宮崎医学会誌 第 32 巻第 2 号 2008 年 9 月 診断 (1) UC UCは, 主として粘膜を侵し, しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症 と定義されている 本症は若年 青年層 ( 男性で20 24 歳, 女性で25 29 歳 ) に発症のピークがあるが, 後

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1 総 説 宮崎医学会誌 32:63 72,2008 炎症性腸疾患 ( 潰瘍性大腸炎, クローン病 ) の診断と治療 山本章二朗下田和哉 要約 : 潰瘍性大腸炎とクローン病を総括した狭義の炎症性腸疾患は, 遺伝的素因, 環境因子, 免疫学的異常などが絡み合って発症すると考えられているが, いまだ詳細な原因は解明されていない 両疾患は厚生労働省の難病に指定されており,30 年前はあわせてわが国で 1000 人程度であったが, 食事習慣や生活習慣の欧米化に伴い, 年々増加の一途を辿っており, 現在では潰瘍性大腸炎が約 97,000 人, クローン病は約 27,000 人といわれている 宮崎県においても 2008 年 3 月の集計ではそれぞれ 722 人,270 人であり, もはや稀少疾患とは言えず, 日常診療において遭遇する可能性がある疾患である 厚生労働省の特定疾患研究班から診断および治療指針案が提唱され, 最近では潰瘍性大腸炎に対する診療ガイドラインの作成も行われており, いずれも日常診療に有用である 原因不明の両疾患であるが, 治療法の進歩は著しく, 潰瘍性大腸炎では血球成分除去療法や新しい免疫調節剤, クローン病では生物学的製剤の登場により, 以前と比較し格段の患者の QOL 向上が得られている 特に抗 TNF-α 抗体製剤の一つであるインフリキシマブはクローン病において画期的な治療成績を示している 今後も病態が明らかにされ, それに対する特異的な治療法が開発されることにより, 潰瘍性大腸炎, クローン病いずれも, 薬物療法による長期の寛解維持が可能となり, 入院治療や手術が回避されることが期待される 治療成績は格段に向上したものの, 適切な治療を行ったにも関わらず, 治療に難渋する例も存在する またステロイド剤の長期大量投与により, 難治にいたっている場合もある このような点も考慮し, 治療にあたる必要がある 平成 20 年 12 月 12 日入稿, 平成 21 年 2 月 12 日受理 はじめに日常臨床において, 下痢や腹痛はよく遭遇する症状であり, 血便を主訴にする患者さんも少なくない これらの症状は, 広義の炎症性腸疾患 (inflammatory bowel disease : IBD) といわれる疾患が原因となることが殆どである 広義のIBDには, 原因が特定できるものとできないものに大別される 原因が特定できる特異的腸炎には, 感染性腸炎や薬剤性腸炎, 虚血性大腸炎に代表される血管性のもの, 放射線性腸炎などがあり, 通常は感染性腸炎が最も多い 原因不明の腸炎の殆どは, 狭義の IBDと一括してよばれる潰瘍性大腸炎 (ulcerative colitis : UC) とクローン病 (Crohn's disease : CD) であり, 一般的にIBDというとこの二つの疾患を指宮崎大学消化器血液内科 ( 第 2 内科 ) す UC,CDはともに若年者に好発する疾患であり, 慢性進行性の経過をとり, 治癒的治療法は未だ確立していない 両疾患とも何らかの遺伝的素因を有する宿主が, 腸管内抗原などの環境因子に対して過剰 異常な免疫反応が惹起されて発症すると理解されているが ¹, ² ), いまだ詳細な原因解明にはいたっていない UCは1975 年,CDは1976 年から厚生労働省の特定疾患に指定され, 当時はUCが965 人,CDにいたってはわずか128 人であった しかし食事習慣や生活習慣の欧米化に伴ない年々増加し,2007 年の集計でUCが96,993 人,CDが27,384 人と30 年弱で100 倍以上にも増加している 特にUCは, 特定疾患の中で最も患者数が多く, すでに稀な疾患とはいえなくなっている 以前と比して日常の臨床の場で遭遇する機会が格段に多くなったIBDについて, 診断のポイントや内科的治療を中心に紹介する 63

2 宮崎医学会誌 第 32 巻第 2 号 2008 年 9 月 診断 (1) UC UCは, 主として粘膜を侵し, しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症 と定義されている 本症は若年 青年層 ( 男性で20 24 歳, 女性で25 29 歳 ) に発症のピークがあるが, 後述するCDに比べて発症年齢の分布が緩やかで, 中高年の発症も比較的多くみられる 診断には厚生労働省の難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班 ( 以下, 班研究 ) により1998 年に作成された診断基準が使用されているが ³ ), そのポイントを表 1に示す すなわち症状, 画像所見, 生検組織学的所見などを総合して診断する 初発症状としては, 下痢を伴う血便または粘血便が多く,80% 以上の症例にみられる 次いで腹痛が続く 腹痛は下腹部に多く, 排便時もしくは排便前 に増強し, 排便により軽減するのが特徴である 画像診断は, 大腸内視鏡検査 (colonoscopy : CS) でなされることが殆どである 通常は, 直腸から連続するびまん性の細顆粒状粘膜や多発するびらん, 潰瘍, 粘膿性分泌物付着, 血管透見性の消失などから診断は容易である ( 図 1) 最近ではUCの癌化であるcolitic cancerなどの発症例も増えており,cs の際にはそのことも考慮し検査にあたる必要がある 診断困難となるのは直腸が一旦正常にみえる非典型例やサイトメガロウィルス (Cytomegalovirus: CMV) 腸炎を合併している例である ( 図 2)⁴ ) このため,UCを疑う場合は必ず直腸粘膜の生検組織検査を行うこと,CMV 感染の有無を確認することが大切である⁵ ) なお,CMV 腸炎合併例のCS 所見では, 非感染例と比べて, 打ち抜き潰瘍, 地図状潰瘍, 深掘れ潰瘍, 縦走潰瘍が比較的高頻度に見られ, それも手がかりとなる また便の細菌学的 寄生虫 図 1. 潰瘍性大腸炎の内視鏡所見 : 大腸の粘膜は混濁し, 血管透見は消失しており, びまん性にびらんを認め, 一部粘膿性分泌物付着もみられる. 図 2.CMV 腸炎を合併した潰瘍性大腸炎の内視鏡所見境界明瞭な大小不同の類円形潰瘍が多発しており, 一部打ち抜き潰瘍も認めている. 表 1. 潰瘍性大腸炎の診断の手引き a) 症状 : 持続性または反復性の粘血 血便, あるいはその既往がある. b) 画像所見 1 内視鏡検査 : 直腸から連続するびまん性のびらん, 血管透見像消失, 粘血膿性分泌物の付着, 潰瘍, 偽ポリポーシスなどを認める. 2 注腸 X 線検査 : 粗ぞうまたは細顆粒状の粘膜表面のびまん性変化, 多発性のびらんや潰瘍, 偽ポリポーシス, ハウストラの消失 ( 鉛管像 ) や腸管の狭小 短縮などを認める. c) 除外すべき疾患細菌性赤痢, アメーバ赤痢, サルモネラ腸炎, キャンピロバクタ腸炎, 大腸結核などの感染性腸炎やクローン病, 放射線照射性大腸炎, 薬剤性大腸炎, リンパ濾胞増殖症, 虚血性大腸炎, 腸型ベーチェットなど 64

3 山本章二朗他 : 炎症性腸疾患の診断と治療 表 2. 潰瘍性大腸炎治療に向けた診断的アプローチ 図 3. クローン病の内視鏡所見 : 幅広で深掘れの縦走潰瘍が多発しており, その辺縁には一部敷石状外観を呈した隆起調の粘膜がみられる. 学的検査, 海外渡航歴 薬剤服用歴 放射線照射歴の聴取は必須である 班研究で2006 年 1 月に作成された エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン ( 以下,UCガイドライン ) ⁶ ) の中にあるUC 治療に向けた診断的アプローチも参考にして診断にあたるのが望ましい ( 表 2) (2) CD CDは 原因不明で, 主として若い成人にみられ, 浮腫, 線維 ( 筋 ) 症や潰瘍をともなう肉芽腫性炎症性病変からなり, 消化管のどの部位にもおこりうる 疾患である 好発年齢は10 歳代後半から20 歳代に多く, 男性で20 24 歳, 女性で15 19 歳にピークがみられ, 男女比は約 2:1で男性に多い UCと比して中高年での発症は稀である 診断にはUC 同様班研究で作成された診断基準が使用されている⁷ ) ( 表 3) 特徴的な所見に縦走潰瘍と敷石状外観がある ( 図 3) UCが直腸から連続する粘膜病変を示すのと異なり,CDでは口腔から肛門までの全消化管のあらゆる部位に病変が生じる可能性がある 特に肛門病変が高率でみられる 数年前に痔瘻の手術歴があることがよくある このため痔瘻などの肛門疾患を診察した場合は, 逆にCDの有無を確認する必要がある 臨床症状は病変の部位や範囲によるが, 腹痛, 下痢が多く,UCと比較し, 粘血便は少ない 表 3.Crohn 病の診断基準 1. 主要所見 A. 縦走潰瘍 B. 敷石像 C. 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫 2. 副所見 a. 縦列する不整形潰瘍またはアフタ b. 上部消化管と下部消化管の両者に認められる不整形潰瘍またはアフタ確診例 :1. 主要所見のAまたはBを有するもの注 ¹, ² ) 2. 主要所見のCと副所見のいずれか一つを有するもの疑診例 :1. 副所見のいずれかを有するもの注 ³ ) 2. 主要所見のCのみを有するもの注 ⁴ ) 3. 主要所見 AまたはBを有するが虚血性大腸炎, 潰瘍性大腸炎と鑑別ができないもの注 1)A. 縦走潰瘍のみの場合, 虚血性大腸炎や潰瘍性大腸炎を除外することが必要である注 2)B. 敷石像のみの場合, 虚血性大腸炎を除外することが必要である注 3) 副所見 bのみで疑診とした場合は同所見が3カ月恒存することが必要である注 4) 腸結核などの肉芽腫を有する炎症性疾患を除外することが必要である 65

4 宮崎医学会誌 第 32 巻第 2 号 2008 年 9 月 腹痛は病変部位に一致することが多く, 漿膜に及ぶことで内臓痛が生じ, また消化管内腔の狭窄に伴う腹痛もある 発熱, 栄養障害, 貧血などの全身症状の頻度も高い ときに虫垂炎に類似の症状, 腸閉塞, 腸穿孔, 大出血, 不明熱などで発症することもある 近年,UCとCDの両疾患の臨床的, 病理組織学的特徴を合わせ持つ鑑別困難例であるindeterminate colitisの例も散見され,2002 年度の改定診断基準案に付記された 特に大腸型 CDでびまん性潰瘍性病変を有する場合に,UCとの鑑別が困難となる その際には肛門病変や上部消化管 小腸病変の精査や生検による肉芽腫の検索,P-ANCA(perinuclear antineutrophil cytoplasmic antibody) の測定が診断に有用であり, 肉芽腫の存在はCD 診断の, P-ANCA 陽性はUC 診断の手がかりとなる 病態の分類 UC,CDいずれにおいても病変範囲を正確に把握することは, 治療法の選択に必須である また重症度も治療法に影響を与えるため, 治療前に病変範囲や重症度などを正確に評価する必要がある (1) UC 病変部位により, 直腸炎型, 左側大腸炎型, 全大腸炎型に分類される 特殊型として直腸に炎症を伴わない右側大腸炎型もあり, 病変が直腸 S 状結腸 に限局しているものを遠位大腸炎型と呼ぶこともある 直腸炎型のうち, 約 10% は経過中左側大腸炎型や全大腸炎型に進展するため, 直腸炎型で坐剤のみで寛解にいたらない場合はその点を考慮し, 画像検査の再評価を行う 本邦では, 班研究で作成された臨床的重症度分類が頻用されている⁸ ) ( 表 4) これは臨床症状と血液検査をもとに判定するものである さらに重症度を客観的に把握するためのスコアもあり,DAI (Disease Activity Index) やCAI(Clinical Activity Index) などがその代表的なものであり, 治療効果の判定に重要な役割を果たしている (2) CD 病変部位により, 小腸型, 大腸型, 小腸大腸型に分類される 前述した様に,CDは全消化管のあらゆる部位に病変が生じる可能性があるため, 肛門や上部消化管の評価も必須である 重症度分類にはThe International Organization for the Study of Inflammatory Bowel Diseases (IOIBD)assesment score が簡易であり, よく使用される ( 表 5)⁹ ) 国際的にはCrohn's Disease Activity Index(CDAI)¹⁰ ) が用いられることが多い ( 表 6) CDAIは複雑で, かつ評価期間が7 日間と長いため, 日常診療においては不便との意見もあるが, 治療効果の判定には優れており, 再燃時や ⑴ 排便回数 表 4. 潰瘍性大腸炎の重症度分類 重症中等症軽症 6 回以上 ⑶ 発熱 37.5 以上なし重症と軽症との中間 ⑷ 頻脈 90/ 分以上なし 66 4 回以下 ⑵ 顕血便 (+++) (+) ( ) ⑸ 貧血 Hb10g/dl 以下なし ⑹ 赤沈 30mm/h 以上正常 注 : 重症とは⑴および⑵の他に全身症状である⑶または⑷のいずれかを満たし, かつ,6 項目のうち4 項目以上を満たすものとする. 軽症は6 項目全てを満たすものとする. 重症の中でも特に症状が激しく重篤なものを劇症とし, 発症の経過により, 急性劇症型と再燃劇症型に分ける. 劇症の診断基準 : 以下の5 項目を全て満たすもの 1 重症基準を満たしている 回 / 日以上の血性下痢が続いている 以上の持続する高熱がある. 4 10,000/ mm3以上の白血球増多がある. 5 強い腹痛がある.

5 山本章二朗他 : 炎症性腸疾患の診断と治療 表 5.IOIBD assessment score の求め方 1. 腹痛 2.1 日 6 回以上の下痢, または粘血便 3. 肛門部病変 4. 瘻孔 5. その他の合併症 6. 腹部腫瘤 7. 体重減少 8.38 以上の発熱 9. 腹部圧痛 10.10g/dl 以下の血色素各 1 項目のスコアを1 点とする.2 点以上 : 活動期 新治療前などには必ず測定しておくべきものである 治療 (1) UC UCの治療は, おもに病変部位, 臨床的重症度, 内視鏡検査所見, 腸管外合併症の有無などに基づき決定される 治療は寛解導入治療と寛解維持治療にわけて考える ( 表 7)⁸ ) 表 6.CDAI の求め方 X₁ 過去 1 週間の軟便または下痢の回数 x 2 =y 1 X₂ 過去 1 週間の腹痛 x 5 =y 2 0= なし 1= 軽度 2= 中等度 3= 高度 X₃ 過去 1 週間の主観的な一般状態 x 7 =y 3 0= 良好 1= 軽度不良 2= 不良 3= 重症 4= 劇症 X₄ 患者が現在もっている下記項目の数 x 20 =y 4 1) 関節炎 / 関節痛 2) 虹彩炎 / ブドウ膜炎 3) 結節性紅斑 / 壊死性膿皮症 / アフタ性口内炎 4) 裂肛, 痔瘻または肛門周囲膿瘍 5) その他の瘻孔 6) 過去 1 週間に 37.8 以上の発熱 X₅ 下痢に対して Lopemin またはオピアトの服用 x 30 =y 5 0=なし 1=あり X₆ 腹部腫瘤 x 10 =y 6 0=なし 2= 疑い 5= 確実にあり X₇ ヘマトクリット (Ht) 男 (47 Ht) 女 (42 Ht) x 6 =y 7 X₈ 体重 : 標準体重 : 体重 100(1 )=y 8 標準体重 CDAI:y 1 y 8 までの合計 150 以下 : 非活動期,450 以上 : 非常に重症 軽症 中等症 重症 表 7. 潰瘍性大腸炎治療指針の概略 直腸炎型左側大腸炎型全大腸炎型 SASP 坐剤またはステロイド坐剤坐剤無効時は注腸に変更 5-ASA 注腸, ステロイド注腸 SASP 錠またはメサラジン錠内服 再精査 再精査 SASP 錠またはメサラジン錠症例によっては注腸併用 5-ASA 注腸, ステロイド注腸 SASP 錠またはメサラジン錠 SASP 錠またはメサラジン錠内服 5-ASA 無効例ではステロイド (PSL30 40mg/ 日 ) 経口追加 CAP ステロイド不応例, 離脱困難例は免疫調節剤併用入院し, 全身管理, 外科医とも連携 PSL 点滴静注 (1 1.5mg/kg/ 日 ) SASP 錠またはメサラジン錠内服 9 シクロスポリン持続静注 (2mg/kg/ 日 ) 感染を疑えば抗菌薬併用 67

6 宮崎医学会誌 第 32 巻第 2 号 2008 年 9 月 1) 寛解導入治療重症度分類に基づいて, 治療法を決定する 軽症例では, 基本的にメサラジンやsalazosulfapyridine (SASP) などの5-ASA(5-aminosalicylic acid) 製剤の内服や坐剤, 注腸で寛解が得られることが多い 尚, 直腸炎型の多くは軽症のことが多く, 直腸炎型では主にSASPの坐剤が第一選択であり, 無効な場合はステロイド坐剤に変更する また5-ASA 製剤やステロイドの注腸製剤も適応になる 欧米では, 軽度から中等度の遠位型活動期のUCの治療として, 5-ASA 直腸投与が第一選択となっている ¹¹ ) 直腸炎型には坐剤が第一選択薬であるもののも, 種々の理由によりメサラジンやステロイド剤の経口投与がなされ, これらの治療による改善がないことから難治例と判断されて, さらに長期大量の経口ステロイドを使用されている症例がある このような場合はまず病変の再評価を行い, メサラジンからSASPへの変更, 局所投与がなされていない場合は注腸や坐剤投与を開始することが重要である 中等症においては, その大部分は左側大腸炎型と全大腸炎型症例である 左側大腸炎型では多くの場合, メサラジンやSASPの経口投与が第一選択になるが, 症例により注腸も有効なこともある しかし中等症例では5-ASA 製剤のみでは寛解導入が困難な例も多く, その際にはステロイドが必要となる ステロイドはプレドニゾロン30 40mg/ 日の経口で開始するが, ステロイドを長期に使用することで医原的難治例になっている例もあり, また副作用にも注意する必要がある ステロイド投与 2 週間以内に改善傾向を認めない場合は早期に血球成分除去療法 (cytapheresis : CAP) などの追加治療をすすめる CAPは, 過剰な免疫反応により炎症性サイトカインを産生する, 本症の病態の中心的存在である白血球を除去するものであり, 本邦で開発された治療法である ¹² ) 本治療法には, 顆粒球除去療法, 白血球除去療法, リンパ球除去療法の3 種類がある 除去効率や治療時間などより前 2 者が主になされており, 両群の有効性には基本的には大差ない 最近では週 2 回のCAPを行う治療法も盛んに行われており, またステロイドを使用せずにCAP 単独での寛解導入も可能な例もあり ¹³ ), 症例の適応基準や CAP 運用方法を工夫することで, さらに有効性は向上するものと思われる 重症例では, 入院下での全身管理が必要である プレドニゾロン1 1.5mg/kg/ 日以上を7 10 日間投与しても効果が得られない場合は, ただちにシクロスポリン持続静注療法やCAP 療法などの追加治療が望まれる シクロスポリンは強力な免疫抑制効果をもつ薬剤であり, シクロスポリン持続静注療法は重症例以上のUCの寛解導入に有効な治療である Lichtigerらは, ステロイド不応性重症 UCに対し,73% の寛解導入率であったと報告しており ¹⁴ ), 即座に寛解にいたる例もある しかし治療効果域と腎障害などの有害事象出現域が狭く, 定期的な血中濃度の測定を必要とし, また免疫抑制作用のために CMV 感染の誘発などの問題点があり, 一部の専門施設で行われる限られた治療法である 寛解導入例でもその後の再燃率は高いため, 注意を要する また重症例ではCMV 腸炎の合併例が存在することにも留意する必要があるため, 血中 CMV 抗原や大腸粘膜生検における封入体の存在を確認する 図 3は治療中にCMV 腸炎を合併したUCのCS 所見である 中等症以上のUCの治療中に寛解しない場合, とくにCSで打ち抜き潰瘍や深掘れ潰瘍を有する場合にはCMV 合併を考え, 治療にあたる必要がある 2) 寛解維持治療前述のような種々の寛解導入治療を行い, 寛解がえられた症例ではすみやかに寛解維持治療へと移行する 5-ASA 製剤が基本薬であるが, その際重要なことは, 寛解導入に際し投与されたステロイドには寛解維持効果が無いことである ステロイドは5 10mg/ 1 2 週のペースですみやかに減量中止する ステロイド減量中に再燃し, ステロイドの離脱や減量が困難な症例や頻回に再燃する症例では, アザチオプリンなどの免疫調節剤を試みる ¹⁵ ) (2) CD CDの病状は複雑で,UCに比べ治療選択に苦慮することが少なくない 寛解期と活動期を明確に分別することが困難であり,UCと比較すると再燃しやすく, 寛解導入治療がそのまま維持治療として施行されていることが多い しかしUC 同様,CDにおいてもステロイドには寛解維持効果が無いことを認識 68

7 山本章二朗他 : 炎症性腸疾患の診断と治療 しておくことは重要である ¹⁷ ) 以下にCDにおける各種治療において述べる 1) 栄養療法栄養療法には, 成分栄養剤投与を中心とした経腸栄養療法と中心静脈栄養療法 (total parenteral nutrition : TPN) などの経静脈的な栄養療法がある 経腸栄養療法は, 通常の食事摂取を制限し, 成分栄養剤などを経口的あるいは経鼻チューブから投与し, 栄養状態および病態の改善を図る治療法である 成分栄養剤は, 腸管安静を保つことができること, 栄養状態や病態の改善を速めることができること, 低脂肪であり, 窒素源がアミノ酸であることなどの利点を有する, 腸管に負担が少ない治療法である 成分経腸栄養療法の寛解維持効果は無作為割付試験により証明されており ¹⁷ ), 在宅での投与量は1 日 kcal 程度が推奨されているものの, 味や手間などの種々の理由で現実的ではなく, 欧米では殆ど栄養療法は実施されていない 治療効果はあるものの, 栄養療法を継続していくためには, 投与法の工夫に加え患者教育が必要となってくる 活動性が極めて高く腸管運動を制限すべき場合, 狭窄や大量出血, 瘻孔, 穿孔といった重篤な腸管合併症によって経腸栄養投与が不可能な場合にTPNは施行される 2) 薬物療法 CDに対する薬物療法の基本は5-ASA 製剤である 小腸に病変のある場合はメサラジン, 大腸型では SASPを選択する 5-ASA 製剤で改善の認められない場合にはステロイドや免疫調節剤が使用される 肛門病変を有する場合にはメトロニダゾールなどの抗生物質も有効な場合がある 以前はこれらの治癒に抵抗性を示す場合は, 入院下で絶食,TPN 管理が行われていたが, 最近ではカテーテル感染に伴う敗血症や小腸粘膜萎縮に伴うbacterial translocation などの問題も懸念されており, 以前ほどTPN 管理は行われていない 代わりに生物学的製剤の治療におけるウェイトが大きくなっている CDではInterleukin- 1(IL- 1),IL- 6,TNF-α (tumor necrosis factor alpha) などの種々の炎症性サイトカインが病態に密に関連しており, このうち TNF-αはキーサイトカインと考えられている イ ンフリキシマブ (Infliximab:IFX) はTNF-αに対するキメラ型抗体で,75% がヒト,25% がマウス由来の抗体製剤である 可溶性 TNF-αに結合 中和するのみならず,TNF-αを産出する免疫担当細胞にも結合してTNF-αの産生を抑制する 1993 年, オランダのDerkxらにより治療抵抗性のCDに対するIFXの有効性が報告されて以来 ¹⁸ ), 治療抵抗性の活動性 CDや難治性の肛門病変に対し使用されるようになってきた 本邦でも2002 年 5 月に中等度から重度の活動性 CD 患者および外瘻を有するCD 患者に対しIFXは保険収穫され, 画期的な有効性をもたらしている 特に粘膜治癒効果の高さには目をみはるものがある 我々も種々の治療に抵抗性であり, 縦走潰瘍が残存する難治性の活動性 CDにおいて, IFX 投与により, 潰瘍が閉鎖した例を多数経験している ( 図 4) しかし活動期のみの投与では, 一旦 CDが寛解にいたった場合でも遅かれ早かれ再燃してくる例が多い このため欧米では,IFXによる寛解導入治療のみでなく寛解維持治療も試みられている その代表的なものがACCENT-Ⅰ,Ⅱ 試験である ¹⁹, ²⁰ ) ACCENT-Ⅰ 試験では活動期 CD 患者,ACCENT- Ⅱでは瘻孔を有するCD 患者をそれぞれ対象とし, IFXの寛解導入および維持効果の有効性を示している これらをうけて, 本邦でも2007 年 11 月からCD に対するIFXの8 週毎の寛解維持投与か可能となった つまりIFX 投与例では, 寛解導入として,0, 2,6 週目に5mg/kg 投与し, その後寛解維持を目標とし,8 週間毎に投与するというレジメンが標準的投与法となりつつある IFXの安全性については,TREAT 試験でIFX 投与患者と非投与患者で死亡率に差がないこと,IFX が重篤な感染症を起こす独立した危険因子にはならなかったことなどが報告されている ²¹ ) またIFXの投与時期については, 早期のCD 患者に対しステロイドで治療する従来のstep-up 療法に比べ,IFXとアザチオプリンの併用投与による積極的治療を開始するTop-down 療法が, 手術率, 再発率は低く, 粘膜治癒率は高いと欧米からは報告されている ²² ) 本邦の班研究でもCD 発症後 6ヵ月以内に投与した早期投与例と, それ以降の投与例では, 69

8 宮崎医学会誌 第 32 巻第 2 号 2008 年 9 月 早期群の方が有意に寛解導入率が高いとの結果が示されている ²³ ) 我々の施設でも同様の結果であり, これまでに発症後 3ヵ月以内にIFXを投与したCD 6 例ではいずれも6 週目に全例寛解にいたっていた ( 図 5) このうち, 維持投与を継続した4 例すべてが2 年以上寛解をしている 適応症例, 適応期間などはまだ検討段階であるが,IFXの投与は発症後早期が望ましいと考えられる 3) 内視鏡的拡張術 CDの腸管合併症で最も多いのは狭窄であり, 繰り返す狭窄症状がある場合には, 狭窄に対する治療を考慮する必要がある その際, 外科的手術を施行したとしても再手術率は30% 以上と高率であり, 外科的手術, 特に腸管切除以外の治療法が望まれる 腸管狭窄治療の一つの選択枝として, 内視鏡的拡張術がある ²⁴ ) 本治療は狭窄部に収縮させたバルーンを挿入し, 自覚症状やX 線を確認しながらバルーンを拡張していくものである 狭窄の程度, 長さ, 部位などにより適応例が決められるが, 班研究の治療指針では栄養療法などで炎症を落ち着かせ, 狭窄部の潰瘍が縮小, 消失した場合に本治療を試みてもよいとされている 図 6に回腸末端部の狭窄に対し, 内視鏡的バルーン拡張術を施行した例を示す また最近ではダブルバルーン内視鏡を用いた小腸狭窄に対する拡張術も施行されている 内視鏡的拡張術が無効例や拡張後に頻回に再燃する例では, 外科手術 を考慮する必要がある 終わりに UCやCDなどのIBDの治療は診療ガイドラインを参考に行っていくが, 基本的な治療を施行したにもかかわらず適正な治療反応が得られない場合や, IBDの合併症の治療に難渋する例, さらにステロイドや免疫調節剤などの薬剤の副作用で重篤な副作用を起こしてしまう症例など, 治療困難例も増加している 患者 QOLの向上を念頭に置きながら診療にあたることが大切であり, 重症例, 難治例では, 専門施設への紹介するタイミングを逸してはいけない 図 5. 発症後 3 ヵ月以内にインフリキシマブを投与したクローン病 6 例の短期の治療効果判定 : 発症後 3 ヵ月以内に IFX を投与したクローン病 6 例では, いずれも症状は改善し,6 週後には全例寛解状態にいたっていた. 治療前治療後図 4. インフリキシマブ治療前後のクローン病の内視鏡所見 : インフリキシマブ治療前の内視鏡では, 大腸に縦走潰瘍を認めた. インフリキシマブ投与により, 縦走潰瘍は瘢痕化し, 粘膜治癒が得られた. 70

9 山本章二朗他 : 炎症性腸疾患の診断と治療 治療前治療中図 6. クローン病の腸管狭窄に対する内視鏡的バルーン拡張術 : 回腸末端部に狭窄を認め, 同部をバルーンにより拡張した. 参考文献 1)Hibi T, Ogata H. Novel pathophysiological concepts of inflammatory bowel disease. J Gastroenterol 2006 ; 41 : ) 緒方晴彦, 日比紀文. 炎症性腸疾患診療の進歩と今後の展望. 日消誌.2007;104: ) 棟方昭博. 潰瘍性大腸炎診断基準改定案. 厚生省特定疾患難治性炎症性腸管障害調査検査班. 平成 9 年度研究報告書 1998: )Kandiel A, Lashner B. Cytomegalovirus colitis complicating inflammatory bowel disease. Am J Gastroenterol 2006 ; 101 : ) 渡辺憲治, 中村志郎, 押谷伸英, 他. 潰瘍性大腸炎の診断治療の現況と将来. 日消誌.2005;102: ) 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究班プロジェクト研究グループ. エビデンスとコンセンサスを統合した潰瘍性大腸炎の診療ガイドライン ) 樋渡信夫. クローン病の診断基準案 (2002). 厚生科学研究費補助金特定疾患対策研究事業 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 班平成 13 年度研究報告書 2002: ) 棟方昭博. 平成 17 年度潰瘍性大腸炎治療指針改定案 ( 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服対策研究事業 ) 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 班平成 17 年度研究報告書 2006: )Myren J, Bouchier IA, Watkinson G, et al. The OMGE multinational Inflammatory Bowel Disease Survey A further report on 3175 cases. Scand J Gastroenterol Suppl 1988 ; 144 : )Best WR, Becktel JM, Singleton JW, et al. Development of a Crohn's disease activity index. National Cooperative Crohn's Disease Study. Gastroenterology 1976 ; 70 : )Marshall JK, Irvine EJ. Rectal Corticosteroids versus alternative treatments ulcerative colitis : a meta-analysis. Gut 40 : , )Sawada K, Muto T, Shimoyama T et al. Multicenter randomized controlled trial for treatment of ulcerative colitis with a leukocytapheresis column. Curr Pharm Desi 2003 ; 9 : )Sakuraba A, Sato T, Naganuma M T et al. A pilot open-labeled prospective randomized study between weekly and intensive treatment of granulocyte and monocyte adsorption apheresis for active ulcerative colitis. J Gastroenterol 2008 ; 43 : )Lichtiger S, Present DH, Kornbluth A et al. Cyclosporine in severe ulcerative colitis refractory to steroid therapy. N Engl J Med ; 330 : )Hawthorne AB, Logan RF, Hawkey CJ, et al. Randomised controlled trial of azathioprine withdrawal in ulcerative colitis. Br Med J 1992 ; 305 : )Akobeng AK. Review article : the evidence base for interventions used to maintain remission in Crohn's disease. Aliment Pharmacol Ther 2008 ; 27 : )Takagi S, Utsunomiya K, Kuriyama S, et al. Effectiveness of an 'half elemental diet' as maintenance therapy for Crohn's disease : A randomized-controlled trial. Aliment Pharmacol Ther ; 24 :

10 宮崎医学会誌 第 32 巻第 2 号 2008 年 9 月 18)Derkx B, Taminiau J, Radema S, et al. Tumournecrosis-factor antibody treatment in Crohn's disease. Lancet 1993 ; 342 : )Hanauer S, Feagan B, Lichtenstein G, et al. Maintenance infliximab for Crohn's disease : the ACCENT I randomised trial. Lancet 2002 ; 359 : )Sands B, Anderson F, Bernstein CN, et al. Infliximab maintenance therapy for fistulizing Crohn's disease. N Engl J Med 2004 ; 350 : )Lichtenstein GR, Feagan BG, Cohen RD, et al. Serious infections and mortality in association with therapies for Crohn's disease : TREAT registry. Clin Gastroenterol Hepatol 2006 ; 4 : )D'Haens G, Baert F, van Assche G, et al. Early combined immunosuppression or conventional management in patients with newly diagnosed Crohn's disease : an open randomised trial. Lancet 2008 ; 371 : )Matsumoto T, Iida M, Motoya S, et al. Therapeutic efficacy of infliximab on patients with short duration of Crohn's disease : A Jaspanese multicenter survey. Dis Colon Rectum, 2008 ; 51 : )Foster EN, Quiros JA, Prindiville TP. Longterm follww-up of the endoscopic treatment of strictures in pediatric and adult patients with inflammatory bowel disease. : J Clin Gastroenterol 2008 ; 42 :

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