人 世界全体 千人 45 アセアン地域 訪日外国人旅行者 日

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

第 1 章 2017 年の国際情勢と日本外交の展開日本が政治 安全保障及び経済上の国益を確保し 自由 民主主義 人権 法の支配といった基本的価値に基づいた 日本にとって望ましい国際秩序を維持 発展させていくためには 国際情勢の変化を冷静に把握し その変化に対応しながら 戦略的に外交を展開していく必要

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APECの食料安全保障に関するカザン宣言

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

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防衛交流の基本方針について(通達)

平成 21 年度資源エネルギー関連概算要求について 21 年度概算要求の考え方 1. 資源 エネルギー政策の重要性の加速度的高まり 2. 歳出 歳入一体改革の推進 予算の効率化と重点化の徹底 エネルギー安全保障の強化 資源の安定供給確保 低炭素社会の実現 Cool Earth -1-

国 アメリカ ロシアに次いで世界第 4 位の電力消費国となっている (2014 年 ) 国内の電力供給に関しては 1,114,408GWh の需要に対して供給量は 1,090,851GWh と 2.1% の不足 供給能力もピーク時 153,366MW の需要に対して 148,463MW と 3.2%

主な論点 資料 4 1. ワーク ライフ バランスの推進 生産性向上等の観点から 働き方とともに休み方を見直すことの必要性 重要性 (1) 有給休暇取得状況と長時間労働の国際比較 (2) 休暇取得と生産性との関係 (3) 仕事と仕事以外の生活の充実 2. 秋の連休の大型化等を実現する上での課題 (1

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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

( 別紙 ) 国家安全保障戦略 Ⅰ 策定の趣旨政府の最も重要な責務は 我が国の平和と安全を維持し その存立を全うすることである 我が国の安全保障 ( 以下 国家安全保障 という ) をめぐる環境が一層厳しさを増している中 豊かで平和な社会を引き続き発展させていくためには 我が国の国益を長期的視点から

はじめに 日本の平和と安全を維持し その存立を全うすることは 政府 の最も重要な責務です また 日本の安全保障政策を高い透明性をもって示すことも政府が果たすべき役割です 日本は 戦後 70 年以上にわたり 平和国家として歩んできました 自由 民主主義 人権 法の支配を擁護し 地域そして世界の平和と繁

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間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

弱な他の国々が 強靱で完全に競争的なエネルギー システムを追及することに対しても 支援する 6. 我々は 国連気候変動枠組条約 (UNFCCC) の締約国が第 21 回締約国会議 (COP21) において 産業革命以前と比べ 世界の平均気温上昇を 2 よりも十分低く保持すること 及び世界の平均気温上

朝日 TV 2015/4/18-19 原発政策安倍内閣は 今後の電力供給のあり方について検討しているなかで 2030 年時点で 電力の 2 割程度を 原子力発電で賄う方針を示しています あなたは これを支持しますか 支持しませんか? 支持する 29% 支持しない 53% わからない 答えない 18%

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個人情報保護法の3年ごと見直しに向けて

新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

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The Sanwa Bank Limited

H28秋_24地方税財源

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参考資料 1-1 本年次報告の位置付け サイバーセキュリティ戦略 (2015 年 9 月 4 日閣議決定 ) に基づく二期目の年次報告 2016 年度のサイバーセキュリティに関する情勢及び年次計画に掲げられた施策の実施状況を取りまとめたもの ウェブアプリケーション (Apache Struts 等

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2018 年度事業計画書 Ⅰ 基本方針 1. 健康関連分野を取り巻く環境と直近の動向 健康医療分野が政府の日本再興戦略の重点分野に位置づけられ 健康 医療戦略が策定されるなど 予防や健康管理 生活支援サービスの充実 医療 介護技術の進化などにより 成長分野としてマーケットは大きく拡大することが期待さ

西アフリカ 3億人ビジネス市場マップ ―2035年5億人市場に向けて―

無償資金協力 案件概要書 2017 年 8 月 29 日 1. 基本情報 (1) 国名 : カンボジア王国 (2) プロジェクトサイト / 対象地域名 : シハヌークビル特別市 プノンペン (3) 案件名 : 港湾近代化のための電子情報処理システム整備計画 (The Project for Port

2 アニメ ファッション 食 地域産品 伝統文化 匠の技術など海外で人気の高いクール ジャパンの魅力と底力を産業化し 海外市場開拓及び海外顧客の訪日を促進するため ターゲット国と分野を決め 業種を超えたチームづくり 市場開拓 成果の検証 他事業への応用 実際の事業展開 という企業や若手人材の一貫した

地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム (SATREPS) 研究課題別中間評価報告書 1. 研究課題名 テーラーメード育種と栽培技術開発のための稲作研究プロジェクト (2013 年 5 月 ~ 2018 年 5 月 ) 2. 研究代表者 2.1. 日本側研究代表者 : 山内章 ( 名古屋大学大学

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FEATURE ARTICLE 02

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ドーハ ラウンド交渉の一分野である貿易円滑化については 平成 26 年 11 月のWTO 一般理事会において 貿易円滑化協定に関する改正議定書 が採択され 今後 3 分の2 以上の加盟国が受諾した時点で本協定は発効することになりました 各 WTO 加盟国がこの協定を実施することにより 貿易規則の透明

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九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository 九州大学百年史第 7 巻 : 部局史編 Ⅳ 九州大学百年史編集委員会 出版情報 : 九州大学百年史. 7, 2017

進展を遂げたと結論づける 1994 年から 2009 年までの間,APEC エコノミーによる物品の総貿易は年 7.1 パーセント増加した一方,APEC 域内の貿易は同期間に 3 倍の増加を示した APEC 地域への, また, 同地域からの海外直接投資は,1994 年から 2008 年までの間に, い

Transcription:

日本 インドネシア共同声明 海洋と民主主義に支えられた戦略的パートナーシップの更なる強化に向けて (2015 年 3 月 23 日 東京 ) ジョコ ウィドド インドネシア共和国大統領及び同令夫人は 日本の招待を受け 2015 年 3 月 22 日から 25 日までの日程で日本を訪問した ジョコ大統領及び同令夫人は 3 月 23 日 皇居を訪れ 天皇皇后両陛下と御会見になり 引き続き宮中午餐に出席した 安倍晋三日本国内閣総理大臣及びジョコ大統領は 3 月 23 日に日 インドネシア首脳会談を行った 両首脳は 相互互恵協力 友好関係と基本的価値の共有を基礎とし 海洋と民主主義に支えられた戦略的パートナーシップの強化にコミットした Ⅰ 総論 海洋分野での協力 1 両首脳は 地域と国際社会の平和 安定及び繁栄の維持 増進が両国共有の利益であることを確認した この目的のため 両首脳は 両国が自由 民主主義 法の支配 ルールに基づく多国間貿易体制といった基本的価値を共有するとの認識に立ち 長年育まれた心の通った友好関係を基盤とする 戦略的パートナーシップ を強化する決意を表明した 安倍総理は 改めて インドネシアにおける民主主義の進展と昨年の議会選挙 大統領選挙の円滑な実施を歓迎し 国民の支持に支えられたジョコ大統領の選出に祝意を表した ジョコ大統領もまた 安倍総理の再選に祝意を表し 安倍総理が日本を一層の成功と繁栄に導くと信じると表明した 2 安倍総理は インドネシアがこれまで ASEANを始めとする地域の枠組みを通じたものを含め 地域と国際社会の安定と繁栄において果たしてきた積極的な役割を高く評価し 今後の一層の貢献への期待を表明した ジョコ大統領は 日本が第二次世界大戦後の 70 年間 一貫して平和国家として歩み 地域や世界の経済発展に寄与してきたことを賞賛し 日本の平和志向及び今後も国際社会に一層貢献していくとの日本の決意を高く評価した 3 両首脳は 共に海を通じて広く世界に開かれた海洋国家の首脳として 自由で開かれ 安定した海洋が 地域と国際社会の平和 安定及び繁栄にとって不可欠であることを確認した 両首脳は その目的を共に実現すべく 両国の長年の協力の歴史の上に立って また 1982 年国連海洋法条約 (UNCLOS) を含む国際法に従って 二国間協力の強化の重要な柱として 特に海洋の保安と安全保障 海洋関連産業の振興等の海洋分野での両国の協力を一層強化し加速するために 日本 インドネシア海洋フォーラム を可及的速やかに立ち上げることで一致した 4 両首脳は 人材の育成や日本からの巡視艇の供与を始めとして 両国が長年に渡って海 1

洋協力の実績を積み重ねてきたことを確認した そうした両国間協力の上に立って 両首脳は 専門家派遣を含む技術協力 資機材の供与 資金的支援等を通じ 海上保安能力向上 水産業振興 海洋生物資源管理 造船産業 海運業振興 港湾等インフラ整備 連結性向上 海上交通安全対策の強化等について協力していくことで一致した 5 両首脳は 海上安全保障の向上は 地域の平和と安定を維持するための重要事項であることを確認した 両首脳は 1982 年国連海洋法条約 (UNCLOS) を含む国際法上の普遍的に認識された諸原則に従って 公海における航行及び上空飛行の自由 阻害されない適法な通商 並びに平和的手段により海洋をめぐる紛争を解決することの重要性を強調した Ⅱ 政治 安全保障 6 両首脳は この地域の平和と安定が 地域及び国際社会全体の繁栄に不可欠であるとの認識の下 その維持と強化に向けて協力を深めることを確認した 安倍総理は 日本がそのために国際協調主義に基づく 積極的平和主義 による取組を進めていることを説明した ジョコ大統領は この取組がこれまでも そしてこれからも透明性を持った形で説明されることに留意するとともに 国際安全保障 地域秩序 信頼醸成力が強化されることを期待し 日本のイニシアティブを歓迎した 7 両首脳は これまでの両国外相による戦略対話の成果を歓迎し 開催を継続していくことを確認した 両首脳は 今般の日本国防衛省とインドネシア国防省との間の防衛分野の協力 交流に関する覚書への署名を歓迎した その上で 両国の外務 防衛担当閣僚間の意思疎通を強化し 安全保障 防衛分野における協力の一層の進展に繋げていくため 両国間の 外務 防衛閣僚協議 の開催の意思について再確認した 8 安倍総理は 昨年 12 月のエアアジア8501 便墜落事故の犠牲者及びご遺族に対し哀悼の意を表明した ジョコ大統領からは 日本の海上自衛隊艦艇による捜索救助活動への参加に対する感謝の意が表明された かかる経験も踏まえて 両首脳は 地域における人道支援 災害救援や海上捜索救助についての更なる協力を確認した Ⅲ 経済 経済協力 9 両首脳は 両国の協力 貿易と投資の促進 ルールに基づく多国間貿易体制を通じた相互互恵的な経済パートナーシップは 両国のみならず地域全体の経済発展に貢献するとの認識の上に立って 両国間の貿易投資協力の拡大への強いコミットメントを表明した また 安倍総理は ジョコ大統領が進める地方開発 格差是正 輸出促進 産業高度化 裾野産業育成 農林水産業強化等のアジェンダを支持し 発電所開発 深海港 有料道 2

路 防災施設 空港 航空管制 通信 鉄道 大量高速輸送 再生可能エネルギー源の活用などのアジェンダを実現するプロジェクトに日本として可能な支援を行っていく意向を表明した ジョコ大統領は 人間中心の投資を通じた 質の高い成長のための質の高いインフラ開発 の推進に向けた安倍総理のコミットメントを 世界の成長の主要なボトルネックである国際的なインフラ ギャップを縮小する効果的な手法として歓迎した 10 両首脳は 以下の要素からなる PROMOSI: 日インドネシア投資 輸出促進イニシアティブ を立ち上げることで一致した (1) ビジネス 投資環境整備の推進 : - 投資ワンストップサービスを始めとする投資促進策の推進 - 民間協力に加え 鉄道 港湾 道路 下水道 空港 航空管制 防災施設 電力 通信などの質の高いインフラ整備 - 大量高速輸送 電力 港湾等の重要なプロジェクトの推進 (2) 産業人材育成の強化 - 裾野産業 中小企業 農業 食産業等における研修プログラムの実施 (3) 官民による経済対話 協力の強化 - 貿易 投資環境整備 インフラ及び経済 産業協力に係る官民による新たな閣僚級対話の枠組の設立 - 日本からの政策アドバイザーの派遣等を通じた日本貿易振興機構 (JETRO) インドネシア投資調整庁 (BKPM) 及びインドネシア商業省などの関係機関間の協力強化 (4) 二国間 多国間での経済連携及び地域経済統合の推進 11 ジョコ大統領は インドネシアの経済発展を支援した日本の建設的役割及びインドネシアにとって最大の貿易投資国の一つである日本の立場を評価した インドネシアの大きな経済的潜在性を考慮し ジョコ大統領は 日本企業に対して インドネシアを国際市場への輸出製品製造の生産拠点として利用するように奨励した 両首脳は 自動車製造業 電子機械 鉄鋼 金属 ゴム 繊維業を含む幅広い分野における日本のインドネシアへのビジネス投資を心から評価し 日本の民間部門に農業 海洋 物流 インフラ分野での更なる投資機会の探求を奨励する意図を共有した 12 両首脳は 両国間の貿易投資関係拡大のため ジョコ大統領の訪日の機会に インドネシア ビジネスフォーラム及び投資相談会が開催されることを歓迎した また 両首脳は インドネシア進出に関心を有する日本企業の発掘強化 地場産業の振興 政策アドバイザーの派遣を目的として JETROとインドネシア商業省 JETROとBKPMとの間で覚書 (MOU) が署名されたことを歓迎した 両首脳は 自由で公正な貿易の精神を確認し 個別事項についても両国間の対話を通じ 早期に解決する必要があることを確認した 両首脳はまた インドネシアと日本の企業による双方向の外国直接投資促進活動につい 3

ても 推進していくことで一致した 13 両首脳は ジャカルタ都市高速鉄道 (MRT) 南北線及び東西線並びにジャワ スマトラ送電線プロジェクトへの資金供与につき合意に達したことを インドネシアの開発に資するものとして歓迎し 早期実現に向け早急に交換公文に署名することを確認した 両首脳は 新港の建設が首都工業地帯 (MIZ) の発展及び製品輸出増加の促進に貢献することへの期待を表明し 新港開発のために官民の関与の最適なマッチングを追求することを確認した 14 両首脳は 両国間の更なる貿易投資関係の深化及び向上を目指した日インドネシア経済連携協定 (JIEPA) の一般的な見直しを進めることを確認した ジョコ大統領は 一般的な見直しを通じて両国が均衡のとれた更なる相互利益を享受することへの期待を表明した 両首脳は ASEAN 経済共同体 (AEC) 及び東アジア地域包括的経済連携 (RCEP) により インドネシアがアジアの生産 輸出拠点として更に発展する機会がもたらされる可能性を念頭に置いて 両国が 地域の産業競争力の向上及びサプライチェーンの拡大促進に向けて 経済連携や地域経済統合に積極的に関与し主導することを確認した 15 両首脳は インドネシアの 35 ギガワット計画 に基づく地方を含む電力整備等 質の高いインフラ整備を進めるための協力を深めていくことが重要であると確認した 両首脳は 気候変動対策及び電源としての高効率石炭火力発電の重要性を確認するとともに 石炭火力発電への OECD 諸国による公的金融支援の継続の必要性を国際的な場において共有していくことの重要性につき一致した 両首脳は また 個別の法規則を考慮し 石油 天然ガス 石炭 金属等の資源分野における開発 通商の課題解決に向けた協力や協議を進めることの重要性を確認した 安倍総理は 特に 天然ガス分野について マハカム鉱区及びマセラ鉱区における日本企業の権益延長への期待を表明した 16 両首脳は 現下の経済の動きを考慮し 両国間の投資フローを促進する観点から 1982 年に署名された所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とインドネシア共和国との間の協定見直しの重要性に留意した 両首脳は 見直しプロセス開始の必要性で一致した Ⅳ 文化 人的交流 17 両首脳は 観光も含む文化交流及び人的交流が 両国の友好協力関係の将来にわたる深化 重層化へのかけがえのない投資であることを認識し これを一層推進していくことを確認した この関連で ジョコ大統領は 2014 年 12 月から日本がインドネシア一般 IC 旅券保持者に対する査証免除を開始したことを歓迎した 安倍総理は インドネシアによる日本人に対する査証免除に関する発表を歓迎した 4

18 ジョコ大統領は 人的交流における日本の協力 特に安倍総理のイニシアティブにより実現した 21 世紀東アジア青少年大交流計画 (JENESYS) の後継である JENESYS2.0 を高く評価した また同大統領は 芸術 文化の双方向交流と日本語学習支援を促進する 文化の WA プロジェクト を歓迎し 同プロジェクトが円滑に進むよう協力を表明した 19 両首脳は 2018 年のジャカルタ アジア競技大会及びアジア パラ競技大会 2020 年の東京オリンピック パラリンピック競技大会に向けて協力することにつき確認した 両首脳は 日本のスポーツを通じた国際貢献策 Sport for Tomorrow の実施によるスポーツの価値の普及等 二国間でのスポーツ分野における協力につき一致した 両首脳は これらの重要なスポーツイベントの成功には民間部門からの貢献が重要であると強調した Ⅴ 地域 国際社会における協力 20 ASEANが経済統合を立ち上げ 東アジア サミット (EAS) が設立 10 周年を迎える歴史的な年に 両首脳は ASEAN 及び他の地域枠組が重要性を増しているとの認識を再確認し これらの枠組の強化のために緊密に協力していくことへのコミットメントを確認した 両首脳は ASEAN 中心性への支持を再確認した 21 両首脳は 国際社会とともに ISIL による二人の日本人の非道で容認することのできない殺害及び2015 年 3 月 18 日のチュニスのバルドー博物館へのテロ攻撃を含むテロに対し 断固たる非難を表明した 両首脳は テロ対策や国境を越える犯罪の分野における両国間の協力を強化していくことで一致した 両首脳は 決してテロに屈せず 国際社会と共に 揺るぎなく積極的に世界の平和と安定に共に貢献していくとの認識を共有した 両首脳は 過激主義の問題への対処が緊急に必要であるとの点で一致し 穏健化の促進 並びに社会経済 宗教及び経済の側面を含む包括的アプローチの重要性につき改めて表明した 22 両首脳は 南シナ海をめぐる問題が地域の平和と安定に直結しているとの認識を共有した 両首脳は 南シナ海における関係国の行動宣言 (DOC) の完全な履行及び行動規範 (COC) の早期妥結の重要性を再確認した 両首脳は 自制を働かせ また力による威嚇 力の行使を行わずに 平和的手段により南シナ海における相違や紛争を解決することの喫緊の重要性を強調した 安倍総理は ジョコ大統領のこの問題に対する積極的貢献の方針を歓迎した 5

23 両首脳は 朝鮮半島の平和 安全及び安定が非常に重要であるとの認識を共有した 安倍総理は拉致問題を含む日朝関係につき説明した ジョコ大統領は日朝関係が進展 できるようになることへの期待を表明した 24 安倍総理は 2015-2017 年にインドネシアが環インド洋連合 (IORA) で議長国を務めることを歓迎した IORA のダイアローグ パートナーとして 日本はインドネシアが IORA を海上安全保障 貿易投資促進 災害リスク管理 学術 科学技術 観光 文化交流という6つの優先分野において より深く効果的な協力へと導くことに自信を表明した 25 安倍総理は 本年 4 月にアジア アフリカ会議 60 周年記念行事を開催するインドネシ アのイニシアティブを評価するとともに 会議の成功に向けた協力を表明した 安倍総 理は 本年 3 月の第 3 回国連防災世界会議へのインドネシアの参加を歓迎した 26 両首脳は 本年が広島及び長崎での原爆投下から 70 年であることを認識し 核軍縮 不拡散 原子力エネルギーの平和的利用の促進に関する強いコミットメントを再確認した 両首脳は 2015 年 NPT 運用検討会議の成功に向け 協力していくことを確認した 両首脳は 2015 年 NPT 運用検討プロセスへの軍縮不拡散イニシアティブ (NPDI) の貢献を歓迎した 両首脳は CTBT の早期発効の必要性を共有した この点 安倍首相は 2012 年のインドネシアの CTBT 批准を歓迎した 27 両首脳は あらゆる面における国連安保理改革を含めた国連の改革の差し迫った必要性を再認識した 両首脳は 国連の効率性 透明性 今日の国際社会の現実を反映した代表制の改善の必要性を強調した この文脈で 両首脳は国連創設 70 周年を迎える本年に具体的な成果を得るため相互の協力を強化することで一致した 28 両首脳は 文明 文化 宗教間の調和と協力を促進することが重要であるとの見解で一致した ジョコ大統領は 安倍総理の提唱により本年 6 月に東京で開催される アジアの平和構築及び国民和解 民主化に関するハイレベル セミナー の開催を歓迎した 安倍総理は 本年 7 月にジャカルタで開催される 平和維持活動に関するアジア太平洋地域会合の開催に関するインドネシアのコミットメントを歓迎した 両首脳は グローバルな課題に貢献する意志と能力を有する国同士 テロや違法 無報告 無規制 (IUU) 漁業 薬物の不正取引等の国境を越える犯罪との闘い 海賊 海上武装強盗の取り締まり 国連安保理改革 軍縮 不拡散等の現在の国際社会の諸課題の重要性に留意し これらに共に取り組んでいくことで一致した ( 了 ) 6