平成 30 年 3 月 30 日 国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所 富士山火山噴火対策に着手します 平成 30 年度富士砂防事務所予算の概要について 平成 30 年度中部地方整備局富士砂防事務所関係予算の配分が決定しました 富士砂防事務所は 噴火に備えた対策を進める火山噴火対策に平成 30 年度から着手します 火山砂防事業費 1 潤井川及び芝川流域において 火山噴火や降雨に起因する土砂災害を防ぐための砂防施設整備を推進します 2 富士山北麓において 火山噴火に起因する土砂災害対策に着手します 3 沢崩れ源頭部の斜面対策工を実施します 地すべり対策事業費 1 地すべり抑制工 抑止工の進捗を図ります 2 抑止工施工のための工事用路 施工ヤードを整備します 1. 添付資料 : 平成 30 年度富士砂防事務所事業概要 なお 富士砂防 HP にも掲載されております http://www.cbr.mlit.go.jp/fujisabo/index.html 2. 配布先 : 静岡県政記者クラブ 山梨県政記者クラブ 富士宮市記者クラブ 富士記者クラブ 静岡市記者クラブ 問合せ先 国土交通省中部地方整備局富士砂防事務所 副所長 工務課長 白木久也 池田正樹 TEL 0544-27-5221( 代表 ) FAX 0544-27-5986
平成 30 年度富士砂防事務所事業概要 富士山火山砂防事業 富士山麓における土砂災害を防ぐための砂防事業 潤井川及び芝川流域における対策 富士山を源流とする潤井川流域の各渓流において 火山噴火に起因する土砂災害 降雨に起因する土石流対策のために砂防施設整備を推進します 風祭川支川鞍骨沢で遊砂地工の整備 風祭川で砂防堰堤工群の整備 風祭川支川春沢で砂防堰堤工群の整備 風祭川支川鞍骨沢第 1 支渓で遊砂地工の整備 弓沢川支川市兵衛沢第 1 支渓で遊砂地工の整備 弓沢川支川立堀沢で遊砂地工の整備 凡夫川支川砂沢で遊砂地工の整備 富士山北麓における対策 富士山の火山噴火に起因する土砂災害対策に着手します 宮川で緊急減災対策工( 除石 ) 富士山北麓緊急減災対策工( ブロック製作工 ) 沢崩れ対策 富士山沢崩れ源頭部の斜面対策工の整備 足取川支川久保沢で砂防堰堤工の整備 赤渕川で千束砂防堰堤工群の整備 足取川支川一ノ竹沢で砂防堰堤工の整備 足取川支川揚久保沢で砂防堰堤工の整備 弓沢川で砂防堰堤工群の整備 沢川で富士山南麓緊急減災対策工( ブロック製作工 ) 地区名年度 富士山南西 北麓野渓地区 ( 富士山砂防事業 ) 事業費 ( 百万円 ) 平成 29 年度 2,220 平成 30 年度 2,440 対前年度比 1.10 由比地すべり対策事業 豪雨や海地震等による規模地すべり災害の発生を未然に防ぐための地すべり対策事業 地すべり抑制工の整備 地下水の水位を下げ 地すべりの動きを停止 もしくは緩和させる抑制工を行います 山中排水トンネの整備 地すべり抑止工の整備 構造物の持つ抵抗力を利用して地すべり運動を停止させる抑止工を行います 山中ブロックで深礎杭の整備 工事用路 施工ヤードの整備 蜂ヶ沢ブロックの深礎杭施工のための工事用路 施工ヤードを整備します 工事用路の整備 施工ヤードの整備 事業費地区名年度対前年度比 ( 百万円 ) 平成 29 年度 1,757 由比地区 ( 地すべり対策事業 ) 1.00 平成 30 年度 1,760
富士山火山砂防事業 ( 富士山南西麓地区 ) 平成 30 年度事業箇所 西 御殿場市 至 : 京 裾野市 名高速路 沼津市 富士山 愛鷹山 沢崩れ 1 北南 富士山南西麓地区 ( 単位 : 百万円 ) 所在地 NO 箇所名工種事業費市 町 村 1 沢川源頭部 富士宮市 斜面対策工 436 2 鞍骨沢遊砂地工 富士宮市 遊砂地工 449 3 風祭上流堰堤工群 富士宮市 砂防堰堤工 87 4 春沢堰堤工群 富士宮市 砂防堰堤工 87 5 鞍骨沢第 1 支渓遊砂地工 富士宮市 遊砂地工 247 6 市兵衛沢第 1 支渓遊砂地工 富士宮市 遊砂地工 218 7 立堀沢遊砂地工 富士宮市 遊砂地工 233 沢川 11 12 沢川遊砂地 富士宮市 9 5 13 4 2 3 6 7 足取川 8 風祭川 10 伝法沢川 弓沢川 久遠寺川 潤井川 須津川 赤渕川 凡夫川 富士宮駅 富士市 田子の浦港 至 : 名古屋 8 凡夫川堰堤工群富士市遊砂地工 373 9 久保沢堰堤工群富士宮市砂防堰堤工 6 10 千束第 3 堰堤工群富士市砂防堰堤工 4 11 一ノ竹沢砂防堰堤富士宮市砂防堰堤工 1 469 号芝川 12 揚久保沢堰堤富士宮市砂防堰堤工 15 13 弓沢堰堤工群富士宮市砂防堰堤工 3 14 富士山南麓緊急減災対策工 富士宮市 減災対策工 60 小計 14 箇所 2,220 14 詳細位置は今後検討を行う予定 富士川
佐野川 山中湖 138 38号 御殿場市 裾野市 宮川 相模川 中央自動車 間堀川 愛鷹山 富士五湖路 用沢川 R海新幹 138 38号 沼津市 忍野村 山中湖村 469 69号 黄瀬川 神田堀川 R海本 須津川 赤渕川 宮川 ① 千束 束川 沼川 富士山火山砂防事業(富士山北麓地区) 富士山火山砂防事業(富士山北麓地区) 平成30年度 平成30年度 事業箇所 事業箇所 名高速路 富士山 469 69号 北 沢川 市兵衛沢 立堀沢 富士川 沢 竹沢 一ノ竹沢 箇西湖 所 名 鳴沢村 所 在 地 市 町 村 栗ノ木沢 久保沢 足取川 風祭川 ②詳細位置は今後検討を行う予定 小計 ② 富士山北麓緊急減災対策工 ① 宮川緊急減災対策工 NO 富士宮市 星山放水路 角木沢 角木沢 富士山北麓地区 鳴沢村 春沢 鞍骨沢第 第1 第1支渓 鞍骨沢 揚久保 保沢 溜野沢 滝沢 沢川 R身延 潤井川 沢川 凡夫川 R海新幹 市兵衛沢第 第1支渓 久遠寺川 富士スバライン 不動沢 1 1号 富士市 伝法沢川 砂沢 小潤井川 田子の浦 新名高速路 富士河口湖町 河口湖 駿河湾 南 工 種 ２箇所 減災対策工 220 110 110 事業費 精進湖 西 田貫湖 単位 百万円 減災対策工 深沢 猪ノ窪沢 芝川
市 興 津 井 町 上 1号 山 ン ト 水 排 中 ネ WA6 WA4 山中 WA7 ック ブロ WA9 65m L=7 WB4 SA1 SA3 SA4 展望台 SA2 WA5 WA10 SA8 SA7 SA13 SA12 SA11 SA10 SA9 SA6 WA1 屋 名古 SA18 WA3 蜂 WB5 WB6 SA19 SA21 2 SA20 1 3 6 5 SA22 4 西 8 S9 B99 10 B10 S15 B15 B1 B15 B14 14 1 13 122 12 WWB2 WB7 SSCC77 SC7 WC1 区 名 SSC14 14 14 SC15 SC16 166 山中 市 SSCC1 SC1 CC12 12 SC12 SC1 SSC C11 SC11 SC1100 SC SC10 SSCC9 SC9 SSCC8 C8 SC8 WC3 SC13 W WC2 平成30年度 平成29年度 年 度 80m L=1 ＪＲ海本 1,760 1,757 1.00 対前年度比 西倉沢漁港 久保排水トンネ(完成) 山中排水トンネ(施工中) 深礎杭(完成) 深礎杭(計画) 集水井 平成29年度まで 平成30年度 平成31年度以降 対策工施工箇所 凡例 路 名高速 名高 名高速路 １号 号 工事用路 押農 農 由比PA 事業費 (百万円) 施工ヤード整備 由比地区 地すべり対策事業 地 下り 上り 路 速 高 名 路 速 名高 BB233 23 222 21 S2 211 20 B2 20 2 0 B18 S199 1 18 WB3 WC5 SC6 SSC5 SC4 C3 SC3 SC2 SSC11 WC4 WC6 工事用路 17 16 16 07m L=5 ク 良 ロッ 路改 ブ 押 路 ック 押 ロ ブ 久保 深礎杭SA21 継続 深礎杭SA19 継続 深礎杭SA16 新規 深礎杭SA14 継続 7 WBB11 WB1 11 B11 農 倉沢 ク ロッ ブ ヶ沢 蜂ヶ 路 沢 70m L=5 深礎杭SA7 新規 SA17 SA16 SA15 SA14 さったトンネ トンネ さった峠駐車場 SA5 WA2 山中排水トンネ 継続 WA8 水 排 山中 トン ネ 地すべり防止区域 ンネ ト 水 保排 久 12m L=7 保 久 由比地区直轄地すべり対策事業 平成30年度 事業箇所 ＪＲ 海 本 １号 ンネ 排水 ト 京
富士山火山噴火対策 富士山は 過去に活発な噴火活動を繰り返して成長してきた活火山です 富士山の広な山麓は 多くの人々の生活や経済活動が営まれると共に 日本の経済を支える重要交通網が存在することから 降雨による土砂災害だけでなく 火山噴火に伴う土砂災害にも備えなければなりません 富士砂防事務所では 噴火に備えた対策を進める火山噴火対策に平成 30 年度から着手します 対象とする土砂災害は 噴火の実績があり 発生頻度が高い現象のうち 直接人命や財産に被害をおよぼすと考えられる次のものとします 降灰後の土石流 ( 基本対策緊急対策 ) 融雪型火山泥流 ( 緊急対策 ) 溶岩流 ( 緊急対策 ) 降灰状況 土石流状況 雲仙岳 1991 年噴火 十勝岳 1926 年噴火 三宅島 1983 年噴火 降灰後土石流氾濫範囲土石流危険渓流 融雪型火山泥流の流下範囲 火砕流の流下範囲 降灰後の土石流による想定範囲小規模噴火 (1,000 万m3DRE) によって 噴火後 10 年間繰り返し発生する土石流 融雪型火山泥流による想定範囲滝沢火砕流規模 (240 万m3 ) 溶岩流による想定範囲 ( 富士山ハザードマップ検討委員会報告書 溶岩流可能性マップ ) 中 小規模溶岩流を合成 富士山の噴火が原因となって起こる土砂災害は 発生時期や発生場所の予測が困難であり かつ 規模がきくなることも想定されます 噴火への対応は ハード対策とソフト対策のそれぞれについて 平常時から計画的に砂防施設や監視 観測機器を整備する 基本対策 と 噴火時にできる限りの被害軽減 ( 減災 ) に取り組む 緊急対策 の 2 つを組み合わせて実施します
基本対策緊急対策( 浅間山 ) 策エリアハード対策 ソフト対策 砂防堰堤 ( 富士山 ) 沈砂地 ( 富士山 ) 平常時から計画的に実施する 段階的に目標を定め 景観 自然環境に配慮しつつ整備を進める 浅間山南麓砂防施設整備工事 コンクリートブロック備蓄 ブロック堰堤 (H26 御嶽山 ) 緊急的な対応により 被害をできる限り軽減 ( 減災 ) する 緊急対策の迅速な実施のため 資機材の備蓄や用地の調整等を平常時より行う 対監視カメラ ( 富士山 ) 監視カメラの緊急設置 ( 平成 26 年御嶽山噴火 ) ワイヤーセンサー設置 ( 平成 26 年御嶽山噴火 ) 平常時から計画的に実施する 土砂災害のおそれがある時 あるいは土砂災害が 発生した時に効果が発揮されるよう計画する 緊急調査 降灰状況調査 ( 平成 26 年御嶽山噴火 ) 火山噴火時の状況把握や広域避難計画と連携した関係機関への情報提供を行う